特殊官能要素注意!
Warning!! この作品には、&color(white){相変わらず作者の趣味であるエロくない放尿(ぼかし)や}; &color(white){人間とポケモンの交尾描写が含まれています。}; また、&color(white){破瓜による出血の演出が含まれています。}; 以上の要素に嫌悪感を催す方は至急退却願います。
日記No,12
11月16日 (金) 雨のち晴れ
ついに、あの日が明後日に迫ってきた 明後日は、俺にとっても、あいつにとっても、大事な日だ 運の良い事にバイトも、店長が融通を利かせてくれた 前々から頼み込んだ甲斐があったというものだ もちろん、わがままを聞いてくれた店長にも感謝だ これで、丸一日あいつといることが出来る
あぁ、書いてるだけでドキドキしてくる このことが、あいつが好きだってことに気づいたのは、もう一年も前だろうか
だけど、そのことをいったら、きっと今のままではいられないだろう そのためにあいつが離れていくのならば、俺は告白なんか出来やしない これからも、きっとこのまま付かず離れずの毎日でも幸せだろう
本当の気持ちは、今は隠しておこう、だって……
俺は人間で、あいつはポケモンなのだから
#hr
~言葉ト身体~ writer:[[チャボ]]
#hr 11月17日(土)
#hr
11月17日(土)
夕焼け空の川沿いを歩く二人…いや、正しくは一人と一匹
俺の名は『&ruby(カワカミ){河上}; &ruby(エイト){英斗};』、しがないただの大学生だ。 そんで、俺の隣を歩いている、このグレイシアは『アイス』、性別は♀。 これは、シンオウ地方でイーブイから進化して、姓名判断師から新たにつけられた名前だ。
木枯らしの中、ジャージ姿で堤防を歩くような物好きはここいらでは、俺らだけのようだ。
「くぉーん」
「んっ?あぁ、悪い悪い」
余計なことを考えていたら、歩みが遅れてしまった 少し小走りで、アイスのもとに俺は向かう
「くぉん♪」
アイスが待っていたのは、階段状に舗装された、川岸に降りる場所 そこは、こいつのお気に入りの場所だ 少々行儀は悪いが、俺とこいつは階段の中程まで降り、前日の雨でわずかに湿った石畳に座り込んだ
#hr
『アイス』、それはボクの名前
&ruby(カントー){ここ};から遠く離れた、極寒の地『シンオウ』でこの姿と共に手に入れたもの キッサキ神殿とかいう建物に観光で訪れた後、近くの森の中でボクは進化した
突如、襲いかかってきた&ruby(野生){奴ら};から、&ruby(マスター){主人};を守るために戦った後の事だった
「こんな役かよー!!」とか「せっかく出番ゲットしたのにー!!」とかよくわからない事を言って 敗走するニューラどもを見送ったあと、いきなり体が熱くなり それが全身に広がって気づいたら、この姿になっていたんだ
ホントだったら、&ruby(マスター){主人};への信頼の証としてエーフィとかに進化したかったけど、過ぎたことは仕方ないよね?
