ポケモン小説wiki
氷と炎に永遠の幸あれ の変更点


writer[[ホワシル]]
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私の名前は、レイシア。種族はグレイシア。
皆からはいわゆる強情で通ってる。
でも今回ばかりは強情でいられない理由があった。
それは、本当に些細なことだった。
ごく普通に幼馴染の友達として、ブースターのヘルスの家に行った。
偶然ヘルスの親は、居なくなり二人きりになってしまった。
まだそこはよかった。
気まずくなり私は帰ることにした。
そこは2階だったので、滑って階段から転げ落ちそうになった。
そこでヘルスが私を支えてくれたのだ。
まだそこなら大丈夫だっただろう。
「大丈夫か?」
その優しい一言で私はノックアウトだった。
気づくとヘルスの家のベッドで寝ていた。
そこでサヨナラをし、家に帰った。
それから、ヘルスのことを考えると胸が熱くなり夜も眠れなくなった。

朝の登校中

何歩か歩くとあいつが見えてきた。
「よう、レイシア!」
私に声を掛けてきたのは、そうヘルスだ。
元気ハツラツの見本みたいな奴である。
そんな奴に恋をしてしまったのである。
全く持って不覚だ。
「どうしたんだ深刻な顔して?」
あんたの性だよ。しかし、ヘルスの顔を見ると
顔が赤くなる感じがしたので下を向いた。
「おい、ほんとに大丈夫か?」
「だ、大丈夫だって」
本当は大丈夫じゃない。
一体この思いはどう告げればいいんだろう?
ヘルスがずっと喋りかけてくるが、なんとか振り切り学校まで走った。

「ねぇ、フィア。相談乗ってくれない?」
「ええーーーーー!?レイちゃんがーーーー!?」
「ちょっと酷くない?」
今、私に失礼な言葉を言ったのはリーフィアのフィア。
私の無二の親友である。
「だって、レイちゃんが今まで相談なんてしてきたこと無かったよ。」
「今回はちょっと重要なの・・・・」
そう重要といえば重要である。
私は一体どうすれば?
考えて考え向いた結果が、親友のフィアに相談ということになった。
私たちは滅多に誰も来ない場所に移動した。

「で、相談って何?」
「あ、それは・・・・」
言いにくい!言おうとしてもどうしても口が回らない。
まあ、強情な私がここまで来れただけ凄いことだろう。
「もしかして恋の相談?」
ドキッ、顔が赤くなるのが私にもわかり、
顔を下に向ける。
「え?もしかして図星?レイちゃん」
「そ、そんなんじゃないわよ!」
フィアは私をニヤニヤと見ながら話しかける。
「もう意地っ張りねぇ」
フィアは真剣な顔に戻る。
「で?相手は誰?」
フィアが私に聞いてくる。
ここまで来てしまったのだ。
言おう・・・親友のフィアなら誰にも漏らさないだろう。
&size(5){「へ、ヘルス」}; 
とても小さかったのでフィアに聞こえているかもわからないほど
小さく、静かに喋った。
「へ~ヘルスねぇ」
あれ?考えた反応とは違うかったので驚いた。
「で?なんで好きになったの?」
フィアが好きになった理由を聞いてくる。
でも言いにくい・・・あんな理由で男子を好きになるなんて滅多にいないと思ったからだ。
私は好きになった一部始終をフィアに教えた。
「へ~階段からねぇ」
「そうなの」
私はどうすればいいかわからなかった。
フィアに話すと今まで心に掛かってた鎖が取れた気がした。
「じゃあ告白すれば?」
と思ったらこの一言で再び鎖がついた気がした。
「フィ、フィア私の性格知って言ってるの!?」
「ああ、そういえばそうだったね」

今日の学校は終わり、ヘルスとは一緒に帰らず
ポケモン商店街に足を運んだ。

この世界では三つの世界がある。
一つが人間の世界、いわゆる町。
二つが野生の世界。
三つがポケモンの世界。
ポケモンの世界では、学校が義務となり他にも商店街もある。
ある総理大臣が決めたことである。
学校を終えると野生の世界に行くことが出来る。
そうやってポケモンはいろいろな世界に歩いている。

【ポケモン商店街路地裏に行ってみたら、詳しくはこの地図に書いてるし】
あのときのフィアの声が脳裏に過ぎる。
「一体何があるっていうのよ」
私は道を進んでいく。
地図に書かれてる通りに歩いていく。
そして、その店の前に着いた。
「すみません」
私はその店にいたポケモンに聞いた。
「なんだい?」
「あのフィアの紹介で来たんですけど」
すると、そのブースターはその言葉に反応した。
「あ、姉御っすか~」
「あ、姉御!?」
私は驚いた。いや驚くだろう。
フィアに弟がいたなんて初耳だ。
「いや正式的にまだ俺の姉御じゃないっすけど・・・まぁいいすわ。
 兄貴~、姉御の友達っすよ~」
すると、奥からサンダースが歩いてくる。
「あぁ、さっきフィアから電話きたばっかやけど早いな~お前」
「は、はい、ってサンス!?」
サンスは同級生の・・・・たしかフィと仲がよかったと思う。
「うん、そうやけどまあいいから着いてきて」
そういうとサンスは奥へと行った。
私はそれについていく。
すると、正にその店の裏みたいな場所に出たのだ。
「たしか好きな人が出来たんだよな?」
「そんなわけないじゃない!」
すると、サンスは少し笑った。
「本当に強情だなぁ、あ、あと俺はフィアの彼氏だからそこんとこよろしく。」
「か、彼氏!?」
まさかフィアとサンスが付き合ってたなんて・・・
あ、だからさっきのブースター、フィアのことを姉貴って呼んでたのか、納得。
「とりあえず、ちょっと待ってて。」
そういうとガサゴソと音を立てて薬の棚に手を突っ込んでいく。
「あ~あった。これだ」
サンスの手には、一つの木の実と一つの飲み薬があった。
「これが、俺とフィアを結んだ薬だぜ」
そういうと、その薬と木の実を机の上に置いた。
「これはな、品種合成で出来た木の実なんだ」
「品種合成?」
品種合成は、知っている。
いろいろな物を引っ付けて、一つにするやつだ。
しかし、木の実を合成するなんて聞いたことが無かった。
「これは、フィラの実ウイの実マゴの実バンジの実イアの実で作ったんだ。滅多に出来ない代物だぜ。
 名づけて『ランの実』なにせ合成するために使った奴は、混乱するだろう?」
「はい」
確かに、フィラやウイやマゴやバンジそれにイアの実は、任意の性格で混乱してしまう。
「だからこれ食べたら・・・・なんつーかあれだよ。媚薬になんだよ」
「へー・・・媚薬!?」
媚薬。意味は知ってる。
主に言うなら性欲を高める薬、それ以外なら恋愛感情を起こさせる惚れ薬。
「それでさぁ、あいつが俺に使ってきて今では付き合ってんだもんな」
どうやらフィアが使ったらしい。ポケモンは見かけによらない。
「まぁ、彼女の大の親友ってことで割引したるぞ!で相手誰?」
「だから好きな人なんていないんだから!」
とりあえず私はその木の実と薬を買って家に帰ろうとした。
「薬は興奮止めやからなぁ!その媚薬一生続くから、やり終わったら薬飲めよ!」
サンスの声が後ろから響く。
そんな大きな声出すな。何考えてんだよ!恥ずかしい。
ポケモンの気持ちも分からず、大声を出すサンスに呆れた。
しかし、この薬をいつ使えばいいんだ?
その日の夜、徹夜で考えた。

