作者:[[ぽーにょ]] 作者:[[ぽーにょ]] 今回はここまでかも。今度はいつになるのかな・・・? #hr ジョウト基地、シグの部屋 #hr ノック音。 「シルヴィアだよ」 「入ってくれ」 ドアが開くとブルースが真っ先にシグの胸飛び込んだ。 「やっほーシグぅ!来てやったぞーっ!」 その後ろ、シルヴィアがゆっくりと入る。 「久しぶりだね、シグ」 「急に呼んで悪かったな、シルヴィア」 彼女は床にどかっと座る。 「いいさ別に・・・あんたがピンチだって連絡寄越したからさ、セキエイ基地から飛んできたんだぞ?」 「セキエイ基地?あそこに何か残ってたか?」 「いや、廃墟そのものだったよ・・・まぁ、黒いサーナイトが一人佇んでいたけどな」 「黒いサーナイト!?」 ガナードの奴、一体どうしたんだ・・・? 「で、そいつを呼んだらどっかにテレポートしちまったよ」 「そうか・・・」 「ま、それだけは言っておくよ。アタシは疲れたから寝るわ・・・ブルース、あんたもそろそろ昼寝でもしたらどうだい?」 ブルースはシグから飛び下り、後に続く。 「んじゃ、また後でなー」 そのままドアが閉められた・・・ 「ガナード・・・サラザール・・・一体何処に行ったんだ?」 #hr ジョウト基地、食堂 #hr あまりの激闘のため、久方ぶりに感じてしまう食堂での食事。今回のメニューはソロー達からの食糧支援のおかげで豪華になっている。 皆がそれを美味しそうに食べるのを見て、アシュリーも嬉しそうだ。 「ところでコリンさんは・・・何処にいるのでしょうか・・・?」 メロディがふと呟く。シルヴィアが隣で食べていたブルースに聞く。 「ブルース、何処にやったんだい?まさか縛って外にほっぽり出したって訳じゃあないんだろう?」 その瞬間、ブルースが椅子から転げ落ちた。 「まさか・・・」 ブルースは倒れたイスをよたよたと起こす・・・ 「やべっ、すっかり忘れてた!あいつはロープで縛っているけど・・・リネン室の中に入れてるから大丈夫だと・・・思うぞ!」 それから数分後、よろよろになったコリンが入って来た。 「お・・・おnかすいた・・・(噛」 と、その場にへたりこんでしまう。 「うおおおっ!コリン、無事だったかぁ!」 「えへへ・・・なんとk縄もちぎれたからね・・・(噛」 ジャックがコリンの頭をなでなですると、コリンは嬉しそうに笑うのだった。 #hr ジョウト基地、司令室 #hr ノワールがひとり、ある事で悩んでいた。 「どうしたんだ、ノワール?」 司令室のドアからガナードが入って来た。トレードマークの真っ黒な外套を羽織っている。 「いや、な・・・ラシャとの連絡が全く取れないのだ。お前の方はどうだ、サラザールの居場所は分かったか?」 「こっちも全然ダメだ、テレパシー送っても全く応答しやがらねぇ。一体どうしちまったのかねぇ・・・」 「サラザールを見つけ次第直ぐに連絡してくれよ、ガナード」 「あいよ、あんたもせいぜい死なねぇようにな。ククク・・・」 「ああ、頼むぞ」 ガナードはテレポートでまた何処かにいってしまった。 #hr ジョウト基地、正門前 #hr 朝になって、ユニカがオレンジ諸島に戻る事になった。正門前にはメンバーが全員集まってユニカを送り出す。 「ノワール、世話になりマシタねー!そろそろワタシもオレンジ諸島に戻りますネ」 「世話になったのはこっちの方だ、ありがとうな。指揮官が減るのは残念だが・・・まぁ、ドラグノフ達によろしく言っておいてくれ」 「んじゃ、機会があればまた来ますネー」 ユニカはそのまま空高く飛んで行った。 「よし、皆聞いてくれ」 ノワールが集まっていた全員に呼び掛ける。 「私達は一週間後の0400時、『ミュウツー』のいるシロガネ山に向け進軍、攻撃を開始する。