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青鐘草コメントログ の変更点


[[青鐘草]]

- 野暮なようですが、投票者も仮面を外しますね。最後の長ったらしい感想を書いたのは私でした。まずは、短編小説大会でのご健闘、お疲れ様でした。
 実は、投票の際にはそれっぽい感想を並べておいたのですが、この作品に投稿することは、ドータクンとフラベベが出てきた時点でほぼ確定していました。私はドータクンもフラベベも、格段好きだというわけではありません。ただ、二匹を頭の中で並べた時に、なんとこのコンビは絵になっているのだろう、と思ったのです。無口で神秘的なドータクンと、故郷を失った臆病なフラベベ。しかも花が青。素敵すぎます。できることなら念写して額に飾っておきたいくらいです。プロフィールを窺ったところマイナーポケモンを専門に書いているそうですが、なるほどこの奇跡の化学反応こそがマイナーの強みか、と思いました。上の方のコメント返しにも書いてありましたが、まさにこの感動は偶然の産物なのでしょう。
 文体の方も、”民間伝承らしさ”を感じられるような工夫が随所に施されてあって、カクレオンばりに舌を巻きました。「ようだ」「そうだ」「らしい」などの伝聞表現をしつこいくらいに連ねることで事実が曖昧になり、読んでいる私たちとの距離が置かれます。また、「ある」「いる」「なる」を代表とする静的な動詞は、普通の文章では勢いを殺す動詞として嫌われがちですが、この作品にはうまくはまっています。躍動感をあえてなくすことで、読者がまさに祭壇の前に腰を据え、村人に交じってドータクンを崇めているような視点で物語を読み進めることができます。意図して書かれたかどうかは分かりませんが、凝った表現を用いないかっちりとした描写は淡々とした印象を与え、これも”らしさ”の演出に一役買っているでしょう。悪くいってしまえば洗練されていない、泥臭いような表現こそが、この作品の”味”だと思います。作品の雰囲気に合わせて文章を変えることができれば、これからの作品もより一層読者を引きつけることができるのではないでしょうか。
 他作品にも目を通したうえでの物言いですが、作者様は文章全体の構成が上手ですね。引き込まれる盛り上がりの作り方と、オチの付け方には痺れました。私たちの時代に纏められた、細かな部分が少しずつ食い違った曖昧な伝承と、最終文になって初めて現れる固有人物名。締めくくりの『もし、次の機会があれば、私も花を一輪もって、この祭りに来ようと思う。きれいな嫁さんが来ますようにと、願いをこめて。』は、にくい終わらせ方です。思わず長いため息をついてしまいそうな読後感。私もこのような余韻のある最後の一行を書いてみたいものです。
 感想のつもりが長々と作品の解説みたいになってしまいました。これはあくまで私一個人の意見ですので、きっと間違いだらけだと思います。そういう風にとらえる人もいるんだな、程度に留めて、深く考えないでください(しかも散々自由に発言しておいてアレですが、私は全く文学に触れてこなかった身でそれっぽい発言も全部私なりの解析です)。新参者で作者様の過去については全く知らないのですが、貴方はもう立派な一人前の書き手であると私は思います。これからもこのような素敵な作品と出会える機会を、心からお待ちしています。
 最後に、ソノオ伝説というのは、ただのゲームの設定です。シンオウ地方はソノオタウンの民家にいる女性が、ソノオの誕生についてそれらしいことを語っていた気がするという曖昧な記憶で、読んだ勢いのまま書いてしまったのですが、省略しすぎて伝わりませんでした。Pt版で確認してみたところ、このような内容でした。ゲームではグラシデアの花を示唆するテキストだったのですが、この作品とシンクロしている内容もあって、これまた一興ですね。

『ポケモンも こない あれはてた
おか だった ソノオタウン▾

その けしきに むねをいためた
みんなが いくら はなを うえても
そだつことは なかったの……▾

でも あるとき だれかが ふと
ありがとうの きもちを つたえると
はなが さきみだれたのよ▾』
――[[水のミドリ]] &new{2014-08-26 (火) 21:46:38};
->>水のミドリさん
 長くなりそうなので、ちょっとずつ答えていきます。

>実は、投票の際にはそれっぽい感想を並べておいたのですが、この作品に投稿することは、ドータクンとフラベベが出てきた時点でほぼ確定していました。私はドータクンもフラベベも、格段好きというわけではありません。ただ、二匹を頭の中で並べた時に、なんとこのコンビは絵になっているのだろう、と思ったのです。無口で神秘的なドータクンと、故郷を失った臆病なフラベベ。しかも花が青。素敵すぎます。できることなら念写して額に飾っておきたいくらいです。プロフィールを窺ったところマイナーポケモンを専門に書いているそうですが、なるほどこの奇跡の化学反応こそがマイナーの強みか、と思いました。上の方のコメント返しにも書いてありましたが、まさにこの感動は偶然の産物なのでしょう。
→フラベベを選んだのは、小さいポケモンの中でも特に絵になると思ったからです。そもそも、銅鐸という無機質な物体と、花という綺麗なものが、同じシーンの中に映ることはほとんどありません。ほとんどないなら映してしまえと、開き直ってできたのがこの作品ですw。作品を書いた本人ですら予想のつかない反応を多々見せるから、マイナーを使うのはやめられないんですよねえ。
 できることなら、僕がドータクンとフラベベの絵を書きたいところなのですが、ポケモンアートアカデミーを挫折するほどの絵心の無さなので、できません。

