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そして彼らは結ばれる の変更点


#author("2023-12-09T14:57:05+00:00","default:admin","Administrator")
#include(第十一回帰ってきた変態選手権情報窓,notitle)
R-18、&color(transparent){人×ポケ};です。
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鐘の音。
昔から変わらぬこの音色。
夢を追うもの、学を深めるもの、友と戯れるもの。
それぞれの思いを胸に、彼らはこの場に集うのだ。

「でさ、そこで俺は言ってやったわけ。『まだまだだね』ってさ」
また始まった。こっちが聞きもしないのに自慢話ばっかり。これで雌が靡いてくるとでも思っているのか。
「わ、さっすがぁ。あたしも見たかったなー、その勇姿」
前言撤回。残念ながらそういうたいしたことのない雄に群がる雌というのは存外多いのだ。
教室の後ろでああだこうだ言いながら盛り上がる彼らから逃げるようにして、私はその場を立ち去る。
彼らのようにのんべんだらりと学生生活を謳歌して、なんとなく世間に出ていくつもりなど毛頭ない。
チャンピオンランク。その称号は、ジムバトルを制し、リーグ本部に認められたほんの一握りのエリートしか持ち得ない。
学生でありながら、その称号を手にした者がいる。噂ではパルデアの大穴で大きなトラブルを解決したとかしなかったとか。
富とか名声とかではなく、それにふさわしい心を持つものだけが、頂にたどり着けるのだ、とチャンピオンは言うけれど。
私は富も名声も欲しい。そのためにここに来た。
なのに私は、いつまで経っても結果を残せずにいる。

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夜の音。
静けさの中に潜む耳鳴り。
闇が目の前を照らし出し、行くべき道を黒く塗り潰す。
誰しもが皆、迷いながらも歩き出す。それが例え、間違っていたとしても。

「……っ!」
真っ暗な自室に辿り着いた私は、そのままリビングへふらふらと歩いてソファに倒れ込む。
まただ、また負けた。勝てるはずだったのに、勝負を焦って、目が眩んで。
その悔しさをクッションにぶつけるが、ボフ、と音を立てるだけで何も答えてはくれない。
こぼれそうになる涙をぐっと堪え、私は腰のモンスターボールに手を掛ける。
「……オルヴェ、ご飯、その辺にあるはずだから。好きにしていいよ」
中から現れた草猫にそう言い残すと、私は目の前のクッションに顔を埋める。
何やら不服そうな鳴き声が聞こえたが、今の私にはもう、返事をする気力すら残っていなかった。

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雨の音。
天から溢れる潤いの素。
ある者は嘆き悲しみ、またある者は喜び踊り出す。
求めた先が、必ずしも晴れているとは限らない。

「……な、何、これ、ちょっ」
窓から漏れる外の明かりで目を覚ました私は、手足が動かないことに気がついた。
いや、動かないんじゃなく、動かせないのだ。
毛布に包まれたまま動けない私の隣には、満足げに寝息を立てる毛むくじゃらが。
「オルヴェっ、このっ、起きなさい!」
ぱちりと目を開け私の方をひょいと見やると、知らんぷりをして再び目を閉じる。口角が上がっているのが横目に分かった。
「いい加減にっ、このっ、ああもう!」
今日は授業もなく休みだからいいものの。……いや良くないのだが。
こうして構う気力もなく寝た翌日には、大体この悪癖が炸裂するのだ。
もう一度目を開け、今度は歯をギラつかせて威嚇してくるオルヴェ。
もちろん私も悪かったかもしれないが、元を辿れば昨日の敗北が原因で。それはオルヴェがまだまだ弱いせい。
……と、彼の所為にしたいところだが。結局の所、私が悪いに違いないのだ。
「……ごめん」
きっと彼もそれを分かっていて、だからこそこうして私の気を紛らわせようと、こんなことをしてくる。
これさえも私の勝手な想像かもしれないけれど、それでも私は彼の精一杯の気遣いを信じたいのだ。
……そうでもしないと、私の心が押しつぶされそうだったから。
ツタを回収し、先っぽの蕾を胸に戻した彼は、分かればいいんだよ、とばかりに私の顔を撫でる。ぷにぷにで柔らかなその感触を肌で楽しむ。
「ね、オルヴェ。仲直りの印に……どう?」
今度は私が彼の顔にそっと手を寄せる。その優しさにかこつけて、私はまた過ちを犯すのか。
……本当は良くないって分かっている。でも、私の心はもう、すっかり彼に。彼のソレに、依存していた。