「あぁ~、明日もいい天気になりそうだな、アイス」
「だね~♪」
ボクは、きっと&ruby(マスター){主人};には届かない言葉で返した。
今いるのは、ボクのお気に入りの場所
正面に望む夕焼け空と、階段はただの演出代わり
ホントに好きなのは、&ruby(マスター){主人};の隣、私の特等席……
「ところで、明日のことなんだがな……おいアイス、いきなりどうしたんだ?」
……若干鈍いのか、なんなのか。 ボクがお座りのまま、頭を預けるっていう最高の甘え方を見せてるのに……
こんな時、&ruby(マスター){主人};が使っている言葉が使えないのがもどかしい この思い、どうやって表したらいいんだろう……
「うぅ、やっぱもう冬って感じだな、話の続きは歩きながらしようか」
そういって、&ruby(マスター){主人};は立ち上がった。 もう、お楽しみの時間は終わりみたい……
「帰ろっ!」
一鳴きして、ボクも階段を駆け登る そして、ポケモンの身体能力を生かし、&ruby(マスター){主人};をすぐに追い抜き、その顔を振り返りながら いつも通り階段の上から、&ruby(マスター){主人};を待つはずだった。
あまりに気を抜きすぎていた。
踏みしめたはずの最後の段、無情にも滑る前足。 予想だにしない動き、その動きにボクの身体は沈み込んだ。
「ぎゃっ!!」
身体は強く叩きつけられ、潰された&ruby(蛙){ガマガル};((おそらく、潰すのは至難の業だろう))のような声が喉の奥から絞り出される
「アイス!!」
そこでこの身体が打ちつけられただけだったらどれだけ良かっただろうか その願いは届かず、バランスが崩れ、前へ進む力は、引力に負けて ボクの身体は階段を転げ落ちる
まわる世界、空と地が混じり、ただ残された痛覚が悲鳴をあげる。
ボクを埋め尽くす激痛
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
「うぉぉぉぉおおおおおお!!」
痛みという情報の奔流の中、失いかけた意識の中で声が聞こえた
次の瞬間、感じたものは無慈悲な地面の感覚とは違う、暖かさだった
#hr
気がつくと、すぐ俺は身体中の痛みにおそわれた。
そして、思い出す直前の出来事
足を滑らせたのか、転倒し落ちてきたアイス それを、なにも考えないで受け止めた
そして、勢いは止まらず、俺ともども階段を転げ落ちた
痛い。
ぼやける視界が閉じてしまわぬように、必死に目を開ける。
痛い。
転がり落ちるなか、せめてどうにかと抱え込んだアイスは無事だろうか。
痛い。
すぐそばに影を感じた。 そして首をまわしてそちらを見る。
痛い。なんて言ってる場合じゃない。
そこには、&ruby(・){俺};の姿があった
……なんてこった、俺は死んだというのか? いや、痛みはあるし……、自分の息づかいも聞こえる
じゃあ、そこにいる俺はいったい何者なんだ……?
それに、アイスはどこにいったんだ……
まさか、俺の身体に潰されたのか……?
「アイス…どこだ?」
近づこうとした瞬間、俺は強烈な違和感に襲われた。
起きあがったはずなのに低い視点 視界の隅にうつる、水色の&ruby(足){手}; そして、聞き覚えのある高い声
……目を閉じて、深呼吸 心を静めて、自分の手をみた
「……にくきう?」
ふと、目の前で起きあがる、俺の身体 いきなり、きょろきょろしたと思ったら目があった
「……ボク……の身体?」
しばし硬直、のち
「「えええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!??」」
一人と一匹の絶叫が、晩秋の夕暮れに響きわたった。
#hr
見慣ているはずなのに、違和感を醸し出す自宅の風景 それは、きっとボクの視点がいつもと違うからだと思う
「……それで、どうすればいいのかな……?」 「くぉーん……」
どうやら、目の前にいるボクの身体は&ruby(マスター){主人};らしい…… いまだに信じられないが、身振り手振りと、ボクが&ruby(マスター){主人};の身体になっているのを考えると信じるしかないみたい……
「くぉん、くぉーっ?」 「ごめんなさい……&ruby(マスター){主人};……やっぱり、わからないよ……」
そして、変化はそれだけじゃなかった ボクは&ruby(マスター){主人};が使っている言葉を使えるようになって そのかわり、ボクの本来の身体から出される言葉がわからなくなった ……ボクの声ってこんな感じだったんだ、なんか新鮮
「うぅ、寒い~……」
それともう一つ、人間の身体はイーブイだったあの頃みたいにちょっぴり寒い。
ん~、たしかあの頃は寒い時によく&ruby(マスター){主人};にだっこされてたから……
「えいっ!」 「くわぁぅ!!?」
&ruby(マスター){主人};のマネをしてボクの身体をだっこしてみる。
……むむむ、結構重い……
「くわぅ!くぉん!!」 「&ruby(マスター){主人};~、暴れないでよ~」
しばらくすると、&ruby(マスター){主人};は抵抗をやめておとなしく抱えられてくれた。
少し、ひんやりしてるけど、でもどこかあったかい ボクの身体はそんな不思議な感じだった
……あれ? 重いって感じたって事はボク自身、太ってるって認めちゃった……のかな?
