注意事項
- よそのこをお借りした小説となっております
- ♂同士の露骨な性描写があります
朝の一番搾り
荘厳な佇まいの剣道場に、爽やかな早朝の空気が流れ込む。また、今日という一日が始まる。そして、剣道場の裏手の旧家にある一部屋で始まった、細やかな朝の一時。
大欠伸と共にやおら起き上がったバシャーモ。開けた布団から露になる、隆々としつつも端整な筋肉。壁に掛けられた年代物の振り子時計を一瞥してから、立ち上がって部屋の一角に佇む。
深呼吸しつつ緩慢な動作でストレッチ及び準備運動を行い、時を刻む音の響く中で徐々に体を覚ましていく。
「今は五時、七時半にスタジオ入り……時間はあるな」
時計とにらめっこしてから、愛用の鞄から覗く資料に目を遣る。そこには「MHK」と「おにいさんがいっしょ」の文字。そう、彼こそが子供向けの同番組で絶大な人気を誇るたいそうのおにいさん、ケチャップである。大人気のダンス「チャモチャモ★ぷりぷり」は勿論、番組内で繰り出す見事な体操の数々と、明朗快活な性格で、子供達はおろか親世代のハートをも掴むスター的な存在となっていた。
学生時代は体操部のエースとして活躍した彼。小柄な体形が有利とされる体操種目に於いて、バシャーモとしても大柄であるにも係わらず、力強くダイナミックながら美しい技の数々で絶大な評価を得てきた。今も体が鈍らないよう、多忙な中での空いた時間でジム通いと体操のトレーニングを続け、雄々しい肉体美に磨きを掛けている。無論今朝も行っているストレッチ諸々にも余念がない……訳でもなさそうで。
「ふあ~……」
ケチャップが寝ていた布団の隣でもぞもぞ体を動かして目を覚ます、一匹の小柄なジュカイン。
「おはようガジュマル! 今日はちょっと遅いね」
「おはよ……てかお前が起きるのが早いんだろうが……お前が泊まりに来てなかったら、もう三十分くらい寝てられるのに」
ガジュマルと呼ばれた彼は、布団に入ったまま徐に上半身を起こす。寝ぼけ眼には眩しい燦々たる笑顔の挨拶に、目を擦りつつ不満を零した。こんなやり取りは何度あったか知れない。だが幸いだったのは、一晩全く暴君たるケチャップの寝相の犠牲にならなかった事だろうか。
しかしながらガジュマル、こう見えて剣道場「日花館」の次期当主となる身であり、一流の剣術家である。布団から露になる引き締まった筋肉は、隙を突いて鋭く切り込む剣捌きの助けとなっていた。
同じ空間にいる二匹は同い年かつ幼馴染であり、紆余曲折あって恋を成就させた。ケチャップは幼馴染の誼でMHKから程近い牙樹家に泊まる事も多かった。
「ほんとにゴメン! でも最近またタイトスケジュールでさ、オレん家から通うよりここで泊まらせてもらったほうが時間ができるからさ。それに愛おしいお前とこうして一緒に寝れるし」
「調子のいい奴め」
不貞腐れているように見えてほんのり頬が赤く、満更でもない。そんな所もケチャップはお見通し。
「そんなお前に、ちょっとお願い」
ガジュマルは即座に、ふっかつそうを噛み締めたような表情でケチャップを見上げた。そして真正面に聳える、熱情を孕んだ猛り。
「どうせそんなことだろうと思った……」
と、表情一つ変えず溜息を零す。
「こんなんじゃ仕事に行けないし、頼むからお前の『剣術』でスッキリさせてくれ!」
「ったく、毎度朝っぱらから元気なこった」
