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Cyndaquil × Chikorita 3. The Final Day の変更点


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次の日の朝、ヒノアラシはゆっくりと体を起こした。 
「…………」 
静かに横を向いたが、そこに誰かがいるはずがなかった。 
清々しいはずの朝が、この日はやけに味気なさを含んでいた。 
『そろそろ…帰るね……。じゃあ…おやすみ』 
チコリータの言葉がよみがえる。チコリータにした仕打ちは許されるものではないだろう。 
だが、理性の歯止めを失い、いくら衝動的にとはいえ、彼女を傷つけてしまった。 
――嘘を、ついてしまった。 
(今日…ちゃんと謝ろう……。許してくれるとは…思えないけど……) 
ヒノアラシは、基地の中で、チコリータがいつものように『救助に行こう!』、と誘いに来てくれるのを、ただ、じっと待った。 




チコリータの方は、一睡もできていなかった。 
昨晩のヒノアラシの行動が忘れられず、眠れなかった。 
口に無理矢理注ぎ込まれた、ヒノアラシの精液……。苦く、生温かい、白い粘液。 
精液の味は苦い以外はわからなかった。それどころではなかったからだ。 
しかし、嘘をつかれたにもかかわらず、嫌と感じたのは行為の最中と後だけだった。 
今は、あんな行動をとったヒノアラシが愛しくて仕方がなかった。 
(謝ろう……) 
チコリータは心に決める。 
(ヒノアラシに、謝ろう……。今の自分の気持ちを、ヒノアラシに伝えよう……) 
チコリータの瞳に、迷いは一切なかった。 
(わたしは…ヒノアラシのことが、好き、なんだ) 




その頃、ヒノアラシに来客があった。 
『ヒノアラシさんっ! ボクたちをチコリータさんみたいにしてくださいっ!』 
2人同時に言う彼らは、プラスルとマイナンの兄妹だった。 
「……いつから、そのことを?」 
重く重くため息をつきながら尋ねるヒノアラシ。一昨日の夜からなのか、昨晩からなのか……。 
『昨日の夜からでーす!!』 
2つの声が同時に返ってくる。ヒノアラシはもう一度ため息をついた。 
「いいけど…最初はキツいよ? 効果は1日っきりだし……」 
『だいじょーぶでーす!!!!』 
底抜けに明るく、赤と青の電撃の火花をパチパチと散らしながら、プラスルとマイナンは応えた。 
「…はぁ。わかった……。作ってあげるよ、薬」 
ヒノアラシは、今までついてきたため息の中で一番重いのではないか、と思うほどのため息をついた。 




ちょうどその時、チコリータは救助基地目指して走っていた。 
今抱いているこの気持ちを、愛しい彼に伝えるために。 
愛しい彼に、謝りの言葉を伝えるために。 
『ちいさな もり』を通り過ぎ、基地にまっすぐ続く小道を急いで駆け抜けた。 
程なくして、チコリータは基地に着いた。そこで見たのは―― 
――ヒノアラシが、プラスルとマイナンに透明な瓶を手渡しているところだった。 




「……いいかい? 瓶の中の粉を少しだけ、自分が好きな味のグミに振り掛けるんだ。それで……」 
『それで?』 
「…2人同時に話さないでほしいな……。まあいいや。それを食べたらチコリータみたいになれるから」 
『わかりましたー』 
「さっきも言ったけど、効果は1日っきりだから。くれぐれも振り掛けすぎないようにね?」 
『はーい!』 
プラスルとマイナンは元気よく返事をし、その場を立ち去っていった。 
「やれやれ……。あの調子だと、また来るだろうな……」 
ヒノアラシは呆れながらため息をつき、基地に戻ろうとした。 
そして、視界の隅にチコリータがいた。瞳は潤んでいた。 



