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新世代・闇を浄化する者達1 の変更点


by[[メタル狩り]]
&color(red){※注意!残酷(グロテスク)に感じ取られる模写が一部あります。};
&color(red){ 気分を害されると思われる方は、読まれるのを控えてください。};
残酷模写部分には、薄い色をかけています。それなりの度胸がある人は、
ちょこちょこ反転してご覧ください。

#contents

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*~新世代・闇を浄化する者達~ [#c7d1e5ba]

**――序章―― 【悪夢の始まり】 [#x91f5898]

***''&size(18){1.&color(red){(グロ模写あり)};};'' [#q5439f63]

「…へぇ~。こんな[[ものすごい話>http://w3.abcoroti.com/~pokestory/index.php?%E5%9C%B0%E7%8D%84%E7%B5%B5%E5%9B%B3%EF%BC%88%E3%83%98%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BA%EF%BC%89]]が本当にあったんだ…。」

一人の雄のピカチュウが、やや古そうな本を読み終えて呟いた。
時刻は既に夜の12時過ぎ。夜更かしになってまで、
そのピカチュウは本に読み&ruby(ふけ){耽};っていた。
彼が持っている本は殆ど読み尽くしてしまい、
暇になったんで、父親のデンリュウの本棚を漁って
どこからか引っ張り出してきた物だった。
ちなみに、父親から許可は既に得ている。


「…だけどこのダークライが街を壊すシーンにある、
 他のポケモン達の亡骸まで描かなくてもなぁ…。」

その本は雑でセピア色の絵が描かれていたが、
それでもピカチュウが指摘した部分。
――ポケモン達の亡骸は、十分にグロかった。
流血シーンなんかは、茶色いから血に見えないかもしれないが、
&color(lavender){夥しい血液量};のせいや、&color(lavender){原型がかなり変わり果てていたせい};で、
その残酷さは手に取るように分かる。手になんか取りたくないが。

「レンはこんなの見たらどう思うかな?
 案外ショックくらったりして…。」

ピカチュウは苦笑いして言った。
こういうのに耐性がある彼は結構度胸があるようだ。

「…この&ruby(ヘルウォーズ){地獄絵図};の時も
 こんな新月だったのかな…?」

彼は自分が座り込んでいるベッドの隣、
窓へと目線を移した。
ちょうどその晩は新月で、窓からは月光は差し込んでなかった。
いつもより暗い。気にすることではないが。
彼の住んでいるところは、雑木林に囲まれた静かな敷地だった。
場所は意外に広いものの、今じゃそこには彼(ピカチュウ)と、
レン(リオル)の家族の2組しか住んでいなかった。
数年前はまだ何匹かいたらしいが…。

「アルス~!まだ起きて本なんか読んでるのぉ!?
 遅く起きてちゃ明日寝坊しちゃうわよぉ!?」

突然彼の耳に飛び込んできたのは、彼の母親、
ライチュウのお叱りだった。
ちなみに彼の父親は家の居間でくつろいでいる。

「(大人はいいよなぁ。遅くまで起きてていいんだから…。)」

「ちょっとアルスー!まだ起きてるのは分かってるのよぉー!
 さっさと寝なさーいっ!」

「ははは…。僕が貸した本に夢中になってるようだね。」

デンリュウは落ちついた様子で微笑む。

「って、貴方が貸した本が原因なら、貴方のせいじゃないのよっ!」

「…あ、そうなるねぇ。まぁいいじゃないか。
 アルスが起きれなかったら僕らが起こしてあげれば。」

「全く…、こらアルス!!もういい加減に…」

「あー、もう分かってるよぉ!本も読み終わったから、
 僕もう寝るよ!?」

アルスと呼ばれたピカチュウは、自分の部屋の片隅にある
机の上に本を置いた。もう一回後で読むつもりだ。

「父さーん。明日もこの本借りるからねー?」

「あぁ~。借りてもいいが、なくすなよぉ?」

部屋越しにデンリュウから第二の許可をもらい、
ピカチュウはそのまま部屋の電気を消し、布団にもぐりこんだ。

「さぁてと、明日はレンと何して遊ぼうかな…?」

そんな事を考えながら、アルスは深い眠りへと落ちていった。
だが彼は、この後すぐに起こる悪夢には気づかなかった。
気づくはずもない。前触れもなく、突然の事なのだから…。


