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たった一つの行路 №241 の変更点


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 ―――通風孔フロア……の隣に作られていたクロノの部屋。

「どうしましょう……」

 オトハは困っていた。

「この服……可愛いのですけど、いつもの服のほうが……」

 オトハが現在着ている服は、ヒラヒラのフリルが散りばめられた白いドレスである。
 しかも、下着類がギリギリ見えそうで見えないくらいきわどいヤツである。
 オトハはスタイルがいいから、きっとそれを見た男は少なからずとも、オトハを見ることだろう。
 部屋の中を探して、最初に着ていた服を探すのだが、見つからなかった。
 仕方がなく、オトハはそのまま着せられていた恥ずかしい大胆な服のまま部屋を出て行こうとする。

「クロノさんを止めないと……でも……モンスターボールが……」

 今まで着ていた服と共に、自分のポケモンたちが入っているモンスターボールも見つからないのだ。

「どうやって、クロノさんを止めればいいんでしょう……いえ、今は迷っている時じゃないですね」

 クロノによって壊された壁を通っていくオトハ。

「クロノさんの元へ行って、説得を続けないと……!」

 走り出すオトハ。

 ドゴォッ!!

「この音は……?」

 何かの音を聞いて、恐る恐る壁伝いになって、様子をうかがう。

「あの人は……ザンクスさん!?」

 タキシードを着た怪しい訛りの男のザンクスとそのポケモンのスターミー。
 ちょうどハイドロポンプの攻撃を終えた所だった。

「ジムリーダーなど、所詮この程度DA」

 そういって、結果を見ずにその場から立ち去ろうとするザンクス。

「MU!?」

 バリバリバリッ!! ズドォ――――――ンッ!!

 上空からの雷の一撃。
 ザンクスはかわしたが、スターミーは避けることができずにまともに命中した。
 後ろを振り返ると、攻撃を耐え切った女の子とそのポケモンであるライボルトの姿があった。

「オートンジムの全力の力……見せてあげるわよっ!」



 たった一つの行路 №241



「……油断していたとはいえ、スターミーが一撃でやられるとはNE……」

 スターミーの入ったモンスターボールを右手でクルクルともてあそぶザンクス。
 言葉では意外そうに言っているが、余裕の表情を崩していなかった。

「(一匹倒されたって言うのに、こいつは余裕なの……?)」

 チラッとライボルトを見るナルミ。
 スターミーのハイドロポンプを受けて、ギリギリ耐えたようだ。
 そのとき、攻撃を受けながらもライボルトは上空に電気エネルギーを溜めて、一気に落としたのである。
 ゆえにギリギリの攻撃と防御で体力がすでに限界に達していた。

「(一撃で私のライボルトの体力をここまで削るなんて……全然油断できないわ!)」
「やっぱり……」

 ザンクスの次のモンスターボールからポケモンが飛び出てきた。
 物凄いスピードでライボルトを殴りつけようと襲い掛かってきたのだ。

 ズドォッ!!

「きゃぁ!!」

 その攻撃を持ち前の瞬発力で回避するライボルト。
 ナルミも避けようとしたが、できずに攻撃の衝撃で吹っ飛ばされた。
 通風孔のフロアであるこの場所の地面は金属でできているのだが、そのポケモンのパンチは金属を抉っていた、

「私のスターミーの攻撃能力は弱いNA。そのライボルトを一撃で倒せないんだからNE」
「……くっ!!ライボルト!」

 口から『電撃波』で兎のようなポケモンを打ちのめそうとする。

「その程度の攻撃……効きませんYO」

 ザンクスのミミロップは透明のマントを作り出して、ライボルトの電撃波をそっくりそのまま返した。
 自分が繰り出した電撃を自分で受けてしまうライボルト。

「それって、効かないって言うよりも、当たらないってだけでしょ!」
「MU!?」

 自分の電撃を受け流し、ミミロップに突撃する。
 特性の『ひらいしん』を持ったライボルトは、楽に電撃を受け止めたようだ。

「『電光石火』!」
「ミミロップ」

 向かってきた勢いを利用して、ミミロップはライボルトを投げ飛ばす。
 だが、投げ飛ばされたにもかかわらず、ライボルトはしっかりと地面に着地して攻撃を耐え切る。

「『放電』!!」

 全体的に電撃を飛ばす。
 10万ボルトや電撃波と違うのは、狙いを一匹に絞らないと言うこと。
 この技ならば、ミラーコートだろうがミラーマントだろうが返せないとナルミは踏んだのである。

