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【10】ユリシーズ の変更点


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''&size(30){【10】ユリシーズ};''
RIGHT:[[たつおか>たつおか]]





LEFT: この作品には以下の要素が含まれます。



LEFT:''【登場ポケモン】''  
CENTER:シャリタツ(♀)・ヘイラッシャ(♀)
LEFT:''【ジャンル】''    
CENTER:百合・レズ・百合の間に挟まれる
LEFT:''【カップリング】''  
CENTER:シャリタツ(♀)×ヘイラッシャ(♀)
シャリタツ(♀)×トレーナー(♀)
LEFT:''【話のノリ】''    
CENTER:軽め・ギャグ





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''&size(20){目次};''
#contents




*第1話・気になるアイツ [#kc4c8a9b]


 最近ヘイラッシャの様子がおかしい。
 妙にソワソワしているというか、何をしていても心ここにあらずといった感じだ。
 外で遊ばせていると大抵この状態になるのだが、その理由もまたアタシには察しがついていた。
 それこそは最近この場所でよく会うシャリタツにこそ原因がある。

 赤を基としたまだら模様のその子と直接のやり取りは無い。
 そもそもが野生であるこのシャリタツはいつも湖の水辺からこちらの様子を見ているだけだ。
 外で遊んでいれば野生ポケモンと遭遇することも珍しくは無いし、そのまま友達となるパターンだってよくあることなんだけど……どうにもヘイラッシャの反応はおかしかった。

 外に出されるや彼女は真っ先に湖の見える場所まで移動する。
 するとそこには既にあのシャリタツが居て、そこにて二匹は互いを観察し合う──以降はずっと見つめ合って過ごすのだった。
 
 当初は威嚇されては怯えているのかとも疑ったが、どうにもそうではないらしい。
 それならば逃げるなりすればいいがヘイラッシャはいつも自分からここへとやってきてはシャリタツと見つめ合っている。
 考えれば考えるほど二匹の行動の意味合いが分からなくなりアタシは思案に暮れる。
 そしてどうにも要領を得なくなったアタシは直接ヘイラッシャへと尋ねてみることとしたのだった。

 その日も外に出されるなり例の場所へ赴くヘイラッシャ──そこには当然の如くにあのシャリタツもいた。
 そうして今日もまた遠くに見つめ合うヘイラッシャの横に着けると、

「ヘイラッシャ、あの子が気になるの?」

 それとなくアタシは聞いてみたが、それを受けるヘイラッシャの反応はそれは激しいものだった。
 驚愕といった具合に目を剥いて口を開けたかと思うと、今度は瞼も口も閉じて俯いてしまいその後はごにょごにょと言い訳めいたような鳴き声で独り言つるのだ。
 おまけに顔まで真っ赤にしてはどこかはにかんだようなその仕草に……その時アタシはピンと来てしまった。
 ヘイラッシャが足繫くこの場所へと通う理由──それこそは、

「もしかして……あの子のこと好きなの?」

 アタシからの一言に再び大きく口を開いて硬直したかと思うと、次の瞬間にはヘイラッシャはその場に横倒しになってしまった。そんなに衝撃なことか?
 そんな彼女を元の姿勢に抱き起してやりながらこの時のアタシは、こんなヘイラッシャの為に一肌脱いでやろうと決めた。

「じゃあさ、アタシが声掛けてきてあげようか? 一緒に遊ぼうって」

 次いで告げられるアタシからの提案に、ヘイラッシャは分かりやすいくらいに喜怒哀楽の表情を次々と切り替える百面相を見せる。
 それこそは内心の葛藤を如実に表せているに他ならない。彼女にしてみれば初恋であるのだ。
 
 種族の中では8メートルほどの小柄な彼女がいかにシャイで引っ込み思案な性格なのかはトレーナーであるアタシこそが一番よく知っている。
 だからこそそんな彼女の初恋には驚きと喜びを覚えると同時に、だからこそ応援してあげたくもなるのだ。

 しばし悩んだ末、ヘイラッシャは甘えるようにアタシの胸元へと鼻先を押し付けてきた。
 そんな彼女を抱きしめてはその額を撫でてやりながら、

「よしよし。お姉ちゃんにまかしとけ♪」

 アタシは二人の仲介人をしてやることを決めた。
 改めて彼方のシャリタツを見遣ると、向こうまたこちらの様子を注意深く見守っていた。
 まずは挨拶とばかりに、

「おぉーい! そっちに行ってもいいーッ?」

 私は大きな身振りで片手を振るとシャリタツへのコンタクトを測る。
 それを受けたシャリタツは微動だにもしない。しかしながらアタシからのリアクションは伝わっているようで、しきりとその場でヒレでの足踏みを繰り返している。
 まずは接触を試みようと、アタシは近づいてみることにした。

