ポケモン小説wiki
祈りと祈りと叫び。 の変更点


何度も言うが不自然注意報発令+描写不足注意報。トップページへ避難願う。

・・・・・・・・じゃがいも

少しだけの更新なのに、履歴に残ってしまいました。私のミスです。申し訳ない。

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作者は私[[キュウコンもふもふしt(ry>キュウコンもふもふしt(ry の作者ページ]]
現在2話執筆中。9月28~29くらいには投下できそうです。チェック中。・・・・期待しないでまっててね。
☆

1願~始まりの思い出~

ーーこの村はとても村だ。同じポケモン達から軽蔑されていた妻を暖かく迎え、住処まで用意してくれた。

ーーこれでちょうど10件目だろうか?村を探し住処を造る許可を取りに廻った。今まで全て断られた所為なのか、とても嬉しい。もう妻は冷たすぎる眼で見られずにすむ。そう。この「炎タイプしかほとんどいないこの村では」

だが。妻との出会いはーー





ーさーーーーー
あーよーーーー
うるさいなあ・・・・・・
「朝よ!起きなさいソルト!」

ーーーー・・・・・・・・朝!?起きなきゃ!

「お早う母さん!」

ソルトと呼ばれた生き物は焦りながら母に挨拶をする。朝に遅れたというソルトは焦りのせいか、イラついた態度を隠せないまま、近くの川に顔を洗いに行った。
道は間違った方向、左へ進んでしまったが、ソルトは気づいていない。川は住処からまっすぐだ。
--ああ眠い眠い。
まったくもう。寝てたっていいじゃん。お節介すぎるんだよ母さんは。
キュウコンの癖に。狐は賢いんじゃないのかな?まだロコンの僕のほうが賢いじゃないか。父はアブソルだから賢かったなぁ。
肩に何か掛けたベン・・何とかって言うやつらに僕の目の前で殺されちゃったけど。ずっと前にね。もう一度だけ会いたいなあ。
それにしても、この森は綺麗だなあ。緑豊かで。僕が前住んでたトコなんて焼かれちゃったんだよ?
人間に。人間は・・・・嫌い。でも、いい人もいる。何で悪い人がこの世に存在するんだろう。滅べばいいのに。−−−−あっ!川への道からずれてるじゃない・・!
ソルトはようやく道を間違えていることに気づいた様だ。

えっと・・・木のくぼみみたいな僕の家の周りに木がいっぱい生えてて、住処から左がいろんな種族の住処が集まってる場所で、右は森林。森林は木の実がいっぱいなってるんだっけ?
・・・・お腹減ったから帰りに木の実をとっていこう!・・・・・家からまっすぐ行くと川があるから・・・・・・迷わないように一回住処に戻ってまた川に向かおう。
でもなぁ、まさか間違えるとは・・・・・僕ってダサいなあ。

