[[kazutio]] ---- この作品には、流血など一部グロテスクな内容が含まれています。 苦手な方は、全力で引き返して下さい。 ---- 「姉さん、起きてよ。朝よ」 「もう少し~、あと5分寝かせて~・・・ぐぅ」 「だーめ!ほら、起きて」 「もう、いいじゃない。少しくらい寝てても」 バサッ・・・ 潜り込んでいた毛布がはがされ一気に朝独特の寒さが体に伝わってくる。 「みんな起きているの。だからダメ!早く降りてきてね、ご飯冷めちゃうから」 「あぁ、はいはーい・・・さむっ」 僕は部屋を出て、一階のリビングに向かった。 僕はエーフィのサイン。エーフィだけど朝に弱くて・・・自分でもブラッキーの方がいいような気がする。 あと、僕って言うけど女の子なのです。 んで、さっき私を起こしにきた子はシャワーズのハイネ。僕の1つ下の妹で、家事とかいっぱいできて、お世話とかしてくれる優しい子。 できた妹〔?〕ってやつよ。 「あぁ~、やっときたぁ。遅いよ姉ちゃん」 この子はブースターのコロナ。僕の2つ下の弟。やんちゃで、元気な子でみんなと仲良し。でも、まだまだ幼いです。 「ようやく起きた?サインは朝に弱いな~。本当にエーフィ?」 「見てのとおりよ、スノー兄さん。立派なエーフィよ」 グレイシアのスノー兄さん。クールでかっこいい系でみんなの憧れ。結構モテたりするの。キャー、ってね。 「そうよ、スノー。立派なエーフィなのよ、サインは。ねぇ?」 リーフィアのハーブ姉ちゃん。スノー兄さんの双子のお姉ちゃん。双子だけど性格はまったく違って、 おっとりポワポワとした感じ。みんな大好きなの。二人は、僕の2つ上。 「じゃあ、サインも来たし~、いただきましょうか」と、ハーブ姉ちゃん。 「うん、いただきまーす!」 コロナはすかさず、皿の上にある木の実料理を取り、ほおばった。 「あ、コロナ!それ私が取ろうとしてたのに!」 「へへっ、ハイネ姉さんが遅いからだよー。早い者勝ち!」 そういうと、またも素早く口の中に入れる。 「もう!コロナ!」 二人が言い争いを始めちゃった。もう、子供なんだから・・・。 「二人とも~、食事中は静かにしてよ~」いや、ハーブ姉ちゃん。そんなんでは、二人は・・・。 「二人とも、いい加減にしてご飯をたべなさい」 「「はーーい・・・」」スノー兄さんさすが・・・。一言で黙らせたよ・・・。やっぱ二人ともぜんぜん違う・・・よね。 『ごちそうさまー』 みんなが食べ終わると、ハイネとハーブ姉ちゃんが後片付けをする。 あ、もちろん僕もね。 「今日は何するの~?」僕たち姉弟は、親が早くにいなくなってずっと五人だけで暮らしてきた。 でも、僕たちが住んだここは、周りのみんなが親切で、毎日遊んで、楽しく過ごしてるの。 「じゃあ、またアレでもしにいくか?」 スノー兄さんが切り出した。 「俺さんせー」 「私もその方がいいなぁ」 「私は~、みんなの見てるから~」 「僕はいいよ」 「じゃあいくか」 かくして、僕たちは家を出て向かったのは・・・ 「やっぱり・・・大きいよね~・・・」 この島の中心に根を張る大樹の側。ここで僕たちは、 「くらえー、炎の牙!」 「ハイドロポンプ!」 日々、バトルで己を鍛えているの。何があってもいいように、ね。 今はコロナとハイネ。多分もう少ししたら・・・ 「オースッ!もういたか」 きました、サンダースのライト。お調子者だけど憎めないやつで、ムードメーカーみたいなやつ。 近所に住んでいて、僕と同い年。 「ライトーー!ちょっと待てって!」 今来たのがブラッキーのアルナス。みんなに優しい爽やか系の男の子。・・・ちょっと気になったりしてます。 