ポケモン小説wiki
限界への挑戦! ~雪原の先に美ポケモンを求めて~ の変更点


writer is [[双牙連刃]]

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本作には官能表現を含みますので、お読み頂く際はご注意下さい!
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#include(第十二回仮面小説大会情報窓・官能部門,notitle)

 カンムリ雪原上空……そこは、常に氷雪を降らし続ける重苦しい黒雲に覆われて……いる訳でもなく、本日の天候は晴れ。その晴れ空の下を現在俺と同行者、いや厳密に言えば俺が同行者なんだが、ともかく相棒は現在運搬を依頼したアーマーガァに鷲掴みにされながら移動している。各種木の実50個とか割とエグイ報酬で雇ったのに、この扱いは酷くない? せめて背中に乗せてくれよ。

「見て見てゾロっちゃーん! スーパーマーン!」
「無邪気か。いや待て……ガァさん、今の運搬方法ってひょっとして……」
「えぇ、あっしは背中に乗せるって言ったんですがね? お連れさんがこれをやりたいって」

 そうかそうか、空を飛びながら腕を伸ばしてスーパーマンごっこーってか。よし、雪原着いたら雪に埋めてやろうそうしよう。
 とりあえずもう雪原の上には居るんだ、ぼちぼち降りる所を探して……。

「よーしガァさん! ぼちぼち投下よろしくぅ!」
「はっ? 投下……投下ぁ!?」
「え、いいんですかい? 死にゃあしないと思いますが、そこそこに痛いですぜ?」
「大丈夫大丈夫! 俺ルカリオよ? 波導でギュイーンとすっから!」
「なんだそのギュイーンて! てか俺ゾロアークだし!? 波導とか使えねぇですけどぉ!?」
「そうですかい? そんなら……行きやすよ!」

 俺の話を全スルーしないでガァさん!? うわ足開いた! そんな事されたら俺達真っ逆さまですよ!?

「イヤァッホォーイ!」
「イヤァァァァッ、ホアァァァァイ!?」
「えーっと、とりあえず、お達者でー」

 ガァさんの呑気な声に反応する間も無く、俺達のフリーフォールは加速していく。畜生、初っ端からこんな事になるなんて……。

「ぎいやぁぁぁぁ! やっぱりルカの事なんかほっときゃ良かったぁぁぁぁ!」
「そんな事言うなよゾロっちゃーん! 俺達の先には、ピンクでスゥイーツな未来が待ってるぜー!」
「待ってるのは雪と氷の大地じゃボケェェェェ!」

 こうして、俺達はあと数秒でカンムリ雪原に降り立つ。ルカリオことルカの、アホで煩悩全開な野望と共に……とか言ってる場合じゃねぇぇぇ! ち、着地姿勢!? 姿勢制御ぉぉぉぉ!?

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「……ぁぁぁぁぁぁぁあああ!? たわばぁ!?」

 ……し、失敗したぁ。空中で体勢を整えて真下に波導弾発射! 反動と弾けた衝撃で華麗に着地! 完璧なパフォーマンスだぜ! って行く予定だったんだが、下の雪に波導弾の衝撃吸われて、しかも風に煽られて着地大失敗! 頭から雪に突き刺さったぜ! いやー、下の雪が積もってて良かった。じゃなかったら地面にキスしながら赤いもんじゃ焼きになるところだったぜ!
 けど上半身がずっぽし埋まって抜けれなーい。このままじゃ息がピンチだ、ヘルプ、へループ! って思ってたら後ろに引っ張られるぞぅ!?

「ぷわっはぁ!? ヤバかったー!」
「ヤバかったじゃねぇよボケぇ! 危うく地面に着くなりお空にとんぼ返り決めるところだったろうがぁ!? つーか自信満々に波導で何とかして着地とか言ってたのに真っ先に埋まってんじゃねーよ!」

 あぁなんだ、キレ散らかしてるゾロっちゃんが助けてくれたのか。俺よりも無事っぽいしなんか納得いかなーい。

「えー? なんでゾロっちゃん無傷なのー? 俺が華麗に着地して悠々と助けるプランだったのにー」
「助けられてる奴が何言ってんだ! 下が雪じゃなかったら勢い殺し切れなくてヤバかったわぼけぇ! 謝れこの色ボケルカリオ!」
「うーん、ごめんチャイ♪」

 有無を言わさぬアッパーが飛んできました。もぉー、ジョークなのにぃ。って、おふざけしてて気付かなかったけど……。

「サァムゥゥゥイ!?」
「いや、よし、雪原行こうとか言い出したのお前だよね!? 雪原なんだから寒いのは当たり前だろうが」
「ここまでだとは思ってなかったじゃんよ!? ゾロっちゃん鬣ん中入れてー!」
「入れるかアホが! とにかく、まずは寒さを凌げるところ探すぞ!」

 って事で、まずはゾロっちゃん主導で寒さをちょっとでも和らげられるところで体を慣らそうって事で移動中である。いやぁ、まさかここまで寒いとは予想外。着いたら早速我らが目的の為に動こうと思ったけど、体が寒さで縮こまってちゃ勃つ物も勃たない。しっかり体を慣らして、元気に勃つようにしなきゃな!
 しばらくゾロっちゃんと雪をサクサク掻き分けながら歩いて来ると、目の前に大きな樹と、その根元辺りに人、人間が作ったらしい建物の残骸があるとこを見つけた! 一先ずそこにエスケープだ!

「ふぃー! 風が当たらないだけマシだわねー」
「だなぁ。……けど、あまり長居はしない方が良さそうだな」
「ふぇ? なして?」
「そこ、見てみろよ。恐らくなんかのポケモンが寝床か何かにしてるんだろ、藁が意図的に積まれてる」

 ゾロっちゃんが指し示す方を見ると、確かに説明されたようなとこがあった。つまり、ここで待ってれば何かしらのポケモンとのお近付きチャンスという事か。ふむふむ……。

「ルカ……間違っても今お前の頭の中で繰り広げられてるような色気のあるチャンスになる事は無いって先に言っとくからな?」
「ば、馬鹿な、俺の思考が読まれているだと!?」
「だらしない顔して鼻の下伸ばしてりゃ誰だって分かるっつの。っつーか謎の侵入者といきなりキャッキャウフフな関係になる縄張りの主なんて居る訳無いだろうが」
「えー? 俺なら相手が牝なら三秒で抱くけどなー」
「安心しろ、そんな奴はお前だけだ」

 いやん、親友からの視線が冷凍ビーム並に冷たい。だってキャワイイ牝が寒さから縄張りで震えてるんだよ? 肌で温めてそのままずっぷりが健全な牡の反応だと思うなぁ俺は。
 ま、とりあえずはゾロっちゃんの提案通りに動こう。この雪原では俺達は土地のルーキーだ、大いなる野望の為にも、まずはこの雪原に慣れないとだしね。
 そう、このルカリオには野望がある。ずばり……この雪原で暮らす体の引き締まったクールビューティな牝達を見つけて、しっぽりヌルヌルな関係を作りまくる事である! カロス本島とかヨロイ島ってとこでも雄姿を募って本当はこの雪原に乗り込んでくるつもりだったんだけどねぇ、ならば雪原開拓だぁ! って言ったらみーんな尻込みしちゃってついて来ないんだもの。結局俺とゾロっちゃんの二匹で降下する事になったんだよねー。全く、未知なる美ポケと出会う事を躊躇うとは健全な牡の風上にも置けぬ奴らよ。

「さてと、とりあえず今後の動きを考える事は出来そうだな。で、まずは……」
「はい先生! 俺は早く牝ポケ見つけてヌプヌプしたいです!」
「とりあえずお前は下半身で考えてないで頭で考える事を学ぼうな? 大体今何処に居るかも分からないのにどうやって牝ポケモンを探すっつーんだよ?」
「甘いなゾロっちゃん……俺の波導センサーは既に複数のポケモンの波導を探知している!」
「そうだった……こいつのセンサー超優秀だった……これがもうちょい世の為ポケの為に働けば待ってても良い出会いあるだろうに……」
「俺は! 自分で勝ち取る未知なる出会いを諦めたくない!」
「言ってる事はロマン溢れてて嫌いじゃないんだがなぁ」

 そうそう、ゾロっちゃんは俺が行く先々で暴走したり野垂れ死んだりしないように見張りとして付いて来てるそうです。んもぉ、本当は俺の事大好きなのにぃ。意地っ張り♪

「あいたぁ!? なんで引っ叩くのさ!?」
「いやなんかイラっとして」
「理由が理不尽!」

 ……たまにゾロっちゃん、本当は悪タイプじゃなくてエスパータイプなんじゃね? と思うんだよねぇ。俺の考え筒抜けになってんじゃ? って思うタイミングでツッコミ入れてくんだもん。怖や怖や。
 さて、そんな感じでおふざけしてる間に寒さに体も慣れて来たし、一丁近くのポケモン反応のとこでも行ってみますか! って事で移動開始です。目指せ! ねんごろな関係になれるポケモンとの出会い!
 しばらく歩いてきたけど、辺りは雪、雪、雪! 仮にこの中でヤるとしたら雪の上に寝転がる事になるの? いや、ヤってたらそんなの気にならないか。

「あのなぁ、常時妄想で鼻の下伸ばせる特技披露してないで、ちゃんと位置を確認してくれ」
「失礼な! このルカリオ捕まえて、常時発情期みたいな扱いするとは!」
「お前はとりあえず世の真面目なルカリオ全員にごめんなさいしてこい」

 なんて話してる間にターゲット発見! したけど……うーん。

「あれは、オニゴーリか」
「うぅーん……顔見なけりゃイケるか」
「イケるなイケるな。そもそも牡か牝かも分からないだろ」
「って言うか、オニゴーリって牝居るのん?」
「オニゴーリにはどっちも居る筈だぞ? ユキメノコには牝しか居ないけどな」

 ユキメノコ! そうだ、そうだよ。オニゴーリが居るならユキメノコも居る筈! クールビューティ代表格みたいなものじゃない! こりゃあ探すしかないっしょ!

「ドゥフフフフ……」
「やっらしい顔して笑ってんなぁ……大方ユキメノコを探そうとか思ってるんだろうけど、そう簡単に見つかるもんじゃねぇぞ?」
「獲物を定めた俺に不可能は無い! ぬぅん!」
「ついに獲物っていいやがったよこいつ」

 ゾロっちゃんのぼやきはほっといて、サーチオン! オニゴーリもユキメノコもユキワラシの進化系。波導も似たパターンを持つ筈だし、それを探す。ふむふむ、この山の中に結構散らばってるなぁ。手当たり次第に探すのもちょこっと骨が折れるかな?
 って事をゾロっちゃんに伝えてみると、場所が分かってるならゆっくり探せばいいと言われました。ま、それもそうだね。よーしじっくり行こー。

「そんじゃま出ぱ……」
「ん? お、おい! 待て!」
「つ? ふぉぉぉ!?」

 まさか、亀裂だとぉ!? 雪被ってたから気付かなかった、不味い!

