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‡BEAST‡ FANG and CLAW †HAWK's TALONS† 2

/‡BEAST‡ FANG and CLAW †HAWK's TALONS† 2

作者:DIRI

‡BEAST‡ FANG and CLAW †HAWK's TALONS† 2 

 


 


 仕事がオフになってから三日後、二人に家にアレックスがやってきた。ファングは彼女を、煙草をくわえたまま家の中に招き入れた。アレックスは嫌煙家ではないものの、少し煙たそうにしていたのだがファングは全く気を遣おうとはしなかった。

「相変わらず散らかってるね……豚小屋とどっちが綺麗かな」
「豚小屋に一票」
「右に同じ」

足の踏み場もないような所だが、邪魔なら踏み付けようが文句を言う二匹ではないので爪先で邪魔なものを退かしながらアレックスは椅子にたどり着いた。ハルのように浮いているならもっと早かっただろう。

「はぁ……ここで綺麗なものは銃とクロウだけみたいだね。周りがこれじゃなきゃクロウももっと良い雰囲気出せるだろうに」
「色仕掛けするような仕事はさすがにお断りよ」
「だろうね」

くつくつとアレックスは笑った。彼女との付き合いは一年とそこそこだがそのくらいは十分予想出来る仲なのである。ファングは灰皿に煙草の灰を落としてから獣らしくぺたりと座り、疑問を投げかけるような表情でアレックスを見つめた。無論、突然“こんな場所”にやってきた理由を知りたいのである。その意図を悟ってか、アレックスは目頭の辺りを掻いた。彼女の癖であり、話の最初の言葉を探す時にやるお決まりの動作なのだ。

「BEASTじゃないんだけどね、仕事の話だよ」
「Oh yeah.ちょうど暇してた所だ」

ファングはただ単に銃をいち早く使ってみたかったと言うこともあった。治安が悪いわけではないので私有地の中であっても理由無しに銃を撃てば裁判沙汰である。面倒ごとは出来るだけ起こさないのが長生きする秘訣だとファングは常々思っている。それが行動に表れるかは状況によるのだが。
 アレックスが持ってきた仕事は“知り合い”に頼まれたものらしく、いかにも何かありそうなトランクを首都にある港近くである人物に渡すことが簡単な内容だ。銃は使って良いのか、それだけをファングは執拗に聞いたがクロウが一喝するとすぐに黙った。クロウに逆らった所で自分が負けるとわかっているだけあってファングの対応は早いのである。

「まぁ、必要ならどうぞって感じだね。特に隠密でいる必要もないよ」
「大体、BEASTじゃなくてアレックスに頼むって事は大した代物でもないでしょうしね。知り合い割引でもしてもらおうと思ってるなら別だけど」

それを聞いてさもつまらなそうにファングは肩をすくめた。

「仕事って言うかただの“おつかい”じゃねぇか。そんなガキじゃねぇんだぜ?」
「身体はそうでも中身はどうだか」
「黙れよ雌猫。手前の頭の風通し良くしてやろうか?」

喧嘩を売るようにアレックスを睨み付けたファングだったが、飽きたのかすぐにやめた。第一この手の流れはみんながさらりと流してしまうので一匹で虚しく独走しているのは嫌だったらしい。灰皿で煙草をもみ消してからファングは立ち上がって伸びをする。オフの日は買い物でもしない限り家の中に引きこもっている。まぁ、たまには気分転換にもなるだろうと、クロウを引き連れて“運び”の仕事を開始することにした。

「あ、そうそう、合い言葉がね――」


 「ありゃねぇだろ、寒気がする“ジョーク”だ」
「無駄に格好ばっかり気にする……そうね、中二辺りが使いそう」

割と大きめなトランクを荷台に積め、ファングは車を走らせていた。オープンカーにサングラスをかけて煙草を吸いながら乗っている高校生ぐらいのポチエナを対向車線の人達は、ある人は物珍しそうに、ある人は関わりたくないと言わんばかりに見ていた。だが特に二匹は気にすることもなく、快調に首都へ進んでいた。港にいる取引相手はどんな容姿をしているのかという以前に“どの種類”かもわからない。聞く所、アレックスにも知らされていないらしかった。だからこその“合い言葉”なのだが、その合い言葉というのが実に聞くに堪えないものだった。

「『能ある鷹は銃を隠す』だぜ? こんなの合い言葉にしてる奴相手にすると思うとゾッとする。隠す気すらねぇぜ?」
「どう考えても“鷹の爪(奴ら)”でしょうね。ジョークのセンス以前にもう少し知性を持って欲しいわ」
「Ha! ハルと会話したらさぞ面白いことになるんだろうな」