ソルトが自分のことを考えてるうちにあっという間に住処に戻って来た。そして住処から見て前の方向に進み始めた。
ーーーええと、まっすぐまっすぐ。
住処と身体の向きを合わせてソルトは進む。何が起こるかも知らずに、喉が渇いたと考えながら。
川のにおいがするーーーもうすぐ着くかな?
あっ、あったあった。水、水ーっ。ふむっ、ふむっ。あぁ美味しかった。
ソルトは獣らしく音を立てて美しい川の水を飲む。
飲み終わればすぐ踵を返して住処へ戻る。
ふんふんふぅん。次は木の実を取りに言って、母さんに喜んでもらうんだ!母さんもオレンの実がすきなんだよね。
家の前に植えて、数年後にプレゼントだよぉ!っていうのもいいかも。
・・・・・僕ってマザコン?
そんなことを考えながら、ソルトは気分良く森へ.
「・・・・・・?」
雑草がこすれあう音が響くなかで、ソルトは不安に包まれながら木影へ隠れる。
「ココもいいとこだよなあ・・・・ここもやらなきゃならないのか?・・・・・・・」
ーーー・・・・!?肩に何かを掛けてる・・・
えっと・・・人間?僕の森を焼いた人間?何で?また。またなんだ。焼かれるの?まさか!友達も、住処も、思い出も、木の実も。命が。
ーーー全てが?・・・・いや、まだ決め付けるのは早いよね。そ・・・うだよね。母さん。父さんみたいに死んだりしないよね・・・・?
「ココに色違いのロコンが逃げ込んだらしい。おとなしくつかまれば前の村・・・・もとい森も犠牲にならずに済んだのにな。」
色違いって何それ?どういうこと?
「ああ。そうだな。」
ーーーー!あいつらが。あの二人の人間が。友達を。住処を。思い出を。・・・・・父さんを、僕と母さんを逃がしてくれた父さんを・・・・・・殺した?
「あのアブソルはしつこかったなー!さっさと死ねば苦しまずにすんだのに。」
「ああ。そうだな。」
もう一人の男は冷たく返事をする。人間はソルトがいる状態でのんきに爆弾発言をしていることに気づいていない。
ーーーーまた失いたくは無い。−−−だから。だから。僕が。みんなを。
ソルトは深く息をすいこみ、そして。叫んだ。
「人間がいるぞ!この森を焼くつもりだ!!!逃げろ!」
いきなりの大声に人間はびくつく。何かに気づいたように人間はソルトを見る。その眼には黄色のロコンがうつっている。
「おいあれが探してた・・・・・・!色違いのロコンか?」
男は戸惑った様子で僕を見た。こっち見んな。
「ああ。そうだな。」
「なんかリアクションしてくれよ・・・・・空しいじゃないか・・・・・」
男はもう一人の男に反応を求める。が。もう一人の男は大きな反応はしない。
「ああ。そうだろうな。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「まあ。捕まえようz「黙れ。目標が逃げる。」
男は興奮した状態でもう一人の男に話しかけたが、途中で割り込まれ、話が途切れたが、
かまわず方にかけていた麻酔銃をソルトに向けて構えた。
・・・・・・あ。やばいじゃん。ーソルトは母に会うために。助けを求めるために走り出した。
途中で小枝につまずいたがそんなのお構いなしに息を荒くしながら走り続ける。
苦しみながら。怯えながら。男達とは幅が開いた。休んでも追いつかれないのに。走り続けた。

