#include(第十八回短編小説大会情報窓,notitle)
*ワンクッション! [#wyBa5FB]
-''この作品に登場する施設等は全て架空のものとなります。実在する某施設及び企業とは一切関係ございません。断じて!&color(white){頼むから怒らないでくださいRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさんRI〇APさん};''
-''&color(red){成人向け};です。ポケモン♂×ポケモン♂の絡みがあります。&color(white){貞操帯、受けがリードするみだらな行為、及び断面図描写があります。透視能力はいいぞ!!!};''
*Let's ライ〇ップ! [#h3tZa5d]
目の前に佇む建物を見上げ、瞬きをする。
「これ……いろんな意味で大丈夫か?」
看板には「トレーニングジム ライ〇ップ」と書かれている。どう見てもボディメイクで名を馳せた大手ジムのパクりにしか見えない。念のため、〇の中はZAではないとだけ言っておこう。
とはいえ、劇的な変化を遂げてマッシブになったホモのダチが薦めてくれた所だ。寒い冬に備えてたらふく食ったのに、思いの外暖冬で蓄えを消化できなかったという&ruby(てい){体};の、足はむっちり、腹は丸く膨らんだ情けない肉付きのレントラーのまま春を迎えたくはない。
デブ専ホモからの受けはいいだろう。だがあいにく俺の好みはマッチョなオスだ。これを機に俺自らマッチョになれば自ずとそういう者たちが寄ってくるだろう。類は「ホモ」を呼ぶ、略して類ホモなんてな。
黄色い瞳をギラリと光らせ、お得意の透視能力で内部を探る。設備は整ってるし、環境は悪くなさそうで少し不安が拭えた。よし、入るか!
丸い腹を揺らしながら、建物の中へ足を踏み込んだ。受付にいたライチュウが、笑顔で挨拶する。紹介制とのことでダチの名前を出した上で入会希望の旨を伝えると、既にダチからも連絡があったらしく、スムーズに進んだ。
この施設やトレーニングのコースについて一通り説明した後、申込用紙を渡してくれた。さすがに大手ジムのパクりとあってか、柔軟なプログラムが組めるよう、希望項目は比較的細かく絞り込めるような仕組みになっている。案内に沿って記入すればいいのでやりやすい。とりあえずダチが薦めてくれたコースで提出した。高額な料金の半額を前金として支払った。コツコツ貯めたお金からの出費だが、もし駄目だったら払い戻しも利くとのことで、思い切って決断した次第だ。
初めに入会の証である会員証が手渡された。手続きが済むまでの待ち時間でぼんやり周囲を見回す。利用者やインストラクターと思われる姿を時々見かけるが、みんなスパッツ状のトレーニングウェアを着用している。今の俺の体形じゃちょっと恥ずかしそうなやつ。でもここであいつみたいに劇的に変われるなら……。
「お待たせしました」
ライチュウとは別の声がして振り向く。そこにいたのはフライゴン。爽やかな青年という雰囲気だが、シングレット状のウェア越しに筋肉の隆起が見て取れる。こんなムキムキのフライゴン初めて見たぞ……!
