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甘く輝く月 第四夜 の変更点


[[Nike]]

四夜です。
一部相応しくない表現を隠しています。
読みたい人はドラッグしてください。

第三夜は[[こちら>http://evstudio.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%E7%94%98%E3%81%8F%E8%BC%9D%E3%81%8F%E6%9C%88%E3%80%80%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%A4%9C]]です。

**甘く輝く月 第四夜 [#pac775d1]
私が目覚めるともうすでに彼は起きていた。
何故か鞄を取り出してきて色々な物を詰め込んでいる。
彼は私が起きているのに気づくと声をかけてきた。
「起きた?そこに朝飯あるから早く食ってくれ。荷物整理しないといけないし…」
荷物?
「ラックさん。それ、何の荷物ですか?」
「あぁ。お前を故郷まで送り届けるための旅支度」
それを聞いたとたん私は朝御飯を食べ終わり支度を手伝っていた。
ラックさんは何かに驚いていたけど気にしない。
私はせっせと荷物を詰める。
「あのさ、レア…。」
私の答えを待たずに続ける。
「本当は、俺の名前はラックじゃないんだ…。昨日話したとおり、
 昔はトレーナーのポケモンだった。だからそこで呼ばれてたのが本当の名前。
 主が死んでから野性になって知らない奴にまでその名前を呼ばれるのが嫌だった。
 だからあえて隠してたんだ。お前にまで隠していて悪かった…。
 俺の本当の名前はアルテミス。人間世界で言う月の女神の名前だ。
 俺の本当の名前を知ってるのは世界を探してもお前と俺を合わせて7匹だけだ。
 俺のことをどっちで呼んでもいい。好きな方で呼んでくれ。
 あと、えっと、…昨日は…その…&size(1){アリガト};…」
顔を赤らめながら彼はそう言った。
少し手を止め彼のほうを見て言う。
「私はラックさんもアルテミスさんも大好きです。
 だって私のことをこんなにも面倒見てくれるし
 今度は私を故郷まで連れて行ってくれるんですから」
そう微笑んで支度を続ける。
そのとき
ピンポーン…
チャイムが鳴った。しかし気にせず荷物をせっせと詰める。

ピンポーン…
チャイムが鳴る。こんなときに誰だろう。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン…
ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン
連続して鳴るチャイムの音を聞いて背筋が凍る。
隣で荷物を弄っているレアに質問する。
「お、おいレア。今日、何日だ…?」
「え?今日は30日ですが…」
「マズイ!隠れろ!!」
そう言って彼女を押入れに突っ込んで扉を閉める。
「は、はい、ドウゾ」
そう言うとうちの扉が開く。
そこには一匹のエーフィが立っていた。
「ヤッホー!遊びに来たよ!」
そう言ってそのエーフィは飛びつき頬にキスをする。
その後、部屋を見回して首を傾げる。
「あれ?珍しいね。ラックの部屋が片付いてるなんて…」
そしてそのエーフィは俺の部屋を見て回る。
…押入れが少し開いている!
それをエーフィにはわからないようにそっと閉める。
「ふ~ん。全部部屋が片付いてる…。何かあったの?」
そう言いながら寝室へ入っていく。
「ん?…ねぇラック。…何で布団が二つあるの?」
マ、マズイ!レアの布団をまだしまってなかった。
「え。そ、それは昨日友達が泊まってたんだ。」
「へぇ…。ともだちねぇ…。
それにしては雌の匂いがするけど…。もしかして…&color(white){えっちなこと};したの?」
布団を匂いながらそう言う。
「してないって!」
「ふぅん…」
そう言って怪しい笑みを浮かべる。
「じゃぁ、その雌はどこに居るのかなぁ?押入れかなぁ?」
「えっ?待った!そこには…」
エーフィはリビングに戻って押入れを開ける。
何故ばれたのか判らないけど、そこにはやはりレアが居た。
「みぃつけた」
エーフィはレアをまじまじと見つめる。レアは固まっていた。

