いろいろ酷いです。いろいろ病んでます。 グラードン×カイオーガです。テーマや意味など存在しません。強姦、死亡があるだけです。後味最悪です。 作者:[[鬱な人>ピカピカ]] 作者:[[鬱な人>空蝉]] ---- ただ今執筆中 一日目。 あいつは狂ったように暴れ回って、所構わず水飛沫を叩き付けては破壊している。 そりゃそうだろう。海からこんなに離れた大陸のど真ん中に無理矢理連れてこられれば、誰だって怒りもする。 しかし可哀想だが仕方ない。あいつは理不尽な仕打ちと思うだろうが───陸に上がった瞬間から、おまえは『俺のもの』なんだから。 二日目。 少しは気が落ち着いたのか、無闇やたらな破壊行動は収まってきた。それでも俺の顔を見れば問答無用で攻撃してくる。 もう少し可愛げのある反応でもしてくれたら、池の一つぐらい掘ってやっても良いと思ってはいたが、この様子だとそんな労力も無駄になりそうだ。 それでも水棲生物だけあってさすがに乾きには弱いらしい。頻繁に雨を降らせているようだが、地面自体にほとんど水気が無いせいか、あいつの周りにわずかに出来た水たまりもすぐに土の中に消えていく。 泥の上でのたうっているカイオーガ。滑稽で情けない格好だ。海の中で悠々と泳ぎ回っていた威厳など見る影も無い。 三日目。 動きが随分少なくなってきた。さすがに暴れる元気も無くしたか。 俺が顔を見せても『寄るな』と言いたげに威嚇するだけ。 そして地面の上にぺたんと身を投げ出したまま、じっとしている。 時々雨が降って、あいつの大きな体の上を、水の筋が流れ落ちていく。 体の上に残った水滴が、少しずつ小さくなってやがて消えていく───そんな僅かな動きともいえない動きを、俺は何故か飽きもせず眺めていた。 四日目。 その日は朝から雨だった。といっても、あいつの周りのほんの少しの空間だけだが。 いつもより深い水たまりの真ん中で、時々体をくねらせてはバシャバシャと水音を立てる。周囲を動き回ることなど当然出来ないあいつは、ずっと同じ体勢でいたせいか少し苦しそうな様子を見せていた。 「もう暴れないのか?」 そう揶揄してやったら、水飛沫が飛んできた。思った通り威力は弱い。 ずかずかと水たまりに踏み込んで行くと、途端にあいつは体の向きを変えて逃げ出すような仕草をした。 「来るな!」 切羽詰まったような声。ぬかるみの中で何をぬかすか。 「嫌だと言ったら?」 意地悪くそう言って、バシャバシャと水を叩く大きな胸鰭を踏みつけてやった。 あいつはなおも抵抗して攻撃してきたが、取るに足りない貧弱なものでしかなかった。もちろんそれはあいつ自身も自覚していたのだろう、俺を睨み付ける目に小さな涙が浮かんでいた。 「来るな! おまえなんか……おまえなんか大嫌いだ!」 判りきっていた台詞だが、面と向かって言われるとさすがに刺さる。 刺さる───が、それももう今更だ。 「ああ、判ってるさ。もっと嫌いになれば良い」 そう言いながら、つるつるした青い大きな背にのしかかる。ふわっとして柔らかく、滑らかで弾力のある手触り。ああ、極上の肉布団だ。 ぷるんとした手触りがあまりに気持ちよくて、いくぶん乱暴に揉んでしまっていた。 「やめろ……痛い!」 俺が触れたところから膚が乾いていく。カイオーガにとっては乾きが痛みをもたらすのだろう、思い出したように水が降りかかってくる。 しかし水などもう気にはならなかった。もがく体を背から押さえつけるように、全身で抱きすくめた。 両腕でぎゅうぎゅうに締め付けながら、指先でカイオーガの腹をまさぐる。背中以上に柔らかな腹肉。暴れようとするのを封じながら、無理矢理相手の体を仰向けにひっくり返した。そしてそのまま、泥に汚れた腹肉に噛み付いた。 「があッ!」 叫びとともに、ものすごい力でカイオーガが暴れる。しかし完全に不利な体勢な上、動きと言えば胸鰭と尾鰭をばたつかせるぐらいしか出来ないあいつは、上から押さえてしまえばもう為すがままだ。 やわらかな膚。喰ってはいないが、旨いと感じた。ここでもう一度噛んだ。傷付けないようにとは思ったが、くっきりと付いてしまった歯形に、僅かな赤が混じっていた。 