#include(第一回帰ってきた変態選手権情報窓,notitle) by[[竜好き]] BL表現がございます。あらかじめ自分の耐性について見直してください。 朝 「ゼクロムー、一緒にあっそぼー♪」 「ぐっほぉ!?」 後ろから急に白いものがのしかかってきた。俺はそれに溜まらずのどを詰まらせ、酷く咳き込む。 「ゲホッ・・・レシラム、お前何回言ったら飛びつかなくなるんだよ・・・」 これ以上言ってもどうせ聞かないし、諦め半分に俺はあいつ・・・レシラムに向き合った。 「あ、御免ね!痛かった?」 レシラムが心配そうな顔つきでこちらを覗く。俺はすこし微笑んでから大丈夫だ、と呟いた。 それを聞いたレシラムは、満足そうに笑みを顔いっぱいに広げた。 平穏な時間が過ぎ去っていくこのセカイ。そこには俺とレシラム以外の生命は存在しなかった。 だが、水や食料となる木の実など、自然の物はあらかた揃っていたので生活には困らない。レシラムが居るから寂しくもなかった。 「そういえばさ」 「ん?何だ」 と、ここで他愛のない会話が繰り広げられる。 言葉は、頭の中に自然と記憶されていて、会話が途切れて止まることもなかった。 ところで、ここまで何もない世界で、何の話をしているかというと、俺はコレとまた別の世界を知っていたことに関係していく。 この記憶は、いつの物か分からないが、とにかくしっかり頭の中に入っていた。 黄色い電気ネズミの話から、最近神様の喧嘩が終わったっていう話まで・・・たしか「ニンゲン」という生き物がピンク色の神様にバカヤロー!と叫んだとか何とか。 と、まぁそんな感じにリアルタイムですべてを見ることができた。 そしてそれをネタにしながら、会話を続ける。 すると突如、鼻先につめたいものが当たった。 「雪・・・か?」 空を見上げると、ちらほらと白いものが視界に入ってきた。 「わぁ、綺麗だね・・・」 確かに綺麗だ。横に居るレシラムの言葉に俺は深く同意した。 ここの世界では何故か出てくる回数が極端に少ない天気、(冬)。 いつもは一日も経たないうちに晴れたが、今回は雲の厚さから考えてやみそうにない。 「・・・レシラム、俺の洞窟に来るか?」 一番ここから近い場所、というと俺の住処の洞窟だった。 中は十分に広く、体の大きい俺らもやすやすと入れるような大きさだ。 「うん、じゃあそうするよ!」 そういってレシラムが俺の首に手を回す。そのままぎゅっと抱きしめられた。 「あったかいね、結構」 俺の洞窟の中は、外見的には冷たいが、不思議なことに中だけは暖かい。 それが何故だか分からなかったが、そこまで深く考えない。 心地よい暖かさが、心身ともに支配しようとした時、ふとレシラムが口を開いた。 「お腹すいた・・・」 雪雲のせいでよく分からなかったが、どうやらもうそんな時間らしい。 さらに実際に耳で聞いて、正直俺も腹が減ってきた。 「ん~確か蓄えていた木の実があったはず・・・これか?」 俺は倉庫から二つ適当に木の実を取り出し、ひとつをレシラムに渡した。 「ふぅ・・・・・・なんか止まないねー・・・雪」 レシラムがふと外の天気を見上げて、呟いた。 「そうだな・・・いつもはすぐに晴れるのに・・・」 俺もレシラムの視線を追って外を眺めた。白い玉がちらちらと暗い灰色の空を舞っている姿は、妙に美しい。 「まぁ、いいや・・・ふあぁ・・・それよりもう今日はここで寝ていい?」 大きく欠伸をしながらレシラムが問いかけてきた。 「あぁ、別に問題ないしな」 それを聞いた瞬間、レシラムが地面にうつぶせになり、小さな寝息を立て始めた。 二匹しか存在しないこの世界で、普通じゃなくなるのが当たり前、と言うと言い訳になるのだろうか。 どうも最近レシラムのことが気になってしょうがない。 レシラムはそのことに気づいていないだろうが、あいつを見ていると妙に体が火照ってくる。これは・・・まぁ、“そういうこと”なんだが・・・・・・ 思いを言ってもあいつが受け入れなければ、俺が話のできる相手が一人もいなくなってしまう。 「くっそ・・・・・・何なんだよ・・・ッ」 そう呟いて俺は頭を掻いた。 「大丈夫?ゼクロム?」 「ッ!?」 と、不意に声をかけられたために、俺は余計に過敏な反応をしてしまう。 それを見たレシラムが不安そうに俺を覗き込んだ。 ヤバイ・・・それ以上来られたら俺の理性が持たない・・・ 「あぁ、べ・・・別になんとも無いが・・・・・・?」 ギリギリまで磨り減った理性を保ちつつ、俺は何とか答えを返すことができた。 「そう・・・」 それを聞いたレシラムが息を吸って話し始めた。 「あのさ・・・話があるんだけど・・・?」 「話・・・?何だ?」 少しずつ理性を回復させ、落ち着いてきた俺は改めてレシラムに向き合った。 もう体も常温だ。変な鼓動も起きていない。 「この世界って、変だよね?」 「・・・え?」 レシラムの質問に対する回答が見つからず、俺はそれしか回答ができなかった。 