***''&size(18){2.&color(red){(グロ模写あり)};};'' [#q36f67f5]

&color(blue){(アルス視点)};

新月が歪みかけ始めていた夜中。
外の木々の辺りでは、ホーホーの鳴き声や、
何人か夜行性ポケモン達の活動音が聞こえてくる。
夜行性ポケモン達が悪気なしでも五月蝿くされると、
昼行性の僕らは眠れないのでたまったもんじゃない。
今日は五月蝿くもなかったのだが、
…何故か目が覚めてしまった。

「…何か飲みたいな。」

夜中に目が覚めたのでまだ眠気があったが、
喉も渇いていた。まずは何か飲みたい。
という訳で僕は自分の部屋から出て、居間の方へと向かった。

――数分後。

「(ゴクッ…ゴクッ…)ぷはぁ。やっぱ喉が渇いてると
 飲み物が美味しいや。」

僕は暗い居間でそんな独り言を言ってた。
ちょっと虚しい気もするが別にいい。
麦茶が冷たくて美味しい…。

「…あれ?」

僕は部屋に戻ろうとしたときに、何かの異変を感じた。

「(なんか嫌な臭いがするな…?)」

突然の臭い。それは、強い鉄のような臭い。
嗅いでいたら気分が悪くなりそうだ。これって…

「…&color(red){血の臭い};?…な訳はないよな…?」

僕はそれを血の臭いと仮定してみた。けど仮定の前に、
何で血の臭いなんかがするのだろう?まずあり得ない。

「こっちから臭うけど…、あれ?母さんの部屋?」

その臭いはどうやら、僕の母さんの部屋から臭っているようだ。
なんで母さんの部屋から血みたいな臭いが?

「母さん寝てるのかな…?えーっと…。」

僕は音をたてないようにそっとのぞいて見た。

「…………!!!???」

さっきまでの眠気はどこへやら。僕はそれほど
ショッキングなシーンを目撃してしまった。

――――顔の知らないゴーストポケモンが二人。
カゲボウズとゴーストの様だが…。
だが、それよりも大変な問題がもう一点。
…そいつらの傍らで、&color(lavender){母さんが血まみれで};倒れていた。
母さんの向かい側には…同じく&color(lavender){血まみれの};父さんまで…。
父さんの方は既にピクリとも動いていなかった。
母さんはまだ辛うじて息だけはしていた。

「けけけ…。まだ死なないとは、中々しぶといヤツだなぁ。」

「ほれ、お前の旦那さんが先にあの世で待ってるぜ。
 迎えにイってやれよ…ッ!」

ゴーストのシャドークローが母さんに…っ!

「やめろおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

…僕はいつのまにか、ゴーストの奴らに電撃を放っていた。


***''&size(18){3.};'' [#u7ff729e]

「グビャアアアアアア!!??」

アルスが怒りに任せ放った10まんボルトは、
見事にゴーストへと直撃した。…一撃だった。

「…ッゴースト!?…だ、誰だ!?」

カゲボウズの方は大分慌てているようだ。
だが、アルスには最早そんな様子は目に入っていなかった。

「父さんと母さんの仇だっ!!!!」

アルスはもう一発10まんボルトを放つ。しかし今度は
避けられてしまった。

「おぉっと!?危なかった…っ!…お前はココん家の子供だな?」

カゲボウズは慌ていた様子をなくし、
表情が怖くなってきた。言葉にもドスがかかって感じだ。

「だったらどうした!?何でいきなりこんな事を…!!!」

アルスは涙目になり、カゲボウズに質問をぶつけた。
…奴の返答は、彼が予想にもしない内容だった。

「ダークライ様からの命令なんだよ。
 『'''&ruby(ダークブレイカーズ){闇を浄化する者達};'''の血筋を
  私が復活するまでに絶やしといてくれ』ってな。
 棒読み片言で聞き取り辛かったぜ…。おっと。
 今のは失言だったな。」

「…えっ?…ダークブレイカーズって…。」

アルスは昨晩(数時間前)に読んだ本の内容をフラッシュバックさせた。

 

