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Quick Quack Quaquaval! の変更点


#author("2023-07-17T07:02:18+00:00;2023-04-08T10:33:32+00:00","","")
''注意事項''
-♂同士の露骨な性描写があります
-この話に登場するウェーニバル♂は総排泄孔(総排出腔)なので一物がありません
-&color(white){臭いフェチ、ポケモンがポケモンにゲットされる要素};があります




&size(28){''&color(yellow,blue){Quick}; &color(blue,yellow){Quack}; &color(#4343FF){Quaquaval!};''};





 あっという間の出来事だった。背中を預けられる程に大きなかいりきポケモンは、流麗なダンサーのアプローチに押されて壁に追いやられていた。とは言え決して脅している訳ではなく、水で出来た尾羽を大きく広げて揺らし、片手を壁に着きながら熱情を孕んだ眼差しで捕らえている。それが何を意味しているかは、十分伝わっていた。
「こ、こんなむさ苦しい俺なんかで本当にいいのか……?」
 問い掛けつつも、分厚く盛り上がった胸筋に覆われた心臓は、激しく高鳴るばかりだ。
「僕も君じゃないと駄目なんだ。そもそも君が僕に思いを寄せてることも、既にお見通しさ」
 ウェーニバルは青い羽の指先で、ゴーリキーの角張った顎を持ち上げる。ほぼ同じ視線の高さから、ゴーリキーが大柄である事が窺える。マッチョだけが取り柄の自分に、人気を得ているダンサーは不釣り合いだと彼は懸念していたが、当のウェーニバルは気にしていない様子。
「僕にはない逞しさと雄らしさに惹かれるんだ。それでいて奢らず自分の力量をわきまえている。そんな君の魅力を誰かに気付かれる前に、&ruby(、、、、){僕のもの};にするのさ」
「お、お前……」
 ダンスに負けず劣らずの流麗な口説き文句に、ゴーリキーは成す術なく心を奪われる。基い、彼自身が望んでいた事であった。

 ――事の発端は、日々ダンスを見に来つつ、恋心を抱いていたファンのゴーリキーを、ウェーニバルが直々に自宅に招いた所からである。無論、ダンサーとしての人気が高いためお忍びだ。初めは緊張していたゴーリキーだが、ウェーニバルの明るくフレンドリーな振る舞いに緊張が解れ、ウェーニバルをお前呼び出来るくらいにフランクな会話を交わせるようになった。その矢先のこの展開である。