次の日 学校

「お~い、レイちゃ~ん」
フィアがそう叫んでこちらに来る。
「何?」
私が素っ気無く答える。
「昨日どうだった?」
「べ、別にどうもしてない!」
すると、フィアがハァ~とため息をつき、こちらを向きなおす。
「もういいからそのキャラ作り!」
「いや別にキャラ作りなんてしてないよ!」
フィアが教室の入り口を向く。
私もつられて、そちらを向く。
そこにはヘルスがいた。
「襲っちゃたら?」
ボン!顔が小さく爆発する。
な、何を言ってるんだフィアは!
「そ、そんなことするわけない!」
「ふ~ん、私はそれで両思いってことが分かったんだけどな~」
すると、私の中では2番目の女友達のシャワーズのシズがこちらに来る。
「あ、レイちゃんにフィアちゃん。」
「どうしたの~?」
フィアが答える。すると、シズは紙を出して聞いてきた。
「毎年の恒例行事のあれ。レイちゃんとフィアちゃん空いてる?」
毎年の恒例行事とは、毎年誰かの家に泊まりその家で、2日泊まる。
そこで色々なイベントをしたりしている。
ちなみに今までの参加者は、
私(グレイシア)とフィア(リーフィア)とシズ(シャワーズ)と
ヘルス(ブースター)とサンス(サンダース)とラキ(ブラッキー)の六人である。

「私は大丈夫だけど~レイちゃん?」
「私も大丈夫よ」
「そっかぁ、よかった!去年はレイちゃん来なかったし」
え?ああ、去年は家族と旅行で行けなかったんだっけ。
すると、フィアは今度はシズに爆弾発言・・・じゃなくて爆弾質問をした。
「ねぇ、シズちゃんってラキのこと好きなの?」
今度はシズの顔がボンと小さく爆発する。
フィアって結構積極的なんだね。
私は、今まで一緒だったフィアが積極的だったのは、しているがここまでとは思わなかった。
「い、いやそんなこと・・・・・無いです・・・・」
「シズちゃん、わっかりやすー!」
「ちょ、ちょっとやめてよ・・・・」
「あ、ゴメン。シズちゃん泣かないで」
シズが泣きそうな顔になる。
それを必死になだめようとするフィア。
「どうしたんだ?」
タイミング悪く、そこにブラッキーのラキが来る。
「あ、ラキ君って毎年の恒例行事大丈夫?」
「え!?あ、ああ。だ、大丈夫だけど」
ラキがぎこちなく喋る。
「お~いフィア!」
更に丁度サンスも来る。
「毎年恒例のあれ今年もやんのか?」
「え?あるけどこれないの?」
サンスが首を横に振る。
「いや、さぁいつあるか忘れたんだよ」
「そういえば今年は、いつあるの?」
フィアがシズの方を向き、聞く。
「今年の夏休みの8月3日だよ」
シズがそう言うと、私の方を向きながら聞いてくる。
「そういえば、ヘルス君は?」
あ、そういえばどこいったんだろ?
さっきまでは教室にいたが、喋ってるうちに何処かに消えてしまった。
「俺ならここにいるぞ」
「!!!!!」
なんとヘルスはずっとさっきから私の後ろにいたらしい。
「あ、いたの」
私は素っ気なく言う。
「いるよ、あと俺も大丈夫だぜ♪」
「よかった~これで今年は全員だね♪」
去年は私が無理になり、ヘルスもOKだったが私の後にやっぱ無理ってことになって、
四人で泊まったらしい。

そして、放課後。

「ねぇ、レイちゃん。」
「ん?何?」
私が帰ろうとすると、フィアが引き止める。
「ちょっと教室に残ってて」
私はフィアの意図が分からなかったが、暇だしね。
「いいよ」
「じゃ、ちょっと待ってて!」
それから数分経ち、フィアはシズを連れてきた。
「じゃあ今から『恋する乙女作戦』を考えるわよ!」
「「エェーーー!!!???」」
私とシズはほぼ同時に叫んだ。
「な、何言ってるのよ」
私はすぐに反論する。
「そ、そうですよ」
シズも一緒に反論する。
しかし、フィアは無理やり話し続けた。
「レイちゃん、ランの実買ったでしょ?」
「買ったけど・・・・」
「えっ!?それって」
シズがそう言う。シズはランの実を知っているのだろうか。
「シズはランの実のこと知ってるの?」
「うん、知ってるよ。媚薬で有名だと思うけど」
何!?媚薬で有名?そんなの今はじめて知ったよ・・・・。
「それでね作戦があるの」
フィアが紙を広げながらその作戦とやらを説明していく。
説明し終わると私とシズに同意を求めてきた。
「ねぇ、どう?」
どう?なんて聞かれてもなんて答えればいいやら。
そう迷っているとシズが口を開く。
「私はやってみたい」
ええー!?一瞬そういう顔になってしまった。
しかし私も、もう心に決めているのだ。
「私もいいよ」
いま女達の男を落とす、じゃなくて堕とす作戦が実行されようとしていた。

時はすぎ、終業式は終わり夏休みを迎えようとした。
宿題を終わらしたり、遊びに行ったり、それぞれの夏休みを迎えていた。
そして、運命の8月3日になった。

家を出て、そこで待つ。
「ついにこの日になった・・・・」
私は小さくつぶやく。
この日まで私はずっと我慢していた。
「おーい、レイちゃん」
5㍍離れたところにフィアがいた。
そのすぐ近くにはシズが息を切らしながら走ってくる。
「今回は・・・サン・・・ス君の・・・家です・・・よ」
疲れているので切れ切れで話してくる。
シズが倒れそうになるぐらい疲れそうになっているのは一目で分かる。
それに比べフィアは全く疲れている様子はない。
「もう、シズ。そんなんじゃ夜の営みが出来ないよ♪」
「よ、夜の営み!?」
ボン!シズの顔が小さく爆発する。
「シ、シズ大丈夫?」
「う、うん」
シズは顔を赤くしながら答える。
かくいう私も顔が少しは赤くなってると思う。
「今回はそういう計画なのに、こんなので赤くなってたら次進めないよ」
「そ、そうだよね」
シズが顔を下げて答える。
フィアは一度した事があるからか、全く顔が赤くなってないし、
恥ずかしくも思ってないらしい。
すると、フィアがこちらを向いてきた。
「レイちゃん、この日が待ち遠しかったでしょ」
再び顔が熱くなる。
「そ、そんなわけないでしょ!」
少しムキになった。
しかし、フィアとは長い付き合いか私を見てクスクスと笑う。
「も~、てれちゃって」
フィアはそういうと、私の手を引く。
「早く行こ~よ」
「そうですよ!」
シズも賛同し走り出す。
さっきまでの疲れはどこに言ったのやら、と言いたいほどだった。
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
私もすぐ二人の後を追った。
そして3分くらい経ちサンスの家に到着。
「お、フィアにレイシアにシズ。早いな・・・・」
サンスが呆れたように言う。
「じゃ入らしてもらうよ~」
フィアはそう言うとサンスを押しのけ、勝手に家の中に入っていく。
シズは、「お邪魔します」とだけ言うと中にそそくさと入っていった。
もちろん私も勝手に中に入りソファに腰を下ろした。
「疲れた~」
私はそうつぶやく。
まあ、当たり前だろう。
私の家からサンスの家までは歩いて15分は掛かる。
そこで走って3分はすごいことなんだろう。多分・・・・