 相手は野生である──下手に刺激をしないようゆっくりとした歩調で進みながら、シャリタツの様子を観察する。
 やはりシャリタツが逃げ出す様子はない。その視線はアタシに注がれたままだ。

 やがてはその場へとたどり着き、遂にアタシ達は至近距離での接触を果たす。
 その場に屈みこんでなるべく視線の高さを合わせると、

「こんにちわ」

 まずは挨拶をした。野生のポケモンにそんな習慣などは無いのだろうけど、コンタクトの取っ掛かりを付ける為にアタシの声を聞かせてみせたのだ。
 しかしながら、

『……スシ!』

 こちらを見上げてくるシャリタツもまた強い口調で一鳴き返してきた。挨拶に応じたのだ。
 そのことにアタシも驚いては目を丸くする。
 あるいは威嚇されているのではとも疑ったが、シャリタツの特徴でもある酢飯然としたのど袋にも変化はない。

「もしかして……アタシの言葉とか分かるの? もしそうなら『ス』ってだけ応えてみて」

 思わぬ展開に内心で驚きつつ、更なるコミュニケーションを図る私に対し、

『ス!』

 シャリタツは明瞭に応えると同時、右ヒレを上げては会釈までしてみせた。
 これなら話は早いとアタシはいきなり本題から切り出すことにする。

「あのね、アソコにいるヘイラッシャがあなたと友達になりたいんだって。もしよかったら一緒に遊んであげてくれない?」

 アタシからの申し出にシャリタツは大きく目を剥いた。その後はアタシ越しに彼方のヘイラッシャとこちらとを交互に見比べる。
 やがては大きく跳躍してアタシの頭の上へ起用に乗ってきた方と思うと、

『ス! ス! スシー!』

 右ヒレでアタシの頭をはたきながら、さらに伸ばした左ヒレをヘイラッシャへと向けて指差した。
 ……コイツ、野生だというのに意外といい性格をしている。

「分かったってば。アンタももう少し警戒っていうか遠慮しなさいよね」

 言われるがままに立ち上がりながら愚痴めいた警告もするアタシではあったが、当のシャリタツはといえばヘイラッシャと接点が持てることに興奮しきりでまったくアタシの声など聞こえてはいない。
 思うにこのシャリタツもまたアタシのヘイラッシャに強い興味があったのだろう。

「仲良くしてあげてね。よろしくシャリタツ」
『スシー。オレスシー!』

 ため息まじりに掛けられる声に、シャリタツはアタシの頭の上でエビぞりに身を反らせては何処か得意げに応えてみせる。

 
 かくしては、スシとサカナと人間の──思わぬアタシ達の交流が始まろうとしていた。




*第2話・岩場の影で…… [#e2377a72]


 シャリタツを頭に乗せて戻ってくるアタシを目の当たりにし、彼方のヘイラッシャは明らかな動揺をしているようだった。

 こうなることは予想できていたのだけど、それでもあのシャリタツが自分の元へとやってくる覚悟はまだ決まっていなかったみたいで──ヘイラッシャは何度も逃げ出そうと身を翻しては踏み止まり、そして再びアタシを振り返っては狼狽えるという動きを繰りした。

 一方でアタシの頭の上のシャリタツはといえば……

『ス! スー! スシ! スシー!』

 こちらもまた興奮しきりの様子で、徐々に近づきつつあるヘイラッシャに発奮しては幾度となくアタシの頭をヒレで叩いては身を仰け反らせるを繰り返している。

「ちょっと、落ち着きなさいよね。──それからァ、アタシのヘイラッシャに酷いことしたら許さないからね」
『スシシー!』

 アタシの声など一切耳には入っていない様子で両眼を爛々と輝かせるシャリタツと、さらには遠吠えまで始めてしまったヘイラッシャを前にて、アタシは軽々しく二人の仲介を申し出たことを後悔していた。

 二匹とも尋常な状態ではない……こんな二匹が触れ合ってしまったら、どんな事態になるのか分かりやしない。
 最悪の場合、どちらかが血を見る結果にもなりかねないとも危惧していると──やがてアタシ達はヘイラッシャの元へとたどり着いてしまった。

 立ち止まるアタシ達を小刻みに震えながら見下ろすヘイラッシャと、その視線を真っ向から受け止めてはそれを見上げるシャリタツ。
 二人のファーストコンタクトは、予想外に静かな接触で始まった。