「甘いですNE!」

 返さない代わりに、ミミロップは攻撃をかわしていく。
 ピョンピョンと飛び跳ねて、ライボルトに接近していった。
 回避と共に必殺の『フライングラビット』を繰り出すつもりのようだ。

「(迎え撃つわ……) ライボルト!」

 一方のライボルトはキバに力を集中させる。
 炎、氷、そして電気の属性を同時に発現させて、エネルギーを1つに集約させた。
 ミミロップの攻撃に対して、出せる最強の接近技で迎え撃って出た。

「『トライファング』ッ!!」

 飛び跳ねるからの強力な蹴りとライボルトの3属性のキバ攻撃が激突した。
 
「……っ!!」

 そして、驚いたのはザンクスだった。

「まさか、吹っ飛ばされるとはNE!」

 フライングラビットの蹴り攻撃が押し負けたのである。
 つまり、ライボルトに吹っ飛ばされて、体勢を崩されて、叩き付けられようとしていた。
 ナルミは勝利を確信していた。

「……でも、私の勝ちですYO」

 ドガガガガガッ!!

「っ!!ライボルト!?」

 地面に叩きつけられようとしてたミミロップは、体をしなやかなバネのようにしてライボルトに向かっていったのだ。
 そして、連続パンチがライボルトを打ちのめしたのだ。

「さて、そこで眠りなさいYO……!?」

 ナルミに直接攻撃を指示するザンクスだったが、ミミロップの様子を見ておかしいと感じた。
 その隙をナルミは感じ取り、すぐに反撃に出た。

「『鋼の翼』よっ!」

 ミミロップは攻撃を避けることができなかった。
 体全身が帯電していて動けなかったのだ。
 どうやら、最後にライボルトがもう1つの特性の『静電気』を発動させて、ミミロップをマヒ状態にしたようだ。

「どう!?これでも油断と言えるの?」

 旋回してナルミの頭上に飛行と鋼の両方の属性を持つエアームドが戻ってくる。

「FUFUFU……HAHAHA!!」
「何がおかしいの!?」
「別に可笑しいと思っていませんYO」
「じゃあ、なんなのよ!?」
「お前、面白いYO!この私と互角に戦えていると思っているところがNA!」

 そういって、ザンクスはエレキブルとギャラドスを同時に繰り出した。

「ダブルバトルね……?」
「お前と私じゃバトルにならないYO!『竜虎の陣』!!」

 エレキブルの周りをギャラドスがくるりととぐろを巻いて守る……竜虎の陣とはそんな布陣だった。

「一体……何?」
「一斉攻撃DA!」

 ギャラドスとエレキブルがそれぞれ『大文字』と『10万ボルト』を放つ。
 狙いはもちろんエアームドである。
 しかし、そう簡単に当たるナルミのエアームドではなかった。
 『高速移動』で攻撃を回避する。

「そのくらいの攻撃なら、かわせるわよ!」
「かわすのはいいが、そっちの攻撃はどうしたのですKA?」
「…………」

 ナルミは攻撃をしていいものか迷っていた。
 何か、カラクリがあると考えていたからだ。

「(考えても仕方がないわ!) 『ラスターカノン』!!」

 鋼タイプのエネルギー攻撃をエアームドは口から放つ。
 狙いは精巧でギャラドスとエレキブルの両方に当たるように撃っていた。

「よく見たら、その攻撃は2発動時に出しているNA?だが……」

 エレキブルを守っていたギャラドスが飛び出た。
 エアームドのラスターカノンをエレキブルの分まで受け止めた。
 そのときにはエレキブルがエアームドの真上から狙っていた。

「『雷鳳丸<らいほうがん>』DA!」

 ドゴ!