険しい眼に映る、そそり立った大太刀。物音で起こされた瞬間から、ガジュマルはそれを捉えていた。ケチャップが目を覚ます前から既に起き上がり、準備運動で高まった血の巡りに促されて熱き血潮を海綿体に集め、加えて愛しい小雄の存在によって更に大きく張り、マット加工を施された赤銅よろしく敏感な表面を鈍く艶めかせる。開いた傘の如く返しの付いた先端の刃は、殊更その艶めきを増し、それは兜にも見えた。
「ほら~早くしてくれっておチンポピクピクしてんじゃん」
「お前はのんきなくせに、ここはせっかちなんだな」
ずいっと迫る巨雄に悪態をつく。普段は丸く大きな目が、この時ばかりは鋭さを増して、テレビに映る明るいたいそうのおにいさんも一匹の雄だという事を、ガジュマルは都度実感させられる。
「早くしないとオレからいっちゃうぞ~」
「うるせぇ叩っ斬るぞ!!」
止まらない催促に堪忍袋の緒が切れたガジュマル。喚いた途端にはっと口を押さえる。時刻は五時過ぎ。周囲の起床時刻にはまだ早い。こんな事で家族に五月蠅いと言われるのは、まあ癪ではあった。
静まる部屋に一定間隔で響く、時を刻む音。眼前のケチャップは、それより小刻みな周期で縦に顫動していた。
「チッ、わーったよ。さっさとすりゃいいんだろ?」
「ほんと悪いね」
悪気あんのかよ、と再び見せた燦々たる笑みに小言をぽつり。無論雄に二言はない。ふう、と短く息を吐いて熱情を孕んだ大太刀にやおら手を伸ばした。
「ん、ぅっ……!」
寝起きで動きの鈍い変温の手指が触れた刹那、喉仏から微かに声が絞り出される。触れた緑は敏感な表面の張りと集まる熱を、触れられた立派な急所は冷え切った体温をそれぞれ知覚する。
「でっけえな、相変わらず……」
片手で握り切れない太さの刀身。先端の肉傘も既に目を見張る程開いて、ケチャップの大きさをガジュマルに主張する。
「お前に触られて、おチンポ喜んでる……!」
心拍よりも力強い脈動が生み出す心地よい波動は、大柄で筋肉質な体へと途端に広がる。鈍い艶を放つ表面は太い血管、そして尿道沿いに太く筋がそれぞれ浮き立ち、ケチャップの雄々しさを引き立てる。そして寝る前に洗ってから一夜明けた香しさが、ガジュマルの鼻を支配する。一物のみならず肉体からも、就寝中の仄かな汗ばみによって分泌されたフェロモンを匂わせていた。
ケチャップの立派さは大太刀に止まらない。その根元からぶら下がる雄巾着も、中に収まった二個の大きないのちのたまの存在を主張する。興奮による収縮で丸く弾力のある膨らみとなった部分に、ガジュマルは空いた手を下から添えるように包み込んだ。彼自身にない部分だからこそ、丁重に愛撫する。同時に冷えた手が熱を奪って、新たな命を作り出すのに最適な環境を意図せず作り出していた。
「ん、あ、あぁっ!」
竿と玉の二重の刺激に、声量を落として甘く鳴きつつ震えるケチャップ。愛方に弄ばれる喜びに刹那の膨張と躍動を交える。知らず知らずこみ上げた物が、すっかり開いた出口から丸く顔を出す。力強い怒張と対照的に透明な輝きを発して綺麗な雄の水晶玉は、弄ぶガジュマルの目を奪った。途端に形を崩して怒張へと一筋流下を始める。指で潰すが如く塗り広げると、強い粘り気が纏わり付いた。ケチャップが炎タイプである事の、何よりの証。
「うぅ、きもち、いい、ガジュマルぅ……!」
刻一刻汚れていくのを実感しながら、ケチャップは快楽を受け止めて喜び震え、愛方の巧みな剣術を施される熱い大太刀に、更に力が込められるのを実感する。
「へん、情けねえ面しやがって……」
ガジュマルは巨きな劣情の塊を刺激しつつ、鋭い視線を向けて憎まれ口を叩く。その赤と緑を分かつ口元が、途端に吊り上がった。
「そんな面……俺以外の奴に見せんなよ」
