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おフロぱにっく!

/おフロぱにっく!

執筆者文書き初心者
獣姦描写がありますのでご注意下さい。また、ポケモンに胸の描写がありますので苦手な方はご注意ください。


本編 


 俺は言葉を失う程、愕然とせざるを得なかった。先まで乾いていたはずのティーシャツは皮膚にべっとり張り付くくらいにずぶ濡れにされて、挙げ句の果ては部屋着として穿いているハーフパンツは下着までまるまる湿らせてしまったからだ。
 あれもこれも全て目の前に居る奴が元凶だ。とは言っても、当の本人――いやポケモンはまるで悪気なんて無いかの如く無邪気な笑みを浮かべているのだが。
 最初のうちは、目の前の現実が受け入れられなくて呆然としていた。しかし、時間が経つにつれて、自分の脳内が状況を把握していく内に怒りが募ってくる。そして最終的には、
「おい、なにやってんだよっ!」
と俺は反響するくらいに怒鳴った。それにも拘わらず、目の前に居る奴は、まあまあ良いじゃないと暢気に答えては俺にした仕打ちを水に流そうとしてくる。
 眼のやり場に困るような谷間が見える胸元、肩に掛けられ腰まで伸びている浮き袋。腕には素早く泳ぐための青いヒレみたいなのが付いており、水タイプなのに炎タイプのポケモン並みにもふもふしてそうなふたつに枝分かれした長い尻尾。そんな姿をしているのはフローゼルと呼ばれるポケモンであった。
 フローゼルは水タイプだが、タマゴグループに陸上が含まれているので部屋に置いといても不自由なく暮らす事が出来る。それでも部屋に居させ続けるとストレスが溜まってしまう場合がある。そういう時は、風呂場の湯槽にひんやりとした水を入れて浸けさせておけばある程度は満足してくれて、家の中でも口から吐いて水を撒き散らす心配はない。
 しかし今日に限っては、水風呂を用意させるだけでなくてフローゼルに身体を洗ってとせがまれてしまった。フローゼルからしてみればたまには毛繕いをして欲しいのであろう。だが、ポケモンとは言え、フローゼルは一応異性な上に人間並みに胸が膨らんでいるものだから俺としては気が引けた。別にフローゼルの身体を見てむらむらとした気持ちになったりやましい気分になるからではない、断じて。
 俺が何度も断っても一向にフローゼルが退いてくれないので、結局のところ俺は渋々ながらも洗ってやる事にした。そして、自分の息子が若干だが大きくなる不慮の事態もありつつも、どうにか無事にフローゼルの身体を洗え終えたのだ。だが、問題はその後だった。
 フローゼルが前振りも無く唐突に俺に向かって口から勢い良く水を放ってきたのだ。要するにフローゼルの水鉄砲が俺に直撃したのである。そして、髪の毛が濡れるだけでなく、着てるものが全てびしゃびしゃになるという端から見れば、川に飛び込んだような惨めな様となった。
 これが怒らずにいられるか、いや怒らないと気が済まない。とは言え、人が怒ったのにフローゼルの顔には反省の色なんか見えない。反省の言葉を発さない代わりに、にこにこと俺に笑みを投げ掛けてくるだけだった。
 フローゼルは大らかというかほにゃほにゃと柔らかな性格をしている事もあってか、とにかくちょっとやそっとの事では動じないのだ。現に俺が叱ってもこの有り様である。フローゼルにとっては悪い事をしただなんて気は更々無いのだ。それに加えて、
「うふふ、濡れちゃったね」
とか能天気に言ってくる始末である。濡らしたのはフローゼルだろと俺は突っ込むのだが、そうねとにっこり笑みを浮かべながら相槌をされただけで他に言われる事も無く終わる。一応、謝罪の言葉を待ってみるのだがフローゼルの口からは一向に出てくる気配が無かった。
 流石の俺はいてもたってもいられなくなってフローゼルに言ってみる。
「……何か言うことは?」
 素直に謝ってくれるなら赦してあげよう。そう思っていたのにも拘らず、フローゼルから予想の斜め上をいく言葉が飛び出してきた。
「ここ、お風呂場だよ」
 あまりにも逸脱した返事をされて、俺の頭は冷凍ビームを喰らってもないのに凍ってしまった。こうなると最早、フローゼルを怒鳴る気にもなれなくて、言葉を詰まらせた口が半開きのままとなってしまう。
 ここお風呂場だよ、とフローゼルに言われた通り、確かにここは風呂場だと納得する。普通の家に備え付けられてる程の広さの風呂場で、豪邸のように洗い場が広くなっている訳ではないからフローゼルと俺がふたりでいると窮屈に感じられるし、浴槽だって俺がぎりぎり足を伸ばせるくらいの大きさだ。風呂場の壁にもたれる事でフローゼルの身体とくっつけずにいられるような、そのくらいの広さな至って普通の風呂場だ。
 ここ、お風呂場だよ、とフローゼルの言葉が頭に再び過るもののどう受け答えすればいいのかやっぱり分からなかった。そうこうしていると、フローゼルは眩しいくらいの無邪気な笑顔を俺に向けては言ってくる。
「お風呂場だったらいっぱい水使っても良いって言ってくれたじゃない」
 そう言われてやっと俺はフローゼルの言葉の意味が理解出来た。風呂場だから自由に水の技を出しても構わないんじゃないの、っていう意味だと言う事を。フローゼルが最初に言った言葉が色々と抜け落ち過ぎててちっとも伝わってなかった。それならそうで最初からちゃんと言って欲しいものだ。
 だが、問題点としては俺に水をぶっかける必要はあったのかと思う。いくら水の技を使って良いと以前に約束したとはいえ、俺に水を掛けて良いとは言ってなかった筈だ。フローゼルのお陰様で、俺の部屋着はもう洗濯物行きと言わんばかりに水を吸い取ってしまっている。流石にこのまま着ていると風邪をひき兼ねないので、これはもう脱いで乾かすしかないであろう。
 俺は重たい溜め息を溢しては取り合えず濡れたティーシャツを脱いでいく。そうして水が染み込んで重たくなっているティーシャツを自分の横へと置いた。これで、ティーシャツが皮膚に張り付いてくる鬱陶しさからは解放された。
 次にお漏らしでもしてしまったかのような下腹部の気持ち悪い感触を取り除こうとする。だが、ハーフパンツはまだ何事も無く脱げるものの、流石にフローゼルの前で下着を脱ぐ気にはなれなかった。俺は生憎、見せたがりでもなければ見せるほどのモノも持ってない。だから俺は脱衣場に行こうとするのだが、ただでさえふたり居て狭い洗い場では風呂場から出る余裕も無く、フローゼルが居てしまってはドアを開けるのもままならなかった。
 その上不幸にも、着ていたティーシャツを脱いだ俺を見ていたフローゼルは何を勘違いしたのか、
「あら、久し振りに一緒にお風呂に入ってくれるの?」
とにこにこ嬉しそうに言ってきた。フローゼルの気持ちとしてはこのまま一緒にお風呂に入って貰った方が嬉しいのだろうが、俺としてはその気なんて微塵にも無いので否定する。
「そんなつもりなんかないよ」
 湯槽にはお湯が入っているのではなくてフローゼル用に冷たい水が入っているので、風呂に入るとしても水風呂になる。加えてフローゼルはお湯を毛嫌いするものだから身体を流すのも水になる。水タイプならきもちよく堪能出来ると思うが、そんな風呂に付き合っていたら自分の身が持たないし最悪風邪をひくはめになる。
 だから俺はフローゼルとなんか一緒に入りたくないし、寧ろお断りだ。それなのにフローゼルはてっきり俺が一緒に入ってくれると勘違いして、
「またまた照れちゃって……。なんだったら私が脱がしてあげる」
と言いながら俺のハーフパンツに手を伸ばしてきた。俺はやめろ、と口にしながら一先ずはフローゼルの手を払い除ける。だがそうしたものの、ポケモンと人間とでは力の差がある。ましてや悲しい事に、牝であるフローゼルにすら俺の力は及ばない。故に、抵抗するも虚しくフローゼルによって結局はハーフパンツを下着ごと脱がされてしまった。
 俺は慌てながらも真っ先に手で我が愚息を隠した。年中素っ裸で異種であるポケモン相手に隠す必要なんて無い気はするものの、俺としては恥ずかしさのあまりそうせざるを得なかった。
 包み隠す布切れ一枚さえ無い裸となった事で頬に熱が集まっていくのと同時に身体の火照りも感じる。今の俺ならば、炎タイプに分類されても可笑しくはないだろう。しかし、俺が慌てているのなんかお構いなしに、
「それじゃあ、水、掛けてあげるね」
とマイペースながらも言ってくるフローゼル。その一声に、俺は慌てて瞼を閉じるのと同時に、来るべき衝撃に耐える為に身を強張らせてた。すると案の定、冷たい水が自分の身体へと掛かっていく。俺は口から腑抜けた声を漏らしながらも、ひたすら身に染みるような冷たさに耐えていく。だが、フローゼルは身体だけには終わらず、ありがた迷惑にも俺の頭まで濡らしてくる。そのお陰で髪の毛先からは水がぽたぽたと滴り始めてくる。
 いくら恥ずかしさで身体が熱くなっているとはいえ、フローゼルに掛けられた水は冷たさで身震いする程であった。だが、当のフローゼルは悪気でやってるのではなくて親切心でやってるから困る。水を掛けられた寒さの所為もあってか、俺はもう戦意喪失と言わんばかりにフローゼルを怒鳴る気力もなかった。そんな中、フローゼルは辺りをきょろきょろと見回す。そうして、ぽつりと呟いた。
「次は確か……身体洗うやつを付けないとね」
 お目当てのものを見つけたフローゼルはボディソープの容器へ手を掛ける。そして片手を液体が出る射出口の近くに置いて、もう片方の手でボディソープの容器を押した。そしてボディソープを片手に付着させた後は、両手を使って泡立てていく。
 俺がフローゼルを洗ってやった時の光景をよく見ていたのかどうか知らないが、見よう見真似でやってる割りにはフローゼルの手際が妙に良かった。それによくシャンプーとコンディショナー、ボディソープの容器が並んでいる中からボディソープが見分けられたなと思う。俺はついつい感心したくなってしまか、そうしてる場合じゃないのが現実だ。
 両手が泡で一杯になったら、フローゼルはそれらの手で俺の身体へと触れようとしてくる。俺はその手から逃れようとするものの、背中は既に壁へと付いている為に逃げる事なんて出来る訳が無かった。フローゼルの両手を避けようにも、至近距離ではどうする事も出来なかった。故に、俺の身体にフローゼルの手が触れた。
 先ずは俺の胸にフローゼルの手が置かれる。ぷにぷにとして柔らかなフローゼルの手に、ふわっとした泡の感触が伝わる。そしてフローゼルはにこにこと無垢な笑みを浮かべてはこう俺に言ってくるのだ。
「私の身体を洗ってくれたし、今度は私が洗ってあげるね」
「ちょっと待っ――」
 俺の返事を待たずにフローゼルは手を動かし始めた。泡によってフローゼルの手は滑らかに動くのと同時に、俺の胸の辺りは泡で埋もれていく。フローゼルの手を拒もうにも、見られないように両手で愚息を覆い隠している為に出来ない。
 フローゼルは大雑把に洗うのかと思いきや意外と几帳面に洗ってくる。乳首やへその緒までしっかりと念入りに洗ってくるのだ。そんな局所を洗われてる時、俺はこそばゆい思いで一杯だった。
 そうこうしている内に胸からお腹に掛けてが泡まみれとなる。自分で洗う時と比べると新鮮というか、自分が身体を洗うのに使っている垢擦りなんか比べればフローゼルの手の方が圧倒的に心地好かった。
 上半身の大体が洗い終わったものの、俺の腕だけは泡が付いていなかった。それに気が付いたのか、フローゼルは俺にお願いをしてくる。
「ねえ、腕を前に出して」
 だが、ここでフローゼルの言う通りに前へと腕を出す訳にはいかなかった。出してしまえば隠してる筈の愚息が露となってしまうからである。俺が出すのを渋っていると、その間にフローゼルは何故か自分の両脇に泡を付け始める。なんでそんなところに泡を付ける必要があるのかと、よく分からずに考えていれば、
「もう、世話が焼けるんだから」
と少し頬を膨らませてフローゼルは片方の腕を強引に掴んできた。その際に愚息が姿を現してしまったのだが、フローゼルの目線はそちらに傾いた様子は無かった。あくまでもフローゼルの意識は俺の腕に向けられていたのがまだ救いであった。
 俺の右腕がフローゼルの左脇へと導かれて、フローゼルの脇と浮き袋によって挟み込まれてしまった。そして、フローゼルは身体全体を前後に傾ける事によって腋と浮き袋で俺の腕を擦っては洗っていく。
