ポケモン小説wiki
未来は過去より優れたるか の変更点


''注意事項''
-''♂×♂''の露骨な性描写があります
-世界観等の詳細な情報が皆無な中で書いたので捏造だらけです。何でも許せる方はどうぞ



&size(30){''&color(#705DA8){未来};は&color(#FF2400){過去};より優れたるか''};





 ドスーーーーーーーーン!!!


 某地方某所にて、響き渡る轟音と共に揺さぶられる巨木。数多の葉を散らし、木の実や生息するポケモン達が次々地面に落下する。木の根元で仰向けに倒れている、&color(#FF2400){緋色};を主体とした色合いの大柄なドラゴン。これこそが事の元凶であるのは火を見るよりも明らか。とんだとばっちりを食らったポケモン達は、その者に悪態をつくかと思いきや、一目散にその場から逃げ出した。
 広大な地方を駆け抜けた風が巨木周辺に吹き渡り、静寂に包まれた空気をざわつかせる。その風に乗り、噴射音を立てながらやって来たのは、自然溢れるこの地には似つかわしくない無機質な装いのドラゴン。&color(#705DA8){&ruby(すみれ){菫};色};の目立つ体が燦々と降り注ぐ日光に煌めく。液晶画面を思わせるドット柄の瞳が、巨木の根元の存在を捉えた。大の字に倒れ、脳内でヒトデマン、メテノ、アチャモが飛び交う情けない姿に、嘆息を禁じ得なかった。ゆっくり降り立ち、そっと近づく。首から胸にかけて丸く突出して突起の目立つ部分をそっと爪先で突いてみるが、何も反応せず口を開けて目を回したままの緋色。何をか言わんや、目前で晒している醜態に募る苛立ち。長く無機質な尻尾を振り上げ、その情けない鼻面に一発お見舞いした。
「っでえぇぇぇぇぇぇ!!!」
 先程まで伸びていた緋色が激痛に飛び起きて鼻を押さえた。涙の滲んだ鋭い目で菫色を睨み付ける。
「全く、これだから旧式は駄目なのですよ」
「おい! 未来から来といて旧式って言うなミライドン! 俺様にゃちゃんとコライドンって名前があるってのにてめ……ぐっ……!」
 呆れるミライドンに声を張り上げるも、胸に備わる喉袋状の器官に増幅された音波が、ぶつけた頭に響いて痛みに蹲る。
「少しは大人しく、しなさいな!」
 少々手荒に突き飛ばして再びコライドンを仰向けにした。そして威圧的にじりじりと詰め寄る。
「我々は時代は違えど、強大な力で皆から恐れられているというのに聞いて呆れます! そもそもですね、何も考えず快楽のままにスピードを出しているからこうなるのですよ! ただでさえ僕と違って誰かの手を借りなければ様々なリスクや可能性を予知して動けないでしょうあなたは。違いますか? その通りでしょう? だからこんな無様な姿を晒す事になるのですよ。嗚呼恥ずかしい! 知らぬふりをしていたいものです! 僕のように自らあれこれ考えて走れれば、もっと皆から恐れ敬える存在になるでしょうに、だから旧式は――」
 うだうだ長いミライドンの説教は、無駄にコライドンの頭痛を増幅させるばかりで馬耳東風という訳にはいかなかった。次第にわなわな震える緋色の逞しい腕。それは突然、ミライドンへと飛んで行く。
「&ruby(インテリ+理屈){インテリクツ};がうるせえぇっ!!」
 だがミライドンは即座にかわして拳が空を切った。一瞬見せた隙に付け入り、無機質な手が胸の突起と顎の間の首根っこを捕らえる。
「クソッタレ……!」
 苦虫を噛み締めるコライドンを見下ろして涼しい顔のミライドン。
「これが未来の『かもしれない』を予見する僕ですよ。嫌という程見てきたでしょう、僕の『スマートアシスト』を……」
 ニヤリ、とミライドンが不敵な笑みを浮かべる。首を捕らえた事によって自ずと縮まる彼らの距離。先程まで爆走した証として、コライドンの筋骨逞しい体から滲み出る汗。それに混じって立ち上るツンとした油臭。特に腋から強く発する彼独特の体臭を嫌う者が多い中で、ミライドンは自ら好んでその空気を吸い込み、鼻腔に充満させた。そして体を仄かに黄色く光らせると、コライドンの四肢と尻尾にエネルギーのような何かが纏わり付き、自由を奪う。