「……そんな事、認めないもん……」 「くぉ?」
#hr
どういうことか、ポケモンになった俺は、あろう事か&ruby(・){俺};にだっこされている。
いや、なにをいってるのかわからないだろうけど、実際俺自身何がなんだかよくわからない とりあえずわかるのは、&ruby(・){俺};はアイスで、アイスは俺で、と
つまるところ、入れ替わったということになる。 うん、おかしい
そして、ここ、俺とアイスが暮らしているおんぼろアパート((1LDK,風呂無し、個別トイレ有り、なぜかオートロック))の部屋で、今俺はアイスという名の俺の身体にだっこされている。 うん、やっぱりおかしい
幸いにも、俺たちは目立った外傷はなかった そして、この身体は、氷タイプであるおかげか寒さを感じないものの、人の身体になったアイスは寒いのか、ホッカイロ代わりにされている次第である。
無意識だろうが、この&ruby(・){ぺ};&ruby(・){っ};&ruby(・){た};&ruby(・){ん};&ruby(・){こ};な胸を 「あだっ!」 「ごめん、&ruby(マスター){主人};。 なんかわかんないけど叩きたくなった」
……こほん、スレンダーで&ruby(無駄のない){機能的な};胸をムギュっと掴んできて変な気分になってしまう……
いや、これは体のせいだ!決して俺の本質とかではないぞ! ともかく、どうにか離してもらえないことだろうか……
「アイス~、そんな寒いならストーブ点ければいいじゃん」 「……? なに&ruby(マスター){主人};?」
だめだ、言葉が通じない…… いつもは簡単にできる意志疎通がこんなに難しいことだとは思ってなかった ……俺は、いつもアイスが望んでたこと出来てたのかな……
そう思うと、少し不安だった。
#hr
ふと、私が抱きしめている、私の身体……表現がややこしいから、&ruby(マスター){主人};でいいや…… &ruby(マスター){主人};から少し高めの鈍い音が聞こえてきた。 この音は何回も聞いたことのある空腹の印
ふと窓の外をみればすっかり暗くなって、野生のズバット達も動き出す時間になっている。
おなかが鳴ったのが恥ずかしかったのか、&ruby(マスター){主人};は顔を真っ赤にしていた 「&ruby(マスター){主人};、ご飯にしよ」 「くぉう!」
ということで、今ボクはいつも&ruby(マスター){主人};がやっていることを見よう見まねでしている。 もちろん、教わりながらだけど 「くぉん、くぉーうくぉう」 「えっと……お湯をいれるの?」 「くぉ!」
&ruby(マスター){主人};が身振り&ruby(手){足};振りで教えてくれたとおりに作った2つの『カップラーメン』 ボクの大好物、いつも&ruby(マスター){主人};と一緒に食べてるから好きになったんだ♪
「かんせーい!」 「くぉーん!」
えーっと、どうやって食べるんだろ? たしか、&ruby(マスター){主人};はお箸を使ってたけど…… 自分はうまく使えそうにないし……うーん、仕方ないか、フォークを使って食べよう
「くわっ!?」
食器の棚からフォークを探していると&ruby(マスター){主人};の悲鳴が聞こえてきた
「!! &ruby(マスター){主人};どうしたの!?」 &ruby(マスター){主人};は涙目でこちらを見上げてきている 口元にはラーメンのスープがついている
たぶん、&ruby(手){前足};がうまく使えないから直接食べようとしたみたいで口の周りが藍色になっていた
「くぅ~……」 そういえば、ボクも進化してから熱いものが苦手になったんだよね
うーん、どうすればいいんだろ……
#hr
鼻先が非常にひりひりしている。
うん、あつあつのラーメンに顔をつっこむなんて芸人がやることだ、一般人がやっちゃいけないことがよくわかった
「&ruby(マスター){主人};、大丈夫?」 「うう、なんとかな……」
アイスはなにかを思い出したように冷蔵庫に向かっていき、チーゴの実を持ってくる
「はい、これたべて♪」 「んっ?チーゴの実か、ありがとなアイス」
俺はふと感謝の言葉を口に出した。 そして伝わらない事を感じると、改めて俺は言葉の重要性を思い知った……
ともかく、チーゴを食べると、口の周りの痛みがひいてきた しかし、どうやって食べればいいんだろうか……
悩んでいると、アイスは俺のラーメンを少し掬い出す そして、……ふーふーだと!?