 フローゼルが後ろに身体を傾けている時はまだ良かった。だが、前に傾けて来るときは時々フローゼルの胸が当たりそうになる上に、ついつい胸へと眼が行ってしまう。この時俺はフローゼルの胸元に指を突っ込みたくなる衝動に駆られてしまうが、そこはぐっと堪えた。対するフローゼルは俺の目線に気付かずに熱心に腕を洗っていた。
 わざわざ腋と浮き袋で挟み込む必要なんてあるのかと訊きたくなってしまうものの、牝特有の肉の柔らかさと浮き袋のつるつるした感触に負けて、俺は黙って洗われてしまうしか無かった。
 右腕が洗い終わったら、同じ様にして左腕がフローゼルの右脇と浮き袋に挟み込まれては洗われる。その時もやはり、フローゼルの身体が傾いてきて、ふくよかな胸が自分の身体に当てられそうになるので、愚息を膨張させまいとするので頭が一杯であった。そして、どうにかフローゼルが腕を洗い終えるまでは凌いだ。 例え腕が解放されても、泡が残ってるのと同じようにフローゼルの柔らかさがまだ残っていた。まだあの感触に包まれていたいと考えてしまうものの、取り合えずは解放されたので再び手でフローゼルに見られないよう愚息を隠した。これで終わりなら良かったのだが、問題は腕を洗い終えてからであった。
 フローゼルの手に付いていたボディソープの泡も、俺の上半身を洗い終わる頃には少なくなっていた。だからなのか、フローゼルがもう一度ボディソープの容器に手を伸ばしては液体を手に付けて泡立てていく。フローゼルの両手には収まらないくらいに泡立てられると、フローゼルは何を血迷ったのか自分の胸へと付けた。それも胸だけでなくお腹まで泡を付着させていく。みるみるうちにフローゼルの上半身は俺と同じく泡だらけとなってしまった。
 フローゼルが何をする気なのかは脇に泡を付けた時と同様に当然身体を洗う為であろうと予測は出来る。しかし、いくらなんでもそのたわわな胸を使われるとなると事情が変わる訳で。
「さてと、今度は足ね」
 すると、フローゼルは自分の身体を前へと倒し、俺が伸ばしている右足に抱きついてきた。俺の太股はフローゼルの胸の谷間へと沈み、膝から足の甲に掛けてはフローゼルのお腹が当てられた。そしてフローゼルは自分に付いた泡を使う事によって身体を滑らかに前後へと動かす事によって、俺の足全体を洗っていく。
 太腿からは弾力のある胸の感触が、膝からその下に掛けてはぷにぷにと柔らかいお腹の感触が伝わってくる。
 フローゼルの胸に挟まれているのが足ではなくて愚息だったらどんなにきもちいい事か。いや、そんな事を考えたら愚息が元気になってしまう。しかし、太股から耐えず伝わってくる柔らかな感触には唾を呑まずにはいられなかった。
 俺は横目でちらりとフローゼルの顔を窺った。しかしフローゼルの顔は伏せられているので、彼女が今どんな顔しているか分からない。おまけに手で隔てているとはいえ、あと少しでフローゼルの顔が愚息に当たりそうなものだから俺は心臓をばくばくと高鳴らせてしまう。
 フローゼルの胸の感触やフローゼルの顔との距離の所為で、俺は愚息を常時意識せざるを得なかった。手でどんなに隠していても、こんなに近ければ見られているような錯覚を起こしてしまう。おまけに足から伝わるフローゼルの胸が愚息に意識を向けさせるのを手伝っていた。その所為で、俺の愚息には徐々に熱が集まっていってしまう。
 ここで大きくなってしまったらフローゼルにばれてしまう。だから俺は、鎮まれ、とがむしゃらに念じる。しかし、相手はポケモンとは言え牝の身体を前にした俺の身体はもう我慢の限界なのか、愚息が落ち着く気配は全く無かった。それどころか余計に悪化していく一方であった。
 とうとう愚息は存在を誇示するようになり、手が邪魔だと訴え始めてくる。しかし、そう易々とどかす訳にはいかない。
 右足が終われば今度は左足にフローゼルは身体を乗せる。そうしてまた同じ様に洗ってくる。フローゼルが一生懸命に洗ってくれてる中、俺はやましい気持ちを捨て去るのと理性を保つのとで葛藤していた。フローゼルが知らぬ間で悪夢のような時間が俺には流れていた。
 フローゼルの身体の動きが止まったのでやっと終わったのかと俺はほっと胸を撫で下ろした。しかし、この安堵がいけなかった。
 フローゼルが何の脈絡もなくいきなり愚息を隠している俺の手を奪ってきたのである。反応するのに出遅れた俺の手は力を加える事も出来ずにあっさりとどかされてしまった。
「あ、ああ……」
 フローゼルの視線を感じた途端に、自分でも情けないと思えるような拍子抜けた声が風呂場に響いた。それに対して、俺の愚息の姿を見たフローゼルの口からはうわあと驚嘆の声が漏れてくるのと同時に、眼からは興味津々な熱い視線が飛んでくる。
 いきなり局所に触れてきたフローゼルを怒れば良いのだろうが、愚息がこんな姿では説得力が無いのは勿論の事、情けない姿をフローゼルに見せてしまって怒鳴る気力が無かった。
 血管が浮き出て今にも爆発しそうなくらいに膨れ上がった我が愚息。実際にもう我慢するのも堪えきれず、爆発させたくて堪らなかった。
 フローゼルは俺の愚息に視線を向けながら、自身の身体を俺の足と足との隙間に滑らせては置く。そしてフローゼルは手で愚息の根元を掴むと、顔を近付けてくる。そうしてフローゼルの鼻に、先走り液が滴る愚息の先端部が当てられる。
 フローゼルはくんくんと愚息の匂いを嗅いでくる。鼻を覆いたくなるくらいに臭いと考えられるのに、フローゼルは鼻先を愚息から直ぐには離そうとはしなかった。そして暫く、いや、多分嫌になるくらいに嗅いでからフローゼルはぽつりと呟いた。
「ううんと、やっぱりちょっと臭うかな」
 ちょっと、で済まされるのか。恐らくフローゼルの言葉以上にもっと臭っているに違いないし、フローゼルは顔には出さないがしかめっ面をしたくなるくらいに異臭がしてるに決まってる。そして愚息から鼻を離すとフローゼルは俺の方へと顔を向けた。
「ねえ、洗っていいよね?」
 その言葉を了承するか一瞬だけ迷った。しかし、フローゼルに上目遣いをされながらそう迫られてしまえば、俺は否応無しに首を縦に振るしかなかった。あんなに葛藤してたのに一瞬にして無駄となった。俺が返事をするや否や、フローゼルの口元が緩むのと同時に、二つに分かれた尻尾がゆさゆさと嬉しそうに揺れた気がした。
 フローゼルは先ず、残っている泡を使いながら手で愚息を扱くように洗ってくる。愚息はフローゼルの手の内で泡を付けながらなめらかに滑る。その際に、当然ながら俺の愚息からはご無沙汰であった刺激が伝わってきた。
 愚息の袋をふにふにと弄ったり、玉まで指先で転がしたりして、愚息の全体が一通り洗われると今度は先端部へとフローゼルの手が進む。そうして手先で先端部を念入りに隅々まで洗う。尿道口の辺りや裏筋までくまなくフローゼルは躊躇する事なく手を動かしていく。先端部をこれだけ弄られるとなると愚息から先走り液が止めどなく滲み出てくると思うが、泡に紛れてる事もあってフローゼルが気付いてる様子はなかった。
 ただ洗っているというのに、ここまでくると俺の頭の中は如何わしい考えで一杯になってくる。手でして貰ってるのに、やはりどうしてもフローゼルの胸元に目線が泳いでしまうのだ。自分が空いているこの手だって、フローゼルの胸の谷間に沈めたくなる。
 そしてやっぱり己の欲に負けて、俺は喉につっかえていた言葉をとうとう吐き出してしまった。
「フローゼル、その、胸でもしてくれるとありがたいな」
 無理な要求だとは思う。流石のフローゼルも了承はしてくれないだろうと考えていた。だが、いいよ、と言う返事があっさり返ってきた。
 にこり、と俺に笑みを投げ掛けてくるフローゼル。俺はその笑顔に一瞬だけ心を奪われてしまった。が、束の間には、従順に俺の言う事を聞くフローゼルの姿があった。
 フローゼルは俺の愚息へと胸を押し付けてきては谷間に沈める。先程の手でしてもらうのも良かったが、ふくよかな胸に挟まられるのはやはり段違いであった。ただ谷間に愚息を沈めるのには留まらず、フローゼルは自分の胸を手で寄せる事によって更に窮屈に愚息が挟まれた。
 フローゼルは自分の胸を持ちながら前後や左右に動かして、俺の愚息を胸の肉圧によって洗っていく。しかし、形式的には洗っているように見えてもこれは立派な営みに違いなかった。その事実として、相手はポケモンであるのに興奮している俺がいる。まだ洗われていない背中からは、身体の火照りを冷ますが故に汗が頻りに滲み出ているものの一向に冷える気配が無かった。そして今ならフローゼルに冷たい水を掛けられても文句を言わないどころか逆に感謝してしまうくらいに身体が熱くて仕方が無かった。
 おまけに俺の口からはすっかり熱くなった吐息が漏れるのと同時にくぐもった声が溢れる。もう洗っているのなんかどうでも良かった。フローゼルに洗われて、否、ご奉仕されてただ愚息から快感が伝わるだけで良かった。
 フローゼルの胸で擦れる度に俺の愚息からは絶えず快感が伝わる。泡が潤滑油のような役割を果たしているのもあり、フローゼルの胸の内で愚息が素早く滑る。それもわしゃわしゃと泡立てられる音を伴いながら。フローゼルの谷間に沈んでいるのは勿論だが、泡で俺の愚息の姿なんて覆い隠されてしまっていた。
 最初に手で洗われていたのもあってか、早くも愚息が悲鳴を上げてくる。しかし、熱心に汚れや臭いを落とそうと洗っているフローゼルはこんな俺の胸中など知る由もない。
 どうせ汚れてもまた洗って貰えるのだしこのまま果ててしまえばいいや、という悪どい考えが生まれる。そう思ってしまう程に、はっきり言ってもう我慢の限界であった。フローゼルが家から全然離れないから性欲をろくに処理出来ていなかったし、加えてこんなに気持ち良い事をされたら出さない方が可笑しい。そうして俺はもう、その考えに則って自ら腰を動かして始めてフローゼルの胸の中にいる愚息を動かす。
 急に俺が動いた事もあって、ちょっと、と口にしてフローゼルは慌てる。だが、俺はフローゼルに構う事無く、彼女の胸へと愚息を打ち付けてはそのまま果てた。
 俺は声を押し殺しながら、愚息から伝わる全身が震わせてしまう程の快楽を堪能する。そんな中、愚息はぴくぴくと脈を打ちつつ、どろりとした精液を噴出していく。
 フローゼルは胸で直に触れ合っている事もあってなのか愚息の異変に気付いて洗うのをぴたりと止める。そうして自分の胸元へと視線を落としては愚息の様子を窺う。
 俺からしてみれば、泡が愚息を包み込んでいるのもあり、精液がちゃんと放出されているのか判別がつかなかった。でも少し遅れながらもフローゼルが、
「……あつい」
と溢した事によってフローゼルの胸に精液が掛けられているのが分かった。
 精液が胸に掛けられたフローゼルは一旦立ち上がっては自分の手を胸元にへと動かしていく。そして手で泡に紛れてる俺の精液を触り、フローゼルが精液を掬う。そのまま口から水を吐き出して手を洗うのかと思ったら、手先で何度も何度も精液を滑らせる。ぬるぬるとして気持ちが悪い感触がする筈なのに、フローゼルは楽しそうに精液を弄っては遊ぶ。そして、精液が外気に晒されて冷める頃合いにフローゼルは俺に眼を向けてこう言った。
「折角、洗ってくれたのに汚れちゃった」
 何処が汚れたのかはフローゼルは明白に言わなかった。それでもフローゼルは何かを期待するような眼差しで俺の瞳を覗き込んでくる。俺はフローゼルの眼とフローゼルの胸元へと交互に視線を移さずにはいられなかった。
 人間である俺はポケモンであるフローゼルの視力より悪いので、彼女の胸元を見たってどうせ泡だらけであって精液で汚れたかどうかなんか分かりはしない。だから、フローゼルにそんな事を無いよ、と言ってしまって誤魔化せる事は出来る。しかし、俺の愚息は一度果てたというのに未だに堅さが残っている。加えて俺の両手は鷲掴みしたくて疼いており、俺は自分の手を何度も握ったり開いたりを繰り返していた。
 俺は何と無くフローゼルの胸から尻尾へとちらりと視線を移した。するとフローゼルの尻尾が妖しくゆらゆらと揺れていた。今の俺ならば、その尻尾の動きを見ているだけで催眠術に掛けられてしまいそうだった。そうして今度はフローゼルの浮き袋に目が移る。いつもなら肩に掛かっている筈の浮き袋は、今だけは肩から少しずれ落ちていて半分脱いでるような状態となっていた。そんなフローゼルの姿を眺めていると固唾を呑まずにはいられなかった。だが、飲んでも直ぐに唾液が口の中に溜まる。