「…ヒノアラシ、今の薬、もしかして……」 
チコリータは涙ぐみながら、搾り出すようにヒノアラシへ質問をぶつける。 
「いや、あの薬は……」 
「わたしに飲ませた薬でしょ!? なんでっ…なんであんな小さな子達にまであの薬を!?」 
チコリータは感情の激昂にまかせ、ヒノアラシに罵声を浴びせかける。 
「落ち着いて聞いてチコリータ……」 
「嫌!! わたし、あの子達を止めてくる!!」 
「待ってチコリータ!」 
ヒノアラシは必死でチコリータを呼び止めようとする。が、 
「嫌だったら嫌!! あんな小さな子が…この効果に耐えられるはずないから!!」 
チコリータは、意地でも走っていこうとする。 
「待つんだ、チコリータ!!!!」 
突然、ヒノアラシが強い口調で叫んだ。チコリータは驚いて足を止めた。 
「言っておきたいことがあるんだ!!」 



「何よ今更! あの薬は3日間は効果が続くんでしょ!? わたしも3日間、今日も含めて辛いんだから!!」 
チコリータは、自分が置かれた状況や状態を踏まえて、ヒノアラシに返した。 
「だから落ち着いて聞くんだ、チコリータ! ついさっきのオレとあの兄妹の会話を思い出してよ!!」 
「ついさっきの会話がどうしたって……」 
そこでチコリータの勢いは止まった。チコリータは口を閉じ、さっきの3人の会話を、記憶の海から引き上げていく。 



『さっきも言ったけど、効果は1日っきりだから』 



「え? あれ? ……それって」 
チコリータが目を丸くして訊く。ヒノアラシは深々と頭を下げて肯定した。 
「そうだよ。あの薬の効果は『たった1日っきり』。チコリータに飲ませたのも、同じものだよ」 
「じゃあ…今までのわたしは?」 
「素だよ」 
――素だよ。その言葉を聞いて、チコリータは一気に赤面した。 
まさか、とうの昔に効果が切れていた薬の効果が、まだあると信じ込んで、あんなに淫らに 
行為を重ねていたとは、思ってすらいなかったからだった。 
チコリータは、恥ずかしさのために、ヒノアラシに背を向けた。 




ヒノアラシは、今の今まで嘘をついてきたことを後悔していた。 
すぐに言えば、こんなことにはならなかっただろうが、うやむやのうちに言えなくなってしまっていた。 
今日こそは謝らなければなるまい。そう思って、ヒノアラシは口を開こうとする。 



チコリータは、昨晩の自分の言葉を後悔していた。 
昨日あんなことを言っていなければ、こんなことにはならなかっただろうが、つい、口走ってしまった。 
今日は絶対謝らなければなるまい。そう思って、チコリータは振り返り、口を開こうとする。 




『ゴメンっ!!』 
2人は同時に謝った。寸分違わずに、同時に声を発した。 
『え?』 
再びかぶる2人の声。その状況に、2人は下を向いて黙り込んでしまう。 
重い、しかし、淡く恋の色が見えるような、そんな状況だった。 
「あの、さ……」 
先に話し出したのは、ヒノアラシだった。チコリータもそれに反応して、顔を上げる。 
「何、かな……?」 
「今更だけど、許してくれるかな……」 
「…こっちこそ。許してくれる?」 
2人の間をそよ風が吹きぬけた。2人はしばらく沈黙していた。 



「ぷっ…あははは!」 
「ふふっ……」 
2人は笑いだした。たった今、このときまで堪えていたものを全て解放した。 
2人の笑い声は広場にまで聞こえ、街のみんなもつられて笑いだすほどだった。 
笑い終わった後、2人は今までのように、笑顔でお互いを見た。 
そして、次の瞬間、チコリータは胸のうちに秘めていたあの気持ちを、ヒノアラシに打ち明けた。 
「わたし、ヒノアラシのこと、大好きっ!!」 