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愛の音。
一つと一つが求め合う。
その貌は様々で、その方法も様々で。
愛と呼ぶそれを裏から見ると、果たして愛と呼べるのだろうか。

「相変わらずかわいいね」
ざらざらとした肌触りの、彼の小さな逸物。この種族は概ねこんな形らしいと、生殖の授業か何かで学んだ気がする。
それをそっと手に取って、私は口を近づけて咥える。
最初に一線を越えたのはいつだっただろうか。酷い負け方をして凹んでいた私に寄り添う彼を押し倒し、無理矢理初めてを奪い合った。
始めの方こそ驚いた顔をしていた彼も、後半にはすっかり私の虜になっていた。
なぜあんなことをしたのか、今でも分からない。こんな私の側に居てくれる彼の心と身体を、決して手放したくなかったから、なのかもしれない。
もしかしたら全てが壊れてしまうかもしれなかったのに、私はそれでも彼を誘惑し、快楽の渦に巻き込んだのだ。
あの日の私は、間違いなく淫魔そのものだったに違いない。
「……どう?」
ふにゃふにゃと柔らかだったその逸物も、私が口の中で転がせば転がす程に硬く屹立するようになる。
ちろちろと鈴口をくすぐるだけで、にゃぁ、と甘い声を出して私を求める。
ベッドに仰向けに寝かせた彼の太ももをじっくりと手でなぞると、ひくひくと身体を震わせる。
柔らかな若葉色の毛をかき分けて、あどけなさの残るしなやかな肌に触れる。
まだ進化を残したその身体は、だからこそこんなにも幼く、けれども進化を経たその身体は、だからこそこんなにも逞しい。
「次、オルヴェの番、ね?」
今度は私が彼の隣に仰向けになる。その前に、彼とそっと抱き合うのも忘れない。
彼の頬に口づけをして、そっと私の足下へと彼の顔を手で誘導する。
私の素肌を優しくなぞる彼の肉球が、僅かに震えている。緊張の表れか、それとも。
柔らかい肉と肉がぐにりと凹む。脇腹をこそばゆく通っていった彼の手が、今度は私の内股へ。
一度目は彼も恐る恐るといった感じで、半ば怯えながら、情欲に囚われた私に奉仕していた、と思う。
それが今では、彼の方からも積極的に、私を求める様になっていた。
「んっ、ぁ」
くちり、と割れ目を撫でた彼は、愛液に塗れた手をぺろりと舐めて、耳をぴく、と動かす。
ニャオハの頃から一緒に寝ていた私たちだったが、ニャローテになってから、自然と別々に寝る様になっていた。
狭かったから、だけじゃなく。まるで少年の様な彼の姿に、自然と私が欲を覚えていたからなのかもしれない。
そんな自分の想いを押し殺して、彼が寝た後にこっそり自分で身体を慰めたりもしていたっけ。
嫌なことがある度に、忘れたいことが出来る度に、それを塗りつぶす様にして手で中を掻き回す。
我ながら、あんなにも淫乱で、欲が深い雌だったとは思わなかった。
そうしてエスカレートしていった結果が、あの日の夜這いだったのだ。
「ひう、ぁ、んんっ!」
爪を引っかけない様慎重に、けれども大胆に中を弄る彼の指。三つの太い指の内、二本が既に中を埋め尽くしている。
何も知らない子供だった彼を、こんなにも雄に仕立て上げたのは、私だ。
無垢で汚れのない、純真な気持ちでバトルに臨んでくれていた彼を壊したのは、私だ。
それからはもう、転げ落ちる様に私の戦績は落ちていった。バトルに身が入らず、見えていたはずのことが見えなくなり。
私も彼も、互いの別の姿を見てしまったからこそ。バトルの相棒として以外の一面を知ってしまったからこそ。
全てが、上手くいかなくなってしまった。
「はっ、ぁ、いい、よ」
彼の逸物はもうはち切れんばかりに、収めるべき鞘を探して涎を垂らしている。
素肌で感じる彼の柔らかな毛並み。お腹に塗りたくられる彼の先走り。
彼の身体を抱きかかえ、そっと脇に置くと。私は四つん這いになって、彼にお尻を向ける。
「ほら、良いよ。おいで?」
