[[ギアス]] [[俺の不思議で幸せな旅3]] ---- イーブイがブラッキーに進化した後、俺達は部屋に戻り、そのまま寝ることにした。 「んじゃ三人共、おやすみ~」 『おやすみなさ~い』 三人がボールに戻ったのを見届け、俺も布団に入った。 そしてすぐに、深く深くどこまでも続く闇に堕ちていった…… : : : パァン!! パァン!! 主が眠りについた部屋に、二つの光が走る。 「む?」 「あれ?」 その光の正体は、スイクンとブラッキーだった。 どうやら二人とも、勝手に出てきたようだ。 「ブラッキー?どうして出てきた?」 「えっ…と…その……白龍さんに添い寝でもしようかと……そう言うスイクンさんは?」 「わ、私か!?私は…だな……その…何と言うか……まぁ、お前と似たようなものだ……」 スイクンはブラッキーに質問したが、逆に返されるとしどろもどろになりながら曖昧に答えた。 が、ブラッキーは何かに気づいたようだ。 「スイクンさん、あなたまさか「ッ//////!!」 ブラッキーが何か言いかけると、スイクンは慌ててブラッキーの口を塞いだ。 暫くしてブラッキーが開放されると、こう言った。 「あの…スイクンさん……」 「な、何だ…///?」 「……二人で…襲いません?」 「なっ……!!」 スイクンはその言葉を聞いて絶句した。もし考えている事がバレてるならば、それはそれで違う大変な事になる。 「ま、まさか……か?お前はそれでも良いのか?」 「ええ、そのまさかです。私は……なんて、気にしませんよ」 スイクンはブラッキーの返事を聞くと、「ふぅ」と小さく溜息をつき 「だったら、決定だな……」と言った…… ◇ 「……うぅっ…」 俺は寝苦しさを感じ、目を開けた。すると…… 「な、なんじゃこりゃあぁぁっ!!」 両手両足が氷でベットに繋がれていた。 しかも、寝巻きの下だけが脱がされていた。 「どーなってんの!?」 俺は驚きながら辺りを見渡すと、足元にスイクンとブラッキーがいた。 「あ、スイクンさん、白龍さんが起きましたよ」 「やあ、起きたか」 「起きたか、じゃねーよ!!これどうなってんの!?何があったの!?何するつもり!?」 「まぁ、落ち着け、とりあえず質問に答えよう。一つ目、冷凍ビームで手足を封じられている。二つ目、思惑があって二人とも勝手に出てきた。三つ目、二人の間で話し合った結果、お前を襲う(性的な意味で)事にした」 「と言う訳です、分かりましたか?」 「ああ、よーく分かった。つまり、お前らは俺とヤりたいと、そのためにボールから出たら、二人共同じ思いだったと、で、話し合いの結果3Pになった。こういう事だな?」 俺は理解出来た事をすべて言った。 「まぁ、おおむねそううな所だ。何か異論反論はあるか?ま、あったとしても聞いてやらないがな」 「別にねぇよ、てか美女二人に襲われて嫌な訳ないだろう?」 俺は思った事を素直に言った。 「第一、自分の事を好きだと言ってくれた奴からの申し出を断るなんて、失礼の極みだろ?」 「ありがとうございます白龍さん、では早速……」 ブラッキーは礼を言った後、俺に唇を接近させてきた。 そして唇同士が合体し、ブラッキーは舌を入れてきた。こちらも返してやり、ディープキス成立。 「ん……レロ……ピチャ…んぅ……」 「ピチャ…レロ……ブラッキー……」 暫くブラッキーとディープキスをしてから唇を離す。 すると煥発入れずにスイクンがキスしてきた。 「んぶっ!?…ちょっ……す、スイクン……」 「……夜に襲っていいって……言ったのは…お前だぞ?」 「だからって……いきなり……してくるなよ…うっ!?」 俺がキスしながらスイクンと話していると、下半身から刺激がやってきた。 ビックリして下半身の方を見ると、ブラッキーが自分の胸で俺のモノを挟み上げていた。 「くっ……ちょ、ブラッキー……それ…ヤバッ……」 ブラッキーは胸で俺のモノを刺激しながら、小さな舌で亀頭をチロチロと舐めてきた。 「おっと、私の事を忘れてもらっては困るぞ、氷は砕いといたから、早く私を弄ってくれ……」 するとスイクンは、俺の顔の前に洪水を起こしている秘所を晒した。 