突然チコリータに告白され、ヒノアラシは顔を真っ赤にした。 
たぶん、人間のときでさえ、告白なんてされたことはなかっただろう。 
それが、今された。今の、救助隊の、パートナーに。 
「え? はい? …ホントに……?」 
ヒノアラシはその状況が信じられないかのように、チコリータに聞き返した。 
「ホントだよ……。わたしはヒノアラシが好き。ヒノアラシになら、全部許すことができる…と思う」 
「…………」 
「だから、今日もお願いね」 
チコリータは満面の笑みで言った。ヒノアラシは、驚きを隠しきれない、といった表情で 
チコリータを見ていたが、すぐに頷いた。そして訊く。 
「じゃあ…今日は薬の効果も『最後』だから、終わらせようか」 
それを聞いて、チコリータは首を横に振った。そして、笑顔で言う。 
「ううん、終わりじゃないよ。これからもずっと、だよ」 
ヒノアラシは、チコリータからそれを聞き、笑顔になった。ポケモンズの救助が、今日も始まる。 




夜遅く、2人は砂まみれになって基地に帰ってきた。 
「はぁ……。今日は疲れたねー」 
「そりゃそうだよ。今日は『ちてい いせき』の地下90階まで助けに行ったから……」 
2人はレジロック、レジスチル、レジアイスの攻撃をかいくぐり、苦労の末に地下90階まで下りていった。 
だが、そこで救助を待っていたのがルージュラだったから、たまらない。 
2人はれんらくじょの前でのお礼として、キッスをしようとするルージュラに、彼女が諦めるまで 
説得をしなければならなかった。時間がかかる上、なかなか諦めてくれないので、街の中で撒いたのだった。 
「しつこかったよねー……。なんで掲示板に名前書かないかなぁ!?」 
「書いてたら誰も助けに来ないからでしょ。ただでさえ最近のルージュラは気持ちが悪い、って評判悪いんだから」 
「その上で強いのよね……。ヒノアラシの炎上網がなかったら、逃げられなかったよ」 
「…あの強さがあったら、別に救助行かなくても……」 
「自分で出てきそうだよね。というか、自分で出てくれた方が助かるよね」 
2人は爆弾発言を繰り返していた。ときどき、草むらが風で揺れ、その度に2人は身構えた。 



「さて……」 
ヒノアラシが、合図するように、声を外へ出した。 
「時間もちょうどよくなってきたし……。そろそろだね」 
「うん……」 
チコリータはもじもじしながら応えた。チコリータはヒノアラシに頼みたいことがあった。 
それを、今このときとばかりに、用意を進めるヒノアラシに話しかけた。 
「ねぇ、ヒノアラシ……」 
「うん? 何?」 
「お願いがあるんだ……」 
「?」 
チコリータは恥ずかしさと躊躇いで少し黙った。が、それは本当に少しだけだった。 
「今日はね…挿入れてくれていいよ……」 



ヒノアラシは唖然としていたが、すぐに笑い出した。 
「何言ってるのチコリータ。それは『お願い』じゃなくて『許可』じゃない。でも…いいの?」 
こくり、とチコリータは頷いた。ヒノアラシはほんの少しだけ、表情を硬くした。 