レイシアは冷静な判断が出来なかったため、徒歩15分が走って3分はすごいとも分からなかった。

ピーンポーン!
誰かが来たのであることを知らせる音が家に響いた。
「お、ヘルスか」
どうやらヘルスらしい。
サンスはすぐ玄関に急ぎ、戻ってくるとヘルスが横にいた。
「あっれー!?早いなお前ら、これでも電光石火のごとく走ってきたんだけどなぁ」
ヘルスはいろいろお菓子を出してきた。
「はい、これ」
私の前にたくさんのお菓子が出てきた。
その中には、私の好きなシンオウで売られている雫シリーズ『雪の雫』が現れた。
「わぁ、これどうしたの?」
私が目を輝かせて言う。
「俺の昔の友達のソールって奴から届いたんだ。他もあるし、皆で食べようぜ!」
すると、上からブースターとエーフィが降りてきた。
ブースターは、この前会ったサンスの弟だろう。
エーフィは、会ったことが無いし私たちより若干小さい。
「すまねぇな、弟とその彼女も今日泊まるらしい。」
「えっ!?サンス弟いたの?」
ヘルスが驚いたように・・・じゃなく驚き聞く。
よかったぁ、サンスに弟がいたのを知らなかったのは私だけじゃなかったらしい。
でも馬鹿なヘルスだし、シズとかは知ってただろうな。
「私も知りませんでしたよ。サンスさん!」
シズも驚き言う。
本当によかったぁと心の中でつぶやいた。
そして、時は過ぎ昼時。

