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鳥魔羅決闘 の変更点


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 エースバーン(灰) > エースバーン(白) ≪ インテレオン

* 花蕾[#E5000B]
* 鳥魔羅決闘[#E5000B]

 腐れ縁というものは厄介なものだ。
 その関係性にある者がどれだけバカなことをやらかそうが「まぁ○○○だしな」の一言で許されるのだから実にたまったものではない。
 つまり、この話はそういうバカの話だ。
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「バトルしようぜ!」
 優雅に足を組んで紅茶を飲むインテレオンと、向かい側に座して世間話をしているゴリランダー。
 そんな二匹に割って入る兎が一羽。
「エースは本当に勝負事が好きだねぇ」
「おう! だって楽しいだろ!」
「その感性は否定しませんが、多分この中では君だけですよ」
 常に勝負事を持ちかける兎、エースバーン。
 勝ち負けに興味は無いが、売られた喧嘩は買う蜥蜴、インテレオン。
 可能なら穏便に事を済ませたい大猿、ゴリランダー。
 彼等は昔からの幼馴染みで、子供になっても大人になっても変わらない友情を結んでいた。
「それで、今日は何のバトルをするんです?」
「フッフーン。聞いて驚け! このバトルは三人同時に闘う遊びなんだ!」
「あ、私も入るんだ」
 いつもならエースの相手はレオンが務め、ランダは観戦または審判の役をやらされるのだが、今回はそうもいかないらしい。
「三人同時……レイドバトルでもするんですか?」
「それも楽しそうだな……と言いたいところだけど、違うぜ。こないだ、ガオガエンから他所の国の遊び方を聞いたんだよ」
「ガオガエンさんと言うと、国際的な大会に出場中の?」
「そう、そのガオガエン!」
 ガオガエンがよくパフォーマンスとして魅せているポージングを真似てみようと、エースが両腕を上に掲げてアピールする。
「貴方がやると可愛いお餅ですね」
「ダメだよ、レオン。本人が一番気にしてるんだから……」
 小声で諌めるランダだが、小刻みに身体が震えているのを見ると笑いを噛み殺しているらしい。
 わざとらしい咳をついて誤魔化しつつ、エースに本題を急く。
「えーっと、名前何だっけな……トリ……トリ『マラ』バトル!」
「ごふっ!」
 ポージングに嵌まったのか、今度は片腕のみを伸ばして天を仰ぎ、誇らしげな顔を決めている。
 一方でタイトルコールに噎せたレオン、何故か両手で顔を覆い隠すランダ。
「……それで、ルールは何ですか」
 明らかに何かが間違っているのだが、訂正の前に内容を先に聞く。冷ややかな目で見られていることに気づかないまま、エースの説明会が始まった。
「えーっと……」
「しっかりして下さい。鳥頭なんですか貴方は」
「せ、急かすなって! んーと……塗る!」
「塗る?」
「そう、三匹で塗りあって、最終的に塗った場所が多い奴の勝ち!」
「……他には?」
「ええと……制限時間が三分だったかな」
「成る程。よく分かりました」
「さすがレオン!」
「繋げて呼ばない。別物じゃないですか」
「それじゃルール説明もしたし、早速バトルしようぜ!」
「待ちなさい、エース。このバトルですが、ランダは参加できませんよ」
「えっ、何でだ?」
 訂正する気も起こらない、脳内がお花畑の兎に辟易すると、それまで顔を覆い隠していたランダが小声で待ったをかける。
「さ、参加は……無理だけど、代役を呼ぶ……多分、夫なら引き受けてくれる、と思う……」
「そっか! オレのアニキ、ランダと番になってた!」
 話がまとまり、楽しみに跳び跳ねるエースの傍らで、レオンだけが乗り気ではなさそうに見えた。
 エースの勝負事に呆れつつも毎回受けてくれる彼にしては、らしくない表情を張り付けている。