クロウは思わず吹き出してしまった。ハルも頭が悪いわけではないが、いつもハイテンションでついていけない。それに貧相な知性の“鷹”達が絡むとなれば支離滅裂な結果となるだろう。だがハルがそう言う連中に興味を持つとは到底思えなかった。彼女は常に自分の“欲”に応じて行動するタイプだ。二匹と契約を交わしたのだって、返り血まみれの二匹を偶然見つけたからであり、その時彼女が直感的に“面白そうだ”と思ったからなのだ。ただ単に頭が固く、無駄に短気な連中に彼女が求めるものがあるはずが無いというのが明白なので、その事は頭の中で想像するだけに留まる。

 「そう言えば、“ラグーン”に行くのはいつ振りかしらね」
「そうだなぁ……大体半年ぐらいかねぇ?」

首都の名前は“ラグーンシティ”。海に面し、大きく美しい景観を持ちながら資源の豊富さで常に潤っている事から“珊瑚礁の街(ラグーンシティ)”と名が付けられている。そしてどの国どの世界でも共通にある“裏社会”も、強力な軍事力を持つこの国では武力行使で片を付けてしまうことが多いために根が深くはびこっていると言うことはない。だからこそ浅く張られた根はそこかしこに匍匐茎(ランナー)を走らせるのである。首都を少し外れれば圧倒的な軍事力も緩む。そこに根を付け、成長していくのだ。BEASTもそう言うものの一つだった。しかしランスは活動拠点がラグーンであることが息苦しくなり、そこまで資源などに困らないが仕事の度に神経をすり減らすことのない郊外の街に拠点を移したのだ。

「半年も行ってないなら、そうね、ついでにモールに行きましょう? 荷物持ちぐらい手伝ってくれるわよね」
アハハ……(Haha...) わかったよ……(All right...)

さてそろそろ車を降りなければ。ファングは無免許だし、オープンカーは派手すぎる。首都には人がごった返していて車だと余計に時間を取られるし、何より駐車場を探すのが一番難しい。荷物を運ぶのが楽だという点があるのだが、動けないこと自体がファングを不機嫌にさせるのであらかじめクロウが決めていたことだった。首都に入る前の適当な駐車場に車を止めて、そこからはファングが“荷物”を背負い移動する。鍛えられている彼の身体でもやはりそのトランクは少し重かった。第一自分と同じぐらいの大きさなのだから。


 「『能ある鷹は』?」

港にある場末といった感じの酒場で荷物の受け渡しを行うという手はずになっているので、そこに行き、カウンター席に着いたファングは独り言のように合い言葉を呟いた。これで相手がさっさとアプローチをかけてくるのならすぐに終わらせてクロウの買い物に付き合ってやりたかったのだ。なにせ雌の買い物というのは雄にとって退屈だ。世の中にあるくだらない三流ジョークを聞かされるよりもうんざりする。だからおそらく真面目に考えたであろう“クール”なジョークにしか聞こえない合い言葉を呟くのにも耐えられる。しかしアプローチはなかった。そもそも昼間なので酒場にいる客はファング達をあわせて六匹しかいない。一つ席を空けて座っているクロウの横流しの目線がファングを捉えるが、ファングはウェイターにラムを注文してからただこのあとの不幸を考えて沈んでいた。ここも裏社会に半分程浸かっているため、未成年者が酒を飲もうが煙草を吸おうが文句を言うものは一匹もいない。ラムをちびちびと飲みながらファングは夕食はラグーンで食べようかなどと言うようなことを考えていた。

ファング(イーブリン)
「どうした、クロウ(ハリエット)?」

クロウは“オフ中の名前”でファングを呼んだ。同じくファングもオフの時の名前でクロウを呼ぶ。その間も直接お互いを見たりはせず、流し目でお互いを確認していた。クロウの耳がピクピクと動いているの確認したファングは耳を澄ませる。些細な音ではあるが、不自然な金属音がする。実に“聞き慣れた音”だ。

「俺達か?」
「いいえ、それはないはず。ここには“鷹の爪(トサカ)”もいなければそれを切り取る“アクシス()”もない。場末と言ってもこの時間帯で抜くような度胸がある奴はチンピラにはいないだろうし」

ここでパニックでも起こせば今際(いまわ)に向かうことになるだろう。承知している二匹は挙動不審になることもなくじっとグラスを眺めていた。
 ファングはどうだか知らないが、クロウは色々とおかしな事があると思っていた。アレックスにどうして鷹の爪内部の者の交流があったのか。第一鷹の爪であるかすら怪しい。武力だけで登り詰めてきたような組である鷹の爪が、単純すぎる合い言葉を考えて来るというのでは少し安直すぎる気もした。いくら勢力があろうが、頭が悪すぎればすぐに潰れる。そう言うものなのだ。ではこの状態は一体? アレックスが裏切っているというのは考えにくいが、万一という可能性も……。

「……考えすぎるとダメね」

全てが敵に思え、疑心暗鬼になるしかない。そうなったが最後、パニックに陥り死ぬ。物事はポジティブに考えるしかないと割り切ることも出来るが、それでは間抜けすぎる。いつもファングがそうであるように、感情だけで動いていてはダメなのだ。冷静に物事を判断することが生き残る秘訣だ。