 俺はただ、あちらこちらに視線を傾けるだけで何も出来ないでいた。だって、この手を動かしてしまえば今まで通りのフローゼルとの関係ではいられなくなってしまうのだから。それなのにフローゼルは俺の事を待ってはくれず、遂には口を開いて、
「ねえ」
と今まで聞いた試しが無いほどの甘えた口調で呼び掛けてきた。それだけでない、身体を俺の方へと傾けてきてはフローゼルの柔らかな胸を自分の胸へと当てられる。俺の空いてる手には、あたかも誘ってるかのように彼女の尻尾を擦り付けられる。ここまでされたら流石の俺も、理性を飛ばさずにはいられなかった。
「……そういえば、よく洗ってないとこがあったけ」
 勝手に溢れ落ちた言葉であったが嘘偽りはなかった。実際に、先の俺はフローゼルの身体を牝の身体として意識しないように乱雑に洗っていたのだから。でももう、愚息が欲で膨れ上がっていたり、身体にはフローゼルの身体が擦りつけられたりして、そういう訳にはいかなかった。
「……私、まだ背中、洗ってないけど」
 最後の確認、と言わんばかりにフローゼルが俺に告げてくる。フローゼルにそんな事を言われても、今となっては自分の身体が洗われるのなんかどうでも良くて。
「そんなの後で良い、それより、そこのボディソープ取ってよ」
 フローゼルにそう指示して、俺はボディソープを受け取ると幾度となく押しては、片手に受け止めきれない程の液体を付けた。そしてその液体を両手で泡立てた後は、躊躇う事無く彼女の胸へと泡まみれの両手を伸ばしていった。
「ふぁっ……」
 フローゼルの双丘が俺の両手で覆われるや否や、彼女は身動ぎしながら声を漏らした。いつもならそんな他愛もないフローゼルの声なんて気にも止めないくせに、今はその声が妙に艶かしく聞こえてしまう。その所為か、俺は口から頻りに溢れてくる唾を喉を鳴らして飲まずにはいられなかった。
 ただ両手で胸を覆うだけでは洗う事にはならない。それは当たり前だ。だから俺はフローゼルの胸を揉んでいく。しっかりと入念に泡を付けてあげながら。
 ポケモンのくせに人並みに膨れ上がっているフローゼルの胸。この柔らかさを堪能する為には、形が変わってしまいそうなくらいに揉まずにはいられなかった。揉むと言っても、洗う作業の一貫であるので別にただ揉んでいるだけではない。ちゃんと綺麗にしてやってるのだ。そう自分に言い聞かせては手を動かしていく。
 自分の胸が揉まれる、否、自分の胸が洗われる度にフローゼルは口から水タイプには似合わない熱を帯びた息を漏らす。今のフローゼルなら口から水鉄砲ではなくて火の粉が出ても可笑しくなかった。
 それにしてもぷにぷにとしていて柔らかい胸である。道理で愚息が胸で洗って貰ってる時に気持ちよかった訳だ、と納得するくらいの弾力がフローゼルの胸にはある。いつも食べてる養分がこっちに偏ってしまったのではないかと考えられるくらいだ。フローゼルの胸はポケモンなので体毛があるものの、それを考えなければ殆ど人間のものと変わりは無かった。
 人間と変わりが無いから、ポケモンであるフローゼルの胸にもある部分が存在する。先程から手の平に突っ掛かるものがそれに値していた。いつもならば体毛に隠れてしまって見られないのだが、手に伝わる感触から確かにそれはあった。
 俺はその部位を指先で軽く触った。するとフローゼルは声を漏らさぬように圧し殺しては身体をぴくりと反応させる。同じくして、俺が触ったそこの部位もぴくぴくと小刻みに震えていた。
 ポケモンに雌雄があるのだから、フローゼルにだって赤ん坊に養分を行き渡らせるための乳首はある。そう、俺は先程この乳首が洗えていなかった。理由は単純明快で、俺がフローゼルを女の子として意識してしまって躊躇してしまったからだ。でも今の俺はもう歯止めが効かなくなっているので、フローゼルの乳首を洗うのなんて他愛もなかった。
 フローゼルが愚息を隅々まで洗ってくれたように俺も乳首を丁寧に洗わなくてはならない。だから、俺は泡を纏った指先で彼女の乳首を指の腹で押し付けてみたり、つねるようにして洗っていく。勿論、片方だけでなく両方ともそれを行う。
 俺が乳首を洗い始めると、自分の身体が綺麗にされているのが嬉しいのかどうかは知らないが、フローゼルは尻尾を忙しなく振っていく。長い尻尾をあまりにも大きく揺らすので、隅に置いてあるシャンプーやリンス等の容器に当たって倒しそうになる。
 フローゼルの頬はもう茹ったようにすっかり紅くなっていた。これまで、お湯浴びさせてもなければ、蛇口なんて捻ってなんてもいないのに拘わらず。
「……そろそろやめ、て」
 口から息を漏らしている最中で、フローゼルはそんな言葉を溢す。愚息を熱心に洗って貰った恩を返したいと心の底から考えてる俺はフローゼルの言葉になんて耳を傾けなかった。まあ、恩を返したいだけでなくフローゼルの身体をもっと楽しみたいという歪んだ思いもあるのだが。
 口ではああ言うものの、フローゼルの身体は俺の手を受け入れ続けていた。フローゼルの手はぶら下がったままで、乳首を洗っている俺の手を掴んだりしたりして抑止しようとはしなかった。最悪、口を開ければ見える鋭い牙でもって、俺に噛み付いて強引に止められるのにフローゼルの口からは蕩けるくらいの嬌声が漏れるだけであった。
 何もしてこない、何も言ってこない。ただ悦んでいるから、フローゼルの乳首を俺は摘んだ。そして乱暴に捩ったりしながら洗ってやった。指先で幾度となく乳首を弾いたり擦ったりもしてやる。すると、フローゼルの声の調子はどんどん上がっていき、終いには、
「ふぁあっっ……!」
という一気に緊張が解けた声を出してきた。そうすると、フローゼルの秘部からは水ではない熱がこもった液体が噴出してきた。液体はほぼ透明であったのでお漏らしではないのは確かだった。
 もしかしたらフローゼルが潮吹きでもしたのかもしれない。しかし、俺の記憶が正しければ、フローゼルは潮吹きが使えた覚えがない。だとすれば他に考えられるのは、この液体は愛液だという事だった。
 フローゼルは愛液を垂れ流した後、痙攣でもしてるのか身体をぷるぷると震えさせていた。その上、口からはぜえぜえと息苦しそうに呼吸をしていた。
 フローゼルがまだ落ち着いてはないものの、真相を確かめる為に俺は試しにフローゼルの秘部へと手を持っていった。そうすると、ただ手が秘部に触れただけで、フローゼルが頓狂な声を上げては身体をぴくりと跳ねさせた。
「ひゃあっ」
 手にべとべとしていて纏わり付くような感触が伝わってくる。そう、フローゼルの秘部は溢れ出た愛液によってすっかりぐしょぐしょに湿っていたのだ。おまけに俺が秘部を優しく擦るだけでフローゼルの口からは頻りに甘ったるい声が溢れ落ちてくる。それも気持ちよさそうに眼を細めながら。
 俺は今すぐにでも指先を突っ込んではフローゼルの秘部を洗ってやっても良かった。でもまだちゃんと洗えていない部分は残っている。そこは秘部よりも先に洗ってやりたいから、俺はフローゼルの秘部から手を離してはこう言った。
「こっちは後で洗ってあげるよ。だから先にお尻を洗おうか」
「え、お尻……?」
 俺がそう言うと、案の定フローゼルは困ったような表情をした。フローゼルはさっさと秘部を洗って欲しいのか、それとも単にお尻を洗って貰いたくないのだろうか。だが、フローゼルの口から語られない限りは俺は知る由もない。
 返事に困ったのか無言の間が流れていたものの、遂にはフローゼルが渋々ながらも口から了承の返事をする。そうして、俺の視線が気になるのかちらちらと目配りしながらもフローゼルは俺に背中を見せ付けてきてくる。そして、手を床に着けては四つん這いの姿となった。その次はゆっくりと俺に向けてお尻を突き付けてくる。安産型なのかどうかは知らないが、フローゼルの肉が付いて少し大きなお尻が俺の視界を埋めた。
「……これでいいの?」
 フローゼルは俺の方に顔を向けてきては困惑した様子で俺に訊いてくる。俺はフローゼルの尻尾の付け根辺りを眺めながら、首を縦に振った。俺の確認が取れるとフローゼルは顔を俺に向けるのを止め、前へと戻していった。その時に俺はフローゼルが気付かない間で口元を歪ませていた。
 こんな風に四つん這いでお尻を突き付けている姿であると、フローゼルの顔が見れないのが残念であった。でもフローゼルのお尻が彼女の視線を気にする事無く、まじまじと眺められるのは良かった。それにここからならば、背中から腰に掛けての曲線美も堪能出来るし、フローゼルのふさふさとした尻尾だってこの状態ならば掴みやすい。だが、少し気掛かりであったフローゼルのお尻の穴は、見られたくないのか、尻尾によって俺から見られないように覆い隠されていた。
 肝心な部分が見えないのがこれもまた良いだろう。あっさりと晒け出されるよりかは自分の手でそれを暴けるという楽しみが出来るのだから。
 俺は取り合えず彼女のお尻へと両手を移動させた。そうしてすりすりと擦って泡を付けてあげては、指先を使ってお尻の肉を摘まんでみた。すんなりと摘めるものだから、どうやらお尻には贅肉が付いているらしかった。それもその筈で、普段からフローゼルを家に居させっぱなしでろくに運動もさせてないのだからそうなっても可笑しくなかった。
 ふくよかな胸にぷよぷよのお尻と、出るところは出ているフローゼルの身体。出ている分だけ俺はフローゼルの身体で弄ぶことが出来る。
 お尻の肉を摘んだりお尻を揉んでみたりして、俺はフローゼルのお尻付近にボディソープの泡を塗りたくっていく。その間、フローゼルは身体をぷるぷると震わせるだけで俺に何も言ってこなかった。その事を良い気に、俺はフローゼルの大事な穴を隠している尻尾へと手を掛けた。
 一先ず俺はフローゼルの尻尾の付け根をぎゅっと握り締めた。そうするとフローゼルの身体だけでなく尻尾まで頓狂に跳ねる。それもフローゼルの面白可笑しいくらいに調子の外れた声を伴いながら。
「ふゃあっ!」
 反応を窺うに、どうやらフローゼルは尻尾が敏感なようであった。その事を知った俺はフローゼルのふさふさとした尻尾を無我夢中で触っていく。フローゼルの尻尾は水で湿っているとはいえ触り心地が良かった。一度手を付けたらなかなか離さずにはいられなくなる程である。
 尻尾の柔らかな感触を楽しみつつ、俺はフローゼルの尻尾も丹念に洗ってやる。フローゼルの尻尾は先が二つに分かれているのと、床に垂れるくらいに長いが故に、泡が足りなくなってくる。だから、途中でボディソープを手に付け加えながらも、もみもみと揉んだりわしゃわしゃと擦りながら洗っていく。
 尻尾を弄られるのがそんなに嫌なのかどうかは知らないが、フローゼルは床に着いている手と足を震わせては我慢している様子であった。だが、フローゼルがそんな反応を見せたとしても、俺は手を休める訳にはいかない。
 尻尾の根本から先までを手で扱くように洗っていく。手が尻尾の先まで到達したら再び根本まで手を動かして洗っていく。それを往復で何回かする。その間に、フローゼルの方からくぐもった声が絶えず漏れ出てくる。それだけフローゼルにとって尻尾が敏感なのを示していた。
 フローゼルには申し訳ないが、今度は枝分かれした方の尻尾の先まで洗っていく。片方の尻尾の先だけ洗うというのはあまりにも中途半端であるので、フローゼルの尻尾を余す事なく洗う。尻尾を洗われているフローゼルはいつになったら終わるのか、と気にした様子で俺の方へと首を傾げてくるが刺激を感じれば顔を前へと戻してしまう。
 丹念にフローゼルの尻尾を洗っていく内に分かったのだが、どうやら彼女は尻尾の根本を洗うと過敏に反応を示すようだ。一通り洗い終わった所で、最後に尻尾の根本を重点的に洗ってやれば、予想は的中してフローゼルの口からは嬌声が溢れてきた。
 こうやって尻尾だけを洗う為に、俺はフローゼルのお尻をこちらに向かせた訳ではない。俺はフローゼルの尻尾を片手で掴んでは捲り上げる。そうすれば、洗わなければならない部位が二つ現れてきた。その部分とは言うまでもなく、愛液が溢れ出る秘部とお尻の穴であった。
 二つの大事な部分をこんなに間近で見たのは初めてかもしれなかった。もしかしたら、俺もまだ子供でフローゼルがブイゼルだった頃は一緒にお風呂を入っていたから見ているかもしれないが、そんな幼い頃の記憶なんか俺は覚えていない。少なくとも、フローゼルになってからは初めて見たとは言えた。