 引き合わせたはいいものの、この後どう場を繕ってやろうかと考えあぐねるアタシをよそにシャリタツは身軽に頭の上から飛び降りる。
 そうして臆する様子もなく体を右へ左へ揺らしながらヒレで前進すると、改めてヘイラッシャと向かい合った。
 それを前にしてヘイラッシャもまた頭を下げると、その鼻先をシャリタツに近づけてはまじまじと見つめ合い次の瞬間には──

『スシー♡』

 シャリタツはそんなヘイラッシャの鼻先に抱き着くや、体全身を押し付けては抱擁をした。
 それを受けヘイラッシャもまた激しく動揺したようであったが……やがてその顔を茹でダコよろしくに赤くすると、そんなシャリタツからの抱擁に身を預けた。

 その結末にアタシはあっけに取られてしまう。
 蓋を開けてみれば二匹は相思相愛だったのだ。
 なにやら心配して損した気分だった。
 
「それじゃ、後は二人で好きにして。アタシは向こうでみんなと一緒に居るから……ごゆっくりねー」

 少し皮肉っぽくそんな捨て台詞も掛けてはみたが、既に一緒の世界に入り浸っている二匹にはそんな声も遠い。
 低く喉を鳴らしあっては互いに頬ずりをする様子に鼻を鳴らすと、アタシは一旦その場から離れることにした。

 その後も二匹は一日中、つかず離れずに一緒の時間を過ごしていた──。
 その仲睦まじさは生半な物ではなく、昼食時にサンドイッチを運んでいった時にはヘイラッシャの口の中に潜り込んではシャリタツがくつろいでいるといった塩梅だった。
 たしかにこの二匹の間には『しれいとう』なる特性があって、シャリタツがヘイラッシャの中に納まることもまた知ってはいたが……よもや初接触の今日でここまで関係が進んでしまうとは思いもよらなかった。

 その一方でそんなシャリタツを迎え入れては幸せそうなヘイラッシャを見るにトレーナーたるアタシは複雑な気持ちになる。
 なにやら恋人を寝取られた気分だ。年頃の娘を持った父親の心境って言うのはこんなもんなんだろうか? ……週末にはパパに優しくしてあげようとアタシも一人頷く。

 そうして平穏な時間は瞬く間に過ぎ去り、時間も正午3時を越えてそろそろ引き上げようかという時に──その事件は起きた。
 
 ふと二匹が居た湖の畔に目を移すと、そこに二匹の姿は無かった。
 瞬間驚いて周囲に眼を凝らせば、そこから遠くない岩場の陰でヘイラッシャの尾びれが蠢いているのが見えた。
 さては日差しを避ける為にそこへと移動したものかと思い、そんな軽い気持ちでそこへと近づいていったアタシは、

「おーい、ヘイラッシャー。そろそろ帰るわよー」

 その岩場の向こうで繰り広げられていた光景に戦慄を覚えることとなる。

 見れば体を横たえているのか、尾びれの下端がアタシの視界には露と見えていた。
 岩場の陰から見え隠れしていたそんなヘイラッシャの尾びれは痙攣と硬直とを繰り返し、さながら感電でもしているかのような動きを見せている。
 それでも『あんなこと』が繰り広げられているなど露とも知らぬアタシは、そんなヘイラッシャの異変には気付くことなく岩場の影を覗き込んでしまった。

 そんなアタシの目に飛び込んできたのは──アタシの登場に気付いて振り返るシャリタツと、そして左を下にして身を横たわらせられているヘイラッシャの姿であった。
 ヘイラッシャの下半身辺りに陣取っているシャリタツの体は、正午の緩やかな日差しを艶やかに照り返すよう粘着質に濡れていた。

 そしてそんなシャリタツのすぐ前には……内腹を切り裂かれ、赤く濡れ割いた断面を晒したヘイラッシャがその顔を紅潮させては荒い呼吸で喘いでいる姿があった。

「あ……あああ………ッキャアアアアアアアアッッ!」

 脳がその事態を完全に把握するよりも先にアタシは叫び出していた。
 悲痛なそのアタシの絶叫を──ただシャリタツだけが平然と、午後の斜陽に横顔を赤く染め揚げさせながら見上げていた。




*第3話・アイツの秘密 [#zbfa37a0]


 午後の湖畔に響き渡るアタシの悲鳴──最愛のポケモンがその下腹を裂かれ殺されかけている場面に遭遇すれば、誰だって同じ反応を取っただろう。

 がしかし……そんなアタシの声に反応したヘイラッシャが何事も無かったかのように覚醒して頭を持ち上げた。
 そして視線を巡らせた先で恐れおののいているアタシと目が合うと──場違いにもヘイラッシャはさも恥ずかし気に両ヒレで顔を覆う。