血のにおい。泥に混じる赤。 青い腹の上で、泥と血をぐちゃぐちゃに混ぜこねた。 気付いたら、カイオーガの腹を舐めしゃぶっていた。気が狂ったように昂ぶっていた。 「グラードン!」 悲鳴のような声で名を呼ばれた。その瞬間───はっきりと判った。 押さえきれない衝動が、何かの波のようになって、体中をぐるぐる駆け巡っている。 きっと俺はもう、後戻りできない線を越えてしまったのだ。 自覚してしまえば、後は早かった。 カイオーガの下腹を無理矢理探って、きっとこれまで使った事など無かったであろうそこを割り開いた。 「あッ、あ!」 大きな体の割りには小さく見えるその狭間に指を突っ込んでやったら、びくんと青い体が跳ねた。 ゆるゆると掻き回す。襞を数えるように撫でさすったら、高い悲鳴とともに大きな尾鰭がビクビクと震えた。 「や……やめろグラードン!」 半泣きの声が何か言っている。抗議なのか何なのか、もう判らなかった。 「どうして……こんな事……ッ!」 途切れ途切れの言葉の合間に、いつの間にか泣き声が混じっていた。 ぐちゅぐちゅと穴から漏れる音。繰り返し繰り返し指で突く動き。カイオーガを犯す自分の指を見ながら、俺は酷く興奮していた。 太く反り返った自分のものを、カイオーガの濡れた穴に宛がう。 我ながら性急すぎるとは思ったが、止める術は無かった。 「嫌だ、嫌あぁッ!」 何をされるのか判ったのだろう、カイオーガが胸鰭をばたつかせて暴れる。 それを押さえつけることさえ、心地良かった。 沈めるように、そこに入れた。 中から来る強くて柔らかな抵抗が、ぞくぞくと快感を揺さぶった。 「んんん───ッ!」 カイオーガはきつく歯を食いしばって硬直していた。暴れる様子は無い。完全に、波に呑まれたのだろう。 ふわふわの腹を両腕で掴んで突き入れた。受け入れている狭いそこが、俺の動きに合わせて押し広がり、そして戻すと吸い付いてくる。その信じられないような感触をもっと味わいたくて、同じ動きを何度も何度も繰り返した。恍惚となって、馬鹿の一つ覚えみたいに、それこそ数え切れないぐらいにカイオーガの秘部を犯した。 「あああ」 力無くカイオーガが喘いだ。閉じた目から小さな涙がこぼれているのに気付いたが、不思議なほど罪悪感は無かった。きつく掴んだ腹がいつの間にか爪で傷つき、生ぬるくねばついた赤い湿り気が手に纏わり付いてきても、気にはならなかった。 艶やかで滑らかであった筈のカイオーガの膚が、水を忘れた土のように、乾いたひび割れをまとっていた。 それが何を意味するか、判ってはいたが気に留めることはなかった。ただひたすら、俺は己の中の欲望だけに従った。 五日目。 雨は降らなかった。 あいつはまるで魂が抜けたみたいに、ただ呆然とどこか遠くを見つめながら転がっている。そんな無防備さに何故か苛立って、もう一度カイオーガを犯した。 喘ぐ声も無かった。ただ、青い膚の上に、痛々しいひび割れだけが増えた。 雨は降らない。 乾いていく───確実に、何かが。 六日目。 水の気配など欠片も無い日照り空。数日前あいつがのたうっていた水たまりの場所も、今は完全に干上がって、風が吹くたび細かな土煙を舞い上がらせた。 「カイオーガ」 声をかけたが、ぴくりとも動かない。見開いた目が何を見ているのかも判らない。 青い膚の無数のひび割れはいよいよ深くなって、もう表皮として体を保護することすら出来なくなってきたようだ。身の深いところまで至ったひび割れから、じわじわと血がにじみ出していた。 その血すら瞬く間に乾いて固まる。 全身に乾いた体液を纏わり付かせ、目の前のこの体が本来どんな色であったのか、それすらももう判らない酷い有様だった。 「カイオーガ」 雨を、言おうとしたが、最早すべてが無駄なのだと判っていた。 カイオーガはもうじき死ぬのだろう。 多分、俺の、目の前で。 七日目。 カイオーガは目を閉じていた。死んでいるのではないと判るまでしばらくかかった。 このままもう目を開けることは無いのかもしれない、そう思うと何故か無性に惜しいような気がした。 「カイオーガ」 もう一度あの瞳を見ておきたかった。