「&ruby(マスター){主人};、あーん♪」 「あ、あーん、もぐもぐ、うんおいしい」 しかし、めちゃくちゃ恥ずかしい なんだ、さっきから俺ばっかり辱めなのか?
「あーんして?」 「あーん」
しかしこの身体な以上、おとなしく食べるしか無く、食べている間は、顔が真っ赤だったと思う
「ごちそーさまでした♪」 「ごちそーさん……んっ?」
食べ終わると、俺はいきなりピンチに遭遇した そのピンチとは尿意である
いや、ガチでこれは緊急事態だ なぜなら、ウチの扉は全てノブ式なのだ
“おわかりいただけるだろうか”、アイスにこの尿意を気づいてもらわないと、漏らすしかないということに
俺は、アイスの膝の上でアイスに訴えかける 「すまん、アイス、トイレ行きたいんだが扉開けてくれないか?」 「ん~? &ruby(マスター){主人};どうしたの?……まさかもういっこ食べたいの」
的外れな返答に首を横に振って否定する 少なくとも、俺は思考中でも“おかわりいただけるだろうか”、とは言ってない ともかく、なんとか意志を伝えるためにもがく、懇願の言葉を口に出し必死にもがく
「ちょっ! アイス頼むからトイレ行かせてって!!」 「わわ! &ruby(マスター){主人};どうしたの?」
膝の上にがっちり捕らえられた俺は、あまりにも無力だった 確かに、身体能力的には充分な力はあるのだろうけれど、こんな時には力が出ないものだ
「アイス! 早く離してって! いやほんとにっ、アイス早く! ……あっ……」
結果から言うと、我慢できなかったというのがもっとも正確であった。
#hr
西の空は濃紺から、もう漆黒の夜空に変わっている 頭上を見上げると、そこは都会の灯にかき消された弱々しい星空 ボクはさっきとは 違うジャージに着替え、数枚のタオルと替えの下着を持って寒空の中歩いている
なんでかっていうと、&ruby(マスター){主人};がいつも行ってる銭湯に行くためだ 普段はポケモンの入場は禁じられてるみたいで、ボクはいつもはボディウェットシートで体を拭いてもらう程度 だけど、閉店時間前で、他のお客さんがいないときにいくと、ボクも入れてくれることがあったし、だからこの時間なら、今の&ruby(マスター){主人};でも入れるはず……
……行く事になった理由は&ruby(マスター){主人};のせいなんだけどね…… まさか、膝の上でお漏らしされるなんて思ってもなかったよ…… 正直なところ、それがボクの身体だからこそ恥ずかしいってとこもあるけど……
「くぅー……」
その&ruby(マスター){主人};は今、ボクにおとなしく抱っこされてる そうじゃないと、ボク寒いし
「えっと……ここ右だよね?」
&ruby(マスター){主人};は無言のまま頷いた、曲がったすぐ先には、久々に見る♨ があった
「いらっしゃい」
&ruby(マスター){主人};がいつも入る男湯の暖簾をくぐると、いつか見た柔和な顔をしたおばあちゃんに声をかけられた ……たしか、&ruby(マスター){主人};が番台のおばちゃんって呼んでたような……
「あら、英斗君じゃない、今日はアイスちゃんといっしょなんて久しぶりねぇ」 「くぉーう!くぉん!」
&ruby(マスター){主人};はボクの腕の中で鳴くも、元気そうね、と言われると黙ってしまった きっと、&ruby(マスター){主人};はいつもの癖で返事をしたのだろうか
「えっと……今日は&ruby(マスター){主人};……じゃなかった、アイスと一緒に入っても良いですか?」 「うーん、そうね、他のお客さんもいないし、いいわよ。 時間は気にしなくて良いからゆっくりしていきなさい」 「ありがとうございます!」
危ない危ない、今のボクは&ruby(マスター){主人};何だから気をつけなきゃ ともかく、脱衣所まで進み、着替えたときと同じように脱いでいく そして、さっきは脱がなかった最後の一枚で手が止まった
「えーと、&ruby(マス){主};……アイス、先入っててくれる?」 「……?くぉん」
&ruby(マスター){主人};は不審がりながら四足のボクの身体で器用に引き戸を開け湯煙の中に消えていく
ふぅ……さて、どうしよう…… だって、……だってこの身体、そんなに意識してなかったけど…… &ruby(マスター){主人};の身体な訳だし
「すぐ脱いで隠せば……いいよね?」 一人呟いて、最後の一枚にボクは手をかけた
#hr
俺がいつも通ってる銭湯も、こう低視線だとかなり新鮮だ でも、壁に描かれたシロガネ山は相変わらずの美しさ、見慣れた光景に少し安心した
「さてと、先に入ってろと言われたものの…… この身体だったら水風呂しかないよな~」
いつも、アイスを連れてきたときは、好んでそこに入ってた覚えがある この身体には適温なのだろうか
「少なくとも……ドードー倶楽部の熱湯風呂にはならんよな……」
そっと足先を浸けてみる……うん、ちょうど良さそうだ そんなことをして待っているとアイスが入ってくる
「&ruby(マスター){主人};……お待たせ……」
なぜか、真っ赤になって
……ってなにがあったんだ!?