「自由落下ぁぁぁぁ!」
「くっ、体勢整えて着地に備えろ! そんなに深くない筈だ!」

 っていきなり言われましてもー!? た、体勢!? なんとか空中仰いで……よ、よし! これでお腹から落ちる事は無い。んでもって、次はボーンラッシュを作って横の壁を、押すぅ!

「くはぁ!? いったい背中がー!」

 痛いけど、これで減速も出来た! ヤる為には死んでなんかいられないからな、生き残る為の術は知っている! ヤバくなった時程頭を回せ、だ! ……教えてくれたのゾロっちゃんだけども! って言うかゾロっちゃんは大丈夫か!? 大丈夫か! 一緒に落ちてる訳じゃないもんね! 後で波導追って合流しよう!
 さぁて、メインディッシュの着地ですよ! 見た所下には雪が積もってる。この勢いならそのまま降りても無事な筈だ!

「そぉい、しょっとぉ!」

 落ちる直前に、脚から行くのはヤバくね? とは思ったけどヤバかったね! 先に降りた右脚がミシッて言った。やばっ、ヒビ入ったかもこれ。

「くぅぅー! 油断したぁ……けど生きてるから、概ねヨシっ!」

 叫んだところで、痛みで力の入らない右脚を庇いつつ亀裂の壁面に腰掛ける。覚えてて良かった癒しの波導。痛みが酷い箇所に集めて掛けておけば、その内動けるようにはなるかな。本当は全力でヤった後の体力回復の為に覚えてたのは内緒!
 さて、動けるようになるまで周囲の反応でも探りますか。ゾロっちゃんは、探索範囲外かな? 多分この亀裂の内部に降りれる場所を探してるんだと思う。いやぁ、お手数掛けます。後の反応は……ん? 一つこっちに近付いてる? 不味いな、まだちょっとばかし動けないんだけど。願わくばこっちを襲うようなポケモンじゃありませんよーに!

「あらぁ? 何か落ちて来たような音がしたと思ったら、あまり見掛けないポケモンじゃなーい?」
「あーえっと、上から落ちて来ちゃいまして。動けるようになったら出て行きますのでお構いなく」

 なんでいきなり丁寧語かって? やべーのを引いちゃったからですよ! なんなの、ファーストコンタクトがルージュラって! 俺なんかした!? やってても行く先々でビューティなポケモンと仲良くなってヌプヌプしたくらいですよ!? あ、その所為か!
 とにかく構わずお帰り願いたい。んだが、これヤバいね? 獲物を狙った雌豹の目をしてますね。どうしよう? どうしようも無いけどね!?

「動けるように、って事は今は動けないのね? そーぅ……うふふふ……」
「い、いや、お願いだから勘弁して下さい! なん……なんでもはしませんけど!」
「何でもしてくれなくていいのよぉ? 動かなくてもいいし。あなたは、あたしに身を預けるだけでいい」

 それはそれで死刑宣告ですルージュラさん!? あぁ、やっぱりそういう奴ですね!? ヤるのは好きだけど一方的ヤられるのは好きじゃないんですけど俺ぇ!?

「んふふふ……これでも落ちて来た生きてるポケモンで慣らしてるから、満足はさせてあげるわよぉ?」
「い、いやぁ、勘弁してぇ!」

 そんな俺の叫びは虚しく崖の氷壁の中に吸われ消えた。これこのルージュラ絶対にこの雪で隠れた亀裂に落ちて来た奴を専門に襲ってるポケモンだわ! 待ち構える、そういうのもあるのか。
 って感心してる場合じゃなーい! 慣れたような手つきで俺の体を弄ってるけど、これ絶対そっちの意味で食べられる奴じゃん! 嫌じゃー! せめて最初はもうちょっと普通なポケモンとしっぽりしたーい! いや、それだと世のルージュラに失礼か? ってそんな事考えてる場合じゃなーい!

「うっ、んん……」
「我慢しないで声出しちゃいなよぉ。この亀裂の中には、今はあたし達しか居ないんだからさぁ」

 このルージュラ、何処をどう撫でれば感じるかを熟知してやがる!? 意思とは裏腹に体は正直に反応しちゃう! ま、不味い、このままではあれが反応して……。

「おやおやぁ? 勘弁してなんて言いながら、こっちは随分素直じゃないか」
「うっ、煩いぃ……」
「そぉんな事言っちゃうと、もぉっと苛めちゃうよぉ?」

 うぐぐ、体のスイッチが入っちゃった所為でもうマイサンは臨戦体勢に入りつつある。だってこのルージュラ上手いんだもん! とかなんとか思ってる間にルージュラの手が我が息子に触れる。いきなり握るんじゃなく丁寧に撫で擦るなよぉ! そんなに焦らされたら嫌でも硬くなっちゃうだろぉ!

「おぉっと、これはなかなか……」
「じ、じっくり見るなぁ! くそぉ、右脚さえ無事ならこんな事には……!」
「あら、右脚痛いの? うーん、それならそっちに負担は掛けられないわねぇ」

 あ、あら? 優しく俺の右脚を撫でたかと思ったら、正面からずれてくれた。まぁ、痛みは癒しの波導でかなり引いてるから無理に動かさなきゃ痛くないんだけどさ。なーんだちょっと優しいじゃん。まぁ、俺から見て左側から攻めてくるんだけどな!

「これなら痛くないわよねぇ?」
「それは、そうだけど……」
「あたしはねぇ、ポリシーとして、襲うなら絶対に相手を満足させるって決めてんの。その点は安心なさぁい」

 筋は通ってた! いきなり女傑みたいな事言われても戸惑う! けど有言実行と言わんばかりに手でのテクニックはおっそろしく気持ち良い。手で擦るだけじゃなく、玉の方もリラックスさせるように揉み解されていく。一瞬でも気を緩めたらそのまま白いの出しそうです!

「はぁっ、んぅぅ……」
「大分ここも気持ちもほぐれて来たんじゃなぁい? ほらほらぁ、もっとあたしに身を預けちゃいなさぁい」

 あぁー体から力が抜けていくぅー……このルージュラの声もまた緩ーく響いてくる感じでリラックスしてきちゃって……い、いかん! 流されるな俺! せめて、せめて意思だけは強く持つんだ俺! って、んな!? ちょっ、何処触ってんだルージュラの奴! そこは俺の出す方の穴ぁ!
 うんんん! そ、そっちなんか弄られた事無いのに、ゆっくり弄られるとなんか変な快感がじんわり襲ってくる! これが、未知の快感!? て、抵抗する意思が薄れていくぅ! しかも俺の息子を咥えるだとぉ!? 尻を弄ばれる感覚と、息子から伝わるルージュラの舌の柔らかさと絡みついて撫で上げていく感覚にもう、我慢が……! 限、界……だ!

「うんん、あぁぁぁ!」
「んぶ!? んっ、ぐ……」

 ……はい、負けました。思いっきりルージュラの口の中に精液ぶちまけました。元々綺麗な牝とヤりたいと思って雪原に来たから実はご無沙汰だったんです。でもその久々一発目がルージュラって! いやもうめっちゃ気持ち良いけどさ!
 溜まってた俺の精液第一弾は、結局喉を鳴らして飲み込むルージュラの胃の中に収まりました。悔しい、けどめっちゃ気持ち良さの余韻ですっきりしてる。

「ぷぁ……凄い量だねぇ。随分溜まってた?」
「……そ、そうだよ。悪いかよ。あんたが無理矢理出させたんだからな」
「それだけ感じちゃったって事だもんねぇ、仕方ないねぇ。あたしもこんなに濃くて熱いのなんて久々だったから、滾ってきちゃったよぉ」

 滾るって……ルージュラのあそこって何処!? って思ってたら胸の下、どっちかと言うと地面の方に近い赤い所に濡れてる部分が……。

「ルージュラの割れ目ってそこ!? その赤いの捲るとかじゃないの!?」
「まぁ、大体の牡はその反応するねぇ。ここは、あんたらで言ったら腹であり腰であり脚。で、ここがあんた等で言う腰の辺りって事さぁ。ほぉら、中はちゃあんと綺麗だろぉ?」

 うっ、見せびらかすようにしてきたルージュラの中は確かに綺麗なピンク色だった。情けなくも生唾飲み込むくらい熟れてますって感じで……エロい!

「うふふ……もうちゃぁんとあたしの事を牝として見て興奮しちゃってるじゃないか」
「うっ、うぅー」

 もう隠せない事実、濡れて受け入れ態勢完了してるルージュラのあそこを見て、俺の息子はとても入りたがってます。

「まぁねー、あたしも分かってるんだよ、この顔で牡が萎えるって言うのはね。だったら技術で受け入れさせるしかないじゃない。ねーぇ?」
「うぐぐ……言い返す言葉も無い」
「あはは、素直な牡は嫌いじゃないよぉ? さーぁ、そろそろそれも、楽にさせてあげようか」

 うわぁ、舌なめずりとか普段ならきつい筈なのに今はエロいと思ってしまう。認めたくないけど、もう俺自身がヤる対象としてルージュラを認めちゃってます。ちくしょー! もうどうとでもなーれ!

「別にあたしを愛して、なんて言うつもりは無いよ。ただ今は、お互い気持ち良くなっちゃおうよぉ」
「……まだ右脚、動かないから俺からは動けないからな」
「勃つなら十分。さぁ、あたしを受け入れて……」

 寄せられて来た口に、そっとキスをした。あぁ、さようならさっきまで耐えてた俺の自尊心……俺は性欲に負けました。いや、勝てた事無いけども。
 夢中で舌を絡めるようにキスをしながら、ルージュラの匂いが鼻先に掠める。くっそぉ甘い良い匂いさせやがってぇ! 容姿がもうちょい、もうちょいナチュラルにビューティだったら何の文句も無く全力で抱く対象だよちくせう!
 キスをしながら、俺の息子は熱くて柔らかいルージュラの中に受け入れられました。あ、ヤバいこれめっちゃ締まってくるし柔らかく絡みついてきてめっちゃ気持ち良い。これまで交尾した中で明らかに上位に位置する名器! えぇい、もう容姿の事は言うまい! ルージュラ、間違い無くトップクラスの相手だ!

「はぁ……いいわぁ、お腹の中いっぱいに押し広げられるこの感じ。こんなに逞しいの、あたしも片手の指で数えられるくらいしか出会った事無いわぁ」
「残念ながら俺も、ぐぅっ、こんなに具合の良い相手にはそんくらいしか、逢った事無いよ」
「あらぁ、嬉しい事言ってくれるじゃなぁい? なら、もっともっと深く、繋がっちゃいましょぉ?」

 俺にもたれ掛かるようにしてルージュラが体重を掛けると、俺の息子がより深くルージュラの中に分け入る。完全に収まると、今度はルージュラが器用に腰……腰? いや自分で言ってたもんな。腰の部分を持ち上げて振り始めた。俺の胸の棘には気を付けてるようで、それには触れないように腰を打ち付けて、グチュッ、グチュッと亀裂の中に音を響かせてる。それが恥ずかしいとか思う意識は、もう俺にもルージュラにも残ってません!