「おいてめ……この野郎!」
 必死に藻掻いて抜け出そうとするも、暖簾に腕押し糠に釘。その醜態を眺めつつ、忍ばせていたものしりメガネを装着した。
「……さて、普段は電気で快適に過ごしていますが、久々に刺激的な『燃料』も味わいたくなってきましてね」
「お、お前まさか……!」
 ごくりと生唾を呑む。掛けられたものしりメガネと彼が発した言葉、それがどういう事なのかはコライドンがその身を以て味わっている。
「あなたの体、こんなにポッカポカですよ。燃費が悪いのにフルスロットルで走るから火照ってしまうのです」
 コライドンの首元から胸部にかけての丸い突出に手を触れる。そこから硬い爪に伝わる熱。そのままそっと手を滑らすと、捕らわれのがっしりした肉体がぴくりと反応する。
「うるせえ……猛スピードでかっ飛ばすのが気持ちいいんだからしょーがねえだろ……! 熱くなった体に当たる風なんか最高だぜ? 毎日エコだの燃費だの効率だの考えてるお前にゃわかりっこねぇだろうけどな」
「ふん、この期に及んで減らず口を叩けるとはいい度胸ですね。ならば僕が、あなたをそうせしめている『燃料』を抜くまでです」
 青紫色と黄色でグラデーションを作るミライドンの舌が、コライドンの胸の凸部を這い回る。コライドンは時折身震いを交えつつ呼吸を乱していく。
「やめ……舐めんじゃねぇ……!」
 眉間に皺を寄せ、胸を共鳴させて唸るが、微塵も動じないミライドン。
「素直に止める訳ないでしょう。眼鏡を通すと、ここが弱いのだって丸わかりですよ」
 眼鏡の縁をクイッと持ち上げ、レンズ越しの目が細くなる。何の変哲のないものしりメガネでも、ミライドンが使えば情報の可視化の一助となる。彼からすればこれはものしりメガネのみならず、みとおしメガネでもあるのだ。金属的な手が、胸の突出の両脇に存在する隆起に触れる。
「ぐっ、やめ……っ!」
 振り解きたくとも、地面に&ruby(はりつけ){磔};状態のため叶わない。胸の突出が目立ち過ぎて控えめに見えこそすれ、コライドンの胸筋や腹筋はその形を鱗状の皮膚に浮き立たせ、爆走してもびくともしない強靭な肉体を形作っていた。とはいえ熱を持った状態では少し刺激に敏感になる。即ち表面の強度が落ちている証だ。ミライドンはそれも見抜いた上で、刺激的な臭いを放つ筋肉をじんわり攻める。
「ぐっ! ふーっ、ふーっ……」
 呼吸の乱れが徐々に激しくなるコライドン。更に体温が上昇して汗が滲み、より強度を落としていく。
「苦しそうですねえ」
 身を乗り出してほくそ笑むミライドン。大きく張り出して模様の刻まれた半透明にも見える彼の胸部が、コライドンの丸く刺々しい胸の凸部に押し付けられる。この地を駆けるに十分な強度を持ち合わせていながら程よく柔らかい独特の感触が、コライドンの肉体に心地よく苦しい快感のパルスを流し込む。緋色の口元から、ねっとりした唾液が一筋零れ落ちた。
「もう我慢できませんか?」
「うるせぇ……バカ言うんじゃねえ……ふーっ……」
 緋色の顔面は一層赤みを増し、滲み出る汗に濡れた雄々しい肉体はより強い臭いを放っていた。ミライドンの視線が、更に下へと移る。鼠径部から尻尾の中程までを覆う黒い部分、その正しく鼠径部側の端に刻まれた縦筋が、普段よりもその存在を目立たせている。そこをそっと爪先でなぞると、コライドンの身が大きく跳ねてのたうち回ろうとする。
「ばっ……やめ、そこはっ……!」
「やはり相当疼いているようですねえ」
 軽く舌なめずりするミライドン。なぞる筋が徐々に盛り上がり、内側の肉色が覗いて筋から裂け目へと変化する。そして裂け目を開いて飛び出す、先端に穴のある肉塊。顔を近づけると、体臭とはまた異なる刺激的な芳しさが嗅覚を支配する。露出した部分を舌先でチロチロ舐める。
