Writer:[[&fervor>&fervor]] ---- &color(red){注意:};&color(white){♂×♂、強姦};表現あります。 ---- じゃらり、と鎖の音で目が覚める。 風一つない灰色の世界。世界の死……時間の停止を迎えた世界で、俺はただ独り、奴らに対抗する者、だった。 かつて星の停止という危機を救い、世界に名だたる探検隊として、俺と彼は忙しい毎日を過ごしていた。 時には秘宝を探して孤島の奥地へ、時には誰かの要請を受けて火山の最深部へ、時には腕試しのために静かな森の中へ。 バシャーモとレントラー、俺たちはまさしく英雄として、伝説の探検隊、とまで呼ばれていた。 そんなある日のこと、何者かによって再び時の歯車が盗まれたと聞き、俺たちは現場である地底の湖に足を運んだ。 『確かに時の歯車がない……でも、一体誰が……?』 靡くことのない水面に、不気味に映る白い太陽。突如としてその光がぐにゃりと歪み、空間に穴が空く。 中から現れたジュプトル。かつて共に世界を救ったポケモンであり、自分のかつてのパートナー。そして、今は未来に消えていった……はずの彼が。 『……来てもらうぞ』 ドン、と俺たちを突き飛ばし、その後自らも時空ホールの中へ飛び込んできた。その目はどこか虚ろで、かつてのような生気を感じない。 『ちょ、ちょっと待ってよ、どういうことなの、ジュプトル? 未来で何か……!』 たどり着いた先には、ヨノワールと、セレビィと、ヤミラミと、ミカルゲと……闇のディアルガが、待ち構えていた。 『これは……っ! ジュプトル、何のつもりだよ!』 明らかに歓迎されている雰囲気ではない。いや、どう考えてもこれは、俺たちを待ち構えていたに違いない。 『……闇のディアルガ様の、ご命令だからな』 ニタリ、と笑う目の前のジュプトル。だめだ、完全に会話が通じない。これも、闇のディアルガのせいなのか。 そもそも、どうしてまた、ディアルガが闇に飲まれているのか。その元凶すらも、俺たちが倒したはずなのに。 『これ以上考える暇はなさそうだよ。……やろう!』 『そうだな……俺たちの力で、絶対にみんなを止めてみせる!』 はじける雷撃、燃え上がる拳。そうだ、今の俺たちは、あの時よりもさらに成長したんだ。 その力で、皆を救ってみせる! 『あ゛ぁ、が、ぐっ……ぁう゛う゛ぅっ!』 どしゃり、と崩れ落ちる黒い体。攻撃を放った次の瞬間に見えたのは、目の前で陵辱されるパートナーの姿だった。 何が起こったのか全く分からない。本当に一瞬の出来事だった。確かに攻撃をディアルガに向けて放ったはずなのに、その後の記憶が全くない。 それに、いつの間にか牢屋のようなどこかに入れられており、手も足も宙に縛られていた。 『う゛っ……ぉえ゛ぇっ』 急に吐き気がして、胃から何かを吐き出す。食べ物を食べた記憶なんて全くなかったのに、なぜか胃には大量の何かが入っていた。 白い、ねっとりとした液体。苦みとしょっぱさ、そして独特の……雄特有の匂い。 『もったいないな、ディアルガ様がせっかく下さったのに』 がちゃり、と牢屋の戸を開けて現れたのは、かつての仲間……ジュプトルだ。だが、やっぱり様子がおかしい。 その下半身には、赤黒い二本の雄の象徴が、わずかな白濁を垂らしながらその存在を主張していた。 『どういうつもりだよ、ジュプトル! 一体どうして……』 『どうもこうも、俺たちはただ、ディアルガ様のいう通り、世界を救おうとしてるだけだ』 目の前にたどり着いたジュプトルは、俺の口元に指を添えてなぞりながら、俺の姿を鼻で笑う。 『世界を闇で包めば、皆が幸せに生きられる。こうして弱い奴を慰み者にしながら、皆が快楽のままに生きられる』 つつ、とその指が俺の体をなぞる。体毛をかき分けて、肌を滑るその指が、徐々に俺の下半身へと移動していく。 『やめてくれっ、俺は……俺はこんなの望んでない! それに、そんな世界……幸せなんかじゃっ……がっ、ぉご、っふ』 『立場を弁えろ。それにいいのか? あまり舐めた口を聞いていると……あいつが本当に死んでしまうかもしれないぞ?』 どちゅ、どちゅ、と規則的な音が、今もこの牢屋の中に響いている。レントラーの腹部が、その形にぼっこりと飛び出すほどのその動き。 ディアルガの巨大な雄が、レントラーを文字通り貫いている。おそらく口にも突っ込まれたのだろう、顔周りも白濁液でべとべとだ。 