「えっと……掛け湯……だっけ? してからはいるんだよね?」 「まぁ、そうだが……アイスどうしたんだ?」 「だよね、待ってて&ruby(マスター){主人};、はい、目瞑ってね」
頷いたところから、肯定の意は読みとってくれたものの、会話が成り立たないのは困る しかし、とりあえず、掛け湯……掛け水した所で、水風呂に俺は入っていく
隣の湯船には、タオルを腰に巻いたままのアイスが入ろうとしていた 「アイス、湯船につかるときはタオルを……あ」 そこまで、言って気づいた、あのタオルの下って……
「ど、どうしたの&ruby(マスター){主人};?」
俺は口を閉じて水風呂に埋まった ぶくぶくぶく……すっかり、気が緩んでたが、身体が入れ替わってるということはこういう事なのだ
仕方なくタオルを巻いたまま入浴中のアイスと頬に軽く朱の差した俺との間に僅かな間、沈黙が覆った
ふと、アイスをみると、何か考え込むような難しい顔をしている
「どうしたんだ?」 「……? なに&ruby(マスター){主人};?」
言葉、それしか俺は心を伝える手段がない だけど、それは、今の俺には出来ないこと
ただ、なにかを伝えたい、それすらも叶わない身体を持って、アイスはなにを考え ていたのだろうか……
そう思うと、アイスの言葉を聞ける今、アイスの気持ちが知りたくなった
アイス、君はどんなことを考えているんだ? アイス、君は今までしあわせだった? アイス、……君に好きだといってもいいのかな?
「&ruby(マスター){主人};……身体、洗お?」 「……あぁ」
そんなことを考えていたら、唐突にアイスは立ち上がった
いつもの俺たちとは逆に、アイスが先に行き、俺が後を追う((絵面的には一緒だが))
「洗ってあげるね、&ruby(マスター){主人};」
一つの洗面台の前に座り、俺はアイスの慣れない手つきのなかで、身体の汚れを落とされていく
「……&ruby(マスター){主人};、聞いて欲しいことがあるの……」 「なんだ……?」
頭を洗われながら、言葉がかけられる
「ボクね、いままで、どうしても&ruby(マスター){主人};に言いたいことがあったんだ……」
その手はゆっくりと背中に移ってくる
「ボクね……&ruby(マスター){主人};の事好きなの……」
その言葉に、目は見開き、耳や尻尾はピンと立つ
「……やっぱり、おかしいかな……? ボクみたいなポケモンが&ruby(マスター){主人};を好きになるなんて」 「そ……そんなことない!」
僅かに曇った表情であろうアイスの顔は伏せられて、よく表情が見えなかった
「&ruby(マスター){主人};……私、絶対&ruby(マスター){主人};と離れたくない……」 「あぁ……っ?!」
アイスのその手はゆっくりお腹へと回り、退化した複乳と、そのなかでも、機能、そして感度を保つ、一番前足に近い乳頭を弄び始めた
「ちょっ……アイス、なにを……!?」 「離れたくない……だから、この身体で、ボクの身体と繋がりを持てばいいんだ……、そう、それが一番いいから……」
鏡の中の、こちらを向いたアイスは、バトルの時のような目をしていた そして、手は少しずつ尻尾の付け根に近づいていく
#hr
ボクは気づいた、この身体になったのはきっと意味があるのだと ボクは気づいた、気持ちを伝えるのは今しかないと ボクは気づいた、今ここで契りを交わしてしまおうと
「ねぇ……&ruby(マスター){主人};……」 「…………」
&ruby(マスター){主人};は無言のまま、鏡を通してボクを見た
「ボク、本当に&ruby(マスター){主人};の事好きなの……」
ボクはゆっくり、ボクだった身体に触れていく
「&ruby(マスター){主人};と離れたくないの」 「く……くぉ……」