「ねぇラキ君知らない?」
シズが私に聞いて来る。
そういえばまだ、ラキが来てない。
「どうしたんだろう?」
シズが心配する顔になり、椅子から立つ。
たしかに心配だ、集合時間から既に4時間経っている。
「ちょっと、ラキの家に電話してくるわ」
そう言いサンスは電話しに行った。
数分するとサンスは帰ってきた。
「なんかラキ寝坊らしい」
「はぁ、よかったぁ事故かと思った」
シズが安心して椅子に座り、落ち着く。
「やっぱり未来の夫だから不安になった?」
フィアが耳にそっと話す。
私は近いので聞こえた。
「そ、そんなんじゃありません!」
顔を赤くして怒鳴る。
シズはやっぱりわかりやすいなぁ。
あ、私も人のこといえないか・・・
数分すると、ラキが遅れて来た。
「ごめん、寝坊した」
「寝坊しすぎだ!遅すぎだぞ!!」
ヘルスが言う。少し厳しいと思うが・・・・
「お前のせいでお菓子食えなかったぞ」
なんだ、そういうことか。
しかし、私も早く雪の雫が食べたかった。
「まぁ、ヘルスが持ってきた菓子食おーぜ」
サンスが言い、勝手にお菓子を出し食べ出した。
その中には私の大好きな雪の雫も――――
「ねぇ、それ私が食べたかったんだけど」
私は声を抑えサンスに言うが、次の一言で・・・・。
「え?早いもん勝ちっていうじゃん」
陽気な声で言うが、もはや私の耳にはそんなの届いてなかった。
「私の・・・大好物!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
まだここが他の人の家なら暴れたら駄目という理性があっただろう。
しかし、無残にも、目の前で、予約していた、大好物を食べられたのだ。
「死にさらせェェェ!!!!!!!!」
「ちょ、やばいって今のうちに謝れサンス!」
ヘルスは、いやフィアも知っているだろう。
というかみんな知っているか。
私は食べ物のことになると人格が変わるほど暴れると―――
もちろん頭ではちゃんと考えられるが行動はもはや制御できない。
目を覚まし起きるとソファの上で寝ていた。
「しまった・・・」
窓を見ると既に夕日になっていた。
今日を合わせてあと約二日しかない。
二泊三日というのは、実に短い。
すると、みんながゾロゾロと出てきた。
私は驚いた。なんとぴんぴんのサンスがいたからだ。
「あれ?」
私が理性をなくしたら止められないはず。
まして逃げ切ることなんてもってのほか。
―私が眠らせました。
そのとき頭に直接声が聞こえる。
たしか、テレパシーという奴だ。
―皆さんには突然疲れが来て寝たということにしました。
私が周りをキョロキョロとすると、エーフィがこちらを見て微笑む。
{もしかして、そこにいるエーフィ?
私は心の中で呼びかける
―はい、あ、自己紹介がまだでしたね。私はフィフィといいます。
{あ、こちらこそ、私レイシアといいます。
私は心の中で返事を返した。
「あ、レイちゃんこのエーフィの名前知らないでしょ?」
フィアが私に問いかける。
「知ってるけど」
「なんで!?」
フィアが驚く。まぁ驚くだろうな普通は・・・
「ところで今日はおとなしくご飯食べて女子と男子で分かれて就寝です♪」
シズが今日の予定を言う。って予定!?予定立ててるのシズちゃん、逆に凄い。
私は計画性がないからなぁ、私はその後皆についていき食堂に着いた。
食事は、一日目が男子。
二日と三日目は女子の順番で食事を作る。
男子が作ったご飯はそこそこおいしかった。
「あ、忘れてましたけどお風呂どうします?」
シズが皆に問う。
私はそれ忘れちゃ駄目だろ!と思いながらもフィアの方を見ていた。
なぜなら、またフィアが不敵な笑みをしながら皆を見ていたのだ。
何が起こるんだろうと私は思ったが、フィアが発する言葉で場の空気は変わった。
「じゃあ混浴でいかない?もちろん仲がいいペア同士で♪」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えー!?!?」
皆は同時に発した、コレこそ正にミラクルだと思った。
「こ、混浴ってないだろ」とヘルス。
「混浴っていいじゃん」とサンス
「わ、私は・・・・ラキ君となら・・・」と最後らへんは小さく喋ったシズ。
「お、俺?・・・・シズとならいいかも」とシズと同じく小さく喋ったラキ。
「お、俺っすか?まあ、いいんでね?」とサンス弟・・・ってか名前教えろ!
「私はタース君とならいいですよ♪」と普通に答えるフィフィ。
あ、サンス弟の名前、『タース』って言うんだ。
そして、私はもちろん、混浴もまぁいいんじゃない?なんて言えるわけも無く、
「私はどっちでも良いよ」
あえて賛成でも反対でもない解答を出した。
「じゃあ、決定!私はサンスとはーいる!」
フィアはサンスに抱きつきながら言う。
もちろんサンスは嫌な顔はしてない。
「じゃ、じゃあ私はラキ君と・・」
「お、俺!?でいいの?」
ラキは結構、動揺している。
「嫌?」
「う、ううん、嫌じゃない、嫌じゃない。」
「よかった」
よく見るとフィアがシズの耳元に何か小声で伝えている。
きっとシズに言わせているんだろう。
シズの顔はよく見ると赤くなっている。
「じゃあ、私はタース君と決定ね?」
「うん、そうだな」
フィフィはタースと手を組みながら言う。
タースはまるで当たり前の様な顔をしている。
「じゃあ俺達ではいるか?」
ヘルスが私に話しかける。
「な、なんであんたなんかと!」
私は心に思っていることと反対のことを言ってしまう。
嗚呼、神様私の性格を直せるなら直してください。
「あ、もしペアで入らなかったら罰ゲームだからね」
フィアがヘルスと私に言う。
それは、フィアの助け舟だった。
フィア様有難うございます、と心の中で何回もお礼をした。
フィアは私を向きウィンクしてくる。
「はぁ!?なんだそれ?罰ゲームなの!?」
ヘルスは訳が分からないという目でフィアを見る。
「まぁ、私も罰ゲームは嫌だし一緒に入ってあげるわ」
あくまで、自分から入るという言葉はなくす。
「なんだよ、それ。正直じゃないな~」
「な、何いってんの!?あんたとなんか入りたいわけじゃないんだから!」
私は口から出てくることに驚いた。
まさかここまで正直になれないとは・・・
「私が入ったあげるって言ってるんだから大人しく私と入りなさい!」
「ハイハイ」
ヘルスは「分かったよ」という顔をしてお風呂場に向かった。
私は驚きながらフィアを見た。
フィアはあみだクジをしていた。
それには、私とヘルスが1番。他フィアとサンス2番。
シズとラキ3番。フィフィとタースが4番。
「え?ちょっと待って。一緒にお風呂って本気だったの?」
私がフィアに聞くが「もちろん」という顔をして首を縦に振った。
「フューフュー、頑張れよ!」
とサンスが茶化してくる。とりあえず冷凍ビームを当てて凍らした状態で放置プレイ。
「わぁ!サンス大丈夫!?」
心配してフィアがサンスの近くに駆け寄るが返事が無いただの屍のようだ。
私はそれを確認してお風呂場に向かう。
ヘルスと入るって言うのも案外いいかもしれない。
ここまでくると結構慣れてきた。
最初は顔を見ただけで赤くなってたのに・・・
しかしお風呂場に着く途中大変なことに気づいた。
「よく思ったらヘルスと二人っきり・・・?」
だ、駄目だ二人っきりは無理だ。そう思っていながらお風呂場に着く。
ヘルスは既に入っているようだ。
シャワーの出る音がする。
私は心の準備をしてから入る。
「は、入るからね」
「おう」
ちゃんと言ってから入った。シャワーを浴びてお風呂に入る。
「あぁ、気持ちいい」
え?グレイシアなのに熱湯は大丈夫なのかって?
大丈夫。昔からヘルスの炎を浴びてるうちに自然に炎には負けない体になってしまった。
苦手なタイプ格闘・岩・鋼の三タイプだけになった。
バトルでは有利かな・・・いやそれだけじゃないな。
「なぁ、ちゃんと隠せよ」
ふとヘルスから声がする。
「だから隠せって見えるだろ」
ヘルスが声を少し大きくする。
何を隠せば良いのか分からない。
え?何を隠せばいいかなんて分かる?
私はわかんないよ。この世界では胸は出してるもんなの、だから普通のはず。
そう考えてるうちにヘルスが私の手を掴んだ。
「ひゃっ!」
「ここだよ!ここ」
ヘルスは私の手を引っ張って秘所を隠した。
私はそれに気づき顔が赤くなった。
「見えるだろう、俺だって雄だぜ?」
「わ、わかってるよ!」
私はついムキになるが、ヘルスは笑ってごまかした。
「大丈夫だって見てねーから」
いやここは見るものじゃないのか?と私は思ったが口には出さない。
そんなことを言ったら変態と思われると思ったからだ。
すると、少し変わった匂いが風呂に漂ってきた。
私はハッとした。フィアが言ってた第一の作戦。

~~~~~~~~~~~~~~~
じゃあ、まず第一の作戦ね。
第一の作戦はランの実の10分の一を切ってそれを絞ったものを風呂に隠して入れておくわ。
それから匂いが充満していくから、そこでヤっちゃってもいいからね。
あとそれくらいなら興奮止めはいらないから。
次の作戦のため距離を短くしたほうが良いわ。
あと、私が男女で入るって言っても平然としていたら駄目よ。
驚かないとばれるから。
~~~~~~~~~~~~~~~