「君を存分に味わいたい……」
 ウェーニバルは嘴を開けて舌を伸ばし、ゴーリキーの口を抉じ開ける。それに応えてゴーリキーも舌を伸ばし、絡め合わせた。細く青い手指は、所々に血管の浮き立つ隆々とした筋肉をなぞって堪能する。その弱くも刺激的な摩擦で、次第に上気していく。粘つく唾液が、彼らを結ぶ。
「そ、そんな密着して……におうぞ俺……」
「平気。むしろアガっちゃう……!」
 自覚している上半身からの強いフェロモン臭を、ウェーニバルは喜んで吸い込む。思いを寄せていた者に肉体を弄ばれ、自身を象徴する臭いを喜ばれ、仄かに交ざる鳥臭さを鼻に感じてゴーリキーがまともでいられる訳がなかった。やがてウェーニバルは、益荒雄の証たる部分に触れた。ぶら下がる棒。伸び切って浮き立つ形に、内包する命の源の大きさを感じさせる袋。共に重力に従って揺れ、立派な存在感を更に引き立てる。指と羽毛からもたらされる緩急のある愛撫に、ゴーリキーは逞しい肉体をぴくりと震わせる。やがて棒はムクムクと頭をもたげて主張を強め始める。恋焦がれていたダンサーに秘めたる突出を弄ばれる喜びは、享楽的な刺激となって肉体に伝わった。
「君の体に相応しい立派さだ……!」
「あぁ……夢のようだ……ん……!」
 ゴーリキーの突出は硬く膨らみ、亀頭を覆っていた包皮は完全に剥けて、くっきりとしたエラの張りをウェーニバルに見せ付けた。太い血管や裏筋も表面を盛り上げ、ゴーリキーも自惚れる程の力強さを誇示する。
「お前に気持ちよくチンポ汚されたい……」
 ゴーリキーは雄の快楽のために痴態を晒すのも厭わなかった。仰せのままに、とウェーニバルは愛撫を続行する。厳つい顔立ちが時折緩み、あるいは歪み、日々鍛錬を重ねる立派な筋肉を震わせて次第に汗ばむ。情欲に翻弄される雄臭を強めながら、一物を不規則に脈打たせ、一瞬の膨張を織り交ぜる。薄い皮膚の張りで鈍い艶めきを纏う亀頭。その窪みに開いた鈴口は、元々の湿り気が火照りによって蒸発して乾いていたものの、ウェーニバルのお陰で密かに尿道を満たした粘り気が溢れ出し、淫靡な玉を作った。その大きく力強くむさ苦しい雄に不釣り合いな美しさは、更なる劣情を煽った。また一度、心地よく脈打って漏れ出し、形が崩れて窪みを流れ下る。それを細い指が掬って塗り広げる。
「ん、お、おぉ……!」
 要望通りに気持ちよくされ、汚される快楽に、ゴーリキーは雄らしく喘ぐ。次第に目立つ粘着質な音に合わせ、滑らかな摩擦へと変化していく。立ち上る蒸れた雄臭を両者の鼻に感じる頃には、筋肉は汗で輝き、先端が臍の位置を越えるまでに達した肉柱は、弄ぶ細い手指諸共しとどに粘液に汚れていた。丸みを強めた玉袋も弄ばれてぬめり、空気に触れてひんやりする。ウェーニバルは幾筋もの糸を引かせながら、加虐していた手指をゴーリキーの眼前で広げる。強く発する臭いは、自身を慰めて爆発に至るまでに手に染み付く臭いと全く同じ。それが愛しのダンサーの手から発せられている現実に昂り、ゴーリキーは不可抗力で一物を更に張り詰め、形状そのままに生じた快楽に身悶えた。割増しの粘液を漏らし、すぐに元の勃起に戻る。
「ふふ、僕を汚したのは間違いなく君だよ」
 頬を赤らめながら、指の粘りを舐めるウェーニバル。ごくりと生唾を呑んだゴーリキーに気付き、残りを舐めさせた。はしたなく搾り出された我慢汁とウェーニバルの唾液の風味が、天然の媚薬として作用する。
「僕もそろそろ準備しないとね……」
 股間に手を伸ばし、ぬちゅぬちゅ音を立てながら汗に濡れて呼吸を乱すウェーニバルに、ゴーリキーは進んで自らの一物を扱きながら艶めかしい痴態を堪能する。リズムの異なる性感の波に翻弄されつつ、彼らが最も望むその時への準備を進めた。粘度の異なる体液が、汗と一緒にそれぞれの股下に滴り落ちた。