「うわっ……すげぇビショビショ……」 俺はとりあえず指で秘所の周りを触る。するとスイクンが度々ピクッと震え、その度に秘所から愛液が垂れてくる。 「んっ……あっ……」 徐々にスイクンの声が漏れ出し、俺は次の段階に入る。 周りを触るだけだった指を、1本だけ秘所に入れて前後に動かす。 「あっ…はくりゅっ……それっ……」 どうやら感じるらしく、俺はもう2本目の指を入れる。 「ひぁああぁぁ!!?ダメ!!なんか来ちゃうっ!!あっ、ああああぁぁぁっっ!!」 スイクンは体を仰け反らせながら、普段からは想像もつかない様な声を上げて絶頂を迎えた。 そして俺は、スイクンとの行為で忘れていた下半身からの刺激に限界を感じた。 「ブラッキー……もうそろそろ……」 「良いですよ……私にかけても……」 ブラッキーはそう言うと、裏筋の辺りを何度も舐めてきた。 「ぐうっ……くはっ……」 俺は限界を向かえ、モノから出た精液が宙を舞い、ブラッキーとスイクンにかかった。 「これが……白龍さんの……、スイクンさんも果ててないで、味わったらどうですか?」 ブラッキーが言うと、スイクンは体に付着した精液を掬って口に運んだ。 「これが白龍の……もっと味わいたくなる味だな……でも……」 スイクンは起こした体をゆっくりと後ろに倒して仰向けになり、無防備の状態になる。 「次は……下の口でたっぷりと味あわせてもらうからな?」 「分かった……ブラッキー、すまんが後ででいいか?」 ブラッキーはコクリと頷くと、数歩半後ろに下がる。 「白龍……早くきてくれ……、分かってるとは思うが……」 「初めてだから優しく、だろ?」 俺がそう言うと、スイクンは小さく頷く。 「おし、入れるからな?痛かったら言ってくれ、慣れるまで待ってやるから」 「ああ、ありがとう。さあ……」 「いくぞ?くっ……」 「あっ……」 俺のモノが入ると、スイクンは声を上げる。 ズブズブと半分程入り、処女幕が弾ける様な音がした。 プチンッ…… 「う゛っ……」 「大丈夫か?」 「ちょっと待っててくれ……少し、痛みが出てきた……」 結合部から血が垂れ、ベッドにシミを作る。 「じゃあお前のタイミングで言ってくれ」 「ありがとう……少し、抱き締めてくれないか?」 俺はスイクンの背中に腕を回し、体を密着させて抱き締める。 「ん……白龍の体は暖かいな……」 俺からしてみれば、スイクンの体はひんやりとしていて心地良い。 「白龍、もう大丈夫だ、動いてくれ」 「分かった」 俺は少しずつ前後に動き出し、動きに合わせてスイクンの口から嬌声が漏れ始める。 「うっ……はぁっ……くぅっ……」 「うあっ……こいつぁ名器だぜ……三段締めなんて滅多にねぇって言うが……」 俺はスイクンの膣に驚きながらも腰を振るスピードを上げていく。 入り口、真ん中、奥の方と三箇所で締め付けられては、俺の絶頂も幾分早まった。 「ぐうぅっ!!もう無理だ!!」 「私もだっ……出すなら膣内にっ……!!」 『うああああぁぁぁっっ!!』 二人同時に絶頂を迎え、ドクドクと俺の精液がスイクンの膣内に注がれる。 収まりきれなかった液は逆流し、血と混じったピンク色の液体となって結合部から溢れ出す。 「ハァ……ハァ……白龍……」 「ハァ……ハァ……な、何だ…?」 「ありがとうな、私の相手をしてくれて……」 「……どういたしまして」 「私は疲れたからもう寝るが……、ブラッキーの相手もしてやれよ……」 そう言うとスイクンは、目を閉じて寝息を立て始めた。 「お疲れ様、スイクン……」 俺は寝てしまったスイクンの頬に軽くキスをした。 そして俺はブラッキーの方を向く。 「白龍さん……」 「分かってるって、そう急かすな」 「今度は私が上になりますね、白龍さんも疲れているでしょうし……」 「それは助かるな……」 そう言って今度は俺が仰向けになる。 するとブラッキーは俺のモノに秘所を宛がい、一気に腰を落とした。 「くああっ……」 「ああっ……イタッ……」 何の前触れも無く腰を落としたため、ブラッキーには激痛が走ったようだ。 「うう……痛い……」 「大丈夫かブラッキー?