「罠……だったとしても、どうして俺達を?」
「……何でもやるから、目的が私達なら多分それよ」

誰が目的なのかははっきりしない。それ以前に誰が敵なのかがはっきりと分かっていないのだ。今の所殺気立っている様子は感じられないが、それが安心に繋がるというわけではない。ここに来て無駄なことをしてしまえば銃口を向けられると言うこともあるだろう。

「……カクテルを貰える?」

一匹だけ考え続けていては神経がすり減ってしまい身が持たない。緊張をほぐさなければろくに頭も回らない。取引相手が誰かというのが分からないのでさっさと引き上げることすら出来ないのだ。そもそも取引相手がいないという可能性だってあるし、懐で銃を確認したこの店の中にいる誰かが取引相手かも知れない。
 その時に店に入ってくる者がいるのを確認した。厳ついサングラスを付けたピジョットだ。クチバシに傷が幾つもある辺り、修羅場をくぐってきたような風格がある。まあクチバシは爪のように伸びていくのだが。表情はサングラスに隠れて窺い知れなかったものの、少しだけ辺りを見回してから、ファングとクロウの間にある空いている席に、鳥らしく飛び跳ねてくるかと思いきや大儀そうに一歩一歩と歩いていき座った。歩くならもう少し軽快に歩けそうなものだが、雰囲気的には動くこと自体を面倒がっているような様子だった。

「バーテン、ウォッカ出せ」

おもむろにそう言うと、疲れたと言わんばかりにそのピジョットはカウンターに倒れて頭を両翼で覆った。クロウはファングに視線を送り、合図を出した。それを見て、ファングは頬杖をつきながらラムの入ったグラスを回し、呟くように言った。

「『能ある鷹は』?」

ピジョットはピクリと動いてから、しばらく動く素振りを見せなかった。そしてファングが痺れを切らしてもう一度合い言葉を言おうとした時、ピジョットが顔を上げ、ファングと同じく呟くように言った。

「『“爪”を隠す』」

今度ピクリと動いたのはクロウだった。合い言葉が違う。と言うことは……?

「……オーケー(Okey)、承知した」

ファングはそう言うと……銃を抜いた。クロウが目を見開く中、その銃口はピジョットの額に向けられた。

「手前に能はなかったみてぇだな? トサカ野郎。“ぐう”とでも言ってみろよ」

次の瞬間、店の中の雰囲気が変わった。
 ガチャリと音がして、複数の銃口がファングとクロウに向けられた。敵の数はピジョットを入れ五匹……ピジョットは銃を持っていないようだ。と言うよりも、鳥系統のポケモンは銃を持つことが難しいため“時代遅れ”の“技”を使うことになる。今はすぐ危機になる銃を持った連中を相手にしなければなるまいと思い、ファングは左手で右脇のホルスターに収めている銃を持ち、ホルスターから抜かずにそのまま発砲した。バーテンダーが悲鳴を上げるが、そんなものは全員が無視し、戦闘が始まった。

さあ手前等! かかって来やがれ!!(Oh yeah!! C'mon baby!!)
「イーブリン! 短気を起こす前にもっとよく考えなさい!!」

クロウは怒鳴りながらも逃げようとしていたピジョットの襟首を掴み、引き倒し羽交い締めにする。要はピジョットを盾にするような状態だ。ファングはと言うと、銃を構えているヘルガーに向かい発砲していた。だが弾は当たることもなく、最初の一発がめり込んでいたらしい壁の近くに当たった。敵は既にテーブルやらを盾にしてバリケードをはっていた。迂闊に攻撃すると弾が尽きる。事戦闘に関しての頭の回転具合はファングの右に出るものは居なかった。

「くっそ……マジでこんな子供が……っ」
「少年兵なんて珍しい事じゃない……そうでしょう、軍人さん? あなたからは兵器()のにおいがする」
「お見通しってわけかよちくしょっ……」

ピジョットが毒突くが、それは大した問題でも何でもない。今まさにファングの攻撃が始まろうとしていた。

「Ya-ha!! 獣の牙(Beast fang)が相手になるぜ!!」

楽しむようなそんな声をあげながら、ファングは両手に銃を持ち乱射していた。無論、その場から動かずに撃っているだけでは狙いを付けることも出来ないものの、ファングはバリケードの方に“突っ込んでいた”。
 そんな行動を取るとは思っていなかったらしい敵達は一瞬面食らっていたようだが、次の瞬間にはファングに向かい銃を向けていた。よほど訓練されてる兵隊らしい。しかしそれでもファングは臆することなく得物を向けて攻撃している。はたから見れば自殺行為だが、ファングには“(たわむ)れ”の一種に過ぎない。クロウはその様を見ていつもため息を吐いていた。

