ポケモン小説wiki
時の流れ、命の流れ の変更点


[[銀猫]]
&color(red){※この作品も多少残酷な表現がありますのでご注意ください};
苦手な方はこちらからお帰りください[[TOP]]

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私は……何処に向かう為に、誰に会う為に生まれてきたんだろう。
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せめて、同じ時を、
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同じ命を、歩ませてください。

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私はムウマージの雌、って言い方は嫌いだから、ムウマージの女の子。

名前はレイス。 

ーーと言っても名前なんていくつもあった。

これは最後に人生を共にした人(ポケモン)がくれた名前。 

その人はどこにいるかって? 

1年くらい前に、先に、死んじゃったの…… 

私は霊(ゴースト)タイプのポケモンだから、年月の経過では老いて死んだりはし
ない。 
だから、先に逝ってしまわれるのも長く生きてれば、もう…慣れっこなんだけど
ね… 

私のパートナーとも言える人が先に死ぬのも
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番(つがい)となった人が先に死ぬのも… 


だけど、
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やっぱり…同じ時の流れを生きたい。

同じ命を……歩みたい。
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永遠に抱き締めていてもらいたい…


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この名前をくれた人(ポケモン)と出会ったのは、シオンタウンと言う名前の小さな
町。 

そこには……私のような、霊ポケモンが集まっている。 

なぜかって? 

そこには『シオンタワー』っていうポケモンを供養する為の塔があるの。 
専ら、私のような霊(ゴースト)ポケモンは塔に訪れる人を眺めていたり、脅かし
たりして……わ、私は勿論脅すなんて非礼な行為してないんだからっ! 
私はずーっと、と言っても半年ぐらいだけど、来る人々を眺めているだけのつま
らない日々を送ってるの。


でもでも、私にとっては半年なんて1日ぐらいにしか感じないし、それに、塔に
来た人を眺めるのも中々楽しい…と言ったら不謹慎な言い方になるかな、興味
深い…の。


だって、大切な人や愛しい人が死んでしまって、そこに来る人々の表情を見る…
…とやっぱり苦悩に満ちた顔や、泣き腫らして目を真っ赤にした人、時には墓標
の前から一日中動かない人だっている。 

私は、正直そんな人達が羨ましく思える。 
だって、その人達は一瞬の命を生きている人達だから。……言い過ぎ……でも無
いと思うわ。 


いずれ、尽きる命、だから先に死んでいった人(ポケモン)の死を悼む事ができる
と思うの。 

私は…、長く生きているうちにそんな感情が麻痺してしまった様に感じる… 


そんな自分が嫌で嫌でたまらない。


いつか私も永遠に生涯を共にできるような愛しい人ができるといいな…… 


あら? 


あれは…何かしら? 

町の郊外にある草むらに真っ黒い塊が見える…ヤミカラス? 

確かそんな種族名だったような…… 


おびただしい数の黒い鳥達で緑の草むらの一点が染まってる…… 

暇つぶしがてら行ってみようかしらね。 


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黒点の中心に見えるのは、ロコン? 

大分よくない状況みたい…… 

構図から見ると、弱って虫の息のロコン、の死肉を漁ろうとしてるヤミカラス
…こんなとこかしら?

どうしようかしらね……あんな大群を一人じゃ相手できないし、
かと言って見過ごすのも良心が痛むわね。
そうだ! こんな時こそいつも『退屈だ~』って騒いでる塔の住民に手伝ってもらおうかしらね♪
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私は町の方に向けて強い念波を送る。

――これが私達の遠距離用伝達手段になってるの。 

私達霊(ゴースト)ポケモンは、念波に特定の…そうね、言うなれば周波数のよう
な物を持ってて、発信者、位置、簡易的なメッセージを送ることができる。 

今送ったのは助けを求める『SOS』のシグナルを送ったってわけ。 

それでも、いくら近いとはいえ2、3分ぐらい時間がかかるでしょうね……それま
で私が時間を稼いであげようかな。 
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ヤミカラスの群集は獲物らしきロコンに夢中で私の接近に気付いてない。

チャンス♪

私は、暗黒弾(シャドーボール)の生成をしつつ上空から射程距離内に下降しそれ
を放つ。 

あ……撃ってから気付いたけど相手は悪タイプじゃないの…… 

不意打ちなんて一度しか通用しないし、ましてやあの集団にほぼ無意味なタイプ
の技を放って…火に油?

どうしましょう・・・ここは作戦変更!

ってことで直接あの子を救出しちゃおうかな。 

と脳内会議が終わり、暗黒弾(シャドーボール)着弾と共にヤミカラスの群れに突
っ込む。 

技そのものの効果は余りなかったものの着弾時の土煙がいい具合に目隠しになっ
てるから気付かれないで目的を奪取できそうね。 


私は最高速で突っ込み目標を……痛っ! 


何か…堅い物に衝突した? 


目線を恐る恐る上げてみると…やたら大きいヤミカラスの首領(ドン)―――ドン
カラスが蛇睨みにも劣らない迫力で私を睨んでる… 

「なんだぁ?小娘が食事の邪魔しようってのかあ?」

「失礼ねっ!小娘って歳でもないし、それにあんな弱った子を食べるなんて卑劣
もいいとこね。」

「野生に卑劣も卑怯もあるかってんだ!そんなに助けたいならお前を食ってやる
よ!」

うん、これこそ火に油どころかガソリン撒いちゃったみたいね。 

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タイプ的には不利…ね。背後にはヤミカラスの大軍、前にはボスキャラ、って感
じのドンカラス。
10万ボルトが使えたらよかったんだけど…

泣き言を言っても始まらないし、ここは…逃げる!! 


「ちょ、逃がすか小娘えぇぇ」

うん、うん、いい感じに全員追っかけてるわね。


本物の私は『こっち』なのに。 


あそこで逃げてる『私』は、身代わりで作り出した仮初の私。 


それに気付いていないカラス達を余所に傷ついたロコンを救出…と上手くいく訳
でなく、流れに乗り遅れたのだろうか? 

身代わりの私を追いかけずに残っているヤミカラス数羽と目があってしまった。 

「……」
「……」




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まだ序章といったところです。
これまた勢いで走り書きしたような作品・・・
・・・私が書きますと暗い要素ばかりになるのはなぜじゃろか?
そんな事も含めてご意見、間違い指摘、などありましたらどうぞ!
・・・・ちなみに作者は酷評も大丈夫なので辛口コメントでもあればどうぞ!

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IP:202.253.96.230 TIME:"2012-06-23 (土) 14:21:13" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E6%99%82%E3%81%AE%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%80%81%E5%91%BD%E3%81%AE%E6%B5%81%E3%82%8C" USER_AGENT:"SoftBank/2.0/001SH/SHJ001/SN353012043858651 Browser/NetFront/3.5 Profile/MIDP-2.0 Configuration/CLDC-1.1"

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