「それでは、決戦日は三日後の同時刻、集合場所は人目がつかない場所を考えて、げきりんの湖にしましょう。それで宜しいですね?」
「お、おう?」
「エース」
「うん?」
「当日までにもうちょっと勉強した方がいいですよ」
 反論も聞かず、言いたいことだけを吐いて足早に去るレオンに、エースは「なんだアイツ」と頬を膨らませて不機嫌そうに足踏みを繰り返す。
「それじゃ、エース。私もここで失礼するね。夫に今日のこと、話しておかないといけないから」
「おう! それじゃ三日後な! アニキによろしく言っといてくれよ!」
「うん、バイバイ」
 手振りも全力、帰りも全力で、来た道を逆走する友達の背を見送りながら独りごちる。
 これから起こる勝負事がどういう中身なのかを、おそらくは真意もルールも全く理解していないであろう友達の安否に、ただただ無事を祈ることしかできなかった。
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「エ~ス~!」
「バ~ニィ~!」
 白兎と灰兎が感動の再会を果たして熱い抱擁を交わす。
 という場面であったなら絵になるのだが、あの兎兄弟はあれがデフォルトなので、見慣れているレオンには「また始まった」位の認識で流していた。
 ランダは観戦ではなく不在であった。
 勝負の内容が内容だけに、夫のバーニーが留守番していいと配慮してくれたからだ。
「噂には聞いてたけど、本当に仲が睦まじいロトね~」
 ランダの不在で審判役が欠けるため、これもバーニーが代役を旧友のロトムに頼んでくれた。
 落ち着かない弟と違って、兄はその辺の気配りがしっかりしている。
 各々が和気藹々としている中、レオンだけが常に不機嫌そうであった。
 そんな様子にバーニーが気さくに声をかける。
「レオン。久しぶり」
「……ええ、お久しぶりです」
 どこか棘のある含みでそっぽを向くレオンに、エースが回り込んで「調子でも悪いのか?」と訊く。
 首を横に振り、何でもないことを態度に示した。
「そっか! 勝負楽しみだな!」
 屈託のない笑顔に微笑み返した所で、ロトムが開戦の仕切りに入った。
「各々、準備はよろしいロトね? ルールの説明を始めるロト! トリマラバトルはトリプル・マーラ・バトルの略語でできているロト! 三匹は各々のマラで塗り合い、陣地を広げて、制限時間がいっぱいになった後で集計するロト! 制限時間は三分、三回勝負、集計結果で一番塗り面積の多い参加者が優勝ロト! 何か質問はあるロト?」
「はい!」
 模範生の様な挙手を掲げるエースに、ロトムもノリが乗ってきたのか、自分の役に身が入っていく。
「ロト! エース君!」
「マラって何だ?」
 お約束の様な転け方がロトムとバーニーを襲い、レオンだけが付き合ってられないと言わんばかりに頭を抱えていた。
「だから勉強しなさいと言ったでしょうに……」
「すまん、忘れてた!」
「ええ、そうでしょうね。最初から期待はしていませんでしたよ」
「すまんな、レオン。弟が世話かけちまって。あのなエース……」
「バーニー、貴方の助けは結構です。エースには僕から説明しますので」
 再び不穏になる空気にロトムもエースも言葉を失うが、それも一瞬のことで、レオンがエースに解説を始めた。
「いいですか、エース。マラと言うのはですね……魔羅のことで、別の言い方をするなら、陰茎、ペニス……貴方の言葉に合わせるなら、おちんちんのことです」
「おちんちん!?」
「ロトムさん、質問なんですが、陣地を塗ると言うのは正確には何処から何処までのことを指しているのですか?」
「その説明も必要だったロトね! 陣地とは参加者の全身ロト!」
「ありがとうございます。エース、今の説明でルールは分かりましたか?」
「あ、えと、塗るってナニ?」
「ロトムさん。試合を開始して下さい」
「待ってましたロト~! トリマラバトル! Round 1! Fight!」