 俺の視線を感じた為かは知らないが、フローゼルのお尻の穴にしろ秘部にしろ蠢くようにひくつかせていた。特に、秘部に至っては、とろとろと愛液を垂らしてはその周辺の体毛がべとべとになるように汚していた。
 こうして、フローゼルの秘部を間近で眺めているだけで、俺は愚息を堅くさせてしまう。それだけ、熟れきった木の実のように愛液が滴るフローゼルの秘部に興奮を覚えていた。願わくは、今すぐにでもフローゼルの秘部に愚息を擦り付けては洗ってしまいたい。
 しかしまだそうするのには早いと考えた俺は、今にも愛液が一気に溢れてきそうなフローゼルの秘部を、泡が付いた手先で擦ってやる。敏感な部分であって傷を付けてしまいそうだから、なるべく爪を引っ掻けないように注意を払いつつフローゼルの秘部を洗う。
 フローゼルの秘部はやはり愛液でぬるぬるとしていた。そこで俺が洗う事によって泡でさらさらとなりその滑りが取れていく。秘部だけでなく愛液で湿ってしまったその周囲の体毛も忘れる事なく洗っていく。
「ひゃあ、あ、あっ」
 胸を洗っていた時と同じくして、俺が洗う指の動きに合わせてフローゼルは声を漏らす。それがただのくすぐったい時に出すような声ならば、俺は気にも止めない。だが、そういった類いの声な筈がなかった。
 俺の耳へと響いては残るくらいに印象的な甘い声でフローゼルは鳴く。そして、それは俺が指を動かすのを止めない限りは何度でもフローゼルは発する。そうして、フローゼルのお尻の肉がぷるんと震えるとともに、尻尾がぶるんと勢いよく揺れる。
 たまに俺の方へと顔を見るのだが、フローゼルは嬌声を口に出すだけで何も言っては来ない。それでもフローゼルの顔は何かを求めているような待ち望んでいるような表情をしていた。だが、俺はその顔を見て見ぬ振りをし、手をせっせと動かしていく。
 フローゼルが俺に何を求めているかの予想は大体ついている。でも間違っていたら取り返しがつかなくなるので実行には移さない。その代わりとしては、俺は秘部ではないもうひとつの穴を洗う事にする。
 俺はフローゼルの尻尾を寄せてはその穴が見えるようにする。そうして、その穴に目掛けてボディソープを何度も掛けていく。フローゼルが何も言って来ない事から、彼女はきっとボディソープを新しく付けてお尻を再び洗うのだろう、と考えているに違いない。しかし俺は、洗い終わったところをもう一度洗うような律儀な野郎なんかではない。
 手で直に触れがたい穢い部分を洗うのだ。その為に、追加したボディソープなのだから。
 俺は先ず、彼女のお尻の毛を使いながら、たった今付けたばかりのボディソープをふんわりと宙に舞いそうなくらい泡立てていく。そしてその泡で穴を覆う程に集めていく。フローゼルに勘づかれないように泡で穴が無事に覆えたら、今度は自分の人指し指へボディソープを纏わり付けた。そして一思いに、フローゼルのお尻の穴に向かって人差し指を捩じ込んでやった。
「あああっ!」
 俺が指先を入れた途端に濁音混じりで叫ぶフローゼル。同時に、尻尾はぴんと一直線に反るのと同時に腰の位置が驚いたように急に上がる。
 流石のフローゼルも俺がそんな所を洗うとは予想もしていなかったのだろう。俺自身でさえもまさかこんな穢い部分を、それも自発的に洗うとは考えてもなかった。でも、洗わなければ綺麗になる訳が無いのだから、俺はその穢れた穴を洗っていく。
「……そこだけは、だぁっ!」
 フローゼルが顔を俺に向けては止めて来るものだから、捩じ込んだ指を前後に動かしては力任せで黙らせてやる。最初は嫌そうな悲鳴を上げていたのに、穴の中で泡を泡立てていく内にフローゼルの言葉は途中で喘ぎ声へと変わっていった。
 フローゼルが感じ始めてきたとはいえ、指は窮屈に締め付けられている。普段は排泄物の出口として使われている穴だからか、侵入物である俺の指を頑なに拒んでいる様子であった。それでも、俺はここを洗浄する為に指を動かさない訳にはいかなかった。
 指にフローゼルの温もりが直接的に伝わってくる。その所為で指がどろどろに溶けそうになるものの、俺は指を肉壁へと擦り付けては隅々まで隈無く洗っていく。その間、フローゼルは口をあんぐりと開けては哭いてばかりいた。もしかしたら口を開けすぎててお風呂場のタイルに唾液まで垂らしているかもしれない。
 指を何度も動かしていけば、お尻の穴の中は泡まみれになっていく。おまけに、泡でフローゼルのお尻の穴からはじゅぶじゅぶと言う音が出てくる。穢い部分が綺麗になっている何よりの証拠であった。
 しかし、お尻の穴が洗浄されていくにつれて、フローゼルの秘部に付いていた筈の泡が落ちていく。そうして気付けば再び愛液によって汚れてしまっていた。
 折角、人が洗ってやったというのにこれである。まあ、俺自身にしてもフローゼルに洗って貰ったのに愚息から透明液が絶えず滴るのだから、人の事は全く言えないのだが。
「あ、はぁ、ああっ!」
 あんなに苦し紛れに叫んでいた声も今となっては甘ったるいものへとすり変わっていた。俺に向ける顔も強張っていたのから蕩けたものへとすり替わっていた。今となってはもう、すっかりフローゼルもお尻の穴を洗って貰うのが気持ちいいようだった。
 俺は指をぐりぐりと押し付けてはフローゼルの肉壁を擦る。指を入れたばかりの時はきつきつに締め付けていた肉壁も慣れてきたのかはたまた拡がったのか、俺の指を容易に受け入れていた。それに加えて、穴が泡まみれということもあって指も円滑に動かせるようになっていた。
 俺は思い切って指を素早く動かし始める。じゅぶじゅぶと泡立てられる音が激しさを増すのと同時に、フローゼルから発せられる嬌声も甲高いものへとなっていく。試しに空いているもう片方の手で秘部をなぞってやれば、指に愛液がねっとりと絡みついた。フローゼルは洗ってもらってるのを気持ちいいと感じているのではなくて、俺に指を出し入れされている行為に悦びを感じていたのだ。
 そうとなればもうフローゼルを満足させてあげよう。そう思えば、ただでさえ早く動かしている指をどんどん加速させていく。また、先程なぞった指をそのまま秘部へと突っ込んでは、もう片方の指と同じ様に動かしていく。二つの穴に指を入れられたフローゼルは、もう何を言ってるのか聞き取れなくなる程に狂いながら叫ぶ。気持ち良くて善がっているというよりは迫り来る快感によって壊れてしまってると言っても過言ではなかった。
 そして、俺は壊すだけでなくフローゼルに絶頂に溺れて貰うために二つの指を同時に奥まで捩じ込んでやった。すると、
「やあ、ぁあああっ!」
 フローゼルは喉が枯れるくらいに叫ぶと秘部からは愛液が勢いよく噴出した。それに伴って俺の指へ愛液が掛けられていく。出たばかりの愛液はまだ熱く、湯気が出てきても可笑しくはなかった。
 フローゼルの身体はびくびくと大きく揺れていたが、愛液が噴出してから時間が経つにつれてその揺れが落ち着いてくる。しかしフローゼルの息遣いが落ち着く様子はなかった。肩を微かに震わせては頻りに息を漏らしている。尻尾に関してはぐったりと力無く項垂れていて、先端部が風呂場のタイルへと着いていた。
 フローゼルがそんな様子であるにも拘わらず、俺の愚息は正直な反応を示していた。フローゼルが絶頂を迎えたときの乱れた姿が眼に焼き付いてしまって離れられなかったからだ。
 フローゼルがまだ呼吸を整えていないというのに俺は彼女のお尻に愚息を当てた。そしてフローゼルのお尻の谷間へと愚息を沈めては、お尻の肉と肉とに挟まれた愚息を滑らせた。
 まだボディソープの泡が付いていた為に愚息は容易にお尻の肉と肉との間で動いた。そしてフローゼルのお尻の肉と擦れる事により、愚息はみるみるうちに堅さを取り戻していき、終いにはフローゼルの胸によって洗われていると同じくらいに肥大化していった。
 準備は整った。あとは先程から切なげに愛液が滴る秘部に向かってこの愚息を一思いに沈めるだけだった。
「今、こっちの中も洗ってやるから」
 俺は端的にそう言うと、垂れたフローゼルの尻尾をめくり上げて愚息を秘部へと宛てがった。その時にフローゼルは何か言いたげにこちらを向くものの、俺は構う事なく彼女の秘部へと愚息を捩じ込んだ。その刹那、悲痛な鳴き声が風呂場に響き渡った。
 沈めるや否や、水っぽい音が響いた事からフローゼルの中はとっくに愛液で潤っていた。しかし、想像していたよりもずっとフローゼルの中は窮屈であった。彼女の中に入り込んだは良いものの、ある程度愚息が埋まると肉壁に締め付けられて沈めるのもままならない。例え、愛液が秘部から風呂場のタイルに滴る程に溢れていてもだ。まだ潤滑油である愛液が足りないかと思ってしまうくらいだった。
 恐らく、フローゼルの身体に不必要で余分な力が入っているというのもあるだろう。だけども、それを考慮したにしろフローゼルの中はあまりにも窮屈過ぎた。
「フローゼル、力を抜いてっ」
 俺がそう言っても肉壁が愚息を締め付ける強さは変わらない。かと言って、強引に沈めていけばフローゼルは哭いては叫ぶ。
 俺は気休めになるかどうかは分からないが、フローゼルの腰に置いていた両手を彼女の胸元までずらしていった。そうしてフローゼルのたわわな胸を揉んだ。するとフローゼルは甘い声で鳴くのと同時にほんの僅かだけ肉壁の締め付けが弱まった。俺はフローゼルの胸を揉みしだきながら愚息をゆっくりと慎重に沈めていく。半ば強引な方法ではあったが、俺としてはこのくらいしか浮かばなかった。
 漸く、愚息がフローゼルの蜜壺へと沈んだ。その頃には俺もフローゼルも肩を揺らすくらいに荒々しい呼吸をしていた。身体には気怠さや疲労感が多少なりともあった。だが、それらがあったにしろ俺はフローゼルの蜜壺に沈み込んだ愚息を動かさずにはいられなかった。
 フローゼルの中はとても窮屈だが、それがまた良かった。擦れる愚息は肉壁に締め付けられることによって絶大な快感を得るのだから。また、フローゼルの肉壁によっていつ愚息が溶かされても可笑しくはなかった。それくらいに彼女の肉壁は熱を帯びており、肉壁と愚息の摩擦で生じる熱もまた愚息を溶かすのを助長する。
 幾度となく、風呂場に響き渡るくらいに自分の皮膚をフローゼルの肉にぶつける。肉と肉とがぶつかる音だけが、風呂場に響き渡るのではなくて愚息と肉壁がぬちゅぬちゅと、くちゅくちゅと卑猥な音を奏でるのでさえも聞こえてくる。更には俺やフローゼルの善がる声でさえもだ。俺の聴覚を刺激するものを挙げだしたら切りが無さそうだった。
 全身は泡が付いているに拘わらず汗がべっとりとくっついては滴る感触があった。おまけに湯気が出ていても可笑しくはないくらいに、身体は熱を持っている。その証拠に、俺が腰を振る度に自分の額や身体からは汗が飛び散っていく。水タイプであるフローゼルにも同じ事が言えた。
 俺が愚息を沈める度にフローゼルの尻尾が暴れるように揺れる。俺は胸を揉んでいた手の片方だけを離してはその右往左往に行く尻尾を掴んだ。そして根本からやや乱暴に尻尾を引っ張ってやった。
「やだっ、ああっ!」
 尻尾を引っ張るなり即座にフローゼルが叫ぶ。しかし、その叫びは決して苦しい意味がこもったものではないから、俺は手を休める気にはなれなかった。それどころか俺は、フローゼルが煽っていると考えて、根元を引っ張るだけでなく尻尾の先端を手の平で転がしては弄ぶ。そうする度にフローゼルの口からは気持ちよさそうな声が飛んできては肉壁の締め付け具合に緩急が付いてくる。
 ぷるぷると震えて今にも崩れ落ちそうなフローゼルの腕。それは俺が愚息でフローゼルの奥まで突く度に小刻みに揺れる。いつフローゼルが自分の身体を支えきれなくなっても可笑しくはなかった。まあ、そうなった暁にはお尻だけを突き上げる不恰好な姿となるのだが。そうさせてみるのも悪くはなさそうだった。
 こんなに情事が盛んになってくると、俺の頭の中ではもうフローゼルの身体を洗っているのなんて頭に無かった。ただひたすらフローゼルの身体を楽しんでいる。対するフローゼルだって舌先が垂れるくらいに口をあんぐりと開けながら愚息を悦んで受け入れている。これでも一応は、愚息でフローゼルの蜜壺を洗浄しているとは言えるのだが。
 フローゼルの尻尾は俺の手の中に収まっている。そして、たわわで柔らかいこのフローゼルの胸もそうだ。自分の手で形が変わってしまいそうな程に揉みくちゃにしてしまっている。しかし、浮き袋に関しては触れていないため、俺の愚息が沈んだり浮上したりするのに合わせてばさばさと音を立てては揺れる。邪魔と言っても過言ではないが、すっかり俺の愚息の虜となっているフローゼルが浮き袋を外してくれそうになかった。
