晴れた今日は背中に乗せて砂浜まで来たのに、こいつは水平線を見つめたままで、はしゃぎもしない。
「来たかったに嬉しくないのか?」
「そりゃあ、嬉しいが……」
目を逸らされた。
「泳いでこいよ、飯を食ったら俺も行くから」
「いや……」
「『いや』って何だよ。はっきり言えよ」
顔まで逸らされた。そして波より小さい声が転がった。
「泳げないんだよ……俺……」
「はぁ?」
俺の腕が勝手にニンフィアの体を持ち上げた。
「まさかテメェ!?」
「シャワーズになってこい」
どぼん。
加減して近くに投げてやったのに、マジで溺れかけてるよ。
「テメっ! ぜったい! 殺っ!」
この後流石に可哀想になって引き揚げたら、滅茶苦茶スキンハイボされました。
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