「はぁっ、はぁっ、凄く、良い! あぁ! もっとぉ!」
「うっ、あぁ! 締め、られるぅ、絞られるぅ!」

 段々と腰を振る速さが早まってるのだけはまだ辛うじて感じてるけど、もうほぼ気持ち良さしか感じません。ねだられるような視線を送られたら、応じるように深ーくキスをしてねっとり涎の交換しちゃってます。涎も甘く感じるとか、これもうよく分かんねぇな!

「うっ、あぁ、もう、イクッ、イクぅ!」
「俺も、もう! うっ、んんん!」

 躊躇いも無く、全力でルージュラの中に精液をぶちまけました。すっごい解放感……今までの並以上、最高クラスの交尾だわ……。

「あぁ……出てる……あんたのが、お腹いっぱい……」
「……ルカリオ」
「え?」
「俺の、種族名。知らないみたいだし」
「ふぅん、そぉ……名乗るくらいには、あたしの事気に入っちゃった?」
「認めるしかないだろ……こんなに、気持ち良かったら」
「本当に素直で良い牡……ルカリオね。まだ、もっと楽しめるんでしょぉ?」
「……俺を襲った事、後悔すんなよ」

 そのまま第二ラウンドに突入です。もう脚も動かせそうだし、こうなったらとことんやってやんよぉ!

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 ってな事をルカリオとルージュラがおっぱじめてから何時間経ったかなぁ……確認出来ただけで、通算10回以上はルカリオはイッてたかな? お互い燃え尽きるまでヤッてたんだ、満足だろうさ。

「ったく、心配してすぐに降りて来てみたら、ルージュラと合体してるとかどういう状況ですかっての。うへぇ、もう愛液と精液でぐちゃぐちゃじゃねぇよ。これ担ぐの? やだなぁ……」

 仕方ない、がっつり寝てるみたいだし、あの手で行くか。まぁ、バレる事は無いだろさ。
 体の内でテレポートのエネルギーを練り上げて、貯める。うーん、ルージュラはどうするかな? ルカリオも盛りまくってた辺り相性は良さそうだが……まぁ、会いたいって言ったら案内はして来れるし、ルカリオもこれだけ交尾した相手の波導なら体が記録してるだろ。悪いがルージュラは置いて行かせてもらうとしようか。

「悪いね、ルージュラさん。また良い牡がこのクレバスに落ちて来る事を祈っといてあげるよ」

 意識を広げて、雪原を抜けた先の河原の地形を探る。……ん、丁度人間の目や他のポケモンの目が触れない木々の合間を流れる沢があるな。そこに跳ぶとするか。
 パンッ、と手を合わせて、テレポートを発動する。勿論ルカリオは連れてな。全く、世話の焼ける相棒だよ。
 瞬間的に視界はクレバスから雪の無い木々の緑が映える……時間帯ではないけど、昼間ならそうなりそうな沢に変わった。やれやれ、体洗わせるついでにルカリオを起こすとするか。

「そーれ起きろぉい!」

 力を入れてルカリオを抱えて、沢の中へ放り込む。当然沢が溺れるような深さじゃないのは把握済みだ。

「ぷぁっはぁ!? な、なん、何!?」
「よぉ、お目覚めかい? ったく、あんなクレバスの底で眠りこけるとはな」

 ルカリオを投げるついでに付いた混合液はさっさと洗い流す。まぁ、下流でこの水を利用するポケモンなんかが居たら、ちょっと申し訳無いけどな。

「あ、あれ? ゾロっちゃん? ここは? ルージュラは?」
「ここは雪原を下ってきた先の沢。ルージュラはあのクレバスに置いて来たよ。まぁ、とりあえず体洗っちまいな。散々楽しんでたみたいだしな」

 あら、俺が何気無くそう言ったらルカリオの奴物凄いショックって顔して沢の中で体育座り始めたぞ? どうしたんだ?

「……やってしまった。ルージュラに全力種付け交尾……」
「なんだ凹んでるのか? 全力で交尾なんて、ここ来る前からいつもの事だろ?」
「違ーう! ここ来るからって慣れない我慢してめっちゃ全力でやろうと思ってた初の交尾だよ!? その相手がルージュラて!」
「でもめっちゃ気持ち良かったんだろ? そんな顔お互いにしてたし」
「……見てたの?」
「まぁ、途中から」

 あ、これはルカリオの為の嘘です。本当はすぐにクレバスに飛び込んで助けに行ったからね。まぁ、ちょっとタイミングを計る必要があったから遅れはして、もうルカリオはルージュラにずっぽり行かれてたんだけどね。
 で、俺に見られてたのを知って再び凹んでます。もー面倒だなぁ。

「ほら元気出せって。雪原初交尾こそあのルージュラに持ってかれたとは言え、まだまだ出会いはあるだろうしさ」
「うぐぅ、上書きしたい……綺麗所のポケモンとエッチして気持ち良さの更新したい」
「ぶれないねぇお前さんは……」

 ま、こんなエロ狂いの世話してる俺も大概変わりもんだけどね。他にする事も無かったし、いいんだけどね。
 ともかく散々冷えた体で沢に浸かり続けたら心臓止まるぞって言って体を洗って出る事を促す。ルカリオもようやく体の冷えを理解したのか、大急ぎで体を洗って沢から出て来た。まぁ、先に焚火を用意しておいてやったから、まず凍死はしないだろうさ。

「あ、あががが……ざむい……」
「あんな所で眠りこける程疲労したら、氷タイプ持ちでもなきゃあの世行きだろうさ。あのルージュラのレディもその辺は分かってたんだろうが、よっぽどお前さんとの交尾が気持ち良過ぎたんだろうな」

 あのクレバスの周囲にポケモンの死骸どころか骨一本も無かったんだ、あのルージュラは襲っても殺しはしなかったんだろうさ。が、こいつは危うく例外になり掛けた。……嬉しかったんだろうな、全力で愛してくれるこいつの事が。そう思うと、ちょっと悪い事した気もするな。
 どんな牝であろうと、抱くのならば全力で愛しながら抱く。それがこいつのポリシーだからな。愛しはしても脅しはしないって訳だ。仮に襲われて無理矢理ヤる事になってもあの通り、だからこそこいつはエロ狂いではあれ、なかなかどうして抱かれた牝から恨まれたりしないんだよなぁ。不思議な奴だよ、こいつは。
 どうやら焚火に当たって落ち着いてきたみたいだな。今日はもう日も沈むし、ここをそのまま寝床にするか。

「はぁぁ……あーくそぉ!」
「ん? どした急に」
「ヤったすぐ後だってのもあるけど、あのルージュラの顔がチラつくよぉー! ぬぁー! 上書きしてぇー!」
「まぁそう言うなって。体の相性も良し、一発してからは受け入れたんだろ? 満足いく交尾が出来たんだから、それはそれでよしってしとけよ」
「……はぁ、それもそっか。とは言え、まだ一匹としかしてないからなー。よぉし、切り替えて行こう! 次はどんな牝に出会えっかなー」

 短時間とは言え愛した相手だからな。ルカリオの中でも悪くない相手なんだよ本当は。まぁ、ルージュラだって言うのは暫く引っ掛かるだろうけどな?
 鬣の中に仕舞っておいた木の実、オレンの実を一つ取り出して投げ渡す。言っとくが傷んだりしてないからな? 新鮮なのを仕舞っておいたんだ。というか、傷んだ木の実とか鬣の中に入れときたくないし。

「おっ、サンキュー」
「それで、明日からはどうする? またあのルージュラに会いたいってんなら案内するけど」
「いや、それはヤバい。もう一回会って抱いちゃったらもう俺帰って来れる自信無い」
「よっぽどあのレディの事気に入ったみたいだな?」
「俺がルカリオじゃなく氷タイプのポケモンなら、ルージュラが他のポケモンだったら……俺はゴールインしてたかもしんない」

 こいつがここまで言うなら、本当によっぽど気に入ったみたいだな。相性は顔じゃない、か。面白いもんだ。

「ならどうする? 当初通りユキメノコを探すか?」
「うーんそれでもいいけど……折角雪の無いとこまで降りて来たんならこの辺のポケモンの事も気になるなぁ。って言うか雪山での抱き疲れはデッドエンドに直結しそうだし」
「ようやく分かったか阿呆め」
「やるなら全力で、死ぬ気でやろうと思う!」
「諦めてないんかい!」
「応ともさ! 俺に諦めるって言葉は存在しない! 前に出会えなかったミュウだって、いずれ抱いてみせる!」
「ま、まだ諦めてなかったのかよ……」
「当然! ま、ミュウは居なかったけどゾロっちゃんには出会えたから儲けもんだったけどねー」

 ……とりあえず語弊がある発言が出たから訂正するが、俺はルカの奴に抱かれたりしてないからな? あくまで友達として付き合ってるだけだ。あぁ、俺とルカの出会いは、こいつがミュウが暮らす森って言われてた、俺が暮らす森に乗り込んできてからの付き合いさ。無鉄砲過ぎて、放っておけなかったんだけどな。

「ま、明日は明日の風が吹くってね。疲れたから、俺、寝る!」
「ははっ、まぁその方がお前さんらしいか。おぉ、寝ろ寝ろ」

 全く、無防備に体放り投げて眠るとは、緊張感の無い奴。ま、こうしてこいつが眠れるのも俺が付いてるからって安心感からなのかもな。どれ、頼られてる事だし、少し火の番しながら見張りして、程々の所で軽く眠るとしようかね。

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 周囲が薄明るくなったのを感じて目が覚めた。体を起こして周囲を見てみると、真っ先に立って木にもたれ掛かるようにして眠るゾロっちゃんの姿を発見。いやぁ、毎回見てるけど器用な寝方するなぁゾロっちゃん。多分俺が寝てられるように見張りをしながら寝てるからあんな感じなんだろうなぁ。いやぁ感謝感謝。俺の名誉の為に言うけど、普段は俺だって見張りする事あっからね? 昨日はめっちゃ疲れてたからゾロっちゃんに任せちったけど!
 昨日……昨日かぁ。ルージュラ……気持ち良かったなぁ……ぬぇぇぇい! 女々しいぞ俺! そもそも最初俺はルージュラに襲われたんだからな!? ノーカン、あれはノーカン! ……いやまぁ、良い思い出にするくらいはいいよな、うん。

「……お前さん、寝起きで百面相とは朝から元気だねぇ」
「ぬぉ!? ゾロっちゃん起きてたのか!?」
「起こされたんだよ。この静かな中じゃ、バタバタしてる音だけでも結構耳に入るんだっつの」

 それは申し訳無いって言ったら、本当に申し訳無さそうな顔してるから許してやるって言われた。あれ、俺ってばそんなに顔に出てるかなぁ? 気を付けよ。
 起きたら早速ゾロっちゃんが腹ごしらえに木の実をくれる。いやーこれ本当に助かるんよ。ゾロっちゃんの鬣は何時でも木の実が出て来る魔法の鬣やでぇ。

「なんか考えてそうだから言うが、俺の鬣は常に木の実蓄えてる訳じゃないからな? ヨクバリスじゃあるまいし」
「ぬぉ!? 何故分かったし!?」
「お前さんはもうちょいポーカーフェイスって奴を磨いた方がいいな」

 ようは顔が語り過ぎと。うむむ、これは精進が必要だな。
 さて、とりあえずお腹に物も入ったし、今日のガールハントを始めるとしますか! レッツ、ポケモンサァーチ!