そんないきなり入れなくても……」 「ゆっくり……入れても痛いのは同じ……なので、一気に入れた方がいいかと……」 「そんなに急いだって……痛いだけじゃ駄目だろ……」 俺はブラッキーにキスをし、ゆっくりと腰を振ってみる。 「あっ……ンッ…ふぁっ……」 唇を離すと、ブラッキーは自ら腰を振り始めた。 「あっ……気持ちっ……いいよぅ…あっ……ひゃうっ……」 「くっ……、すごい締め付けだ……スグにでもイっちまいそうだっ…!!」 しかし、それでは男としてのメンツが持たないので、俺自身も激しく腰を振り始める。 「ああっダメっ……動きが変わって……あんっ!だめぇ!!い、イっちゃいますっ!!」 その途端、ブラッキーの膣内が急激に俺のモノを締め付けた。 「ぐうううぅぅぅっ!!」 「ひゃうううううぅぅぅっっ!!」 俺のモノが最奥に当たった瞬間、二人同時に逝った。 そして二人共絶頂の余韻に身をゆだね、息荒く呼吸を繰り返していた。 「はぁ……はぁ……くぅっ……」 「はっ……はっ……はっ………………」 「?…ブラッキー?」 俺の腹の上で未だに繋がっていたブラッキーが急に静かになった。 何かと思い見てみると…… 「ありゃりゃ……寝ちゃってるよ……」 ブラッキーは俺と繋がったまま、寝息を起てていた。 「しかたねぇ……よっと……」 俺はブラッキーの秘所からモノを抜き、スイクンと反対側に寝かせる。 「んじゃお休み、お二人さん」 そばに落としてあった寝巻きの下を履き、もう一度眠りについた。 そして意識はあっと言う間に闇の底へ…… ◇ 翌朝…… 「んっ……ふあぁぁ……」 俺は目が覚め、欠伸を一つして体を起こそうとする…が、動かない。 「(何だ?昨日の夜よっぽど疲れたのか?)」 そう考えながら横を向くと、答えはすぐに出た。 「……スイクン、ブラッキー……起きてくれ……」 俺が動けなかった理由、それはスイクンとブラッキーが俺に抱きついて寝ていたからだった。 「ううん……おはよう……はくりゅう…」 「うぅ………ふみゅっ!!」 俺が声を掛けるとスイクンは起きたが、ブラッキーは寝返りを打ってベット脇に落っこちた。 「オハヨ、ブラッキー大丈夫か~?」 「……へ、平気……です……」 するとブラッキーは、墓場から蘇るゾンビのような形でベットの上に這い上がってきた。 「ブラッキーは元々夜行性だからな、そのせいで寝起きが悪いのだろう」 「ああ、なるほど……睡眠時間も足りてないしな…」 スイクンの説明に納得した俺は、着替えた後調理場へ向かった。 10分後…… 俺が調理場から戻ると、サーナイト達は三人で喋っていた。 「お~い、飯が出来たぞ~。って、何の話してんだ?」 「ん、いや……昨日の秘め事をサーナイトに説明していただけだ」 「…………」 「すいませんマスター……、ですが気になったもので……」 「……何で分かった?俺等が昨日ヤッたって事……」 「少し心の中を覗けば分かりますし、何より二人の態度が少々違って見えたので分かりました」 「そ、そういう事ね……(エスパーにそんな使い方があるとは……)」 「結構バトルにも役立ちますよ、かなりの集中力が必要ですが…」 「ほう、良い事聞いたな。それより飯にするぞ、『激辛マトマスープ』と『ケンタロス牛フィレ肉ステーキ』、それと『オレンパイ』だ。残さず食えよ!!」 『いっただっきまーす!!』 三人は自分の皿に取り分けると、一斉に食べ始めた。(ちなみに俺はもう調理場で食って来た) 『ご馳走様でした!!』 「早っ!?もう食い終わったのかよ!?」 「だって……なぁ?」 『おいしかったですから!!』 ジ~~ン…… 「お前ら……嬉しい事言ってくれやがってこのやろう!!」 俺は三人を抱き寄せてキスをする。 「あっ、やりましたね?」 「ならばこちらからも……」 「お返しです!!」 「へ?のわぁ!?」 俺は三人に押し倒され、正面から唇にサーナイト、右頬にスイクン、左頬にブラッキーからのトライアングルキスアタックを喰らった。 「ぷはっ、まったくお前らは……、本当に可愛い奴等だな……」 『えへへへ……』 「さ、イチャイチャはここまで。さっさとチェックアウトして、次の町のソノオタウンに行くぞ!!」 『オーーッ!!』 ◇ ソノオタウン この町は花に覆われており、緑豊かな町である。 