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 始めはランダが何を言っているのか、まるで理解が追いつかなかった。
 妻はとても恥ずかしがり屋だから、営みの言葉を口にするだけでも相当の忍耐が必要になる程だ。
 そういう話をするということは、妻から誘っているのだと思ったのだが、慌てた様子で否定に走ったので、生殺しにされるも相談に付き合った。
 それが弟絡みの案件だと知った時は、流石の俺も苦笑いをしたものだが、同時にエースが男として一皮剥けたのだと思えば、素直に喜ばしいものではある。
 事情を理解し、後は旦那に任せておけと胸を張って妻を落ち着かせた。
 それからは旧友に連絡を取り、そんなバトルが本当にあるのか裏取りも兼ねて調査を頼んだのだが──。
 本当にそんなバトルがあるのも驚きだけど、それ以上にエースがあまりにもピュアすぎたことが最大の驚愕であった。
 狼狽するエースを見かねたレオンが中止を進言するかと思ったのだが、予想に反した結果となり今に至る。
 試合開始のホイッスルが鳴ると、レオンは直ぐ様にエースの背後に回り、無知な愚弟に指を這わせて、雄の手解きを実演していく。
 未知の感覚に堪えきれず、嬌声を漏らす弟。
 そんな弟を真正面から眺める兄。
 実に、好ましく、雄が滾るシチュエーションではないか。
 快感に両目をきゅっと結ぶ弟……虐めたくもなるだろう。
「エース、お兄ちゃんを見てみろ」
「ぅ……みぃっ!」
 試合開始から動いていないので、エースとの距離は離れたままだが、兄を見る弟の目付きが困惑に満ちているのがひしひしと伝わる。
 それを受けて肥大化する己の醜い欲望が、涎を垂らして上下に揺れる。
「エース、あんな汚物等は見なくて良いですからね」
 言いたい放題のレオンの詰りも実にそそる。
 レオン、お前が気づいているのかどうかは敢えて訊かないが、エースに手解くその手つきも、乳首を捏ね繰り回す婬手も、元々は俺がお前に教えてやったモノなんだぜ。
 色んな雄や雌を手篭めにしてきたが、その中でもレオンは最高だった。
 最高なら何故棄てた、とでも言いたげなレオンの目付きが全くもって堪らない。
 そういう目が見たかった。見られたかった。
「あー……最初の一周は二匹に譲ってやろうと思ってたけどよ。やっぱやーめた。こんなエクスタシーの絶頂期に見てるだけとか、無理無理」
 そもそも三人同時のバトルなのだからナメプなんてする方が論外だろう。
 エースとの距離が狭まるにつれて、視線の愛撫が一層激しくなるのを感じる。
 その背後で歯軋りをするレオンの表情があわさり、興奮による暴発をしてしまいそうになる。
「エース、お兄ちゃんが手本を見せてやろうか?」
 きっと頭の中ではこの行為の意味なぞ分かってないのだろう。
 だが本能に従えば自ずと理解はできる。
 弟の見えない所で俺はクズとして生きてきたが、エース、お前はどうなるんだろうな。
 お兄ちゃんみたいにクズに堕ちるのか。
 それとも後ろの王子様に守られながら幸せに生きるのか。
 どちらにせよ、俺は俺のヤリたい衝動に従うだけだ。
 エースの頭髪を鷲掴み、挿入しやすい様に引き上げる。
 口が閉じていれば強引に開かせるつもりだったが、鼻の呼吸を忘れているせいで口が開きっぱなしになっている。
 我が弟ながらアホ面だな、と見下しつつもそこが可愛い所であり、そんな弟ですら手篭めにせんとする兄は実に救い様が無い。
 エースの潤んだ眼差しが俺をますます奈落へと突き落としていく。
 もう堪えられないと、そんな葛藤よりも先に俺の肉棒は弟の口腔を蹂躙し、喉奥の小さい陰茎を押し潰して、欲望をぶちまけた。
 先までの嬌声も、荒い呼吸音もが暴力に跪き、反発する両手の抵抗も後頭部を固定して無意味だと分からせる。
 流石に視線は交わしてくれなくなった様で、苦鳴に喘ぎながら涙を漏らしていた。
 代わりに背後の王子様が血走った眼で、俺を射殺さんとばかりの睥睨を向けていた。
 愛され過ぎて、また興奮してきた所でゴングが鳴り響いた。