ーーーーー母さん!母さん!気づいてよ!声が出ないよ・・・・・・・・・!叫べないよ・・・!
皮膚と小枝、土がこすれあう音が響いた。ソルトは躓き。仰向けに転んだ。−−−−−−もう。・・・か。
ソルトがそんなことを考えているうちにも、男は追ってくる。
「ソルト?遅かったわね。どうしたの。そんなトコで寝て。」
あれ?もう住処の前にいたんだ。僕。
「はぁ・・・・はぁ・・・・・か・・あさん・・森が!・・森・・が・・焼か・・れる!・人間が・・・・・」
「そう。・・・・で?だからどうしたの?どうしたいの?」
とぼけるような態度で母は接した。
「逃げよう?」ソルトは声を振り絞って。思っていることを伝えた。
母は。母は。期待を裏切った。
「・・・ぷっ・・あはっ・・・!あっははははは!」
母は突然笑い出した。ソルトは何がおかしいのか解らず戸惑った表情を浮かべる。
「バッカじゃないの?母はさっき殺したわ。貴方面白いわね!私ね、は貴方の母の腹から生まれてきた。母と間違えるのもしょうがないわね・・・母は隠し子を造った。そう。貴方よ。貴方が生まれたら母は私を捨てた。道路に。引かれたわ。車にね。眼が潰れたわ。でも人間は助けてくれた。貴方の所為で右目を失い、捨てられた。私は母と貴方を殺したい。でも。できない。人間と契約したからよ。。私は母を殺す!人間は色違いのロコン・・・あなたを狩りに来た!」
そいつは一方的に話し続けた。もちろんソルトは理解できていない。母が殺されたことを。いや。理解したくないのであろう。
「・・・はぁっ・・・・・で?キュウコン・・・の姉さん。」
ソルトはできるだけ。母が殺された痛み。悲しみ。苦しみををこらえて声を絞り出した。
「話くらい聞きなさいよ!・・・ったく!あと、その呼び方やめなさい。クズ。」
「母を・・・憎しみだけ・はぁっ・・・・で殺すクソギツネ・・・なんかに言われ・・・・たくないよ。・・・ゲホっ!」
敵に対してできるだけ対抗の意思を見せ付ける。最後に咳き込んだのは失敗だっただろうか。敵・・・キュウコンは笑顔のままだ
「ッ!クソギツネ?テンメェ!チビの癖に生意気言ってんじゃねえよッ!」
キュウコンはソルトの腹を力をこめて踏みつけた。四足の生き物にとって腹は強い衝撃を受けると激痛が走る。
「あう”ッ!」
ソルトはあまりの激痛に満足に叫ぶ事すら許されずに苦しんだ対するキュウコンは満面の笑み。サディストなのだろうか。顔が火照っている。
「そうそう。私の名前ははダミー。代わり。偽者って意味よ。次クソギツネなんか呼んだら・・・ぶっ殺すからね。・・・・・・・・・あぁっ!お兄さん!おかえりなさぁい!待ってたよぉっ」
ーーーーキモッ!ソルトは激痛に苦しみながらもそう思ったのである。
静かなほうの男が帰ってきたようだ。
ダミーは新幹線のごとく男に詰め寄り、口を開く。
「こいつでしょぉ?お兄さんたちのぉさがしてるのってぇご褒美はぁ?ねぇねぇっ」
ーーーあいつらが探してたのは色違いのロコン。僕を見て探してたといった。僕が狙われてるのか。
「黙れ。」
「なッ!・・・・・・・」
あのキュウコン・・・・ダミーを一言で静止させた。すごいな。そういえばうるさい男はどこだろうか。
ソルトは黙ってダミーたちの様子を伺っている。痛み故に逃げられないのだ。ダミーはかなりそわそわしているように見える。ダミー。少し見ていると急にお座りの体形になッたあと、静かに仰向けになり、男にてらてらと光っているその部分を向けた。
「ねぇ・・・・はやくぅ・・・・」
「却下」
あっさり断られたようだ。ご褒美というのはそういうことなのであろう。
少し嫌な顔をした後、ダミーは自分の秘部に前足を当て、擦り始めた。
その後、激しく足を出し入れさせる。雌の匂いが漂い、いやらしい水音が響き、くら敵のソルトからでも美しくみえた。
「気持ちいいよぉ・・・あぅ!・・・・ひぃぅん!・・あっ!」
一人で行為にふけるダミーを見てソルトは身体が熱くなる。蹴られた時の痛みをこらえ、起き上がって地面に雄棒をさすりつけはじめる。
「ソルトだっけ・・昔、名前調べたわ・・・・・・発情しちゃったの?私が相手してあげる・・・・・・・」
ダミーは行為をやめ、起き上がり、雌の匂いを振りまきながらソルトに近づく。そして、ソルトを仰向けに押し倒して上に乗り、
自らの秘部へソルトの雄棒を入れ、ソルトの事なんかお構いなく腰を振る。激しく。激しく。
「したかったんでしょ?ねぇ・・・・あっ!気持ちいい?んっ!私はすっご・・くっ!イイよぉ!」
「あっ!うっ!はっぅ!」
ダミーはだらしない笑顔を浮かべ、ソルトへ問いかけるがソルトはあまりの快感の所為で答えられず、ただただ喘ぐだけだった。
ダミーは無理矢理ソルトに顔を近づけ、唇を重ねる。
「答えないなら御仕置きしちゃうよぉ・・・・?ふむっ・ちゅ・・・・あっ・・・」
「やっ!あっ!んむぅ!・・・んぅ!」
隣で男が見ていることすら忘れ、ダミーはソルトを犯し続ける。
「イキそうだよぉ!」
「私はっ・・・・・まだだからダメ・・・だよぉ・・・・・・」
ソルトは絶頂を訴えたがダミーは許可をおろさない。だが腰の動きは止まず、ソルトは絶頂まで近づいていった。
「あっ!いくぅぅ!イっちゃうよぉ!」
ソルトはダミーの中へ精を吐き出した。ダミーの秘部からは精液が漏れる。もちろんダミーはそのせいで一気に絶頂へと近づく。
ダミーは自分がイくまで腰を振りけた。
「ああぁぁ!やっ・・・めてよぉぉぉぉ!嫌!嫌!やあぁぁ!」
「もうすぐだから・・・・・待って。イきそうな・・・・・ん・だよぉ!やあぁぁぁぁぁぁっ!」
ダミーも絶頂へ。盛大に潮を吹き、だらしない笑顔を浮かべ、眼に涙を浮かせながら。だが、すぐ『お兄さん』のとこへもどっていった。
「ただいまぁ」
「お帰り。」
ーーーやっぱ態度が違うな。
「おーい!待ってくれよ!トイレ!」「俺は確かにそういう名前だが、その名前で呼ぶな。ベンキ。」
うるさいのが戻ってきた。静かな男はトイレ、うるさいのはベンキ・・・・・・嫌な名前である。
「で、トイレ、この匂い・・・・・・何があったんだ?まさか交尾?そうだったら見たかったなあ」
「それ以外に何がある。」
嫌な名前にいやらしい質問。このコンビでよくやってこれたな。ベンキ!トイレ!ーーソルトは心の中であざ笑っていたのだった。
でも、ベンキって聞いたことのあるなまえだなあ。
ーーーあ。このうちに逃げるか。母は殺されちゃったけど。。。でも、僕が逃げ切るのを絶対に母は望んでると思う。そして。死んだことを悲しまれるのもきっと望んでない。
今ならダミーとベンキは体力がほとんど無い・・・・!今なら!
雑草を蹴る音を立てて。希望を持って。森が焼かれた理由を考えて。悲しみをこらえて。ソルトは走り出したーーーー!