「んあぁ! 何しやがるっ……!」
 再びのたうち回りたくもぞもぞ動く捕らわれの緋色。攻める舌先は、肉の持つ湿り気と成熟した血気盛んな雄竜の味わいを感じ取っていた。ミライドンの舌使いに誘われ、速い心拍に合わせてムクムクと露出を増やしていく。亀頭状の括れと突起の並ぶエラが姿を現し、いずれも太さが際立つ血管と尿道沿いの筋が浮いた柱がお目見えする。太い筋の丁度真ん中を、突起が列をなしていた。立派でありながら雄の急所たる部分を曝け出され、体に溜まった熱に浮かされ、コライドンは蒸気が噴き出さんばかりに荒々しい呼吸音を立てていた。
「いつ見ても立派なモノです……けどこんなに黒ずんでいましたかねぇ?」
「んなこたぁどうでもいいだろ……!」
 視線を逸らし、言葉の勢いが失せるのをミライドンが見落とす筈がなく。
「ふふっ。これまで幾度となく爆走した興奮冷めやらぬままに独りで存分に楽しんだとお見受けしましたが……」
「ばっ……! んなわけねえだろ!」
 喚き散らすコライドンは一層頬を赤く染めている。その意味する事は言わずもがな。
「自分でやったのでなければ、僕とお楽しみって事になりますけど? 何せ、あなたのココは僕以外では満足できないでしょうし、ちゃんと洗えてないから臭いで丸わかりですよ」
「クッソぉ……!」
 コライドンは反撃する余地を失った。ミライドンは愛おし気に、勢い付いた痕跡を残す黒ずんだ雄筒を愛撫する。敏感な表面の摩擦や突起に当たる刺激が性感という名の電流に変換され、緋色の肉体から脳へと駆け巡り、同時に雄筒を躍動させた。
「うあぁ……くそ、やろう……!」
 緋色の強面は菫色からもたらされる性感で歪み、すっかり開いた先端の出口から透明な粘り気が溢れ出る。少し臭うが、ミライドンが燃料にするには甚だ希薄過ぎる。
「はぁ……欲しくなるじゃないですか……!」
 沈着冷静に振る舞っていた彼が覗かせた欲望。その赴くままに大口を開けてコライドンの立派な突出を包み込んだ。
「ぐおぉ! それはぁっ!」
 ビクビクッと大きく身震いして野太い喘ぎを喉仏から発する。唾液が音を立てつつ、舌や口内の粘膜で包み込んで攻め立てる。咥え切れずに晒された根元からの一部分が、コライドンの一物の立派さを誇示している。その部分はものしりメガネによって強化された不思議な力を使って刺激を与え、根元から先端に至るまで抜かりなくする。
「うおっ! それ、いいっ……わけねぇ!」
 コライドンが初めて、一方的にもたらされて自らを悶えさせる快感を肯定する。彼をそうせしめたのは、必死に咥え込むミライドンの、無機的な装いにも関わらず発せられる色気に他ならない。自らの意思を介さず気持ちよく怒張した長い筒の中を通り、生殖に臨む雄の快楽の証を、未来に生きる艶竜の口内に搾り出されるのをありありと実感した以上、抵抗の意思は揺らぎ始めてきたが、それでもあのような事を言われて一方的に弄ばれるのは依然癪ではあった。

 ミライドンが口内から怒張を解放する。ぬめりを纏ったソレは、咥え込む前より確実に体積を増して一層厳つい様相を見せる。口内に残された過去の痕跡を飲み込み、汚れた口角を吊り上げる。
「さて、本格的にあなたの燃料を頂くとしますかね」
 身を乗り出して肩から長く伸びる青い飾り毛を掴み、コライドンの上に跨る。無機的な股間の割れ目から飛び出して揺れ動く有機的な性の証は、その先端からトロリと粘り気を垂らす。
「チッ、面白くねぇ……!」
 口では悪態をつくが、紅潮して激しい息遣いでは説得力に欠けるのは、ものしりメガネを介さずとも自明。寧ろミライドンの目は、屹立の根元の更に奥深く、これまでの行為によって溜まっているであろうエネルギーに向いていた。雄筒の張り具合、集められた血潮や熱、これらの情報からして、コライドンが確実に燃料を漏らす雄竜になる未来を既に予見した。