それと同時にこのジョウト基地を手放す事にするのだが・・・各自で必要な荷物をピックアップしておくんだ」 「ちょっと待った」 「何だ」 俺が手を挙げると、ノワールは少し鬱陶しそうに返す。 「『ミュウツー』の居場所は分かってたのか!?」 ノワールが頷く。 「シグ、カードキーの欠片については覚えているか?今回トゥオがブリードからくすねた分とタミルが所持していた分、それに以前ライスが遺した分でカードキーが完成したからな。 奴の居場所はシロガネ山内部にある研究室、その最奥の特別室にいる様だ」 「成程な」 「それから装備のメンテはシリウスか俺に頼んでおけ、修理できるのは俺達だけだからな」 そうしてシリウスとノワールは武器庫に向かって行った。 #hr ジョウト基地、広間 #hr 「一週間、か・・・」 俺はソファに腰かけ、上を見て呆けていた。 「シグ、こんなところにいたんだ」 クリスがこっちに・・・て父親同伴かよ、がっかりするぜ・・・ 「ようシグ、じつはお前に折り入って」 「頼みなんざ聴く気はないぜ?ヴォルgあばぁっ!?」 痛い、痛いから電気イスはやめて痛い。 「その、な・・・」 タミルが困惑した声でシグに言った。 「クリスを・・・、よろしくな」 「え?」 「あー、言わせんなよ恥ずかしい・・・」 クリスも少し照れる。 「その、ね・・・ひと段落ついたら・・・結婚、したいな」 マジか 多分俺の顔は今までで一番間抜けな顔になっていると思う。 「今まで言えなかったけど・・・いいかな?」 「ちなみにジャックとメロディもなんだかラブラブぽいぞ?」 どうしようかと困惑してしまったが、俺はとりあえず次に向けての準備をしないといけない。 「ありがとな、クリス・・・ひと段落ついたら、結婚するか!」 それを聞いて、クリスはにっこりと笑ってくれた。 「うん!」 #hr ジョウト基地、ジャックの部屋 #hr ジャックとメロディが隣同士、床に座って寛いでいた。 「なぁ、メロディ」 「ジャックさん?」 「しばらくは忙しくて無理かもしれないが、余裕が出来たら俺は故郷に帰ろうと思う」 「復興のためにですか?」 ジャックはセンチメンタルな瞳でメロディの顔を見つめる。 「お前と・・・一緒に行きたいんだ」 メロディはただ微笑んで 「何を言ってるんですか・・・当然、です・・・」 「メロディ・・・」 「ジャック・・・」 二人は向かい合い、そっと口づけを交わす。 反対側でコリンが涙目でドアに貼りつくのを、道行く仲間が怪訝そうな顔で眺めるのだった・・・ #hr ジョウト基地から離れた所、最初の隠れ家 #hr ガナードがただ一人、半壊した隠れ家の前に佇んでいる。シグ達と初めて出会った、あの隠れ家だ。 「サラザール・・・どこに行きやがったんだよ・・・」 周囲を歩いていると、紺色の外套が地面に落ちている。恐らくは・・・ 「お前もここに来たんだな・・・」 結局はすれ違い、少し悲しい気持ちがガナードの心に響いた。 「・・・帰るか」 ガナードはテレポートでまたどこかへ飛んで行くのだった。 そのまま日は流れ・・・一週間が過ぎた。 #hr ジョウト基地、正門前 0400時 #hr 全員が集まり、ノワールが先頭に立つ。 「よし・・・全員集まったな?」 『はい!』 「いい返事だ。サラザールとラシャがいないのは気になるが・・・ガナード、よく戻ってくれたな」 しかしガナードは俯いたまま、元気なく返事をするだけだ。 「(・・・)これよりシロガネ山攻略を開始する。今から班を分ける、分かれた後はそれぞれのリーダーの指示を仰ぐように」 『了解です!』 「よし、では言うぞ・・・」 ノワールが班分けを発表する。絶対に生きて戻ると胸に抱きつつ、俺は呼ばれた名前に返事をするのだった。 #hr 今回はここまでになりました。またストーリー練り直さないとなぁ・・・; >>[[災難な通信士?のお話25]] #pcomment