特に大きな町でもないため、ほとんどの人は通過するだけだが、ソノオの花畑の何処かにグラシデアの花が咲いているらしい。 俺達はクロガネシティを出発して2時間位でソノオタウンに着いた。 そして俺達は、ソノオの花畑で花摘みをすることにした。 「……ふぅ、どんだけつんでも1時間500円か……」 「しかもグラシデアの花を見つけたら無料ですからね」 「まぁ今まで見つけた人は1人もいないらしいけど」 「見つけたいですねぇ」 俺達はそんな事を話しながら花を摘んでいった。 そして残り時間も後わずか、摘みたい花も無くなり、帰ろうとしたその時、俺の目にある花が止まった。 「これって……もしかして……」 「どうかしましたか、マスター?」 「サーナイト、ちょっとこの花を見てくれ」 「?……ッ!!まさか……」 「これ……多分そうだよなぁ……」 その後、その花を持って出口に行くと、代々伝わる書物に書いてある特徴と一致し、グラシデアの花である事が判明した。 そして俺は、その花を記念として貰った。 ・ ・ ・ 俺は公園のベンチに座り、さっき摘んだ花達で色んな物を作っている。 「マスター?何を作ってらっしゃるんですか?」 「うん?グラシデアの花が枯れないようにある加工をね、まぁ色々作るから楽しみに待っててくれ」 俺はサーナイト達を追い返し、一人黙々と作業を続けた。 約1時間後…… 「よし、で~きた。3人とも、ちょっとこっちおいで~」 『はい』 3人は返事をし、俺の元へ来る。 そして俺は作った物を3人に渡す。 「はい、グラシデアの花を加工して作った作品だ、大事にしろよ?」 サーナイトにブローチ、スイクンには髪留め、ブラッキーにはペンダントを渡す。 「すごい……これ、全部一人で作ったんですか!?」 「たった1時間でこれ全部を!?」 「まぁ、昔から手先は器用だったからな、こういった物は簡単に作り上げるんだ」 俺が照れながら話していると…… 「あの……白龍さん?私のは少々違う様ですが……」 どうやらブラッキーが他の二人と形が違う事に気づいたようだ。 「ああ、それはこの間のネックレスの余りを使ったんだ、一番作るのに時間掛かったんだぜ」 「ではあの太陽の石の……」 「ああ。しかも、実は秘密があってな……」 「秘密?」 ブラッキーは首を傾げた。 「ブラッキー、そのペンダントを太陽の光に当てながら『エーフィになりたい』って、念じてみな」 「エーフィ……ですか?まぁ、セシルさんが言うなら……」 「エーフィ……ですか?まぁ、白龍さんが言うなら……」 するとブラッキーは日陰から出て、ペンダントを日の光に当てる。 「(エーフィになりたい、エーフィになりたい、エーフィになりたい……)」 するとペンダントが眩い光を放ち、一瞬目が眩んだ。 そして光が収まり、そこにいたのは…… 「えっ……?うそ……だろ?」 「成功したな」 「はく……りゅう……?」 「気分はどうだい?エーフィ」 そう、光の中から出て来たのはエーフィだった。 「どうもこうも、今すぐ白龍に抱きつきたい気分なんだけど。別にいいよね?それっ」 「うわっとと……」 俺の胸に飛びついたエーフィは、顔を俺の胸に擦り付けてくる。 「まるで猫だな……」 「あら、ゴロニャ~ンとか言いましょか?」 「マ、マスター……?これは一体どういう事ですか……?」 「ごく最近の研究で証明された事でな、太陽の石と月の石は元々相反する石、そして石自体にイーブイの進化を促す効果があることがつい最近発表されたんだ。 そしてその効果をコントロールする事が出来ないか研究した学者がいてな、その研究が成功した事が先日のニュースで発表されてたんでやらせてみたが……姿が変わるのは判っていたが、性格まで変わるとはな……」 俺が一頻り説明すると、スイクンが質問してきた。 「なぁ……何故性格まで変わったんだ?」 「月と太陽は陰と陽だ。ブラッキーの消極的な陰の性格から、エーフィの積極的な陽の性格、つまり、俺に甘えたい気持ちが表に出たんだろうな」 「ふふん、よく判ってるじゃない。関心、関心」 「ば~か、心の中少し読み取ればすぐ判る事だ」 俺はそう言いながら頭を撫でてやる、首元を擽ってやるとゴロゴロと甘えてくる。 