「んぉ、お、おぉっ!」
突如見せた挑発的な言動に、ケチャップは昂りを禁じ得なかった。一瞬硬く気持ちよく張り詰め、その勢いで尿道内の我慢の証が強く押し出されて宙で弧を描き、緑の小さな頭に降りかかる。
「はぁ、はぁ……顔、汚しちゃった……うぅっ!」
途端に卑猥さを増した童顔にそそられ、ケチャップは再び力強く突出する。溢れた汁はガジュマルによって塗り広げられ、途端に大太刀は淫靡に艶めき出した。
「どんどんでかくなりやがって……!」
更に明瞭に浮き立ちつつある表面の血管や筋を指先でなぞり、その弾力を楽しむ。快楽の涎に汚れた指先は、触れる漲りから離れる度に糸を引き、わざとらしくそれをケチャップに見せ付けたりもした。
今度は張り出した肉傘の縁をなぞる。雁首との段差が返しとなり、これまで幾度となくガジュマルの体内で猛威を振るってきた。その箇所をピンポイントで刺激されて怒張は熱く息づき、鈴口からとろりと漏らしてはその持ち主を戦慄かせて甘く鳴かせる。
きまぐれな草蜥蜴の手はいのちのたまに飽き、揉み続けて芳醇に香らせたまま、文字通り太い太腿に触れた。高い体温を持つその部分は、ぎっしり詰まった硬い筋肉ではち切れそうな程に張っている。それが高い生殖能力を反映する事は、ガジュマルも知っているし、現にそのせいで早朝からケチャップの世話を焼いている。学生の頃からこんな太腿だったが、ガジュマル以外の交際相手には悉くそのような行為には至れなかったと聞いてガジュマルは当初耳を疑った。何なら今でもそれは嘘じゃないかと思ってさえいる。そんな色雄の猛りを、ぬちぬちと濡れた音を立てて扱く。
「うおぉ! お前の扱き……格別だぁ……!」
息を荒げ、全身に回る火照りに汗を滲ませながらケチャップは喜び悶える。とうに臍まで届いてその上の腹筋をも隠す、上向きに反って更に力を込めて肥大を続ける熱い刃は、きゅっと締めて輪郭の丸みを際立たせる雄巾着と共に、嫌々始めた筈のガジュマルをすっかり虜にしていた。ケチャップを心地よく悩ます快楽の躍動は、透明な体液をどんどん先走らせては扱きに卑猥な音を強め、雄の果実を濡らしては、ガジュマルの足元に掛けられたままの布団へと長く糸を引いて滴る。もうすっかり汚されても、ガジュマルは厭わなかった。
「あっあ! そこはっ! うぅ……」
ケチャップを更に苛めたのは、肉兜をすっぽり包み込んではぬりぬり摩擦の刺激をもたらす緑の手。刻一刻とその瞬間に向けて情欲のエネルギーを溜める肉の刃が僅かずつながら怒張し続けているのを、直に感じ取れた。
端整なマッチョを存分に悶えさせて更なる力強い勃起に仕立て上げつつ気持ちいい雄の性の証を搾った所で、先端を覆う手を離した。ぬちゃあっと粘つきながら余す所なく潤っている唐楓の緑葉をガジュマルは自ら顔面に近づけ、雄の芳香と生臭さを放つ塩気を、ゆっくり舐め取る。
「うあぁ……めっちゃエロいな……!」
その光景を見せ付けられたケチャップは、煽り立てられた劣情の発散を望む力強い躍動を禁じ得なかった。
「誰のせいでこうなったと思ってやがんだ……!」
頬を染め、もたらされた火照りで呼吸を浅くしつつ、鋭くも潤んだ眼差しをケチャップに向けた。見合い続きで恋を知らなかったガジュマルにとっては、ケチャップとの交際を機に目覚めつつある感情でもあった。無論、放たれる色香に快楽漬けの雄が反応しない筈がなく。
「お前にもっと……気持ちよく、されたい……!」
腰を突き出し、度重なるビルドアップを受けて筋張った巨きな刃を見せ付け、再び強く脈打って噴き上げた物が、既に汚されていたガジュマルの顔を新たに汚した。
