ポケモン小説wiki
食欲暴走学校生活 part1 の変更点


作者 [[フィッチ]]
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「恋愛? なにそれおいしいの?」
 ボクがそう言った時、クラス中のみんなが固まったんだ。


キーンコーンカーンコーン……
 ここはとある町の中心部にある「The Final Evolution High School(要するに最終進化高校)」。
 響きがすごい感じだけど実際は小、中学校を過ごした結果最終進化したポケモン達が通う高校なんだ! 勿論進化しないで高校に進むポケモンもいるけど、進化すると力関係が危ないからね。あ、ボクはトルテ! 今日からこの学校に入学するんだ!



 退屈な入学式が終わってやっとHRの時間に入ったよ……。やった、これで今日は終わりだ! お昼何食べようかな?
「新入生のお前ら、まずは入学おめでとう! 俺はこのクラスの担任のディゴだ! 種族名はバンギラス、自称熱血教師! よし、お前らさっそく自己紹介だ! これからの青春を共に過ごしていく仲間だからな! 名簿忘れてきたからすまないが適当に当てるからいきなり来ても覚悟しとけ! じゃあまずはそこのサザンドラからだ!」
 あ、いきなりボクだ。えーと……やっぱりたくさんのポケモンの前で話すのは緊張するね。
「ボクはトルテ! 種族名は先生の言った通りサザンドラだよ! これからよろしくねっ♪」
これでいいよね?さて席に……。
「待ったぁ! ただそんな自己紹介をするなんてつまらねぇ! そこで紹介してる奴に1つ質問し、答えなきゃならないというルールにするぞ!」
 え……まだやるの? 結構地獄だよこれ……。ディゴ先生はひどい先生だね。
「はいはいはーい! じゃあ俺が質問するぜ!」
 一匹のオノノクスが質問することになった。変な質問はやだなぁ……
「じゃあいくぜ……! このクラス内に好きなポケモンはいるかっ!!」
 クラスのみんなが騒ぎ始めた。「おいおい、聞いちゃまずいだろ」とか「恥ずかしくて言えるわけないでしょ」とか……。
「え、好きなポケモン? そう言われても今日会ったばかりだし……」
「おいおい、パッと見でいいんだよ! 恋愛関係は把握しておかないといけねーからな!」
「恋愛? なにそれおいしいの?」



「え……?」
「ねえ、恋愛ってどんな食べ物? どんな味なの?」

 しばらく流れる沈黙。もしかして、恋愛って食べ物じゃなかったのかな?
「じ……冗談はよせよ。知ってるだろ?」
「ううん、初めて聞いたよ。で、恋愛って何?」
「……じゃあ、質問を変える。趣味と特技は?」
 あ、これなら答えられる! 
「ボクの趣味は食べることだよ! 特技も食べることだよ!」


 ……。ん? どうしたのかな? また沈黙が。するとディゴ先生が、
「……えーと、こいつは食べることが好きみたいだ。じゃあ、次は質問したオノノクス、お前だ」
 ふう、緊張した。なんか一気に空気変わったね。何でだろう? 席について……と。
 それにしてもお腹空いたなぁ。早く終わらないかな……。
「俺はオノノクスのレックス! よろしくな! よし、質問こい!」
「はーい、趣味と特技はなんですか?あと、このクラスで好きなポケモンいますか?」
「おいおい、質問は1つだけだぞ」
「心配しなくていいぜ先生、答えてやるよ。まず、特技は野球。中学校から野球部だ。そして趣味は……、エロい事を考えることだっ!!」

 
 ん?またクラス中が固まった。変な答えだったかな?ところでエロい事って……何?
「あ、ほんの冗談だ。もちろん趣味の一つに入るがな。ゲームとかネットで遊ぶことだな。、クラス内の好きなポケモンだが……、お前らに教える訳ねーだろっ!」
「おいいいいいいいい! 答えてねーじゃねーか! 嘘ついたなぁ!」
「うるせー! 好きなやつ答えるのやっぱ恥ずかしいだろが! お前ら答えられるのかよ!」
 あ……。なんかクラスが盛り上がり始めた。盛り上がる要素あったかな? それよりお腹空いた……。