 フローゼルの乳房を掴んでは揉み、そして揉んだ後には指先で乳首をなぞる。フローゼルの乳首は俺の愚息と同じく堅くなっている。指先で乳首を押してやれば直ぐに跳ね返してくる。更に堅くなっている事により摘みやすくはなっていた。だから俺は指先で乳首を捩じったりしながらフローゼルが悦の入った声を上げるのを楽しみにする。
 ここからだとフローゼルのお尻の穴がひくつくのは見れても、肝心な彼女の顔が見えないのが本当に残念だった。意地が悪いとは思うが、今のフローゼルがどんな顔をしているのか知りたくて堪らなかった。
 だから俺は区切りを付ける為に腰を乱暴に動かしてはフローゼルの肉壁を抉るように愚息で突く。どんどん愚息を加速させていっては、来るべき絶頂へと近づけていく。
「だ、だめ、これいじょう……」
 フローゼルがそんな言葉を溢すのだが、俺は聞こえないふりを演じ続けた。そして、一思いに愚息を沈めてやった。
「はっ、ぁあああっ!」
 フローゼルのけたたましい声が風呂場に響くのと同時に、俺とフローゼルは狂ったように身体をびくびくと震わせた。愚息は大きく脈を打ちながら精液を吐き出し、肉壁は精液を一滴残さず搾り取るように蠢く。自分の口からは湯気が出てきそうなくらいに熱い吐息が零れた。
 一通り精液を吐き出したら、俺はフローゼルの蜜壺から愚息を引き抜いた。するとフローゼルの蜜壺からはだらしなく精液が零れ落ちてきた。精液はゆっくりと滴り、フローゼルの太ももへと伝っては風呂場のタイルへと垂れていった。その光景が、俺の目にはとても卑猥にいやらしく映る。
 肉壁の圧力から解放された愚息は、射精をしたばかりという事もあって力無く項垂れていた。ぴくぴくと脈を打つのに合わせて、愚息はどんどん萎縮していく。
 四つん這いになってお尻を俺に突きつけていたフローゼルは疲労感からか、風呂場のタイルに向かって崩れ落ちた。行為をしていたときはあんなに乱れていた尻尾は今は風呂場のタイルに着くほどにぐったりと垂れていた。また、フローゼルの方からは息切れをしている呼吸音が絶えず響いていた。
 行為を終えてから、俺とフローゼルはろくに言葉を交わさないままだった。しかし、俺はフローゼルに黙ってある事を決行する。
 それは、萎えていく愚息の元気を取り戻す事であった。俺はフローゼルのお尻の肉と肉との隙間に愚息を入れる。そうして自分の両手でフローゼルのお尻の肉を愚息へと寄せては、愚息を前後に滑らせた。そうやって、フローゼルのお尻を使って自分の愚息を扱いていく。
 フローゼルに胸で挟んでもらった時よりかは劣るかもしれない。だが、余分な肉が付いている柔らかいお尻では、愚息の堅さを取り戻すには充分過ぎた。俺が腰を振っていけば、どんどん刺激が集まって愚息が堅くなり始めていく。そしてあっという間に血管が浮き出る程に愚息は元気な姿を取り戻した。
 勝手に自分のお尻を使われても、ただただ呆然としているだけで、何をされているのか把握出来ていなさそうなフローゼル。そんなフローゼルを、俺は掴んでは強引にうつ伏せから仰向きにへとさせた。仰向けにした事で、フローゼルのたわわな胸や肉の付いたお腹が丸見えとなった。それに加えて、彼女の顔さえもだ。
 身体をひっくり返された事で漸くフローゼルは自分が置かれている状況を理解したようだった。まな板のコイキング、と言う言葉通りにフローゼルは諦めきったように何もしてこなかった。そんな中、フローゼルの目線が俺の愚息に行ったっきりであった。そして、決して愚息から目を離そうとはしなかった。
 フローゼルの了承もなく、俺は愚息を精液で塗れた秘部へと当てた。俺は、そこで一旦フローゼルの顔色を窺うのだが、やはり拒む素振りはしてなかった。それをいい気に俺は、躊躇する事なく思い切ってフローゼルの中へと入っていった。
「ひゃあっ!」
 愚息を沈めた途端に、フローゼルが喘ぐ。同時に、彼女の胸やお腹が波を打った。二度目の交尾という事もあってか、初めての時と比べればフローゼルの蜜壺は容易に愚息を飲み込んだ。最初はゆったりと愚息を動かすが、先の行為で慣れたのか直ぐに愚息の速度を上げていく。愚息が素早く動けば、フローゼルの胸やお腹がその分だけたぷたぷと激しく揺れる。それに合わせてフローゼルが身につけている浮き袋もわさわさと物音を立てながら揺れていく。
 フローゼルの顔、胸、お腹が俺からだと全てが包み隠す事無く丸見えだった。その事が嫌なのか、フローゼルは、
「そんなに、見ないで……」
と言っては恥ずかしそうに手で顔を覆い隠した。ポケモンの交尾は、人間とは違って基本的にこんな顔と顔とを合わせながらするものではないから不自然に映るのであろう。人間である俺からしてみれば別に違和感や羞恥心も無いのだが。
 洗ってるときや普段暮らしている分には別に身体を見回しても恥ずかしそうな素振りなんてしないのにこういう時に関しては駄目なんだろうか。
 しかし、意地が悪い俺はフローゼルの手を奪っては隠してる顔を曝け出させる。すると、フローゼルは頬を真っ赤に染めて恥ずかしそうに俺から目線を逸らそうとしてくる。
 それでもフローゼルの顔が丸見えなのは違いなかった。後ろから攻めていた時は全然見えなかったが、今ならばフローゼルが涙目になりながら善がる姿が目に入る。また、俺に見られてる所為もあってか、嬌声を圧し殺す姿がなんとも可愛らしい。だから俺は、彼女の頬に自分の手を近付けては撫でて、ぽつりとつい口走ってしまう。
「フローゼル、可愛いよ、フローゼル……」
 その声に反応してフローゼルが俺の方を向く。そして目と目が合った。しかし、フローゼルの視線が俺に向けられたり、逸らしたりと落ち着かなかった。それでも、口を開く際には彼女の瞳は俺の瞳を映していた。
「……本当に可愛いの? 最近家ばかりに居るから贅肉が付いちゃってるけど……」
 そんな風にフローゼルが自信無さげに言ってくる。だから、俺は彼女の乳房へと手をやっては揉む。むにゅむにゅとして柔らかなフローゼルの胸を、乳飲み子の様に夢中になって弄る。その次は、お腹へと手を動かしてはその肉を摘む。
 肉があるとは言っても恐らく中肉ぐらいだと思う。痩せすぎてもなく肥り過ぎてもない健康的な証拠だ。それに、
「贅肉じゃないよ。こんな風に俺を虜にさせるんだから……」
 俺がそう言うとフローゼルは少し呆れたように苦笑する。そして、
「それはただ胸が好きなだけじゃないかしら……でもそしたらもっと触ってみても良いよ」
と満面の笑みを浮かべては言った。そしてフローゼルは自分の手を胸を揉んでいる俺の手の上へと乗せてくる。そうしたら上から押し付けてくる。そのお陰で俺の手はフローゼルの柔らかな乳房へと沈んでいってしまう。そうしたら俺はもっと彼女の身体を触らずにはいられなくなる。フローゼルの胸を鷲掴みでもするように手の平一杯に揉んで、彼女が漏らす甘い声を聞き入れる。
 フローゼルからの許可も頂いた事で俺は彼女の胸を持て余す事なく堪能していく。手の平で乳房全体を覆うように揉んでみたり、興奮して堅くなった乳首を指の腹で擦ったりする。その都度、フローゼルは切なげな声で鳴く。先まで恥ずかしいと言って見せてくれなかった顔も手で隠す事無く見せながら。
 手を動かす事だけに気を取られずに、俺は一心不乱に腰を動かしては愚息を秘部に沈めていく。フローゼルの秘部はぐちゅぐちゅと熟れた木の実の蜜に値する愛液で潤っている。そしてきゅうきゅうと俺の愚息を求めるかの如くうんと締め付けてくる。
 フローゼルは俺の手から離しては俺の身体へと自らの手を伸ばしていく。そして俺の身体に触れたと思ったら、くいっと引っ張ってきてフローゼル側へと傾かせてくる。俺の上半身がフローゼルの上半身へと寄ったところでフローゼルは更に俺の肩へと手を掛けてきた。そうして俺の首に自分の手を回してきた。俺の首筋からはフローゼルの手のぷにぷにとした感触が伝わってくる。
 フローゼルがそんな事をしてくるものだから、俺もフローゼルの胸から肩へと手を移動させずにはいられなかった。フローゼルの肩には浮き袋が掛かっているが、それを外してやっては彼女の肩を掴む。
 鼻と鼻とがぶつかりそうな距離感であった。そんな距離感に置かれたらする事はもう決まっていた。眼を開けたままだが、俺はフローゼルの口に目掛けて自分の口を重ねた。すると、フローゼルは待っていたと言わんばかりに口を押し当ててくる。それも頬を綻ばせながら。
 そんなフローゼルに、俺はもう堪らなくなってしまう。歯止めが無くなったように、俺は強引にフローゼルの口に自分の舌先を捩じ込んではフローゼルの舌と絡ませていく。すると、フローゼルは目を細めるのと同時に、俺の首に回している手の力を更に加えてくる。そうなると、俺はより一層フローゼルに肌と肌とがぶつかるくらいに身体を近づけていくしかなかった。
 フローゼルと俺との境界線なんてものはもう無いような気がした。口では舌と舌とが絡み合い、肌ではべったりとくっ付き合い、そして俺のはフローゼルの中へと入り込んでいる。境界なんてものは溶けてしまって、最早、ふたりでひとつのようなものだった。
 舌先同士舐め合っていけば、唾液の授受が行われる。しかし、幾度となく絡みついていけば、どちらのものか分からなくなるくらいに溶け合っていく。それくらいに俺とフローゼルは貪り合っていた。
 勿論、貪り合うのは口だけではなくて身体もだった。俺は何度も何度も愚息を沈めてはフローゼルを堪能し、逆にフローゼルは俺のを締め付けては逃さないようにしてくる。
 身体を揺さぶっていたのと滴る汗によって、泡なんてものは殆ど残っていなかった。たとえ、あんなに身体を洗い合ったとしてもだ。大体が風呂場のタイルへと落ちてしまって排水口へと流れてしまっていた。
 舌を交じ合わせながら時折くぐもった吐息が漏れてくる。そうして微かに聞こえる甘い声でさえも耳に入っている。フローゼルのとろんっとした眼を今一度眺めていれば、すっかり彼女は陶酔しきっていた。フローゼルがそんな顔をしているのだからきっと俺も同じ顔をしてるに違いないだろう。そんな顔をフローゼルに見せてると思えば、多少なり恥ずかしさはあったが、見せるのも悪くないかなとも思っていた。
 タイルに垂れていたフローゼルの尻尾が急に俺の足へと絡みついてくる。そうして逃がさないようにぎゅっと締め付けてきた。そんな事をしてくるものだから、すっかりフローゼルは俺に依存していた。でも、俺自身もそんなフローゼルの行為が愛おしく感じるくらいに彼女へと溺れていた。
 もう無我夢中だった。来るであろう限界を迎えるまでフローゼルの舌や中の感触を噛み締める。どうせならこのまま彼女と戯れていたかったが、時間と身体が赦してくれない。だから自分自身がもうどうなっているのか分からなくなるくらいに彼女の感触を全身で受け止める。
 そうして近付いてきた絶頂の瞬間。俺はこれで最後と言わんばかりに腰を深く、そして激しく振っていった。するとフローゼルがとうとう俺から口を離して、我慢出来なくなった喘ぎ声を叫ぶ。その喘ぎ声が耳鳴りのように響いてる最中、最後にありったけの力で彼女の奥を突いてやった。
「ぃいっ、ああああっっ!」
 彼女の甲高い声を聞いたと思ったら、がっちりと離さぬように彼女の手が力強く俺を捉える。そうして肉壁に締め付けられつつも愚息から精液が勢い良く飛び出してきた。
 何度も射精をしたのにも拘らず、俺の愚息は精液をフローゼルの蜜壺へとどんどん注いでいく。そして、愚息がぴくぴくと大きく脈を打つのを終える頃合いに、俺は秘部から引き抜いた。
 引き抜けば、栓となっていたものが消える。フローゼルの手に加わっていた力もどんどん弱くなっていって、遂には彼女の手が俺の身体から離れてしまった。それだけ、彼女の身体には快感が走ったのであろう。
 フローゼルから解放されてある程度身体の自由が利くようになったから試しに指先でフローゼルの秘部を弄ってみる。そうすれば、とろりとまだ熱がこもってる精液が零れ落ちてきた。それは少しだけではなくてどんどん滴ってくる。
 どうやら、俺の精液はフローゼルの蜜壺を満たすくらいに出ていたようだ。我ながら精力が強いと笑ってしまいたくなる。それでも、激しい行為を幾度となく終えた愚息は、流石にもう元気なんてなかった。時間が経つにつれて、あんなに膨れ上がって堅かった愚息は柔らかくなり、そして萎縮していった。この様子では暫く行為なんて出来そうになかった。