そしてそのままレシラムが続けた。 「だってさ、ゼクロムが話してくれるほかの世界では、いろいろな生き物がたくさんいるんだよね・・・なのにここは僕とゼクロムしかいないし・・・」 確かに。こことは別の世界からすれば、この世界はおかしいのかもしれない。 それに俺達の生活方法や、食料も例の別世界となんら変わりないのだから。よくよく考えてみるとたしかにここはおかしいような気がする。 「だからさ・・・こういうことも、周りが変だから別に良いかなって・・・」 「好きだよ・・・ゼクロム・・・」 「え・・・?」 一瞬すべての時間が止まったような気がした。そとに舞う白い塊が宙にとどまり、音が消えた。 「・・・御免ね、変な事言って・・・でも、本当に好きなんだ・・・」 二度繰り返されるその言葉を聞いたときには、俺はレシラムを抱きしめていた。 そしてそのまま無意識で言葉が口をついて出る。 「ゼ・・・ゼクロム!?」 「俺も・・・大好きなんだ・・・レシラム・・・っ!」 そしてそのまま倒れこみ、勢いでお互いの口同士が重なる。 その瞬間さすがに駄目かと思い、口を引き離した。しかしそれをレシラムが抑え、しっかりと口を重ねなおす。 「別に大丈夫だよ。それにゼクロムも溜まってるでしょ」 「ッ・・・!?」 口を話した後、レシラムは意地悪い笑みを浮かべながら、いつの間にかはみ出ていた俺のモノを撫でてから言った。 「く・・・ぁ・・・」 「んっふっふ~♪体は正直なんだね~」 本当にコイツはさっきのレシラムと同じなのだろうか・・・さっきとはまったく性格が違うような気がするが。 「それじゃ、そろそろいくよ?」 そういってレシラムが俺のモノを口に咥え始める。 「あッ!?」 その瞬間、耐え難い快感が体を突き抜け、俺の理性を根こそぎ吹っ飛ばした。 それと同時に思わず声も漏らしてしまう。それを聞いたレシラムが「可愛い声じゃん」と意地悪く笑った。 淫らな水音をリズミカルに立てながら送られる快楽に、俺は反論する余地も与えられなかった。 とはいえ、ヤられっぱなしなのも嫌だ。さらに幸い理性という邪魔も先ほど根こそぎ吹っ飛ばされたところだ。 そして上手く体を動かし、咥えられている俺のモノを引き抜き、レシラムを押し倒してみた。 「うわっ!?」 さすがに驚いたのか、レシラムが驚いたように声を上げる。 「何だ?俺の相手をするんだろ?そこまで驚くことじゃないじゃねぇか」 そういいながら薄く笑いつつ、俺はレシラムの後ろの穴に爪をゆっくり挿し込んだ。 そのまま傷つけないようにゆっくりと穴をほぐす。それにつれてレシラムのモノが少しずつせり出してくるのが見えた。息も上がっている様子である。 「さて、そろそろかな?」 穴から爪を引き抜き、次は俺自身のモノを、レシラムの穴にあてがった。 「レシラム・・・大丈夫か?」 自分が仕掛けたとはいえ、さすがに少し心配になった。 「何言ってんの・・・自分で仕掛けといて・・・大丈夫だよ」 それを聞いた俺は、ゆっくりとレシラムの中に俺自身を沈めていった。 「ぐぅ・・・ぁ・・・」 肉壁が俺のモノを締め付ける感覚に、つい声が漏れてしまう。レシラムは特に痛がってもいない様子だ。 「動く・・・ぞ?」 「うん・・・大丈夫」 初めはゆっくりと、慣らすように動かした。 淫らな水音が洞窟にこだまし、その音が興奮をさらに掻き立てた。 その興奮にあわせ、腰を振る速度が上がっていく。 「うぁッ!」 そしてある一点を俺のモノが突いた瞬間、レシラムの体が大きく跳ね上がった。 「なるほど・・・ここか」 そして集中的にそこを狙って突き続ける。かすかに見えるレシラムのモノの先からは、透明な液体が溢れ出ていた。 「ん・・・ぐっ・・・レシラム・・・そろそろ・・・っ」 しばらくして、限界が近づいてきた。下腹部に集まってくる感覚がそれを表している。 「いいよ・・・ッ・・・出しても・・・ッあ・・・」 そろそろレシラムのほうも限界のようである。そして最後だといわんばかりに思い切り奥まで何回か突き上げる。 「ぐ・・・あぁぁぁぁぁぁ!!」 「あぁぁぁぁっ!!」 ほぼ同時に響く声。その声が途切れた瞬間に、何かが切れたように俺は気を失った。 外ではまだ雪が降っているが、だんだんと薄くなっているような気がする。 俺が目を覚ましたのはそのときだった。 「目・・・覚めたんだね、ゼクロム」 横たわっている俺の隣でレシラムが呟いた。 その顔は少しだけ赤くなっている。 「あ・・・あぁ。えーっと・・・」 と、ここで“気絶する前”のことを思い出し、言葉に詰まる。 さすがにアレの後だと言葉が上手く出ないものだ。 「ゼクロム・・・」 レシラムがこっちを見ないで呟く。そして小さく相槌を打った。 「分かりきっちゃってるけど・・・大好き」 俺はそっとレシラムの体に身を預けた。 外は・・・うすく雲が晴れてきて、日差しが差し込んでいる。 どうやらいつの間にかに朝になっていたらしい。 こうして俺とあいつの色が混ざる夜は終わった。