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黒き軆と白き志第12話 の変更点


*黒き軆と白き志 第12話 [#i72ea068]
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少しだけ流血表現があります。

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**〜怒りの覚醒〜 [#ufe71bcd]

「ふん、先程の勢いはどうしたんだ?」
「へっ、威勢は良くても所詮はガキだな。相手になりゃしねぇ。」
「うぅ…つ…強い…!」
紅雷残と戦闘を開始したレノ達だったが、早くも全員が地面にひれ伏し動けなくなっていた。強力な電気技と恐るべきスピードに、瞬く間に倒されてしまったのだ。
「み、皆さん…!」
一部始終を見ていたライト達は傷付いたレノ達を心配する。しかし、敵は休憩などくれなかったようだ。
「さぁ、次は貴様らだ。」嫌らしい笑みを浮かべてライト達に歩み寄る紅き雷。絶望的な表情で抱き合い、怯え出す2人。
「ま、待て……!まだまだ、終わっちゃいねぇぞッ…!」
そんな中、立ち上がったのはウォルだった。足を止めて振り返った紅雷残は呆れた顔を作る。
「只でさえ飛行のお前がそんな傷で何が出来る。少しは身体を労ったらどうだ。」
「う…うるせー!うおぉおおッ!」
ウォルは傷付いた身体に鞭打ちし、飛び掛かる。しかし、ビスの放った電撃で再度倒れてしまった。
「ち…ちくしょう…」
「へへ〜お前達は其処で自分達の無力さを痛感するんだなぁ!」
マギーが嫌味たっぷりに言い放ち、紅雷残はライト達へ詰め寄る。そして怯える2人と気絶しているマメタに視線を動かす。暫くして、紅雷残は皆嫌らしい笑みを作った。
「なぁ雷旋よぉ、このガキ2人はどうでもいいが、女は中々のもんだぜ。」
「確かにそうだな。コイツはまだ使えるな。」
マギー達の言葉にビスもコクコクと頷き、シキの身体を舐め回すように見る。気持ちの悪い視線を集中的に受け、シキは小さな悲鳴を上げしゃがみこむ。そんなシキの前にライトが立ちはだかる。
「やっやめろ!シキに手を出したら、容赦はしない!」
震えながらも必死なライトに、紅雷残はまたも大声で笑う。
「馬鹿にするなよッ!う…、うわあぁぁ!」
ライトは笑い続ける紅雷残のボス…雷旋に必死に向かっていった。しかし次の瞬間ライトは地面に倒れていた。
「…ッ!?」
痛みを感じる間も無く倒され動かない身体に戸惑っていると、雷旋が言った。
「貴様には後でたっぷり失敗の報いを受けて貰う。今はそこでこれからのショーをじっくり観ているんだな。」
そう、ライトは雷旋の“電磁波”を喰らい麻痺したのだ。雷旋の言葉の意味を理解し必死にもがくが、身体はぴくりとも動かない。
「いや…やめ…て…」
紅雷残はそんなライトを無視しシキを追い詰めていく。シキは目から大粒の涙を流し哀願するが、極悪犯達は見向きもしなかった。
「や、やめろ…」
そんな中、背後で様子を伺っていたウォルは怒りに震えていた。そして、頭の中にはある映像が流れていく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「や、やめて!離してよ!」
幼い鳥ポケモンが嫌がって首を振り、翼を掴んだ大きな腕を振りほどこうとしている。
「げへへ、嫌だね。君みたいなかわいこちゃんを簡単に逃がす訳ないだろぅ〜。」
そう言って小鳥をそのまま地面に仰向けにさせたのは棘だらけの朱と青の身体を持つ竜、クリムガン。その光景を少し離れた場所で傷付き倒れたまま見ている幼きウォル。
「や、やめろ…!」
ウォルは必死で言うものの、クリムガンは見向きもせずに徐に小鳥に股がると…「!うぉ、うぉーくん…!た、助けて…あ、あ…!ぁあ゛あ゛あああ゛!!!」
「や、やめろーーーっ!!こああぁぁあぁあ!!!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「やめろおぉぉぉぉッ!!!」
断末魔の叫びを上げる小鳥と、怯えるシキが重なり合った時、ウォルは大きく叫んだ。その瞬間、ウォルの身体が激しく光った!
「な、何だ!?」
周りにいたポケモン達は何事かと慌て始める。そして辺りに強い風が吹き始め、撒き上がった埃が宙を舞い更に視界を奪う。
光が収まっても、辺りは砂埃で様子が解らない。
(何が起こったんだ…?)
倒れたまま辺りを見回すライトが頭に疑問を浮かべた直後──
「!?」
再度物凄い風が吹き抜け、砂埃を吹き飛ばした。地面に倒れ伏した者も、立っている者も辺りを見回す。…ある2人を除いて。