「どうだ? ポケモンは居そうか?」
「居る居るいっぱい。他の所じゃ感じた事の無い波導もあるから、それを優先に追ってくような感じにしよか」
「いいんじゃないか? カンムリ雪原の未知なる出会いってなら、雪原以外にそういうのがあっても悪くない」

 ゾロっちゃんも納得してくれたし、動き出してみっかね。よーし、元気出していこー!
 さてさて、頼りは俺の波導サーチだからね、切らないようにして行かねば。沢に沿って下っていけば、近い反応には辿り着けそうかな。

「カンムリ雪原なんて呼ばれてるが、こういう緑もあって良い所じゃないか」
「だねぇ。雪原って聞いてたから雪山に降りちゃったけど、こっちから攻めてっても良かったかもね」
「まぁ、それだと着地で最悪もんじゃ焼きだったけどな」

 あー、うんそうだね。積雪のお陰で助かったんだもんね俺達。そう考えたら、雪原着地も悪い事ばかりじゃなかったか。
 なーんて考えながら歩いてきたら、森抜けちゃった。おーこりゃまた眺めが良いねぇ。

「良いロケーションじゃないか。気分良いねぇ」
「うんうん、こういう所で熱くしっぽりバーニングぅ! も良いねぇ」
「本当に思考が下半身に支配されてんなぁ……今更だけど」

 ゾロっちゃんに呆れられてるのをとりあえず置いといて、波導サーチの半径を絞る! ふむ、感じ的にはそう遠くないんだが……なんだこれ? 一方は怒り……いや傲慢? もう一方は怯えや不安って感じの感情が波導に乗ってる。どういう事じゃ?
 まぁ、こういうのは行って状況を確認するのがセオリーよね。って訳でゾロっちゃんにも説明して早速移動。遠い訳じゃないから早速何らかのポケモンを見つけましたぞっと。あんれま、なんかごっついポケモン達が水色の綺麗なポケモン二匹を囲んでる? どういう状況これ?

「……縄張り争い、か?」
「にしちゃあ様子がおかしくない? どう考えても弱い者虐めの構図よこれ?」
「何故私達を付け狙うのです! 私達は、何もしていないのに!」
「お前達、弱い! 弱い者、殺す! 食う!」
「俺達、強い! だから食う! それだけ!」

 うわぁ、時代錯誤のとんでも理論。弱肉強食は野生の不変のルールではあるけど、今の時代は助け合い、自分の持ち味を寄せ合って群れとして生きていくってのもアリなの。理不尽な弱い者虐めをしてると、お節介焼きなヒーロー気質なポケモンが現れて大変な事になっちゃうぞ☆ って事をあの時代錯誤な顎デカ共に教えちゃおっかなーん?

「どうする、介入するか?」
「モチのローン! それに、あんな乱暴者共放置して、麗しポケモン達に手を出されちゃあ紳士として黙ってられないじゃん?」
「動機は置いといて、放置しておけないは賛成だな。それじゃ、軽く灸を据えてやるとするか」
「ゾロっちゃんならそう言ってくれると思ったぜぃ! そんなら、一丁行くとしますかぁ!」

 様子を見てた岩陰から飛び出して、水色ポケモンを囲む連中の前に躍り出る。さぁて、ショーの始まりだ!

「ちょぉっと待ったぁ! 寄ってたかっての弱い者虐めたぁ感心しねぇなぁ!」
「!? 何だ、お前! 弱そうだな!」
「あ、貴方は?」
「通りすがりの、乱暴者にお仕置きし隊ですよん。弱いから襲って食うなんて、物騒にも程があるしな」
「何だと? 俺達、強い! 強い者、全部食う! 弱い者の事なんて、知らない!」
「俺達強い? この様でか? 笑えるねぇ」

 俺は所詮ブラフさ。視線を俺に集めれば、後ろから奇襲するゾロっちゃんにこいつ等は気付けない。おつむのは弱そうだったから、俺達の作戦なんて砂粒程度も気付いてなかったみたいだしな。あぁ、ゾロっちゃんならこいつ等の5匹や10匹敵にもなりゃしねぇよん。
 倒した顎デカに腰掛けて、余裕のポーズを見せるゾロっちゃん。流石悪タイプ、こういうポーズは映えるねぇ。

「な、なんだ、これ……」
「とても簡単な結論を教えてやるよ。お前達は、負けた。お前達は……いや、お前達も、弱い」
「だから今度は……強い弱い関係無く、仲良くする方法でもぉ……」
「な!?」

 気付いてご自慢の顎を振り下ろしても遅ーい、とってもスローリィ! それじゃあ俺は捉えられないよーん?

「考えるんだ、なぁ!」

 懐まで入れば、インファイトの連続ラッシュでノックアウトだ! 俺だって弱い訳じゃないんだなーこれが!

「……俺みたいにねん!」
「いや、それはちょっとどうかと思う」
「あらー!? そ、そこでそのツッコミは酷くなーい?」

 ぶちのめした奴等からゾロっちゃんも降りて来て、俺と合流です。ついでにこいつ等へのダメ押しも任せちゃおっと。

「やれやれ……まぁ、俺の方が強面だし適役か。おい、強い者(自称)」
「ぐぅ、ぅ……」
「今度こんな弱い者虐めしてみろ? 次は、こんなもんで済むとは思わない事だな。弱い者がどうなるか……分かってるよな?」

 おぉ、ゾロっちゃんの凄みこっえー! 聞いてるだけの俺もブルっちゃう! 顎デカ達も察したのか、脚引き擦りながらもそそくさと逃げていきやがったぜ。 やーいざまぁー。

「あ、あの……」
「ん? おぉ、そっちも災難だったねぇ。どうだい? 怪我したとこは無い?」
「は、はい。私も娘もそれと言って。助けて頂いて、ありがとうございます」

 ふぅーむ、この声や雰囲気の柔らかさから言って、このポケモン、牝! 体は大きいが、ノー問題ストライクゾーンです! しかし娘さんが居るって事は出産経験有りか……全然オーケー問題はやはり無い! お近付きになりたいなー。あ、でもそうなると番いが居るって事か、うむむ……そういう場合俺が手を出すのは良くないよな。旦那さんに悪いし。

「息災そうで何より。お前は妄想の世界から帰ってこいっての」
「あいでぇ!? のーぅ、酷いよぉゾロっちゃーん」
「ふふふ、面白いポケモンさん達だね、ママ」
「こ、こら。娘がすいません」
「いえいえお気になさらず。笑えるようなら何よりです」

 ぬぉぉ、ゾロっちゃんから紳士オーラが溢れているぅ! くぅっ、流石だぁ……この紳士さにおいて、俺はゾロっちゃんには敵わぬ! まぁ、敵わないところで張り合っても仕方ないしね。切り替えていこう。
 さて、助けたはいいけど、どうしよっかこれ? あいつ等が腹いせに仕返ししに来る可能性もあるしなぁ。って言うかあぁ言う馬鹿は必ず来る、絶対に来る。間違い無い。となると、このまま護衛するのが道理ってもんよね。うん、そうしよう。

「ルカ、分かってるな?」
「応ともさ。助けるんなら最後まで、でしょ?」
「分かってるじゃないか。失礼、えっと……」
「申し遅れました、私はアマルルガ、娘はアマルスと言います」
「アマルスだよー」
「グッド! 元気な良い挨拶だ!」
「それで、アマルルガさん。不躾なのは承知なのですが、旦那さんはどちらに?」
「え? 私の、ですか?」
「そうそう。居るんならそこまで護衛しようと思ってね。ほらさっきの奴等、頭悪そうだから仕返しとかしに来そうだし」

 ん? 何やらアマルルガさん、やけに表情が暗いなぁ。ひょっとして、聞いちゃいけない系事案だったかな?

「そう、ですね……案内しますので、護衛……お願い出来ますか?」
「え? あぁ、もっちろん! 俺達から提案したんだし、なぁゾロっちゃん?」
「無論だな」
「お兄ちゃん達おうちまで一緒なの? やったー! 楽しいお話聞かせて!」

 おっと、そういうリクエストはウェルカムだ! あっち系の話は外せよ? っていうゾロっちゃんからの無言のプレッシャーをひしひし感じながら、アマルルガさん達と一緒に移動だ。俺だって流石に未成熟な若芽ちゃんに猥談するような事はありませんよぉ。まぁ……前に口を滑らせて性の授業に発展し掛けたって前例があるからの釘刺しなんだけども。あ、その時もゾロっちゃんがなんとか口八丁で収めてくれました。マジメンゴ!
 それからはこれまでの旅の面白話セレクションを聞かせてあげてます。猥談以外にも、ゾロっちゃんとあちこち旅してるから話の引き出しは多いつもりだぜぃ。

「わぁー凄いなぁ。私の知らないところ、いーっぱいあるんだ!」
「あるある! 俺達が行った事無いところだっていっぱいあるし! なぁ!」
「あぁ。世界って奴は、なかなかどうして広いもんだよ」
「私も生まれはこの辺りなので、聞いていると少し、ワクワクしてしまいますね」
「こんな話で良ければ、まだまだ心行くまでご披露しましょうぞ!」
「ありがとうございます。この娘も喜びますわ」

 っと、話してる間にアマルスちゃんが着いたよ! って声を挙げた。ふむふむ、木の実の木がある傍に草が寝てる場所がある。アマルルガさん達はここで過ごしてるみたいね。

「ここが二匹の巣、ですか? 旦那さんは留守で?」
「パパ居るよ? ほら、そこ!」
「そこって、え? まさか……」
「私の番い、トロピウスの最期の願いだったんです。俺を埋葬した上に、木の実を植えてくれ。必ず木となって、君達に糧を与え続けよう、と……」

 おぅわぁぁぁ……ヘビーな話だと思ったら死別のお話だったぁ……止めてよ俺そういうのガチ泣きしちゃうタイプなんだよぉ……。
 ゾロっちゃんが木に触れてそっと目を閉じた。こういう時、ゾロっちゃんがおかしな事を言ったりやったりする事は無いし、ちょっと見守るとしよう。

「……立派な旦那さんですね。自分の死後も、こうしてしっかり貴女達を守っている」
「えぇ……私には勿体無い程に」
「先程は大変お辛い事を尋ねてしまった。非礼をお詫びしたい」
「いえそんな……」
「アマルスちゃんもゴメンな。思い出させちゃったろ?」
「うぅん、平気だよ! パパ、ずっと傍に居てくれてるもん!」

 うわぁ、木を見上げながらにっこりとか止めてぇ! 泣いてまうやろー! 涙腺は緩めだよ俺は!