「Round 1、試合終──」
「いいから続けろよ。休息なんて無粋だろ」
 鳴りを潜めていた過去の自分が完全に俺を呑み込んだ。
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 この雄はいつもそうだ。
 散々に僕を弄び、辱しめ、決して癒えない傷心を付けるだけでは飽き足らず、今度は僕の大事な宝物さえもぶち壊そうとしている。
 それを護るには、今すぐにでも過去への清算と決別を払う命の奪い合いを実行に移すべきなのに。
 それなのに──できない。
 心の何処かでまた昔みたいに寄りを戻せたらなんて、淡い期待をも抱く自分が引金を躊躇わせている。
 こんなどうしようもない屑に身体が抱かれたいと、最奥が疼いて止まらない。

「Round 2 Fight!」

 休息も挟まず次の試合が始まった。
 エースの身体は大丈夫だろうか。
 無理矢理にでも引き剥がして、奴の欲望の捌け口を僕が受けるべきなのに。
 けれどそうなった時、僕はエースに過去の忌まわしい姿を曝け出すかもしれない。
 そうなった時、エースは僕の傍に変わらず居てくれる保証は無い。
 頭の中でぐるぐると選択肢と未来像が回り続ける。
 保身と野心が鍔迫り合い、彼へのリードは完全に遅れていた。
「レオン、お前いつまでそうやってるんだ?」
 不意に振り掛かる暴力的で蠱惑的な声に、全身が跳び跳ねる。
 不覚にもスリットの中に押し込めていた陰茎が軽く達してしまい、射幸心に脳が悦びで麻痺してしまう。
「隠すなよ。お前、ずーっとコイツのこと好きだったろ」
 止めろ。暴くな。
「このまま俺に好き勝手にされるだけで良いのか?」
 良い訳が無い。けれど言い訳は沢山ある。
 エースのことが好きだ。
 けれどその気持ちをあんたが上書きしてしまったから。
 どちらにも転べないまま、僕の気持ちは濁り続けていくばかりだ。
「まぁ俺はどっちだって良いんだ。お前も、弟も、楽しんだ後は捨てれば良いんだからな」
 嗚呼。そうやってまた傷つけるのか。
 僕はいい。二回目の廃棄なんて慣れている。
 でも、エースにだけは、そんな悲しみを一生涯に抱えさせるのなら。
 僕は僕を許せないだろう。
「……エースは渡さない。エースは僕のものだ」
 壊れていく。
 幻想に浸るだけの僕が。
 僕に笑いかけるバーニーが。
 むず痒くとも残し続けた瘡蓋が。
「じゃあ早くお手本を見せてやれよ。俺の弟はなぁ、身体に直接刻んでやらないと覚えないんだよ」
「アンタに言われなくても、何れそうしてましたよ」
 何が正しく、何が間違っているのか。
 その答えはどちらも綯交ぜになってしまった以上、正答が存在しなくなってしまったのだろう。
 あるのは混沌とした欲望の鬩ぎ合いだけだ。
 エースの腰を浮かせ、隙間に左手を差し込み、後蕾を手指でなぞり、捩じ込んでいく。
 エースから吐き出された白濁液を潤滑油にし、孔をほぐし、押し広げる度に、苦鳴と反発力が良心を苛ませる。
 考えようによってはバーニーよりも、僕の方がエースに一番非道いことを押し付けている。
 それもそのはずだ。だって僕の手淫は、全てアイツの、バーニーが教えた技術なのだから。