「いつまでそう言ってられますかね?」
 ゆっくり腰を落とし、雄先をすぼまりに宛がう。機械的な外観には似つかわしくない排泄という生の営みを行う器官に押し当てられ、その門をこじ開けさせられながら中へと飲み込まれる。
「ぐうっ! このっ……!」
 眉間に皺を寄せ、先端から根元へと広がる摩擦と圧迫感に抗おうとする。その滑稽な様を見下ろしつつ、容赦なく埋め込むミライドン。上の口とは異なり、下の口は慣らさずとも雄のぬめりだけで易々と根元まで咥え込んで、収まっていた割れ目に直接触れる。
「さあ、全て挿入りましたよ……。今回はどれ程耐えられるか見ものですね」
「こんなの……フェアじゃねーぞ!」
「あなたが無様に木に激突して気絶しなければ、こんな目には遭わなかった筈ですよ。自業自得です」
 コライドンの不服をバッサリ斬り捨て、包み込む怒張にゆっくりとストロークを与え始める。
「うぐ……この野郎……!」
 肉壁の圧迫と摩擦が逃げ場のない立派な雄の急所に襲い掛かり、コライドンは身震いする。表面の襞状の凹凸が太い血管や太筋のみならず、エラや筋沿いの突起にも押し当てられ、口淫で残った唾液や漏らした我慢汁で滑らかに擦れる事で、一方的に責められるコライドンのみならずミライドンにも穴の快楽がもたらされる。
「うあ、あっ! クソ……!」
 体内で刹那に膨れ上がり、開き切った先端の出口からじわっと漏れ出すのを感じ取る。旧式と馬鹿にされてからの液漏れの快感は、コライドンには屈辱的で受け入れ難い。それも込みで事に及ぶ策士に勝ち目などないと知りつつもである。
「あぁ……あなたの立派さと熱を感じながら……中がジンジンしてきました……!」
 能動的な搾取に勤しむミライドンも興奮の色を滲ませ、熱く擦れる下半身から心地よさを見出しつつある。ストロークは激しさを増し、結合部から漏れた粘液がジュプンジュプンと音を立て、密着しては離れる鼠径部と臀部の間に数多の糸を引く。ミライドンの股間の電極が動きに合わせて上下に振れ、コライドンの濡れた腹筋に先走りを飛ばす。そして再び根元まで埋め込み、動きを止める。
「あ、あっ! 中やべ、ぐおっ!」
 突如悶えるコライドン。外見の変化はないが、体内では包み込む肉壁が高解像度で圧を変化させて、徐々に燃料の臭いが強まる雄筒を心地よく導いている。CVTの考え方を応用しつつ、HD振動を取り入れた、ミライドン渾身の抜き取り術だ。動きが少ない分、差し迫る限界に向けて快楽の中でじわじわ膨れ上がるのを否応なく感じられ、結合部を見れば、一瞬訪れる雄の膨張でコライドンの燃料が抜かれるその時が近づいているのを実感できる。卑猥な熱源と密着した影響で、ミライドンの体内もコライドンの皮膚同様に強度が落ち、蠢かせるだけでも性感を得始める。歯を食いしばり、目に涙を浮かべているコライドン。効いていると確信してミライドンは目を細めた。突如体内を強く圧迫する。圧の変化でコライドンの体が跳ね、油臭い汗が散る。ミライドンも不意の刺激に表情を歪め、息を乱した。そして、締め付ける雄の先端付近の肉壁をゆっくり広げ始める。
「んだよこれ!? チンポが吸い付かれ……うあぁっ!」
「驚きましたか? 初めてお披露目する新技です」
 思惑通り、体内で陰圧が発生して一物が吸い付かれ、尿道内の体液も快感に伴う躍動を借りて吸い出され、広げられた空間に溜まっていく。
「ミルタンク、みてぇに……なっちまうぅ!」
 確実に搾られながら、雄筒は更に膨張していく。
「そろそろ、ですかね……?」
 ミライドンは、より前傾してコライドンと互いの胸の突出が触れ合うようにする。そして漏れ出した粘液で長い尻尾を濡らしてから、無防備な菊門に挿入する。
「うあっ! それは、やめろぉぉ!」
「ああっ……たまりません……!」
 涙の叫びも聞き入れてもらえず、ミライドンはストロークを再開した。摩擦の生じる胸部は、双方共に敏感な部位である。コライドンの熱とミライドンの電気が触れ合う部分から流れ出す。古竜の中に侵入した尻尾から放電され、内なる急所が苛められる。