「本日から担当しますフライゴンです。よろしくお願いします!」
「よ、よろしくお願いします……」
きょとんとしながら挨拶を返す。そして早速彼に案内され、この施設の奥にある建物に入る。そしてある部屋に通された。
「ここがアナタの部屋です。必要な器具とかは受付やワタシに申し出れば用意します」
ここが宿泊コースの部屋か。造りは簡素だが間取りは広く、トレーニング器具を置くのを前提にしているようだ。痩せろよと送り出してくれた兄貴に家は任せてるし、持ってきた物も少ないから手狭にはならないだろうし、ここなら快適に過ごせそう。引き続きフライゴンからスケジュールやトレーニング内容、サポート諸々について説明を受け、それで承諾した。
「トレーニングウェアの制作のために採寸させていただきますね」
マジか。あまり見たくない惨状を数値化されることに目を背けたくなったが、とりあえず我慢する。俺のような四足だと腹部と下半身に着用とのことで、腹囲や後足の太さ、尻周りを測られた。案の定絶望的な数字を見せられ、溜息を漏らした。
完成するまではレンタルのウェアを着るが、やっぱりレントラー用は入らず、更にデカいオドシシ用を着ることにする。それでも腹周りがパツンパツンで変な気分だ。
「よし、そしたら準備体操をしようか」
急にフライゴンが砕けた口調になる。彼に教わりながらストレッチをしてみるが、この時点で思ったよりキツかった。
ジムへ移動して、ランニングマシンに案内された。初日ということで軽めのメニューだとフライゴンは言う。とりあえず乗って、動き始めたベルトに合わせて走り始める。軽めのメニューと言うが……。
「ぜえ、はぁ……ぜぇ、ぜぇ……」
開始数分で息切れ。モニターの走行距離を見て、痩せてた半年前はこの数倍走って息切れするかどうかだったことを思うと、途端に情けなくなってきた。
「ほら、ペース落ちてるぞ」
「ひゃっ!」
笑顔のフライゴンに尻を叩かれ、変な声が出てしまう。息切れする中、否応なくペースを上げる。ウェアで締め付けられても腹が揺れてるのがわかる。噴き出した汗で毛皮が濡れ、自慢の鬣も次第に寝てきた。マシンのペースに合わせるのに精一杯だったが、どうにか目標の距離を走り終えた。
「お疲れさん! 今日はこんなところだけど、明日からメニューを増やしていくから、よろしくな!」
「あ、ああ……」
爽やかな笑顔で言うことじゃないだろ、と息切れする中で思うも言葉にはしなかった。四足だと自力で脱げないトレーニングウェアをフライゴンに脱がせてもらい、シャワールームで頭からお湯を浴びる。
滲み出た汗が流されていく爽快感は運動後ならでは。だが逆に毛皮が濡れて体形がより顕在化された。この残念な体、どうにかしなきゃな。浴びせられる水と滴る水の音が狭い空間に響いた。
シャワーを浴びて部屋に戻ると、ランニングマシンが部屋に置かれていた。程なくして夕飯が運ばれてきた。用意したグライガーは、どうやら管理栄養士らしい。俺の要望に合わせて高たんぱく低糖質のメニューを提案してくれた。
食事に関する説明を受け、普段の食事で意識することを教えてもらった。俺の場合は木の実を減らし、卵、肉、魚介系を増やすといいようだ。増減はあれ、種族的な面での食事内容とさほど相違ないのはありがたい。大好きな木の実をたくさん食えないのはつらいけど。
グライガーの説明を終え、夕飯を口にした。うまい。うまいがやっぱり木の実が少ないのは物足りない。量はそこまで多いわけでもない。そもそも種族柄、たらふく食えば数日絶食しても平気なくらいだ。
空っぽの皿が残る。グライガーがそれを回収して部屋を出た。ここでやっとゆっくりってわけじゃない。フィードバックのため専用の紙に今日の食事内容や飲んだ水の量、睡眠時間などを書かなきゃいけない。ペンを口にくわえて一通り紙に書いたら夜もいい時間。明日から朝が早いから、寝床で丸くなった。と、その前に……。
#hr
「――トラーさん! いつまで寝てるんですか!? レントラーさん!」