「見てみるかい? ペニスが生える季節じゃないから、新鮮な感覚を味わえるはずだよ」
 ウェーニバルは自らの指で穴を拡げる。覗き込むと、微かに黒ずむ分厚い花弁のような肉の奥に、うねうねと大小の襞が続くのが見える。いよいよここに突入するのかと、ゴーリキーは胸と一物を膨らませた。ウェーニバルはゴーリキーをそっと壁に押し付けた。壁に密着した分厚く広い背中から熱が奪われつつも、紅潮しつつ獲物を狙うが如き眼光を向ける雄鳥によって、新たな熱がマッチョな肉体から生じる。
「君は楽にしてていいからね。僕がエスコートしてあげる……」
 水分を含んだ羽毛越しに密着し、細くも引き締まった身を隆々とした輪郭の皮膚に感じる。双方熱を持っていた。
 そして猛った雄の先端が、穴を取り囲む分厚い肉に当たる。ウェーニバルのエスコートによって亀頭は肉の扉を開き、秘密の部屋に案内される。亀頭で押し拡げないと奥へ進めない狭さだったが、寧ろゴーリキーには天国にも思える。
「うあぁ……! ナカの当たりが、わかるっ……ぐぅ!」
 パンパンに膨れた敏感な亀頭にもたらされる摩擦は、先の愛撫が及ばない程に強い性感としてゴーリキーを襲う。雄の幹も包まれていく中で、快楽に抗えず危険度を増す力強い瞬間を迎え、鈴口から漏れる雄の我慢の証は、全てウェーニバルの空間に放たれる。
「い、今はまだ早すぎるからね……?」
「まだ平気だ……っ!」
 脈動が伝わって些か焦りを覚えるウェーニバルに、息を乱して口元から涎を零しながらも、続行を主張するゴーリキー。再開すると、途中の大きめの襞が押し退ける亀頭を舐め、ゴーリキーは屈強な肉体に力を込めて気持ちよく漏れながらも耐える。そして彼らの鼠径部が密着した。
「ようこそ、僕の秘密の部屋へ。君くらいの大きさなら、きっと虜になるよ」
「思う存分、虜にさせてくれ……!」
 屈強でむさ苦しい雄が、香水とは程遠いフェロモンを臭わせながら、流麗なダンサーに更なるエスコートを望む。喜んで、と挨拶代わりに部屋を狭めて立派な柱を締め付けた。
「ぐうっ!」
 快楽による脈動は締め付ける肉壁に抗い、押し拡げる立派な瞬間を伴ってドクンと力強く漏れる快楽を覚える。ウェーニバルは更に、硬くなったゴーリキーの玉袋に触れる。
「こんな臭いところに閉じ込められてる君の子供たちも、招待してあげる」
 手にこびり付いた粘液には彼の部屋の臭いも交ざり、普段嗅ぎ慣れた物とは異なる、一世一代の特別な行為に臨むチンポと金玉として鼻の粘膜を刺激する。
「言われなくても……そのうち招待させられそうだぁ……くっ!」
 初めて嗅がされる魅惑の臭いに、気持ちよく結合を強固なものにさせられ、立派な楔は搾取の対象となって、子供達を魅惑の部屋へ一歩近づける粘りを、丸く開いた出口から漏らした。
「まだまだこれからだからね……」
 今度は腰を前後に動かす。部屋の中で圧迫に加え摩擦の刺激にも苛まれる。
「うあっ! やばっ……!」
 亀頭の縁や血管、筋の凹凸と肉襞との摩擦に加え、途中に存在する大き目の襞が引かれてはエラに当たり、押されては亀頭を舐めてゴーリキーに複雑な交尾の快感を与え続ける。
「ぐうっ! ぐおおっ!」
 歯を食いしばり、屈強な肉体を震わせて耐える益荒男。その姿はウェーニバルの欲を一層煽り立てるばかりだった。見え隠れする柱は徐々に太くなり、その瞬間に向けた準備が整いつつある事を示す。咥え込む淫口の分厚い肉は、腰を引くと柱を捕らえんばかりに伸び、押し込むと奥へ誘うように窄み、完全に吸い付いているかのような挙動を見せた。営む証の粘り気は結合部から溢れ、彼らの秘部から糸を引きつつ、揺れながら滴るのが見える。
「鳥マンコ……気持ちいいっ! 幸せだぁ!」
 ゴーリキーは差し迫る瞬間を微かに体に覚えながら、喜びを前面に出して雄々しく悶える。膨張に伴って強まる交尾の快感と漏出の快感の中、先端が奥の障壁を捉える。
「あっ! あたって、る……んんっ!」
 余裕気味だったウェーニバルが表情を歪め、甲高く鳴き始めた。
「うおっ! やばいっ!」
 締め付けや抽送の微妙な変化に、ゴーリキーは敏感に反応する。押し上げられた睾丸からの流れを徐々に強く感じる。汗だくで悶えながら尾羽を広げ、羽毛の貼り付いて引き立つ締まった細身をくねらせて腰を振るウェーニバルは、その様相すら淫靡な踊りを思わせる。
「いちばん、おくの……へや、までぇ! きてっ!」
「奥で、当たってるっ、先、かよぉ!?」
「う、うんっ! あぁっ!」
 狂いそうな快楽の中で、ウェーニバルの言う一番奥の部屋を味わいたく、ゴーリキーは最後の我慢を始めた。それでも容赦ない生命の踊りが、見え隠れする部分ですら自慰で見た以上の大きさと分かる、誇らしく敏感な雄柱を責め続け、呻きながら屈強で臭い肉体を戦慄かせて耐えるのも必死。その中で、前立腺に向けた流れが一層強く感じられる一方で、先端の当たりが強くなるのも感じる。
「やばっ! これ以上はぁ、チンポがぁ……ぐうっ!」
 ゴーリキーは不可逆的な膨張を感じ取り、足を少し開いて踏ん張った。視線を落として最初に飛び込む、胸板と割れた腹筋の先に聳える丸太の如き太さの雄の証は、限界迫る濃厚なぬめりを纏って淫らな鳥穴に捕らわれる。その陰で既に機を熟した生命の大半が移動を終え、空っぽ同然の硬く縮んだ玉袋の輪郭が、足を開いた事で一層際立つ。愛しの踊り子に種付けしようと、否、種付けまで導かれようとして爆発目前の快感に翻弄される、むさ苦しい雄の卑猥ぶりがありのまま映されていた。するとウェーニバルは突如腰を押し付け、根元まで埋めた。動きを止めても体内の締め付けによって不可逆的な衝動は続き、前立腺へのエネルギーの集中に合わせて体内での膨張も続く。奥の障壁に押し付けられた事で、鈴口から濃厚な体液が漏れるのがより実感出来る。