たしか、こうだったと思う。私はフィアが言ってた作戦思い出しながらヘルスを見ていた。
何か変化がないかどうかだ。
さっきからヘルスは手でヘルスのモノを隠している。
「なぁレイシア、なんか熱くないか?」
ヘルスが私に聞いてくる。
もちろん媚薬です、なんて言えるわけが無い。
私も体が焼けるように熱くなってくる。
「おい・・レイ・・・シアは・・・大丈・・・夫か?」
切れ切れで「はぁはぁ」と息を切らしてる。
私は炎に慣れたがなぜかこの『焼けるような熱さ』は普通の熱さとは違う。
弱点とかは関係ないかのようだった。
「う・・ん大・・・丈――――」
そこで言葉が出なくなる。
ヘルスの口が私の口を塞いだだからだ。
『ファーストキスとディープキス』
ヘルスは私の口の中に舌を浸入してくる。
私は驚いた、こんなにも効き目があるとは。
お風呂にいやらしい音が響き渡る。
しかし、途中でヘルスは私から『バッ』と離れた。
「れ、レイシア・・・ゴメン!」
ヘルスは逃げるようにお風呂場から飛び出した。
私は呆然としてそこに立ちすくんでいた。
数分してお風呂から出て皆がいる居間に向かった。
「じゃあ、次私達ね~入るわよサンス」
「お、おお」
フィアはサンスを連れてお風呂場に向かった。
「ね、ねぇヘルス」
私はヘルスに喋りかけるがヘルスはまたもや逃げるようにトイレに駆け込んだ。
「なにかあったんですか?」
シズが喋りかけてくる。
私はさっき起こったことを全部話した。
「う~ん、どうにかしたほうがいいですね」
シズは当たり前のことを言ってくる。
それが出来ないから困ってるというのに。
「お~い次入って!」
「あ、ハイ」
フィアとサンスが出てくる。
まだ3分しかたってないのに。
「お、おい。本当に入るのか?」
「いまさら男らしくないぞ!ラキ君!」
ラキは最後に確認するが、フィアに一掃される。
「じゃ、じゃあ入りましょうラキ君」
「う、うん」
シズは顔を赤らめながらラキを引っ張っていく。
私は思った。
私みたいにならないでねシズ!
しかし、10分後出てきたのはシズだけだった。
あとからラキがシズを追いかけるがシズは上に閉じこもった。
「ラキ君ごめん」
「いや、俺も悪かったって・・・・」
上からそんな声が聞こえる。
やっぱり男女混浴は駄目なんじゃないかな?
「じゃあ今度は私たちが」
「おう!ハイるっか」
タースとフィフィがお風呂場に向かう。
数十分経ってからフィフィたちも出てくる。
「楽しかった~」
「タース君、いきなりすぎよ・・・」
何をしてたのお二人さん?
私はそう聞きたかったが今はそれどころではない。
堕とす作戦のはずが失敗している。
ここは頼れるフィアに言おう。
就寝時間までは自由なのでみんな自分の部屋にいる。
私はフィアの部屋に行こうとするとシズもフィアの部屋の方向に向かおうとする。
「どうしたのシズ?」
「ちょっと失敗してしまいまして・・・・」
「アララ」
私はさっきのことを思い出しながらフィアの部屋に行く。
フィアの部屋のドアにノックしようとすると何か中から声がする。
私とシズはドアに耳をたてる。
《ちょっ…あぁ!》
《気持ちいいか?》
《ぁあ!だめぇ・・・イくッ・・イッちゃうッ!!!!!!》
私達はフィアの部屋を離れた。
「フィアちゃん・・・すごいねぇ」
「うん・・・そこだけは私も賛成」
私達は下で残りの時間を過ごし就寝時間まで待った。
なぜか雌は私が寝る部屋で
雄はサンスの部屋ということになった。
「ゴメンねレイちゃん。私の部屋今ちょっと・・・・ね?」
「うん」
交尾してたんでしょ?とは聞けずその日を過ぎた。
2日目は特に何も無く皆でゲームをしたりしてすごした。
そしてその夜。

私達女性陣で夕食を作り、食べることになった。
「やっぱうめーな!」
とサンスが感激したように言う。
大げさだよ、とフィアが言うが大げさではなかった。
なぜならこのオカズの中にはランの実が入ってるのだから。
「たしかに旨すぎだと・・・」
とラキが疑う、がシズが作ってるから安心して口に運んでいる。
ヘルスは無言で口に運んでいる。
それも、ものすごいスピードでものすごいたくさん。
私も口に運ぶ。
「じゃんじゃじゃーん!今日寝る部屋の割合は昨日お風呂に入ったメンバーで~す!」
ヘルスは急にブー、と口のものを出す。
不幸中の幸い、口から出たものは、誰にも掛からなかった。
「マジかよ!?」
「マジだよ」
フィアは冷静に返す。
そのあとも一悶着あったが、すぐ終わり深夜になった。
お風呂もスグに出てベッドに入る。
そこにはヘルスもいた。
「てーかなんでこのベッド離れねーんだ?」
「なんでかな?」
ヘルスがつながってるベッドが離れないことに文句を付ける。
私はすぐ横になった。
すでに木の実の効果は出ていた。
積極的になったりすること。
ヘルスはなるべく私から離れようとベッドの端っこにいる。
「ねぇ、落ちるよ」
「うるせー」
ヘルスは体を丸くして横になっている。
私はそっとヘルスの体に抱きつく。
「!?!?」
「ねぇ、昨日のお風呂のこと・・・覚えてるでしょ?」
ヘルスは首を必死に横に振る。
「うそつき・・・・」
私はヘルスの上に乗っかってそっと口を合わせる。
そしてヘルスの抵抗が来る前に舌を無理やりヘルスの口の中に入れる。
一方的に舌でヘルスの口の中を犯した。
ヘルスは、必死に私の舌を突き返そうとするが、
逆に私達の舌は絡み合った。
あの時の風呂場みたいな大きな音にはならなかったが、
今部屋中、嫌らしい音で鳴り響いていた。
「おい」
「なぁに?」
私は、少しずつ変になってきていた。
この行為に夢中になっていた。

どうやら私は、積極的になると“デレ”が追加されるらしい。
いつもが“ツン”だとするといわゆる“ツンデレ”。
それはそれでいいかもしれない。
「いい加減にしろ!もう出てけ!!」
私は、ビクッと震えた。
こんなに怒ったヘルスを見たことはない。
なぜか、目から涙が沢山落ちて行く。
私はそっと、ヘルスから下りてドアに向かった。
「ゴメンね。私どうかしてたよ……」
私はそれだけ言って、走ってバルコニーに出た。
「リセット……したいなぁ」
次ヘルスの前に出ると気まずくなるのは、当たり前。
それどころか返事もしてくれないかもしれない。
もうヘルスと友達で居られなくなる。
ただ泣けるだけ泣いた。
もう後戻りは、出来ない。
今更悔やんだってしょうがない。
「どうしたの?……レイちゃん?」
フィアの声が後ろからする。
私は、フィアと確認せずに飛び付いた。
そしてフィアの胸で思いっきり泣いた。
「???……もしかしてヘルス君のこと?」
私は、小さく頷いた。
フィアは何も言わず私の頭をずっと撫でていてくれた。
そしていつの間にか私は眠りについた。


何時間寝ていたんだろう。
私はベットの上で寝ていた。
起き上がろうとしたが誰かと誰かの声がしたので
そのまま寝たふりをした。
「あんたレイちゃんに何したの!?」
「な、何ってレイシアの奴が襲ってきたから、ちょっと怒って追い出しただ……」
そこでヘルスの声が止まる。
目を開けて見て見るとフィアが“リーフブレード”を使い、
ヘルスの首もとに当てていた。
「あんた前相談してきたよね。
 好きなポケモンがいるけど全然気付いてくれないって……」
聞いてなければよかった。
フィアの言葉が私の胸を貫いた。
「そのとき確かに言ったよね?好きなポケモンは……」
聞きたくない、そう思い耳をふさいだ。
しかしフィアの声は確かに私の耳に聞こえた。
「“レイちゃん”って……」
知らなかった、ヘルスも私のことが好きだったなんて、
今私は驚くことより、嬉しい感情のほうが多かった。
「……そう…だよ……」
「じゃあ何で!?」
フィアがヘルスを急かす。
が、ヘルスは口を開けなかった。
そして、ドアを開けて、ヘルスは出て行った。
「……レイちゃん起きてる?」
フィアが寝たふりをしている私に問う。
私は、そのまま寝たふりを続行した。
フィアは、私を少し見た後、部屋を出ようとドアを開けた。
「お休み……」
バタン、と音がしてドアが閉まった。
閉まったの確認してから、私は起き上がった。
周りを見渡すが誰もいない。
そしてこの部屋は、私が寝るはずだった部屋とは少し違うことに気付いた。
多分明日の朝になるまであのドアは、開かない。
私は、そうドアの方を見て思った。
今気付いたけど、ランの実の媚薬効果が体から抜けていた。
きっとフィアが私に飲ませたのだろう。
私は、再び眠りにつくために、何も考えずに横になって、目を閉じた。