そんなエーフィを見ながら、サーナイトとスイクンは同じ事を思っていた。 『私もあんな風になれたらなぁ……』 グゥ~…… 「ん、そういや昼過ぎか……」 そんな事をしていると、俺の腹の虫が鳴いた。 「さっき買った木の実と野菜で何か作るか」 『さんせ~い』 30分後…… 『ご馳走様でした』 作った料理を全て食べ終えた俺達は、少し休憩を取り、ハクタイの森へ入った。 ◇ 森に入って10分…… 「結構森が深いな……」 「薄暗いので足元に気をつけて下さい、木の根に足が引っかかる恐れがあります」 「それは重々承知……ん?」 俺達が会話をしながら歩いていると、急にエーフィが足を止めた。 「…………」 「白龍、気をつけて、後方50mに私等を尾行してる奴等がいるわ」 「(小声で)マジか?それ」 「マジもマジ、大マジよ。しかも……ギンガ団のようね」 「そうか……目的は……言わずとも判るな、俺だ」 「それで、どうします?マスター」 どうするかな……まだ出口は見えないし、後ろからは敵…… 「そうだなぁ……3人共、耳かせ」 「返してよ?」 「はいはい」 エーフィのボケを軽くかわす。 ゴニョゴニョゴニョゴニョ…… 「分かったな?」 「了解です」 「よし、言う通りにしよう」 「その作戦はブラッキーじゃないと駄目ね………ふぅ、分かりました白龍さん」 「オーケイ、作戦開始だ」 俺達は目の前の角を曲がった。 ・ ・ ・ 「おい、角を曲がったぞ……」 「此方尾行班、ターゲットはハクタイシティに向かう様です」 ザザッ…… 「…分かっ……その…ま…こうを…続け……」 「了解」 プツン…… 「オイ、早くしろ追いかけるぞ」 「ああ分かって……ん?」 「えっ……お、お前はっ!!う、うわあああああぁぁぁぁっっ!!!」 「ぐわああああぁぁぁっっ!!」 ・ ・ ・ 「ふぅっ……」 「案外楽に終わったな、もっと抵抗されるかと思ったんだが」 「尾行班なのでポケモンを持っていないみたいでした」 「なるほどね、まぁいいや、出口が見えてきたし、早く出ようぜ」 ギンガ団をちょいと懲らしめた俺達は、やっと見えてきた出口に向かって進んだ。すると…… パチパチパチパチ…… 「!!誰だ!!」 後ろから拍手のような音が聞こえ、歩みを止め、後ろを振り替える。 するとそこに居たのは一人の女性だった。 パチパチパチパチ…… 「君強いねぇ、怪しい光で混乱させて冷凍ビームで氷付けにしてサイコキネシスでその辺にポイしちゃうなんて、ギンガ団相手だからってやりすぎじゃないのかな?」 説明臭い台詞をどうも有り難う、見知らぬ女性よ。 「あんた……誰?」 「あ、自己紹介がまだだったわね。私はナタネ、ハクタイシティでジムリーダーをしてるわ。君、白龍君でしょ?ヒョウタ君が言ってたのは本当だったのね……挑戦しに来たんでしょう?受けて立つわ、今からジムに案内するから着いてきて」 ナタネさんが一気に喋ると、俺の手を掴んで引っ張っていく。 「(はぁ……何だか知らないけど、探す手間が省けたからいいや……)」 そんな事を思いながら、俺はナタネさんに引っ張られていった…… ◇ ハクタイシティ それなりに大きな町で高層ビルがいくつか建っている。 その中でも異質な存在感を放っているのがギンガハクタイビル、最近またギンガ団が出入りするようになり、近隣住民は近づかないようにしている。 町のはずれには、神話のポケモンを似せて作ったとされる銅像が置いてある。 ジムにて…… 「それじゃあ白龍君、準備はいい?」 「いつでもどうぞ」 「OK、審判始めて」 「バトルスタート!!」 審判の合図と共に2つのボールが空中で割れる。 「行って、チェリム!!」 「行け、スイクン」 「チェリム!!日本晴れからのソーラービーム!!」 「お生憎様、そうはいかねぇって事さ、雨乞い、波乗り、冷凍ビーム!!」 「ああっ!!雨ぇ!?チェリム逃げ…って、ああ!?」 ナタネさんが気づいた時にはすでに時遅し、哀れチェリムは氷の波の中でカチコチに凍っていた。 「これぞ絶対冷凍コンボ、草タイプにした悪夢だな」 よく分かる解説↓ 雨乞い(波乗りの威力を高める)→波乗り(相手を水浸し、もしくは水の中に)→冷凍ビーム(水浸し、もしくは水の中でもがいている相手を氷漬けに!!) 