………――――――。


『ポケモンの世界で、平和を取り戻した彼ら7人のポケモンは、
英雄として語られている。
人は彼らを、
「'''&ruby(ダークブレイカーズ){闇を浄化する者達};'''」と呼んだ…。』


――――――………。


「…あの本に出てきた英雄達?…でもっ、それと僕の両親に
 なんの関係がっ!?」

いつのまにかアルスの涙と怒りは納まっていた。
カゲボウズは不適な笑みを見せながら話した。

「だから言っただろう?「血筋を絶つ」ってな。
 お前の母さんのライチュウは、ダークブレイカーズのリーダー格、
 ピカチュウの血筋を継いでいるんだよ。」


***''&size(18){4.&color(red){(グロ模写あり)};};'' [#l62dffa9]

「僕の母さんの先祖が…、
 ダークブレイカーズのピカチュウだってこと…?」

アルスは驚きを隠せていない様子だ。
無理もないかもしれない。とても信じられない内容なのだから。

あの本の&ruby(ヘルウォーズ){地獄絵図};の場面。
ダークライに立ち向かっていった7人のポケモン…。

ピカチュウを先頭に、ルカリオ、エーフィ、カビゴン、キュウコン、
バンギラス、ハピナスの7人だった。
おそらく先頭にピカチュウがリーダー格なのだろう。

「まぁコイツも自分がそんな大それた者だとは知らなかったようだな。
 初めて聞いたときにかなり驚いてたぜ?今のお前みたいにな…♪」

「母さんが…、ダークブレイカーズの…。 …っ!!!」

アルスは驚きに浸っていたが、ハッと我に返った。
今の惨状を思い出したのだ。

「父さんっ!!!母さんっ!!!!!」

気がついたらライチュウは白目を向き、息も弱弱しくなっていた。
&color(lavender){出血量が夥しい};せいだ。アルスはライチュウの下へ駆け寄った。
このままでは&color(red){死};――――…

「おっと!邪魔はさせねぇよ!?お前もコイツの血を引くなら
 殺す必要があるからなぁ!?」

カゲボウズが間に入ってきた…!!!

***''&size(18){5.};'' [#f3927ed9]


ライチュウをこのまま息絶えさせようとでもしてるのだろう。
カゲボウズはライチュウの前に立ちはだかり(浮いてるが)
指一本触れさせまいと言わんばかりの様子だ。

(…このままじゃ母さんが…。父さんは…?)

アルスは一方で既に身動き一つせずに倒れている
デンリュウの方へと目線を向けた。
…そこで一つの疑問も生まれた。

「…おい、父さんは何の関係もないんだろ?
 なんで父さんまで殺したんだ…?」

カゲボウズは気に食わないような不機嫌な表情になると、
デンリュウの方を睨みつけながら言った。

「けっ!そいつは俺達がライチュウを殺そうとしてたのを
 邪魔してきたもんなんでな!ちょっくら死んでもらったのよ。」

アルスの顔が一気に青くなる…。

「そんな…。父さんまで…。」

アルスはもう悲しみが湧き上がってこなかった。
代わりに沸いてきたものは…。
―――憎悪や怒りだった。

「…母さんは絶対に死なせないっ!!!父さんの仇も討つ!!!」

「へへ、無理だね。俺を倒せなきゃこいつは介抱できないし♪
 攻撃さえ当たらなければどうってことな…い…?あれ?」

気がついたらアルスはカゲボウズの至近距離にいた。早っ…。

「でんこうせっかだよ…。これだけ近ければ避けれないよね?」

「うわわわわわわわ!!??」

カゲボウズに、アルスの至近距離からの
10まんボルトが炸裂した…。

***''&size(18){6.};'' [#rae47b86]


「母さんっ!!!まだ死なないでよぉ!!!
 すぐに病院に連絡…救急車呼んでくるっ!!!」

アルスは虚ろになっているライチュウに必死で呼びかけ、
電話のところへ駆け出そうとした…その時だった。

「…け…けけ、ま…まだだ…、お前もみちづれだぁ!!!!」

瀕死だったカゲボウズが闇となって、アルスに飛んでくる!!