「畜生……我慢できねえじゃんかよ……!」
気持ちよく耐え続けて汚れた、熱情を孕む大太刀を再び掴んで、徐に小さな顔を近づけた。
――ぺろっ
突如大太刀から全身へと走った電流に、ケチャップは顫動して鳥肌を立てる。羽毛は汗で貼り付いて逆立たず、代わりにより凹凸が際立った日々鍛える筋肉を刹那に肥大させた。ガジュマルの舌は、これまで気持ちよく搾られ続けた巨雄の汚れを舐め取って味わいつつ、強く発する熱やパンパンに張った表面、雁首や血管、筋の凹凸を感じ取る。
「うおぉ! ガジュ、マルぅ……!」
色気を纏って舐る姿は効果抜群。ケチャップは奉仕する小さな頭を撫でながら、与えられる享楽に丸太の如き足を震わせ、次第に漲る物を火照った体に感じ始める。心地よく漏らす汁は次第に濃くなり、煮凝りを彷彿させる粘度を以て愛おしい童顔を直に汚す。
すっかり潤う緑と赤を分かつ口は、行為に汚れた雄袋を食む。快楽を受けて体積を増やし続ける雄の刃とは正反対に、大口を開けてようやく含める程硬く縮み、いのちのたまを体内に押し上げているのを感じ取った。
「やば……! そんなこと、されたらっ、オレ……うぅっ!」
新たな生命の源を程よく刺激されたケチャップは表情を歪めて戦慄き、ガジュマルの頭から引っ込めるなり手首から炎を噴き出して下腹部で熱く甘いわだかまりを覚え始める。熱い凶器は目でも知覚出来る程に膨張のペースを速め、より太く長く筋張る中で、特に先端の肉傘に愛方への熱情を込めた血潮が集中して一際大きく開き、艶を増していく劇的な変貌を捉えた。
「ったくぅ……出すなら俺の口の中でな」
次第に危なくなる粘りをだくだく漏らしながら限界目指して膨らむケチャップを、くっきり丸く張り出した尿道に沿って一舐めしてから、口内へと収める。
「んぁ、あ、ヤバぁ!」
包み込む粘膜の強い刺激に瞑目するも、無理やりにでも瞼を開く。エネルギッシュに下腹部の圧が強まる中でも、一秒たりとも愛しの小雄の艶姿を見逃したくない、強い意志の表れだった。
全体の半分程しか咥えられないにも係わらず粘膜と擦れ、舌を絡められて吸われる刺激は、ケチャップにとって十分過ぎる強さ。逞しい肉体に溜まった欲望の爆発を促し、捕らわれる最も敏感な突出に集中して熱く硬い鋼となり、先端の傘は開き切って、体内と同様に返しの役割を果たそうとエラが最も張り出す。
「うあ、ま、まるっ! も、もうっ……!!」
出せよ、と声を出す代わりに吸い上げる。止め処なく流れ込む命のエネルギーが前立腺を膨らませ、やがて止めの一撃で限界を迎えて猛烈な性感を発しながら破裂する。尿道を押し開いて詰まりそうな程濃い物が駆け抜ける感覚と共に、巧みな「剣術」によって切れ味鋭くなった大太刀が、強い内圧を覚えて口内で最も硬く増大する。
「うぅ、でる!! あぁぁぁっ!!!」
声量を落として限界を迎える喜びに啼いたケチャップは、汗を散らしながら筋肉を盛り上げて強張り、爆発の瞬間を迎えた。濃厚な情欲のエキスが途端にガジュマルの小さな口内に迸り、青臭く強い粘り気は嚥下に困難を極めた。口元から白く溢れ、堪らず噎せて口から猛りを放つと、未だ治まらない噴射によって、額の谷間と顔面に見る間に粘つく白液が塗られる。その一部始終を、抑圧からの解放による恍惚に痺れる中で見届け、卑猥な変貌にそそられて更に多く搾り出してしまう。
――ガジュマルはようやく、口内で粗熱の残る煩わしい白濁を飲み込んだ。その頃にはケチャップの激動はすっかり治まっていた。