結合部の隙間から漏れる精液と、だらしなく自身の雄から垂れ流すわずかばかりの子種が、床の液だまりにぼたぼたと落ちていく。 あれ以上激しくされれば、本当にレントラーの体が裂けてしまうかもしれない。それに、あの巨体で押しつぶされたりでもすれば……。 『分かったようだな。それじゃあまずは……一発ヤらせてもらおうか?』 その手が俺の雄を掴む。こんな状況なのに、目の前の光景を見て、なぜか俺の中の性欲がかき立てられてしまっている。 『だってもう、こんなに待ちわびているんだもんな? あんなにやられたのにまだ』 『違う、こんなの、俺……望んでなんか、ぁっ』 ジュプトルが吊されている俺の体を抱きながら、体をこすり合わせつつ背中に移る。片手が俺の分身に添えられると、俺は情けなく声を上げた。 『望んでない? 違うだろ、お前の体はもうとっくに快楽に負けてるんだ』 背中にこすりあわされる彼の逸物。背中にどろり、と白濁が塗りたくられる。このままじゃ犯されてしまう、でも今刃向かえば、レントラーが……。 『あっ……あ゛ぁっ……な、んっ……でぇっ』 そのそそり立つ逸物の一本が、俺の中へと侵入してくる。誰も受け入れたことなどないはずのそこは、なぜかすんなりとそれを飲み込んでいく。 それどころか、中の壁とペニスがこすれるだけで、俺の頭の中にチカチカと電流が走る。なんで、どうして、こんなに、気持ちいい……? 『わかるか、お前の体はこんなにもだらしない、欲望の塊だ。仲間も助けられず、惨めに犯されているにも関わらず、だ』 『違っ……ち、がっ、ぁっ、やめっ』 ぎゅっと根元を掴まれて、がしがしと乱雑に俺のソレを扱くジュプトル。すっかり勃起したその槍は、入れる先を探して寂しそうに震えている。 『ふふ、私も手伝ってあげる』 ピンクの小さな体が上から現れた。セレビィも、どうして……と口を開く前に、俺の象徴は彼女の中へと飲み込まれていった。 『だめ、だっ……やめて、止めてっ……お願い、だからぁっ……』 恐怖と、混乱と、苦痛と、快楽と。ぐちゃぐちゃになった感情が、涙となって流れていく。それでも彼らの動きは止まらない。止められない。 『おいおい、自分で腰を振っといてそれはないだろう』 『ほんと、これじゃほんとにただの獣ね。いいわよ、中に出して。うふふっ』 違う、違うと叫びながら、俺は無我夢中で腰を振る。違う、ただ、気持ちよくて、止められなくて、それでも俺は、レントラーを助けたくて。 『あ゛っ……あぁっ……』 どぴゅ、と弾ける感覚。ぴゅる、と何かが出て行く感覚。ぎゅう、と何かを締め付ける感覚。どぷ、と何かが中に流れ込む感覚。 違う、俺は、こんな。 「おれ、は……」 目の前には、闇のディアルガと……レントラー。俺が倒すべきだった相手と、俺が救うべきだった相手。 グオオォ、と咆哮するディアルガの股間には、明らかに常軌を逸したサイズの代物がぶら下がっている。 かちゃり、と鎖が外された。ジュプトルとセレビィがそれを片付けて、行ってこい、とばかりに目配せをしてくる。 今しかない。今なら、ディアルガに致命傷を負わせる事が出来るかもしれない。体力は残り少ないが、まだ技は出せるはずだ。 一歩、また一歩と近づく。雄の匂いが強くなる。ジュプトルとセレビィに犯されたときの感覚が、その匂いで蘇ってくる。 それだけじゃない。あのとき吐き出した精液の匂いだ。きっとアレは、もっと前に俺が犯されたときのものなんだ。 首元に拳が届くまであと少し。もう少しで、ディアルガ様の元にたどり着く。そうすれば、俺のやることはただ一つだ。 俺は低くしゃがみ込む。その手を握り、感覚を研ぎ澄ませる。すぅ、と息を吸えば、ディアルガ様の雄の匂いがする。 そうしてその手を伸ばし、俺はディアルガ様のチンポに無我夢中でしゃぶりついた。残った白濁も、先端からあふれる滴も、俺のモノ。 「バシャーモ……っ!」 ビリッ、と電撃が走る。その場に崩れ落ちる俺と、そっと俺から離れていくディアルガ様。なんで、と口を開く前に、その口に再び電撃が走った。 「分かってないなぁ、ディアルガ様は後ろを使いたがってるんだよ? 僕が前。ほら、分かったらさっさと咥えなよ。下手くそだったらお仕置きしてあげるから」 電撃がもう一度走る。あ゛あ゛あ゛、と汚い声をあげながら、俺の股間はそれだけで白濁をぼとぼととこぼし始めた。 「うわぁ、それだけでイけるんだ。凄いなぁ……それじゃ、僕とディアルガ様となら、もっと楽しいことになる、って事だよね?」 