聞き覚えのある声が耳に入り、目を覚ます。部屋の壁の時計を見て、眠気が一気に吹っ飛んだ。
「やばっ寝坊した!」
飛び起きてすぐに扉の鍵を開けた。ゆっくり開くと、むすっとした表情のフライゴンが佇む。苦笑いを浮かべながら深く頭を下げた。
「これで三日連続寝坊ですよ! 朝七時に起きてからワタシが来るまでに、ランニングマシンで三キロ走ることになっているのに、これじゃあんまりです!」
溜息混じりに叱られ、弁解の余地もない。ライ〇ップ暮らしを始めて一週間、疲れのせいか起きられない日々が続いていた。その理由を、今日のスケジュールの説明をしようと部屋に入ったフライゴンに感付かれてしまった。
「夜遅くまでオナニーしてたでしょ?」
「うっ……」
冷や汗が滲み、やおら視線を逸らす。処理しそびれた床の残骸の臭いでバレたな。
「就寝時間を過ぎたのに喘ぎ声が聞こえると、他の会員から苦情が来ました。さすがにこれ以上はワタシも看過できません! 残念ですが、重い処置を執らせていただきます」
ショルダーバッグから金属製の何かを取り出した。本能的に嫌な予感がしたが、気付いた時には彼に取り押さえられ、仰向けに倒されていた。放電して抵抗しようにも地面タイプには一切効かず、あっという間にそれを取り付けられてしまい、カチンと金属音が鳴った。この目で確認したら、チンコや金玉が完全に金属に覆われていた。排泄はできるが、オナニーはおろか触ることすらできない。
「オナニーが枷となる以上、それを外すことはできません。外れるときは即ち、アナタが決めた目標を達成したときです! いいですね?」
「は、はい……」
声のトーンが大きく下がった。無理もない。ざらざらなベロでトゲトゲな自慢のチンコをじっくりかわいがってから気持ちよくぶちまけるのが寝る前の楽しみだったのに、それを奪われたのだ。落胆の中トレーニングウェアを着せられる。服越しにあまり目立たないのが幸いだ。
「さあ、スポーツドリンクを飲んで。トレーニングを始めるぞ」
トレーニングモードのスイッチが入ったフライゴン。素直に飲んでから一緒に宿舎を出てジムへ向かった。
ランニング等の有酸素運動に加え、筋トレのメニューも追加されていた。四足だと種類は限られるが、主に重いそりを曳いたり、体に重りを付けて走ったり、専用の岩場で上り下りを繰り返したりと、どれもハードなものばかり。毎日ではないのが救いだが、今日はあいにくその当たり日。歯を食いしばりながら全身に力を込めてそりを曳く。
「諦めるな! 少しでも前へ進み続ければゴールに着くんだ! ゴールが見える分まだマシなんだぞ!」
フライゴンの檄を受けつつ必死に前へと進む。気の遠くなるような時間をかけてゴールにたどり着くと、息を切らしてその場にへたり込んだ。
「頑張ったな! オレも今のキミみたいに歯を食いしばって鍛えたから、この体を手に入れられたんだ。これを乗り越えれば未来は明るいぞ!」
彼の励ましの言葉をちゃんと聞ける程度の余裕はなかった。よく聞く乳酸が溜まったような感覚と息苦しさ、そして火照った体の汗臭さですっかり頭が支配されていた。
重い体を引き摺ってシャワーを浴びる。昨日までなかった水音が壁に響き、溜息が漏れた。シャワールームから出ると、マッサージ室に連れて行かれ、フライゴンが直々に虐めた肉体を解してくれた。筋肉質な体から想像できない絶妙な力加減で、思わずウトウトしてしまう。この辺はさすがプロといったところだ。
天国のような時間もあっという間に過ぎ、尻を叩かれて放電しながら飛び起きた。ニッと歯を見せて笑うフライゴンにむすっとした表情で返した。幸い、俺の疲れマラは金属に覆われてバレてはいなかったようだ。
夜を迎え、部屋で一日を振り返りつつ紙に書き留める。トレーニングもさながら、あいつに着けられた忌々しい金属製の何かがとても癪だ。