&ruby(マスター){主人};は顔を紅潮させている だって、ボクの身体はボクが一番よく知ってるから だから、どこが気持ちいいかはすぐにわかる
「だからね……」 「……!!」
ボクはぬるめ((グレイシアの身体を持つ英斗には熱め))のシャワーを&ruby(マスター){主人};にかけて泡を落とす
「良いこと……しよ?」
ボクはゆっくりと、尻尾の付け根から先まで握った手を滑らせる そして、その手を持ち上げると、艶めかしく光る、本来のボクの身体の最深部ともいうべきところが姿を見せた
「く……くぅう……」 「恥ずかしがらなくていいよ、……でも、声は上げちゃダメ、ばれちゃうから……」
この身体に残っている野生、それが、ボクに進む道を教えてくれる 人でもない、ポケモンでもない今のボクは&ruby(それ){野生};をたよりに動く
「いくよ…………?」
すでにボクは一匹の雄だった そして、目の前にいるのは雌……
「くわぁっ!!」 「ふふ……ますたぁ……そんなに声出すとばれちゃうよぉ」
そんな言葉をかけながらもボクはルーチンワークのように腰を動かす事をやめない 交尾時間を少なくするという野生の知恵、だからボクは身体をそれに委ねる
まるで現実味の無い事だった 身体は違えど、&ruby(マスター){主人};と番っている。それだけで、ボクの身体は高揚感に支配される
時が進むにすれ、息が苦しくなる 呼気は乱れ、口からは喘ぎ声が漏れる その声はどこかに残った意識がそうさせているのか、ギリギリでボク達だけが聞こえる微かなもの だけど、それだけでボク達の興奮を知らしめすのには充分だった
「くく……ぅ……!!」
&ruby(マスター){主人};は身体をよじり、悶えている この快感の渦に飲み込まれていくさまは、まさに艶容というべきだろうか
本来、浴場に響くことのない欲情に染まった音は二人を包み込み ラストスパートへ向け、加速していく
「ますたぁっ……!!」 「っくぁっ!!」
先に限界に達したのは、&ruby(マスター){主人};、その身体の蜜壷は激しく搾り取るかのような動きをボクに与え その動きに耐えきれずこみ上げた生殖衝動は、余すところなく&ruby(マスター){主人};のナカに解き放った
「……きもちぃよ……ますたぁ」
溢れんばかりの快感が身体を駆け巡り、気が緩んだボクは、身体が前に揺らいだ
とっさに手を出して掴まると、偶然水道の弁が開き、鏡の曇りを洗い流した
そこに映っていたのは、&ruby(マスター){主人};の涙を流した顔 股ぐらから足に、さらにはタイルにさえゆっくりと広がっていく鮮血 そして、それを見たボクの強ばった顔だった
「……あ、あぁ……」
ボクはなにをしてたのだろうか……
本能の赴くままに行動しただけなのに……
ボクはゆっくりと、&ruby(マスター){主人};に突き刺さったままだった、それを引き抜いた
ドロリと漏れだした白濁は、今の心の内を表しているようで、少し気持ち悪かった
そこからはよく覚えていない
ただ、湯船にも浸からず、&ruby(マスター){主人};とボクの身体を洗い流した後は 脱衣所に引き返し、すぐに&ruby(マスター){主人};をモンスターボールに入れたと思う そこからの記憶はほとんど曖昧で、思い出すことは出来ない。
#hr #hr
#hr
#hr
俺、河上 英斗は、いつもと変わらぬ布団の上で、目を覚ました。
「やっぱ……夢じゃなかったか……」
いつもと違うところ、それは、俺の身体は、パートナーのアイスの身体になっている事だ
「んんっ……、アイス……どこだ?」
俺はぐぅと伸びをして周りを見回す いつも、俺が寝ている場所に、アイスの姿は無い
部屋を歩き回って、気づいた事は二つ
壁に掛けている、俺の財布と鍵入りパーカーが無い。そして、僅かに扉が開いている。
このことから、きっとアイスは外に出かけたのだろう。 でも、なんのために?