「何気にヤなコンボでしょ?」 「チェリム戻って!!お次はナエトル、行って!!」 チェリムがボールに戻され、ナエトルが出てきた。 「ナエトル、噛み付く!!」 「速い!?くあっ……」 「スイクン!?」 「葉っぱカッター!!」 「くおおおっ!!」 「マズイな……スイクン!!相手の足元に冷凍ビーム!!」 スイクンは冷凍ビームを放つが、ナエトルはそれを避けた、だが…… ツルッ…… 「しまった!?」 ナエトルが動いた先には、さっきのバトルで凍ったままの地面があった。 「狙い通り!!今度こそ冷凍ビーム!!」 「うわあああぁぁっ!!」 凍った地面で立てなかったナエトルは、冷凍ビームを食らって倒れた。 「ナエトル……くっ、ロズレイド!!」 「スイクン戻れ、サーナイト、出番だぜ」 「ロズレイド!!マジカルリーフ!!」 「(マジカルリーフは必中の技……ならば)サーナイト、テレポートでロズレイドの後ろに」 シュン…… 「ど、どこ!?何処に行ったの!?」 シュンッ…… 「ここですよ」 「っ!!ロズレイド、後ろ!!」 「くっ!!」 ロズレイドは後ろを振り向くと、とっさに飛び退く。 「あっ、そっちに行っていいんですか?」 「?どういう……」 「ロズレイド、後ろ後ろ!!」 「えっ!?うわあああぁっ!!」 ナタネの声が響くがもう遅い、ロズレイドは自身が放ったマジカルリーフを食らってしまった。 「くぅ、やるわね……サーナイトに向かうマジカルリーフのコース上にロズレイドを誘導するなんて……」 「へへ、一つだけ行っておきましょう。『戦いとは、いつも一手二手先を読むもの』なんですよ。サーナイト、サイコキネシスでトドメ!!」 「きゃあああぁぁっ!!」 サイコキネシスが直撃し、ロズレイドは倒れた。まぁ、毒タイプ入ってるから当然か。 「ロズレイド戦闘不能!!よって勝者、チャレンジャー白龍!!」 「はぁ……負けたわ、はい、これが私に勝った証、フォレストバッジよ」 「うっし、これでこれでバッジ2個目GET!!」 俺はバッジをケースにしまい、お礼の言葉を言ってジムを出ようとした時…… ガッシャーン!! 「何!?」 ジムの窓ガラスが割れ、見たくもない奴等が入ってきた。 「ギンガ団……」 俺は額に手を当てて、大きく溜息をついた。 「見つけたぞ、八雲 白龍!!その力、我らに渡してもらうぞ!!」 「何なのよあんた達!?」 「ふん、何も知らない凡人は黙って見ていろ、その男の力を!!」 男がそう言い放つと、隣にいたヘルガーが破壊光線を撃ってきた。 「白龍君!?」 「うおっと……」 俺は破壊光線を間一髪で避け、ヘルガーに走りよって鳩尾にメガトンパンチ(一見、普通のパンチにしか見えない)をお見舞いする。 「はあっ!!」 「ぐはっ……」 うまく当てたため、吹っ飛ばずにその場で気絶する。 だが、次の瞬間…… 「ゴルバット、エアカッター!!」 ザシュッ…… 「ぐわっ……」 「!!白龍君!?血が……」 俺は後ろから飛んできたエアカッターを、左腕に受けてしまう。 「白龍君!!早く逃げて病院に行きなさい!!このままだと……」 すると、腰のボールからエーフィが勝手に出てきた。 「何やってんのよ!!さっさと下がりなさい!!」 「エーフィか……スマン、任せた……」 俺とナタネさんは、ギンガ団に見つからない様に通路のベンチに座った。 「白龍君、横になって、タオルで止血しておいたけど、早く病院に行きなさい」 「くぅっ……あっ……!!」 俺が視線を上げた先には、さっきとは別の男立っていた。 「見つけたぞ!!死ね!!」 それと同時に、ヘルガーの破壊光線がナタネさんの後ろに迫っていた。 「きゃあああぁあっっ!!」 「ちっ……ざけんなぁぁ!!」 ドゴオオォォン!! 「今だ!!ターゲットを捕らえろ!!」 その声で一斉に縄が投げつけられるが…… シュカッ!! 次の瞬間、縄は跡形もなく切り刻まれていた。 「何ぃ!?」 まき起こっていた砂煙が、一陣の風によって吹き飛ばされる。 すると其処にいたのは無傷の白龍とナタネであった。 「バカな!?破壊光線の直撃を受けて、無事であるはずがない!!