「ぐうっ! チンポ、もっとぉ!!」
 先端の押し付けが強まり、やがて抵抗が薄らいで障壁に打ち勝つのを感じる。
「うあっ! ぐう!!」
「くわぁっ! ひらいちゃうっ!!」
 とうとう先端が押し開いて奥の部屋に顔を出す。
「ぐあぁ! 亀頭やばいっ!!」
「あっ! だめ、もうっ!!」
 抉じ開けられる特大の襞がウェーニバルを絶頂へと追い込む一方、最後の抵抗とまでにゴーリキーの敏感な亀頭に当たって猛烈な性感をもたらす。前立腺は溜まったエネルギーで徐々に耐えられなくなり、鈴口から最奥の空間に、煮凝り状の危険な何かが漏れ出す。それでもゴーリキーは筋肉を膨らませて踏ん張り、強まる根元の内圧に任せて雄の突出を膨らませ続け、亀頭の最も太い部分を舐められる猛烈な刺激を、濃厚な粘りを漏らしつつも耐え抜く。光を当てればこれ以上なく美しく艶めかんばかりに張り詰めた亀頭が、完全に最奥の部屋に招かれ、雁首を扉に挟まれる。
「くわっ!! くわあぁぁぁぁっ!!!」
「あ、でる! でっぐおぉぉぉぉぉっ!!!」
 ウェーニバルは貫かれた刺激でけたたましく鳴きながら絶頂して全力で締め上げ、ゴーリキーは限界を超えて膨れ上がった自慢の雄の中を新たな生命が駆け上がるその時まで、踏ん張って耐え続けた。その先端が鈴口に達し、ウェーニバルの中で微かに漏れて白い真珠を作り、同時に最も雄々しく膨れた瞬間、ゴーリキーは我慢を解いた。
「うおあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♥♥♥」
 ウェーニバルの腹部に浮き立った太い棒状の隆起が脈動する。その中では、彼にエスコートされて最高の待遇を受けた末に、生命の営みを力強く行う雄々しいゴーリキーの象徴が、大量の白濁を一気に注ぎ込んで最も奥の部屋を白く染めていた。
 愛しの踊り子に抱擁され、挙句の果てには中出しも遂げられ、汗だくのゴーリキーは目を瞑りつつ大口を開けて幸福と恍惚に陶酔している。一方で尻込みしていたオスを交尾へと導いたウェーニバルも、内と外から満たされる雄々しい魅力に酔い痴れる。密かに片道の思いを寄せ合った二匹の、輝かしく卑猥な大団円に相応しい光景だった。
「まだ出てる……」
「ああ。体がめちゃ喜んでるからな……」
 ウェーニバルは膨れた腹を摩ってうっとりする。ゴーリキーが大量に漏らしながらも、脈打つ結合部から溢れ出す粘液は、余り白くは濁っていない。張り出した亀頭のエラと肉襞とが密着して逆流の余地がないのを、体内の刺激で共に実感している。ウェーニバルの射精が季節外れで少量だったのも、一滴も零したくない本能的な彼らの絡み合いを引き立てた。
「お前、いいにおいがする……」
「え、えっ?」
 突拍子もない言葉にウェーニバルは戸惑いを隠せない。首から胸元までを覆う白い羽毛に、ゴーリキーは顔を埋め、染み込んだ汗の湿度を含む空気を鼻一杯に吸い込み、吐息の熱が羽毛に籠る。
「俺が臭すぎてなかなか気付かなかったけど、お前の汗臭さ、いつまでも嗅いでられる……」
「え、そう? ありがとう……」
 ウェーニバル自身は自覚がなかったものの、褒められて悪い気はせず、存分に嗅がせてあげた。一方、密着する部分はより強いゴーリキーの体臭に上書きされている。ウェーニバルは寧ろ、まぐわう前にも見せた通り、この強烈ながら不快に至らない絶妙な臭いを気に入っていた。相互の臭いでリラックスする間に、体内の躍動は鎮まり掛かっていた。
「抜くよ」
 ゴーリキーが頷くと、対照的な肉体が離れ、それを繋ぎ止めていた突出は勢いを失った白塗りの姿を徐々に晒す。亀頭が皮を被って鳥膣の呪縛から解放され、陰嚢と共に重力に従って揺れながら白い粘りを滴らせる。
「ふふ、僕たち、交尾したってわかっちゃうね」
 無邪気な笑みを見せたウェーニバル。その細くも引き締まった体を覆う羽毛は汗で貼り付き、営む激しい動きに所々毛羽立ちが見られる。ゴーリキーの体臭が染み付き、股間からは磯のような刺激的な臭いの白濁が溢れ出していた。
 一方のゴーリキーも、強い体臭にウェーニバルの鳥臭さが混ざる。汗に濡れた皮膚に青や水色の羽毛が付着し、それは性器を中心とした下腹部や鼠径部、足の付け根に集中的に見られた。もしこのまま公衆の面前に出るなら憚られるが、ここはウェーニバルの自宅で邪魔者は誰としていない。彼らは存分にこの状態を味わった。
 羽毛を一枚剥ぎ取って記念に残したいとゴーリキーが言うと、ウェーニバルは小瓶を持って来てくれた。その中に羽毛を入れて蓋をする。大層喜んだ。だがすぐに自身の体を見て溜息を零す。
「……でも、俺はお前みたいに羽毛があるわけじゃないから、今日の思い出を物としてお前に残せない……。ザーメンは腐るか乾くかしちゃうし……」
「その必要はないよ」
 ゴーリキーが振り向いた瞬間、ウェーニバルの目がギラリと輝いた。そして間髪入れずに何かを投げつける。ゴーリキーに当たったかと思えば、その屈強な肉体は光と化してその中へと吸い込まれる。一度だけ揺れて、静かになった。黄色と青のビビッドな球状の物体を、やおら拾い上げる。
「だって、これでもう君は&ruby(、、、、){僕のもの};だからね」
 ボール越しに&ruby(バードキス){嘴を触れる};。それを即座に横の棚の一角に置いた。既に五個置かれており、これで六個目。ウェーニバルは目を細めた。
「これで更に退屈しない日々を過ごせそうだよ。愛しのマイボーイズ……」


