ポケモン小説wiki
「枠組まれた空」 の変更点


まえがき
!R-18
!ブースター♂×エーフィ♀
!サンダース♂×エーフィ♀
!ソフトな強姦要素
はじめましての方ははじめまして、いつもお読みくださっているお方はありがとうございます、特ルリ(特ルリ)と申します。
この作品は某所でのリクエスト作品でございまして、普段とは多少作風が違いますがよろしければお読みいただけましたら幸いです。
今回もお読みいただきました全ての方、応援いただけている全ての方に感謝を!ありがとうございます……!


「枠組まれた空」


―自分というものが存在するかどうか、それはわからない。
―自身の「他者から見た」存在価値はポケモンによって様々であり、あるものは知識を、あるものは見た目を、あるものは力を買われて「存在していい」という枠組みに自分を当てはめる。
―そうなるように、できている。
―私は。
―私がどこの枠組みに当てはまるのか、それはわからない。或いは想像されるものは「理解したくもない」かもしれない。
―それでも、自分というものは存在していたい。この人生は決して悪くないと……そう想う。

1.
夜の帳が下りれば、適度な疲労と共に微睡む。
その二股の尻尾を、その前足を丸めて。
日の光を動力とするエーフィにとってそれはごく自然なものであり、その日もそうするつもりであった。
「お姉ちゃん!」
―目をあげる。
そこに居るのは、彼女を姉のように慕うブースター。
―じぶんとちがうふさふさの尾、じぶんとちがうその瞳、じぶんとちがう仄かな熱気。
―そのすべてから読み取れるものは、紛れもない好意で。
―「そう」枠組まれることが、少しだけ安心でき、僅かに怖く感じた。
「なあに、夜も遅いんだし今日は寝……」
「おねえちゃん、タマゴ作ろうよ……!こーびしよう!」
「……え、えっ?!」
―ああ。
―そこで「組まれること」に安心するから、きっと私は流されるのだろう。
気づいたときにはエーフィは押し倒され、ブースターの怒張を口元に宛がわれていた。
「ふ、やっ……!ま、まって、こういうことはすきな子と……ん、くっ……」
「僕お姉ちゃん好きだもん!赤ちゃんだってほしいし、子供を作る方法だってもう知ってるもんね!」
ぴちゃり、と。
―自分の秘部が彼に舐められるのを感じる。気持ち悪くはない。こちら純粋な好意を向けているものの、そして炎タイプの温かい舌。気持ち悪いはずもない。
―それでも、ほんとうに。
―本当に枠ぐまれていて、それでいいのだろうか。
―思考は、快楽に塗りつぶされる。
「……っ、ひゃ、やっ……!」
程なくして、びくりと身を震わせてエーフィの秘裂から僅かに液が噴き出す。
「お姉ちゃんもきもちいいんだ……うれしいな……ぼ、僕もっ……!」
口に荒々しく、しかし悪意なく抜き差しされるほのおタイプのもの。
好意というには少し強すぎて、好意というには少し乱暴すぎて。
しかし「嫌」とそうはっきり言うことは……とても、憚られてしまうし自分もしたくないなにか。
「……ぼ、僕も出すよっ……!ふ、あああっ……!」
ぶびゅううううっ!どぷっ!どぷううううっ!
―私の頭に、所在なげにもふりと乗せられた尻尾。
―なぜか、それを見ていた。
―欲を思いのままにぶつけられ、口中に吐き出された白濁を、苦くはあるそれに喉を鳴らして懸命に飲み込みながら。
「……は、あっ……お姉ちゃん全部飲んでくれたんだ……嬉しいな……」
―微笑むだれかに、どういたしまして……なんて言う余裕があるのが自分でも不思議で。
―そのあとに来るものは……「わかっていた」はずなのに。
―心のどこかで拒絶するものがあるのか、怖くなって身を引きかける。
「挿れるよお姉ちゃん……もちろんいいよね……?」
「だっ、だめよっ……!タマゴを作りたいのはわかるけれど……そ、そういうのはまだ早いんじゃないかってわたしっ……!」
―組み伏せられることに、抵抗はしない。
―それでもやはり、自分がそうされることには「怖い」と感じる。
「ん……お姉ちゃん……お姉ちゃんのナカ、僕くらいあったかい……」
ずぷうう……っ。
何の遠慮もなく、しかしてそれは挿入され。
エーフィの華奢な身体は、ブースターによって征服される。
誰かが通りがかれば確実に目撃されるほどの、ずちゅっ!ずちゅっ!と粘膜を擦る音とむき出しの接合部を見せて。
ただ、互いの欲を満たすものとなる。
「や、やだっ……!抜いて、抜いてっ……!いい子だから、ね……?」
「やだ!……こうなったのは、お姉ちゃんのせいだもん……」
―その眼を、見る。
―彼に私への思いはとてもかなわないと思いつめたところがあったのか、それともたんに幼さゆえの好奇心の果てなのか。
―それはわからない。
―わからないゆえに、少しおそろしい。
「……わ、わたしの……せい……?」
尻尾をぎゅっと絡められ、もうエーフィは自分のものだと誇示するように月夜の空気に交尾を見せつけながら……彼女は、好意を向けられる。
「うん、だから……責任取ってね♪」
「……や、やっぱりこわい……ちゃんとお付き合いしてから、せ、せめて……っ」
―もう、お姉ちゃんそんなにしめつけたら痛いでしょ、まったくそんなに僕のことが好きなの?
―そんな声と共に、彼の腰と膣内のペニスの動きが早まる。
―ちがう。
―ちがうの、その「すき」は、「すき」とはちがうの。
―あなたはすきだけれど、でも……
声を絞り出すが、自身が慕っている者に、自身を慕っているものに対して言葉が出てこない。
「ふ、あ……お姉ちゃん……っ!僕もう……種付けするよ!」
―だめっ、やだぬいてっ……!!
―それしか、言えない。
―それ「だけ」を言いたいはずでは、ないのに。
「いいでしょ、卵産んで僕のお嫁さんになってよ……!い、イクよっ……!はらめっ……!孕めお姉ちゃん、僕のせーえきで赤ちゃん産んでーっ……!」
どぷっ!どびゅううううっ!
「ふ、ふああああああっ……!」
腰を大きく跳ねさせる。
無抵抗な膣内を、自分を無邪気に慕うものの白濁で満たされる。
そして、何れはおそらく……その卵子さえも。
「あ……っ……だ、だされちゃってる……びゅびゅーってっ……なかに……あ、はは……」
「卵が産まれたら僕がお父さんになるからね……お姉ちゃんもしあわせにするよ……!」
……これで、こう枠組みされてよかったのであろうか。
―……も、もう……
甘えるように抱きつくブースターを前に、まどろむ意志で尾を振って私はそう考える。
―答えは、きっと出ない。

