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神話 -春忌み- の変更点


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作者:[[朱烏]]




 神話 -春忌み-







「永遠に冬の檻でこの地を囲ってくれないか」
 私が彼の台詞にどれほど驚き呆れたかを表す言葉は、おそらくこの世に存在しないでしょう。
 ゆえに、私は眉間にできるだけ皺を寄せ、かつ顔の左側を歪めて片目を&ruby(すが){眇};めることで、彼の頼みがいかに馬鹿馬鹿しく非常識で不合理であるのかを表現せざるを得ませんでした。
 しかし、彼の空色の複眼を見るに、私の感情は一抹も伝わったとは思えません。
 私は黙りこくり、彼もまた私の目をじっと見据えるのみで、もとより森閑な氷の洞窟には、いっとう静寂な時間が流れました。
「頼む」
 ややあって、彼はひとひらの言葉を紡ぎました。
「帰りなさい。ここはあなたにとって毒です」
「難しい話ではないはずだ。その翼を一振りすれば、空はたちまち厚い雲に覆われ白く重い雪を降らす。冬の化身よ、この身を賭けての頼みだ」
 彼の六枚の赤い&ruby(はね){翅};がひらめくたびに、火の粉がちりちりと舞いました。彼が存在するだけで、洞窟の氷壁が溶けてしまいやしないかと、肝が冷える思いでした。
 私は、彼が――太陽の化身である彼が、なぜ永遠の冬を望むのか、皆目見当がつきませんでした。
 私と彼は、この地の季節を巡らせる役割を担っていました。彼は夏を、私は冬を司り、それぞれが周期的に力を強めたり弱めたりすることで、春夏秋冬を循環させているのです。
 それは主神から仰せつかった尊い使命であることは、私はもちろんのこと、彼も当然理解しているはずでした。
「頼まれぬと言うのなら、己が身を傷つけ、力を弱めてでも冬を持続させるのみだ」
 彼の意志は怖いほどに頑なでした。もう冬を終わらせ、春の訪れを告げるべき頃合いでした。本来であれば、私が徐々に力を弱め、彼が少しずつ力を強めることで、この地に春の息吹が吹き荒れるのです。
 しかし、彼が一方的に自身を自傷し弱っていくというのであれば、それは叶いません。彼と私は、まさしく息を合わせて互いの力の均衡を見極めていかねばならないのです。
「……永遠の冬を約束することはできませんが、できる限りのことはしましょう。ただし、もし自身を傷つけるようなことをするなら、私は貴方に一切の協力をしません」
 彼の真意を見極めるため、私は彼の要求の一部を飲むことにしました。彼が永遠の冬を望む理由を探り、事と次第によっては彼を折檻し、私たちの存在意義を切切とと説かねばなるまいと思ったのです。
「解った」
 &ruby(こと){殊};の&ruby(ほか){外};、彼は素直でした。
 過大な要求を突きつけて私から譲歩を引き出すのが、端からの狙いだったのかもしれません。
 ともあれ、彼は私との折衝の結果に満足し、ゆらりと氷の洞窟を後にしました。
 彼の熱のために幾分か溶け出してしまった氷壁に、私は白いため息をつきました。太陽である彼を前にすると、私の額の氷晶すら蒸発してしまうのではないかと思うのです。
 