 その頭のてっぺんまでテレて赤くなっている様子からは、下腹を裂かれている状況に対する恐怖も痛がる様子も見受けられない。
 なんか変だ……そうして改めてアタシはヘイラッシャの下半身と、そしてそこに陣取るシャリタツとを確認するに──自分がとんでもない勘違いをしていたことに気付いた。

「あ、あらぁ………これって」

 切り裂かれたと思いこんでた傷は──ヘイラッシャの膣だった。そしてシャリタツはそこを押し開いては愛撫をしていたのだ。
 すなわち……交尾の真っ最中だったわけである。

「う、うわぁ……ゴメン! 気付かなかったよ!」

 それが分かると今度は気まずさで居ても立っていられなくなった。
 いかにポケモンとはいえこの超プライベートな瞬間に介入して平然としていられるほどアタシも鈍感じゃない。
 謝ってその場を立ち去ろうとするアタシをしかし、

『スシ! スーシ!』

 誰でもないシャリタツが呼び止めた。
 その声に引き留められ振り返るアタシの前には、こちらへと歩み寄ってくるシャリタツとそして再び体位を元に戻して向き合ってくるヘイラッシャの姿が見えた。
 何事かと思い足を止めて振り返るアタシになにやら二匹は必死に何事かを訴え始めた。

 どうやらヘイラッシャの方がアタシに用事があるらしく、シャリタツの通訳の元でアタシは彼女の要望を聞くことになった。
 そして総合したヘイラッシャの要望の意訳は……──

「えぇー!? アタシも交尾に参加しろってー!?」
『スーシ』

 思わぬ方向へと事態は動き始める。
 二匹の言わんとしていることはこうだ──シャリタツ側からヘイラッシャへと愛撫をしてやることは容易だが、その逆になると体格差もあり上手くいかない。
 ヘイラッシャとしては同じくにシャリタツを愛してやりたく、その細かな作業の代行をアタシにしてほしいとのことだった。

 当然のことながら返事となるアタシの第一声は、

「嫌よ! そんなの!!」

 激しい拒否だった。
 いかにトレーナーとはいえポケモンと性的な関係を結べるほどアタシは達観していないし、そもそもが……そういった行為自体、アタシからして未経験だった。
 だからこそ断固として拒否した訳ではあったが、そんなアタシにすがるよう懇願してはヘイラッシャもぽろぽろと大粒の涙を流した。
 その仕草についアタシも胸をやられる。

 アタシにとってこのヘイラッシャは、子供の頃から世話をしてきた娘や妹のような存在だった。
 そんなヘイラッシャが涙を浮かべてお願い事してくるシチュエーションと、そして引っ込み思案な彼女の性格を併せて考えた時、アタシの気持ちは大きくヘイラッシャの為に尽くしてやりたいという方向へと傾き始めてしまった。

 やがては情に流されてしまう形で……

「わ……分かったわよ。でも、これ一回だけだからね」

 アタシは、この二人の行為に介入することを頷いてしまった。

『スシー♡』

 その返事を受けてさも嬉し気に飛び上がるシャリタツに僅かな腹立たしさも覚える。
 結局はコイツが一番得をしている気がしてならない。

 ともあれ奉仕しろと言わんばかりにシャリタツは仰向けになって体を伸ばすと、無防備にもアタシの前にへそを晒した。
 おそらくは性器へ愛撫しろということなのだろうが、いかんせん他人のそれなんて見たこともないアタシはただただ戸惑うばかりだ。

「んん~……どこにあるのよぉ?」

 見下ろすシャリタツの腹部は何処までも白く平らでそこに生殖器……ペニスの姿は微塵も見受けられない。
 とりあえずその腹部に指先を這わせると、そんな私の指の触感に反応してシャリタツは小さくひとつ、身を痙攣させる。
 そうしてその股間あたりを探るよう指先で撫で続ける動きに反応し、徐々にシャリタツはその呼吸を荒くしていった。

 やがて興奮に熱し上がった頭と体とがシンクロした瞬間、シャリタツの体にも変化が現れる。
 ふいに下半身の一部に粘液が滲み始めたかと思うと、そこに小さくスリットが現れた。
 アタシもそこからペニスが飛び出してくるのだと思いさらにそのスリットの淵を指先でなぞり続けるが……何やらそこに違和感を感じてはアタシも首をひねる。

 一向にペニスが出てる様子が無い……それどころかスリットはどんどんと体液を滲ませては溢れるほどに潤滑していくばかりだ。
 この時になってアタシはふと、あってはならない想像をそこにしてしまった。