ラックさんに無理やり押入れに突っ込まれる。
そっと押入れの扉を覗けるぐらいに開ける。
「は、はい、ドウゾ」
少し引きつった声でラックさんが言うと玄関の扉が開く。
そこには一匹のエーフィが立っていた。
「ヤッホー!遊びに来たよ!」
そう言ってそのエーフィは飛びつき頬にキスをする。
え!ちょ、何やってるんですか。あのエーフィはダレ…!?
そのエーフィは部屋を見回して首を傾げる。
「あれ?珍しいね。ラックの部屋が片付いてるなんて…」
当たり前じゃない。私が掃除したんだから。
そしてそのエーフィは俺の部屋を見て回る。
そこで押入れの戸が閉まる。多分ラックさんにばれたのだろう。
&size(1){「ふ~ん。全部部屋が片付いてる…。何かあったの?」};
何か言っているがここでは良く聞こえない…。
大体あのエーフィは誰なんだろう。ラックさんにキスをするなんて…。
あとでラックさんから聞き出さなくちゃ…!
そんなことを考えていると足音が近づいてくる。
「えっ?待った!そこには…」
ラックさんがそういった途端押入れの扉が開く。
「みぃつけた」
その深い色をした瞳で見つめられて私は固まってしまった。
その眼で私のことをまじまじと見つめる。
「…で?君は誰ですか…?」
いろんな感情の入り混じった瞳で聞いてくる。
「わっ…私はっ…その…えっと…」
「じゃぁ、質問を変える。君、ラックと&color(white){えっちなこと};した?」
そんな事…!
「してませんよ!」
「ふぅ…なぁもうそれぐらいにしてやれよ。&color(red){&ruby(●●){兄貴};};」
「え?今なんて…」
「わりぃな。紹介が遅れた。そこに居るのは俺の兄貴だ。」
 兄貴、そいつは俺が家に置いてやってんだ。居候だ」
「あぁ、そう。僕はアポロン。ラックの兄だよ。あくまで兄だから!
 あと、雌じゃないからね。」
そう言って手を差し出す。
「ハ、ハイ。私、レアです。よろしくお願いします…」
私も手を出して握手をする。
「でも…あの…キ、キスは…?」
「僕なりのラックへの挨拶。」
なんとも誤解を招きそうな挨拶…。
「で、だ。兄貴、俺はこれからこいつを故郷まで連れて行ってやろうと
 思って荷物まとめてたところなんだが…」
「ん?そうだったの?ごめんね。邪魔しちゃって…ん?…」
「どうした兄貴。あ、レアは用意の続きお願いな」
そう言われて私は支度を再開した。

俺が荷物を整理していると大人しく俺の後ろで荷物を見ていた兄貴が不意に口を開く。
「ねぇ。ラック。さっきからずっと考えてたんだけど僕も付いていくよ」
「は?」
&size(30){いやいやいやいや、チョット待ったぁ!!};
「今の言葉をもう一回聞きたいんですが…」
「えぇ?そんなに嬉しかったの?僕も付いてくって」
嗚呼、絶望的。
「わかった…。その代わり支度手伝ってくれよ…」
「は~い」
何でこうなるんだ…。俺は兄貴が苦手なんだよ…。

支度もすんで昼飯も食べた。俺たちは出発した。
「さぁ、みんなで歌おう!」
兄貴が異質なハイテンションで歌い始める。
『丘をこ~え~行こうよ~☆口笛ふきつ~つ~♪』
レアも楽しそうに歌っている。
「ほら、ラックも歌ってよ。この歌嫌い?」
あんまり関係ない。まず、あんたのそのノリが嫌いなんだ。
こんなノリで一日目は野宿ということになった。
ここまで兄貴はずっと歌を歌っていた。
晩飯も終わり談話に花が咲く。
「そういえばラックの昔話聞いた?」
「え?昔はトレーナーのポケモンだった。って話ですか?」
「あぁ何だ聞いたんだ。じゃぁアルテミスで伝わるんだ」
「あぁ、まぁな」
「じゃぁ、レアちゃんの昔話、聞かせてよ」
「え…」
レアは口ごもる。
「大丈夫だ。兄貴になら話しても心配ない」
「じゃあ、…この前まで私はある街で奴隷だったんです…」

