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あかいほのお

/あかいほのお

あかいほのお 

writer――――カゲフミ

「ねー」
「何だよ」
「結局さあ、色違いって普通のポケモンと何が違うの?」
「……見た目じゃねえの」
 最近新しく仲間に加わったリザードンは色違いの個体だった。本来オレンジ色である部分の体色が黒に、翼の皮膜の色も濃い赤となっていて全体的に屈強な印象を受ける。
だからこそテールナーも良くは分からないものの、初めて接する色違いポケモンへの勝手な期待を抱いていた部分があったのかもしれない。
実際にリザードンと接してみて他の個体と何が違うかは、色以外でははっきりしないのが現状だった。
飛翔能力や炎を吐く能力に差があるかと言われれば、別段そんなこともなく。至って他のリザードンと変わりがない。
珍しい色違いなのだからきっと他に無いような能力を持っているに違いないと、一方的にわくわくしていたテールナーにしてみれば少々がっかりしている面もあったのだ。
「他には?」
「知らねえって」
 木の幹にもたれ掛かったままぶっきらぼうに答えるリザードン。今はバトルの訓練の合間の休憩中。一時的にトレーナーの元を離れ木陰で休んでいたところだ。
小枝を咥えたままテールナーはリザードンの隣に腰掛けた。少しつまらなそうに両腕を枕にして木に持たれ、空を見上げる。
「せっかくなんだし、何かすごい特技とかあってもいいのにね」
「色以外は他のリザードンと同じだって」
「そっかあ」
 能力に違いはなくとも色違いであることはやはり珍しいし、他の者の注目を浴びる。何かと興味ありげに聞いてくるテールナーにリザードンも最初はうんざりしていたのだが。
こうやって中身のないやり取りをしていくうちに、変に気を遣われたり遠巻きに好奇の目で見られるよりはずっと居心地が良いと分かってきて。
ふと気が付けばリザードンは、距離を置かずにどんどん踏み込んでくるテールナーと一緒にいることが多くなっていたのだった。
特に意識していなくても振り返ればテールナーが隣に。ただ、気が置けない友人と言うには少々親密すぎる関係、かもしれない。
「じゃあ、ここは?」
「なっ」
 テールナーが咥えていた小枝を手に取ってつついたのは、リザードンの下腹部。尻尾の付け根より少し上。ほぼ仰向け状態で無防備になっていたところだ。
良く目を凝らさないと気づきにくいが、確かに縦にそった切れ込みが入っている。テールナーは含み笑いを浮かべたまま、小枝をそっと筋に這わせる。
枝先が筋に触れるか触れないかの絶妙な力加減。ぞわり、とリザードンの背中に妙な感覚が走った。
「やめろって」
「えー、いいじゃない、ちょっとくらい」
 ちょうどさっきまでテールナーが咥えていた小枝だ。彼女の唾液で少しだけ湿っている。なので、くいっと軽く力を加えてやると。スリットの中にぬるりと入り込んでしまった。
リザードンの体がぴくりと震える。口では拒みつつも手や尻尾で振り払ったりしないのは、テールナーの行為に気持ちよさを感じてしまっているからだろう。
細い小枝は自分の爪を中に入れるのとはまた違った感触だ。テールナーは中をかき回すように小枝を左右に動かし始める。
「いいのかよ。小枝をこんな使い方して」
「私のものだし、いーの」
 小枝で中をこねくり回されるうちにリザードンのスリットからは徐々に水音が混じり始めて。にゅるりと彼の先端が顔を覗かせた。
まだ全体の半分にも満たないが、それを眺めるテールナーはどこか満足げだ。スリットから引っ張り出した小枝は細い糸を引いていた。
「ふふ、出てきたね」
「どーすんだよ、これ」
「最後までやってほしいんでしょ?」
 テールナーは小枝でつんつんとリザードンのそれをつつく。リザードンは首を縦には振らなかったが、代わりに顔を出した雄がぴくぴくと震えて答えてくれた。
昼日中にこんな行動を取っている彼女に呆れつつも、心のどこかでリザードンはこの先を期待してしまっていたのだ。
別に返事を待つこともなく、テールナーは小枝を尻尾の中に仕舞うと膝をついて前かがみになる。リザードンのものがじっくりと観察出来る位置。