恋愛感情って言うのかな?誰にも言ってないけど。アルナスも近所に住んでるの。 「お、サイン。おはよ」 「お、おはようアルナス、ライト」 「いやー、にしても毎日毎日平凡で平和で、退屈だね~」ライトよ、いったい何を望んでいるのだ? 「いいことだろ、それは」 アルナスが当たり前のことを言う。そりゃまぁ、平和が一番でしょ。 「ハハッ、まあな」 「フフッ・・・あ、ちょっと木の実でも取ってこようかな。お昼だし」 「なら、俺も行くよ。最近いいとこみつけたんだ」 アルナスと二人きり・・・なにかフラグが立つのでしょうか、神様ぁ・・・。ありがとうございます。 「いこうぜ、サイン」 「うん!」 「・・・いい雰囲気だねぇ。あいつら」 ライトよ、聞こえてますよ。あとで半殺しね♪ 僕たちは島の中央から南にしばらく進んでいる。 「アルナス、いいとこってどこ?」 「この先にある海岸近くに、いっぱいなってたんだ。モモンやオレンがさ」 「へ~、知らなかった。早く食べたいな~」 「もうすぐだよ。・・・ほらついた」 「すっごーい!いっぱいだぁ~」 目の前に広がるのは木の実、木の実、木の実! 早速、僕らは木の実を摘む。とってもとってもきりがなさそうだね、これは。 「・・・・・・」 「どうしたの?アルナス、急に黙ったりして・・・」 「誰かいる・・・海の方だ・・・」 「えっ!?」 「いってみよう・・・」 「あ、ちょっと待って」 ガサガサ・・・ 「ほんとだ。あれは・・・ヘイガ二?なんか黒っぽくない?」 「うん、それになんか様子が変だ。・・・また誰か来る」 「あれ、警備とかしているニドキングさんじゃない?」 「あぁ、そうだな」 「君、何してるの?迷子?ここら辺じゃ見ない顔だけども・・・どっからきたのかな?」 「・・・・・・・・・」 「黙ってたらわからないよ。教えておくれよ」 「・・・・・・・・・」 「仕方ない、こっちにおいで・・・」 ニドキングは近づき、手を差し伸べる。 スッ・・・ドカッ・・・スパッ・・・ドサッ・・・ ヘイガニは後ろに回り、ニドキングの後頭部を殴った。それから首筋をハサミで切り裂いた。 倒れこんだニドキングの頭と首からは血が噴出し、砂浜を赤く染めていた。 「うそ・・・あの子、たった一撃で・・・なんで・・・?」 「わからない・・・ただやばそうだな、あいつ。そしてニドキングさんも・・・」 「え?・・・」 「グワアァァァ!!!」 「なにこれ!?あんだけ出血してるのに・・・しかも、あの人もなんか・・・黒くなってない!?」 「・・・とりあえずみんなのとこに戻ろう。危険になるかも」 「う、うん・・・」 僕たちはみんなの所に戻った。それは、電光石火なんていうスピードではない。まさに、脱兎の如く・・・。 「みんな!!!」 「なんだ、急に?なんかあったのか?」 「無事みたいだな・・・全員いるか?」 「あぁ、だけど何だってんだよ?」 「さっき、海で黒いヘイガニがいたんだ。そこに、ニドキングさんが行ったら、急に攻撃されて・・・」 「それも一撃で!そしたらいっぱい血が出て・・・普通なら・・・死んじゃってる。なのにニドキングさんも 黒っぽくなっていって、絶対普通なら動けないのに・・・動き始めて・・・とにかくなんかやばいことがおき始めてるの!」 「まじかよ!?」 「あぁ・・・きっとあのヘイガニの攻撃は半端な威力じゃない。一撃で、それで瀕死になれば・・・ いや、瀕死なんてもんじゃない!死ぬ!そうすれば・・・同じように黒くなる・・・!?」 「じゃあ、逃げなきゃ!」 みんながあわて始める。スノー兄さんは静かに目をつむっている。 「どこに?