この前まで私はある街で奴隷でした。
私の主人はとても厳しいニンゲンでした。
主人はよく言っていました。
「お前たち奴隷は主人の言うとおり道具のように働いてりゃいいんだ」
私はその主人が嫌いでした。
そしてその主人のポケモンたちも私たちにはとても厳しかったです。
「アンタ、何トロトロやってんのよ。さっさと仕事しなさいよ」
そういってよくニャルマーや他のポケモン達から苛められたりするのが日課でした。
他にももっと嫌な仕事もありました。
最初は奴隷の仲間もいたけれどそれもだんだん少なくなって…。
最後は自分一人になりました。
私はそこで二年間過ごしました。
何度も逃げようとしました。しかし駄目でした。
いつも捕まってそのあとにはお仕置きが待っていました。
それでも何度も何度も逃げました。
そのまま一年が過ぎました。
そしてあの時もまた逃げ出しました。
あのときラックさんが助けてくれた。
あの時助けてくれなかったら私はもう二度とチャンスが無かったかもしれなかった。

「…へぇ、そんな事があったんだ」
「そうか、でもこの前は自分の過去を喋るの嫌がってたのにどうしたんだ?」
「昨日ラックさんが過去を話してくれたから、私も話す気になれたんです」
「大変だったね。そういえばアルテミスから聞いてる?
 僕もアルテミスも同じトレーナーのポケモンだったんだよ?」
「え?そうなんですか?聞いてなかったです」
「やっぱり。なんでアルテミスはいつも僕のこと話してくれないのさ」
そりゃあ兄貴が他の人に自慢できないから…。
なんて言ったら何されるかわからない。
「もう遅いしそろそろ寝よう。明日も早いから」
「そうだね。…おやすみ」
「おやすみなさい」
少したって俺がうとうとしかけた頃に兄貴が話しかけてくる。
「ねぇ、レアちゃん。…二人で襲っちゃおうよ…」
「でっ、できるかっ!」
何言ってんだ。このクソ兄貴!!
「大丈夫だよ。二人いれば雌一匹犯すのなんて簡単だよ」
容赦なくアイアンテールをお見舞いする。
「ぬみぎゃッ!」
変な声を出して気絶する。
よしコレで安心して眠れ………ない…。
クソッ!兄貴のせいでレアのことが気になる…。
そういえばレアっていい匂いしてるよな…。
…何考えてんだ俺は!
うぅ…襲っても大丈夫かな…?
大丈夫なわけ無いだろっ!
そんな葛藤を続けている間に俺は眠りに落ちていた。

第五夜は[[こちら>http://evstudio.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%E7%94%98%E3%81%8F%E8%BC%9D%E3%81%8F%E6%9C%88%E3%80%80%E7%AC%AC%E4%BA%94%E5%A4%9C]]です。

**コメント欄 [#heca8b9e]
- テストです。コメントいただけると嬉しいです。 -- [[Nike]] &new{2009-03-22 (日) 17:51:50};
- 変な兄貴登場!変態?のせいで旅がもっと大変になりそうな予感がするぜ! --  &new{2009-03-23 (月) 00:41:41};
- 名無しさん&br;その通りです。彼女…じゃなくて彼はまさしく変態!&br;結構えちぃ男の子です。この小説は[非]ですので本編の中ではそういった表現はありませんが…。&br;しかし!番外編を書くつもりですのでそこなら語られるかもしれません。いつになるか分かりませんが…&br;あと、キャラ紹介もご覧になっていただくとうれしいです。&br;まぁできれば気長に待っていてください。よろしくお願いします。 -- [[Nike]] &new{2009-03-23 (月) 11:31:36};
- 御免なさい。一部訂正しました。 -- [[Nike]] &new{2009-03-23 (月) 13:36:12};
- 補正しておきました。少しは見やすくなったと思います。 -- [[Nike]] &new{2009-03-27 (金) 20:55:20};
- こんにちは。こうゆう展開好きです♪番外編も気長に待ちます。 -- [[ホワシル]] &new{2009-04-02 (木) 13:31:43};
- ホワシルさん、私のこんなに下手な小説に期待してくださってありがとうございます。番外編もそのうち… -- [[Nike]] &new{2009-04-02 (木) 16:25:50};

#comment(パラメータ);

IP:133.242.146.153 TIME:"2013-01-30 (水) 13:47:59" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E7%94%98%E3%81%8F%E8%BC%9D%E3%81%8F%E6%9C%88%E3%80%80%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E5%A4%9C" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730)"

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