その様子を見てそそられたのか、ジュプトルも、セレビィも、さらにその周りにはヤミラミ達も、ヨノワールも。 皆俺を陵辱しようと近づいてきている。俺の体が壊れるまで、きっと俺は犯されるんだろう。 耐えてみせる。俺は、ここを乗り越えて世界を、レントラーを救うんだ。そうして、世界を、闇に……閉じ込めて……皆を……。 「暗黒の世界は素晴らしいよ。さぁ、君も溺れちゃいなよ、バシャーモ……ふふふ」 ---- 苦しんでいる。確かに苦しんでいる、のだが。なぜだかどこか嬉しげな彼の表情を見ながら、私は彼の夢の外へ出た。 他者の趣味にとやかく言うつもりは全くない。ただ、こうして他者の趣味をまざまざと見せつけられるとどうにも居心地が悪いものだ。 拾ってくれた彼らには感謝している。記憶を失い彷徨っていた私も、今はこうして探検隊の一員として世界の役に立てているのだから。 「とはいえ、やはり引き受けるべきではなかったかもしれないな……」 彼の巨躯に比して小さな藁のベッドで寝そべる彼の下半身には、だらしなくしずくを垂らして拍動する、屹立した男性器が存在した。 少し、ちょっとだけ、わずかばかりではあるが。いや正直に言うと結構……というかだいぶ引く。引かない奴がいるだろうか。 ――あそこでちゃんと断っておけば、と後悔を募らせながら、私は彼に背を向けた。 『あの、俺、ダークライさんにしか頼めないことがあって、お願いしに来たんだけどさ』 顔を伏せたまま、深刻そうにそう声をかけられたときは何事かと思った。私で力になれるのならば、ともちろん快諾……してしまった。 『夢を……幻覚を見せることって、出来る、よね?』 『あぁ、やろうと思えばもちろん出来るが……残念ながら、良い夢を見せることは出来ないぞ』 聞くところによると、私がそばに居るだけで、近くで眠るものに悪夢を見せてしまうらしい。そしてその夢を、私は思いの儘に操ることも出来る。 残念ながら、誰かを幸せにするような夢を見せることは出来ず、結果として他者を傷つけたり、苦しませたりといった結果は変えられないが。 概して誰も望まない、精神的にも肉体的にも苦しい思いをさせることになってしまうため、私はいつも独り離れたところで休むことにしている。 『わかってる。そしたら、その……今日の夜、ここに来てくれる?』 渡されたのは、目印のついた地図だった。街から大分離れた森の中だが、ご丁寧に道中の目印まで描いてあった。 『俺が独りになりたいときに使ってる隠れ家なんだ。くれぐれも誰にも話さないようにだけ、お願い』 『……わかった、約束しよう』 ありがとう、と嬉しそうにお礼を述べて去って行く彼の姿を見送りながら、はたして何を頼まれるのだろうか、と考えを巡らせた。 普通に考えると、あまり良いことに役立ちそうな能力ではないのだが、かといって彼が悪事にそれを利用するような事は考えにくい。 結局何も思いつかず、その日はずっと頭の片隅に引っかかりを感じながら、近場での探検を終えたのだった。 『それで、一体私は何をすれば良いのだろうか』 彼の隠れ家とやらに来てみると、多少の木の実の備蓄と藁の寝床が二つあるだけ。大木の根元を掘って作った寝床だけあってそれほど広くもない。 進化を終え、体格もずいぶんと大きくなった彼にとっては大分手狭なのではないだろうか。まして私が入れば、もうそれだけで一杯といった感じだが。 入るなりもじもじと言葉にならない声を上げながら、暫くそわそわしていた彼だったが、ようやく意を決したのか、なぜか恥ずかしそうに私を見てそう呟いた。 『……ダークライさんって、その……性欲、とか、感じたこと、ある?』 『……は?』 聞き間違いかと思った。はっきりと聞こえたその言葉は、どう考えても聞き間違いようがないのだが、聞き間違いだと思いたかったのだ。 だから私は、一目散に出口めがけて飛び出した。 『ごめん、俺、そういうつもりじゃなくて! あの、もっかい座ってもらって』 『すまない、私も早とちりした』 とっさに逃げ出そうとした私だったが、むんずと手をつかまれ引き留められてしまった。貞操とか色々と大変なことが起こる可能性を考慮した、今にして思えば実に合理的な判断だったと思う。 『そういうことじゃなくて、その……なんていうか、さ。悪夢、って奴を体験してみたくて』 『……は?』 もう一回逃げ出そうかな、と立ち上がろうとした私の両肩に手が載せられる。載せられるというかそれはもう大いに力強く掴まれている。逃げられない。 