「よし、じゃあ最後に……」
 お腹が空きすぎて何も考えられない……。やっと終わりだよ。なるべく最後のポケモン、早く終わらせてよ……。早くご飯が食べたい……
「ミミロップ、締めは君だ!」


「おおおおおお!! 入学式で一際目立つ可愛さの持ち主の女の子! 好きだぁ!!」
「レックス! お前好きなポケモン自分で教えたじゃねーか! だが彼女は俺がもらうからな!」
「いいや俺だ」「おいらだよ!」「いや俺が」
「……あの、自己紹介しますので静かにしてもらえないでしょうか?」
「………………………………」


 お祭りでもやったの? て言う位の男子達の騒ぎ……、でも彼女の一言で急に黙った。この高校のみんな、おかしすぎるよ! ていうかもう空腹が限界に近いんだから早く終わらしてよ! あ……あのミミロップがおいしそうな肉の塊に見えてきた。やばい……。
「私はミミロップのシフォンといいます。よろしくお願いします……」
「よし、誰か質問を」
「俺がする! 彼氏いますかっ!? あと今まで何回コクられましたかっ!!」
レックス君って言ったっけ、変な質問いいから早く終わらせてよ……
「あの……、質問は1つだけですよね? でも一応言いますと、今まで何回も男の人に告白されました。でも全部断ってきています」
「うおおおおおっ!! キタ!! じゃあこの中で彼氏考えてますかっ!」
「すみません、私は恋愛とかそういうことは考えていないので……」
あのさあ、クソ男子のことはどうでもいいんだよ、シフォンさんって言ったっけ、さっさと終わらせて席に戻りやがれ! ん? 今思考が……。あ、もう空腹で頭が狂ってきやがった……。
「うーん、これは厳しいかな?」
「ふん、最初はこうでもだんだん恋愛の魅力に気付くようになる。そして彼女が気付いた時、それが俺の初体験になるのだ!」
 うるせーまずそうな肉共が、俺様はもう腹ペコなんだ! 黙って終わらせろ! つーか先公、この騒ぎ収めやがれ!
「レックス、お前は本当に変態みたいだな……。よし、エロ男子のために1つ話をしてやろう!」
「ナイス先生! 先生俺達と分かり合えそうだぜ!」「あ、俺も聞きたい!」
「ちょっと先生、メスの私たちもいるのよ! 放課後にしてよ!」
「あれは俺が新任になりたての頃……」
 ほう、先公は終わらせない気だな……。つまり奴は肉と血の塊になる覚悟はできているのか。ところでさっきHR終了の鐘がなった。これ以上延ばすというのならもう我慢ならん。
「あの、鐘がなったのですが」
「あ、すまないシフォンさん! では質問は終わりということで、今日は解散にしよう」
良くやった最もおいしそうな食肉よ! 奴を最初に味わおうと思っていたがこれで俺様が過ちを犯すことは……。

「あ、シフォンちゃん最後に1つだけいい? 好きなタイプは何?
 あ、タイプはポケモンのタイプじゃなくて性格とか顔とか……。」
「俺も聞きたい!」「おいらも!」「私も! 何? 何?」
「好きなタイプですか? あの……理想のタイプと思うものならありますけどそれd」


&size(25){「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!」};

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 あれ? 知らない天井が見える……。ここはどこ?
「おおトルテ、気がついたな! ここは保健室だ」
 あ、ディゴ先生。あとレックス君と知らないウィンディもいる。薬瓶を手に持ったハピナスが保健室の先生かな? そうなんだ。でもなんで保健室なんかにいるんだろう? 状況を整理すると……。

 まずHRが長くてお腹が空きすぎて……。あれ、限界に達してから意識がない。いや、よく思い出すと……。所々で何かが壊れる音とか、悲鳴とか聞こえたような……。これってまさか……

