writer is [[双牙連刃]] 本編が健全作品なので生まれた脇道でございます。&color(Fuchsia){微エロ};でございます。ご注意ください。 因みに第九話の続きのような物なので短めです。お許しを! ---- はぁ~、マジでシャワーズだ。つるぷに族だよこれ、どうすんのマジで? 尻尾長ぇな……なんか邪魔臭いぞ。進化前のイーブイにならあったが、サンダースのはよく分からん長さになるからな。あれ尻尾って言うのか? とにかく、あと22時間はこのままか……っていうか隣のレオ、自分の体に興味深々過ぎるだろ。変なところ弄りだすなよ? 「ふむ……まさかこんな事になるとは思った事も無かったぞ」 「俺もだっての。牡に生まれて牝も体験するなんざ、ざらには無い事だぜ」 「まったくだ」 さて、風呂場にあまり居ても仕方ない、そろそろ出るか。……あんまり出たくないんだけどな。 風呂場からリビングに戻ると、プラスの操り人形と化してるあいつが居た。まぁ、俺がこの状態だからピュリファイを掛けてやる事も出来んから放置の方向で。 いつも通りソファーに居るか。もうじき皆各々の部屋に引っ込むだろうし、寝て起きれば八時間くらい経つだろ。 と思ったんだが、やっぱり背中に乗ってくる奴が居た。俺がこうなった原因、がな。 「あら~、見事につるつるぷにぷにね。ウォーターベッドってこんな感じなのかしら?」 「あのな、誰の所為でこうなってると思ってんだ? ったく」 「そんな可愛い声で凄まれても怖くないわよ~。まぁ、あれはあたしのミスだったわ」 襟を突いて遊ばなければ俺の溜飲も少しは下がったんだけどな。こういう時だけでも真面目にしてくれマジで。 そういや、現在この家の中の雌雄率っておかしな事になってるよなぁ。まぁ、当の牡共は玩具に夢中だが。 「ライトー」 「ん? どうした、リィ」 「うん、今日も頼もうかと思ったんだけど、やっぱり駄目?」 「何? なんの話よ?」 「あぁ、リィの力の制御訓練さね。この時間、あいつはもう部屋に引っ込んじまうだろ? だから、空間の力の制御はこの時間に見てやってたんだ」 「あら、知らなかったわね」 ま、この体でも見てやる事は出来る。付き合ってやるとするかいね。 「別に構わないぜ。今日はなんだったっけな?」 「空の扉だよ。うーん、何処と繋ごうか?」 空の扉、今のリィの究極の力と言ってもいい代物だ。なんせ、空間に穴を開けて違う場所と連結させちまうんだからな。 ただ、これはまだ不安定な力なんだ。それに繋げられる条件もある。ずばり、リィが行った事のある場所としか繋げられないんだ。 「近場でいいだろ。フロストの部屋とかで良いんじゃないか?」 「そうだね。よーし」 リィが首の毛の中に隠してる空の欠片を前脚で挟む。淡い薄桃色の光を放ち始めたら、空間の力を行使出来る様になるらしい。 リィが前脚を前に突き出す。空の欠片と同じ光が集まっていって、リィの前脚を包んでいく。 神の力か……使い手がリィだから安心して見てられるが、別の誰かだったらまず止めてるだろうな。 「開け、空の扉!」 「おぉ!」 「って……あら? あたしの部屋じゃないみたいね?」 「うーん……失敗かな?」 リィが前脚を横薙ぎに振って開いた空間の穴は、明らかに屋外へと繋がってた。あら? これってば、あそこじゃないか? 「ん? なんだいこれは?」 「あ、ジルさん」 「は? って、もしかしてこれ、リィの仕業かい?」 「やっぱりお前のとこに繋がったか。まぁ、屋外でリィが知ってるっつったらこの辺だろうな」 「……誰だいあんた? って、あらま、そこってリィ達が暮らしてる家じゃないかい? もうこんな事まで出来る様になったのかい」 ジルが居るって事は、あの林だろうな。で、俺は今姿が変わっちまってるから誰か分かられてないと。 ジルがこっちに入ってきた。どうやら、空間連結自体は安定してるみたいだな。後は座標のずれを何とかすれば完璧だろ。 「はー、これは便利だねぇ。ところで、この家にシャワーズなんて居たのかい? それに、あいつは?」 「なんていうか……ジル、お前が言ってるあいつは、多分俺だ」 「なんだって? ……いや、その喋り方……あ、あんたライトなのかい?!」 「ご名答。訳あって今はシャワーズになっちまってるがな」 「訳あってって、どうやったらそんな事になるんだい? それにその声からして、あんたシャワーズになっただけじゃなくて牝になってるんじゃないだろうね?」 「よく分かったな、その通りだ」 事情を説明してやると、大声で笑い出しやがった。この野郎、俺には笑い事じゃないっての! とりあえずリィが空の扉を閉じた。ウェスとグリは隠れ家で寝てるから心配ないらしい。ってことで、ジルもしばらく寛ぐみたいだ。 で、何故か俺はジルに乗られてる。なんでじゃ。 「あら、これはいいねぇ。寝易いわ」 「いつものライトも良いけどね。