ポケモン小説wiki
植物園へご招待 の変更点


 作[[呂蒙]]


 この作品は、後半でアレな描写が出てきます。よって、そういった描写に不快感を覚える方はお読みにならないでください。 





 寒い日と暖かい日がかわるがわるやってくるようになった。春の足音が感じられる今日この頃である。
 大学は、2月から3月の末までの間、長い休みに入る。学生だけの特権といえよう。どう過ごすかは個人次第である。
「あー、そういえばさ、招待券がきてたんだけどさ、捨てちゃうのも、もったいなから行ってみるか?」
 結城がそんなことを言う。結城は「金の無駄だから」という理由で新聞はとっていない。勧誘がきても、あれこれ理由をつけたり、居留守を使って追い返している。しかし、それとは関係なく、チラシの類はポストに入れられていく。
「え~? まあ、好きにすれば?」
 フライゴンのナイルは興味がなさそうに言った。チケットを見ると、植物研究所といったようなことが記載されている。が、ナイルにしてみればあまり興味のある事柄ではなかったからだ。
「ん? 行くのか行かないのか、はっきりしてくれよ」
「じゃあ、ご主人が行くんなら行く」
 
 翌日、チケットと同封されていた地図を頼りに、例の植物研究所に足を運んだ。温室だろうか、ドーム状の建物が敷地の外から見える。ちょっと気になったのが「ご来訪の際には、前日までに連絡をください」というようなことが書かれていた、ということだった。
 受付で、チケットを見せ、連絡をしたものであるという旨を伝えると、普通の入り口とは違うところに通された。特別待遇ということだろうか? 結城には心当たりがなかったが、特に金銭を要求されたわけでもないので、気にはしないことにした。もし、何らかの理由で金銭を要求されそうになったら、一目散に逃げるつもりでいた。
 中から、案内役が出てきた。
「ナイル、サボテンが出てきたぞ」
「ありゃあ『マラカッチ』って言うの……」
「本日は御足労頂き、ありがとうございます。ぼくは、ここで研究員をしているメープルですかっち」
 妙に語尾に特徴があるのが出てきた。
「じゃあ、早速ですが、種子が発芽するための『三要素』をお答えいただきたいかっち」
「ん? できなかったら、お帰りいただくということか?」
「あいや、そういうわけではありませんが……」
「えーと『水、温度、酸素』だな?」
「まあ、基本的にはそうですかっち。いや、やっぱり、基礎知識がないと説明しても無駄かなぁ、なんて。学識が豊富な方で助かりますかっち」
(いや、常識だと思うがな。しかし、こんなサボテンみたいなやつにバカにされちゃかなわんわ……)

 メープルと名乗るサボテンがいろいろと説明してくれる。この施設は植物園として、一般に公開するかたわら、植物に関する研究を行っているとのこと。植物といっても、ただの植物ではなく、食用にできる植物の研究だという。
「ふーん、てことは、野菜や稲の品種改良なんかもしているわけか?」
「そうですかっち。いろいろと理解が早いんで、説明する方も助かります。やっぱり、どんな生き物も生きていくうえで栄養分は欠かせません。特に動物は食物から、その栄養分を摂取することになります、よって、食糧問題は生き物全体の問題ですかっち」
「なるほどな」
 結城とナイルにいろいろとレクチャーがされる。例えば、冷害と病気に強い稲や、荒れ地でも育っていくタフな野菜などをまだまだ試作段階のものではあるというが、見せてもらうことができた。
「やっぱり作り手が減っていくことも予想されるから、少ない労力でも、ちゃんと育っていく作物の開発は一つの課題ですかっち」
「もっともだな。ところで、農家でもなんでもない自分らに招待状が届いたんだ?」
「ああ、あれですか? あれは、ポケモンを持っている方には、お送りしているものなので、あなただけが特別というわけではないですかっち。後で、お見せしますけど、近々売りだされるオーガニック食品のサンプルをお持ち帰りいただいてですね、できればでいいんで、口コミで広めて欲しいんですかっち」
「それなら、広告を出すとか、テレビにCMを出すとかすればいいだろ?」
「それも考えましたが、やっぱり高くて……。この国は、研究開発に予算を割いてくれません……。我々も苦労しているんですかっち。そろそろ、お疲れだと思いますので、アロマの紹介をしつつ、お茶をご馳走しますかっち」
 喫茶室に通される。ここには、一般の客もいるにはいたが、数は少なかった。平日だからであろう。メープルがケーキと紅茶を持ってきてくれた。
「どうぞ。ウチで研究開発した小麦を使ったケーキと、紅茶ですかっち。あ、もちろん、お代は結構ですかっち」
 クラシック音楽が流れる喫茶室で、出されたケーキを食べる。
「やっぱり、食料自給率が低いからさ、こういうのが普及したら、ちっとはマシになるかな?」
「そうですね。やっぱり自国で必要なものは自国でなるべく賄えるようにしておくのは、大事なことだと思いますかっち」
 紅茶を飲み終えると、メープルがお代わりの紅茶を持ってきた。
「よろしければ、緑茶やコーヒーもありますけど、どうしますかっち?」
「あ、いや、紅茶でいいよ。お手数かけちゃ悪いから」
 紅茶を2杯飲むと、結城は眠気を催してきた。それほど、朝早く起きたというわけでもないのだが……。
「眠そうですね、仮眠室へ案内しますかっち」
 メープルに連れられ、仮眠室に通された。仮眠室にはアロマの香りが漂い、音楽が流されていた。部屋はベッドと小さな机が置いてあるだけの簡素なものだった。
「1時間後に目覚ましのベルが鳴りますので、その時、お迎えに上がりますかっち。では、おやすみなさい」
 メープルは扉を閉めた。
「では、他にも部屋がありますので、そこでお待ちしましょう」
「あ、うん」