俺は、僅かに開いた扉を鼻先でこじ開け、廊下へと進んだ
廊下にかかるカレンダー付き時計の日時はすでに昼過ぎを、日にちは11月18日を示している 「どこ行ったんだ……アイス……」
同じように、僅かに開いた玄関を進み、いつもと違う視点から望む街へと繰り出した。
#hr
ボク、アイスはいつもと同じ、布団の上で目を覚ました。
「夢じゃ……なかったんだ……」
いつもと違うところ、それは、ボクの身体が&ruby(マスター){主人};の身体になってること
「&ruby(マスター){主人};……」
隣を見ると、ボクの身体になった&ruby(マスター){主人};が寝息をたてている
ボクは、こっそり布団から抜け出すと、枕元においといたジャージ、 それから壁に掛かっていたパーカーを着て、部屋を出た
廊下にかかる時計はまだ昼前を指している。
ボクの頭の中には、曖昧な昨日の記憶が残っていた。
――&ruby(マスター){主人};に合わせる顔なんて無いよ……
ボクは玄関をそっと開けて、いつもと違う外の世界へと歩きだした。
初めて、一人で歩む商店街 昨日の後悔が身体を包み、足取りは重い
ボクはどうすればいいのだろうか
ただただ、この罪悪感から逃れたくて歩き続けた
そして、どれだけ歩いていたのだろうか ボクは見覚えのあるところにいた
#hr
「どこだ……どこにいるんだよ……」
外に出たのはいいものの、どこに行ったのか予想すらできない
冬の陽は短く、既に傾いていた 夕焼けに照らされて、俺は歩みを早める
そして、最後の望みを持って、俺は川へと向かった
#hr
川辺で、一人座り込むボク。
いつもは&ruby(マスター){主人};と来る、この場所でボクは夕陽を見ていた
いろんな感情が入り交じって、ボクはどうすればいいのかわからなくなった
「&ruby(マスター){主人};……」
ボクは……&ruby(マスター){主人};のことを……
「くぉん?」
……えっ?
「くぉう!くぉうくぉん!!」
いつから居たのだろうか、ボクの隣にいたのは姿の変わった&ruby(マスター){主人};の姿
「&ruby(マスター){主人};……、ごめんなさい……」 「くぅ?」
&ruby(マスター){主人};は首を傾げている、本当になにもわかってないように
「だって……ボク、あんなことしたんだよ? &ruby(マスター){主人};だって、嫌だった……でしょ?」
&ruby(マスター){主人};はしばし、黙っていた
その目は深い、深い青に染まっていて、なにも伺い知ることはできない
「だから、もうどうすればいいのかわからなくて……」
話しているうちに涙が溢れでてきた 視界はぼやけ、かすんでいく
#hr
俺は、アイスの頬にキスをした そして、顔をくっつけた
まるで、アイスがいつもじゃれてくるときのように
アイスは驚くようにこちらを見て、そして言った
「許して……くれる、の?」
俺は最初から怒ったり、傷ついたりなどしていない
そりゃ、まぁあのときは、破瓜の痛みと、快感から涙を流したが、俺も……まぁ、嬉しかったし……
「ほら、帰ろうぜ」
俺はアイスに笑顔を見せて、そして階段を登り始めた
「帰ろっか♪」
動きでアイスも理解してくれたのか、立ち上がって後ろからついてくる
そして、改めてアイスから告げられた
「&ruby(マスター){主人};、大好きだよ♪」
振り返って、同意の意を示そうとしたそのときだった 俺の足が滑ったのは
階段を踏み外した俺は階段に叩きつけられながら落ちていく
その痛みは昨日のことを思い出させる
そして、途中からは痛みを感じなくなった
そのかわりに、暖かい何かに包まれているような気がした
#hr
…………うーん……いたたた……
ボクは目を回しながら、やけに低い視点で目が覚めた
……あれ? 一歩進もうとすると、視界の隅には見慣れた青い足が見える
「いててて……、んっ?」
目の前では、正真正銘&ruby(マスター){主人};がいた
「&ruby(マスター){主人};……?」