「……もし良ければですが、今日は共に過ごす事をお許し頂けませんか? ご迷惑でなければですが」
「え? そんな、この娘も懐いていますし、そうして頂けると私としても嬉しいですが……」
「なら決まりっしょ! なぁアマルスちゃん、お兄ちゃん達、もうちょいアマルスちゃん達と遊んでっていーい?」
「え!? 遊んでくれるの!? うん、いーよ!」
「……決まりですね」
「じゃあ……よろしくお願いします」

 さっきの台詞、いつもならゾロっちゃんから、お前が言ったら違う意味に聞こえるーとか言われそうだなぁ。まぁ、たまにはシリアス路線もいいじゃない? 未亡ポケと娘ちゃんなんて、苦労してそうだしな。今日はガールハントから予定変更してアマルルガさん達と一緒に過ごそうじゃあないですか!

 いやぁ、アマルルガさんと散歩したりアマルスちゃんと遊んだり、こういうのもめっちゃ楽しいわー。なんつーの? 交尾とはまた違う充足感っつーの? こういうのも良いよなぁ。俺も今まで散々全力種付き待った無しの交尾もしてきたし、こういうアマルルガさんみたいな思いをさせてる牝が居たりして……というか多分居るよなぁ。居るんだろうなぁ……。

「……とぱぁ!」
「きゃあ!? る、ルカリオさん!?」
「ルカお兄ちゃん!?」
「何故いきなり吐血!?」
「げふぅ……も、申し訳無し……ちょっと思いに耽ったら強大な精神ダメージを受けちゃったもので……」
「も、妄想で吐血するとかどんな妄想だよ……」
「ほ、本当に大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫大丈夫……」

 これは、あれかな? お前の性欲に支配された生活、ちょっと省みようか? って言う神からの啓示なんだろうか。身を固めた生活かぁ……アマルルガさんみたいな奥さんならアリかもなー。綺麗だし、お淑やかだし。これであっちの相性が……あまり想起したくないけどルージュラ並にバッチシなら言う事無いんだけどなぁ。ってまた下い思考になってる! くぅー、俺のダメルカリオ!

「ルカお兄ちゃん、コロコロ顔が変わってるけど大丈夫なの? ゾロお兄ちゃん」
「あぁ、あれはあいつが変な妄想してるだけだから気にしなくていいよアマルスちゃん。というかあんまり見ちゃいけません」
「そうなんだ、はーい」
「止めて不審者見るような反応!?」
「ぷっ、ふふふ……」

 おっ、おぉぉ!? アマルルガさん笑った、笑ったね! いいねぇいいねぇ、良い笑顔頂きました! 麗しき中に可愛らしさもあるナイススマイルでーす!

「ご、ごめんなさい。こんなに賑やかで楽しいの、彼が居る時以来で」
「いいのいいの! もっと笑おうアマルルガさん! 綺麗なナイススマイルですぞー!」
「き、綺麗だなんて……もぉ、ルカリオさんたら」

 ……はっ! ナチュラルに落としに行ってしまった! ゾロっちゃんからはおいおい的な視線を投げ掛けられております! ち、違うんだよ!? 俺は素直な感想を言っただけなんですよ! 無罪、無罪だー!
 アマルルガさんも頬染めないで? そんな可愛い反応されたら……そそるじゃないか! いやだがイケるのか俺? アマルルガさんなかなかビッグサイズだぞ? 俺の息子マグナムはピストルにランクダウンせずアマルルガさんを満足させられるんだろうか?

「そぉい」
「へぶん!? い、痛いですわよゾロっちゃん」
「いや、なんかとりあえず一発引っ叩いておかないといけない気がしてな」

 鋭い、流石ゾロっちゃん鋭いでごわす。けどアマルルガさん魅力的なんだもんよ! ちょっと誘いたくなっちゃうじゃん! 旦那さんには申し訳無いとは思うけども!

「ねーねールカお兄ちゃんもゾロお兄ちゃんも、そろそろ暗くなるけど、一緒に寝て行ってくれるの?」
「ん? あーそんな時間かぁ。いいよな、ゾロっちゃん」
「アマルルガさん達のお邪魔にならなければ、な」
「そんな邪魔なんて。ぜひ、泊まっていってください」

 そういう事ならお言葉に甘えて、だな。あ、でももう旦那さんツリーに木の実が無いっぽいな。こういう時はどうするのかアマルルガさんに聞いたら、ちょっと遠くになるが木の実の生る木が他にもあるらしいからそっちに採りに行くそうだ。いやでもアマルルガさん、今から採りに行くとか言っちゃう? そんなの一匹で行かせる訳無いじゃんかよ!

「折角ルカリオさんやゾロアークさんが居てくれてるのに、お腹が空いたままというのも寂しいですしね」
「その心遣いは有難いけど……」
「いいよ、アマルスちゃんは俺が見てるから、ルカ、アマルルガさんと一緒に行ってこいよ」
「え? 良いのぉ?」
「あぁ。……どうやら、お客さんも来そうだしな。もてなしとくから、なるべくゆっくり行ってこい」

 客か……なるほど、ゾロっちゃんも気付いてたって訳か。俺も腐ってもルカリオだかんね、昼過ぎ辺りからかな? こっちの様子を窺ってる馬鹿共の存在には気付いてたさ。どうやら俺達が離れるのを待ってたっぽいな。

「……行けんの? ゾロっちゃん」
「任せろ。ついでだ、二度とアマルルガさんやアマルスちゃんに手ぇ出そうと思いたくなくようにしておく」
「ラージャッ」
「? あの、どうかなさいましたか、二匹共?」
「お兄ちゃん達、どうしたの?」

 アマルルガさん達には客、まぁ昼間の馬鹿共だろうが、その事は伝えないでおく。無暗に不安がらせたくないし、ゾロっちゃんならアマルスちゃんに気付かせる間も無く奴等くらい処理出来るっしょ。それよりも、このまま夜になって寝静まった後に襲われた方が面倒だしな。
 じゃあってんでアマルルガさんを誘って、木の実採りデートと洒落込みましょっかねー。いや、そういうのはする気無いよ? でもさでもさ、ビューティな二匹でランデブーっすよ? 胸がムラムラしちゃうじゃないか!

「すいません、アマルスの子守りから私の護衛までしてもらってしまって……」
「いーのいーの。助けたのは俺達の勝手、最後までまるっと見守ろうと思ったのも俺達の意思だからさ。それでアマルルガさん達が助かったり喜んでくれるなら、俺やゾロっちゃんも嬉しいからさ」

 暮れかけの夕日に照らされる海沿いの平地を、ゾロっちゃんに言われた通りゆっくりとアマルルガさんと並んで歩いていく。かぁー! 雰囲気最高なんだけどなぁ! 暮れ掛けの夕日に照らされるアマルルガさんめっちゃ綺麗だし! なんつーの? ちょっと憂い目に見える表情なんかが扇情的に映っちゃうんだなぁこれが!

「……でも、今日はとても良い日になりました。本当は……ずっと、ずっと……誰かに、助けて貰いたかったのかもしれません」
「ずっと、助けて貰いたかった?」
「彼が、トロピウスが亡くなるまで、私はずっと幸せでした。彼と出会って、愛し合って、番いになって、あの娘が生まれて……でも、その幸せは突然終わってしまいました」

 話ながらアマルルガさんの目から涙が零れるのを俺は見逃さなかったぜ! 辛いなら無理に話さなくてもって言いそうになったけど、それは言わずに聞いて受けてやるのが漢ってもんだよな。よぉし、どんと来い!

「草タイプにだけ発症するって言う流行り病だったそうです。特定のタイプにだけ毒性を発揮してしまうポケルス……どうして彼がと、その頃はずっと泣いていました。日に日に彼は弱っていくのに、自分には何も出来ない。他のポケモンに助けを求めても、病気に怯えて誰も近寄ってもくれない。そんな事を繰り返している間に彼は……逝ってしまいました」
「そう、だったんだ……」
「それから私、内心……諦めてしまったんだと思います。どんなに私達が困ろうと、悲しもうと、誰も私達を助けてなんてくれない。そんな風に」

 不意にアマルルガさんの足が止まって、俺の方を向き直した。ちょっとなんかあったかと周囲への警戒モードになったのは内緒にしておこう。

「でも今日……あなたとゾロアークさんは、私達を助けてくれた。それだけじゃない、一日寄り添ってくれた。私達が頼んでもいないのに」
「そりゃあそうさ。俺もゾロっちゃんも、助けたい、傍に居たいって、自分達で思って動いたんだからさ」
「……ねぇ、ルカリオさん。私や彼の、トロピウスの話を出会う前に知っていたとしたら……それでもあなたは、あの娘や……私の事を、助けてくれましたか?」

 ……ちょっと不安な顔なんかしなくても、知ってようが知らなかろうが、俺もゾロっちゃんも変わったりしなかったさ。

「その返答の答えなら一個だけだよ。当たり前、ってね」

 俺からの返答を聞いて、またアマルルガさんの目から涙が零れた。けど、顔は今まで見たどんな笑顔よりも晴れやかで……綺麗だったよ。

「本当に……今日はなんて良い日でしょう……」
「そ、それにさ! 俺ってば綺麗なポケモンには目が無いからさ! アマルルガさんみたいな綺麗なポケモン、見て見ぬ振りなんて出来ないってね! あー! 俺が旦那さんより早くアマルルガさんに出会ってたらずぇったいにお近付きになってたのになー!」

 はい、もう俺この張り詰めたシリアスムードに耐えられませんでした! 元々おふざけ気味なキャラだもん仕方ないよね!

「もぉ、それだったら、私が綺麗なポケモンじゃなかったら助けて貰えなかったみたいに聞こえますよ?」
「うぇぇ!? そ、そんな事無いよぉ!?」
「……ふふっ、冗談です。ルカリオさんの優しい所、ばっちり見せて貰っちゃってますからね」

 はーい悪戯っぽく笑うとか止めてくださーい! ときめいてまうやろー! 俺の息子が起立しちゃうぞぉー!?

「ねぇ、ルカリオさん?」
「ふぁ、ひゃい!?」
「一つ……私の我が儘を聞いてって言ったら、聞いて、くれますか?」
「え、えっと……俺が出来る事なら、なんなりと!」

 そう言った俺の口が何かで塞がれた。肉厚でヌチャっとしてて温かいこれは……アマルルガさんの、舌!?