「先にポチエナを片付けるぞ! 固まるな! 散開!」
「ミッチーはどうしたら?」
「あとだ!」

どうやら四匹編成の小隊らしい。ミッチーとか言うのはおそらくピジョットのことであろうとは容易に想像がついた。だがそんなことはファングにはどうだってよく、むしろその言葉が笑いの種でしかなかった。狂ったように笑いながら、“獣の牙”はバリケードを飛び越え空中で狙いを定めた。

「手前等に“あと”なんかねぇんだよ! 堕ちな、Baby!!」

ヘルガー、そしてライチュウに向かいファングは発砲した。無論、相手もファングに対して撃ってきたのだがそれはファングに当たることもなく天井にめり込んでいた。それに対し、ファングの放った弾丸はその二匹の身体にめり込んでいた。勢いでその二匹は軽く吹っ飛び倒れる。残りの二匹は無防備になっているファングに発砲するも、かすりはするもののファングがそれを読んでいるかのごとくかわしている。五匹の頭の中には間違いなく同じ言葉が浮かんでいた。「こいつは獣所か“怪物”だ」。

 「HQ……こちらウプシロン……敵が強すぎる、増援を……っ」
「面倒はごめんよ」

ヘルガーはボディアーマーを着ていたため致命傷は避けていたようだったが、無線を使って増援を呼ぼうとしていたためにクロウが額を撃ち抜いた。頭を撃てば確実に死ぬ。ヘルガーは死んだのだ。

「ルーファス!!」
「クソがぁ!!」

全員がファングに一斉掃射を仕掛ける。さすがに危険と踏んだファングはカウンターの向こう側に隠れてやり過ごそうとしている。しかしいきり立った敵達はそれに追撃をかけようとしていた。

「ハリエット! 援護頼むぜ!」
「了解」

クロウは素早くレバーを切り替え得物をバーストモードにし、攻撃を仕掛けた。三発の弾丸が同時に襲ってくるため敵達は攻撃をやめて身を潜めた。そしてその隙にまたファングが別の角度から攻撃を仕掛けるのだ。まさに連中は“袋の鼠”だった。そして数分後、いくつかの断末魔が木霊(こだま)した。


 


 「オラ、答えろよボケ」
「イーブリン、こいつは腐っても軍人、それに半端な訓練をしてきてる訳じゃなさそうだし口は……“クチバシ”は割らないと思うけど」

ファングからボコボコに叩きのめされているピジョットはもはや虫の息に近かった。何の目的で自分たちを殺そうとしたのかを吐かせようとしていたのだ。と言っても、クロウはその様子を見ているだけで全く手出しはしていなかった。どちらかというとファングの八つ当たりに近いのだ。

「“ウプシロン(Υ)”ってこたぁ特殊作戦軍(SOCOM)の連中だな? 俺達が一体何をしたってんだ、あぁ? 言ってみろよクソボケ」

そう言ってからファングはピジョットの顔面に頭突きを喰らわせる。彼は特に縛られているわけでもないのだが、あまりに痛めつけられたために動く所か立ち上がることさえ出来ないのだ。クチバシであるが故、口内を切ってしまい口から血が出ると言うことはないが、その顔の様子と言えば、腫れ上がり、目など完全にそれで潰されている。しばらくは一匹で歩くことも出来ないだろう。

「チッ、もう翼でも撃っちまうか? “小鳥”みてぇにしゃべり出すかもな」
「やめときなさい、弾の無駄。“弾は一発でもロハじゃない”んでしょう?」

もう一度ファングが舌打ちをして銃にかけていた手を下ろした。クロウは実質、どうなろうが良かった。ただ面倒事が嫌いなだけだ。
 もう一度ファングがピジョットに問いかけようとしたその時に、酒場の窓ガラスが割れ、中に何かが投げ入れられた。

「チッ! 閃光音響手榴弾(スタン)だ!」
「さっき呼んでた増援かしら」

二匹がそう言った瞬間に、投げ入れられたものは耳が吹っ飛びそうになる程の爆音と脳までを貫くような閃光を放った。しかし二匹は既にそれと同時に別の窓をぶち破り脱出していた。無論“荷物”は持ったままだ。合い言葉が違ったと言うことは、詰る所特殊部隊の連中が受け渡しの情報を聞きつけてそれを罠に使っただけで、その運びの仕事自体は存在したことになる。仕事を放棄してしまうことが信用を大きく失うことになるのだ。BEASTとしての仕事でなくとも大きく響くことになるだろう。商売をする上で“信用”と言うのは実に大きな代物なのだ。目先の金よりも先に少し損をしたとしても信頼を得るならば後に大逆転と言うこともありうる。

「走れ!」
「言われなくても!」

案の定、窓の外には特殊部隊の隊員達が並んでいた。先程は携帯しなければいけなかったのでハンドガンを装備していた隊員ばかりだったが、今度はアサルトライフルにサブマシンガンが完全に弾幕を張っている。本気で殺す気だ。特殊部隊というのは精鋭ばかりと聞いているために、ファングもクロウも今回ばかりは逃げに徹するしかなかった。弾もあの数相手では尽きてしまうだろう。