一日のうちマンツーマンで指導してもらうのは数時間程度であり、その他は基本的に自由時間。仕事を持つ者は出勤するし、俺みたいに仕事を持たない者は施設内で自主トレやボディメイクに関する資料を読んで勉強に勤しんだりしている。そこまで真面目じゃない俺は他の会員のトレーニング風景を眺めることが多かった。
でも今日は違った。目を光らせてトレーニングウェアの中をつぶさに観察していた。その結果にがっくり項垂れた。変なのを股間に着けられているのは俺以外に見当たらなかったのだ。
「はぁー……」
大息をつき、寝床で丸くなる。悶々としてきて股間に頭を近づけたが、例のあれが邪魔して致せない。勃起しても一切触れられない歯がゆさで鳴らした牙に、電流が走る。
「くそったれ!」
俺は募るイライラのあまり不貞寝してしまった。
目を覚ましたのは六時三十五分。なんてこった。早起きしてしまった。悔しいけどあんなことで叱られるのはごめんだから、ランニングマシンに乗って走り出す。不思議なことに、三キロなんてあっという間に走れた。少々息切れはするも、初日に比べれば息切れしにくくなってるのは成果が出てる証拠だろう。
「おはようございます! 今日はちゃんと起きられましたね」
フライゴンが満面の笑みで登場する。してやったりに見えて気に食わないが、ここは抑えた。
「調子はよさそうですね。これならトレーニング効果もより上がりそうな感じがします。今日もがんばりましょう!」
「よろしくお願いします」
目標達成に向けた新たな一日が、始まった――
股間に変なのを着けられて以来、オナニーできず悶々する日々が続いた。それだけにとどまらず、用を足してもキレが悪いから小便臭くなるし、トレーニングウェアなしじゃ施設内すら出歩けない。
日を追うごとにその屈辱はより強まっていく。かといって誰かに八つ当たりもできず、やったところでインストラクターはみんな俺よりレベルが高くて強いとわかってるから、更に分が悪くなるのは目に見えていた。そのフラストレーションは自ずと自主トレに向かうようになり、狂ったように没頭していた。
#hr
気が付けば、コース期間の二ヶ月が目前に迫っていた。俺の体はというと、来た頃の丸くだらしないお腹はどこへやら。胸から股間にかけて細くなる輪郭が完全に復活を遂げていた。
それだけでなく、むっちりしていた四肢も今や筋肉で太くなり、それどころか全身が太くがっしりした体形で、鏡でまじまじ見ると自分のことながら見違えてしまった。
フライゴンの横で体組成計に乗る。画面に映る61.7kg、そして体脂肪率9.8%。
「素晴らしい! 目標達成ですね! よくがんばりました!!」
「ありがとうございます!」
感激しているフライゴンに、自ずと俺も笑みが零れた。8.6kg減とはいえレントラーにしては重めだが、俺の高さが156cmであることと、この体格を考慮すれば、希望通りの結果を得られたのである。まあ、結果的に成功したのは、悔しくも忌々しいブツのお陰なんだが……。
「それはともかく、『あれ』、忘れてないですよね?」
「あれ? ……あぁそうでした!」
その反応、絶対忘れてたな。忘れてたというよりそれが日常の光景になってたんだろうけど、それは俺にとって不服だ。
俺の部屋に戻り、フライゴンがトレーニングウェアを脱がす。露になる筋肉で引き締まった体毛の薄い腹部。そして散々俺を苦しめてきた金属。フライゴンがショルダーバッグから取り出したのは一本の鍵。それを尻付近の鍵穴に挿し込んで回すと、カチャッと音がして馴染んだ締め付けが緩む。彼の手によって、散々苛まれた束縛から解放された。
二月弱ぶりに目にする皮に包まれた突出と大きな丸い膨らみ。引き締まった腹部によって、それは鍛える前より更に強調されていた。屈辱を乗り越えて体得した、雄としての理想の姿。鏡に映った瞬間、不意に胸が高鳴った。だがそれを妨げる不快臭。
「あの、シャワー浴びてきていいすか?」
「いや、後にしてください」
「後?」
怪訝に満ちた表情でフライゴンを見つめる。彼はニコニコ笑っていた。
「とにかくワタシについてきてください」
「は、はぁ」