 そして別の部屋に通された。部屋の内装は先ほどと同じだ。とりあえず、ナイルはベッドに腰をかけた。というのも、この部屋、椅子が置いていないのである。仮眠をとるための部屋だから、当たり前といえば当たり前なのだが……。しかし、ナイルはちょっと妙だなと思い始めていた。いくら招待したからといっても、ここまでもてなすのは少しやりすぎているようにも感じた。たまたま、招待券が来たから、今日この植物園を訪れたのであって、常連でもなんでもないし、この研究に出資をしているわけでもない。何より、体が熱いうえに、動くのが億劫になってきた。ますます嫌な予感がする。
「ふふふ、ナイル君でしたか。やっと二人きりになれましたね」
(うわぁー……。確定だよ、絶対この後ひどいことされるぞ……)
「ぼくら、植物系にとって、精液は滋養強壮の食材でもあるんですかっち。特にドラゴンものは。何が来るかは分かりませんでしたが、上客が来てくれて嬉しいですかっち」
「じゃあ、やっぱり!?」
「察しが良くて助かりますかっち。一服盛らせていただきました。というわけで、いただきます」
「や、やめろ……。ぼ、ぼくにこんなことしてタダですむとでも……」
「嫌ならやめますかっち。じゃあ、モノが飛び出た状態で、街中を歩くことになりますが、よろしいですね?」
「うぅ……」
 気持ちとは関係なく、スリットからは、雄の性器が聳えており、準備が整ってしまっていた。さっき飲んだ紅茶の中に、そういう風にさせる薬が入っていたのだろう。植物の研究をしているのだから、モノを立たせる効果のある生薬の研究をしていてもおかしくはない。
「ドラゴンのペニスってこんなに大きくなるんですね……。感動ですかっち……」
「は、早く抜くんなら抜いてよ、もう……」
「赤面して、モノを立たせているドラゴンってかわいいかっち。折角だから、写真に撮らせていただきますかっち」
 ナイルは気が付かなかったが、メープルはデジタルカメラを持っていた。体が言うことを聞かない状態では、ナイルはどうすることもできず、モノが準備万端の状態で、赤面しているというあられもない姿を写真に撮られてしまった。
「心配しなくていいですかっち。SNSに上げたりはしませんから」
(やったら、殺すからな……)
「それでは、精をいただきます」
 モノを咥えて、刺激を与えるメープル。対象物が大きすぎるせいか、全部を加えるのは無理があったようで、先端を舐め回し、時に、咥えて刺激を与えている。ナイルは早く出してしまいたいと思う一方で、それはそれで、また何か言葉を浴びせられるか、恥ずかしいことをされるとも思っていた。正反対の考えが中にあり、どうするべきか、と、頭の中でぐるぐると渦を巻くが、結局、何もできないでいた。
「んむっ、ふうぅ、なんか、あったかくって、生きてるって感じがしますかっち。結構硬くなってきているし、脈動もしているし、限界が近いんでしょう?」
「うぅ、くうぅ……。はっ……。う、うあっ……」
「んんっ、んっ……」
 一服どころか三服くらい盛られてしまったナイルに、抗うだけの力は残されていなかった。別に縛られているわけではなかったので、いつもなら死ぬ気で抵抗して何とか逃げることもできただろうが、今回はそれもかなわなかった。結局、絶頂を迎えてしまい、モノからは濃厚な白濁が吐き出されていく。その白濁をメープルはモノに口をつけて、ごくごくと飲み干していく。
「ふう、さすがドラゴンタイプ。吐き出される精の量も多くてびっくりですかっち。さすがのぼくでも飲み干すのがちょっと大変でしたよ」
(そうは見えなかったけど……)
 これで、終わりかと思いきや、そうではなかった。
「後は、ローションとして体に塗り塗りしますから、もう一発イッて欲しいですかっち」
「も、もう無理って、あっ、やめてよ!」
 メープルがナイルのモノを弄って、マッサージをすると、ナイルのモノは、すぐに大きさと硬さを取り戻した。
(うう、まだ盛られた分の効き目が切れてないんだな……)
「それじゃ、ペニスをちゅっちゅしますかっち。出そうになったら言ってくださいよ」
「ああ、もう、勝手にしてよ!」
 ナイルは捨て鉢になって、そう叫んだ。一発目で出しきれなかったのか、はたまた、盛られた効果で、精を作り出す機能が強化されているのか、二発目はすぐにでも来そうだった。
「あああ、で、出そう……」
「ふふ、そうですか。遠慮はいりませんかっち。ぼくにどばっとぶっかけてくださいかっち」
 メープルは、モノを弄って、刺激を加えると、ナイルは再び、絶頂を迎えたようで、モノから白濁が放たれ、メープルの体を白く染めていく。メープルは白濁を体に塗りこみ、ナイルの精が持つ滋養を体の表面からも吸収しようとしていた。
「こんな、立派なペニスをお持ちで、羨ましいですかっち……」
「ほ……褒められても……嬉しく……ない……」
 体力を使い果たしたナイルは眠ってしまった。

「おい、ナイル。朝だぞ。起きろ!」
「え?」
 ナイルは目を覚ました。目を覚ますとそこは自宅。そっと、股間に目をやると、そこは何ともなかった。寝床のシーツもしわが寄っているだけで後は何ともなかった。
「急いで、支度をしろ」
「え? えーっと。あ、そうか、今日から1週間海外旅行だっけ?」
「忘れてたのか?」
「あ、いや、そういうわけじゃ。ちょっと待っててよ」
「急いでくれよ」
 結城はナイルを急かし、自信は玄関で靴を履いていた。

 おわり

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