『だから! あの……捕まって拷問されたり、敵に玩具みたいに扱われたりとか、そういうシチュエーションって、劇とかであるじゃん?』 『あぁ、まあ、敵に苦痛を与えて有益な情報を聞き出したり、籠絡したり、そういうやつか』 良く暇つぶしに読む小説などでも、悪役がそういった手段を用いて目的を達成しようとするシーンに出会ったことがある。 肉体的苦痛もさることながら、主役の周囲を罠に嵌め、時には味方につけ、孤立させる、そういった精神的苦痛を与えることも一つの手段だ。 もし私が悪事を働くなら、確かに強大な力を持って敵対するものを利用することを考えるだろう。最も厄介な相手が味方になれば、これ以上の勝ち筋はない。 『そう、そういうやつ。その……そういうときにさ、例えば敵に陵辱される、みたいなのも、立派な苦痛じゃん?』 『……まあ、それはそうだが』 敵から辱めを受けるというのは、自身の尊厳を破壊するのに十分な手段となり得るだろう。それを手段として用いたいかはまた別だが。 『だから、そういう悪夢を……見せてくれないかなって』 『……は?』 私は咄嗟にその両手をぱっと払いのけて、一目散に出口へと飛び去……ろうとした。 『ごめん、いや、そんな目で見られるのはわかるんだけど、ちょっと待って!』 背を掴む手の力はとても「ごめん」と思っている者の力ではない気がしたのだが、ひとまず諦めて私はもう一度彼の前に座った。 『……申し訳ない、少し取り乱した。それで、さっきみたいな事を体験したくて私を呼んだ、と』 『最初は色々他の事で発散してたんだけど……どうにも収まらなくって』 まぁ、性欲なんて皆それぞれであって、その多様性にけちを付けるつもりはないが。巻き込まれる側からすれば堪ったものではない。 『ダークライさんが嫌な思いするかもしれないってのは分かってるんだ。でも俺……他に思いつかなくて』 真剣な表情で私に迫る彼。その純真な瞳――いやいうほど純真じゃないかもしれないのだが――とにかく彼の眼差しが痛い。 『……分かった、その依頼引き受けよう。ただし、今回だけだぞ』 『ほんとに?! ありがとう、ダークライさん! やった……ふふふ』 ……やっぱりやめようか、と立ち上がりかけたが、逃げられないように握られた手の力はもう決して緩まなかったので諦めることにした。 「あっ……お……れぇ……は……」 時々後ろから聞こえる雄の善がり声。性別という概念を持たない私にとって、それは興奮の材料でも、嫌悪すべき対象でもないのだが。 今だけはその声と、その独特の匂いが厭に脳にこびりつく。かといってこれ以上離れれば悪夢も終わってしまうだろうし。 「次からは絶対にお断りだな……」 そう固く心に誓って、私は彼の寝床の外で、眠れない夜を過ごすのだった。 後日、味を占めた彼に追い回されることになった私は、逃げ込んだダンジョンの一角で独り言葉を漏らす。 「悪夢だ……」 ---- ・あとがき たまに♂×♂で書かせて頂くのですが、今回は趣味趣向を凝らした作品にしてみました。 大分前にも人間×ポケモンで似たような凌辱モノを書いたような気がしないでもないですが、やっぱりこういうのいいよね!(? でもどちらかというと、後半のダークライの言動をひたすら書きたくて書いた作品だったり。 変態選手権らしい変態を見たときの、変態ではない者の心情というのもなかなか面白いかな、と。 ……いやまあ普通に考えて唯々ドン引きするだけでしょうけど( >>性癖がひん曲がっちゃったバシャーモの言動にドン引きするダークライが面白かったです! (2021/12/10(金) 00:43) 後半のやりとりはそれはもうノリノリで書いてたので、楽しんで頂けていたら幸いです! >>これこれこういうのでいいんだよ…() (2021/12/18(土) 01:40) こういうのいいよね! を詰め込んでみました。もっと詰め込んだのが過去作にもあるので是非読んでみてください(? >>本人の性癖がストレートに伝わってきました (2021/12/18(土) 22:27) あくまでもバシャーモ君の性癖なので……( ということで三票も頂けました。毎回最終日に執筆開始して地獄を見ているので、もう大会とはそういうものなんだと悟っています。 長い作品は疲れちゃう! というそこのあなたにもお楽しみ頂ける長さでお送りいたしました。 それでは多分また次回の大会でお会いしましょう!!! ---- #pcomment(深淵に狂う/コメントログ)