「いやーしかしいきなり発狂してシフォンちゃんをいきなり襲うとはかなり溜まってるな! やっぱり恋愛知らないとか嘘だろ?」
「レックスさん、起きたばっかりのポケモンにそんなこと言うのは良くないと思いますが」
「ごめん……。何があったか説明してくれない?」
 レックス君の話を聞く限りいやな予感がするなぁ……。でも聞いとかないと。
「わかった、先生が説明しよう」



 ディゴ先生によると、まずボクはいきなりハイパーボイスに近い大声を上げ、シフォンさんに真っ先に襲いかかった。そして……。
「きゃあ! い、一体何なのですか!?」
「肉……。食わせろ……。食わせろ……クワセロオオオオオオッ!!!」
「嫌ああああああっ! た、助けてっ!」
「おいトルテどうした! やめろっ!」
「シフォンちゃんが危ない! うおおおおお!」
「邪魔する奴は……ブッコワス……!」
ドオオオオン!!
「ぐわ……、っ!」
 今にもシフォンさんを食べようとしたボクをレックス君が止めようとしたらしいんだ。でもボクの竜の波動を食らって倒れたって……。それから、
「くっ、奴は暴走している! 血迷った生徒を止めるのも先生の役目だ! ストーンエッジ!」「シフォンちゃんを守れっ!」「えーと、じゃあ10万ボルト!」
ディゴ先生達もボクを止めようとしたけど……
「ジャマヲ……スルナァァァ!!」
 ……教室が地獄絵図になったとか。破壊される机。吹き飛ぶ窓。ボクの攻撃を受けて倒れる生徒たち……。
「クワセロォォォォオオオ!!」
「ひゃああああああっ!」
シフォンさんがまさに食べられそうになった時、アーシュ君(今この部屋にいるウィンディのことだよ)が、
「インファイトです! これでどうですか!」
ドガガガガガッ!! ものすごい打撃が叩き込まれて、
「ギャアアアアアアアア!!」
こうしてボクはようやく倒れた。変わり果てた教室、泣き続けるシフォンさん、怪我をした生徒たち……


「まただあああああ! うわああああん!! これでボクは退学だぁ!」
「お、落ち着けトルテ! ヒーリア先生、原因を!」
 ディゴ先生にヒーリアと呼ばれたハピナスは説明し始めた。本当は説明いらないけど……。
「はい、今回トルテさんが暴走したのは空腹によるものです。体に異常は見られなかったので。あ、さっき木の実をペーストしたものをたくさん口に入れて食べさせましたから今は大丈夫です」
「うん、空腹が原因なのは知ってるよ」
 ヒーリア先生の判断が正しくて良かった。食べさせていなかったら、起きた時も……。
「腹が減ってあんなに発狂するか普通? ていうかトルテ、知ってるってどういうことなんだよ? あとまただっていうのもな」
「レックス君……怒ってないの?」
「暴走してたんじゃしょうがないだろ。まずは話してくれ。今までどんな生活をしてきたんだ?」
「うん、分かったよ」



 ボクは昔から……、モノズだった頃からたくさん食べてきたんだ。ほかのことには一切興味を示さずにね。まあ目が見えなかったのもあるし。それでも周りのみんなは優しくしてくれたよ。勉強が全然駄目で馬鹿にされたりもしたけど。ジヘッドに進化してもそれは変わらなかった。いや、むしろ悪くなったかな? 食べることしか考えられなくて、起きてる間2時間おきに何かを食べてたんだ。それ以上食べない時間が続くとイライラして……。そしてあの事件が起こったんだ。
 それは中学3年に進級して先生が変わった時のことだったよ。とても厳しい先生で、ボクにこう言ったんだ。
「トルテ、お前学校の特例で休み時間中食べてるらしいな。だが私はそういうことは断じて許さん。この学校は食べ物の持ち込みは禁止だ。よってこれから食べ物の持ち込みは禁止する。他の先生方にも伝えておく。いいな?」
「でも先生、ボクは食べないと」
「言い訳は認めん。少しくらい我慢できないのか? 第一この学校が甘いんだ……。こんな見えきった嘘、もっと厳しく……」