 ――一匹のゴーリキーが消息を絶った。当初こそ話題になったが、時の移ろいの中で次第に忘れ去られていった。


 すっかりウェーニバルの物になったゴーリキーだが、惨めな生活を送っていると思いきや、閉ざされた空間ながら不自由ない生活を送れていた。トレーニング器具もジム顔負けに揃えられ、バトルスペースも完備、食事も十分に与えられ、ウェーニバルに「&ruby(ゲットされた){捕らわれた};」諸先輩方ともウェーニバルのお陰で固い結束が生まれ、閉ざされている事すら苦にならない幸せに満ち溢れていた。
 もう前の生活には戻りたくない。ハッタリを食らわされて捕らわれたにも関わらず、ゴーリキー含め彼らは口を揃えてそう答えるであろう。



&size(20){続編→ ''[[捕らわれて踊り食われて尚溺れ]]''};




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【原稿用紙(20x20行)】	20.5枚
【文字数(空白改行除く)】	7105文字
【文字数(空白改行含む)】	7276文字
【行数】	107行
【台詞:地の文 台詞率】	53:47行 53% / 1155:6015文字 16%
【かな: カナ: 漢字: 他: ASCII】	3559: 701: 2191: 711: 8文字
【文字種%】	ひら50: カタ10: 漢字31: 他10: A0%
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