ここは言われた通りに後ろをついて歩く。全く通ったことのない、初めての経路。いかにもな裏道の様相に、入り混じる期待と不安でドキドキしていた。
辿り着いたのは一枚の扉。フライゴンが開けて、一緒に中へ入った。一見殺風景だが、藁が敷かれている部分があり、寝泊まりはできるようだった。
「な、何すかここ?」
「ここでインストラクターとして目標達成を祝い……」
緑色の筋肉質な腕が、俺の肩を掴んだ。
「フライゴンとして、キミにがんばったご褒美をあげるからな」
急に鍛錬中の口調になり、俺の体を撫でる。
「あの、これはいったい……」
困惑する俺を捕らえる鋭い目が、赤いカバー越しにギラリと光った。
「知ってるだろ? このジムがマッチョになりたいゲイ向けだってのをさ」
まさか……! 俺はごくりと生唾を呑んだ。
「特にキミは二ヶ月近くオナニーを我慢したんだ。それに見合う対価を与えるのもオレの務めさ」
長い首を伸ばし、頭をゆっくり俺の股間に潜らせる。
「ひっ!」
全身の毛が逆立ち、火花が散る。彼の舌は俺の突出に巻き付き、口内で包み込む。長いことご無沙汰だった若い雄の象徴は、この程度の刺激にも敏感に反応して成長を促される。がっしりした肉体が甘やかな電流に震える中で、先端が鞘から飛び出す。そこに舌が触れた瞬間、雷に撃たれたような衝撃が走った。
自分以外の他者に舐められるのがこんなに気持ちいいものだなんて。驚きと喜びに脳が支配される。フライゴンの口には不快な臭いと塩気がさぞ充満してるだろう。それでも舐めるなんて……。
「うおおっ!」
再び背中がゾクゾクッと震えた。彼にくわえられて急激な速度で伸び切り、絡み付く長い舌によって、俺は情けなく顔を歪めて喘ぐばかりだ。
やっと口から解放される。彼の口元から透明な粘りが長く糸を引く。覗き込むと、それはすっかり膨れ上がって先端の無数の突起が目立つ俺のチンコと結ばれていた。
肉体改造の影響か焦らされ続けたせいか、この段階の勃起でも今までで一番大きく見える。フライゴンも目を見張っていた。
「さすがレントラーだけあってデカくてトゲトゲですごそうだな。……挿れたいだろ?」
さり気ない雄の挑発に、俺はいとも簡単に乗ってしまう。
「よーし、じゃあ……」
フライゴンがスイッチを取り出して押すと、天井から何かが垂れ下がる。呆然としていると、突如前足を掴まれ、持ち上げられる。それは吊り下げられた輪っかに捕らえられた。
「お、おい! 何を……!?」
続いて胸の辺りを大きな輪っかが締め付ける。上半身を斜めに持ち上げられ、身動きが取れない。その下にうつ伏せでするりと入るフライゴン。捕らわれたマッチョな肉体から突出した先端が、何かに触れる。わざわざ透視しなくても、それが本来「出口」である場所だと即座にわかった。フライゴンの体が押し付けられ、勝手にすぼまった口をこじ開けて&ruby(なか){体内};へ挿入っていく。
「うぐるるぅ……!」
鋭い牙を剥き出してチンコからの強い刺激に耐える。体内ではうねりを持つ肉にぐるっと取り囲まれ、招かれた俺を圧迫と摩擦で喜ばせようと働きかける。いつの間にか根元まで包まれていた。
「なっ、なんでこんなこと、すんだよ……!?」
呼吸を乱しながらフライゴンに訊いた。彼はふふんと笑う。
「キミは&ruby(中に出したこと){実戦経験};がなさそうだから、オレがリードした方がいいと思ってな」
うっ、図星だ……。チンコを筒状の何かで刺激されたのはせいぜいオナホ止まり。一言も話してないのになんで見抜かれてるんだ? 混乱しているところにフライゴンの穴が圧迫を強める。
「うっぐおお!」
マッシブな肉体が跳ね、体内でドクンと脈打ち、それは何かが先っぽから出る感覚を伴う。脈動の芯に響く力強さも、これまで経験したことのないものだった。
「すごい力で……ドクンてなった……!」
「よかったな! 体を鍛えるとチンポもパワフルになるんだ。オレのケツマンでとくと味わえよ」