 次の日、相変わらず食べ物を持ってきたボク。だけど持ち物検査で、
「トルテ、昨日私が言ったことをを忘れたのか? これは没収だ」
「先生、お願い食べさせてよ! じゃないとボクは」
「駄目と言ったら駄目だ! 腹が減ったくらいじゃ死なないだろう! 空腹をまぎわらしたかったら授業に集中しろ!」
 この日、結局間食ができなかったんだ。2時間目は耐えた。でも……3時間目で恐れていたことが起こってそして……


「今回みたいになったのか……」
「もっと酷かったよ。教室が崩壊、大怪我した生徒もたくさん……。ボクは病院で検査してもらったんだ。そしたらある障害があるって言われて……」
「障害?」
「うん、超過食暴走障害って診断されて……」
 えーと、やっぱり分からないよね。ヒーリア先生も初耳って顔だし。一般的に知られてないみたいだから、説明しようっと。


「超過食暴走障害は、一定時間空腹が続くと混乱状態になって暴走するらしいんだ。治療法は無いんだって。あと、食べること以外の興味がすべて無関心になるんだって! あ、この障害が本格的に出たのは中学校に入ったころかな? そこまで覚えたことは大丈夫だけどそこから興味がないなって思ったことは一回覚えてもだんだん忘れていくってさ!」
「…………」
「危ないからってその事件以来学校に行けなくなって……。近所に噂も広まって誰もボクに近づかなくなったんだ。まあもとから友達作る気無いからいいんだけどね!」
 説明終わり! あれ、レックス君とアーシュ君、なぜか泣いてる。
「そ、そうか……。あれ、俺なんか泣けてきた……」
「私もです……。世の中にそのような障害があるとは……」
「なんで泣くの? ボクは障害とかもう治らないから気にしないで生きていこうと思ってるんだ! あ……でも退学になるんだった。どうしよう……」
 あれだけのことしたら退学だよね……。はぁ……。
「いや、実はさっき職員会議で話し合ったが、退学どころか処罰は1つもないということに決まった」
 え、ディゴ先生、本当!? でもどうして……。
「この学校のポケモン達は最終進化形。当然力が強い。だから無意識の破壊行為は1度までなら許されているんだ」
やったぁ! 良かったぁ!
「ただしシフォンさんには一言謝るんだ。今日はもう帰れ。明日クラスのみんなにこのことは説明する。なに、あいつらなら理解してくれるはずだ!」
「ディゴ先生ありがとう! じゃあ帰るね!」
「どうでもいいがお前、先生は敬語だろ? まあ俺は許すがな、ほかの先生は気をつけろよ」
「先生、俺たちも帰るわ」
「おう、お前ら帰り道気をつけろよ!」


 校門を出て気が付いたらもう夕方になってる。軽くお腹空いたな……。
「なぁトルテ、思ったことがあるんだが、1ついいか?」
 ん? レックス君また聞くの? 
「お前、ついひと月前まで学校に行ってなかったんだろ? 何してたんだよ? ていうか何でこの学校に入る気になったんだ? つーかよく入れたな?」
「私も聞きたいです」
 確かに気になるよね。うん、答えるよ!
「ひと月前まで家でずーっと食べてたよ! 障害を持ったポケモンってことでお金が毎日もらえるんだ! 高いものは食べられないけどね!」
「確かに暴走しては大変ですもんね。量もあるし食事代を出さざるを得ないでしょう」
「でもある日思ったんだ。このまま食べて暮らすのもいいけど何か別の面白いことがしたいって。そのことをあるポケモンに言ったらこの学校に行っていいって言われたんだ!」
「あるポケモンって誰だよ?」
「えーと、どこかの偉いポケモンだったと思うよ。お金をくれるって言ったのもそうだし。名前は忘れたけど、確か種族名はレシラムって言ったかな?」