「あっ! あぁっ! トんじまうぅっ!」
 結合部の吸引を伴う搾取に加え、敏感な胸部の摩擦と腸内からの放電も加わり、未だかつてない快楽の三点責めを受けて泣き叫びながら悶え狂うコライドン。
「さあ、このまま最高に気持ちよくなりましょう……!」
 ミライドンの体内を駆け巡る電流と不思議な力が急激に強まる。無論それはものしりメガネによって強化が上乗せされた。伝播した熱に逆上せつつも攻め手を緩めない機竜の掌に転がされながら、油っぽい雄臭を立ち上らせる古竜。その急所は特攻上昇の恩恵を受けたミライドンの体内で蹂躙され、次第にドロッと臭いのきつい、彼の求める燃料に近いものを搾り出されながら劇的に膨張する。収まっていた割れ目は引っ張られて埋まり、根元を黒くして鼠径部から直接突出する程立派な姿となった。そして刻々と、ミライドンの中に口を向けた厳ついホースへと変貌し、血管、裏筋、突起が隆々と張り出して、肉襞の責めによって強烈な快感をもたらしながら燃料集めを促す。
「うあぁ! でちまう!! 限界だぁ!!」
 ホースの根元へ集まるエネルギーによって心地よい疼きが強まり、ミライドンへの屈服を否応なく認めざるを得ない状況へと追い込まれる。
「あぁ! 感じますよ! あなたのエネルギー!」
 皮膚からの放熱が間に合わず、火照りを強めるミライドンは、妖艶な顔つきで予見通りの展開を喜んだ。
「あっ! あ、でる!! でるあぁぁぁぁぁ!!!」
 先端が搾り取った体液の溜まる空間へ突き抜け、太筋を歪に膨らませて雄々しいホースを駆け上がり、先端へ到達した瞬間に衝撃を伴うコライドン屈辱の噴出を迎える。重油の如き粘度で肉襞に貼り付き、夥しい熱を伝えていく。
「力強くて……熱いです……あぁっ!!!」
 久しく味わっていなかった刺激的な燃料補給に、口を開けて酔い痴れるミライドン。半透明の胸部が輝き、股間の電極からも白い電流が放たれ、心地よい罰を受けて絶頂の余韻に浸るコライドンの身に伝わって表面を流れる。結合部から僅かに黄味を帯びた白が溢れ出し、強烈な刺激臭が空気を支配していく。ドクンドクンと脈動するホースから十分過ぎる程に供給された燃料を、体内から吸収するミライドン。その証として、太腿の噴射孔から煙と炎が出始めた。
「新技が余程効いたようですねぇ……ここまで沢山抜き取れるなんて……熱くて気持ちいいです……!」
 虚ろな緋色の瞳に、陽炎を立ち上らせて恍惚に浸る菫色の機竜が映る。その瞬間我に返り、血相を変えて必死に藻掻く。
「おいお前! 離れろ! 離れろ!!」
「離れル? コンナニキモチイイノニ……ハナレルナンテデキルワケナイダロ!」
 跨っている竜は、先程までミライドンと呼んでいた者とはまるで別の存在。だらだら涎を垂らし、野性味溢れる一面を剥き出しにしていた。
「やべえ! 熱で狂いやがった! クソッ! このっ!」
 高熱によるミライドンの豹変は過去に一度だけあった。その際に散々な目に遭った事を思い出し、兎に角逃げ出そうと全力を込めるが、四肢を拘束する不思議な力はびくともしない。そよ風こそ吹いてはいるが、汗腺を持たない肉体に大量に溜まった熱を逃がすには甚だ力不足だった。
「モット……モットオマエノネンリョウヲクレヨ……ウヘヘヘヘ」
 熱せられた体の表面に電流を走らせ、太腿から爆炎を噴射しながら腰を動かし、再びコライドンを快楽に陥れようとする。
「うおっ! おい! ……気を確かに持て! ……ぐうっ!」
 挿入された尻尾から電撃を食らい、一物を強烈に締め付けられ、擦られながらも必死に声を張り上げた。だがそれは目の前の存在には一切届かない。欲に塗れた、機械的な容赦ない攻めに耐えられる筈もなく、コライドンの雄の証は再び膨れ上がり、性感が生み出される。
「おいっ! やめ、やめろぉ……! うあぁ……!」