「……なんDA!?」
「ぎりぎりセーフ……」

 一瞬の攻防だった。
 エレキブルを体を張って止めたのは、青いボディに光る提灯をぶら下げた可愛い瞳をしたポケモン、ランターンだ。

「(エレキブルのスピードがとんでもないわね)」

 一瞬の攻防のうち、ナルミはエレキブルの動きに注視していた。
 ギャラドスがラスターカノンを受けるのと同時に、自分に電気を纏い、特性の『電気エンジン』でテレポート並の移動速度で動く。
 実際に足をついたのは、ギャラドスの背中と頭の上の2箇所だけでエアームドの頭上に辿り着いていた。
 その攻撃を見切ったからこそ、もう一匹の攻撃で防御することができたといっていいだろう。
 ランターンの特性は『ちくでん』。
 エレキブルの電気は無効化することができるのである。

「まさかランターンとはNE!?『電磁浮遊』で自ら体を浮かせて地上でも自在に戦えるようにするとはなかなか面白い発想ですNE!」
「残念だけど、褒めても何にもでないわよ!」

 エアームドのエアカッターで全体攻撃を仕掛ける。
 しかし、ギャラドスの硬い防御力で受けられてしまう。

「褒めてませんYO。たかがジムリーダーにしては精一杯の知恵を振り絞ったNAと感心してあげただけですYO」

 エレキブルがギャラドスの頭に乗って、襲い掛かる。
 メガトンパンチとハイドロポンプをそれぞれランターンとエアームドに仕掛けていくが、2匹とも空中を飛び回って攻撃をうまく回避する。

「そこよ!『ハイドロポンプ』!」

 ランターンがメガトンパンチを外したエレキブルに攻撃を当てるが、強引に攻撃から脱出し、地面に押しつぶすことはできなかった。
 少しタイミングを外してエアームドが『ドリルくちばし』を顔に当てて吹っ飛ばすが、反撃に『アクアテール』でエアームドも吹っ飛ばされた。

「くーっ……!」
「特性の『ちくでん』とは厄介ですNE……」

 しかし、言葉と裏腹にザンクスのエレキブルが前に出て異常なほどの電圧を放出する。
 そして、その電気は先ほどの雷鳳丸の周りに8つの雷剣を作り出した。

「ギャラドス、退避してくださいYO。エレキブル、『日輪と雷剣<ラウンドスライサー>』DA!!」

 8本の剣が高速回転で電気の塊を周りながら飛んでくる。

「……!!」
「吹き飛ぶんだNE!」

 ドガガガガッ!!!! チュドォォォッンッ!!!!!!!

 電撃の凄まじい放電と爆発音がこだまする。

「…………」

 攻撃を炸裂させたザンクスは冷静だった。

「ふぅ……凄い攻撃だったわね」

 ナルミとそのポケモンたちが攻撃を防いだにもかかわらず。

「あたりの金属と自分の金属の防御壁で電気を逃がしましたKA……」
「エアームドの『スチールカーテン』を甘く見ないでよね!今度はこっちから行くわよ!『痺れ水鉄砲』!」

 ランターンが繰り出したのは、電気を帯びた水鉄砲。
 相手を痺れさせる水と電気の両方の属性を帯びた技だ。
 それを見切ったザンクスは攻撃をかわさせる。

「…………」
「そこよ!」

 ドガッ!!

「しぶといNA!」
「かわして!」

 ドゴォンッ!!

 そして、2人の互角の戦いは続いていく。
 だが、やがてはその均衡も崩れる時が来た。

「ジムリーダー風情がここまで戦えたことを褒めてあげますYO!『竜虎の陣』!」
「(最初の時のカウンター陣形!?それなら……) ランターン、『充電』!!エアームド、『ラスターカノン』よ!!」
「攻撃を更にカウンターする気ですNE。それなら、この一撃で終わらせるだけですYO!」

 ギャラドスの体から湧き出る竜のオーラ。
 そのオーラがラスターカノンをあっけなく防いでしまう。

「(頭上から……じゃない!?)」

 エレキブルの周りをギャラドスがぐるぐるととぐろを巻いていたせいで、エレキブルが見えなくなっていた。
 そして、エレキブルのスピードは尋常ではない。
 上からだろうと、そして今回のように地面からだろうと、避けることはできない。
 ここの地面は金属製だが、エレキブルのパンチ系の技を使えば穴を開けることくらい余裕でできた。
 そのまま地中をもぐってエアームドの真下から狙ってきたのだ。
 もちろん、必殺の『雷鳳丸<らいほうがん>』で狙ってきていた。

 バリバリバリッ!!