―――眠れない……。

さっきから寝ようと努力するがなかなか眠れない。
ふと、私は思い出した。
寝る時は、楽しいことを考えればいいと。


ここはどこだろう?
私はいつもとは、見慣れない風景を見ていた。
どうやら観覧車の中みたいだ。
前を見るとヘルスがいた。

「ゴメンな、レイシア…怒鳴った理由はさ、
 俺もお前のこと好きやけど……
 俺馬鹿だからさぁ、レイシアが不幸になると思ってさ」
私は、ヘルスがそんなこと考えてるなんて思わなかった。
私は、ヘルスに言った。
「じゃあヘルスは、余計に私を不幸にするの?」
ヘルスは少し困った顔で私を見た。
そして私は言葉を止めないで続けた。
「私はヘルスと一緒にいるのが幸せなの」

「……ありがとうレイシア……」


「起きなさいッッ!!」
「ひゃ、ひゃい!」
突如、大きな声が耳を貫いた。
起き上がろうとすると何かフカフカした物に邪魔をされた。
―――布団だ。
「夢…かぁ」
「ん?どうしたのレイちゃん?」
「ん~、何にも」
どうせさっきの観覧車は夢。
昨日のことが嘘ではないというのは、
枕元が濡れていて部屋が違うということが物語っている。
「じゃあ行くよ!」
「行くってどこへ?」
「あるぇ、聞いてなかった?」
フィアは、そこでわざと止め、私を促す。
『遊園地っ♪』

私は、幻聴を聴いたのかと思った。
「ゆ、遊園地……?」
「そ、遊園地!もう皆準備終わってるよ。」
私はその言葉を聞き、思い出した。
確かに最初の日にお金を回収していた。
何に使うんだろうと思っていたが今分かった。
私は重い足取りで準備をし、皆が待っている車へ向かった。

「今日遊園地に連れて行くのは俺だ!」
サンスの主人が私達に言う。
私は無言で車のドアを開けて奥に入った。
「クレージー!、遅いぞ!」
サンスが私を急かす……だけじゃない、からかっている。
いつもの私なら何か言ってるだろう。
しかし今は何も言う気には、ならない。
「ど、どうした?レイシア何か気持ちわ……スピー……」
すると心地よい音色が響いた。
『フィアの草笛だ。
 サンスだけ、寝てしまった。』
敵1人だけをねらって眠らせることが出来るフィアは、
凄いとしかいいようがなかった。
「さんすぅ、着くまで寝ててね♪」
皆はフィアに戦慄を抱いた。
ただ私だけ窓の外を見ていた。

4時間後『遊園地』到着

「でわ、集合時間は、午後6時のあと5時間後です。
 あと二人ずつで回って行くことにしましょうね♪」
シズがラキと身体を寄せあいながら言う。
そのことから昨日何があったかは、私とフィアからは、丸分かりだった。
「お、おい。ちょっと待てよ。じゃあ俺は誰と?」
ヘルスがシズの方を見ながら言う。
シズから見れば、どういうこと?と思うところだろう。
フィアがすぐその真ん中に入った。
「当たり前にレイちゃんと。」
ヘルスがポカーンと口を開けそこに立ち止まっていた。

シズとラキは、寄せあいながら歩いて行く。
フィアとサンスが、会話をしながら歩いて行く。
フィフィがタースを引っ張って走って行く。
この場所にポツンと私達だけが残った。
「い、行くか?……レイシア?」
「う……うん」
私はその言葉に無意識の内に反応して、
ヘルスと少しだけ離れて遊園地を回った。

………あまり楽しくない………

遊園地に来たら私はいつもはしゃいでいる。
楽しいから……
でも今は楽しくない……
いつのまにか私は観覧車の行列に並んでいた。
時刻は、『5:23』分。
あと37分で終わり、最後にこれに乗って終わるだろう。
そう思い、私とヘルスは順番が来るまで待った。

「では、次の方どうぞ」
人間が私達を観覧車の中に誘導する。
私とヘルスは、それに従い、観覧車の中に入っていた。
ゆういつ開閉できるドアが閉まり、観覧車は、動き出す。
2人っきりで密閉空間、凄く気まずい。
今更ながら何で観覧車にしたのか自分を疑う。
私は、ヘルスと目を合わせないように外の見慣れない風景を見ていた。
「ゴメンな、レイシア……」
意外にもこの沈黙を破ったのは、ヘルスだった。
「怒鳴った理由はさ、俺もお前のこと好きやけど……」
あれ?どこかで聞いた台詞だ。
まさか次の台詞は……。
私は、冗談半分で言ってみた。
「俺馬鹿だから私を不幸にする、でしょ?」
「俺馬鹿だか……え?今なんて?」
やっぱり昨日の夢は、正夢だったんだ。
私は、驚いているヘルスに言った。
「じゃあヘルスは、余計に私を不幸にするの?」
更にヘルスは、困った顔を追加して私を見た。
そして私は言葉を止めないで続けた。
「私はヘルスと一緒にいるのが幸せなの」

「……ありがとうレイシア……」

正夢はここまでだった。
この先は分らない。
「じゃ一つ聞かせてくれ」
「何?」
私はやっと仲直り?が出来て喜んだが、次に私が言う言葉で、
あんなことが起きるとは想像すらしてなかった。

「レイシアは、本当に俺のことが好きなのか?」
私は一瞬何を言ってるんだ?と思った。
そして私はすぐ返事を返す。
「当たり前よ、じゃないと昨日あんなこと……」
その瞬間私の口は何かに塞がれた。
ヘルスの唇だった。
数秒でヘルスは、口を離した。
「一昨日も昨日も途中だったしさ、それに行動で示せって言うだろ♪」
「ちょ、ちょっと待って!」
ヘルスは、ここで……つまり観覧車の中で、
性行為をしようと言いだした。
「俺初めてだし、上手く出来るか分かんねーけど頑張るわ」
「そ、そういう意味じゃなく……!!」
ヘルスの前足が私の口を塞ぐ。
正直なぜキスじゃないのかと不満に思った。
「キスが欲しかったのかぁ?」
「そ、そんなんじゃないもん!」
私がそう言うとヘルスが小さく笑う。
「もん!って可愛いなレイシアわ」
カアァァ、と顏が赤くなったのがわかる。
でも、こんな所でヤったら絶対バレるという自制心が私を止めた。
すると、心地よい音色が聞こえた。
幻聴なんかでは、無い。
ヘルスも目を丸くしている。
私は、この音色を聞いた事がある。
優しくて、何もかも包み込むような音色。
何処かで聞いたなんて忘れてしまうほど。
自然と眠っちゃいそうな歌だか、不思議と眠くなかった。
この音色を聞いていくうちに一つの決心が生まれる。
その決心が私を無意識の内に動かした。