 逃げる術すらもない状態で、快楽と恐怖が綯い交ぜになって押し寄せる。熱暴走し続けるミライドンだった何かの目には、液晶画面のようなあの瞳が一切映っていなかった。ものしりメガネのレンズ越しに、その不気味な黒さに吸い込まれるような気がして、必死に視線を逸らす。
「うあ、っあぁ! と、とまれよぉ!」
 ストロークの度にコライドンの肉襞と擦れるギザギザな尻尾から発せられる電流、そして雄々しいホースの表面や突起が肉の凹凸と常に強く擦れて生じる性の電流に、狂い死ぬと錯覚すらしてしまうコライドンは、只管叫声を上げる事しかできない。搾取に呼応して内径を太くしたホースが張り詰めて脈動し、だくだくと先走りながら二度目の燃料補給を促され続ける。
「サッサトキモチヨクナッテ……ダシチマエヨ!」
「やめっ! どうか、しちま……うがぁ!」
 大きく開いた口とだらしなく伸びた舌から涎を振り撒き、股間から伸びる肉欲から我慢汁を飛ばし、激しく上下に体を揺さぶる狂竜。加減を知らない快楽責めに、コライドンは心身共に限界を迎えつつあった。再び割れ目が埋まる程に一物が膨れ上がり、その根元で生まれた熱い疼きが、次第に強まっていく。
「オレノナカデオマエガドンドンアツクナッテ……!」
「ぐあ……! も、イッ……!!」
 強烈な快感を発しながら圧迫して擦れる肉壺を押し退ける力強さで膨れ上がり、限界までわだかまったエネルギーが、機械的な性の営みによって立派な姿になった突出内を駆け上がっていく。
「ぐああぁあっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 快楽とも苦悶ともとれる絶叫を上げ、コライドンは再び燃料を搾り取られた。
「スゴイ……マダデテクルゾ……オォォ!!!」
 暴走機竜の体に白い電流が駆け巡り、それは最も突出した股間から再度一気に放たれた。コライドンの胸の隆起に降りかかり、ビリビリと刺激をもたらす。そしてそこにガブッと噛み付いた。
「あぁぁっ!! やめ、やめぇ!! ……うぅ」
 射出の刺激と相まって止めの一撃となり、古竜はとうとう意識を飛ばした。
「アア……アツイ……アツ…………」
 機竜もとうとう&ruby(オーバーヒート){過熱};を起こしてしまい、コライドンに覆い被さるように倒れ込んだ。
 途端に冷たい風が吹き、厚い雲が迫る。程なくして一帯は激しい雷と暴風雨に見舞われた。幸か不幸か、彼らの肉体に存分に溜まった熱は次第に奪われていく……。


「んん……」
 異様な寒さと不快感に目を覚ますコライドン。全身はおろか、周囲も濡れている所から、雨が降った事までは解った。そして自らの肉体に重くのしかかる者。それを目にするなり、気を失う直前までの出来事が思い出された。すやすや眠る穏やかな表情が、冷え切ったコライドンに再び火を点ける。
「何ぐーすか寝てやがんだボケ! ……っで!」
 硬い頭に拳骨を食らわすが、その衝撃がそのままコライドンの拳や腕に跳ね返った。流石にこの一撃なら、眠っている者も目を覚ます。
「んん……起こすには少々手荒すぎませんか……?」
 丁寧ながら棘のある言い回し、そしてドット状の瞳も蘇る。馴染みのミライドンが、そこにいた。
「よかった元に戻っ……ってそれはおいといてだな! 重てぇ! どけ!」
「分かりましたよ……」
 気怠そうにしながらも起き上がる。地面に落ちていたものしりメガネを大事そうに仕舞った。動く度に金属的な表面を濡らす水滴がポタポタと自らの肉体に落ちるのが、コライドンにとっては不快だった。ミライドンが腰を上げる。捕らわれていた古竜の突出は既に引っ込んで結合は解けていたが、雨で流し切れなかった行為の証が仄かにつんと香る。四肢の拘束も失せて、コライドンはようやく立ち上がれた。途端に掴み掛かり、鬼の如き形相で低く唸った。
「てめぇよくもやってくれたな! 大変な目に遭ったぞ!!」