 エアームドに膨大な電気エネルギーの球が押し当てられる。
 圧倒的な破壊力を持つその攻撃は、最終的に爆発して相手の体力を全て奪い去る力を持つ。
 ザンクスはエレキブルの勝利を確信していた。

「でも、私の読みは間違いじゃなかったわね!」

 ボーンッ!! ズドォ――――――ン!! ドゴォッ!! 

「なんDA!?」

 確かに雷鳳丸は爆発した。
 ところがエアームドは攻撃を耐え切って、『カウンター』を仕掛けていた。
 その一撃に全てをかけていたエレキブルは、エアームドの一撃をかわすことも受けきることもできなかった。

「『ギガインパクト』DA!!」

 しかし、ザンクスは冷静だった。
 本来ならエアームドを倒して、ナルミの冷静さを奪ってからランターンを倒そうとしたこの一撃を予定と変わらないタイミングで出してきた。

「ランターン!『ライトパージ』!!」

 電気を光の速度で打ち出すナルミのランターンの最強の技だ。
 ギャラドスはこの攻撃に最初は耐えていたが、充電しているランターンの力に押されて、最終的にダウンした。

「…………」

 ザンクスは二つのモンスターボールを持って、エレキブルとギャラドスを戻す。

「どう?私の力……ちょっとは思い知った!?」
「FUFUFU……こんな小娘に追い詰められるとは……私も弱くなったものですNE」
「全然認めてくれないのね!?」

 ザンクスの言葉に、ナルミは顔を引きつらせる。

「しかし、これで終わりにしてあげますYO。最後の切り札でNE!」
「っ!?」

 最後のポケモンをザンクスは繰り出す。
 その瞬間に、ナルミはゾクッと威圧感を感じた。
 そのポケモンの大きさ、強さ、ランクのどれをとっても、強いと悟っていた。

「(それに……あのポケモンの目……)」

 通常は円らな目で澄んだ瞳をしているのだが、ギロッと睨みつけて相手に恐怖を与える目をしていた。

「わるいカイリュー、破壊するんDA!」
「ランターン!エアームド!」

 ナルミの掛け声で2匹は散って、それぞれ離れた場所から、『ラスターカノン』と『冷凍ビーム』を繰り出す。
 しかし、カイリューはあっさりとそれを避けてランターンに接近していく。

「『ドリルくちばし』!」

 ランターンの接近戦は不利と思ってエアームドに援護させる。

「邪魔者は『破壊光線』で潰すんDA」

 ドゴォッ!! ズドォ―――ン!!

「えっ!?」

 予備動作は一切なかった。
 それどころか、エアームドの方を振り向きもせずに頭の触覚だけを向けて光線を当ててきた。
 当然、エアームドは避けようとしたのだが、まるで鏡で光が反射するがごとく光線が折れて軌道を変えてきたために、エアームドは困惑して回避できなかった。
 地面に墜とされたエアームドは、翼を広げて立ち上がろうとするが、ダメージのあまり動けない。

「ランターン、『スパーク』で……」
「遅いですYO」

 ランターンを目前に捉えてカイリューは『ドラゴンクロー』を叩き込んだ。
 電気を放出するところまでいったのだが、相手にぶつけることは叶わなかったランターン。
 エアームドと同じく地面に叩きつけられてダウンした。

「さぁ、消えてくださいNE!」
「まだよっ!!『電磁砲』!!」

 アンカラとの戦いに繰り出したダメージを負ったままのダイノーズを繰り出すナルミ。
 強力な『電磁砲』は、アンカラのゴウカザルの『ブラストバースト』と互角の力を持った技だ。
 しかし、カイリューは攻撃を防御も避けようともしなかった。
 電磁砲はカイリューに当たって弾けた。
 電気の膜がカイリューを包んで、動きを制限しようとする。