間違っても俺を見てくれることなど無いだろうが、それでも良いから目を開けて欲しかった。 「カイオーガ」 呼んでみた。案の定、俺の声に反応すらしない。 触れてみても、動かない。 俺を映さない眼。俺の声を聞かない耳。俺を感じない膚。 まるで俺の存在など此処に無いと言わんばかりに、何ひとつあいつに届かない。 胸が苦しくなって、触れたボロボロの膚に思わず爪を立てた。 硬く変質してしまった膚は、乾いた粘土のようにいとも簡単に崩れ、そこから濁った血が噴き出した。 「うぅ」 苦しげにカイオーガが呻く。数日ぶりに聞いた声だった。 このままカイオーガの身体を傷付け壊していけば、もっと声が聞けるかもしれない───そんな事を考えてしまった自分に絶望した。 惨めだった。 どうしようもなく、虚しかった。 打ちひしがれて、カイオーガを抱き寄せた。 壊れそうな膚を、出来るだけそっと撫でてやった。 もう柔らかさの欠片も残っていない背の丸みを、ゆっくり優しく抱きしめた。 そして今更ながらに思う。 初めから、こうしてやれば良かったのだと─── 静かに撫で続けていると、僅かにカイオーガが身じろいだ。 背が上下して、呼吸しているのだと判った。 「カイオーガ」 呼びかけると、しばらくしてゆっくりと眼が開いた。 その瞳は虚ろで、やはり俺を見てはいなかった。それでも今、こうして開いているこの眼が、何故か途轍もなく尊いものに思えた。愛しいと思った。このまま、この瞳が閉じてしまわないようにと俺は何かに願っていた。 その願いはある意味で叶ったのかもしれない。 カイオーガは、眼を閉じることはなかった。 気付いた時には、その瞳はすでに活動を止めていた。 いつ事切れたのかも、判らなかった。 声が届いたと思ったのは、ただの都合の良い幻想でしか無かったのだ。 結局カイオーガは俺の存在などまるで与り知らず、たった独りでここから去った。 これほど冷酷な仕返しをされようとは───唯々、溜息しか出なかった。 八日目。 あいつの亡骸を抱いたまま、夜を明かした。 頭がぼんやりして、何も考えられなかった。 何もかもが灰色に見える心地とは裏腹に、見上げる空は目に刺さるほど眩しく青く輝いていて、その現実味の無さはまるで何か悪い夢でも見ているかのようだった。突き抜ける空の青、底知れぬ海の青。どこまでも忌々しく、そして心奪われる青───その感情を何と言って表せばいいのか判らなかった。 地面に深く穴を掘って、カイオーガの亡骸を埋めた。 土を被っていく青い骸は、ぼろぼろになって壊れてしまった何かの造形のようで、むしろ呆気ないほどであったが、ふとその青が『海に帰りたい』と言っているように感じて、土をかける手をしばし止めた。 永遠に陸に封じられたまま、もう決して故郷に還ることはないであろう、海の王。 そう考えた瞬間、腹の底から湧き上がってきた一つの感情は、満足感にも似た何かだった。 思い出した。この感情───そう、この感情の名は、『独占欲』というものだ。 可哀想なカイオーガ。独占欲に狂ったこの悪鬼に囚われ、海から遠く離れたこんな所で屍を埋めるとは。 「ふふ……」 無意識のうちに、口から嘲笑の声が漏れていた。 そのまま、躊躇い無く青い体に土をかけた。 重く厚く、土で埋めた。決して此処から逃げ出せないように。 そうして亡骸を埋めてから、カイオーガがのたうっていたあの水たまりの跡地にもう一度足を向けてみた。 乾いた風に乱され、今にも飛び去りそうな青い皮膚の欠片や血の痕跡。 その中に見つけたのは。 見落としそうなほど小さな───ひとつの卵だった。 九日目。 手で握り潰せそうなほど小さな卵は、相変わらずそこに在った。 握り潰すのは多分簡単だったろう。しかし何故かそうする気にはなれなかった。 自分とカイオーガとが交わった後に産まれた卵だが、これが我が子ではないことは直感的に感じていた。早すぎる、というのも勿論あるが、自分たちの間に命が宿るとはどうしても考えられなかった。自分の子ではない、そうであっても、何故かこれを壊してはいけないような気がした。 十日目。 