[[kazutio]] ---- この作品には、一部グロテスクな表現があります。苦手な方は、『戻る』を押し、引き返すことを お勧めします。 ---- 「ねぇ、まだ~?」 コロナは子供のように駄々をこねる。さっき、ライトとガキだとかって言い合ってたじゃない・・・。 「ダッセ~な、もうバテたのか?」 「うっさい、このトゲトゲ」 「なんだと~、てめぇ!」 ほんと、子供・・・。 「うるさいぞ、二人とも。少し、静かにしろ。そして周りに気を配れ」 「「は~い・・・」」 トボトボとまた歩き出す二人・・・まったく。というか兄さんさすがね。 「・・・で、まだなの?てか、お昼は?」 コロナ、しつこいけどそれは同感よ。太陽は頭の真上、お昼よね。お腹すいてきたわ、さすがに。 「そうだな、昼にするか。でも、もう少しで村が見える小さな丘に、着く。広いから、そこで食べようか。だから、もう少し待ってろ」 「わーい、昼飯だ~い♪」 コロナの機嫌、直ったみたいね。 丘につくと、早速昼ごはんを食べ始めた。一人二つの木の実。十分にお腹もふくれる。 で、すぐに出発。≪ヤツラ≫がきたら面倒だもんね。数分歩いたところで、ようやく村に到着。 ひと気もせず、家はあちこち壊れてて、悲惨な状況だった。きっと≪ヤツラ≫が行ったばかりなんだろう。なんで、こんなに・・・一体誰が・・・。 「おーい、こっちこっち。はやくー」 アルナスがみんなを呼んでいる。なんだろう? 「どうしたの、アルナス?」 「なにかみつけたのか?」 全員が続々と集まってくる。 「ここ、博物館みたい。中の物は、ほとんど無事だし、何かあるんじゃない?」 「そうか、じゃあみんな、いくぞ・・・」 スノー兄さんの掛け声で全員が入っていった。 中は、特に何かが壊れてたりはしていなかった。あちこち、すごそうな物がたくさん・・・ 「きゃっ!」 不意に、下に落ちていた骸骨が転がってきた・・・怖い怖い!やだ・・・化石じゃない・・・ ん?僕、何に飛びついてんだろう・・・ 「サ、サイン・・・その、大丈夫?」 ・・・え?嘘・・・アルナスに飛びついてたの、僕!?えぇっ!? 「あわわわ・・・ア、ア、アルナス!ご、ごめんなさい!」 うわ~、僕は何しているんだ・・・絶対、僕の顔、真っ赤だよぅ・・・アルナスに顔向けできない・・・。 「い、いや、ええっと、その・・・」 「おい、おいてくぞ」 兄さんの声・・・って、いつのまにかみんなが先に行ってる!? 「ま、まって。今行く~。ご、ごめんね、アルナス」 「あ、ちょっと・・・はぁ、つくづく俺ってやつは・・・」 ふと何か考えたあとに、アルナスもかけあしで追いついてきた。 僕らの目の前には、古い石碑みたいなものがあった。 「・・・・・・なんてかいてるんだ、これ?」 「さぁ・・・昔の言葉じゃ、わかんねぇよ」 「つかえないな、ライトは・・・はぁ」 「なんだと、このガキ!」 「ふん、なんだ!やんのか!」 また、毛を逆立てて威嚇の仕合・・・仕方ないわね・・・ほんとに。ていうか・・・ 「あ~、この周りに書いてるのって、アクセサリーみたい!えっと、1,2,3・・・全部で5つある~」 ハーブ姉さん、そういうのには敏感だね。反応しすぎだし・・・ 「このボールみたいのはなんだろ?月と・・・太陽かな、これって」 アルナス君、どうしていつも真っ先にわかりにくいものを選ぶのかな・・・。 「これは、イーブイか?真ん中のは・・・なんか黒いな・・・なんていうやつだろうか?」 珍しくスノー兄さんまで・・・でも、その黒いやつって・・・。 「あーー!アクセサリーにも、なにか模様があるよ~。えっと・・・ジグザグに水玉に、ええっと・・・」 「あーーーー!!もう、静かにして!ごちゃごちゃしすぎ!」 一気にシーンとなったね。ていうかなり。しゃべりづらいわ・・・でも・・・ 「ハイネが読めるって、さっきから言ってるのに。聞こえなかったの?」 「マジですか・・・?」 「マジよ、マジ!」 「悪かったな、ハイネ。少々さわぎ過ぎたようだ」 「ごめんね~、ハイネ」 「わ、悪ぃ・・・」 「ご、ごめん」 「ごめんな、ハイネ・・・」 「いいよ、それより・・・」 ハイネが前に出てきた。 「解読してみるね・・・少しかかると思うから、みんな外に行ってていいよ」 「じゃあ、いってようか。邪魔になるだけだろうし」 「ああ、いこうか」 「私は残ってるね~。できたらみんなに知らせにいくから~」 「わかったよ、姉さん」 さてと、しばらくの間どうしようかな・・・。 「おい、みんな」 あ、兄さんだ。どうしたんだろう? 「いいか、いつ≪ヤツラ≫が来てもいいように、細心の注意を払え。ハイネの邪魔にならないようにするんだぞ」 「「はい!」」 「じゃあ、解散!」 ・・・さて、どうしようかな・・・あれ?あの建物、妙に傷ついてないなぁ・・・。 「いってみようかな」 ・・・ガチャ。中は綺麗。まったく触れられなかったのかな? ん?あそこ、棚の後ろに・・・隠し扉!? え、ちょっとなに・・・入って、みようかな。でも、怖いし・・・ ガチャ・・・。 「きゃあ!」 「うわっ!」 どーん! 