俺の体をマッサージしてくれたように、絶妙な加減で締め付け、ゆっくり前後に動く。&ruby(ベテラン){熟練者};の貫禄を誇示する性の営みに、俺はひたすらにエロい声と我慢汁を漏らすばかり。初めは不服だったのに、徐々に彼の責めに溺れていくのを自覚せざるを得なかった。
下を覗き込んで目を光らすと、うねった肉壁に扱かれる俺の張り詰めたチンコが見える。出したがってる俺の子種で充満した大きな金玉やそこから伸びる長い管もよく見え、勃起で硬くなる前立腺も確認できる。フライゴンの体内は、初体験中の俺の粘り気で汚れている。
なんて贅沢なんだ。マッチョになったご褒美に快楽を伴う経験をさせてもらえて、かつ一度きりの貴重な瞬間をこの目で見られるなんて。俺は自ずとヒートアップした。
「フライゴンのマンコ……気持ちよすぎだろッ!」
涎を垂らし、火照った汗だくの筋肉を震わせて与えられる刺激を存分に堪能する。先端の突起の存在が襞の形状をはっきり捉えて快楽の相乗効果を生み出し、つくづくこの形のチンコを持って生まれたことを、心から喜んだ。
だが二月近いお預けの代償は思いの外大きかった。チンコが問答無用でもうすぐ出すぞと訴えている。ぬるぬるになって弄ばれ続け、強く躍動して更にぬめる中、硬く締まった金玉から長い管、前立腺にかけてウズウズし始めている。
「うあっ! 俺、もう……でそう……うぅ!」
彼に正直に伝えた。上を向き、火照った顔で笑みを浮かべる。
「いいぞ……! オレはいつでもキミを受け止める!」
フライゴンの手練れた肉穴が、俺の立派な電柱をより一層ねっとり攻める。作りっぱなしだった俺の精子が、二ヶ月分の欲望を抱えて前立腺へ流れ込む。その刺激に触発され、彼の体内でバキバキに膨れ続ける。奥の大きな襞の狭まりに、突起だらけの先端が当たる。
「グオオッ! やばい……!!」
前立腺内は徐々に白くなって満たされつつある。二つの強烈な性感の電流がマッシブな俺をわななかせる。
襞への当たりを強めた先端がとうとう押し破り、向こうの空間へと突き抜けた瞬間、作り出した精液で風船のように膨らんだ前立腺が反射的に収縮して、拡張し切った尿道へと押し出し、濃厚な白がフライゴン目掛けて最奥へ到達した剛突の中を突っ走る。
「がっグルルッ!!! ウゥ!!!」
強烈なエクスタシーが一点からビリビリ体を駆け抜け、制御不能な肉体から派手に放電する。同時に彼の体内で、電気を纏った猛烈な威力の噴射が起きる。俺はフライゴンのお陰で童貞卒業の瞬間をこの目に収められた。
解かれた我慢を象徴するようにパワフルな律動で注ぎ続け、フライゴンの中はバリウムを飲んだ中年を彷彿とさせる白さに染め上げられる。俺の真下に作られた透明な水溜まりに、溢れた精液がビチャビチャ滴った。
初の種付けの多幸感に浸りながら、激動の衰えを感じ取る。鼻に残るイガグリの花のようなツンとした香りが、童貞でない事実をより強く主張した。
萎えてきたところで、フライゴンが前へ動く。ずろんと抜かれたチンコがヒヤッとする。機転を利かせた彼がタオルを取り出して綺麗に拭き取った。そして上半身を解き放つ。
「オレからのご褒美、お気に召したかな?」
「はい……この日は一生忘れません……」
素直にそう口から飛び出した。きつく屈辱的な日々が続いたが、それを克服して得られたのは一生物の思い出だった。
「俺……あんな目に遭ったけど、ここで鍛えてよかったです」
「それを聞いてオレもやっと安心できたよ。がんばったな」
彼の言葉に感極まりそうになったが、ぐっと抑えて改まった。
「あなたは一見むごい仕打ちをするように見えて、実はちゃんと俺のことを考えてたってはっきりわかりました。他の誰かにも同じようにやってるのは承知の上ですが、それでも言わせてください。俺は――」
ありったけの勇気を振り絞って、彼に想いを伝えた。
――ものの見事に砕け散った。
彼には既に&ruby(パートナー){愛方};がいた。その事実が受け容れられず、彼の前で大人気なく号泣した。ごめんな、ごめんなと何度も繰り返しながら、俺をそっと抱き締めた。低めの体温に残るあの瞬間の微かな&ruby(ほとぼり){熱};が、毛皮越しに焼き付いて離れなかった。こんな形で一生物の思い出が上塗りされるなんて……。