「ま……まさかァ?」

 腹這いになってシャリタツの局部に鼻先を寄せると、アタシは恐る恐るそのスリットの淵に両手を添える。
 そうして震える手でそれを押し開き、目の前に展開されたその光景に確信をした。

 開かれた断面に確認できたのは尿道の小さな穴と、そして充血した肉を凝縮させながら奥へと穿たれた膣道の光景──


 このシャリタツが『メス』であったという事実を今、アタシは知るに至ったのだった。





*第4話・百合寿司 [#gb50ff9f]


 仰向けに寝そべるヘイラッシャの上にアタシとシャリタツが横たわる──。

 シャリタツがヘイラッシャの膣へ舌先を侵入させて愛撫を開始すると、それに反応した彼女の腹が波打ってはその上でアタシ達を大きく弾ませた。
 そしてアタシはというと……左を下にして寝そべるシャリタツの股間の目に鼻先を寄せている。
 既に目の前のスリットはうっすらとその間口を開いてはその端から緩やかに愛液の筋を垂らし続けていた。
 そんな状況に、いよいよ以て抜き差しならないことになってくるのを知ると逆にアタシは肝が据わった。

「分かったってば……やればいいんでしょ」

 もはやアタシもすっかり捨て鉢になってはそんなシャリタツのスリットへ両手を添えると、それを左右へと押し開いた。
 途端に外気に触れた膣壁が大きく盛り上がってきては吹き出すようにして愛液を噴き散らす。
 その見た目は椿や薔薇みたいな肉厚の花の蕾を思わせる反面……アタシには、その寿司の見た目も相成ってかマグロの中落ちが盛られている姿を連想してしまった。
 そしてその印象のままに、アタシは盛り上がったシャリタツの膣壁を丸々と口の中に咥え込んでしまう。

『スッ、スゥ────ッッ‼』

 そんなアタシからの手荒い奉仕に反応してはシャリタツもまたヘイラッシャへの愛撫の手を止めては大きく身を仰け反らせる。
 初めてシャリタツに一本取ってやった気分だ。
 そしてそこにさらに、アタシは追い打ちをかけるように責めを強めていく。

 凝縮されて肉の筒と化した膣壺の中へ舌を差し入れると、そこにほのかな甘さを含んだ酸味を感じた。
 何というかこの味……寿司酢のそれに似ている。
 そんな覚えのある味にむしろ、ポケモンの膣を舐めているといった嫌悪感は和らぎ、アタシはさらにそれを求めるかのようそこを舐め、さらにシャリタツの愛液を吸い上げる動きを激しくさせた。

『ス、スイぃ……スシィ──……ッ♡』

 そんなアタシからの愛撫にみもだえるばかりであったシャリタツもしかし、そんな快感から逃げるかのよう、その頭を目の前のヘイラッシャの膣へと頭を潜り込ませる。
 ペニスさながらにシャリタツの頭が挿入されると、そんな彼女全体を膣内で感じ取ってはヘイラッシャもまた大きな声を上げた。

 斯様に二匹が快感に身悶える姿は、まるでアタシの手ひとつで翻弄しているような楽しみがあった。
 シャリタツの『しれいとう』ではないが、今はさながらにアタシがその得喪を行使してるみたいな気分になる。
 そしてそれを確かめるようシャリタツのアソコから口を離したアタシは……

「ふふ……なら、これならどうなっちゃう?」

 依然として咲き濡れたシャリタツの膣へと今度は人差し指を挿入させる。

『スッ……スウ゛ゥゥゥ────ッッ‼』

 その挿入にヘイラッシャの中に収めていた頭を激しく仰け反らせては身を硬直させるシャリタツ。
 同時にその動きはヘイラッシャのGスポットもまた刺激したようで、彼女もまた汽笛のような声を上げた。

 シャリタツにしてみれば、同種のペニスに比べ人間の指などは規格外の大きさに他ならない。
 そんな物が挿入されてしまうのだから、さすがに痛みに苦しんでいるのかと思いきや、

『ス♡ ススぅ♡♡ ッッスシぃ────ッ♡♡』

 驚いたのも最初のうちだけで、今ではアタシの掌を両ヒレで抱き寄せては自分から腰をくねらせて快感を貪ることに躍起になっている。
 不必要に痛がらせてはいなかったことに安堵すると同時、ならば更なる「お仕置き」が必要なことをサディスティックにアタシは考えてしまう。

 彼女が自身の快感に合わせて指を迎え入れているその最中、それがもっとも深く挿入された瞬間に合わせて──アタシは指先を鉤に曲げた。
 今まで直線的に内部を擦り続けていた指先は途端に様相を一変させ、膣壁を深く刮ぐその感触に再びシャリタツは身を仰け反らせる。