「っくしょー布団は汚れるし、朝っぱらからお前の苦くてくっせえの飲んじまうなんてよー……」
「こんなところでやらなきゃよかったじゃん?」
「寝起きは体が動かねえっての!」
「でもこれで目が覚めたし体も温まっただろ?」
うるせえ、と吐き捨てて布団から飛び出し、頭に降りかかった白液をタオルで丹念に拭き取る。行為中、布団の中で自身を熱り立たせていた事は、ケチャップには悟られていないようだ……恐らくは。
あとは一風呂浴びればと、拭い終えて目を開く。飛び込んだ光景に、ガジュマルは絶句した。
「……ごめん、お前のかわいい顔にぶっかけちゃったのを想像したら、また……」
苦笑を浮かべるケチャップとは裏腹に、果てたばかりの倅は更なる享楽を求めてビルドアップ。
「……お前……どこまで底なしなんだぁ!」
憤懣やる方ないながらも、たいそうのおにいさんが仕事に行けないとなると、仕方なく二回戦を始めざるを得なかった。ケチャップは情けない姿を曝け出して、余熱を搾り出された。
時計を見ると、既に五時半を大きく回っていた。
「あ~ありがと~。ガジュマルのおかげでやっと仕事に行けるよ」
「その前に風呂入れバカ! ほらさっさと服持って行くぞ」
のんきなケチャップを急かし、浴室へと連れ込む。旧家ではあるが、シャワーはあるしお湯も出る。風呂は沸かしていないため、まずはケチャップ、そしてガジュマルと順にシャワーで先の行為の汚れをきっちり洗い流した。長年の体操で仕上がった肉体と、小柄ながら剣術で引き締めた肉体、両者の濡れた美しさは、相互に目を釘付けにした。
粗く水気を拭き取ってから、脱衣所へ上がる。ケチャップは体から熱を発して羽毛の水分を即座に飛ばした。
「いいよな、すぐ乾いて」
「お前の体も乾かしてやろうか」
「俺を燃やす気か!」
陽炎を揺らして伸ばされる手を即座に突っ撥ねるガジュマル。
「そんなことより時間ねぇんだろ? さっさと着替えて仕事行け!」
「はいはいわかったよ」
「返事は一回!」
「はーい」
ガジュマルに唆されてケチャップは外出用のジャージに身を包む。ようやく巷で見かける出で立ちとなった。
「飯は?」
「用意してる」
「じゃあお前の分作らなくていいって母上に伝えとくからな」
「うん」
端から見れば世話焼きのオカンとマイペースな息子に見えるが、これでも幼馴染兼恋人である。
「……あ、カバン部屋の中だ」
「じゃあさっさと取りに戻って仕事行け! 今日もみんなを笑顔にしろよな!」
ケチャップの尻を両手で押し、強引に脱衣所から追い出した。外から聞こえるのんきな挨拶を耳で拾いつつ、脱衣所に独り佇む。両手に残る、ジャージ越しの引き締まった弾力と熱。それをぎゅっと強く握り締めた。
一息ついて、ガジュマルも今日初めて衣服を身に纏う。袴の帯を緊く締め、開いた眼は鋒の如き鋭さを放つ。足音を立てずに歩み、深く一礼してから道場に足を踏み入れた。早朝の静謐の中で瞑想した後に愛刀を抜き、徐に構える。風切音を立てて空を一閃し、残心を解かぬまま再び構える。その凛とした佇まいは、次代の主に相応しい気品に満ちていた。
Special thanks: キキ
【原稿用紙(20x20行)】 21.3枚
【文字数】 7135文字
【行数】 124行
【台詞:地の文 台詞率】 59:59行 50% / 1346:5860文字 19%
【かな: カナ: 漢字: 他: ASCII】 3688: 576: 2196: 710: 36文字
【文字種%】 ひら51: カタ8: 漢字30: 他10: A0%