 フローゼルの顔を見てみれば、行為を終えた直後という事もあってうつらうつらしていた。俺の方を見ているのだがどことなく焦点が定まってないような気がした。だが、彼女はなんとなく満足気に頬を緩ませていた。そうして、フローゼルは俺の身体をくいっと引っ張ってきた。
 ぐったりとしている様子だったのに、意外にも手の力が戻ってたので驚いた。その束の間、身体がフローゼルと密着する。彼女は息切れしていて未だ呼吸が整っていなかったが、表情が和らいでる事もあってあまり苦しそうには見えなかった。
 俺に微笑むと、フローゼルは鼻先を俺の鼻先へと押し当ててくる。鼻と鼻とを重ねるなんてした試しが無いからくすぐったいような気分になる。その後に、フローゼルは何も言わず俺の唇を奪ってきた。舌を使う事もないただ重ねるだけの口づけだった。そんなでも俺はきもちいいと思ってしまう。胸の中がほっこりと温まる感じがするのだから。目を閉じては口づけに夢中になってるフローゼルも多分同じような気分になっているのだろう。
 俺とフローゼルは飽きるほどまで身体と口を委ねあっていた。




「背中もちゃんと洗わないとねー」
 鼻唄をふんふんと、風呂場に響かせながらフローゼルが泡を付けた手で俺の背中を洗ってくれる。洗ってくれるのは別に構いはしないのだが、フローゼルの胸が当たってるのが気掛かりで仕方がなかった。寧ろ、わざと押し当ててるんじゃないかと考えてしまう。
 行為を終えて、俺とフローゼルは再び身体を洗いあっていた。行為で愛液やら汗やら精液が身体に纏わり付いてしまったので今回はやましい気持ちを抜きにして純粋に洗いあっているのだ。行為で付いてしまった汚れは一通り洗い流して、今はもう背中を洗うだけとなっていた。
 それにしても、やけにフローゼルの機嫌が良いような気がした。勢いに任せてあんな赤裸々な事をした後だというのに。
「なあ、フローゼル……」
 俺は恐る恐る彼女に訊いてみる事にした。するとフローゼルは呑気に俺の後ろから、なあに、と口にして受け応えをしてくる。
「さっきは、その、ごめん。あんなに酷い事して」
 そう、俺は彼女に乱暴な事をした。自分の欲望を満たすために闇雲に腰を振ったり、彼女が壊れそうになるくらい弄んだりもした。彼女から赦して貰いそうにないくらい酷い事をした。冷静となった俺の中では罪悪感が膨れ上がっていた。
 それなのに、フローゼルは怒る訳でも悲しむのでもなくて、後ろから俺の事を抱き付いてきた。自分の肌を通して彼女の優しい温もりが伝わってくる。
「私をあんな風にしたって事は、そうしたくなるくらいの魅力があったって事でしょ? ならいいの」
 そうして、フローゼルは嬉々としながら話してきた。決して落ち込んでるような調子の声ではなかった。都合が良いと思われるかもしれないが、その声で俺の中の罪が軽くなった気がした。
 フローゼルが悲しんでないのならそれはそれで良かったとは思う。でも、フローゼルが喜んでるのを察するに、もうただの人間とポケモンとの間柄では済まされそうにはなかった。実際、俺自身としても身体がべっとりと張り付くくらいにフローゼルに抱き付かれても煩わしいなんて思わずに、寧ろ歓迎したくなるくらいだった。それどころか、俺が後ろを向いてなかったらフローゼルに抱き返してあげたくなるくらいだ。
 しかし、背中を向けているこの状態では、フローゼルに何もしてやれない。それが心残りではあった。そうやって思っている最中に、フローゼルは自分の顔を俺の首の上辺りまで持って来る。そうして俺の耳に自身の口を近付けてきては、彼女が甘えた声で囁く。
「……また、一緒にお風呂入ろうね」
 その一言に、俺は心臓を高鳴らせるくらいにどぎまぎしてしまうのと同時に、萎えてた筈の愚息を堅くせざるを得なかった。


原稿用紙(20×20) 75.15 枚
総文字数 27329 文字
行数 287 行
台詞:地の文 917文字:26412文字


後書き
フローゼルに洗ってもらったら気持ちよさそうだなあと思いながら書いたのがこの作品になります。題名は適当ですw
ポケモンに胸の膨らみを記述する事はあまり無いのですが、フローゼルは胸やらお尻がやたらと強調されやすい仔なので書かせて頂きました(
これを書くまでフローゼルの由来が英単語のfloatから来てるとは知りませんでした。フローゼルの肩に掛かってるのがタオルみたいに見えましたのでお風呂から来てるのかと思っていました(
とにもかくにも、ここまで読んで下さり本当に有難うございました。


番外編 真夏の昼のおフロ 


 暑い。暑すぎる。まるで蒸し鍋の中にでも放り込まれているような暑さだ。
 電気代節約のために冷房は点けていないという事もあるが、それでも暑い。何もしてなくとも自然と汗が湧き出てくるなんて冗談では済まされない暑さだ。こうなったらいっそのこと水風呂にでも入って涼もうか。
 だが、風呂場に行けばきっと浴槽で気持ち良く寝ている彼女が居るのでなかなか入れない。今だって、風呂場から彼女の気持ち良さそうな鼻唄が響いてくるのだから。汗だくでひいひい言っている俺からしてみれば鬱陶しい事この上無い。煩い、と思い切って怒鳴ってやろうかと思うが、正直なところあまりの暑さでそんな気力も湧いて来ない。
 彼女に微弱な冷凍ビームでもして貰おうか。いや、彼女は天然だから加減というものしらない。この間、水鉄砲でベランダに打ち水して貰うつもりがハイドロポンプのごとく大量の水を出して干していた洗濯物まで濡らさられたから、冷凍ビームなんかしたら多分俺を凍りづけにするであろう。まあ、当の本人は一生懸命やってるつもりだから、悪気なんてさらさら無いのだが。
 今だってそうだ。気持ちいいから鼻唄を歌っている。ただそれだけの事だ。それを俺が勝手に恨めしく感じているだけだ。暑さのあまり、俺の心が狭くなっているのである。彼女の居場所を欲して止まない、身勝手な奴に成り下がっているのだ。だって彼女は元々風呂場が居場所なのだから。
 水タイプである彼女はあまり陸地を好まない。一応、タマゴグループは陸上タイプに属しているのだがやはり水があるところが好きなようだ。よく他からモンスターボールに閉じ込めておけばいいのではないかと言われるが、ずっと閉じ込めておくなんて可哀想だから湯船に真水が入った風呂場に居させている。
 しかし、ずっと風呂場に居させると身体が洗えないので俺が風呂に入るときだけ彼女をお風呂場から出している。とはいえ、水が入った湯船なんて風邪をひきそうで浸かれないからいつもシャワーで済ませてしまうが。そう思うと、最後に湯船に浸かったのはいつだろうかと考えてしまう程に浸かってない。
 でも今日はたとえ真水だろうが浸かりたい。余りの暑さに火照った身体を直様に冷やしたいという思いで一杯だった。水風呂に入るためにも、とりあえずはお風呂場から彼女を出さなければならない。彼女には申し訳ないが、少しの間だけ居場所を離れて貰おう。
 俺は額に流れる汗を手の甲で拭うと、泥のように重たい上体を起こしていく。汗が絶え間なく溢れてくるから、上体を起こしただけでも汗をかく程に運動をしたような気分になる。汗を拭きつつ気怠く立ち上がっては、鼻唄が響いてくる風呂場へと向かっていく。暑さの影響なのか、歩いている時に少し視界が歪んで見えてしまう。
 脱衣所へと辿り着き、風呂場のドアノブを回していってはドアを開ける。すると、彼女は浮き袋で湯船の中でぷかぷかと浮かんでいた。しかし、ガチャリとドアが開いたからか、先ほどまで楽しそうに歌っていた鼻唄をぴたりと止めて、上体を起こして彼女は視線を俺へと向けた。そうして彼女は清々しいくらいの笑みを浮かべて言ってくる。
「あれ? どうしたの?」
 普段なら俺は彼女が居る間にお風呂場なんかに行ったりはしない。それにまだお昼なので、俺が普段風呂に入る時間帯なんかでは無い。だからなのだろうか、彼女は物珍しそうに俺へと訊ねてきたんだろう。
「水風呂入りたいから、一旦出てくれないかな?」
 俺がそう答えると、彼女はえー、と頬を若干膨らませて駄々を捏ねるように言う。折角先ほどまで楽しんで入っていた彼女としては出たくないのであろう。
 彼女としては出たくない、だけど俺としては入りたい。両者譲る気配が無いまま無言の間が流れる。
 しかし、彼女がその間を壊すようにあっ、と呟く。そして、さも名案と言わんばかりに自信満々にこう答えるのだ。
「ほら、私が出なくてもお風呂は入れるよ?」
 彼女は身体を詰めるなり、ぱしゃぱしゃと水しぶきを飛ばしながら手で浴槽の空いてるスペースを叩いた。彼女の言う通りに丁度一人分だけ入れるか入れないかにはスペースがあった。
 でも、彼女なんかと一緒に入りたくない。ましてや混浴だなんて御免だ。そう思って俺は彼女に言う。
「ひとりで入りたいんだよ」
「私は一緒に入りたいなあ」
 ポケモンとはいえ、異性と一緒に入りたいだなんて正気なんだろうか。いや、彼女からしてみれば正気なんだろう。天然な彼女に対して常識なんてものは通用しない。だから、もっともな理由を付けて断らなければならない。
「浴槽小さいから無理だって」
「でも密着すれば入れるよ」
「……」
 常識が通用しない相手に、何を言っても無駄なのだと実感させられる。確かに、彼女はポケモンの中でも身体が大きくない方であるから密着すれば入れる。しかし密着するとなると、ある問題が生じるのを彼女は理解していない。
「水風呂に入りたいなんて滅多に言わないし、どうせなら一緒に入ろうよ」
 彼女の無垢な誘いが恨めしく感じる。彼女は天然だから意識はしてないのだろうが、俺はそれが悪意だと思わざるを得ない。
 そもそも一緒にお風呂入るという行為がどういう意味か分かってなさそうだ。まあ、人間とポケモンとじゃ、理解の違いが生じるのは仕方のない事だが。それに、彼女が上目遣いで頼んでくるから断るに断れなくなる。
 最終的に俺は折れて、首をこくりと縦に振らざるを得なかった。俺が頷いた途端に、彼女が眩しい笑顔を向けてきたのは言うまでもない。



 前はタオルを巻いてどうにか誤魔化している。だが目の前にいる彼女の胸元を見ていると、やはり熱り立ちそうになる。ポケモンのくせに妙にたわわな彼女の胸。手で触ったらきっと柔らかいであろう、というか以前に触った時は本当に柔らかかった。あの時の感触を求めて手を伸ばしたくなってしまう。だが、そんな事をしたら俺が涼みに風呂に来たのではなくて彼女の身体を求めて風呂に入ってきた事になってしまう。
 だから俺は、胸を意識しないように彼女の顔へと視線を動かしていく。だが目を合わせるなり、彼女がにこにこと微笑んでくるから、こっちが恥ずかしくなってしまう。
 せめて背中合わせであったら良かった。最初、背中を向けながら湯船に浸かろうとしたら、彼女に何で背中を向けようとするの、と言われてしまった。だから、結局俺は彼女と向き合いながら湯船に浸かる羽目になったのである。彼女の胸元に視線を向ける訳にはいかないので、止むを得ず彼女の顔を見つめるしかなかった。
「冷たくて気持ち良いね」
 一緒に水風呂に浸かれるのが余程嬉しいのか、彼女が嬉々として俺に言ってくる。対する俺はなるべく彼女を意識しないようにこくりと黙って首を縦に振る。
 やはり一人と一匹で狭い浴槽に入るのは無理があった。肌と肌とが密着して漸く浴槽に収まるのだから。彼女が少しでも姿勢を整えようともすれば、牝特有の適度に柔らかい肉の感触が直に身体へと伝わってくる。下腹部の方は申し訳無い程度の布があるからどうにか伝わらずに済んで大丈夫だが、上半身に至ってはそうもいかなかった。
 そう考えてる傍から彼女に胸を押し付けられる。揉んだら是非とも手が沈んでいきそうな胸を、俺の上半身に当ててくる。彼女は肩に掛けている浮き袋の位置を少しずらしたいが故に動いただけなんだろうが、俺にとっては単なる生き地獄に過ぎなかった。
 彼女のぷにっとした胸が上半身から伝わってくる。そして体毛に埋れている筈の乳首の感触までもが伝わってくる。
 彼女はふざけてるのだろうか、いや能天気な彼女がそんな事を意識してする訳がない。とは言え、彼女を直視してるのは危険だと思った俺は、意識をしないようにと瞼を閉じて寝る。