>文体の方も、”民間伝承らしさ”を感じられるような工夫が随所に施されてあって、カクレオンばりに舌を巻きました。「ようだ」「そうだ」「らしい」などの伝聞表現をしつこいくらいに連ねることで事実が曖昧になり、読んでいる私たちとの距離が置かれます。また「ある」「いる」「なる」を代表する情的な動詞は、普通の文章では勢いを殺す同士として嫌われがちですが、この作品にはうまくはまっています。躍動感をあえてなくすことで、読者がまさに祭壇の前で腰を据え、村人に混じってドータクンを崇めているような視点で物語を読み進めることができます。意図して書かれたかどうかは分かりませんが、凝った表現を用いないかっちりとした描写は淡々とした印象を与え、これも”らしさ”の演出に一役買っているでしょう。悪く言えば洗練されていない、泥臭いような表現こそが、この作品の”味”だと思います。作品の雰囲気に合わせて文章を変えることができれば、これからの作品もより一層読者を引き付けることができるのではないでしょうか。
→こういうものって、事象を確定すると、逆に説得力がなくなっちゃうんですよね。なので、下手なりにも表現にはすごく気をつけました。ドータクンやフラベベの思考や意思などは全く表さず、結果だけを書くことに努めました。ただ、一切話さないとさすがに物語が進みづらかったので、ドータクンの言語らしきものをつけてゴリ押しした形です。
 ただ、躍動感をあえてなくそうという意図があったわけではありません。僕は文章力が低いので、洗練されていない泥臭い表現がデフォルトになってしまっているんです。この作品に限ってはそれがうまく合わさったようですが、なんというか複雑な気持ちです。
 それと、雰囲気に関しても僕は意図していなかったりします。たとえば、ほのぼのした雰囲気とか、今回みたいに神秘的と言われたりするのですが、それを言われた後に初めて知るんですよね。つまり、作品がどんな雰囲気になっているか、言われるまで分からないんです。でも、雰囲気に合わせて文章を変えたほうがいいのは事実です。僕も雰囲気には気をつけて書いていこうと思います。

>他作品にも目を通したうえでの物言いですが、作者様は文章全体の構成が上手ですね。引き込まれる物語の作り方と、オチの付け方には痺れました。私たちの時代に纏められた、細かな部分が少しずつ食い違った曖昧な伝承と、最終文になって初めて現れる固有人物名。締めくくりの『もし、次の機会があれば、私も花を一輪もって、この祭りに来ようと思う。きれいな嫁さんが来ますようにと、願いをこめて。』は、にくい終わらせ方です。思わず長いため息をついてしまいそうな読後感。私もこのような余韻のある最後の一行を書いてみたいものです。
→ありがとうございます。伝承はやっぱり、曖昧のほうがそれっぽくなるんですよね。そうとしか書けなかったというのもありますが……w
 最後に出てきた人物名は、本来は他作品にでてくる予定だったものです。その作品は、いつか出せると思います。たぶん……。
 
>感想のつもりが長々と作品の解説みたいになってしまいました。これはあくまでも私一個人の意見ですので、きっと間違いだらけだと思います。そういう風にとらえる人もいるんだな、程度にとどめて、深く考えないでください(しかも散々自由に発言しておいてアレですが、私は全く文学に触れてこなかった身でそれっぽい発言も全部私なりの解析です)。新参者で作者様の過去については全く知らないのですが、あなたはもう立派な一人前の書き手であると私は思います。これからもこのような素敵な作品と出会える機会を、心からお待ちしています。
→意見というのは人それぞれ。感じることも人それぞれです、僕の為に、これほど長いコメントを書いてくださって、とても嬉しいです。僕にとってはとても貴重な意見で、大変参考になりました。
 一人前と言っていただいてとても嬉しいのですが、上でも言っているとおり、僕はまだまだです。現状で一人前なら、もっと上の一人前を目指して精進していこうと思います。

>ソノオ伝説
→無知な僕の為に、文章まで載せていただいて、ありがとうございます。結構似てて正直驚きました。でも、これを知ってたら多分この作品を書いていないと思うので、知らなくてよかったと思ってたりもします。

コメントありがとうございました。これからも頑張ります!
――[[カナヘビ]] &new{2014-09-06 (土) 20:41:30};

IP:115.125.17.146 TIME:"2014-09-06 (土) 20:41:30" REFERER:"http://pokestory.dip.jp/main/index.php?%E9%9D%92%E9%90%98%E8%8D%89" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 10.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/6.0)"

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