「もう一度触れられた繋がりの証を、私にくれませんか?」
「そ、それって……」
「ふしだらな牝だって思われてしまうかもしれません。でも、それでも……触れられた繋がりの温かさを、もっと深く感じたいんです……」
「それは、ちょっと狡いですよアマルルガさん?」
「狡い、ですか?」
「さっきの話聞いて断れる牡なんて、居る訳無いじゃあないですか」

 はいもう同意と見てよろしいですね!? というかアマルルガさんから誘われたんだから止まんねぇよ!? フルスロットルで突っ走るよ! ちょっとひとっ走り付き合わせちゃうよ!?
 言った口を閉じる事無く、アマルルガさんの頭を抱き寄せて口を重ねた。そのまま舌を入れて、絡ませる。いやアマルルガさんの舌のが大きい絡ませるって言うか微妙だが、とにかくお互いの唾液を貪り合う。そう、これ! 俺がしたかったのはこういうのなの! よーし俺ってば張り切っちゃうぞー!
 とは言えだ、アマルルガさん的には旦那さん以降に選んでくれた大事な相手だからな。我が全力を以てしてアマルルガさんには絶頂と言えるくらいの満足感を感じて欲しい。とか感じさせる。俺が楽しむ以上に、我が全身全霊を持ってしてアマルルガさんに繋がりの温かさと幸せ感、与えてやんよぉ!
 息継ぎも忘れるくらいの濃厚なキスを終えると、アマルルガさんのスイッチは完全に入ってた。俺の我慢なんて塵以下に見えるくらい開放されてない性欲だもんなぁ。ちょっとやそっとじゃ満足なんてしてくれないと思って挑まねばな!

「アマルルガさん、座るようにして、なるべく体から力抜いてて下さいね」
「は、はい……」
「心配しないで。俺に全てを委ねて……」

 はい言ってからチラつかないで下さいルージュラさん!? 今は思い出の中でジッとしてて下さい! ふむふむ、見せてもらった感じ、大きくはあるがしっかり締まってるし良いピンク色だ。旦那さん、アマルルガさんを性欲の捌け口とかじゃなく大事に愛してたんだろうなぁ、状態見てるだけで分かる。良い旦那さんだったんだろうなぁ。

「る、ルカリオさん……あまりじっくり見られると、その……は、恥ずかしいです……」
「そんな恥ずかしがる事無いですよぉ。とっても綺麗です、アマルルガさん」

 うーんアマルルガさん照れてる照れてるぅ。これでも経験豊富な俺ちゃんですよ? 様々なシチュ、心境や性格の相手とくんずほぐれつしてきたからな! 相手がどう言ったらときめくかにも心得はある! まぁぶっちゃけ、本音で褒めるのが一番効果的だったりするけどね!
 さぁてさて、目の前のアマルルガさんの割れ目は濡れてはいるが、まだもうちょい準備した方がいいかな? それなら努めて優しく、アマルルガさんに心から蕩けて貰う為に頑張るとしますか!

「ひゃっ! ルカリオさん、何を!?」
「心配しないで。力を抜いて、俺に任せて下さいなー」

 トロピウスについては既に情報がある。アマルルガさんと体勢や体型はほぼ同じ。ならばここを触られたり撫でられたりした事は無い筈。まぁ、舐められた事はあるかもしれないけどな。
 少し零れる程度の愛液を前脚にコーティングして、まずはほぐすように、輪郭をなぞるように撫でていく。うーん、張りがあって健康的なのが触れるとより一層感じられる。アマルルガさんのコンディションは良好良好っと。

「んっ、はぁぁ……撫でられると、なんだか頭がふわふわしてきてしまいますぅ……」
「こういうのは、初めてですか?」
「はいぃ……彼からもされた事がありません……」

 おっと、全く未知の刺激なら蕩けるのが早いのも納得だ。ちょっと周囲を確認したが……よし、野次馬は特に無し! キスしていきなりおっぱじめちゃったから大丈夫かな? と思ったけど、丁度岩場で影になってるから大丈夫そうだな。というか多分、アマルルガさん狙ってここで話し始めたな? うーむ、アマルルガさん、なかなかの策士。こんな策なら丸見えだろうが掛かりに行くがな!
 うんうん、良い具合に力も抜けてきたみたいだし、愛液も出てぬるぬるに濡れてるねぇ。もう挿れてもいいんだが、された事無いって言うんだ。未知なる刺激にもっと溺れてもらいましょうかね。
 割れ目をなぞっていた前脚を、ゆっくりアマルルガさんを慌てさせないように割れ目に少しだけ、入れる。

「はぁぁ……中に、入って……」
「まぁだ解してるだけですよー。けど、なかなか気持ち良いでしょぉ?」

 自分で使っててあれだが、効果的なんだよなぁあのルージュラの甘ったるいような喋り方って。蕩けた心に染み込むっつーの? やられると理性の鎧が溶ける溶ける。本当、あの上手さは俺も見習う事が多々ある。くぅー! 悔しい! って、別の牝の事考えてないで、今はアマルルガさんに全力を注ぐとしよう。
 前脚の棘の所為で限界はあるが、そこまでは俺の前脚がアマルルガさんの中へ出入りしてる。動かす度にアマルルガさんの甘い声は増していくし、それを聞いてると俺の興奮も3段抜かしくらいで上昇していく。これぞ相乗効果なり!

「るか、りぉ……さぁん……もぅ、がまんできませぇん……」
「それなら、一度すっきりしちゃいましょうねー」

 こんなに綺麗な割れ目、口を付けるのに一切の躊躇は無い! この大きさだと鼻を避けて舐めるのに一苦労なんだが、鼻に流れ込んでくるアマルルガさんの愛液の甘エロい匂いに俺の理性もとろんとろんになっていくから気にしない! 
 味わうように舐めて、音を立てて愛液を吸い上げるとアマルルガさんの体がびくりと震える。いいねぇこの反応。しっかり感じてくれてるって分かるから大好きですよ!

「あっ、んんん! もう、イッ、あぁぁ! イッちゃぁ! あぁぁぁ!」
「ぷぁっ!? 凄ぉ……んっ、ん……」

 ふぅっ! いやぁ、まさか浴びる程の愛液が噴き出るとは思わなんだ。勢いで一度離した口を愛液の噴き出し口に再度被せて、まだ噴き出てる愛液も飲んでいく。はぁー、体の外も中もアマルルガさんの匂いでいっぱいだ。けど嫌じゃない、寧ろちょっと気持ち良い。あれ? なんか俺大分変態に天秤傾いてる? ……いや、元々か。

「はぁぁっ……はぁ……はぁ……あたま、まっひろ……」
「ふへへ……良かったでしょぉ? 俺もアマルルガさんの浴びて、なんだか酔ったみたいですよぉ」

 ふわふわとした酩酊感って言えばいいのかね? とにかくアマルルガさんの匂いに酔って、心地良い。もうアマルルガさんを抱きたくて仕方ない。息を整えながらうっとりしてるアマルルガさんが愛しくて堪らない。旦那さん、申し訳ないが、アマルルガさんの事、愛させて頂きます!

「もう、準備は良いですよね? 挿れさせて下さい、アマルルガさん……」
「……うん、来て。ルカリオさん。ずっと深く……私と、一つになっちゃうくらい奥まで……」

 かつてない程自己主張する我が息子をアマルルガさんの割れ目にあてがい、まずはゆっくりと挿入していく。はぁぁ、柔らかく包み込むようにアマルルガさんは俺を受け入れてくれてる。ただただ気持ち良い。まるで俺の息子がアマルルガさんの中で溶けて一つになったような錯覚がする。この溶け合うような快感は、ルージュラとはまた違う充足感だなぁ。
 そのままずるずるとアマルルガさんの中に入っていくと、やがて俺の息子は全てアマルルガさんの中に沈み込んだ。このみっちりと包まれる快感、うーん! 昨日のルージュラと甲乙付け難い! なら今この瞬間はアマルルガさんの勝利! 何故ならば、今俺が心から愛してるのはアマルルガさんだから!

「あぁ……お腹の奥まで、ルカリオさんでいっぱい……気持ち良い……」
「こうして繋がってると、アマルルガさんと本当に一つになってるみてぇ……気持ち良い……」

 ヤバい、この気持ち良さに溺れちゃいそう……抜け出せなくなっちゃうかも……いやでも、それでもいいかも……このままアマルルガと一つに……。
 自然と腰を動かして、肉の絡み合う感触に酔い痴れる。一突きする度に性欲が満たされるっつーか心が満たされてくっつーの? ヤバいわーこんな感覚になる牝は初めてだわー。

「はぁっ、はぁっ、やだ、気持ち良い、気持ち良いよぉ」
「うぅっ、もっと、もっと奥まで……アマルルガ、アマルルガぁ……」
「呼んで、もっと私の事呼んで。ルカリオさん、ルカリオぉ……」

 もう頭の中が気持ち良さでよく分からん! けどアマルルガの名前だけが頭の中にいっぱいになっていく! 何この感覚! 戸惑う!
 とにかくアマルルガの名前を呼びながら、必死に腰を振ってます! アマルルガはアマルルガで俺の名前を呼んでるんだけど、呼ばれる度に興奮していく! やだこれおかしくなりそう!

「アマルルガ、もう、出る! 出すよこのまま!」
「来てぇ! 私の中、いっぱいにしてぇ!」
「ぐっ、があぁぁぁぁ!」
「イッ! あぁぁぁぁぁ!」

 ……俺史上最高なくらい高まった性欲と共に、尻尾に抱き着くようにしてアマルルガの奥の奥に精液を吐き出した。超ぎりっぎり残ってた理性でアマルルガを傷付けちゃいけないと思って、胸の棘でアマルルガを刺すなんて事態は避けたが!

「はぁぁっ! 奥、熱いぃ! タマゴ、出来ちゃうぅ!」
「ふうっ、ふうっ……」

 タマゴ出来ちゃう、そのアマルルガの叫びは聞こえたが……俺はアマルルガの中から俺の息子を抜かなかった。言葉にはしなかったけど、心の中で孕め、孕めって念じちゃってるから。どうしよう、俺……これは、ガチの奴かもしんない。
 じっくりと、最後の一滴までアマルルガの中に精液を吐き出しても、まだ俺は抜かずにアマルルガと繋がってた。なんだか、この温かさを抜いて手放すのが嫌で。

「……もう、治まった?」
「……うん、多分」
「私のお腹……ルカリオのでいっぱい。凄く、幸せ」
「なんて言うか……俺もアマルルガと繋がってるの、幸せ」

 余韻でこんなに多幸感に包まれるのって、初体験……。ヤバいなーあったかくて気持ち良くて、もうなんか他の牝抱いても満足出来るか怪しくなりそう。俺のアイデンティティがグッラグラしてるよ今。

「ねぇ、ルカリオ……」
「うん? 何?」
「もっと、あなたと繋がりたい。繋がっていたい」
「……ゾロっちゃんとアマルスには、内緒。な?」

 うんって言って、アマルルガが体勢を変えたいって言うから一度息子を抜いた。うわ、まだまだ俺はやれるぜ! って言ってる。一回全力で出してからこんだけ元気なのも初かもしんない。
 で、アマルルガは今度は仰向けに寝転がった。いけるのかその姿勢。うっわ、割れ目から俺がアマルルガの中にたっぷり注ぎ込んだ精液が顔を出してる。液って言うか、もうねっとりした粘液じゃん。完全に孕ませる為に出す奴じゃん。マジかー、いや本当にマジでかー。
 そしてそんな精粘液を垂らしながらもっとって言って俺を誘ってるアマルルガ可愛いな畜生め。こうなりゃもう、行けるとこまで行ったらぁ! 責任とかこれからとか、そういうのは終わってから考える!