 それからしばらくの間、私は弱めていた力を強め、春の到来を遅らせるよう仕向けました。
 春は、命が芽吹く季節です。季節は巡るものですから、始まりも終わりもありません。しかし、冬は多くの生命が活動を停止し、永遠の眠りにつく季節ですから、終わりの季節と見なされましょう。その観点を持てば、多くの生命が生まれ、そして活動を再開する春は始まりの季節であるといえましょう。
 季節が絶えず循環することで、この地は種種の生命が息づき、多様で複雑な生き様を見せているのです。
 もちろん、冬が存在せずずっと熱気に包まれている地も、夏がなく冷え切っている地もこの星にはあり、そのような場所に息づく命も当然あるのでしょうが、私と彼は主神よりこの地に季節を与えよと仰せつかった身でありますから、季節を巡らせることによる多様な命の隆盛を想うことを、何よりも大切にしたいのです。
 彼も――そう想っているはずでした。一度たりとも主神の意に背くことなく、私と同様に&ruby(まめまめ){忠実忠実};しく役割を全うしていたのですから。
 冬が明けないことで、少しずつこの地の生命の均衡が狂い始めていきます。土の下で蠢動するディグダが大地に滋養を与えるのが春の始まりの合図でしたが、私が冷気で春を押さえ込み、彼もまた協働しているために、雪は融けぬまま、鈍色の雲から重い雪が降り続けます。
 私は氷の洞窟より出でて、彼のいる場所へと飛び立ちました。彼は、ここより南に遠く離れた森の奥に住んでいました。
 どれだけ冬が厳しくとも、彼の住処のまわりには雪が積もることはありませんでした。それが太陽の化身であるということなのでしょう。私とて同じで、私の住処には夏が訪れることはありません。
 ところが、彼の住まう森をぐるりと見渡して、私は異変に気がつきました。森は厚い雪化粧が施され、彼の熱は一切感じられなかったのです。
 どれだけ出力を減じようと彼は太陽の化身であり、否が応でも周縁を温めてしまう性質ですから、この状況は彼の存命すら疑わざるを得ませんでした。
 私は彼を見つけるため、さらに上空へと舞い上がり、捜索範囲を拡げました。


 ❖


 彼は、東に広がる雪原にぽつりと佇んでいました。彼はゆっくりと移動しるようで、熱により雪が融け、アーボがのたうち回るような軌跡を描いていました。
 彼が生きていることに安堵しながら、私は彼の背後をとりました。距離は少し離れており、彼が私に気づく素振りはありません。
 彼は何かを追いかけているようでしたが、対象がどこにいるのか判然としませんでした。丁度今の私が彼と距離をとっているように、彼もまたその対象に近づきすぎないよう、細心の注意を払っているように見受けられます。
 私は、彼の視線の先に何がいるのかを、見極めようとしました。
 ――目を凝らすと、白銀の世界に紛れて、白く蠢くものが見えました。
 私は彼に素早く近寄りました。彼は近づいてきた冷気に驚いたのか、翅から火の粉を散らしました。
「お、驚かせるな。何の用だ」
「なぜあれを追いかけているのです」
 彼の複眼が見据えた先にいるのは、一匹の真っ白な蛾でした。緩慢で優雅な所作で、雪景色に溶け込んでいる彼女は、モスノウと呼ばれる種族でした。
 私と同じ氷タイプであり、そして太陽の化身と同じ虫タイプでもあるモスノウは、冬に活動的となるポケモンでした。
 モスノウは熱を極端に嫌う体ですから、多くの生命が厭う長い冬も、あの白蛾にとっては歓迎すべきものでしょう。
「あれほど美しいポケモンを、俺は他に知らない」
 彼の熱に浮かされたような言葉を聞き、私は彼がなぜ永遠の冬を望んだのかを理解しました。
 彼に春が訪れてしまったのです。
 気温が上がり始め、命が芽吹くいつもの春は、白蛾の体を蝕みます。その上、彼は己の熱のために、彼女に近づくことは許されません。
 彼は彼女のために冬があり続けることを望み、そして彼女との物理的な距離を縮めることがわずかでも許容されるよう、空気が限りなく冷やされることを望みました。
 ――番を獲得するために、雄はあの手この手で雌の気を引こうとします。太陽の化身の行動は、恋をした一個体の雄としては極めて真っ当であると見なせるのかもしれません。しかし、主神から使命を賜った身でありながら、己の恋心のためだけにこの地に息づく命の在り方を左右するような蛮行は厳に慎まねばなりません。
「私には計り知れない深謀遠慮が貴方にはあるのだろうと思っていた私が浅はかでした。冬はこれで終わらせます」
「何!? &ruby(ふざけ){巫山戯};るな! 約束を反故にする気か!?」
 てっきり、主神は私や彼からそのような&ruby( ・ ・ ・ ・ ){春めいた};機能を剥奪したのだと思っていました。しかし、彼の様子を見る限り、彼は十全に機能していて、狂う余地もまた備わっていたのだと見えます。
 由由しき事態でした。
「巫山戯ているのは貴方のほうですし、もとより約束しかねると言ったはずです。仮にも主神に仕える身でありながら己の欲望を優先するなど正気の沙汰ではありません。こんなことに現を抜かさず、役割を全うしなさい」
「五月蠅い! 何が役割だ! 俺はこの身に生まれたくて生まれ落ちたわけではない!」
「それは誰にでも言えることです。下位存在ならまだしも、神に近い私たちが立場を弁えずに事を起こすことが、どれだけ世の理を捻じ曲げ狂わせるものなのか、まるで理解していないようですね」
「偉そうに。お前にこの世の理の何が解るのだ。大層な名を冠していようと、俺もお前も一介のポケモンの範疇を超えん。主神が世界を生み出した頃には、季節もなく、生命の循環もなく、ただ嵐が吹き荒れる混沌だったのだ。俺が恋をする程度、理を乱すうちに入らん」
「馬鹿なことを言わないでください。あの白蛾に近づくために己の力を弱めて春の到来を遠ざけるなど、言語道断です」
「五月蠅い! 五月蠅い! 五月蠅い! お前に俺の何が解るのだ! 彼女に近づくことすら許されぬこの身の苦しさが! 木の葉一枚分の距離を縮めたいと願うことさえ罪だというのか!」
 私は深くため息をつきました。彼に聞く耳を持ってもらうことだと、できそうにありません。
「……勝手になさい」
 いい加減彼の熱にもうんざりしたのもあって、私は彼を直接説得することを諦めました。
 私は帰りの道すがら思案を重ね、別の策を練るに至りました。