 ん? 驚いた顔なんかしてどうしたの? 何か問題あること言った?
「トルテ、お前レシラムって相当有名だぞ!! 名だたる財閥の会長って聞いたことがあるぜ! スゲーなお前!」
 へーっ! そうなんだ! まあ別に会長とかどうでもいいよ。お金さえもらえればね!
「とにかく、この学校で頑張って卒業しようって思ってるんだ! 初日の今日いきなりやらかしちゃったけど……。まあなんとかなったし、これから暴走しないよう過ごしていくよ!」

「お、俺は……今日初めて見たときは変な奴と思ってたが話を聞いて考えが変わった! よし、俺が友達になってやる! 学校生活を楽しく過ごすためには友達が必要だろ? いろいろお前にはフォローも必要だからな!」
「では、私も友達として仲間に入れてください。彼ではトルテさんは止められないでしょうから」
「なんだとアーシュ! あれは油断したんだよ! 勿論お前も友達に加えてやるがな!」
 あれ、2匹ともボクの友達になるの?でも……。
「いいの? 今日あんなことしたボクなんかと……。これからも危害を加えるかもしれないし……」
「心配すんな、その時は俺たちが止めてやるよ! これから青春を共に楽しんでいこうぜ! よろしくな!」
「またきついインファイトをするかもしれませんが、私を嫌いにならないでくださいね。では、よろしくお願いします」
 ……。二匹とも本当に友達になるって言うんだね。昔何があっても友達になるってボクに言ったポケモンがいたけど、1ヶ月ももたなかったな。まあいいや。今度はいつまで続くんだろう? 気にしないけどさ。
「うん、よろしくね! 一緒に楽しんでいこうねっ♪」
「おう!」「はい!」


「俺達は寮で暮らしてるんだ。お前は……、聞かなくてもわかる。じゃあまた明日な!」
「うん! じゃあねー♪」


 あー、お腹空いた! 早く家に帰って食べようっと! でもそのまえに食材買わなきゃ!
「い、嫌です!」
「まあまあいいじゃん。俺達暇なんだ。一緒に遊ぼうぜ!」
 ん? 誰かの話し声が……。この先の角を曲がった先かな? えーと、なんか危なそうな会話のような気がしたから、こっそり行ったほうがいいのかな? 羽音を出さずそーっと……。あ、あれはシフォンさん! それに知らない3匹のポケモンが……絡んでるっていうんだっけ? ああいう場面見たことないから。ええと、絡んでるのはヨノワールとリングマ、それにフライゴンだね。3匹ともオスみたい。
「ほらほら、金は出すからさぁ、夜を楽しくエンジョイしようぜ!」
「お金を出すって言われても私は……」
「おっと、断っちゃ駄目だぜ? ここで痛い目に遇いたくなかったらな。まあ数が多いから暴れても無駄だからな」
 あれ? 話を聞く限りシフォンさん良さそうな話断ってない? なんか楽しめる上にお金が貰えるって……。でもシフォンさんなぜか嫌がってる。よく分からないけど助けようっと!


「ねえフライゴン達、なんかよく分からないけど彼女嫌がってるみたいだし、やめてあげたらどう?」
「あ、トルテ君!」
「ん? なんだ貴様は? 彼氏か?」
「…………違う……ようだが……」
「ギャハハハ!! 可愛いコを助けて付き合おうとかとんだ無鉄砲だな! というかそういうのは古いんだよ! 今なら見逃してやるから立ち去りな! それとも金で解決する気か?」
 うーん……。どうしようかな? お金で追い払えるみたい。だけどこれから食べないといけないから使えないな……。じゃあやっぱり……。
「バトルだよ! ボクが勝ったらもうやめてねっ!」
「ケッ、3匹相手にバトルとか本当に無鉄砲だな。いいだろう……、後悔させてやるぜっ!!」
 3匹同時にボクに向かってきた! さて、早く終わらせようっと!
「トルテ君、逃げてっ!」