これはこれで良いし、あんたたまにまたシャワーズになりなさいよ」 「んなのごめんだっての。はぁ、早く戻りたいぜ」 「でも牝って事は、あそこも……」 「止めろ、それだけは言わないでくれ」 分かってるっての、あれもそうなってるだろうな。だがそれを見ちまうと大切な何かを失う気がするから意識しないようにしてたんだ。 おい? 何二匹で示し合わせたようにニヤニヤしだした? ふざけるなよ? 「折角牝の体になったんだから、色々楽しんでもいいんじゃない?」 「牡じゃ無いものだってあるんだしねぇ」 「ほう、俺に挑むか? 挑戦する意思だけは買ってやるが、俺も本気でやらせてもらうぞ?」 ええい体を撫でるな痴女共め! 大人しくしてると思ったら大間違いだぞ! 軽くジルの体を浮かせて、瞬時にソファーから降りる。ふぅ、多少重いが、身体能力が下がってる事は無いみたいだな。 「あら、その辺は変わってないみたいね」 「ったりめぇだ。基本的には俺のままなんだ」 「詰まらないねぇ~。そう言えば、さっきの話だともう一匹牝になったんじゃなかったかい? 確か、レオとかいう」 そういや俺が風呂場から出てきて以来見てないな。まさか、まだ風呂場に居るのか? レオだから大丈夫だとは思うが、ちょっと見にいくか。まだ多分風呂場に居るだろう。 「あら、何処行くの?」 「ちょいとレオの様子見に行くだけだ。まぁ気にしなさんな」 「……その声であんたの喋り方だと、かなり違和感あるねぇ」 「ほっとけ!」 さーて、風呂場の扉をオープン……しないほうがいいと俺の中の何かが全力で囁いてる。なんか妙な胸騒ぎがするぜ……。 意を決して扉を開けた。あぁ、リィの勘の良さに驚いた事もあるが、俺のもまんざらじゃないみたいだな。 レオがその、あれが無くなったあそこを弄りながら涙目になってる。っていうかなんで扉のほう向いてしてたし。 「ライ、ト、手が、止められ、ない……」 「えーっと、とりあえず風呂の中まで押すからな」 ビックリしたわ! もうほんとにビックリしたわ! どうしてこうなったし! なんとかレオを風呂の中に押し込んだ。鏡があったのが脱衣所だったのだ災いしてそっちはべちゃべちゃになってる。どうすんだよこれ? なんとかレオを風呂の中に押し込んだ。鏡があったのが脱衣所だったのが災いしてそっちはべちゃべちゃになってる。どうすんだよこれ? んでレオもそのくちゅくちゅ水音を撒き散らすのを止めんかい! 多分興味本位で弄りだして歯止めが効かなくなったな? 牝のそれは牡のより激しいとかなんとか聞いた事あるからなぁ。 「ひぁ、あ、ふぁぁ」 「……こりゃ収まるまでほっとくしかないか?」 「そんな可哀想な事するの? あんた」 声に寒気がしてすぐに振り向いた。フロストとジル、何故居るし。 「あたしも経験あるねぇ。初めてで止まらなくなるって、初々しいじゃあないか」 「ま、年頃になれば誰しも通る道よね」 「……あー、俺は脱衣所何とかするからレオは任せた」 「「任せなさい!」もう牡に戻りたくなくなるかもね♪」 ……ジルとフロストが風呂に入っていって、脱衣所と隔てる為のガラス戸が閉められた。……何が始まったかは想像にお任せするぜ。 こうして考えると、この家の奴も年頃って奴なんだなぁ。まぁ、プラスとリィは除外するとして、やっぱりする事はしてるって事か。 って事は、レンも……? はっ、何を考えてんだ俺は! そんな事よりここを何とかせねば。 といっても……うーんどうするか? タオルで拭くって手もあるが、それだと結構枚数必要になりそうだな。 シャワーズなんだからこう、水でどうにか出来ないかね? つっても何が出来るかも分からんからなぁ。 「ここの水を集めたり出来んもんか? こう、意識を集中する感じで……」 前脚を掲げて、いつもの収束をイメージする。水よ、集まれ! ……なんてな。 ……わーお、出来ちゃったよ。逆巻くようにして辺りに散ってた水分が集まってくる。そして、前脚の先に人間の拳大くらいの水の玉が出来た。 流体コントロールって奴か? どうやら今の俺にはそれが出来るみたいだな。これは、ちょっと面白い発見かもしれん。 しかし、これ全部レオから出てきたんだよな? ……さっさと捨てるか。 風呂ではレオが二匹にもみくちゃにされてるらしい。おぉ、卑猥卑猥。大丈夫なのか? ま、邪魔しないで……というより次のターゲットにされないように移動しとくか。 おっと、出たところに丁度レンが居た。上へ行く途中だったみたいだな。 「あれ、ライト? お風呂場で何してたの?」 「ちょいと野暮用。レンはそろそろ寝るのか?」 「ううん、ご主人をソウ君達が部屋に連れて行ったからその様子を見にね」 「そっか。しかし、明日が休みでよかったよな。まさか俺がこうなるとは思ってなかったし」 「あはは、本当だねぇ。じゃあ私、見てくるね」 そう言ってレンは階段を昇っていった。俺はリビングへ戻るとするか。 リィの訓練もジルが来たから一旦休憩にしたし、続きを見てやるかね。 