 ❖

 太陽の化身の活動時間はまさしく太陽と連動していました。日が落ちかけ、彼が南の森へと戻っているであろう時分に、私は再び東の雪原へと飛び立ちました。
 件のモスノウは、まだ同じ場所に佇んでいました。
「ごきげんよう」
 私はモスノウの前に降り立ちました。
「フリーザー様……?」
「私を知っているのですね」
「はい。ずっとお目にかかりたいと思っておりました」
 青青とした大きな複眼。白く長い睫毛。太陽の化身が恋に狂うのも致し方ないのではと思うほどには、彼女の美しさは洗練されていました。
 モスノウは白く透き通った翅をゆらゆらとひらめかせながら、か細い声を震わせました。
「今年の冬が長く、氷ポケモンが生き生きとできるのは冬の化身であるフリーザー様のおかげだと、皆言っています」
 モスノウの言う皆、というのは彼女の家族や友達である、氷タイプのポケモンたちのことを指すのでしょう。
 春が来なくなったことで迷惑を被っている生き物はたくさんいるはずですが、それに一切の言及がないところを見ると、自分たちの有する属性が快適であれば他の問題はさして気にならないと思っているようです。
 しかたのないことでした。生き物とはそういうものです。生き物は神から遠ければ遠いほど自由で、どのような生き様や死に様を晒そうと己の勝手なのです。
 そのような下位存在が自分勝手に振る舞っても世界に問題が生じないようにするのが私たち調整者の役割ですから、モスノウを責めるのは当然筋違いというものです。
 ただ一点、モスノウの罪を挙げるとするならば、太陽の化身をその美貌で狂わせたことでした。それとて、モスノウの落ち度とは到底言えません。
 太陽の化身は彼女を遠見するに徹するのみでしたから、彼女はよもや彼に見初められていることなど露とも知らぬはずでした。
 しかし――太陽の化身は頑固者です。私一匹で彼をまともに戻すことなどできやしませんから、彼女にはどうしても協力を仰ぐ必要がありました。
「……太陽の化身であるウルガモスが、貴方に想いを寄せています」
 私は、モスノウに事の仔細を告げ、一つの頼み事をしました。

 ❖


 恋煩いが太陽の化身を狂わせている原因なのですから、彼を落ち着かせるには恋を諦めるか、成就させるかの二択しか選択肢はありませんでした。
 モスノウには、太陽の化身に対して何らかの返答をするよう要請しました。
 彼女が彼の思いを受け止めるのか、それとも拒むのか、おおよその見当はついていました。彼らは同じ蛾であっても、性質があまりにも正反対で、互いに触れることすら不可能なのです。番になることなど、できるわけがありませんでした。
 ――太陽の化身は、確かに哀れでした。しかしそれを主神に背き、世界を狂わせる免罪符とするわけにはいきませんでした。
 私は住処に帰り、力を例年通りに弱めました。あとは太陽の化身がまともになりさえすれば、明日には平和な春が訪れるでしょう。
 私は、氷の洞窟の奥で、そっと目を閉じました。
 