こちらを驚愕の目で見た後、いきなり抱きしめられる
「アイス……俺も、アイスのこと好きだった…… ごめんな……俺から言い出せるほど、強い男じゃなくて……」
それは、突然の告白だった
ボクは、&ruby(マスター){主人};をしっかり抱きしめ返した 言葉はもう使えないけれど、気持ちは伝わると信じて
「覚えてるか? アイス」 「……なに?」
遠く、地平線の彼方では、あと少しで日が沈みそうだ ほのかな光ボク達を包み込んだ
「今日は、俺とおまえの誕生日だな。 本当だったら、今日一日おまえと楽しく過ごすだけの予定だったけど……」 「うん……」
&ruby(マスター){主人};は続けた
「こんなことになっちゃったけど…… こんなふうに思いを伝えられたんだ…… 俺にとっては、今までで最高の誕生日プレゼントだ 本当にありがとう、アイス」 「……&ruby(マスター){主人};……」
そのとき見せてくれた、太陽の光よりも眩しく感じる&ruby(マスター){主人};の笑顔こそが、ボクにとって一番嬉しい誕生日プレゼントだった
#hr
11月18日 (日) 晴れ
俺とアイスは、今までで一番不思議で、嬉しくて、そして価値のある体験をした。
けれども、こんなことを綴った日記が誰かに読まれたらと思うと、ここに書き残すことはできない。
だけど、本当に今の俺たちは最高に幸せだ。
それだけは確かだ。
#hr
後書き
イーブイの日記念的なノリで、ブイズでなんか書こうと思って出来たのがこれでした
はい、前回以上にぼろぼろな出来となっております…… そして、読者様方の混乱の元となる視点変更をかなり行っております。 読みにくいったらありゃしませんね……
さて、二人の視点から見る入れ替わり物語、いかがだったでしょうか? ポケモンになってしまう、これはこの作品の投稿二日後に発売予定の 任天堂3DSタイトル「ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞大迷宮」を意識したりしてます
そして、人間になったポケモン、これはやはり描写不足が諸に出てますね……反省。
と、いうわけで、この作品の悪いところを指摘していただけるやさしい方いらっしゃらないかなーなんて……
この作品には反映しませんが、次回以降の作品にご指摘を生かしたいと思っております。
さて、最後になりましたが、このお話を読んでいただき、誠にありがとうございました!
#hr
([[クラム>:クラム・キャロンのゴージャスボール]])「指摘待ってるぜー!!」 (チャボ)「こら!勝手に出てきちゃダメでしょ!!」 #pcomment(言葉ト身体トコメント,10,below)
([[クラム>:クラム・キャロンのゴージャスボール]])「指摘待ってるぜー!!」 (チャボ)「こら!勝手に出てきちゃダメでしょ!!」
#pcomment(言葉ト身体トコメント,10,below)
#hr
11月21日 (水) 晴れ時々曇り
今日は、大学を休み、アイスをポケモンセンターにつれていった。
昨日から気持ち悪そうにしてたので、今日の朝、嘔吐した後、すぐさまつれていったのだ。
検査の結果、……なんと妊娠しているという。 なんだ、俺か、俺が父親なのか?
……まさか、子供ができるとは、な
つづ&ruby(かない){く};
IP:126.254.102.182 TIME:"2013-04-03 (水) 15:23:03" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E8%A8%80%E8%91%89%E3%83%88%E8%BA%AB%E4%BD%93" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 6_1_2 like Mac OS X) AppleWebKit/536.26 (KHTML, like Gecko) Version/6.0 Mobile/10B146 Safari/8536.25"