「あ、ライト」 「悪いな、訓練中断しちまって」 「ううん、空の扉って開くの結構疲れるから。レオ兄ぃは?」 「あー、風呂でフロスト達と話してる。体の事でな」 絶賛情事中とは言えんし、こんなところだろう。リィにはまだ早い。 しかし、空間の力使うのにも疲労はあるんだな。そんな素振り見せないから、まったく気付かなかったぜ。 「疲れるんなら、ジルを林に戻すまでは休憩にするか。しばらくしたら戻ってくるだろうし」 「そうだね。あ、疲れるって言ってもイメージする為だから、空間転移とかでは疲れないよ」 「あぁ、そう言う事か」 話しながらリィは俺の上に乗ってくる。シャワーズで乗せるのはこれが初だし、どんなもんかね? 「うーん……」 「お? シャワーズは乗るのには不満か?」 「なんていうか、いつものライトのほうがいいかな。温かいし」 「なるほどな。まぁ、明日の夕方まで待ってくれや」 やっぱりリィは分かってる。いつもの俺が一番だよな、うん。 でもまぁ……もうならないと思うと結構貴重な時間だよな。牝だし、シャワーズだし。 だからといって風呂場の奴等の餌食にはなりたくないがな。レオの奴、大丈夫なのか? 「ふぅー、シャワーっていうのもなかなか良いねぇ」 「ジル? ……なんかツヤツヤしてるな」 「いやぁ、久々にハメを外しちゃったやねぇ」 ……何故、フロストとレオが居ない? あいつ等は何処へ行った? 「あ、そうそう。後であの子達の介抱してやっておくれよ。どっちもあそこでぐったりしてるから」 「お前、フロストの相手もしたのか?」 「ついでにね♪」 「なに? 何の話?」 「……リィにはまだ少し早い話だ」 「そうだねぇ……その時が来たら、こいつから教わるんだよ?」 「なんでそうなる!?」 流石二児の母、色んな意味で大人だ。はぁ~、俺がフロストとレオを運ぶ事になるんだろうな。リィには手伝わせられんし、レン辺りに頼むか。 そろそろ帰るっつー事で、リィがまた空の扉を開く。お、今度は上手く林に繋がったみたいだな。 「今度はグリ達も連れて遊びにくるとしようかねぇ」 「あぁ、俺達もそっちに遊びに行くぜ」 「じゃあ、ジルさんまたね」 空間の穴を抜けて、ジルは林に戻った。閉じるまで見送って、今日はこんなもんで訓練も終わりでいいか。 「この力、こういう風にずっと使いたいな。誰かと繋がって、皆が楽しくなれるように」 「大丈夫だ。リィがそう願い続けるなら、この力は答えてくれる。なんたって、全部リィの力なんだからな」 「……うん!」 こんな力を持っちまって最初は心配したが、リィは強い。この思いがある限り、力に溺れたり耐えられなくなる事は無いだろう。 間違いそうになっても、俺やこの家の奴等が居る。リィだけで悩ませる事はさせねぇよ。 さーて、ジルの言うとおりにレオ達をなんとかするとするか。先にレンを呼びに行って、その後に部屋まで運んでやらんと。 ……この後、特に何事もなく時間が過ぎて、俺もレオも元に戻る事が出来た。 まぁ、レオは治るまで大変だったがな。なんというか……色んな意味で目覚めてた。マジで乙女モードだったぜ。 体が元に戻って数時間は落胆して動かなかったが、それももう収まったらしい。もう二度と牝にはならんって息巻いてたな。 あの薬は、俺が責任持ってガラス瓶ごと塵に還してやった。これでもうあんな目に遭う事は無くなったってこった。 流体コントロールについては勿体無い気もしたが、元々無かった力なんだし、これでよかったんだ。 つー訳で、これからも俺はサンダースなんで、そこんとこよろしくな! ---- という訳で、第一回の脇道でした。レオが大変な事になりました。期待と違う? ……だったら申し訳ない! このように、また何かあれば脇道として綴っていこうと思います。本編は健全です。健全でしょ? 第九話へは[[こちら>不思議な薬の恐怖]] そしてコメントエリアです! #pcomment IP:219.115.200.118 TIME:"2012-06-06 (水) 22:39:57" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E8%84%87%E9%81%93%E3%80%80%E4%BA%8C%E5%BA%A6%E3%81%A8%E4%BF%BA%E3%81%AF%E3%81%82%E3%81%AE%E8%96%AC%E3%82%92%E9%A3%B2%E3%81%BE%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%97%E8%A7%A6%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%EF%BC%81" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; Trident/5.0)"