「ファーブ」
「はいはい、わかりましたよ」

二匹は思わず目を見開いてしまった。まさかこっちの行動を読んでいたかのように伏兵を忍ばせているとは。しかも前方にいるバクフーンはRPG-7*1を構えている。あれが近くで爆発するだけで小柄な二匹は吹っ飛んでしまう。ファングの判断は早かった。

「飛べ!!」

半分程クロウを突き飛ばす形でファングは海の中に飛び込んでいった。くどいようではあるが、無論荷物は持ったままだ。飛び込んだ瞬間に爆音が聞こえた辺り、しっかりとRPGは発射されたらしい。クロウはしばらく藻掻いていたものの、少し落ち着いてくるとファングの方に泳いできた。海の中まで追ってくる気はないらしい。だが今すぐ海面に上がれば蜂の巣になるだろうと判断した二匹は静かに沖の方へ泳いでいった。今すぐ死ぬよりは少しでもあがいて死ぬ方が良い、つまり、そのあとのことなど二匹は全く考えていなかったのではあるが。

 しばらく経ち、海面にずっと顔を出して立ち泳ぎをしているファングとクロウ。クロウは体温の低下が激しく今にも沈んでいきそうだし、ファングは後生大事に依頼された荷物を背負っているものだから疲労もクロウの比ではなく、体力と言うよりも動かしている足に限界が来そうになっていた。ここで何か冗談でも飛ばそうかと思ったファングだったが、そんなことをしてもクロウは反応してくれないだろうし、虚しいだけ、体力の無駄だと思い直して開きかけた口を閉じた。最初感じていた口の中の磯臭さも既に感じない。まさかこんな所で終わるとは微塵も思っていなかった二匹は海の冷たさでかじかんだ四肢を何とか動かし続けて生き延びようとしていた。

「ファング……」
「あん? しゃべんなよ、体力の無駄……」
「最期かも知れないから言っておくわ……今までありがとう」
「礼は陸で言えよクソッ!」

二匹とも死ぬのが怖いわけではなかったが、死ねばもう会うことが出来ないと言う事が嫌だった。だから今必死であがいているのだ。ファングが悪態を吐いたすぐあとにクロウが沈みかけ、ファングはそれを何とか引き上げて泳ぎ続けた。持ってあと数分かとファングが思った、その時だった。

「いたぞ! 浮き輪を持ってこい!」
「船……」

藁にもすがる思いでファングは投げ込まれた浮き輪にしがみついた。この先のことなど考えている場合ではない、今生きなければこの先など無いのだから。


 「こいつ等で間違いないか?」
「そのはずだ」

引き上げられた二匹は下がった体温を元に戻すために毛布にくるまれていた。だが一時的に助かったとはいえ、この先どうなるかというのが見当もつかないのがファングにとって問題だった。頭脳担当とも言えるクロウが低体温症に陥りまったく行動不能な状態なのだ。今もファングの横で毛布にくるまりながらカチカチと歯を鳴らしている。そして悪いことに、二匹を引き上げた相手というのが特殊部隊の面々だったのだ。先程いた連中なのかはファングは分からなかったものの、ベストに特殊部隊のワッペンが付いているので明白だった。おもむろに一匹のキュウコンがファングに近づいた。

「俺達の仲間をよくも……!」
「……ヘッ……雑魚ばっかで……ハラハラもしなかったぜ……」
「この……っ!」

キュウコンはファングに殴りかかろうとしたものの、ジグザグマに押しとどめられた。

「落ち着くんだジャック、こいつを殴った所でウプシロンの奴らは生き返らないしお前の手が汚れるだけだ」
「でも……っ」
「俺だって殴ってやりたいさ……だが今は私情を挟む場面じゃない」

そう言うジグザグマの口調は淡々としていて、ファングやクロウに怒りを感じているというような感じではなかった。本当に淡々としていて、機械のような無機質さまで感じられる。そのジグザグマは自分たちと大して年齢の差はない程だろうかとファングは思うが、ジグザグマの風格が堂々としていてその考えが確信までにいたらない。ファングやクロウも常に堂々としてはいるものの、彼の場合は“地位のある大人”としての風貌であり、“物怖じしない子供”に近い堂々さを持つ二匹とは質が違うようだった。
 そのジグザグマはクロウの様子をちらりと見てからファングに近づいた。警戒はしているものの、敵意は特に感じないため、ファングは少し寒さで震えながらジグザグマを睨み付けた。

「お前達がマフィア連中相手に商売をしていると情報があってな、捕まえさせてもらった」
「軍の精鋭部隊が聞いて呆れるぜ……ガキ二匹に四匹がかりで返り討ちたぁな……」
「この状態で相手を挑発するようなことを言えるお前を尊敬するよ、俺にはそんなバカみたいな事出来ない」

さすがに呆れた様子で小さくため息を吐いたジグザグマに対し、ファングは誰にも聞こえない程度に悪態を吐いた。小さく言ったのは、またため息でこちらが挑発されないためだ。おそらく挑発して何か言わせる腹づもりなのだろう。