「ガハッ……、ゆ、油断した……!」
「…………不利な状況だ…………」
「くそ、お前ら引くぞ! 覚えてろ!」
 ふう、流星群でまとめて攻撃! ボクの必殺技だよ! 3匹とも逃げて行って、はい終了!
「シフォンさん、大丈夫?」
「……トルテ君、強いのですね。ありがとうございます。おかげで無事です」
 あー良かった! さーて、助けたことだし行こう……、あ、そうだ襲った件についてシフォンさんに謝らなきゃ!
「シフォンさん、あのときは怖い思いさせてごめんねっ!」
「あ……。いえ、もう気にしていませんので。ところであの行動は何だったのですか?」
「うん、実はねボク……」
「ここで立ち話はあれなのでレストランで話しませんか? 助けてくれたお礼に奢りますね」
「え、いいの!? じゃあ早く行こう! 流星群打ったらさらにお腹空いちゃって!」



 ふぅ、ごちそーさま♪たっぷり食べて今幸せな気分♪
 奢ってもらえたし、助けて本当に良かったよ!
「……あの、パスタ5人前は多すぎです。さすがに奢ることは……」
「あ、最初の一皿だけでいーよっ♪これで寝る前の夜食代が浮いたしね!」
 基本ボクの食事は正気を保つためのは1人前でいいんだけど、普通の朝、昼、夜の3食は最低5人前必要なんだ。体の調子が悪くなるからね。
「でも、あなたも大変ですね。結構怖い障害じゃないですか。毎日辛くないのですか?」
「全然辛くないから大丈夫だよ! ところでシフォンさんも何でこんな時間に帰ってるの?」
「私は勉強していました。良い成績をとっておかないと大学に行けませんので」
「へー、大学目指してるんだ、大変だね! ボクは将来の予定とか考えたこと一度もないんだ! まあ何とかなるしねっ!」
「……気楽で良いですね。では、そろそろ家に戻ります」
 ボクとシフォンさんは会計を済ませてレストランを出た。外は真っ暗! 話し込みすぎたかな? この暗さは女性が1匹で帰るのは危ないかな? さっきの3匹がまだうろついてるかもしれないしね。
「えーと、危ないから家まで送っていい? ボクが飛べばすぐ着くよ!」
「そうですね、では……お願いします」


 ミミロップって結構重いね……。ボク、ポケモンを乗せて飛ぶことあまりしないからさ。
「あ、そこです、赤い屋根の家です」
 到着! あ、ここってボクの家とも近いじゃん!
「では、今日はありがとうございました!」
「うん、じゃあまた明日ねっ!」
 シフォンさんが家に入っていったのを確認してボクは家に帰ったんだ。
 さて、あとは夜食を食べて寝るだけ! あ、お風呂にも入らなくちゃ!汚いと嫌われるからね。
 それにしても今日はいろいろあったなぁ……。でも何も問題なく1日が過ごせて良かったよ! 暴走しちゃったのはまずかったけど。
 ボクの学校生活これからどうなっていくのかな? レックス君とアーシュ君って友達ができたけど関係終わるのも多分時間の問題だし……。また1人で過ごしていくことになるのかな? 今までみたいに。あとシフォンさんを助けたときのあの3匹、なんかまた会いそうな気がするな……。そういえばあのフライゴン入学式で見たような……。


 まあ先のことなんか考えても仕方ない! それよりも明日何食べるかだよ! 和食に洋食に中華……、どうしようかな? 考えただけでよだれが止まらないや!
 明日も充実した生活ができるといいなっ♪
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後書きです。
この作品は避難所の避難所(通称ひなひな)で書いたものを元に執筆しました。
ただ端末機で即興で書いたため色々と凄いことになっていて(悪い意味で)設定などを一から直して完全な別作品となりました。
なお官能表現はいずれ入れるかもしれません。

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IP:1.112.185.94 TIME:"2012-12-17 (月) 21:26:20" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E9%A3%9F%E6%AC%B2%E6%9A%B4%E8%B5%B0%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%94%9F%E6%B4%BB%E3%80%80part1" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0)"

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