『ッ……ス、ッ………ンゥッッッ♡♡』

 文字通り内部を引っ掻かれるその感触は明らかに痛みを伴ったものではあったが、それでも蕩けるほどに解されて熱せられたシャリタツの膣とあっては、もはやそれすら快感を助長させる刺激でしかない。

 目を皿のように見開いては小さく絞られた瞳孔をその中で痙攣させるシャリタツの絶頂を──アタシは初めて愛らしく感じた。
 そしてさらにそれを感じさせてやるべく、

「もっと気持ち良くしてあげるね……」

 依然として膣壁を指で突きえぐりつつ、さらにアタシはシャリタツの膣や肛門といった場所にも舌先を這わせる。
 小さな体の敏感なクリトリスそこを無慈悲に舌先で舐め潰し、さらには収取を続ける肛門さえも中味を吸いだすかのよう無遠慮に唇を吸い付けさせた。
 もはや自然界においてはどんな同種達からであっても絶対に享受されないだろうそんな快感にシャリタツは機械的に身を痙攣させ始める。

 もはや限界も近いのだろう。
 ならば盛大にイカせてやろうとアタシもまたスパートをかける。

 曲げていた指先を再び伸長させると──アタシは出来得る限りの速度を以てそれの往復を敢行した。
 もはや暴力的な速さで指の挿入を繰り返すと、明らかにそれに反応したシャリタツは息を殺しては身を硬直させる。

 表情を消し、為されるがまま微動だにしない様子はしかし、その身を晒す快感に絶頂のタイミングが同調するのを測っているのが窺えた。
 そしてその瞬間が訪れる。
 突如として身を翻させるや、再びシャリタツは身をよじり始めた。

『スゥ、スシッ……スシ……シぃぃぃぃぃ………ッッ!』

 そんなシャリタツを前に、

「いいよ……イッちゃえ……人間にイカされちゃえッ!」

 アタシもまた謎の興奮に駆られてはさらにピストンさせる指の挿入を深くさせた。
 そして指の根元まで無慈悲に挿入され、爪の先が子宮口をこじ開けるほどに激しく深部を突き上げた瞬間──

『ッッスシぃぃぃぃぃぃぃぃぃ──────ッッ♡♡♡』

 この日最大限の衝撃を以てシャリタツは絶頂した。
 それと同時、そんなシャリタツを膣部に収めていたヘイラッシャもまた絶頂を迎えると硬直し、激しい膣圧にてシャリタツの頭を締め上げる。

 溢れる愛液と、そしてその圧に圧縮されたシャリタツが膣外へ放出されると──夕空に弧を描き、脱力に身を任せたまま宙を舞う彼女をアタシは胸の中に抱き留めた。
 アタシの腕の中、自身とヘイラッシャの愛液にまみれて脱力したシャリタツはどこか赤ん坊のようですらあった。

 そんな姿になぜかアタシは無性に母性をかき立てられては──

「ごちそうさま……なかなかいい味だったわよアンタ♡」


 シャリタツの横顔へと愛情いっぱいにキスなんてしてしまうのだった。




*エピローグ [#sb6b11c7]


 目の前には、荒い呼吸のまま仰向けにお腹を上下させるシャリタツとヘイラッシャの姿──二匹ともその膣からは止めどもなく愛液が滴り落ち、時折り来る絶頂の余韻に痙攣してはそれを吹き上げさせている。

 そんな二匹を見下ろしながら、アタシはしてやったりと満足げだった。
 いかに相手がポケモンとはいえ、それを二匹も同時に絶頂させるなど快挙であるだろう。
 そうして改めて自分の成果に満足していていると──やがては体の自由を取り戻した二匹が、それでもまだ震える体で起き上がってくる。

 これで一連の行為も終わりかと思い、アタシも何か言葉を掛けようとしたその時──

『……………スシ』

 一言だけ、シャリタツが鳴き声を発した。
 低く、何かぶっきらぼうに命令するようなそのアクセントはその時、アタシには『やれ』と命じたように聞こえた。
 そしてその意図を尋ねる間もなく、目の前でヘイラッシャが大きく口を開けた瞬間──アタシの視界は暗転した。

 そのあまりの状況の変化にただただ戸惑うばかりのアタシ。
 自分が今、仰向きに寝ていることとさらには生暖かく粘着質な物体の上に置かれていることを理解した時……アタシは自分の身に起きた状況を理解するのだった。
 それこそは……