私は怪我をしないように注意をして、ヘルスを押し倒す。
「ヤる気満々かよ。」
「うるさい……」
ヘルスの股のオレンジ色の毛を探り当ててモノを見つける。
そしてモノにそっと口付けをする。
更にモノを下から上まで舐めまわす。
「……ぅ……」
ヘルスの口から小さく喘ぎ声が漏れる。
私はヘルスが感じてくれてる事に喜びの感情を感じた。
「……く……レイシア……お前どこでそんな技術を……!!?」
時には、ゆっくりと舐めまわし、
そして激しくモノの先を集中して舐める。
私は初めてだし、ヤり方は分からなかったが、前足が勝手にヘルスのモノを抑え、私の口から舌が飛び出してモノを舐める。
本能によって動いているといっても過言ではなかった。
「どう?いきそう?」
「こ…ここでイッ…たら…お、牡が…廃たる!」
「そう」
ヘルスの言葉を聞き、私はヘルスのモノをくわえる。
パクパクと口を開けるヘルスを見ているのは、正直面白かった。
「&ruby(どう){ひょう};?&ruby(イキそう){ひきおう};?」
「ま、まだまだ……や、やっぱ駄目だ!レイシア口離せ…!」
「レイシア」の所らへんで私の口の中は熱い液体で一杯になる。
私はそれを一気に飲みこむ。
正直いって苦い……し不味い。
お世辞にも美味しいとは言えない。
でもそれもヘルスのだと思うと悪い気はしなかった。

とぅびーこ(ry
----
~今回の呟き~
えちぃシーン書きましたがクオリティの無さに私自身呆れたorz
やはり私にはえちぃのは、向いてないのかな……
え!?私が書いている小説の半分は、えちぃ奴!?
オワタ\(^o^)/
----
感想などあればお願いします。