「Round 2 終了、引き続いて、Round 3 Fight!」
----

 皆、どうしてしまったんだろう。
 レオンもアニキも人が変わったようにオレを貪っている。
 口の中では何度目かも分からない、粘ついた体液を呑まされて。
 後ろの孔ではレオンの、多分、おちんちんを入れられている。
 塗り合うってこういうことなのか?
 レオンが腰を突いてくる度にお腹が抉れるような不快感をどうにかしたくて、自分の手で腹をくるりくるりと撫で擦る。
 けれど少しも痛みは楽にならなかった。
 撫でる回数をもっと増やして堪えている内に、レオンの左手にぶつかった。
 自分の手だから効果が薄いのかもしれないと思い、レオンの左手を腹部に誘導して撫でさせる。
 完全には取り除けないものの、段々と不快感が薄れて、気持ちの良い感覚がじんわりと広がっていった。
 そこにレオンが強く抱き付き、腹部の中の圧迫感がまた増していく感覚がした。
 アニキの様に全身が一瞬強張り、喉奥に流し込まれる体液が、レオンにも起きているのだと分かる。
 ふんわりとした理解ではなく、身体を通じて刻まれる傷痕にも似た、学びの理解だった。
 そうして学びを反芻していると、分からないことも新たに出てくる。
 どうしてアニキとレオンはお互いに、オレにしたことをやらないのだろう。
 疑問を口にしたくてモゴモゴと舌を動かしても、アニキのおちんちんに阻まれて言葉にすらならなかった。
 諦めて別に浮かんだ疑問点を考える。けれどボンヤリとした意識がだんだんと強くなり、眠気もやってきて、気を抜いただけで眠りに落ちてしまいそうになる。
 なんとなく、寝ちゃダメだと気力を奮い立たせて、鈍る思考力に声を掛け続けた。
 いつものアニキじゃないアニキにはビックリしたけれど、苦しいのは最初だけで、時折に頭を撫でてくれたり、耳裏を揉んでくれたりした。
 そうして比べてみると、レオンの方があんまりにも酷いことをされたという気持ちが強かった。
 未だにお腹はぐるぐるしているし、撫で擦る手が時折止まるので、その都度に催促を促す合いの手を入れなければならない。
 そうしている内にまたレオンがお腹の圧迫感を強めてくる。
 お腹が張り裂けそうになり、限界を感じたその時。
 口腔からアニキのおちんちんが引き抜かれ、それまで塞き止められていたモノが逆流して、オレは盛大に胃を吐き出す勢いでぶちまけた。
 アニキに言いたいことも。
 レオンに言いたいことも。
 何もかもが吐瀉物に混ざり、試合終了のゴングが鳴り響いた。
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「結果発表ロト~! トリマラバトル優勝者は……エース!」
「おめでとうございます。エース」
「あーあ、負けちまったか」
 傍らで横になって項垂れるバーニーに、ロトムがエースの周りをぐるぐると飛び回ってファンファーレを流している。
 レオンはエースを膝に乗せて介抱しつつ、汚れた毛並みを水鉄砲で吹き飛ばし、エースは不機嫌そうな顔をしてレオンの介抱を受けていた。
「……オレが優勝したのはいいんだけどさ」
「ロト?」
「何で試合終了になったのに、レオンはオレから離れないんだ?」
「それは私も申し訳無く思っています」
「バッカだよなー。初めての奴に一本でも全部入るかは難しいのに、二本も入れたんだぜコイツ」
「オレ、ずっとこのままなのか?」
「無理に引き抜くと裂けてしまうかもしれませんので、私のそれが萎え萎むまでは……」
「正直を言えば、俺はレオンより弟の隠れた才能の方が恐ろしいよ。完全に見落としてたな」
「えーっと、ありがとう?」
「いや、褒めたわけでは……」
「エース、今後バーニーとあのようなことをしてはいけませんよ」
「……レオンは?」
「……」
「レオンさーん? カワイイ弟の質問に答えてくださーい?」
 罰が悪そうに顔を手で覆うレオン、茶化すバーニー、バイタルチェックのデータを暴露するロトム、大人しく返事を待つエース。
 意を決したレオンがエースにこっそりと耳打ちする。せめてものの抵抗だったのだろうが。
 その抵抗も直後に放たれるエースの好意によって打ち砕かれた。

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 後書

 Twitterからこの作品だけ作者が全然分からなかったとの報告を頂きまして、そんなに……? となっております。
 もう一つ参加した方の[[隣人]]の後書でも書きましたが、締め切り最終日の午前と午後にそれぞれを仕上げておりました。
 読者が普段から私に抱いている作風のイメージはおそらくあっちに全振りされているので、同日に残ったタスクでこの作品を書いたことにより普段とは全く違う作風になったのでしょう。

 さて、タイトルですが元ネタは知る人なら御存知あの有名なゲームです。
 名前や語感が似てるから絶対誰か思いついているし、誰か書くだろうと思っていたのに、全然そんなことはありませんでした。なんで???
 お互いに体液をぶっかけたり、塗り合ったりして自分の陣地を制圧するゲームです。楽しいからやろうね。

 ギャグ風味の作品って私は書けないと思っていたんですけど、頭を空っぽにして無心で挑めば題材が何だろうがやれるもんですね。
 隣人でもそうなんですが、今回の創作は私の今後の創作姿勢に大きな影響を与えた実感があります。
 兎を書きたい気持ちは変わりませんが、他のポケモンを書くことの挑戦もしてみたいという気持ちも新たに芽生えています。

 最後に私事ではありますが、2023年 5月頭のけもケットにインエスアンソロジー本が発行予定です。
 そちらの企画に私も参加しておりますので、当日に参加なされる方はよろしければ見ていってください。
 (なお、そちらでは作者名が異なりますのでご注意ください)

 今大会もお疲れ様でした。

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