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 ……あの2匹は今頃ヤッてるんだろうなぁ。相性良さそうだったし、ここがルカリオのガールハントの終着点になるかもなー。

「ん? ゾロお兄ちゃん、どうかしたの?」
「んー? いや、ちょっとね。アマルスちゃんって、もし弟か妹が出来たら嬉しいって思う?」
「弟? うん、嬉しい! 寂しいの、ちょっと少なくなるもん」

 ちょっと、か。まぁ、どうやっても完全には埋まらないんだろうなぁ。本当のお父さんって存在の大きさは。ルカの事もルカお兄ちゃんって呼んでたもんな。まぁ、それはそれで良い関係はあいつの事だから作れるとは思うけどな。
 っと、ぼちぼちか。こっちもさっさと片付けて、あいつ等を気兼ねなく迎えるとするかね。

「アマルスちゃん、俺ちょっとトイレ行ってくるわ。大人しく待ってられる?」
「トイレ? うん、分かった! でも……」
「でも?」
「……早く戻ってきてね、ゾロお兄ちゃん」

 くはぁ!? こ、これがピュアシスタースマイル!? 純粋さで俺消滅しそう! 思えば最近見た牝の笑顔なんて、ルカに抱かれて牝の顔してるのしか見てないもんなぁ。ピュアな笑顔の前に消えそうになるのも納得……。
 うん、約束って伝えてアマルルガさん達の巣から離れる。……ったく、あんな可愛い子や良いポケモンを嬉々として傷付けようとするとか、許せんなぁこいつ等。顎デカいんだっつの、隠れられてねぇわ。

「おい、お前ら」
「!? お、お前!? なんで!?」
「なんでじゃねぇよ、バレバレなんだよ。で? ここでコソコソ何やってんだ?」

 うわ、全員で露骨に視線逸らしたよ。こんな分かり易いバカが強い者とか言ってた訳? この辺のポケモンってそんなに強くないのかね? まぁそれは今はいいや。今はわざわざ警告してやったのに、性懲りも無くちょっかいを出そうとしに来たこいつ等へのきつめの制裁だな。

「お……」
「お?」
「俺達、弱くない! 弱い者、殺す! 食う!」
「だから俺達が離れるか寝静まってからあの2匹を襲おうってか? そういう考え方が……」

 普段はそこまで出さない爪を剥き出しにする。俺は警告した、こいつ等は無視した。そうなったら、無視出来ない痛みと傷を刻み込んでやるしかないよなぁ?

「弱ぇっつってんだよ」
「ひっ、ひぃぃ!?」
「おいおい今更ビビんなよ? それと、逃げられるなんて思うなよ? お前達は俺の警告を、無視したんだからなぁ!」

 ……ものの数分も保たずに、顎デカ共は血だらけで俺の足元に転がった。殺しはしねぇよ? 殺しは後味も悪いし、何より悪評がすーぐ立っちまう。あちこち旅するのに悪評は邪魔になっちまうからな、立てないように、半生殺しだ。

「うぐっ……嘘、だ……俺達、強、い……」
「はっ、まだ言うかよ。これだけやって分からないってんなら、誰かの首飛ばさないと理解出来ないか?」
「ひぃぃ!?」

 足元に転がってた顎デカ一匹の首に軽く爪を当てて、浅い切り傷を作ってやる。俺の爪はよく切れるぞー? こいつの首一つならポーンだぜ。

「ま、待て! 止めろ!」
「なんで? 弱い奴は殺されて食われるんだろ? 別に俺は食う気なんて無いが、お前らは俺よりも弱くて、あの2匹を殺すつもりで来たんだ。殺すつもりだったんだ、自分達より強い奴が居れば殺される事もあるって理解してんだろ?」
「死ぬ、思ってない! 殺される、嫌だ! 怖い!」
「……お前らが襲い掛かった2匹もよ、そうやってお前達の事を怖がったんだ。なのに自分達がそうなったら殺さないでくれ? 都合が良過ぎんだろ」
「もうしない! 怖い、分かった! 痛いのも、嫌だ!」

 はっ、なまじ中途半端に強いから調子に乗りましたってか? てめぇ等が勝手にイキる分には無視するが、それで被害者が出そうになったんだ。反省したくらいで許すかよ。
 怯える顎デカのリーダーの目を覗き込みながら、全力で睨み付ける。2度と俺の姿を忘れないように、俺が刻み込んでやった恐怖を忘れないように。

「……2度と此処に近付くな。出来なきゃ次は、てめぇ等全滅だ」
「ひっ、ひぃやぁぁぁぁ!」

 顎デカの群れ、一丁上がりっと。これだけ恐ろしい状況を頭に刻み込んでやったんだ、もうここに近付くだけで震えてチビッて一歩も動けなくなるだろうよ。よしっと、アマルスちゃんが待ってるだろうし戻るか。あー、爪や体に付いた奴等の血だけはきちんと拭ってからな。
 巣に戻ると、誰かが近付いてくるのに気付いたのか、アマルスちゃんが体を起こした。ははっ、俺だって分かった途端に走り寄ってきたよ。……ちょっと、寂しがらせちゃったかな。

「ゾロお兄ちゃん、お帰りなさい!」
「お帰りなさいと来たか……うん、ただいま」

 俺が思ってた以上に、アマルスちゃんは俺に懐いてくれてたみたいだな。いや、見た所ルカとアマルルガさんも戻ってきてないし、もう日も沈んでる。一匹にして寂しがるなって言うのも無茶だったな。
 巣に腰掛けると、嬉しそうに笑ってアマルスちゃんはちょこんと俺の横に座った。なんと言うか、こういうのも悪くないよな。

「んふふー、ゾロお兄ちゃん、ちゃーんと帰ってきてくれた」
「ちょっと行ってくるって言ったでしょ? やっぱり、寂しかった?」
「寂しくなかったよ! パパも一緒だもん!」

 これは、無茶だな。きっと、アマルルガさんに心配させないようにって、自然とアマルスちゃんはこうなっていったんだろう。……アマルルガさんも辛そうだったんだ。もっと小さい、甘え盛りなこの子が寂しい事が無い訳が無い。辛かったなぁ……。
 俺の力なら、ほんのちょっとだけ、気休め程度かもしれないけど……この子の本当の寂しさを表面化させて、受け取ってやれるかもしれない。アマルルガさんの方はルカが何とかしてくれるだろうし、こっちは俺が一肌脱ぎますか。

「……ねぇ、アマルスちゃん?」
「ん? なぁに、ゾロお兄ちゃん」
「パパに、会いたい?」
「え……」
「お兄ちゃんね、ほんのちょーっとだけ凄い力があってね。誰かの凄く、すごーく会いたいって思ってるポケモンを少しの間だけ連れて来れるんだ。……もう、会えなくなっちゃったポケモンでもね」

 これは嘘じゃない。俺の力には、そういう物が確かにある。再現するポケモンのデータが必要だが、幸いここにはデータが残っていた。条件としてなら、アマルスちゃんのパパの再臨は可能だ。後は、この子の意識次第。辛い思い出に直結している以上、無理矢理や望まないのに再臨は出来ないからな。

「……私ね、出来なかったの」
「出来なかった?」
「お別れ……ママにサヨナラって言ってあげてって言われたのに私、サヨナラしたくなくて言わなかったの。言わなきゃ、サヨナラしなくていいんだって思って」

 そっか……そう思っちゃっても仕方ないよなぁ。

「だから私……パパに、会いたい。会って、ちゃんと言えなかった事、いっぱい言いたい。言いたいよぉ……」
「……よく言えました。頑張ったね、アマルスちゃん」

 俺の胸の中に飛び込んできて泣いてる。思った以上に重いとかって考えは秒で捨てた。

「頑張ったアマルスちゃんには、ご褒美あげないとね。目、そのまま瞑っててね?」
「……うん」

 しっかり目を瞑ってるのを確認して、そっとアマルスちゃんを下ろした。そして、再臨の準備を始める。
 今のゾロアークの体を解いて、あの木の実の木から感じ取ったアマルスちゃんのパパ、トロピウスの情報を構築していく。……凄いよパパさん。あんた本当に、2匹の事を見守ってたんだな。時々思い出しては泣いてるこの子達に触れる事も出来ない事に、憤りながら。
 光に包まれた俺の体の構築が終わって、視線はそこそこ上がったかな。アマルスちゃん、きゅっと目を瞑っちゃってるよ。ちょっと眩しかったかな?
 さぁて、そんなら伝えられなかった思いを伝えて、アマルスちゃんが伝えたかった思いを受け取るとしますか。やるぜ、パパさん。あんたを俺に、宿らさせてくれ。

「……アマルス」
「え……」
「アマルス、目を開けなさい」
「その、声……パパ!?」

 俺を見上げたアマルスちゃんの目からは、ボロボロと大粒の涙が溢れた。仮初とは言え、ほぼ完全再現のパパさんだ。泣いていい、伝えたかった言葉を、言っていいんだよ。

「パパ、パパ! ごめんなさい、ごめんなさい! サヨナラしたくないって我が儘言って、サヨナラって言えなくてぇ……!」
「いいんだ、いいんだよ、アマルス。俺だって、サヨナラなんてしたくなかった。言いたくなんて、なかったんだから……」

 伝わる思いをそのまま言葉にしていく。大きくなったな、ママと仲良くしてくれて嬉しい。寂しい思いをずっとさせてごめん……。

「寂しいけど、私、寂しくないよ。パパも居るし、ママも居るもん。ママ、パパが居なくて泣いちゃう事もあるけど、私が寂しくないって言って元気にしてあげるの」
「そうか……強い子だなぁアマルスは」
「うん! それとね、パパ。今日凄く優しいお兄ちゃんに2匹会ったの。ルカリオのルカお兄ちゃんに、ゾロアークのゾロお兄ちゃん! ……あれ? さっきまでゾロお兄ちゃん居たのに、何処行っちゃったんだろ?」
「ゾロアーク君か……彼なら私がこうして、アマルスの傍に居られるように力を貸してくれてるんだ。大丈夫、そう遠くには行ってないよ」

 まぁ、会わせる事は今は出来ないけどね。流石に分身は出来ないんだよ俺も。

「そっかぁ……パパにもルカお兄ちゃんやゾロお兄ちゃんとお話して貰いたかったなぁ。すっごく楽しくてね、寂しいのもどっか飛んで行っちゃった」
「そうか……パパからもありがとうって言わないとならないな」