相棒のことをよく知ること。それこそが、バトルを勝ち抜く第一歩だ、なんて言う人もいる。
でも、それは半分合っていて、半分間違っている。
知れば知るほど、分かれば分かるほど、相棒は相棒でなくなっていく。大事に思いすぎるが故に、その関係は崩れていく。
手で割れ目を広げると、くち、と小さな水音が鳴る。私の恥ずかしいこの姿は、彼しか知らない。
おずおずと近づいてくる彼は、けれども私のお尻を揉みしだくばかり。
「んっ、もう、じらさないで、よぉ……」
にゃぁ、と甘く鳴いた彼は、今度は私の腰に手を当てて、その小さな突起を私の中へと突き立てた。
もう何度目になるだろうか。彼の逸物を受け入れて、彼の精を飲み込んで、それでもまだまだ満足できなくて。
敗北というストレスから、失敗という絶望から、逃げる様に私たちは身体を重ねる。
「あっ、ぁっ、あ、あんっ」
シーツを手で掴んで、唯々揺り動かされる快楽に身を委ねる。その間だけは、何も考えなくて済む。
気持ちいい。イきたい。欲しい。好き。
頭の中がふわふわとして、ちかちかとして、ぐーっとなって、びくんと爆ぜる。
気づけば私は、シーツをぐっしょりと濡らしていた。
「イってる、イってる、からぁっ!」
でも彼は止めない。だって止めたら私が怒ることを知っているから。そう教えたのも私だから。
それどころか、うるさいとばかりに私をツタで縛り上げる術まで覚え始めた。
「こんなの、恥ずかっ、やぁっ!」
手を後ろで結んで、今度はぐるんと仰向けにされる。手足の自由が効かないまま、私は彼と目が合う。
にたりと嗤う彼の顔は、もうあの時の少年なんかじゃなく。淫魔に魅了された、一匹の雄でしかない。
小さな胸の突起をカリカリと爪で弾かれる度に、私は楽器のごとく嬌声を漏らす。
柔らかな膨らみを揉まれる度に、身体を左右に捩って逃げる。
「オルヴェ、ねぇ、もっとっ、ほしいよぉ」
彼の瞳には、べっとりと濡れた下の口をだらしなく開けて、彼の逸物を欲しがる私の姿が。
ルージュの瞳も、新緑の毛並みも、ピンと立った耳も、ちょこんと揺れる尻尾も、しなやかに伸びた体躯も。
その全部が愛おしい。その全部を愛したい。それが私の本心なのだ。
「い゛っ、あ、ぁっ、あっ」
私に覆い被さった彼は、腰を振って逸物を私に叩き付ける。一体となった私たちの身体が律動し、ベッドを揺らす。
熱く滾る彼の身体に手を伸ばそうとも、縛られたこの状態では敵わない。
揺れる度に喘ぐ私の口元に、うるさいと言わんばかりに押し込まれる彼の蕾。
そういえば、前に彼を襲ったときに、ボール状の猿轡を噛ませた事があったっけ。
もがもがと声にならない声を上げながら、私はもう一度身体を大きく揺らし、潮を噴く。
彼の身体が私で濡れていく。彼の毛並みから零れた雫が、私の肌に沿って流れていく。
「んっ、んんっ、んんんんんんーっ!」
数回震えた私の身体を押さえつける様にして、彼はひときわ大きく身体をぶつけ、そして中に精を吐き出す。
温かな液体が私の中へどろりと入ってくる。そこに彼を感じて、私はうっとりとその熱に、悦に浸る。
蕾が外され、ツタが外され。私の身体を優しくシーツへ寝かせる彼。まだ外気に触れているその逸物を、私は素早く口に咥える。
フギャァ、と情けない声を上げながら倒れる彼。もうイったから、とでも言いたいのか。
「ダメだよ、今度は私の番、でしょ?」
私は彼に馬乗りになると、彼の逸物の上で割れ目に手を入れて見せる。彼の白濁が、ぼとりと緑の毛並みに落ちた。
ぐちゅぐちゅと厭らしく、雌の身体を見せつけていると。彼の逸物が静かに硬さを取り戻してきていた。
「ふふ、正直だね」
静かに腰を下ろしていくと、割れ目に彼の逸物が触れる。くちゅ、とそのピンクが私の中に飲み込まれていく。
くりくりと先端の突起を弄りながら、もう片方の手で彼の太ももをゆっくりと撫でる。
私は……私の中の、淫魔は。まだまだ満足なんかしていなかった。