2.
「よし、次は「こうそくいどう」だ!」
―秋の野を駆けるのは、相も変わらず元気な自分以外で。
―その様相を眺めることは、エーフィである私にとっては少しだけ楽しかったりもするのだ。
―かつてイーブイであった自分があったかもしれない、進化の可能性の一端。
―陽光を受けて力を蓄え、サイコパワーと呼ばれる超能力のようなものでポケモン達を助け……夜にまどろむ以外の生きかた。
その中でもサンダースは……「速さ」に特化した生き方は、どことなく彼女がなりたかったものに近しかったのかもしれない。
―だから私は、ここで皆を眺めるのが好き。
―それだけ、だったはずなのに。
「エーフィ!俺とバトルだ!」
「……またあ?……わかったわ、相手してあげる」
―いつものように突っかかってくる彼を、いつものように負かしてやろうとして。
「……とりあえず軽く……ね」
―その辺の柔らかい草の上にでも「サイコキネシス」でサンダースを落としてやろうとした。
「……ふふ、今日はやられっぱなしじゃねえぜ!」
―驚いた。
―サンダースもまた、進歩している。
―「まもる」でわざを防ぎ、こちらへ攻撃を続けてくるのだ。
「やる……わね!……今回は一本取られたかしら!」
―秘部が、疼く。
―昨日のことで寝不足もあったかもしれない、けれどもわたしは、決して後れを取るほどにはわざの扱いは鈍っていないはずだった。
―それでも、地に倒れ伏したのはわたしだ。
―きっと彼は「勝てた」と喜ぶだろう、ならばそれもまた……いい。
―真実なんて、誰だって知らないほうがいい。
―慕いも、願いも、呪いも。
「「ミサイルばり」はどうだ!……刺さりすぎていたらごめんな、バトルに勝つコツを教えてもらってさチラチーノさんから……へへ」
「……後れを取ったわ……さすがじゃない」
エーフィがトゲを抜きつつ素直に褒めたたえようとしたその時。
「じゃあ次は……「かたくなる」だ!」
―そう言って、彼は覆いかぶさってくる。
「なるほど……硬いとげを使った攻撃……いやそうじゃなくて!サンダースはそんなわざ覚えないでしょ!」
―いつもの使えもしないわざを使おうとする行動だと、そう思っていた。
―しかして目の前には、自分の鼻先直ぐの場所にはサンダースの興奮したものが突き出されている。
「……っ、また……なの……?」
「また……?」
―思わず、「また」と言ってしまう。
―自分がそういう目を向けられることには、大人たちの間で慣れている。
―それでも……ブースターに続き、わざの上達を師匠のように見守っていたサンダースまで。
―わたしを「そう」枠組むのかと。
―それは決して嫌ではない、それこそが彼らの望みであれば……そして、自分が必要とされることであるのならば……決して、悪いとは思わない。
―それでも、少しだけ……裏切られたような気持ちになった。
―ほんのすこしだけ、まるで幼年期の終わりを見るように。
「……な、っ……」
「……っ……み、「みずでっぽう」……っ!」
びゅうううっ!
目はそむけるが拒絶されないことに興奮したのか。
或いは戦いで昂っていたのかはわからないが、そう言うと使えもしないわざの代わりに欲望の澱をサンダースはエーフィにぶつける。
「や、やだっ……!なに、するのよ……」
顔に掛った白濁を拭いもせずに、怒り半分困惑半分で倒れ伏したままになっている彼女の秘部を、当然のように彼は舐め取る。
「「したでなめる」……ど、どうだ!」
「ひ、あっ……や、んっ……!」
思わず、腰がびくりと跳ねる。
―痺れるような感触。
―ブースターとはまた異なった冷たい舌。
―「それ」に感じたのは、きっとほのおタイプの彼と同じ気持ち。
「ふ、ふあ……エーフィっ……すき……っ……!気持ちいいかな……?」