「え……ウソ? アタシ、ヘイラッシャに飲み込まれちゃってる」

 何処でもないヘイラッシャの大口の中にアタシは取り込まれてしまったのだった。
 今度はなぜに自分がこんな仕打ちを受けるのかを思って混乱した。
 誰でもないヘイラッシャはアタシのパートナーだ。それがトレーナーに危害を加えるなんて、今までに一度としてなかった。
 それを思ってなおさらに困惑しては、内側からヘイラッシャの口の甲を手で打っては出すように懇願する中──そんな暗がりの中に怪しい光が二つ灯った。

 それに気付いてアタシは全ての動きを止める。
 僅かな恐怖に駆られて足元側の不穏なそれを見つめていると、やがてはそれが一緒に飲み込まれていたであろうシャリタツの眼光であることが分かった。
 この段に至り、一連のトラブルの首謀者をアタシは知るに至る。

「アンタ……何考えてるのよ? もしかしてさっきアタシにいじめられた仕返し?」

 たじろぎつつも威嚇を込めて訊ねるアタシの前にシャリタツは歩み進んでくる。
 
『ス。スシー!』

 そしてシャリタツが再び何かを命じるよう声を上げるや、アタシを乗せたヘイラッシャの舌が大きく蠕動した。
 左右から窄まってきてはアタシを包み込み、さらに幾度となく波打つと、ヘイラッシャの舌は器用にアタシの短パンと下着、そして靴を剥ぎ取ってしまう。

「き、キャアッ!? 何するのよ‼」

 そうしてヘイラッシャの口の中で下半身を剥かれ、その急な展開に内股を絞めてはそこを両手で覆うアタシへと、

『スシィ──ッ!』

 シャリタツが躍りかかる。
 ヘイラッシャの口中の中、唾液の潤滑で身を滑らせてくるその動きは地上でのおぼつかない足つきが信じられないほどに鋭敏かつシャープだった。
 たちどころにアタシの股間に辿り着くと、その身の滑りを利用しては閉じた股座の中に入り込んでしまう。

 そうしてシャリタツの背びれがダイレクトにアタシの膣のスリットをなぞってはその背全体で陰唇を擦り付けてくる感触に、その一瞬アタシも強く反応してしまう。

「あん! こ、こらぁ! やめなさいよ!」

 それを受けアタシも抵抗してはさらに内腿の締め付けを強めるも、ヘイラッシャの唾液に潤滑したシャリタツの動きを止めることは能わず、それどころか彼女はそんなアタシの股間に身を置いたまま前後に身をスライドさせる動きまで展開し始めた。

「ば、ばかッ、やめてってば! そんな……あうん!」

 シャリタツがその全身を使い、時に激しく身を翻しなどもしてはアタシの膣を擦り上げてくる動きに……いつしかアタシ自身も反応し始めていた。
 さながらヘイラッシャの口中にて行われるシャリタツの阿波踊りは、あからさまな性感を伴ってアタシを責め立てるのだ。

 時に身を強く跳ねさせてはその背びれが僅かに膣内に挿入されると、その浅い出し入れと粘液の滑りに不覚にもアタシの体は性的快感へと導かれてしまう。
 そうして挟み込まれたアタシの股座で、ドリル回転さながらにシャリタツが身をよじると、

「んんんぅーッ! それダメェッ! あそこが擦り切れちゃうぅ♡」

 ついにアタシは快感に滲んだ声を上げた。
 それでも必死にその波に飲み込まれまいと股間のシャリタツを両手で握りしめるも、依然ヘイラッシャの唾液で潤滑したその身はウナギ掬いさながらにアタシの手の中で空転するばかりで一向に制止は叶わない。

──マズいよこれぇ……このままじゃアタシ、ヘイラッシャの口の中でシャリタツにイカされちゃう……ッ!

 そんなことを危惧した瞬間、まるでアタシの心の内を読んだかのようシャリタツが動いた。
 身を翻すと口元にアタシの膣口が来るように張り付き、そして大きく口を開け放つや次の瞬間──シャリタツはアタシの股間へと噛みついた。

「ッッ!? ひぃあああああああああッッ!」

 口全体でアタシの膣を覆い、クリトリスや陰唇の溝を問わずデタラメに舐めまわしてくるその舌の動きに翻弄されてアタシも情けない声を上げる。
 しかしながらそこに満たされているものは、今までに感じたこともないような快感と、そして喜びだった。
 このヘイラッシャの中に囚われていることそれこそが、もはやアタシには胎児へと回帰したかのような安らぎをもたらせてくれている。
 もはやその中でシャリタツから受ける一連の愛撫は、幸福以外の何物でもなかった。