☆☆☆☆☆



2願~汗、笑顔、驚き、の少し前



「はぁ・・・これからどうしよう・・・」
現在ソルトはすがすがしい空気の森・・・では無く、生暖かく湿った空気の洞窟の中、自分の周りを警戒しながら、『これからどうするか』を考えている。もちろんお座りで。
「いや、まずは移動するべきかな?でも情報なしに動くのも・・・・うぅん」
微かに眉を動かし、必要以上に首をかしげながらソルトは考える。
そう、ソルトは逃げ切れたのだ。が、未来が設計できない。さあ、どうしたものか。
「まずは記憶から情報を集めるかな。」
立ち上り、走り、人間同士が逃げた逃げたと言い合い喧嘩し、そのうちに森の近くの洞窟に隠れ・・・・今に至る。
ダミーはどうして居たのか解らない。
ダミーは姉。目印は右目。人間は銃器を除けばそれほど怖くない上、足も遅い。これからはダミーに気をつけるべき。
そしてソルトは目立つ。どうにかして体を覆い隠すべきだ。
今は洞窟の中。一方通行故に、ダミーに達に見つかったらアウト。
それらを考えると、姿を隠しながら移動すべきことが挙げられる。が、ダミーは狐。鼻が良い。
洞窟から出れば確実に見つかるだろう。
では、ずっとここに居るか?それはだめだ。食料が無い。
「本当にどうしよう・・僕ってこんなにバカだったかな・・・・」
難しい顔をしながらソルトは空しく独り言を呟いた。
「・・・疲れた!ふぁぁぅ・・・いまはまだ朝で、体力も大事だし、寝ようかな・・・」
ソルトは大きく欠伸をして、立ち上がり、丁度よい寝床を探し洞窟内を徘徊し始める。小さな足音が洞窟内に響き、ソルトの存在感を大きくする。
さんざん歩き回った後、岩陰でぴたっとその動きは止まり、ソルトはその場に倒れこむ。

「ここならダミーがきても時間を稼げるよね・・・ふぁ・・・母さん、父さん、おやすみ・・・」
両親のことを考えながら瞼を閉じ、ソルトはは深い眠りについた。
「(ここは・・・どこ?)」
ここはソルトの夢の中。真っ暗闇の中、何かが聞こえる。低い、だが甲高い、何かの音。
気がつくと前に誰かが一人・・否、大勢だ。
「(誰?)」
ソルトは問う。
「私は・・・・」
何かは答える。
「僕は・・・・」
何かも答えた。
「(うん。貴方達は?)」
問う。
「私は私は私は私は私は私は私は・・・・・」
多数の声が響き渡る。
「僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は・・・・・」

「(どうしたの?)」
きょとん。
「「じゃがいも」」

「(・・・・・は?)」

「じゃがいも知らない?」

なに言ってるんだこいつら。

「(何それ)」

「首。生首。」

ああ、これは夢だ。さあさあ自分。

起きろ。

おきろ。

O☆KI☆RO☆

「じゃがいも、寄こせ。」

「嫌だ。」

来るな。
「じゃがいも。」
触るな。
自分の体が見え・・・ってあれ?おかしいな。
「じゃがいも、いただき。」
ああああああああぁ・・・・外れたね首が。首が首が首が。なんか、呆気なくて怖くないや。
さあ、起きるか!