準備ができ、ヒノアラシは、チコリータを床に敷いた草の上に立たせた。 
次に自分の方を見させた。そこでチコリータが見たのは、ヒノアラシの勃ったモノだった。 
「じゃあチコリータ…今日は事前にお願いするよ。オレのを、舐めてくれないか?」 
チコリータは躊躇いのない表情で頷いた。そのまま、顔をヒノアラシの足の間に近づけていく。 
モノにかかる吐息が、ヒノアラシの興奮のボルテージを上げていく。 
ちろっ… 
「うあっ!」 
モノにチコリータの舌が触れた瞬間、ヒノアラシは体をのけ反らせた。 
ちゅるちゅる… 
「くっ…はぁ……なかなかどうして…上手い、じゃない…チコリータ……ふぅ……」 
「らって、ひほはらしのよはいほほろ、まへにひっへるはら……」 
モノをくわえているのでうまく喋れていないが、意味はわかる。 
昨夜のことが頭をよぎり、舐めるのをやめさせたくなるが、チコリータはまるでそんな気がないかのように、 
ヒノアラシのモノをくわえ、舐め続ける。 
ややもすると、ヒノアラシのモノが痙攣し始めた。ヒノアラシが叫ぶ。 
「やばいっ……。…っっ……チコリータっ…もう…やめ……」 
ジュルルルルルルッ!! 
「うわあぁぁぁぁぁっ!! ホントにやめてって…あ、ああああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 
ビュウッ……ビュル、ビュウウゥッ!! 
ヒノアラシのモノは、チコリータの口の中ではじけた。 
白く濁った液体が、チコリータの口の中へ大量に出され、チコリータはそれを飲み込んでいく。 
「…いっぱい出たね……。まだ、大丈夫だよね……?」 
チコリータは妖艶に、淫らに、卑猥なことを口走る。ヒノアラシは、ただ頷くしかなかった。 



チコリータは自分で後ろを向いた。 
「どうぞヒノアラシ……。覚悟は、できてるから……」 
ヒノアラシはチコリータのアソコを見る。先程の行為で、十分すぎるほど湿っていた。 
「ホントに遠慮なくいくよ……?」 
ヒノアラシはチコリータの足をつかみ、モノをアソコに押し当てた。 



ズッ… 
モノの先端が、アソコへと進み込んでいく。 
「ふっ…う……」 
ズズッ… 
「は…あぁっ……」 
ズブッ! 
「ひぁ! ぐ…い、痛い……う゛ああっ!!」 
「大丈夫? 抜こうか?」 
「…ううん、大丈夫だから……。それより、気持ちよくなろう? ね……?」 
ヒノアラシは顔が真っ赤になった。挿入れているのはまさしく自分だが、相手にそう言われると、とにかく恥ずかしい。 
しかし、彼女に流されているばかりではいけない、とヒノアラシはモノを前後に動かし始めた。 
ズッ…ズルッ……ズッ…ズルッ…… 
「う゛あ゛あ゛ぁぁぁぁっ!」 
チコリータが苦しそうに叫ぶ。それでも、チコリータは自分が望んだことに満足していた。 
しばらくすると、チコリータも慣れてきたのか、声もだいぶ落ち着いてきていた。 
「うあぁっ…はぁ…はぁ…ひうああぁっ!」 
「はぁ…はぁ…はぁ…」 
ヒノアラシはもう限界が近づいていた。そのことを、チコリータは膣で感じ取っていた。 
チコリータはつるをヒノアラシに巻きつけた。 
「えぇっ!? ちょっと…チコリータ!? このままじゃ…中に、出ちゃう…よ……くあっ!」 
「いいよ……どっちみち、タマゴ産まれないから……」 
「…ホントに……? くっ……」 
その言葉から来る安心感からか、ヒノアラシは腰の力を抜いた。次の瞬間…… 
「射精るっ……!」 
ビュクッ! ビュクンッ! ビュルビュルッ!! ドクン…ドクン… 
ヒノアラシはチコリータの中で果てた。 



2人は同じように仰向けで寝転がっていた。 
チコリータも、ヒノアラシも、2人とも汁まみれだった。 
「ここまでやっちゃったけど……これからも、パートナーとしてついてきてくれるかな?」 
「…もちろんだよ。ここまでしたなら、当然じゃない。救助隊でも、夜のこの時間でも…ね」 
2人は最後にキスをして、眠りについた。朝日が昇るのがほんの少しだけ遅くなったように見えた。

IP:133.242.146.153 TIME:"2013-01-30 (水) 14:34:33" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=Cyndaquil%20%C3%97%20Chikorita%203.%20The%20Final%20Day" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730)"

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