 ❖


 明くる日、目を覚まして洞窟の外に出ると、空は赤赤として、おどろおどろしい熱気を纏っていました。
 昨日までの冬は幻だったのかと思うほどに異様な景色に、私は身震いしました。厚く積もっていた雪は、すべて融けて地面に吸い込まれてしまったようでした。
 太陽の化身の仕業であることは火を見るより明らかでした。


 ❖


 私は強力な冷気を身に纏わせながら、熱源へと向かいました。道中、雪に埋もれながらもたくましく萌芽の兆しを見せていた植物たちが干からびかけているのを見て、第一に想ったのはモスノウの安否でした。
 東の雪原であった場所は、褐色の地面が剥き出しになっていました。
 そして、太陽の化身は、剥き出しの大地のど真ん中に、ぽつりと佇んでしました。
 私は、彼の正面に降り立ちます。熱気で、息を吸い込むたびに喉が焼けつきそうになりました。
 私は、太陽の化身と、もう一つの物体を認めました。
「なんてこと……」
 太陽の化身の側に、真っ黒に焦げた炭塊が転がっていました。それが元はどのような形をしたものであったのかは、言葉にするまでもありませんでした。
「お前が、けしかけたのだろう」
 太陽の化身は、怒気に満ちた声で唸りました。
「俺はただ、遠くで見ているだけでよかった。いくら春を遠ざけたところで、縮められる距離など高が知れている。だから、それ以上は望まなかった」
 彼の熱気に、私まで融けてしまいそうでした。
「それすら拒絶されるというのならば……こうするしかなかった」
 太陽の化身が流す涙は、地面に落ちる前に蒸発していきました。
「貴方は……狂っています」
「それはお前のほうだ。彼女をけしかけ、俺の心を弄んだ」
 違う、と言ったところで、もはや彼に届く言葉はありませんでした。
「もう、どうでもいい。世界など、理など、知ったことか」
 彼は、自暴自棄になっていました。私が最も恐れていた事態でした。
 太陽の化身は、心の赴くままに暴れ始めました。熱風が吹き荒れ、私へ苛烈な攻撃を加えようとしました。
 もう、迎え撃つしかありませんでした。彼を穏便に止める方法などもうこの世には存在せず、

 それは、戦争と呼ぶべきものでした。
 

 ❖


 熱気と冷気がぶつかり合う戦争は、三日三晩続きました。
 荒れ狂う空気の流れは、異常気象を引き起こしました。空に巨大な雷雲が生まれ豪雨を降らせたかと思えば、雲一つない晴天が創り出され、割れた空から大粒の雹が降り注ぎました。
 私と彼の一挙手一投足が、大地に息づく命を次々と押し流していきました。それを気に留める余裕などありませんでした。
 私が負けたら、もはやこの地は干からびて死んでいくしかありません。
 もはや、彼が絶命するまで戦い続けるしかありませんでした。
 時折、もうこんな無意味なことは止めましょうと叫びましたが、彼の真っ赤に染まった目が元に戻ることはありませんでした。