「・・・・・・・むくっ。母さん、父さん。おはよう。変な夢だったよ。じゃがいもとか言って首をとられた夢。最初は怖かったけど、首とられたら割と怖く無かったよ。」
むくりと起き上がるなり独り言を喋ってソルトは満足している。

異変。そう、異変だ。異変故に一人で喋るのだ。恐怖をかき消すために。

「おい!」

一瞬で空気が変わった。あまりに張り詰めたその空気にソルトの顔色は真っ青になる。

『おい!』と声を上げたのはつい最近聞き覚えの在る高めの声。雌。もそもそと擦れあう何かの音は・・8・・・否、9本。
足音は四足歩行。・・・・・ダミーだ。

軽めの足音が殺気を飛ばしながら少しずつ、少しずつ近づいてくる。恐怖に包まれたソルトの感情などお構いなしに。

「ふふっ。見ーつけた」

ダミーは立ち止まり、喜びを抑え切れんとばかりに不敵な笑みを浮かべる。

「(どうしようどうしよう。本ッ当にどうしよう。ううん。迷うな。そう、まずは情報からだ。)」

ダミーとの距離は見る限り約10m。それまでにいかに行動を起こすか。それが問題。
まずは時間稼ぎからか。よく見れば人間が居ない。チャンスだ。
「うぅ・・・人間は?ベンキとトイレ。嫌な名前だよね。」
顔を引きつらせながら、時間稼ぎのためにソルトは口を開き、問う。答えなどはどうでもいい。

「あぁ、あいつら?知らないよ。喧嘩してるうちに抜け出して、あんたを追っかけてたからね。名前の件に関しては同意ね。ベンジョとかもいるんじゃないかしら?ぷぷ・・・・・」
「でも、私に質問してくるなんて余裕ね。何か策でも在るの?」
ソルトからの質問に対してダミーは素直に答え、自分で言ったことに抑え目に笑い出した。
・・・・痛い質問をされた。この質問にソルトはどうやって答える。
『無い』と言えば策を練る前に殺られる可能性があり、『ある』嘘を言えば嘘だと見抜かれたときに『無い』と答えたのと同じ結果になる。可能性にかけてここは・・・・

「ぐっ・・ぁ、ある。」
額にに汗を浮かべながら答えた。

「へぇ。どんな策なんだろうね。楽しみぃ。近づけばその策とやらをみせてくれるかな?」
言葉を吐き終えるとともにソルトに向かって歩き出した。
1歩。2歩。3歩・・・・と足音は確実に近づいてくる。

「あれぇ?残り1mだよぉ?本当は策なんかなかったんだね?・・・今は人間は居ない。今ならアンタを殺せる。 」

・・・お前、なんで断言できるんだよ。ていうか表情・・鬼ですか? 

口を閉じると、何事もなかった様な表情でにダミーは静かにソルトに走って近づく構えを取った。それに合わせてソルトの口からひっ、と恐怖の声が漏れ、後ずさる。気付けば隠れたつもりの岩に背中を預けていた。寝相が悪いのだろうか?
ー--もう、終わり、か。
ソルトが覚悟を決めた時だった。何かが物凄いスピードで走る音が洞窟に響いた。殺された。-訳ではなかった。なんだか背中がもぞもぞする… 
「・・・・・」
ソルトは俯き、心の中で母に語りかけた。もう死んじゃうんだ。ごめんね。-と。だがダミーの唐突な言葉にすぐに頭を持ち上げることになった。

「ねえソルト。こっちに来る気は無い?勿論、獲物ではなく仲間として」


ーーーーーー


 


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