前夜の夜半から、卵がうっすらと光を帯びているのに気付いて、その神秘的な光を呆然と眺めているうちに夜が明けた。 時が経つほど光は強くなって、眩しいほどの真昼の陽の下にあってもそれと判るぐらいに、卵が発光している。 いよいよその時が来た。ぱりぱりと殻が割れ、中から淡い光が漏れ出す。 やがて現れたのは、小さな小さなカイオーガだった。 予想はしていたし、むしろ当然の事である筈なのに、目の当たりにしたその小さなカイオーガに、俺は言葉を失い立ち尽くしていた。 小さなカイオーガは、乾いた土の上をぺたんぺたんと跳ね回って、周囲をきょろきょろと見回していたが、やがて「ぴぃ」と鳴いて空を見上げた。 何かを思う暇もなく、空がふっと暗くなった。どこから湧いたのか、空一面が厚い雨雲で覆われていた。そして間髪入れず雨が降り始める。 この大陸の奥地で、おそらく初めてであろう大雨だ。地に染み込む間もなく地表に水が溢れ、低い所へと集まってくる。叩きつけるような豪雨の下、自分の立っている場所も、もうくるぶしが隠れるぐらいまで水かさが増している。 足元では小さなカイオーガが嬉しそうに泳ぎ回っていて、咄嗟に捕まえようとしたが逃げられた。追い回してみたが、馬鹿にするように水をかけられた。まさしく水を得た魚というやつか。 遠くの方で地鳴りのような音がした。一体どれだけの広範囲にこの雨が降っているのか、山の方で斜面が崩落したらしい。雨に煙る視界の中、遠方から迫り来るそれが徐々にはっきりとした形に見えてくる。 まっすぐに直走る濁った激流。この土地で初めて見る『河』だった。 また別の方角からも濁流が来た。いくつもの流れがぶつかり合い、混じり合いながら、この大地を抉っていく。もう腰ほどにまで増した水に脚を取られそうになる。あいつを埋めた塚も、土が水に削り取られて徐々に崩れていく。 せっかく埋めた亡骸を水が持って行ってしまいそうで、必死に塚を守った。 やがて水は行くべき先を見つけたのだろう、遠く遥かな海を目指して移動し始めた。 唐突に現れた大河は、また同じように唐突に消えた。濁流の通り過ぎたその後の土地は、元の地形を大きく変えて荒れ果てていた。山を崩し地を掘る水、その脅威の一端を見たような気がした。 水の去ったそこに、小さなカイオーガの姿は無かった。 水に護られながら、海へ帰っていったのだろう。 そして思う。どうしてあいつは、こんなふうに自ら海を目指さなかったのか─── 随分崩れてしまった塚に手を置いて問いかける。お前は何を考えていたんだ? 深く深く埋めすぎて、もう自分の手にすら届かない、あいつの抜け殻。 そして奔放なままに海へ還っていった、小さなカイオーガ。 ああ、結局この手に何も残りはしなかったのだと───抜けるような青空を見上げながら、乾いた笑いが漏れた。 あいつが何を考えていたのか、やはり判らない。けれど、あいつを犯した俺に何か復讐するつもりでいたのだとしたら───きっと、それは叶っただろう。 もう何をする気力もない。自分自身の存在すら最早どうでも良いような、捨て鉢な心情が重くのしかかってくる。 独占欲の代償は、何も残らなかったこのむなしさ。 「自業自得……か」 何もかもが滑稽で馬鹿げた喜劇のように思えた。 もう笑うしかない。 「ああ……俺は、お前を───」 言葉は続かなかった。自分が笑っているのか泣いているのか、判らなかった。 ---- ひどくてすみません。 なにかあれば↓ #pcomment(コメント/独占欲とその代償,15,above); ---- today&counter(today);,yesterday&counter(yesterday);,total&counter(total); IP:121.103.68.104 TIME:"2012-08-03 (金) 23:03:06" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?guid=ON" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; rv:14.0) Gecko/20100101 Firefox/14.0.1"