 だが、瞼を閉じたのが余計に良くなかった。目に見えないからこそ逆に意識してしまう。彼女の乳首が少し硬くなっているような、いや単なる気の所為かなとピンク色な思考しか出来なくなってしまう。そうしている内に、彼女からこつんと額を叩かれて意識は現実へと戻される。
「気持ち良いのは分かるけど、私みたいに浮き袋が無いんだからお風呂で寝るのは良くないんだよ?」
 水風呂じゃなくて別の意味で気持ち良い、なんて言える訳が無く俺は慌てながら、ごめんと零した。すると彼女は本当に分かってるの、と訊いて念を押してくる。それに対して俺は機械的に首を縦にこくこくと振るだけだった。
 先程から俺の反応が悪いからか、彼女の顔がくしゃりと歪んで不機嫌になる。いつもにこにこ笑っている彼女がそうなるのは珍しかった。
「私と浴槽に浸かるの、そんなに嫌い?」
 彼女の声が若干震えている。彼女がそうなるのも無理もないだろう。一緒にお風呂に入っているというのに先程から俺はちっとも嬉しそうな顔を浮かべていないのだから。
 彼女を悲しませてしまったのには、流石に俺の良心が痛んだ。かと言って、理性を崩壊させまいと必死になっている俺が彼女みたいに嬉しそうな表情なんて作れる筈も無かった。
「嫌いじゃないさ。でもフローゼルみたいに楽しく浸かるなんて出来ないな」
 そう言うとフローゼルの表情がますます暗くなっていく。それこそ今にも瞳から涙を流してしまいそうなくらいに。このまま放っておいたらぽたぽたと水面に雫が垂れてきそうだった。
 こうなるくらいなら一緒に水風呂なんて入らなければよかったと思った。我慢をすれば彼女を悲しませるし、かと言ってそうしなければ彼女に嫌われるかもしれないし。
 どちらにせよ、俺はもう彼女を悲しませてしまっている。そうなれば、もう我慢する必要なんて無いような気がして遂には歯止めが効かなくなる。
「……我慢してる人の気持ちも知らないで」
 俺はぽつりと呟くと、彼女の背中に手を回していった。ぎゅっと抱き締めて、彼女と俺との間に水が入らないくらいに身体と身体との隙間を埋めていく。
 そうして俺は彼女の顔を眺める。彼女は何をされてるのかよく分かっていないのか、涙を蓄えたままできょとんとしている。そんな彼女に分からせてやるために、俺は口を近付けていく。ゆっくりと慎重に。
 遂には口と口とが重なり合う。押し付けるように俺は彼女の口に自分の口を当てる。彼女も自分が何をされてるかやっと分かったようで、目を細めてはうっとりと陶酔しきったような眼差しで俺を見つめてくる。そんな眼差しで見られた俺は恥ずかしさのあまりに、瞼を閉じてしまった。だが口は離さず、腕に入る力もそのままにしていた。
 頬が熱く感じる。今なら彼女に水を掛けられても構わないくらいに。でも、彼女の口は俺が塞いでいるからそう簡単には水鉄砲なんて出来ない。
 余計に水鉄砲を出さないようにしてやろうと、俺は彼女の口内へと舌を捻じ込んでいく。そうして彼女の舌へと絡みついていくのだ。彼女の舌は水タイプだからなのかどうかは分からないが、ひんやりとしていて冷たかった。
 何も舐めるのは舌先だけでは留まらず、俺は彼女の口内を侵食するように口肉や歯を舐めていく。自分の唾液までも彼女の口内へと流して渡してやる。彼女の方はと言えば、ただされるがままに俺の行為を受け入れていた。
 俺が口を離せば、幾度となく舌を絡め合ったからなのか彼女と俺との間に唾液が糸を引いた。その糸は時間が経つにつれて中心から弛んでいって、終いにはぷつりと切れて水面に向かって垂れた。
 濃厚な口付けが終わってからは無言の時間が流れる。ぼんやりと彼女を眺めているだけの時間が。彼女の方は頬を赤へと染め上げたままだんまりとして何も言ってこない。だから、流石に強引過ぎたかなと俺は自己嫌悪に浸りたくなった。
 無理矢理に口付けをしたのに対して謝ろうと俺が口を開けようとした刹那に、彼女がこう言ってくる。
「……ごめんね、きみの気持ち分からなくて」
 俺よりも先に彼女が申し訳なさそうに謝ってくる。元気が無い彼女を見るのは心苦しかった。だから、俺は、
「いや、俺が悪かったよ。いきなりするなんてさ」
と自分からも謝った。強引に口を奪うだなんて本来ならば最低だ。だけど彼女ときたら首を横に振ってこう答えるのだ。
「ううん、私は嬉しかったよ。てっきり嫌がれてるのかなって思ってたから」
 そうして彼女の頬がますます紅く染まっていく。何か言いたげにそわそわ俺と水面に目を行き交いさせながら。最終的には覚悟を決めてか、深呼吸をした後に彼女が口を開く。
「……久々にする?」
 彼女は何をするかとは具体的に言わなかった。しかし、もう状況が状況だから明確にせずとも何を指しているのかなんて分かっている。
 一緒にお風呂を入り始めて最初からそれを意識していた俺は、彼女の質問に対して即座に首を縦に振らざるを得なかった。現金な奴、と言っても過言ではない。言い訳をすれば、異性と一緒に風呂なんて入って理性が保てる方が可笑しいのだ。まあ相手が人間ではなくてポケモンなのだが。
 俺の返答に対して彼女はぽつりと優しくしてね、と零した。だが、優しくできる保証なんてものは無いと言って良かった。彼女を握り締めていた筈の俺の手は、もう彼女の胸へと持っていっていたのだから。
 たわわな彼女の胸を揉んでいく。揉むだけで手が自然と埋れていくような感じがした。それだけ、彼女の胸が柔らかいと言っても過言ではなかった。何を食べたらこんなになるのだろうか。いや、食事は俺が与えているから食わせてる物は把握しているから、どうしてこんなふくよかに育ったのかと問う方が正しいか。
「赤ちゃんじゃないんだから、そんながっつかないの……あっ」
 彼女にそんな事を言われても俺は手を休める気にはなれなかった。無我夢中で彼女の乳房を手のひら全体を使って揉んでいく。俺が手を動かせば動かすだけ、彼女は口から甘い吐息を漏らしていく。彼女の息が吹き付けられる度に、俺の中では興奮がどんどん高まっていくのだ。興奮が高まっていけば、身体も徐々に火照り始めてくる。水風呂に浸かっているのに、あったかいお風呂にでも浸かっているような感覚に陥るのである。
 そして邪念が過っても圧し殺していた愚息。今となってはもう情事をしてしまっているので、愚息がどんどん肥大化していく。そうして見事に元気となって、腰に巻いてるタオル越しから彼女の身体に当たる。わざと彼女の身体に当てていると言わんばかりに。
 出来る事なら愚息を彼女の胸に挟まれたい。だが、狭い浴槽に浸かっているという事もあってそれは無理な話であった。それに今はとりあえず久方ぶりの彼女の身体を堪能したかった。
 俺が胸を弄ってやれば、彼女が身動ぎする。だから肩に掛かった浮き袋が徐々にずれていく。ポケモンである彼女からしてみれば自分の姿を見てもどうだって思わないだろう。だが、人間である俺からしてみれば、半脱ぎ状態として受け取って妙に卑猥に受け取れる。
 胸を揉むだけでは流石に飽きてきたので、俺は彼女の胸元に顔を埋めていく。びったりと濡れた体毛の感触が頬に伝わると共に、ぽよんっと弾力ある柔らかさが伝わってくる。下手をしたらクッションより柔らかいんじゃないかと思わざるを得なかった。
 顔を埋めたのは単に彼女の胸の柔らかさを味わいたかっただけではない。俺は、彼女の谷間に沈めていた顔を片方の乳房へと移動させていく。そして、体毛に埋れているあるものを探しながら乳房の頂点へと目指して顔を動かしていく。
 目的の物が見つかったら、俺は一先ずおしゃぶりのように口へと咥えた。そうしてちゅぱちゅぱと吸うのだ。そんな事をしていたら彼女は俺に言ってくる。
「これじゃあ、赤ちゃんだよ……」
 呆れたような口振りであったものの、声の調子はそうでなかった。現に彼女は子供をあやすように俺の頭を優しく撫で始めてくる。赤ちゃんプレイがしたい訳ではないが、彼女に撫でられると妙に落ち着く感じがした。
 だが、俺の肉棒は暴れ馬の如く落ち着いていない。自分でも熱を感じるくらいに膨れ上がった肉棒が、彼女の身体へと何度も擦れる。その際に、刺激が肉棒を通して伝わってくるのだが、タオル越しともあってあまりにも微弱で物足りなかった。
 口では、彼女の乳首を舐めてたり吸ったりしている。だけど、彼女はミルタンクでも無ければ孕んでもいないので、幾ら吸ったところで母乳なんて出ない。故に、段々と物足りないと思い始め、それよりも肉棒の疼きをどうにかしたいと考え始めてしまう。
 そして俺はどうにも我慢出来ずに、手を彼女の胸から下腹部へと移動させていった。手探りで彼女の下っ腹の肉を触ってくすぐったい思いをさせると、彼女はくすっと笑って反応する。そうやって油断させている内に、俺は彼女の秘部へと手を伸ばしていくのだ。
「んぅっ」
 秘部を触るなり、彼女が甘ったるい口調で声を漏らす。そして、俺が乳首を舐めるのを止めて彼女の表情を窺えば、あったかいお風呂に入って逆上せたかのようにすっかり出来上がった顔をしていた。
「もう……いきなり触るなんて」
 彼女が若干頬を膨らませて呆れたように言ってくる。それに対して俺は意地悪するようにこう返答した。
「じゃあ止めて欲しいの?」
 俺の質問に、彼女は戸惑うことも無ければ、素直にこう言ってくるのだ。
「……ううん、もっとして欲しいな」
 こうも純粋に返事をされると意地悪だと受け取っていないだろう彼女は。官能小説や薄い本のお決まりならば、黙り込んだ後にもう一回訊いては彼女にして欲しいと言わせるのが定番なのだが。
 まあ、して欲しいと言われてしまった以上、こちらも大人しくしてあげるしかない。俺は先ずはねちっこく、焦らすように彼女の秘部を弄っていく。指先で軽く触ったり、秘口をなぞるように指を動かすのだ。水風呂の中、というのもあって彼女の秘部が濡れているのかどうかよく分からなかった。
 中まで確かめないと分かりそうにないなと思った俺は、指先を彼女の蜜壺へと突っ込んでいく。そうして指を前後に動かしては肉壁の様子を窺う。その間にも、彼女ときたら小刻みに身体を震わせては熱い吐息を漏らしていた。
 ぬめっているような感じはする。あくまでも感じはするだけなのだが。ただ、水風呂に浸かっていることもあって、彼女の中が熱いのは明白であった。身体の表面と内側との寒暖差が浮き彫りになっている。
 これだけ彼女の中が熱ければ多分、興奮しているであろう。そんな浅はかな考えが俺の脳裏に過るとともに、我慢で限界を迎えている肉棒をどうにかしたくて堪らなかった。だから俺はこう言う。
「フローゼル、少し腰を浮かせてくれないか?」
 すると彼女は俺の肩に手を乗せては、指示通りに腰を浮かした。浮かしたところに滑り込むように、俺は腰に巻いたタオルを取りつつ、自分の下腹部の上に彼女の身体を乗せた。そうすれば彼女が俺に跨るような格好となる。
 しかし、浴槽は狭いから足が伸ばせなかったりして窮屈な思いをすることにはなる。また、身体は水中ということもあってか、彼女の重みを感じないのも気がかりではあったりする。
 タオルが無くなったことにより、彼女の下腹部と自分の下腹部とが触れ合う。そうすると、俺の肉棒は彼女の秘部へと当たる。それも今にも入りたいという主張を誇示しながら。
 いくら天然の彼女でも俺がしたいことが読み取れたのか、こう言ってくるのだ。
「ふふ、一緒にきもちよくなろっか」
 彼女の言葉に、俺は躊躇いもなく頷いてしまう。そうすると、彼女が少し腰を浮かしては俺の肉棒に手を添えてくる。彼女はそのまま俺の肉棒を自分の秘部へとあてがってくるのである。そして、すとんっと腰を落としてきた。
「はぅっ……」
「うっ……」
 ゆっくり入れていくのを通り越して一気に沈めてくるだなんて考えてもいなかった。その所為で、入れたときの刺激で危うく絶頂を迎えてしまうところであった。
 久方ぶりの彼女の中はきつい気がした。身体は水の中というのもあって、愛液が潤滑油の役割をあまりしていないのもあるとは思うが。
「入ったね」
 一気に肉棒を入れたというのに、当の本人は辛そうな顔色ひとつ見せない。それどころか、蕩けきった表情で俺の顔を眺めてくる。痛さよりも俺との情事に喜んでいるという様子であった。
 彼女のお尻の肉が自分の身体に乗っかり、彼女のたわわとした胸は押し付けられている。正直なところ、こんな状況で何も手を出さずにはいられず、我慢の限界であった。自分で腰を動かそうとすると、その前に彼女がこう言ってくる。
「それじゃあ、動くね……」