 四日目にして、戦争は終わりを迎えました。
 私と彼は、突如として現れた、宙にぽっかりと浮かんだ穴に吸い込まれたのです。


 ❖


 仄暗い世界でした。私たちの暮らしていた世界とは、異なる理により制御されている世界であると直感しました。
 私は翼を、彼は翅を、串刺しにされていました。
 眼前の、禍禍しい灰色の巨体は蛇のように中空をうねり、背中から生えている翼とも爪ともつかぬ六本の長物が、私たちを地面に留めていたのです。
 それは明らかに、私や彼よりも主神に近い存在でした。
「随分と荒らし回ってくれたな。仮にも&ruby(ちちうえ){主神};の分霊が祀られている神地を――狼藉が過ぎる」
 禍禍しい灰色の巨体は蛇のように中空をうねり、背中から生えている翼とも爪ともつかぬ六本の長物は、私の翼、そして彼の翅を貫き、地面に留めてしまったのです。
 血染めになる私たちに、灰色の蛇竜は見下ろしながら物恐ろしい声音で言いました。
「向こう千年お前たちをこの常闇から出すなと、父上から言伝を賜った」
「そんな!」
「当然の報いだ。父上は寛大な御方であり、一度や二度背かれた程度では貴様らから神権を剥奪することなどなかった。だが、神地を滅ぼしかけたとなれば、罰を与えるほかあるまい」
「しかし! 私は狂った彼を止めるために」
「黙れ。その喧しい嘴を抉り取ってやろうか」
 ――弁解の機会をもらう余地はとうに無くなったらしく、私は目を伏せました。
「すでに父上は新たな調整者を配置した。貴様らの後始末もその者たちに任せた。せいぜい感謝することだな」
 蛇竜は、私たちを串刺しにしていた長物を引き抜くと、闇へその姿を溶暗させました。
 その場には、私と太陽の化身であったものが、ぽつりと残されるのみでした。
「モスノウ……」
 彼の涙は――まだ枯れてはいませんでした。
 たくさんの間違いを犯したのは、彼だけではありませんでした。私もきっと彼と同程度には、間違いを犯していたのだと思います。
 彼の頼みをきっぱりと断っていれば。モスノウをけしかけていなければ。殺すつもりで彼を止めていれば。
 ――いくらそう思ったところで、自分の愚かさを完璧に認め切ることは叶いませんでした。私も所詮、不完全な存在だったのです。
 もう、彼を狂わせた春を憎む以外に、どうしようもありませんでした。





 終



----



あとがき

「はる」がテーマの短編大会で、やっぱり「春」をモチーフにした小説がたくさん投稿されてましたね。この小説も例に漏れず、ですが、春という言葉はほとんどがポジティブに捉えられるので、敢えてネガティブなイメージで書こうと思い立ち、書き上げました。ご存じの通り(?)僕はGARNET CROW を心の底から敬愛しているのですが、彼らは春ソングをいくつか書いています。『巡り来る春に』『この手を伸ばせば』『lose feeling』『この冬の白さに』etc... 実はどれもこれも春に至り喪失感を覚える様を歌っていて、わざわざ春をマイナスなイメージに捉え直しているんですね。今回の作品はそれにかこつけた形です。
 今回は突貫で仕上げましたけど、神話のようなお話はもっと色々書きたいなあと思います。


というわけで、第十七回短編小説大会にて3票を頂き、8位でした。
以下投票コメント返信です。

>こういう話がミオの図書館で読めるのかなぁとワクワクしました。 (2021/04/29(木) 20:52)
<
実際、最後に人間が本をぱたりと閉じて終わりって描写を入れようかなって思ってました。来年発売予定のPokemon LEGENDS アルセウスでシンオウ神話がさらに詳しく紐解かれると嬉しいですね。



>モスノウに対する道ならぬ恋に落ちたウルガモスと、それを諌めようとしたフリーザーとの間で生じた悲劇が、気品ある一人称で語られていて印象的でした。ウルガモスにモスノウというハリネズミのジレンマのような儚げな関係性が素敵。一転して神罰として暗闇に封じられる二匹のくだり、短文ながらポケモン界の神々の壮大さが伺えました。 (2021/04/30(金) 23:01)
<
こういう一人称は初めて書いたんですけど、雰囲気が出たので正解でした。ウルガモスとモスノウって同じ蛾でありながら性質が正反対っていうオタクが好きなヤツですね。以前どこかで見かけた二次漫画がハピエンだったんで、バドエンにしたろって思って書きました。実際ハピエンになる未来が見えないんですよね。くっついたらモスノウが融けるじゃん……って思ってしまいます。ギラティナ様は裁定者として一定の定評があるので、これからも神話っぽいの書いて登場させたいです。



>分かりやすく雰囲気もあり、凄く楽しかったです (2021/05/01(土) 23:59)
<
ありがとうございます! 雰囲気小説でした!


読んでくださった方々、そして投票してくださった方々、本当にありがとうございました!

感想等ありましたらどうぞ。誤字脱字の指摘も歓迎です↓
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