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決して届かぬその想いは無限の壁を越えて の変更点


*決して届かぬその想いは無限の壁を越えて [#l1c04615]

色々と厨ニる予定でふ。
短編なので、この作品だけでも話が分かる様にします。

現在執筆中の作品の、サイドストーリー的な何か。
何で先にサイドストーリーなんだよと言われそうですが、思いついてしまったのだから仕方ないよね。うん。

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1

 仲が良いか悪いかと聞かれたら
「良い訳無いでしょ何言ってんの」
「悪い」
 と二匹は即答するが、ギャラリーからしてみれば
「誰がどう見ても仲良いと思いますよ」
「あれで仲が悪いとは思えないねー。うんうん」
「んと、良いと……思います……です」
「あぁ? そんな事知らん。本人に聞け」
 と言う訳で、つまり
「喧嘩する程仲が良いって言うからね。僕は仲が良いと思ってるよ。きっとカレイドの皆もね」
 と言う事なのである。

 今年でチーム創設二年目を迎えたカレイドスクエアの中でも、アルトとレグラの間には毎日無駄に火花が飛び交っている。
 理由は至極単純。どちらがチームのトップかと言う何とも下らない事なのだが、下らないと思っているのはその他大勢で、当事者達は至って真面目なのである。
 それはチーム創設時の、カレイドサークルの時からの永遠の課題であり問題。始めは積極的にこの議論と言う名の喧嘩に参加していたその他大勢だが、正直言うと「誰でも良い」が本音な訳で、「もうどうでも良いよ……」「見てる方が楽しいね!」を理由に次第に参加しなくなっていき……。
 そんな事が二年間も休み無く続いていれば自然と飽き飽きしてくるもので、でも当人達は一向に止めず、その結果
「はぁーっ……。こんな奴と仲が良いなんて、最悪以外の何者でもないでしょ」
「るせぇ、真っ黒黒助のチビ助。踏み潰すぞ」
「五月蝿いよ胴長短足。その手足でよく歩けるね。びっくりしたよ」
「ンだとゴルァ!」
 一番(悪い意味で)仲の良いチームと言うレッテルを張られるまでに成長してしまいました。

「はぁ……全くもう……」
「くだらん」
「始まったねー。今日こそは決着つくかな?」
「二匹とも、頑張って……です」
「今日はアルトに賭けてみようかな」
 とある一室でいがみ合う……もとい、幼稚な口喧嘩を始めるブラッキーとバクフーン。その様子を飽きれ顔で頭を抱えて見ているエーフィに、全く興味を示さず翼を手入れしているピジョン。二匹のやり取りを微笑ましく眺めているフシギソウとカメールは、小さなイーブイとどちらが勝つかで賭けをしていた。負けた方は本日の晩御飯を奢る約束である。
「兄さん、そんな事はどうでもいいですから早く行かないと……」
 そんな、終わらない喧嘩に業を煮やしたエーフィが二匹の間に割って入った。この後依頼主と公園で待ち合わせる約束があるのだ。
「そんな事とは何だよそんな事とは! これはと――――――っても重要な事なんだぞ!」
「はいはい分かりました。なら引き摺ってでも連れていきますからね」
「……ごめんなさい」
 蛇睨みには即謝罪。
 妹のリーアには頭が上がらない情けない兄のアルト。出来ればサイコキネシスでも使って無理矢理にでも連れていきたいのだが、エスパー技は効かないので代わりに首根っこを噛んで連れていく事にしている。アルトはそれがとても嫌いで。痛いとかではなく、単に見られるのが恥ずかしいから。
「あーあ、もう終わっちゃった」
「今日もやっぱりこうなっちゃったかー」
「んと、引き分け……です」
 本日の結果も引き分け。百四十ニ戦百四十ニ引き分け。賭けをしていた三匹は、結果が予想出来ていただけに少し残念そうなそうでも無い様な。
 このバトルに未だに白黒付いていないのは、リーアに依ってアルトが途中退場させられるからで、最後まで続いた試しが無いからで。
「妹にペコペコするなんて、情けねぇ兄さんだこと!」
 アルトとリーアが部屋から出てく。レグラも続いて部屋を出ていくと、それぞれ正反対の方向へ歩き出す。が、レグラが背中越しに笑いながら要らぬ一言を言い放つ。
「……余計なお世話だよ」
 立ち止まり、振り返ると、睨み付けた。
 憎しみやら憎悪やらその他色々を含ませたシャドーボールを溜め、次の瞬間それははレグラ目掛けて放たれる。
「んじゃ、バイバイシスコン兄貴――――グハァッ!!」
 見事に背中に命中した。
 気が付いていなかった為に、モロに直撃したらしい。廊下には悲鳴が響き渡った。
「背後を取られるなんて、トンだお間抜けさんだこと―――」
「兄さん……」
「ん? どうした……えっ、あっ……ちょ、まっ……」
「いい加減にしてください!」
「ひぎぃぁぁぁ―――――!!」
 得意気に倒れているレグラを眺めていたが、その横ではリーアが笑っていない笑顔を見せていた。
 気が付いた時には既に遅し、リーアのアイアンテールはアルトの脇腹目掛けて一閃。再び廊下に悲鳴が響き渡る。
「次またこんな事したら、首輪付けますからね!」
 横たわるアルトの首根っこを噛むと、引き摺りながら歩いていく。レグラは放置。残った四匹はと言うと
「あたしは帰るぞ」
「あ、待って! 序でに家まで送ってよ」
 ピジョンが窓から飛び立とうとした時、イーブイが止めた。
「……仕方無いな。……ほら、乗れ」
「有り難うアレッサ~、助かるよ。それじゃあまたね! ミスティ、ソラ」
「その名前で呼ぶな……。しっかり掴まってな」
 一度窓から降りると背中をイーブイに向ける。嬉しそうに飛び乗ると、フシギソウとカメールに向かって前肢を振った。
「またねーミクイ」
「えと、また明日……です」
 颯爽と飛び立てば天高く舞い上がっていき、見送っていたが直ぐに見えなくなって。
「僕達も帰ろーかー」
「うん、帰る……」
 すっかり静かになった部屋からミスティとソラも出ていくと、夕焼け空の中家路に就いた。

 レグラはまだ廊下に倒れたままだった。

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目標は週一更新キリッ

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IP:133.242.146.153 TIME:"2013-01-30 (水) 13:03:23" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E6%B1%BA%E3%81%97%E3%81%A6%E5%B1%8A%E3%81%8B%E3%81%AC%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%83%B3%E3%81%84%E3%81%AF%E7%84%A1%E9%99%90%E3%81%AE%E5%A3%81%E3%82%92%E8%B6%8A%E3%81%88%E3%81%A6" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730)"

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