一瞬の空白の後、空から何かが物凄い速さで地面に突っ込み、地面は大きくひび割れ揺れ動く。
徐々に晴れ行く砂埃から見えたのは、瀕死になったビス。そして──
紅く大きな翼に灰色の身体。
鋭い鉤爪のついた逞しい足に、色とりどりな尾羽。
黄色い嘴に、頭に生えた白く勇ましい飾り羽。
、神々しいオーラを放つ怪鳥…ウォーグルに変化した、ウォルの姿だった。
「何だと!?」
雷旋達は瀕死になって倒れているビスと、自分達の様に自主的に進化したウォルを見て、驚きを隠せないようだ。
「…こんな時に覚醒するなんて、本当に可笑しな鳥ね。」
倒れながらも一部始終を見ていたロアは身体を起こした。
「えっ何?どういう事?」
「さっき君にあげた力は、黒影と闘ってた時の僕みたいに、只力を上げてくれるだけじゃなくて、ああいった効果も有るんだよ。」
ユキマルの疑問にレノが答える。
「お前達は絶対許さねぇ!俺がぶっ飛ばしてやる!」
ウォルは怒りを露にして、足元のビスから矛先を雷旋達に向ける。
「ビスを倒したくらいで調子に乗んなよ塵があぁ!」
仲間を倒された事と、侮辱するような言葉に怒りを爆発させたマギーが怒声を撒き散らしウォルに“電撃波”を放つ!ウォルは迫る電撃を素早く避け、そのままマギーへ急接近する!
「これでも喰らえぇぇ!!」
マギーは接近して来たウォルの顔面目掛けて“マッドショット”を放つ。ウォルは泥が顔に当たる寸前、嘴を大きく開け何と“ハイドロポンプ”を出した!
「な、何ぃ…!?うぎゃああああ!!」
至近距離で自らの技を突き破ってきた攻撃を避けられる筈もなく、マギーは情けない悲鳴を上げて吹き飛ばされた。
「……」
雷旋は倒れたビスと、今飛ばされ地面に落ちたマギーを交互に見ていた。そして、ゆっくりと顔を上げ、怒りの眼差しをウォルに突き刺した。
「死ぬ準備は出来ているか…?」
「そっちこそ、覚悟しやがれ…!!」
ウォルは雷旋の鋭い殺気をものともせず、キッと睨み返した。直後、雷旋は全身に強烈な電気を纏って突っ込んできた!ウォルは“ワイルドボルト”を何とかかわすと、雷旋の背に向けて“エアスラッシュ”を跳ばす。
しかし雷旋は素早く方向転換をして、“エアスラッシュ”を受けきり再度ウォルに突進した!
「なにッ!?…くっ!!」
一瞬怯んだウォルだったが、咄嗟に両翼を固めて振り上げ、そのまま思い切り振り落とした!
辺りに轟音が響き、飛び散った電気が暴れまわる。
「うわっ!」
暴れまわる電撃を、起き上がったレノ達は動けないライトとマメタを抱えながら避ける。
気付けば辺りは既に酷い状態になっていた。木はへし折れ、生い茂る植物は焼け焦げ、地面はひび割れ抉れている。そんな事を考えているうちに電撃も止み、地面から上がる煙のしゅうしゅうという音が辺りを支配する。
晴れた煙の中には、押し倒され身動きの取れないウォルと、その翼に足を乗せ正に馬乗り状態の雷旋がいた。二人共息は荒く、雷旋は頭から血が出ていた。ウォルが咄嗟に出した“アームハンマー”を受けたせいだろう。
しかし、不利な状況なのは、ウォルの方だった。殴り付けた際に強烈な電撃を浴びてしまい、麻痺してしまったのだ。
「…フフ、所詮、鳥が馬に勝てる筈無かったと言うことだな…心配するな。楽に逝かせてやる。」
「くっ……!!」
勝ち誇った笑みを浮かべ、雷旋は左前足をウォルの顔の上に翳した。
「ウォル!!」
レノ達が走り出すのと、雷旋の足が振り落とされるのとはほぼ同時だった…!

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やっぱり無理矢理な展開だな〜(苦笑)

宜しければ疑問を持ったところを指摘して下さい。

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何かコメントがあれば…



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IP:202.229.176.18 TIME:"2012-03-10 (土) 18:04:51" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E9%BB%92%E3%81%8D%E8%BB%86%E3%81%A8%E7%99%BD%E3%81%8D%E5%BF%97%E7%AC%AC12%E8%A9%B1" USER_AGENT:"DoCoMo/2.0 P02C(c500;TB;W24H16)"

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