「子供の運び屋なら誰だって油断するだろうが、それが銃持って暴れ回るとなれば話は別だ。最悪、死刑は覚悟しておけよ」
「Ha! 上等……」

しばらくの間、ファングとジグザグマはお互いをにらみ合っていた。ファングは敵意を向けて、ジグザグマはある種の憐憫の感情を込めて。

 「……銃は預からせてもらう」

そのまるで固まったような二匹を正常に戻したその声はライボルトの発したものだった。体格が良く少し貫禄もある。そのライボルトはファングの懐から銃を回収しようとしたが、ファングはそれを震える手で払い除けた。無論、周りにいる隊員達から銃を向けられるが眼中にすらない様子で嘲るようにライボルトを睨んでいた。

「おっさん……獣の牙に触れたら……ただじゃ済まないぜ?」
「じゃあ今のうちに牙を抜いておこうか」

挑発するようにファングは言ってのけたが、ライボルトはその言葉を空気とでも思っているかのようにさらりと返した。そして今度は抵抗を許さないという雰囲気を醸し出しながらファングの銃を回収していった。ファングはそれを恨めしそうに睨んでいたが、抵抗した所で寒さに震えている今の自分ではろくに行動も出来ないだろうと言うのが明白だった。そしてクロウの銃も回収されようとしていたが、そうするはずであろうブラッキーは小さくぶつぶつとクロウに囁きかけていた。少し症状が回復してきたクロウは、囁きに応じるかのように目を見開き、ブラッキーと同じように周りには到底聞こえそうもない程の小声でブラッキーに何か言っていた。その途端にブラッキーは常に陰鬱そうにしていた表情を更に暗くし、短く何かを呟いてからクロウの銃を回収し、どこかに消えていった。その場にいた者全員がクロウかブラッキーのどちらかを視線で追っていたが、キュウコンは視線ではなくブラッキーを追いかけていった。それを横目に見ながら、ファングはクロウに一体何を話していたかと言うことを質問したが、クロウは小さくよく分からない言葉を言っていたのでファングには理解出来なかった。

グ アダーテ……ライ レッヅ ディオイ……ダルデ ソレ・ア・アッササ ルディ……

意味は理解出来ないにしろ、ブラッキーの言ったことでクロウが少なからずショックを受けていると言うことが分かる。ファングはただ釈然としない感じでクロウを見続けていた。

 「ラムダ・チーム、ターゲットの捕獲に成功した、陸に引き返してくれ。どうも海は好きになれない」
『海は良いぞデイブ、心が洗われる……』
「さっさと陸に帰してくれ、俺は好きで海に浮かぶ鉄の塊に乗ってる訳じゃないんだ」

船は速度を上げ、陸に向かっているようだった。ファングは何とか逃げ出す術を考えていたが、全く思いつきもしなかった。クロウは相変わらずの状態なので助けを求めようにも求められない。

「ん? これは一体……?」
「鳥用のAODだな……見ろ、ピジョットかなんかに使わせるみたいだ、ライトマシンガンだぞ。ハハッ、ジムとおそろいのM60だ」
「ホントに連中が鷹の爪に?」
「だろうな。全く、世も末だ……うちの娘(シエラ)がああ言うのを見てかっこいいとか憧れを持たれた日には……」

キュウコンとライボルトが荷物のトランクを開けて中身を確認していた。鳥用のAODは普及率が低く値が張るが、裏世界では技だけでは力不足という理由もありマフィアなどが積極的に買い取っている。最も、裏世界では鳥ポケモンが少なく、多くは鷹の爪の所に流れていくのだが。鷹の爪は全ての組員が鳥ポケモンで構成されているのだ。

「ミッチェルは災難だったよな、あんななりにさせられて」
「ホントだよ、ろくにしゃべることも出来ないぐらいボコボコだった。俺もあの連中を同じ目に遭わせてやりたいけど……隊長が許してくれないだろうな」
「根は優しいからな、奴は」
「悔しくないのかよセオドア? 仲間が殺されて、叩きのめされてるんだぞ? 俺なら確保した時点で撃ち殺してる」
「感情的になるのは悪い癖だ、ジャック。アルファ・チームの一員ならもっと冷静に物事を判断するようにしとけよ。じゃないとデイブからどやされる」

キュウコンとライボルトはファング達の監視を任されているようで、二匹ともM8を持っていた。ライボルトの持っているものはロングバレルのもので、狙撃用のカスタマイズをしてある。逃げようとしても撃たれる、暴れても撃たれる、仮に逃げられたとしても海の中……雪隠詰めだ。逃げ道はないし反抗するタイミングもない。まさにお手上げの状態だった。
 波に呑まれていたと言うこともあり、ファングとクロウはかなり沖の方まで流されていたので、今ようやく陸地が見えるようになってきた。ラグーンシティは夜の景観が特に幻想的である。遠目から見ても数々の光が輝き、神秘的な珊瑚礁をイメージさせる。厳密には今は夜ではない、秋口なので日が落ちるのが早く、夕方ぐらいの時間帯なのだ。街に近づいてきたこの船は灯台に照らされて海の上でおそらく不気味に光っていただろう。