 斯様にして肉体と脳で需要する快感とが合致すると、いよいよ以てアタシは昂っていった。

「あ、ああ、ダメ……ダメぇ……イッちゃう……このまま、ヘイラッシャの口の中でイッちゃうよぉぉ……ッ」

 絶頂を寸前にアタシは最後の抵抗ともいうべき理性を振り絞ってはうわごとを繰り返す。
 そんなアタシの状態を見計らってはシャリタツもまたトドメの行動に出る。
 一際強くアタシの膣に口を吸い付けさせるや次の瞬間──直伸させた舌先で真っすぐにアタシの膣を貫いた。

 堅くされた舌先は大きく膣壁を刮いでは突き進み、やがてはその深部の子宮口へと突き立って無遠慮にその中へと侵入を果たした瞬間──

「んひぃッッ♡ お゛おおぉぉぉぉぉぉおおおおおおッ………ッッ♡♡♡」

 もはや痛みすら伴ったその激しい快感に絶頂し──アタシは弓なりに体を反らせては獣染みた嬌声(こえ)を上げた。
 同時に膣からは大量の愛液と同時に失禁も果たし、それを一身に受け止めるシャリタツは喉を鳴らしては口中に満たされるそれを飲み干す。

 やがてはシャリタツが吸い付けていた口を離して開放すると、アタシの膣回りは褐色に充血しては腫れ上がり、原型を留めずに陰唇や膣壁のことごとくを外部へとはみ出させた膣の姿をそこに晒す。

 それでもしかし……この時のアタシは幸せだった。
 暖かいヘイラッシャの口中で愛撫を受けるこの瞬間をまんざらでもなく思うのと同時、この段に至ってヘイラッシャがアタシを飲みん込んだ理由もまた分かったような気がした。
 ヘイラッシャとシャリタツはアタシを悦ばせようと、自分達なりのやり方で奉仕をしてくれようとしていたのだ、と──。
 

 しかしそんな余韻に浸っているのもつかの間──直後にはアタシは外へと吐き出された。

「ひゃああッ!?」

 その急降下するかの如き疾走感とさらには身を覆う外部の冷感に、途端にしてアタシの熱し上げられた頭は現実へと戻される。
 その感覚の落差は本当に極端で、つい先ほどまでの出来事が夢であったのかと疑うくらいだ。
 しかしながら……それらが現実であったことをアタシは改めて知ることとなる。
 ふと顔を上げたその先には心配そうにアタシを見下ろすヘイラッシャとそして……──

『スシー……オレスーシ♡』

 その頭の上で勝ち誇ったかのようなシャリタツが勝鬨とばかり誇らしげに、その身を大きく反らせて見せるのだった。



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LEFT:



 すっかりと日も暮れて、辺りには夜の帷が降り始めている。
 ピクニックセットもまた片付けたアタシは、

「じゃ、そろそろ帰ろうか」

 傍らのヘイラッシャへと声をかけた。
 それを受けアタシの傍らへと身を寄せるヘイラッシャの一方、今まで共にいたシャリタツはと言えば……

『…………』

 湖の畔からアタシ達を見つめたまま微動だにしなかった。
 その様子がお調子者のこの子らしくなくて思わず見返してしまうが、斯様にして黙りこくっている理由をアタシはすぐに察するのだった。

 一見『無表情』にも見えるシャリタツの両目にはしかし……まるで嵐の湖面のように、表面張力いっぱいに涙を貯めた瞳を揺らめかしていた。

 その姿を共に見守っていたヘイラッシャがアタシの脇につけると、懇願するように額を押し付けてくる。……こちらは既に泣いていた。
 それを受け、既にアタシとヘイラッシャの気持ちは──否、アタシ達3人の気持ちは同じものとなっていた。

 だからこそアタシはシャリタツへと手を伸ばす。
 そして……──

「シャリタツ、おいで。アタシ達と一緒に帰ろう」

 アタシからの正式な誘いを受けると同時に、

『スシ────ッッ!!』

 シャリタツもまた地を蹴り夕暮れの空へと大きくジャンプするや──アタシ達の元へと飛び込んでくるのだった。

『スシ──! スシシ──ッ!』

 そうしてアタシの頭を帽子よろしくに抱き込みながら舌で舐めてきては親愛の気持ちを表せてくるシャリタツと、そして足元に寄り添って甘えるように体をすり付けるヘイラッシャ──そんな2匹に挟まれて、

「やれやれ……『百合の間に』じゃなくて、『寿司の間に挟まれる』だなんてね』


 自身の数奇な境遇を哀れむもしかし、同時に二匹を愛しく思っては──アタシも両腕の中に彼女達を抱き寄せてやるのだった。









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