 そして彼女は腰を動かし始める。身体が水の中というのもあってか妙に腰使いが巧みになっているような気がしてならない。すいすいと動いてるような感じがするのである。
 冷たい水風呂の中に入っていても、彼女の肉壁は熱かった。身体の表面は基本的に冷たいのに、肉棒だけが温かい彼女の中に居る。彼女の肉壁は俺の肉棒を求めるように窮屈に締め付けてきては逃さない。
「きもちいい?」
 彼女が俺の瞳を覗き込むようにしながら訊いてくる。俺は即座に首を縦に振ると、彼女は良かったと嬉しく溢しながら情事に没頭していく。俺の胸には彼女の胸が押し付けられて、下腹部は肉壁に包まれるとともにお尻が乗っかっている。これできもちいいと言わない牡は何処にもいないであろう。
 彼女が腰を振るう度に、彼女のぷにっとしていて柔らかいお尻の肉が当たる。つい摘まんでしまいたくなるくらいに感触が柔らかであるから、俺は彼女の腰に添えていた手を彼女のお尻へと持っていく。そして、手のひら一杯に鷲掴みをするのだ。
「や、やあ、そこは……」
 お尻に触るなり彼女が恥じらう素振りをしながら反応する。そりゃそうだろう、彼女は自分のお尻に肉が付いているのを若干気にしているのだから。
 野生のフローゼルであったら華奢な身体をしているからお尻に肉なんて付かない。だが、温室育ちというか普段から家の風呂場に居てあまり動かない我が家のフローゼルはそうではない。贅肉らしい肉が付いているのである。
 華奢な彼女も良いとは思うが、今のままで良いとは思う。摘めるところが多くて遊び甲斐があるし。現に、彼女のお尻の肉がたぷんたぷんに柔らかくてついつい掴んでしまう。
「あ、あっ、ふぅん……」
 俺が掴んで愉しんでいる間にも、彼女は腰の動きを止めない。彼女が腰を振るう度に、ポケモンのものとは思えないたわわな乳房が揺れる。ゆっさゆっさと揺れるその様子を見ていると、俺の肉棒に熱が入る。
 ニドクインと言ったポケモンにも乳はある。だけど、彼女の場合はそれと似たり寄ったりの大きさがあるとは思う。食べた養分がそこにしか偏らなかったのかなと思いたくなるくらいに。
 お尻に持って行った片方の手を今度は、彼女の胸へと移動させていく。先程、飽きるくらいに触ったにも拘らず、いざ揺れるのを見ると触りたくなってしまう。
「あっ、うんっ!」
 片方の手はお尻、もう片方の手は胸と、彼女の身体を愉しみながら俺は情事に没頭していく。あちらこちらに触られている彼女の方も満更でもなさそうに善がるのである。
 風呂場だから彼女が勢いよく腰を振るう度にばしゃりと風呂の水が飛び散る音が反響する。それだけであったら、ただ水遊びをして楽しんでいるように聞こえる。だが、実際にはその音だけでなくて、悦のこもった彼女の嬌声がよく反響する。その音に紛れて俺の喘ぎ声が混じる。
 水飛沫が飛び、そうして波紋が出来る。幾度となく繰り返される彼女の上下運動。運動しているのもあって水風呂が最早水風呂だと感じられなくなるくらいに身体が熱くなっていた。
 結合部からは今もなお、彼女の愛液やら俺の透明液が出ているであろう。水風呂がどんどん浸かれなくなるくらいに淀んでいるとは思うが、そんなのに構っている暇は無かった。これから先に待ち受ける事をするならば尚更であった。
 彼女の胸を揉んでいるが、指先ではあるものを探していく。体毛に埋れたある部位を探し当てるように指の腹を押し付けていく。そうして、柔らかな肌とは別に指にはある物が引っ掛かった。それは先程、俺が口に咥えていた乳首であった。
 俺は彼女を気持ち良くさせようと、乳首を指先で弄ってやる。興奮しているからなのか、彼女の乳首は指で押せば直ぐに押し返されてしまうくらいに弾力があった。
 単に指で押すだけでは駄目だと思い、俺は指先で硬くなった乳首を何度も弾いて刺激してやる。すると、ポケモンである彼女も人間みたいに気持ち良くなってるのか、尻尾を逆立てて反応する。
「や、やあ……むね、へんになっちゃっ……」
 ポケモンである彼女は本来ならば乳首なんてただの器官に過ぎない筈である。ましてや、ポケモンとポケモン同士ならば、交尾の最中にこんなところをわざわざ弄らないであろう。しかし、俺は人間だから彼女の乳首を触るのは容易に出来るし、やらしく弄る事だって出来る。
 弾いた後は、指と指と摘まんで引っ張ってみたり、指の腹と腹との間で乳首を転がしたりと多様に責めてやる。そうしていくと、彼女がぴくぴくと身体を震わせて甘ったるい声色で鳴く。そして熱い吐息を俺に吹き付けてくるのである。
 彼女が気持ち良くなった影響かは知らないが、肉壁の締め付けが激しくなる。俺の肉棒をきゅうきゅうと締め付けてきて、一刻も早く出せと言わんばかりに。それに水中での彼女の巧みな腰使いによって、俺の肉棒はますます虫の息へとなっていく。俺が油断したら今にも果ててしまいそうなくらいに。
「フローゼルっ……も、もうっ……」
「わ、わたしも……だからいっしょに、ね?」
 そう言うと彼女は前のめりになって、口を俺に付けてくる。俺は彼女を抱き締めるべく、胸とお尻を散々弄り倒していた手を動かしていく。両方の手を彼女の背中へと回しては抱く。そうして、口付けをせがんできた彼女の舌に自分のを交じらわせる。
 唾液でねっとりと絡み付く舌と舌。上も下も彼女と繋がっていて、自分と彼女の境界線が溶け合っているような感覚に襲われる。
 舌にねっとりと絡み付く唾液に紛れて、時々彼女かや水を流しこまれる。恐らく、彼女は無意識のうちにしてしまっているのだろう。俺は慌てながら水を飲むのだが、飲めなかったときは口元から零れて落ちていく。
 一緒に絶頂を迎えようと、彼女が腰の動きを速くしていく。そうすれば、俺の肉棒が肉壁と擦れながら彼女の膣奥を刺激する間隔が短くなっていく。彼女があまりに激しく動くものだから、じゃばしゃばと湯船の水がけたたましく音を立たせる。
 湯船の壁にはもたれているし、水面から顔が出ているというのに溺れてしまいそうだった。いや、実際の俺はもう快感の波に溺れていた。このまま、身を委ねて来たるべき快楽を今か今かと待ち望んでいるのだから。
 そして最後に、彼女は腰を大きく落として、柔らかなお尻を俺の身体に押し付けてきた。肉棒が膣奥に到達して刺激された途端に、俺はもう我慢の限界を迎えた。
 彼女の口と重ねているのもあって、いくら叫ぼうと思っても口からは何も出なかった。それは彼女も同様で、ぷるぷると身震いするばかりだった。
 びく、びくんっと脈を打つ俺の肉棒。それに合わせて精液が溢れ出ていくのを感じ取る。毒素を出すような感覚が、身体にはとても心地良いものであった。
 肉棒はまだ彼女の蜜壺に沈めているのもあって、彼女の中には精液がどんどん注がれていく。膣奥に注がれた精液は蜜壺内を満たしていくのである。その感覚が気持ちいいのかどうかは知らないが、彼女は恍惚とした表情をしている。
 肉棒が脈を打つのに合わせて出ていた精液も、段々と出ていく感覚が無くなってくる。終いには脈を打っても出ていかなくなって、射精が収まった。久方ぶりに出したのもあって結構な量を出したとは思うが、湯船に浸かっている今の状況ではよく分からない。それに彼女に抱き締められているから下腹部の方に目を向けるだなんて無理だ。
 痙攣でもしてるかのごとく、不規則に身体を震わせながら絶頂の余韻に浸る彼女。俺が目を合わせてみても無反応であるから、彼女の意識は何処かへ飛んでしまっているのだろうか。
 俺は一旦彼女の口から自分の口を離した。すると、唾液が糸を引いてはぷつりと切れた。彼女は忙しく口で呼吸しては、口元から涎を恥じらいもなく垂らしていく。俺はそれを舌でぺろりと舐めとるのだが、相変わらず彼女の反応は無かった。
 少しやり過ぎたのであろうか。いや、主導権を握って腰を振っていたのは彼女であるから、俺自身は特に何もしていなかったのだが。まあ、自分では気づかないうちにやり過ぎてしまうのは彼女らしいと言えば彼女らしい。
 彼女を抱いている手で、背中をそっと優しく摩る。そうしていくうちに彼女の意識も段々と現実へと戻ってきたのか、瞼をぱちぱちとさせる。そうして、俺ににっこりと微笑んでこう言う。
「……いっぱい出たね。君ので私のお腹が膨らんじゃうよ」
 精液の量なんて微々たるものだしそう簡単には膨らむ訳が無い、と突っ込もうと思った。だが、俺は突っ込む気にはなれなかった。寧ろ、彼女にこう言ってしまうのだ。
「それも良いんじゃないのか?」
「君は私に太って欲しいって思ってるわけ?」
 少しだけ頬を膨らませながら言ってくる彼女。お腹より先にこっちが膨らんでる、なんて突っ込みをしたくはなる。なるのだが、それをしてしまうと話が逸れてしまう気がしたから止めた。
「いや、太って欲しいっていうよりかはお腹が膨らんで欲しいなって」
「それってどういう意味なの?」
 ある比喩表現であったのに、彼女は理解してくれなかった。流石に、彼女相手だとやっぱりきちんと言わないと駄目か。そもそもそれ以前に、こんな大事な事を胸に閉まって彼女に伝えずにいる方が余程駄目であろう。
 俺は一旦深呼吸をする。すう、はあ、と空気を大きく吸っては吐く。高鳴る心臓を落ち着かせようとしたが収まる気配は全くない。それでも、気持ちを引き締めて彼女に告げる決断をする。いつになく真剣な眼差しをしていると自分でもそう思ってる。彼女の方も俺が見詰めてくるなり、黙り込んでしまう。無言の間が流れるが、覚悟を決めて俺がそれを破る。
「フローゼル、その……こんな事してから言うのもあれなんだけど――」
 順番が逆だとは自分でも思ってる。初めて彼女とした時は自分の気持ちに気付けていなくて伝えられなかった。だからこそ俺は、今度こそ彼女にはっきりと伝えずにはいられなかった。
「好きだ。ポケモンではなくて、異性として。変だと思われるけど、一緒に幸せな家庭を築いていきたいなって思ってる……駄目かな?」
 そう口にすると、自分でも分かるくらいに心臓がどくどくと高鳴っていた。自分でも分かるのだから、密着している彼女にこの鼓動が伝わっていない訳がない。
「駄目じゃないよ。こんな私でよければよろしくね」
 にっこり微笑みながら即座に返事してくれた彼女に、思わず俺はぎゅっと抱き締めた。彼女の胸が当たるだとかそんなやましい事なんて気にせずに、抱き締めたくて堪らなかった。
 ありがとう、と俺は口にする。すると彼女はじゃあ、と言っては次の言葉を紡いだ。
「これからは毎日一緒にお風呂に入ろうね」
 俺は即座に頷いた。だが頷いた矢先に、真冬でも水風呂に入る羽目になるのだろうかという疑問があった。愛する彼女にそう言ってしまった以上は前言撤回なんて出来る筈もない。それ以前に、お風呂に入る度に身体を重ねる羽目になるのだろうかという疑問もある。
 にこにこ笑いながらこちらを見る彼女に、そんな悩みはどうにかなるかと思ってしまう。寧ろ、彼女を見ていたら悩んでいる方が馬鹿らしく思えてくる。
 笑っていたと思ったら彼女が瞼を閉じる。そして口を閉じては無言で何かを待つように、顔をずっとこちらに向けてくる。せがんでくる彼女に応えてやろうと俺はそっと口を重ねてやった。
 単なる口付けに過ぎない。これまで濃厚な口付けや営みをしてきたから、淡白なような気がする。それでも彼女は嬉しいのか瞼を開けた後に、嬉々としてこう言った。
 ふたりでお風呂に入るのって、とってもたのしいね。


原稿用紙(20×20) 37.1 枚
総文字数 13062 文字
行数 177 行
台詞:地の文 883文字:12179文字


あとがき
書いたのは去年の夏ごろで、夏の間に書ききらなかったために放置プレイをかまして今更書ききりました(白目
番外編になっていますが位置づけ的には後日談になるのかなと思っています。
前回が確か、フローゼルのたわわな胸がゆっさゆさ揺れる騎乗位の描写がなかったので書いたという欲しかない作品です(
蛇足ぎみな作品となりましたが、読んでくださった方々本当に有難うございました。


作品に対する感想やコメントがありましたらお気軽にどうぞ


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Last-modified: 2016-11-01 (火) 17:22:07
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