「……!? (効いてないの!?それなら……)」

 だが、カイリューはなんともなく、破壊光線のチャージに力を入れていた。

「発射DA」
「!! ダイノーズ!!」

 ナルミが何らかの指示を出すが、最強の破壊光線の爆発が巻き起こり、ザンクスたちの視界を遮る。

「圧倒的力の前では何もかもが無駄なんですYO」

 わるいカイリューのパワーに絶対の自信を持っているザンクス。
 その自信が、ザンクスの最大の隙となった。

「……まさか、耐えたのKA!?」

 破壊光線の煙から、多少の傷を負ったダイノーズが飛び出して、カイリューにくっ付いた。
 そして、自分自身のエネルギーを解き放った。
 『大爆発』だ。

「ぐおぉっ!!」

 カイリューに乗っていたザンクスはカイリューと一緒に吹っ飛ばされる。

「……FUFUFU……だが、この最後の悪あがきでも私のわるいカイリューを倒すことはできなかったようだNA。まぁ、一瞬ヒヤリとしましたがNE……」

 とてつもないエネルギーを持っていたダイノーズの最後の力でも倒すことはできなかった。
 正確には“ダイノーズの最後の力”であるが。

 ズドォ―――ンッ!!!!

「!!??」

 カイリューがグラッと揺れた。
 その様子を見て、カイリューの腹部を見ると……

「ハッサム……!?」
「ダイノーズの大爆発だけで倒せると思っていなかったわよ。私の本当の狙いは、このハッサムよ!『ダブルアタック』!!」

 腹部への一撃を一回目として、二回目を頭上に回って地面へ叩き飛ばした。

「『火炎放射』DA!!」

 やがてカイリューと共に地面に不時着しようとしていたザンクスは、指示を繰り出す。
 自分は地面に投げ出されてしまったが、カイリューは地面にぶつかったあと、すぐに火炎放射を放った。
 しかし、ハッサムに攻撃はあたらなかった。

「小癪NA!ここに来て『影分身』ですKA!?」
「『ラスターカノン』!!」

 数匹に分身したハッサムがハサミから強力な光弾エネルギーを飛ばす。

「『電撃波』DA!!」

 それに対して、絶対命中の電気攻撃で相殺する。
 しかし、カイリューの息は上がっていた。
 ダイノーズの電磁砲と大爆発によって、確実に体力が削られていたからである。
 そして、動きの鈍ったカイリューの後ろをハッサムは取った。

「……バカNA……」
「ハッサム……『シャインバレッド』!!!!」

 赤く輝くハサミをカイリューにぶちかますと、赤い無数の光弾エネルギーが発生し、それらがすべてカイリューとザンクスに襲い掛かった。

「この私が……この私が……こんな小娘に負けるわけGAAAAAAAAA……!?」

 ハッサムの赤い無数の光弾は、最終的に爆発を起こしてカイリューとザンクスを飲み込んでいったのだった。



「ぐっ……」

 わるいカイリューと共に倒れたザンクスは、自分を見下ろす一人の少女を睨みつける。

「ありえないNE……こんなのまぐれの他考えられないNA……」
「本当にまぐれだと思ってんの?」
「当たり前DA!お前のようなただの女ジムリーダーに負けるはずがないんDA!」
「それなら、また今度バトルしに来なさいよ」
「……バトルですKA?」
「私はオートンシティでジムリーダーをやっているの。逃げも隠れもしないわよ!」
「…………。そうですKA」

 ニヤリとザンクスは不敵な笑みを浮かべる。
 ナルミはザンクスの方を見ずにクロノとコズマが使ったと思われるワープポイントを探していた。

「そこまで言うなら、オトハを消す前に、そこへ行ってお前を町ごと破壊してあげますYO!!」
「せいぜい楽しみにしているわよ♪」

 次の瞬間、ナルミは消えた。
 それと同時にザンクスは気を失っていった。

「オートンジムリーダーナルミ……次は……消してやるからNA……覚えていろYO……」



 第三幕 The End of Light and Darkness
 混迷のニケルダーク島⑤ ―オートンシティジムリーダーナルミvs世界の破壊者ザンクス― 終わり



 強力な一撃と無数の攻撃。どちらも有効な攻撃手段ではあるけれど……

IP:60.46.41.154 TIME:"2015-12-27 (日) 23:53:43" REFERER:"http://pokestory.dip.jp/main/index.php?guid=ON" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.135 Safari/537.36 Edge/12.10240"

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