「ハリエット……落ち着いたなら作戦を言ってくれ、このままじゃやばいぜ……」
「無理よ……せめて速い船が近くにあるならまだ可能性はあるけど、海の上で乗り物無しに逃げられるわけが無いじゃない。私達は水タイプでもないんだから……」
「Ha! 冷たいねハリエット……もう少しいい話を期待してたぜ」

自嘲するようなファングを見てクロウはまた取れる手段がないか考えてみた。逃げる、周りは海だ、不可能。全員を倒す、銃もなければ相手は精鋭部隊、不可能。色仕掛けをしてみる、それくらいのヤワな神経ならば全員すぐ死んでいるはずだ、不可能。ひたすらに助けてくれるよう懇願する、これも不可能だ、それ以前にプライドが許さない。結論的に、結局逃げるには何か奇跡でも起きなければいけないのだ。奇跡などそう簡単に起こるものではない、つまり逃げることはほとんど不可能に近いと言うことだ。
 その時、唐突に船が揺れた。高い波が来たわけではない、何かがぶつかったらしい。甲板でずっと毛布にくるまって放置されていた状態の二匹は突然のことに対処出来ず、海に放り出された。しかし落ちたのは海面ではなく木の板の上だった。

「大丈夫かい?」
「アレックス!」
「鷹の爪の連中から海に飛び込んでいったって聞いてね、ランスを叩き起こして船を出させたのさ」
「ありがとよ……って、あ! せっかく作ってもらった銃が!!」

ファングが悲鳴に近い声をあげて、今乗っている船の倍ぐらいの大きさがある船の甲板を見上げた。しかしその瞬間には敵の一斉射撃が始まっていた。

クソが!!(Fuck it!!)
「諦めなよ、物は新しく新調出来るけど命は一つっきりなんだからさ」
「ふざけんなよクソ野郎! あれ作らせるのに二ヶ月かけさせてどの位支払ったと思ってんだ!! 金もポイントもねぇのにどうやって新調すんだよ!!」

ファングはアレックスに掴みかかろうとしたが射撃されたので二匹とも物陰に逃げた。無線からランスがそろそろ発進させると伝言が入り、連中に何かしたいなら今のうちにしておけと言うことだった。と言っても、急に使われたこの船には武器が積まれていないため何をしようとしても出来るわけがなかった。

 「アデ ルイーデ イクタミーラ リエ! シルメ クロウ!!

謎の言葉と共に、甲板には四つ銃が放り込まれてきた。ジョイ・ザ・ファングとヒドゥン・クロウズ、ファング達の銃である。見上げると、ブラッキーがクロウのことをじっと見つめていた。クロウもそれに応えるように、ブラッキーのことをじっと見つめている。

……ダルデ ジム……イクタミル ルイーダ デ ヅィカ ルテナルーシ!
“デル アムダイ ルテナ イグ” アルラ ムーニ? ルテナ ギラルーシ アムダイア
イーダ アムダイア!
アデ ニキーヤ ベグリィム ロウ アニク アムダイ シルメ クロウ!

謎の言葉同士の会話がクロウとブラッキーの間で交わされる。あまりにも唐突で、二匹の行動が突拍子もないこともあり、銃撃はしばらく止まっていた。特殊部隊の面々からすれば、いきなり味方が敵に銃を返してお互い敵意を全く見せずに会話しているのだから注意が逸れるのは当然とも言えた。銃撃が再開されたのは船が発進し、逃げ初めてからだ。足はこの船の方が速いため、追ってくると言うことはなかった。

「……そうね、また会いましょう、ジム。同じ血を持つ者(兄弟)……」

クロウがそう呟いたのは風の音に紛れ、ファングにもアレックスにも聞き取ることは出来なかった。


 


 「へくしっ!」

BEASTの事務所でファングはくしゃみした。あの時逃げてからと言うもの、ファングはボーッとしていた。理由は簡単である。

「見事に風邪こじらせたなファング。商売あがったりだ」
「Hay boss... もっと俺の心配してくれたって良いだろ?」
「風邪は放っといても治るが風邪こじらせた奴仕事に向かわせるわけにゃいかんだろ。体調管理はしっかりやれって言っといたんだがな?」

嫌みったらしくランスはそう言うが、ファングは喉と頭が痛むため腹が立っても何も出来ないでいた。

「バカ言うんじゃないよランス、風邪は万病の元さ。放っとくわけにはいかないよ、特に色々と疲れたあとだろうしね」

アレックスはチキンスープを持ってきてファングに渡した。こういう気遣いが出来る辺りはアレックスに対して感謝しておかなければならないとファングはよく思っていた。こんな料理が出来るのもここではアレックスだけだ。クロウは元から家事全般が苦手で、料理にいたってはファングの方が上手いという事実からか絶対にやらない。ファングの料理も並程度なのだが、面倒なので料理することはほとんど無かった。ファングは一度スープに舌を付けて温度を確認してから飲み始めた。