……まさか、キサマ!!力を使ったな!?」 「白龍……君……?」 「あ~あ、他人の前で見せるのだけは避けたかったんだがな」 もういい、こうなったら自棄だ。 「よ~く見とけよ……そんで誰にも、言うんじゃねぇぞ!!」 「う、うわあああぁぁっ!!」 「助けてくれぇぇっ!!」 ナタネは声がした方向を振り向く、すると何とギンガ団の奴等が宙に浮いているのである。 よく見ると体の周りに青白いオーラの様な物が張っていたため、どうやら念力系の技で浮かんでいる事が分かった。 だが、エーフィは此処には居ないので一体誰が? 「(まさか…白龍君、君なの?)」 「うっ……うう……ぐっ…がぁっ……」 サイコキネシスの締め付けが強くなったのか、一人の男が呻き声を漏らす。 「白龍君……」 「大丈夫ですよナタネさん、殺しはしません。ちょっと気絶してもらうだけです」 俺は右手で掴んでいた男の顔に回し蹴りをして気絶させ、サイコキネシスで男達を目一杯壁に叩き付けて気絶させた。 「さてと、こいつらは警察に引き渡すとして……ナタネさん、怪我は無いですか?」 「へ?あっ、ええ……それより、君の方は……」 「お察しの通り、もう治ってます」 「…白龍君……君は一体何者なの?」 「……それも含めて、今から俺の力の事を話しますよ、全部とまではいきませんが……よろしいですか?」 「分かったわ、有難う」 俺はその返事を聞き、自分のことを話し始めた。 「俺は……」 ・ ・ ・ 15分後…… 「…………というわけです、わかりましたか?」 「まぁ分かったけど、私がそれを理解した所で何も出来ないんだけどね」 「そうですけど、一つだけ頼まれてくれませんか?」 「一つだけ?良いわよ、乗りかかった船だもの、何をしてほしいの?」 「はい、実はこの話を他のジムリーダー達に話しておいてほしいんです」 「何で?」 「俺が之から行く町で、もし奴等に襲われた時に力を貸していただければと……」 「そういう事なら任せて、私から皆に連絡しておくわ」 「有難うございます」 俺は例を言って、さっきから俺の背中に張り付いていたエーフィをボールに戻し、ジムを後にした。 ジムを後にした俺達は、ポケモンセンターで回復と部屋を借りた。 「マスター、薬を飲んだ方がよろしいのでは?」 「そうだな、スイクン、水くれ」 スイクンから水を(口移しで)貰い、薬を飲み込む。 「え~明日の予定だが、まずサイクリングショップで自転車を買って、サイクリングロードを下ってヨスガまで行くぞ」 「風が気持ちよさそうですね~」 「私もセシルさんと一緒に……って、スイクンさんどうしたんですか?」 「私も白龍さんと一緒に……って、スイクンさんどうしたんですか?」 「&size(10){私の背中に乗ればいいのに、私の背中に乗ればいいのに……};」 「あれ?もしかして自転車に嫉妬?」 「どうせスグ元に戻るだろ、それよりもう寝ようぜ?俺もお前らも疲れただろ?おやすみ~」 『おやすみなさ~い』 3人がボールに戻ったのを確認し、俺も眠りについた。 ---- 4章 完 [[俺の不思議で幸せな旅5]] #pcomment IP:113.36.2.114 TIME:"2012-03-30 (金) 16:17:12" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E4%BF%BA%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%A7%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AA%E6%97%85%EF%BC%94" USER_AGENT:"Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB730; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.04506.30; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)"