#comment(below)
- いつの間にかこんなに更新してたんですね。  次の更新を楽しみにしてます。
――[[ハカセ]] &new{2010-03-20 (土) 04:06:05};
- >>雪猫さん
wktkして頂き嬉しく思います
レイシア×ヘルスよりシズ×ラキ希望ですか?
実はこれが終わり次第番外編として書こうかなぁと思ってはいましたが……
う~ん書く予定と言っときます。
&br;>>赤いツバメさん
フィア良いですか?嬉しいです。
ヒロインだけ目立ってもなぁ~という思いがありましたから。
&br;コメント有り難う御座います。
――[[ホワシル]] &new{2009-10-26 (月) 01:28:12};
- フィアはホント良かったです!^^具体的にはいろいろです。(具体的って言わないか)
――[[赤いツバメ]] &new{2009-10-03 (土) 22:03:55};
- そういえば他の方の作品にコメントするの初めてだった…
非常にわくわくてかてかしながら読まさせていただきました。
レイシア×ヘルスより、シズ×ラキの方が気になったりしてみたり。
続き楽しみにしてます!
――[[雪猫]] &new{2009-10-03 (土) 21:32:25};
- >>ブラック★さん
あ、そう言えばレイシア凄い大胆ですね(ぇ
というか次はヘルスも(ry
まぁ私はフィアが一番大た(ry
&br;コメント有り難う御座いました。
――[[ホワシル]] &new{2009-10-03 (土) 03:39:12};
- とっても大胆なレイシアちゃんなのでした☆
――[[ブラック★]] &new{2009-10-02 (金) 14:13:19};
- ��>ポケルスさん 正にロマンチックですね~
現実では、こんな事起こらないでしょう。
コメントありがとうございました。 -- [[ホワシル]] &new{2009-08-20 (木) 08:23:44};
- 小説読ませて頂きました。観覧車とはロマンチックですね。この後の展開がどうなるのか楽しみです。執筆頑張ってください。 -- [[ポケルス]] &new{2009-08-21 (金) 01:14:34};
- ��>リュウトさん 観覧車でなんて私ぐらいでしょうな。
��>明さん 確かに二匹にとっての戦闘ですね。
どっちが勝つやら(ぇ
��>メタル狩りさん ニャンニャン来ました!
な、何故フィア効果とお分か(ry
コメント有難うございました!
次で必ず完成させるよう頑張ります。 -- [[ホワシル]] &new{2009-08-21 (金) 00:25:51};
- &color(Red){にゃんにゃん};キタ―――(゜∀゜)―――!!!
…あれぇ?ヘルス急に大胆になってない?
なるほど。フィア効果ですねw。分かります(ぉぃ (^^; 
更新遅くても構いません!いつか完成させてくださいね♪ (^-^  -- [[メタル狩り]] &new{2009-08-18 (火) 10:50:39};
- うむ・・・二匹にとっての戦闘シーン・・・
楽しみにしております。
自分のペースでお頑張りになってくださいw -- [[明]] &new{2009-08-18 (火) 10:14:08};
- 戦闘シーンですか;
観覧車とはまた珍しいですね( -- [[リュウト]] &new{2009-08-18 (火) 01:23:40};
- あ、あと書くの忘れていましたが、次でエロシーン入っちゃうので
ご注意を…… -- [[ホワシル]] &new{2009-08-18 (火) 00:22:26};
- ��>明様
ま、待っていましたか……
こんなに遅かったのに、こんなに少なくてすみませんorz
エロシーンさえ書けば終了なのですが、なかなか上手く書けない……
実は新しい話のアイディアが浮かんでいるから、設定などを書いているのは、秘密。 -- [[ホワシル]] &new{2009-08-17 (月) 00:38:56};
- ま・・・・・・
待っていました!!
完結も楽しみにさせていただきます!! -- [[明]] &new{2009-08-16 (日) 21:09:14};
- 題名変更終了。因みにヘルスクールの方も
では、これからも宜しくお願いしますm(_ _)m -- [[ホワシル]] &new{2009-08-04 (火) 02:49:26};
- 明さん有難う御座います。&br;しかし、まだ書けてないので更新は、もう少しかかりそうですorz -- [[ホワシル]] &new{2009-08-01 (土) 23:14:20};
- とても・・・面白いです・・・w つ・・・続きを早くお願いします!! -- [[明]] &new{2009-08-01 (土) 19:56:18};
- フフ、そう二匹は観覧車のな(ry&br;続きは小説でどうぞ♪ -- [[ホワシル]] &new{2009-07-24 (金) 15:59:22};
- もし正夢じゃなかったとしても、フィアの企みでこのあとヘルスとレイシアは&br;観覧車の中で&color(red){にゃんにゃん};せざるをえないのですね。わかりますw -- [[メタル狩り]] &new{2009-07-22 (水) 15:46:12};
- そうです。観覧車で(ry&br;続きは、小説なんですが、一体いつ更新できることやら。&br;漫画喫茶?今月金欠デーでーす。&br;ハートゴ -- [[ホワシル]] &new{2009-07-20 (月) 23:10:55};
- 観覧車!?まさか・・まさかの正夢? -- [[グリット]] &new{2009-07-19 (日) 10:14:00};
- >>名無しさん ページが重い……私結構書いていたんですね♪&br;分けるかは、もう少し考えます。&br;>>miniさん 出来ません……もし分けるときは、お願いします! -- [[ホワシル]] &new{2009-07-05 (日) 04:38:28};
- ページを分けるんでしたら編集から↓のコメントをコピーしてコメントページに貼り付けてくださいね&br;出来ないんでありましたら余計なお世話かもしれませんが僕に言ってくれればやっておきます&br;連投、修正しておきました(汗 -- [[mini]] &new{2009-07-04 (土) 14:06:25};
- ページが重いと衝突率がUPするかもです。&br;コメントと小説ページを別けることをお勧め致します。 --  &new{2009-07-04 (土) 13:52:22};
- 再び衝突orz何故でしょう? -- [[ホワシル]] &new{2009-07-04 (土) 13:42:28};
- >>シャオルークさん よくある事なんですかねぇ~?&br;>>miniさん 修正ありがとうございます!私も衝突は、たまにありますが、何故起こるんでしょうか?&br;二回も押してないのに…… -- [[ホワシル]] &new{2009-07-04 (土) 13:39:57};
- では に修正しておきましたホワシルさん 衝突の方もついでに・・・・&br;衝突は自分もたまにあります。 -- [[mini]] &new{2009-07-03 (金) 08:00:10};
- 自分も更新の衝突が起きました。よくある事なんですかね? -- [[シャオルーク]] &new{2009-07-03 (金) 00:48:51};
- 更新の衝突によって2つ……&br;不覚です…… -- [[ホワシル]] &new{2009-07-03 (金) 00:11:22};
- >>miniさん あ、本当ですね。&br;どうも何かへんだなぁ、とは思っていたんです(本当ですよ!え?嘘………?本当!!&br;でもパソコンが使えないので修正が出来ないんですorz&br;出来ればminiさん……直してくれませんか?どうかお願いしますm(_ _)m&br;>>シャオルークさん 全く同じ……というか、これしか思いつきませんでした。&br;短編なので名前は、適当でいいかなぁ、と思いまして(笑&br;ヘルス以外は、皆適当です。(例 グレイシア=レイシア) -- [[ホワシル]] &new{2009-07-03 (金) 00:10:01};
- ラキの名前の由来が自分の考えと全く同じです(笑 それと自分の小説なんか応援して下さってありがとうございます。ホワシルさんも執筆頑張って下さい! -- [[シャオルーク]] &new{2009-07-02 (木) 22:17:24};
- 「でわ、次の方どうぞ」の事ですが でわ→では ・・・ですよホワシルさん? -- [[mini]] &new{2009-07-02 (木) 18:31:17};
- しまったっ!シャオルークさんに>>を付けるのを忘れていました。&br;それに「ラキですか」、「か」いりませんでした。&br;よく間違えてしまってすみません。 -- [[ホワシル]] &new{2009-07-02 (木) 18:00:09};
- >>リュウトさん 大丈夫!絶対ハッピーエンドで終わらせます。&br;シャオルークさん 名前が同じなんてよくありますよ♪&br;名前の由来ブ“ラ”ッ“キ”ーからラキですか。&br;赤い彼女シリーズ、面白いので執筆頑張ってください。 -- [[ホワシル]] &new{2009-07-02 (木) 08:06:43};
- ぁ…自分の小説に出てくるブラッキーの名前もラキなんです…まさか同じになってしまっているとは…ほんとに申し訳ありません… -- [[シャオルーク]] &new{2009-07-02 (木) 01:47:36};
- レイシアメッチャ可哀相;観覧車でどうなるかきになります。正夢なら最高かな… -- [[リュウト]] &new{2009-07-01 (水) 17:19:35};
- はい、観覧車です。 -- [[ホワシル]] &new{2009-06-29 (月) 22:24:07};
- 観覧車だとぉ!! --  &new{2009-06-29 (月) 06:47:49};
- いいえ、祖母の家です・・・・・この際携帯で書いていたのを一気に移しました。&br;携帯は、お金がかかるので携帯からは無理なんです。 -- [[ホワシル]] &new{2009-06-28 (日) 17:06:07};
- 久しぶりの更新ですね。パソコン直ったんですか? --  &new{2009-06-28 (日) 17:00:40};
- おわりそうになりません(ミスリました) -- [[ホワシル]] &new{2009-05-29 (金) 00:12:36};
- そろそろこれも終わります……といいたいところですが&br;まだ三日目が残っていますので、&br;まだ -- [[ホワシル]] &new{2009-05-29 (金) 00:10:56};
- そしてフィアも反撃します(笑 -- [[ホワシル]] &new{2009-05-23 (土) 17:45:58};
- サンスはフィアを攻めた。そこは、急所だった!! --  &new{2009-05-21 (木) 01:44:11};
- いいえ、それでもレイシアはヘルスと一緒だと嬉しいんです。 -- [[ホワシル]] &new{2009-05-12 (火) 00:07:15};
- レイシアかわいそうだな… --  &new{2009-05-10 (日) 01:37:25};
- フィア123票ありえね --  &new{2009-05-10 (日) 00:37:08};
- 本当です。私はレイシアが勝つと思ってました。 -- [[ホワシル]] &new{2009-05-04 (月) 23:51:08};
- 主人公より人気のあるフィアにびっくり・・・ --  &new{2009-05-03 (日) 18:33:57};
- さぁ、男達はどうなるでしょう? -- [[ホワシル]] &new{2009-04-10 (金) 19:48:36};
- さてこれから男達はどうなるのでしょう。楽しみです -- [[座布団]] &new{2009-04-09 (木) 22:59:53};
- 直しました♪ -- [[ホワシル]] &new{2009-04-09 (木) 22:45:04};
- 今度はフィナになってる… --  &new{2009-04-09 (木) 14:25:17};
- あ、本当だ、ありがとうございます。たまに間違える。 --  &new{2009-04-08 (水) 22:56:34};
- フィンって誰? --  &new{2009-04-08 (水) 19:00:04};
- あ、本当だ…直しました。ありがとうございます! -- [[ホワシル]] &new{2009-04-07 (火) 23:09:35};
- サンス弟が普通のサンダースに。 --  &new{2009-04-07 (火) 23:02:10};
- そうです。裏は危ないです。 -- [[ホワシル]] &new{2009-04-06 (月) 01:30:24};
- 路地裏はたいてい危険ってかんじがします。 --  &new{2009-04-06 (月) 00:40:53};
- >>JINさん 本当にありがとうございます!コメントでやる気が出るって本当ですね♪ -- [[ホワシル]] &new{2009-04-05 (日) 22:20:35};
- ホワシルさん執筆頑張って下さい。 -- [[JIN]] &new{2009-04-05 (日) 19:40:10};
- >>JINさん ありがとうございます! -- [[ホワシル]] &new{2009-04-05 (日) 19:34:26};
- 続き期待しています。 -- [[JIN]] &new{2009-04-05 (日) 18:57:22};
- いろいろな感想待ってます -- [[ホワシル]] &new{2009-04-05 (日) 18:53:06};


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