「何を言いますか……僕は只、あなたの燃料を少し頂くだけのつもりでしたけど……」
 ミライドンの淡々とした態度が、コライドンの逆鱗に一層強く触れた。
「はぁーそうかよ! 熱で頭おかしくなって容赦なく俺様を搾ったクソビッチ野郎になってもそう言えんのかよポンコツ!!」
「嘘おっしゃい! あの失敗以来リスク回避に努めてきたこの僕が熱暴走なんてするわけないでしょう!?」
「は? おめー覚えてねぇのかよ!? 悪りー意味で都合のいい頭だな!」
「うるさいです! 頭が痛いじゃないですか! ……え?」
 ミライドンがいきなりフリーズする。急な変化に、コライドンも流石に戸惑いを見せた。
「な、なんだよ……?」
「あなたの胸の噛み痕……僕、全然覚えがないのですが……」
 機械的な外見ではあれ、その顔が青ざめているのは、過去であるこの世界に生きるドラゴンにも伝わった。
「そうだよ! てめーがとち狂って搾り取ったならまだしもよぉ、ここを噛んだせいで俺様は気絶しちまったんだ! てめぇのその『すまーとあいあんと』とやらはどこ行ったんだ? あ?」
「う、嘘でしょう……!?」
 ミライドンは頭を抱え、その場に蹲った。そのまま微動だにしない。夕方迫る冷たい微風が吹き抜けても、ぴくりとも動かない。
「お、おい……大丈夫か?」
 不安の滲むコライドンの声は届いていないようだ。ミライドンはぶつぶつ何か呟き出す。耳を澄ませてみても内容は分からない。
「おい……何言ってんだ?」
 問い掛けてもミライドンは何も反応せず呟くばかり。コライドンの苛立ちが、濡れた地面を叩く尻尾に表出する。頭を押さえ続ける菫色の腕を、水かきの目立つ大きな緋色の手が乱暴に掴んだ。途端に伝わるひんやりした感触。
「お前……いい加減にしろよポンコツ!」
「……せいで……」
「あ?」
 眼を付ける古竜を、ドット柄の瞳が捉えた。
「あなたが無様な姿を見せたせいで、僕までこんな目に遭ったのですよ!!」
「は? 自分から仕掛けといて俺様のせいにすんじゃねーよボケ!!」
 ミライドンらしからぬ一方的で幼稚な言い分に、コライドンは逆鱗を再三撫でられた。負けじとミライドンも食って掛かる。
「そもそも無駄ばかりの旧式だからこんなに熱くなるのですよ! もっと無駄を減らす事を意識したらどうですか!?」
「んなことくれぇ『すまーとあしまり』やら何やらでわかんじゃねぇのかよ!? 大したことねーな!」
「完全に予想外でしたよ! いくら予見しても百パーセント予見できるわけじゃありませんからね!」
「じゃあ考えなくたっていいだろめんどくせえ! てめーのせいじゃねーか! つーかしれっと論点すり替えんじゃねぇ!!」
「くっ……旧式の……旧式のくせに……!」
 古竜相手に完全に言い負かされ、険しい表情に悔しさが滲む。
「……未来に生きる者として……あなたに負けるわけにはいきませんから!」
 震える声で捨て台詞を残し、太腿のジェット噴射で逃げるように去った。おそらくそのまま未来世界へ帰ったのだろう。日が傾いて冷たさを増したそよ風が、熱くなった頭を冷やす。独り残されたコライドンは大きな溜息を漏らした。
「そんなに優れてんのか? その『未来』ってのはよぉ……」
 難しい事は考えないその頭に、何もかもが正反対なミライドンの残した言葉がいつまでも引っ掛かるばかりだった。



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【作品名】	未来は過去より優れたるか
【原稿用紙(20×20行)】	31.4(枚)
【総文字数】	10816(字)
【行数】	185(行)
【台詞:地の文】	27:72(%)|2956:7860(字)
【漢字:かな:カナ:他】	38:50:9:1(%)|4189:5483:997:147(字)
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