行く当てなんてないわよ・・・それに、あれだけ強ければ、すぐにこの島の連中なんてみんな・・・」 「そんな・・・うっ、うっ・・・うわーーん!」 「泣くなよ、ハイネ」 「とにかく、なんとか逃げよう。見たところ、連中は攻撃に特化してる。 けど、その分遅くなってるみたいだ・・・とにかく、走れば何とかなる」 「じゃあ、はやく!」 「その前に一度村に戻ろう。武器とか薬とか、あと食料も。何にも無いのは危なすぎる・・・」 「うん。きっと来るまでには、あと1時間くらいかかるだろう・・・それまでに各自準備して!」 「サイン!!アルナス!!」 スノー兄さんが怒鳴り声で僕たちを呼ぶ。 「な、なに?兄さん・・・」 「それは、本当か?」 「も、もちろんよ!この目で見たの!」 「スノーさん、本当です!」 僕たちは一緒になって訴えかける。すると、兄さんは、わかった、と言って、 「全員!村にいるみんなにこのことを伝えられるだけ伝えろ!今から俺がすべて指揮する。 ライトとアルナスは自分の家から持ってこれるだけの必要なものを持て! ハーブたちも、家で荷造りだ!一時間後、ここで落ち合おう!いいか、死ぬなよ! もし、≪ヤツラ≫とあったら逃げるか・・・殺せ・・・」 しばらくの沈黙・・・そして全員が 『ハイッ!』 大きな声で返事をした。すぐに村に引き返し、村のみんなや 他の村にも伝えてもらうように、スノー兄さんが頼みに行って、 僕たちは、木の実、薬、それから飛び道具になりそうなものや、お金も、全部持ったの。 スノー兄さんが帰ってきたとき、 「もう、2、3の村がやられたみたいだ。まったく連絡がつかないらしい。とりあえず、大樹の下に行くぞ!」 あれから、一時間たった。みんなが無事に集まったとき、 「「「「グワァァァァァァ!!」」」」 「なに!?」 「来たぞ・・・木の上に上れ!急ぐんだ、声を出すなよ≪ヤツラ≫は音に敏感らしい! やられてしまった村が残した情報だ!無駄にするな!」 全員が音を立てずに、木に登ったころ、大勢の≪ヤツラ≫が木の下を通過していった。 体中から血を流し、唸っている。死人のようだ。まさに地獄だった。 それから、みんながみんな、真っ黒なオーラを出していたの。まるで、闇・・・。 「聞いたことがある・・・」ハイネが口を開いてくれた。 「黒島に、暗黒より悪しき者現れし時、神をも飲み込む闇が世界を覆う。光の者は消え、世界は崩壊し、全ては闇に帰す」 「なにそれ?」 「古い言い伝えよ。昔の予言らしいけど・・・たしか続きがあったんだけど。えぇーと・・・」 「まさに、そのとおりよね・・・全てが闇に帰す・・・か」 「もし、そのとおりなら、この世の終わりね・・・」 「うん・・・」 「・・・あぁーーーー!」 急にハイネが大きな声を出した。うるさいわよ! 「気づかれるぞ!なんだ?続きでも思い出したのか?」 スノー兄さんもそこそこうるさいです・・・。 「この予言、今日がそうなの・・・」 「おい・・・それって・・・まさか・・・」 「これから、全ては闇に帰す・・・」 僕たちは今わかったのだ。この世界の・・・終わりが始まったことを・・・。 ---- 以外にも早く仕上がりました、第一話でした。 このシリーズにはエロ入れたいのですが、その手のものはサインのアルナスへの思いしか書けていないという…。 グロもよくわからず、今回の表現はあまいかもしれません。何かありましたら、コメントください。 ---- アドバイス、感想などお願いします。 #pcomment(5つの石と2つの光…コメログ,10,below); #pcomment(5つの石と2つの光… コメントログ,10,below);