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恋の音。
一つが一つを求め行く。
その貌は様々で、その方法も様々で。
裏から見ても恋ならば、それが結ばれたという証なのだろう。

「……ねぇ、オルヴェ」
ごろごろと喉を鳴らす彼の仕草は、まだニャオハだった時のそれと何も変わることはない。
でも、あの頃と今とでは、私の想いも、彼の気持ちもきっと違う。
このままだらだらと、この関係を続けたところで。きっと私にも、彼にも、未来なんてないと思うから。
「私はやっぱり、あなたが好きなんだと思うの。単に性欲のはけ口なんかじゃなく、ちゃんと」
彼の顔をそっと撫でて、彼の目を見て、はっきりとそう口に出す。
「オルヴェは……私のこと、どう思ってる?」
初めて彼を襲ったあの日以降、彼は私をちゃんと見てくれなくなった。
それは私に裏切られたと感じたからなのかもしれないと、ずっと不安でいっぱいだった。
彼が私の身体を受け入れてくれていたのは、ただ快楽が欲しいだけなのでは、と。
言葉を交わすことが出来ない以上、それを否定出来ずに、私は今までずっと悩んできた。
あの日の私は、きっと許されないことをしたと思うから。
「私のこと、まだ、嫌い?」
私の膝元から立ち上がり離れていく彼。座ったままの私を少しばかり見下ろして、じっと睨んでいる。
私たちが勝てなくなった理由も、実はなんとなく分かっていた。
私の指示が悪いんじゃない。私と彼の信頼関係が、成り立たなくなったからなんだと。
でも、それを口に出してしまったら。彼を手元から離してしまったら、もう二度と戻れない気がして。
だから、私は彼に依存し続けていたんだ。
「……ごめんなさい」
頭を下げる。こんなことで、許されるなんて思っていないけれど。
でも、私にはこれしか出来ない。これ以外に、何をすればいいのか分からない。
しゅるり、と延びるツタ。固いつぼみがごつんと額に当たる。
「いっ……たぁ……」
思わず額を手で押さえてうずくまる私を見て、彼は、笑っていた。笑っていたのだ。
そのまま私を抱きしめると、シャー、と声を荒げる。そして、指さしたのは、かつてもらったバトル優秀賞のメダル。
「……オルヴェ、それって」
それ以上は言葉が出せなかった。なぜなら、彼の口が私の口を塞いでいたから。
暫く目を見開いたまま固まっていた私だったが、やがてその意味を理解して、彼をぎゅっと抱きしめた。
初めての口付け。口と口とを重ね合い、恋を、想いを確かめ合う証。
「……あり、がと。ありが、とう……ありがっ、と……!」
外はまだ大雨。私の顔にまで、雨漏りするほどの、大雨だった。

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陽の音。
天から注ぐ恵みの素。
ある者は喜びと共に舞い、またある者は妬み忌避する。
雨も、雲も、夜も、闇も、いつかは陽へと還るのだ。

「……な、何、それ、ちょっ」
窓から漏れる外の日差しで目を覚ました私は、隣で寝ているはずの草猫の姿に驚いた。
いや、驚いたと言うよりも、呆れたと言うべきか。
毛布から這い出た私の隣には、弱々しく助けを求める、ツタが絡まった毛むくじゃらが。
「……オルヴェ、何やってるのよ」
私の目をまっすぐに見つめる潤んだ瞳が、たまらなくおかしくて。
一通り笑い転げた後に、私はとんでもない事に気がついた。
「って、今日バトルの約束してた日じゃない! ほら早く準備……え、解けないし!」
焦れば焦るほど、ツタが別のツタに絡まってより固く結びついていく。
こうなれば仕方ない、とはさみを取り出したものの、こんなことをすれば間違いなく後のバトルに響いてしまう。
「もうっ……オルヴェのバカぁっ!」
……結局この後、バトルの相手と一緒に、一時間もかけてツタを解く羽目になったのだった。


おしまい

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