#hr
翌日、宿泊コースの期日を迎え、俺は宿舎を後にする。受付で残り半額の料金を支払い、ライ〇ップを後にした。たかがパクりと侮っていたが、ダチが薦めた理由がようやくわかった。
しばらく建物を眺めてから、ゆっくり家路へつく。フライゴンの姿は、最後までなかった。
帰宅早々兄貴に声をかけたが、あまりの変貌ぶりに警戒されたのはちょっとショックだった。だが自信に満ち溢れた姿を見て、心から喜んだのも兄貴だった。紹介してくれたダチには感謝を込めて最高級のヤドンの尻尾を奢った。
そしてあの二ヶ月で叩き込んだ自主トレーニングや食事管理のお陰で、自宅暮らしでもこの体格をキープでき、今までではあり得ないモテ期も到来した。加えて、良縁に恵まれて最愛の伴侶にも巡り合えた。俺もここまで変われるんだと、順風満帆な半生を噛み締めていた。
見上げた赤と黄色の目に映る建物。あの後も俺は日帰りコースで定期的にここに通っている。受付のライチュウに会員証を見せると、個室に通された。しばらく待っていると、ノックの後にやおら開く扉。
「お待たせ。さあ、始めようか」
変わらぬ明るい笑顔で入って来たせいれいポケモン。その手にはトレーニングウェアと、忌々しいはずだった金属製のあれがあった。
&size(24){''続編→ [[肉体改造の果てに]]''};
#hr
【作品名】 Let's ライ〇ップ!
【原稿用紙(20×20行)】 30.1(枚)
【総文字数】 9844(字)
【行数】 189(行)
【台詞:地の文】 16:83(%)|1639:8205(字)
【漢字:かな:カナ:他】 36:53:10:0(%)|3552:5228:1009:55(字)
#hr
*投票コメント返信 [#MYlV0ys]
-&size(16){''めっちゃエロくて最高でした…!!! (2022/07/03(日) 20:40)''};
ありがとうございます。投票したのが誰かは予想が付いているのでここで言わせていただきます。''あなたの1票が欲しかった!''
レントラーならではの能力でここまでエロくできるんだからレントラーって罪深いポケモンですよね。そう思いません?
-&size(16){''誰かはやると思ってましたよ、ええ (2022/07/07(木) 23:13)''};
さーせんした! 大会を開催の告知があってから出先で真っ先に思い浮かんで勢いでエントリーしたはいいものの、それが逆に悩みの種になりました。
本家本元に見つかって怒られないか心配です。
-&size(16){''いい意味でぶっ飛んでた、面白かった ちょっとライ〇ップ行ってみようかな… (2022/07/09(土) 01:01)''};
ありがとうございます。楽しく読んでいただければこれ幸いです。
マッチョになりたいゲイ向けのジムなので、嗜好が合えば是非行ってみてください。
経験豊富なインストラクターやスタッフ一同が全力でサポート(意味深)してくれますよ。
-&size(16){''メタボレントラーすごく可愛かったです。ほんのりギャグ風味なのもサクサク読めて楽しかったです! &color(red){(2022/07/09(土) 23:59)};''};
投稿時間に注目してください。これに気付いたとき思わず涙が出そうになりました。
あなたが滑り込みで投票してくださったお陰で、この作品が同率9位になることができました! 本当に、''本当にありがとうございます!!!''
自分あまりデブ系は書かないのですが、それでも滑稽さが伝わったようなら何よりです。ギャグ風味になったのはVan McCoyの「The Hustle」を作業BGMにしていたせいかと思います。
#hr
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