「いったたた・・・う、あれ?アルナス?なにしてるの?」 「いつつ・・・サインか。お前こそ何してんだよ?」 「なんか、ここだけ妙な気がして」 「やっぱりそうか。俺もそう思ってたんだが・・・なにかあったか?」 「えぇっと、そこに扉が・・・」 「どれだ・・・あ、本当だ。はいったのか?」 「え、い、いや・・・そのちょっと・・・」 「そっか、じゃあお前はそこにいろ。俺がいってくる」 「あぁ、ちょっとアルナス!」 「どうかしたか?」 「えっと、その・・・怖いから・・・一緒に・・・」 こんなこというなんて、恥ずかしいよ・・・でも、一人じゃ怖いし・・・ 「じゃあ、ついてこれるか?一人にするのは、確かにな、あれだし・・・」 「・・・う、うん・・・」 恥ずかしい・・・けど怖いもの。しかたないよね・・・でも、何でこんなに密着してあるいてるのかなぁぁぁ! 「どうした、サイン。熱でもあるのか?顔真っ赤だぞ」 「な、なんでもないよ・・・」 「そう、ならいいんだけど・・・」 心配してくれてるんだろうけど、変な言い方すれば、原因はあなたですのよ、アルナス殿。 うれしいけど、恥ずかしすぎる~!さっきから恥ずかしいしか言ってないよ、僕・・・。 「・・・なに・・・これ・・・?」 「さぁ・・・でも、さっき石碑でみたボールみたいのに、そっくりだ・・・」 僕らの目の前にある謎のボール状の物体・・・なんなんだ、本当に・・・。 「えっと・・・とりあえず、ハイネの解読が終わったらみんなにも報告して、それからにしようか。 これが何なのかはわからないけど、あの石碑にこの出来事が関係していれば、このボールにも なにか秘密があるはずだ」 「そうだね、じゃあ一回戻ろうよ。そろそろハイネも終わるだろうし」 「あぁ、もどろうか」 大昔の予言、古代の石碑、そして謎のボール・・・全部が関わり合ってるなら、 これからなにをするのか、はっきりするのかもしれない・・・。でも、わからないことだらけだ・・・。 「眩しい!」 薄暗いところから出てきたから、太陽の光がまぶしい。僕でもそりゃあそうなる。 「うわぁ、目がチカチカするよ。よく見えない~」 「あ、サイン~、アルナス~。こっちにきて~!」 「あ、ハーブ姉さんだ。今行くよ~! 行こう、アルナス」 「もちろん!」 またも博物館に・・・今度は化石で驚かないぞ! ギギッ・・・ドスン! 「きゃあぁ!今度は何よ!?」 「絵画が倒れただけよ~。もう、サインは怖がりね」 「ね、姉さん、からかわないで!」 「あの~、サイン。取り込み中悪いんだけど」 「え、なに?」 「いや、その・・・さっき以上に密着されると、こうやわらかい物が、あたるから・・・」 「えぇっ!!」 またしても・・・僕はアルナスに・・・しかもさっき以上にって・・・もうお嫁にいけない・・・。 「あ、いや、その・・・ごめんな」 「う、ううん。アルナスは悪くないもの・・・こちらこそごめんなさい」 「うふふ、ラブラブね~。いいわね、青春ってやつかしら」 「姉さん!」 「まぁまぁ、そう怒らないで。あ、スノー!みんなー!二人連れてきたよ」 「おぉ、大丈夫だったか、二人とも。さっき悲鳴が聞こえたものだから」 「だいじょうぶみたいよ~、ラブラブだし~」 「もーー、姉さん!!」 「てへ☆」 てへって舌を少し出してアピールしてもききません! 「それより、解読は・・・」 「終わったよ!バッチリ!」 「じゃあ、ハイネ。よんでくれ」 「オッケーですとも。えぇっと・・・ 今より、先の未来。黒島に、暗黒より悪しき者現れし時、神をも飲み込む闇が世界を覆う。光の者は消え、世界は崩壊し、全ては闇に帰す。悪しき者、三神を闇に取り込み、創造神をも闇に堕とし、身体を乗っ取るであろう。 その名を《ダークライ》という。 そのとき、各々が色を持ち、七つの意思を持つ者が集い、闇を封じることを試みるだろう。 そのものたち、守護者が守りし、5つの力を持つ石の装飾と、隠された2つの光が詰まった球を探しだし、闇と対峙するであろう。 その壱 力強く動き、赤く燃える紅玉の腕輪を持つ、炎の魔獣 その弐 冷静に動き、清く零れる青玉の耳飾を持つ、水の魔獣 その参 素早く動き、輝きはなつ黄石の指輪を持つ、雷の魔獣 その四 支援に動き、身包み込む翠玉の髪飾を持つ、草の魔獣 その伍 まとめ動き、身凍てつく霞石の首飾を持つ、氷の魔獣 その六 見極め動き、白き球を持ち、日の力を使う、白の魔獣 その七 耐えて動き、黒き球を持ち、月の力を使う、黒の魔獣 7つの力が、この世の安定をもたらすなり。 ・・・これで全部だよ」 ---- いっきに暇になったので、追加更新です。 作品一覧での、ネタバレがここに来てようやく・・・。 次の更新で一話完結予定です。 地味にPC何とかなりそうなので、↓もなんとか・・・ が一応、新方針については、[[こちら>kazutio]]にて。 ---- アドバイス、感想、誤字脱字の訂正など、お願いします。 #pcomment(5つの石と2つの光… コメログ,10,below); #pcomment(5つの石と2つの光… コメントログ,10,below);