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雪と血 の変更点


どうして……こうなってしまったんだろう……。
僕は何のために生きているんだろう……、親も殺されて兄弟は敵、研究員とか言う人間に拉致されて監禁生活……、たまに吐き気がするし頭が痛くなるんだ……。
もう死んでいいよね、僕なんかいらないんだよ。
この世カイが崩レてシマえばイいノに……。

「Σッ……、またかよこの夢……。」
俺はカプセルの中で縛られながら毎日過ごしている、この監禁生活が始まったのは14年も前の話なんだけどな、俺は十四年間ずっと月明かりも朝日も見ていないんだ。
仲間もみんな死んだはずだ、でも俺だけ「何か」に守られて死ねなかった、その「何か」のせいで人間に捕まって今こうなっている。

…どうしてこうなった?
【そレは貴サマがチからヲ手ニ入レたかラ】
…どうしてお前は俺のところに来た?
【キ様をこノジゅ縛カらトき放つたメ】
…お前のせいで呪縛されているんだ、ふざけるのもそこまでにしろ。
【なラばオまエにちカらを与エよウ、ワが名をサけべ!】
…お前の名前を叫べだと?そんなもの知るか、無茶ぶりも大概にしておけ。
【おまエの真っサきにオモいツいタ名を叫べ】
…いいだろう、その契約乗ったぜ! 
【サぁさケべ!】

「アルビス!」

という彼の声と同時に彼を縛りつけていた鎖が吹き飛び、カプセルが「バキィィィン」という音と共に豪快に砕け散っていった。
と同時に「キンキュウジタイ、キンキュウジタイ」という警報も鳴る、しかし彼は焦る様子さえも無い……、寧ろ楽しみにしているかのような顔だった。

「さァ! 今まで俺様を縛りつけていたクズ共が! 消えてしまえ!」
という声と同時に研究員を火炎放射で燃やす。
「楽しいなぁぁ! 破壊って言うのはよぉぉぉ!」
もちろん火炎放射を受けた人間は燃えがらさえも残さずに消えていった。

彼に宿ったのはスビナに古から伝わる破壊神・アルビス・アバシェインという人物の魂だった、一度神の遣いとされている大天使・イエルカに封印されるも現代に復活し、
今もだれかに宿ってその者の心を乗っ取る。

しかもその者の負の感情により心に隙間が空いていればいる程かなり大きな力となる。
ただ一つだけ欠点がある、

それは       月の光に弱い事。

理由は不明だがアルビスが宿った者が月の光を浴びるとアルビスを抜き取る事が出来るらしい。

「すべて塵になってしま……。」
先程の説明通り天上が吹っ飛び、月の光が直接入ってきた為、アルビスは彼、獄炎の体の中から抜けて行った…。
ように見えたが、満月という月のせいで抜き取るのではなくそのまま心に染み込んだままとなってしまった。
厳密に言うと獄炎の心の隙間が多すぎて抜く事が出来なかったという事だ。満月関係ねー、というツッコミは受け付けないぞ。


一連の騒動から一日経って……、何故か研究所は元通りになった。
夢ではない、確かに研究員の数は減っている……。

「おーい、獄炎さーん!」
「イレイナ…?」
彼を見つけてすぐに彼のカプセルに駆け寄る謎のポケモン、
どうやら彼と同種であるワカシャモらしい、ちなみに獄炎はバシャーモみたいだな…。
「もう、大変だったんですよ? いきなり大暴れして。」
「すまない……、ところで何の用だ。」
「はい、これ。」
イレイナとカプセルを開けて獄炎を出し、オボンの実を渡す。
イレイナはカプセルを開けて獄炎を出し、オボンの実を渡す。
「あ、すまん。」
ちなみに経費削減の為昨夜の一件から鎖は撤去されたらしい。

しばらく何もなかったので夜まで話を飛ばそう。

彼はカプセルの鍵が閉まっていなかったのを見つけ、脱走計画を企てる。

「イレイナ、早くしろ、逃げるぞ。」
「ふぁぁい……。」
「ちッ…、背負っていくか。」

すると獄炎はイレイナを背負って壁を突き破り、そのまま施設を脱走する。
壁を突き破った際警報が鳴ったもののとにかくダッシュする。

「はぁ……ぁ、起きたか?」
「はい、あんなにドタバタしてたら起きますよ、ふつー。」

彼はスビナからシンオウに繋がっている海底トンネルの前までやってきた、軽く雪が降り積もっている。
そして、イレイナを降ろして進もうとしたその時!
「逃がさないよ? 獄炎ちゃんとイレイナちゃん。」
「臥龍だな…、マニューラ部隊隊長の臥竜・稟聖」
「ご明答、かかれ!」

襲いかかってきたのはマニューラが臥竜を含め4体、最大人数ではないみたいだ。

「下がってろよ、【火炎放射】!」
「ギヤァァァァ!」
獄炎は的確に火炎放射を一匹目に放つ、見事に命中し息の根を断つ。

「来ないでっ! やめてっ!」
「イレイナッ! 危ないッ!」
イレイナ目掛けて二匹目の爪が振り下ろされたその時ッ!

「ぐおぁぁあッ! イレイナに触んなクズが! 【火炎放射】」
「ゴオォァァァァッ!」
ギリギリの所でイレイナを庇うが、左眼が切り裂かれて見えなくなってしまった、
彼の眼から滴る血が純白の色を赤く汚していく。

「終わりだネ!」
獄炎が目を離した内にまたもイレイナに爪が振り下ろされていた、
もう遅かった、見事に首元に命中し、かなりの量血が飛ぶ。

「イレイナぁッ! ふざけやがってこの糞マニューラがぁぁぁ! 【スカイアッパー】!」
「エグオエェアッ!」
マニューラの首元にアッパーがhitし、そのマニューラはどこかへ吹っ飛んで行った。

「死ぬな、死ぬなよ、お前が死んだら……。」
「えへへ……、ごめん…なさい、あっち…で……待ってます…」
イレイナはそのまま永遠の眠りについてしまったのである。

「さぁ、バカップルが、ここで仲良くオねんねし……フゴォッ!?」
「ふざけんな……、お前に何が分かる……。」
獄炎は背後から近づいていた臥竜の足元とお腹を両足でキックし吹き飛ばした、
臥竜は着地に失敗し、足の骨を折ってしまう。

「ま、待て、話せばわかる!」
「……、【スカイアッパー】!」
彼は命乞いをする相手を尻目に止めのスカイアッパーをたたき込んだ。
臥竜は血を撒き散らしながら吹き飛び、地面にたたきつけられ、そのまま動かなくなった。

「ごめんな……、僕に守る力がないから…、破壊する力しかないから…。」
「僕にいるのは破壊の力じゃないんだ! もうお前はいらない! 俺から出ていけ! アルビス!」
【シカタナイ、ジャアナ…。】

さぁ……俺は行こう、深紅と極炎がいつ追ってくるか分からないからな。

fin

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