 「それで、あの荷物はどうなったのさ?」
「聞くな」

その返答だけでアレックスにはどうなったのか十分理解出来たようで、苦笑いしてからファングの肩を叩いた。その時の衝撃でスープが少しこぼれてしまったが、アレックスはそれに気付かなかった。

「そう言うこともあるだろうね。大丈夫さ、あたしの知り合いってのは鷹の爪に入りたがってたヨルノズク、ホントは鷹の爪とは関係ない奴なんだよ。鳥用AODを鷹の爪に渡せれば組に入れて貰えるだろうって事で取引しようとしてたんだけど、あいつ騒ぎすぎでさ。情報が周りに筒抜けで待ち伏せまでさせられてたわけ。鷹の爪もSOCOM(ソーコム)の勢力を減らせて足手まといの参入を防げて好都合だったってさ」
「Shit! はた迷惑な話だなおい……」

毒突いてからファングは咳をしてむせ返っていた。クロウはそれにすぐ対応するがランスとアレックスは小さく笑っていただけだ。

 「それにしてもだ、まだ戦争が終わらない。ギャラが振り込まれないのはきついなぁ、そう思うだろ?」
「つまりあたし達の給料(Pay)もなし。全く、昔の友達やらが結婚したりとかで色々金が入り用なのにさ……」
「そう言えば、お前彼氏はいないのかアレクサンドラ?」
「いないよそんなもん。話をすり替えるんじゃないランス」

全員表向きには一般人を名乗っているため“本当の”一般人である旧友などとも普通に付き合っている。しかしファングとクロウにはそう言う者がいないため多少気が楽だった。

「雇用主としてはだな、仕事をしてくれたのに給料(ペイ)を払えないのは厳しい。どうしようか困ってるわけだ」
「私達に金が入ってこないと言うことは……ご破算?」
「Hay! そりゃないだろ!」

破産という言葉にかけては誰しも敏感なものだ。頭痛で顔をしかめるファングにランスは落ち着けと言うように手で制した。

「確かにこのままじゃ最悪そうなる。だがな、俺達は“何でも屋”だ。そう、金のためなら法に触れることでも何でもやる。つまりだ」

そこで一度全員の顔を眺めてからランスは口を開いた。

「俺達は今度、運び屋(Carrier)でもなく殺し屋(Hitman)でもなく、雇われ兵(Mercenary)、つまり傭兵になる」

この発言には全員驚きを隠せなかった。

 「……つまり、ギャラを支払わせるためにアクシスに加勢するって事?」
「そうさ、その通りだアレクサンドラ」

アレックスは呆れたと言わんばかりにため息を吐いた。まともなのは彼女だけかも知れない。と言っても一般から見れば彼女もかなりぶっ飛んだ存在なのだが。ランスの言うことによると、既にアクシスから雇用の話が来ているそうだ。

「このBEAST商会全員を動員することになってる」
「つまり四匹か……あのさ、あたしは戦闘要員じゃないんだけど……」
「頑張ってくれ、お前にはビゾン(Bizon)*2があるだろ?」

しばらくランスとアレックスはもめていたが、内容がとりとめのないものに変わっていっていた。その様子を見ながらクロウが小さく笑う。

「……傭兵、ね。懐かしいわ」
「Yeah. 思い出したくもねぇけどな」

二匹は一緒に小さく笑った。

「Okey. 楽しくなってきたぜBaby」
「そうね。でも、その前にあなたは風邪を治すこと」
「冷たいねSugar」

クロウはまた笑ってからファングの頬にキスし、未だもめている二匹をなだめに入った。いつまでその和やかな光景を見ていることが出来るだろうか。


あとがき

どうも、DIRIです
五章目短すぎるなぁ、配分間違えたなぁ…
デイブに聞き覚えはありますでしょうか。無いなら良いんですが、えむないん読んでくだs(ry
ジムとクロウが何か言ってましたが完全に適当なのであんまり気にしないで下さい。細かく考えようとして力尽きただけなので←
次からが本題ですかね、官能は期待しない方が良いかもしれないです…
続きを期待せずに待っていて下さい


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お名前:

*1 旧ソ連の開発した携帯対戦車兵器。成型炸薬弾などを発射し、激しいバックブラストを放つ無反動砲。射手の場所がわかりやすいため別名“自殺兵器”と呼ばれる
*2 イズマッシュ社が製造・販売する短機関銃。部品の半分以上がAKと相互性があり、スパイラルマガジンと呼ばれる銃身と平行に装着する特殊なマガジンのため伏射の邪魔にならず装弾数が64発と多い

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Last-modified: 2009-12-01 (火) 00:00:00
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