「知らねーぞ、誰かに見られても」
「私は別に気にしないわよ」
 出てきた先端をテールナーは指先で摘む。まだまだ柔らかかったが確かな熱を帯びていた。
両手で包み込むようにしてむにむにと揉んでやると、それに呼応するようにむくむくと大きくなってくる。刺激には正直だった。
リザードンは出来る限り無反応で居ようと試みているようだったが、時折ふるふると揺れる尻尾や翼が何たるかを物語っている。肉棒と一緒で可愛い反応だった。
何度も揉みほぐすうちにすっかりスリットの外へと這い出してきたリザードンの雄。大きさは体相応、と言えるだろうか。
張りは良く健康的な肉色だ。白っぽいお腹に赤みがかったそれは良く目立つ。まるで尻尾の他に、もう一つ新しい炎が揺らめいているかのよう。
「ここも色違いだったら面白いのに」
「おいおい、青とか黒とかなら俺はごめんだぜ」
 別にどの色がいいとかではなく、やはり赤系統でないとしっくりこない感じがする。ここまで色違いという発想自体がリザードンにはなかったが。
言葉を返すことなくテールナーは根元に両手を添えて先端部に顔を近づけて舌を這わせた。しばらく空気に触れていたせいか、心なしか表面が乾いている。
唾液で湿った舌がリザードンの竿に吸い寄せられてぴたりと張り付く。水気を欲しているらしい。おそらくは遠くないうちに濡れることになるのだろうけど。
「お……おぉ」
 さすがに黙っていられなくなったらしく、リザードンの口元から恍惚とした声がこぼれ落ちる。目は細められてどこを見ているのやら分からない。
いいところまで来ているサイン。その証拠に唾液とは別の粘りのある液がテールナーの口内に混ざり始めたのを感じる。
舌の動きが徐々に早くなっていき、肉棒の根元に置いた手でしっかりと揉みほぐすことも怠らない。
触れられる面積が多いとこういうときに便利だった。先端と根元とで、同時に刺激を送り込むことが出来るのだから。さあ、どこまで耐えられる。
テールナーが動作を加速させてから数十秒。リザードンの一物が一際大きくぴくぴくっと震え始めた。そろそろ、か。
「ぐっ、もう……あぁっ」
 気の抜けた情けない声とは裏腹に、リザードンの肉棒の先端からは勢いよく白濁液が発射される。
首まで達してそこから下を点々と白く濁していった一発目がびゅるっと。やや勢いを失ってお腹に二発目がぴゅるり。まもなく出渋りのような三発目がとろり。
行き場を失った精液がとろとろと尻尾の付け根を伝って地面へと流れ落ちていった。それなりに量を溜め込んでいたように思われる。
達した直後であるため、さすがにぐったりとした様子のリザードン。口元から舌を出して荒い息を上げているが、表情はまんざらでもなさそうな感じだ。
「たまにはこっちのバトルも、ね」
「とんだ休憩時間だぜ」
 うんざりしたように言いつつも、リザードンはどこか満足げだった。確かに気持ちよかったのは事実だし、テールナーの両手と舌遣いには手も足も出ないのが本音だった。
頭がくらくらするくらい良かったのは置いておくとして、量が多かったから始末に困る。お腹に飛んだのは色が似ているから解りにくいし、逆に黒い体は白が映えて目立ちすぎる。
水浴びは好きではないが、後のことを考えてしっかりと洗い流しておく必要があるだろう。生臭いままトレーナーの元には戻りたくなかった。
「……今度はお前も巻き込んでやるからな」
「そ。楽しみにしてるわ」
 テールナーは立ち上がると、自信有りげに笑う。強者の表情だった。直接的な交わりならともかく、こういった小手先の技ではてんで歯が立たない。
リザードンの能力では引き分けに持ち込むのが関の山。彼女にこっちのバトルで勝てるようになるのは一体いつになるのやら。

 おしまい



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Last-modified: 2018-03-10 (土) 22:00:00
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