 パパさん、それは地味にエグいっす。俺の口から言わせるそれ? まぁ、お礼として受け取っておくよ。
 それからアマルスちゃんは次々今日の事を口にしていく。……あぁ、良かったなぁ。俺とルカは、ほんのちょっとでもこの子の寂しさを紛らわせられてたんだ。うん、今日の最大成果だ。

「それでね、それで……あれ? なんだろ……眠くなってきちゃった……」
「今日、随分遊んだみたいだからね、疲れたんだろう。ゆっくり、お休み」
「うん……ねぇ、パパ?」
「ん? どうかしたかい?」
「私が寝るまでは……傍に居てくれる?」
「……あぁ、勿論」

 そう俺が伝えると、アマルスちゃんは安心したように目を閉じた。……ひょっとしたら、今の出来事はアマルスちゃんの中では夢って事になるかもしれない。けど、それでも……。

「これで良かったかな? パパさん」

 木の実の木に宿っている強い意思……パパさんの意思は、改めてありがとうと伝えてくれた。俺は、死してなお2匹を見守り続ける貴方に、敬意を表そう。貴方は……。

「立派な、この子のお父さんだ」

 言いながら、姿をゾロアークのそれに戻す。あまり偽物で居続けたら、貴方に失礼だものね。あ、あーそれと、先に謝っとこうか。

「いやその、俺の連れの事なんだけど……多分、貴方の奥さんとその……ね? いやすんません、マジごめんなさい」

 あ、凄い複雑そうな思念をビッシビシ感じる。もうあの色魔が申し訳無し。辛いわー、アマルスちゃんとのシーンの後にこの気まずさは超辛いわー。美談で終わりたかったわー。
 けどまぁ、パパさんも彼女が新しい道を歩んでくれるなら……みたいな思念を送ってきてくれたから若干救われました。はい、旅を続ける事になっても定期的にここに帰ってくると言うか、立ち寄るようにする所存です。あ、納得してくれた。いや本当にすんません……。
 よし、楽しみまくって帰ってくるであろう2匹にはそれとなーく伝えておこう。ルカには今後の身の振り方の選択も促しておくか。はぁ……こういう時、裏方ってしんどいよねぇ。

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 ……はい、アマルルガと一緒に顔赤くしながら帰ってきて、とりあえず旦那さんが埋まってる所から生えたって言う木の実の木に全力土下座しました。ほんと、ほんと申し訳ねぇ……アマルスちゃんの妹か弟、絶対孕ませました。

「……で? 何回した訳?」
「え、えーっと、そのぉ……」
「じ、十回から先は、数えてない、かなぁ?」

 うわーお、相棒からの視線がブリザード! いや分かってるんだよ? アマルルガがトロピウスの旦那さんと愛し合ってたってのはさ。でもあんなに燃え上がる交尾初めてだったものでね? ブレーキが壊れちゃったというかなんと言うかでして。

「もうやっちゃったものはしょうがないとして……これは流石に責任問題だぞ? ルカ」
「わ、分かってるよそれは俺だって。そ、その……終わってからも、アマルルガ……さんへの気持ちが収まらないし」
「わ、私はその、ルカリオ……さんの、旅をここで終えて欲しいなんてお願いはしないつもりですし。た、たまにはその、私やアマルス……と、お腹の子の顔は見に来て欲しいですけど」

 うん、もうアマルルガも出来てる前提だし産む気満々だね! かつてない粘度の精粘液でお腹タプタプにしちゃったもんね!
 不意にアマルルガと目が合って、お互い顔真っ赤にして照れ俯きしてしまいました! もう本当ごめんなさい旦那さん! けど奥さんは俺が守りたい所存です! アマルスちゃんとこれから生まれてくる子もね!

「……まぁ、旅を続けるにしてもいつか帰って来れる場所があるのは良い事だな。あとちょいちょい気になるから、お互い呼び捨てしたいなら変に誤魔化さずすればいいじゃんよ」
「えー? いやだって、昨日知り合っての今日だしさぁ」
「あんまり馴れ馴れしくしちゃうのも、彼に引け目があるかなって」
「そういうのは子供絶対孕む程交尾してお腹タプタプにする前に思う事です」
「「全くもってその通りです……」」

 ぐぅの音も出ない程の正論ですよちくせう! と、とにかくこのままじゃ照れて死んでしまうので、アマルルガには巣で休んで貰っておいて、ゾロっちゃんを連れて朝ご飯探しに出ました。というかハメまくってて忘れてたけど、俺とアマルルガって元々晩ご飯用の木の実採りに行ってたんだもんね! そりゃあ空腹な訳だよ。

「にしても、カンムリ雪原行くー! なんて言い出した時はどうなるかと思ったが、まさか3日でこんな結果になるとはな」
「いやぁ、マジ運命の出会いって奴? しちゃう事あるんだなーこれ」
「ルカの場合、もっと早くしててもおかしくなかったと思うけどな」
「うっ!? ……や、やっぱりさ、居ると思う? これから生まれるアマルルガと俺の子の、腹違いの兄弟とか」
「間違い無く居るだろ。子孫繁栄も間違い無しだな」

 ですよねー、居ますよねー。ねっとりしてんのはアマルルガが初めてだけど、これまで出会った牝に注いでたのも精液だもんね。出来ちゃう奴は出来ちゃうよねー。

「……この分なら、俺が最後の相手にならなくても良さそうだな」
「んぇ? ゾロっちゃんなんか言った?」
「いいや別に。ま、ようやくお前の事が心底好きで、お前も心底好きだって相手が出来たんだ。もうガールハントだーなんて騒ぐ必要も無くなるな」
「いや、それはそれ、これはこれで楽しみたいなって気持ちも無くなった訳では無かったり」
「そこは無くせよ!? 寧ろアマルルガさんを抱けよ!?」
「いやさ、あんまりアマルルガとヌプヌプしまくるのも子供だらけになって大変じゃん? 多少は散らしたいと言うか、やっぱり未知の麗しポケモンと出会う楽しみも捨て難いじゃん?」
「……ったく、あんまりやり過ぎて、アマルルガさんに愛想尽かされても知らないからな?」
「えー? それはやーだぁー」

 なんて言いながら、木の実の生る木を探してゾロっちゃんと歩いていく。……本音を言えば、俺が無くしたくないのって、こんな感じのゾロっちゃんとの時間だったりもしてんだよね。

「にへへへへ……」
「なんだよ急に笑い出して……気持ち悪い」
「ドストレートに酷くない!?」

 そう話し合って、お互い一緒に笑い出した。アマルルガは好きだ、愛してるって感じだけど、ゾロっちゃんとは行くぜ相棒! って感じでやっぱり好きなんだろうなー俺。一番付き合い長いのも、なんだかんだ言ってゾロっちゃんだしね。

「よぉし、俺達の冒険はまだまだこれからだ! 最終目標は……やっぱ幻のミュウとヌプヌプする事だな!」
「え゛っ……い、いやぁ、それはさ? ほら、あんなに綺麗なアマルルガを嫁としてゲットしたんだし別に変えてもいいんじゃね?」
「言ったろーゾロっちゃーん。俺は一度狙った獲物は諦めないって! よぉし、アマルルガが落ち着いたら、まずは雪原の方に居るであろうユキメノコ探しの再開からだな!」
「はぁ……ルカは死ぬまで変わりそうも無さそうだな。まっ、俺も暇だし、最後まで付き合ってやるかな」
「そうこなくっちゃ! 俺とゾロっちゃんはズットモで相棒だぜぇ!」

 肩を組んで、上ってくる太陽に向かって走り出す。俺達の美ポケ開拓は……まだまだこれからだ!

「あ、でもたまにアマルスちゃんとがっつり遊んであげたりしたいから、そん時はルカの事放置するわ」
「マジで!?」

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~後書き~
 ここまでお読み下さった皆様、誠にありがとうございます! 作者的に久々の大会参加の官能作品、如何でしたでしょうか?
 今作はダブル主人公の形でお送りしましたが、官能としての面白さと小説としての面白さを両立するにはどうすればいいか? と悩んだ結果こうなった次第でございます。官能側の主人公であるルカリオは物語るよりも行動派に、小説側の主人公であるゾロアークには行動するよりも物語るようにしてみたつもりでしたが……少しでも感じて頂けましたら作者としても嬉しい限りでございます。
 大会では投票と感想を頂けまして、誠にありがとうございます。結果としては官能部門にて6票を頂き、作者初となるまさかの第一位。本当に、嬉しい限りでございます。
 長々と語るのもあれなので、これよりは大会投票で頂けました感想へのお返事とさせて頂きます。っと、最後にもう一度だけ。今作をお読み頂けました皆様、お楽しみ頂けたのなら何よりです! ありがとうございます!

 ~Thank you for reading!~
~大会感想お返事~
・ブレないキャラの性格。抱いたならしっかりその間は愛するというポリシー、そういう子好きよ。
ところでゾロっちゃん? あの? 貴方もしかして……

>ルカリオのポリシーについても好意的なご意見ありがとうございます! ゾロっちゃんは……まぁ、お察しという事で一つw

・明らかにイリュージョンでなはく変身しているゾロっちゃん、明記はされていませんが想像がつけられる描写が秀逸。アマルルガ母さんもセクシーでたまりません。

>その描写にお気付き頂けましたか……どちらにも取れる、というより変身している寄りに取れるよう書いたつもりではいましたが、感じ取って頂きありがとうございます! アマルルガはセクシーに書けておりましたかね? 未亡ポケなんて書いた事無かったので、表現出来ていたなら嬉しいです!

・ルカを中心にブッ壊れたテンションに延々と笑わされ続けましたwww

>全力で笑いと煩悩に振ったキャラでしたので、お楽しみ頂けたのなら何よりw ありがとうございます!

・開幕からアクセル全開のテンポの良いギャグに笑わせていただきました。官能シーンもバラエティに富んでおり、まさに一粒でたくさんおいしい作品でした。

>ギャグに官能にちょっぴりシリアスと、色々詰め込んでみた今作、たくさん楽しんで頂けたのなら何よりですな。ありがとうございます!

・未亡ポケアマルルガが性癖に刺さりました。ルカたちの明るさに救われて本当に良かったです。

>未亡ポケとして登場させたアマルルガも人気があって一安心です。きっとルカ達なら末永く幸せにしてくれる事でしょう……多分! ありがとうございます!

・キャラが生き生きとして本当に面白かったです!
笑いましたし、最後は本当に心にグッときました。
素敵な作品、ありがとうございました!!

>笑いあり感動ありの官能作品というちょっと変わった作品になった今作ですが、ルカを筆頭にキャラ達が生き生き動いてくれたからこそ面白い物になってくれましたな。作者としても有難い限りです。お読み下さりありがとうございます!

~コメントエリア~
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