―そんなこと。
―はいともいいえとも、言えるはずもない。
「「おうふくビンタ」!」
焦らす様に、サンダースは自身の帯電したものでエーフィの大事な所を叩く。
その度にびくりと腰を跳ねさせ、悦んでいるかのように彼女は尻尾の毛を逆立てた。
「……や、やっ……お腹がびくってっ……!」
「気持ちいいんだな……俺、俺エーフィが……っ、そ、そろそろ大技いくよ!」
―縋るような口調になる彼が「大技」で何をするか、想像もつかなかったが。
―今になって思えば、好きなものに対してそうしてしまうというのは……幼さゆえの、危うさなのかもしれない。
「「あなをほる」う……っ……か、からの……「みだれづき」!ふ、あ……こ、これがエーフィのナカ……!」
ずぷううううっ!と。
―前戯も満足にないままに乱暴に挿入されたサンダースそれは、確かに苦痛ではあったが。
―慕いの楔は、決して不快なものと言い切れはしなかった。
「や、っ……!やだ、そんなにはげし……ひ、あっ……!」
相手のことを一切考えない、ただ欲を満たすだけの動き。
慕うものへの激情ともとれるそれを受けて、とてもでないがエーフィは平静ではいられない。
「エーフィとこういうことするの……ずっとずっと憧れてた……っ!」
すき、と。
―ただそう言われれば、私は「枠組まれて」しまう。
―どうしようもないことであり、どうできようもないこと。
「……拒絶しないんだな……う、嬉しいぜ……っ、くらえ、「とどめばり」!」
「―――っつ!」
―快楽の座を突かれ、身体に電撃でも走ったのかと錯覚する。
―奥深いところまで好意を向けられると、それを許してしまう。
―複数匹と関係を持つなんて、という気持ちさえ溶解してしまいそうなほどに。
「や、あ……も、もういっちゃったから……やさしく、っ……」
「まだだよっ……!「おいうち」させてもらう、俺も気持ちよくなりたいもん最後まで……!」
ずちゅっ!ずちゅっ!じゅぷっ!
力なく尻尾を垂れさせるエーフィに、なおも容赦なくサンダースはエーフィの上より責め続ける。
愛があれど、愛があるゆえにおそろしきその恋慕でもって。
「これで最後……だっ!エーフィ、俺の子種で妊娠しろっ……!「タネマシンガン」……!」
―覚えない技、覚えのある感触。
―どぷっ!と注がれる感触、温かさは感じないが恐らく熱いであろうそれを、無抵抗に受け容れる。
―ああ。
「……ふ、うっ……!……今回は俺の勝ちだね、エーフィ……」
―誇らしげにそう言う彼に。
―きっと私は、初めて負けたのだろう。




―自分というものが存在するかどうか、それはわからない。
「よーしブースター、勝負だ!エーフィを娶るのは俺だ!」
―自身の「他者から見た」存在価値はポケモンによって様々であり、あるものは知識を、あるものは見た目を、あるものは力を買われて「存在していい」という枠組みに自分を当てはめる。
「ま、まけないもん!……お姉ちゃんに見合う素敵なポケモンになってやる!君だけじゃなく、ニンフィアさんやシャワーズさんにも負けないぞ!」
―そうなるように、できている。
―私は。
―私がどこの枠組みに当てはまるのか、それはわからない。或いは想像されるものは「理解したくもない」かもしれない。
「「だからまっててね、絶対凄いポケモンになるから!」」
―それでも、自分というものは存在していたい。この人生は決して悪くないと……そう想う。
―そんなことを思って……小競り合いながら、きっと認め合って進んでいく者たちと、秋空を見上げた。

                                     了
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