「うわああああああああ!!!???」

 


―――――……。

 


アルスは気がつけば、ライチュウの部屋で倒れていた。
部屋には誰一人いない。
いや、家のどこにも…、誰一人いなかった…。

「あれ…。夢…だったのかな…?母さん…?」

アルスは家中を探したが、どこにもライチュウの姿は見当たらない。
もちろんデンリュウの姿もだ。

「父さんと母さんどこいっちゃったんだろ…。」

「――アルス、コッチダ。コッチニ…。」

突然家の中のどこからか無機質な声が響いた。

「っ誰!!??」

不意に自分の名前を呼ばれ、アルスは身構えた。

「…あれ?気のせいだったかな?」

「―――アルス。キミニハナシタイコトガ…。」

「…っ!!」

また聞こえた。空耳ではないようだ。
今度は声の経路を辿ることができた。声がする先は…。

「僕の部屋…、いや違うな…。…もしかして、この本?」

アルスが部屋に入り、机に置かれている本に目をやった。
なにやらうっすらと光っているが…。

(――――フワァン…。)

突如本から光が離れ、ポケモンの形へとなっていった…。


***''&size(18){7.};'' [#q2e15638]

アルスは「きょとん」としてそれを見ていた。

「…あれ?もしかして僕?」

その光はアルスと同じ、雄のピカチュウの姿に…
というよりも、ほとんどアルスと同じ外見である。

『いや、変に考えなくていい。全部ちゃんと話すから。』

そのもう一人のピカチュウは、アルスに話しを聞いてもらうように
促すと、真剣な表情で話し始めた。

『まずは…酷となるが、昨日の現状を知ってもらう。
 …昨日の夜にアルス、君の両親は殺されてしまった。』

「…っ!!!」

アルスは驚愕する。あれは夢ではなかったのだと…。

「…父さんは母さんを助けようとしてあいつらに殺されたんだ…。
 母さんはまだ助けられそうだったのに、あいつが邪魔して…っ!」

その時、アルスは昨日の事件の最後のシーンを思い出した。

「…そういえばあの後カゲボウズが
 「みちづれ」を使ってきて…。 …どうなったんだっけ?」

アルスは首をかしげた。

『あの後私がすぐに出て行って、間一髪のとこで助けたんだよ。
 ついでに、死んでしまった君の両親の亡骸も片付けておいた。
 いつまでも残してると君にとっても酷だろうしね…。』

…今気づいたが、このピカチュウは雄なのに
一人称が「私」らしい。何やら威厳溢れるものの言い方だ。
ダークブレイカーズのリーダー格からなった性格だろうか?

「…ところで、貴方はいったい誰なんですか?
 僕と同じピカチュウみたいですけど…。」

アルスは一区切りに話を聞き終えた後、彼に質問をした。

『君は昨日、あのカゲボウズから聞いただろう?
 …この姿や若さの時、私は先陣を切って
 ダークライと戦ったのだ。この本の内容通りにね。』

そういって彼は、自分が出てきた本を指した。
――――……&ruby(ヘルウォーズ){地獄絵図};の時の
ダークブレイカーズのリーダー格のピカチュウの姿。

「…僕と母さんのご先祖様…?」


***''&size(18){8.};'' [#g1115c49]

『そういえるな…。
 …君は私の血を引いた最後のポケモンと
 なってしまったようだ。ダークライに立ち向かえるのは、
 君を含め、7人のポケモンしかいないのだよ…。』

アルスのご先祖と説明したそのピカチュウは、
真剣な表情で話を続けた。


『''数百年が経ち、再び辛い思い等を抱えるポケモン達が''

''出てくるようになった今、ダークライは目覚めの瞬間を''

''今か今かと待ち構えている。奴は次こそ世界を闇で''

''支配しようと企み、復活前にゴーストポケモンを使役し''

''私や仲間達ダークブレイカーズの血を引き継ぐ子孫達を''

''根絶やしにしようとしていたのだ。二度と邪魔されない''

''ように…。子孫達は私達ダークブレイカーズと同じく''
 
''アルス、君を含めて7人いるはずだ。世界中に散ら''

''ばった子孫の仲間を集め、ダークライの浄化に向え。''

''それがダークブレイカーズの子孫達が背負う…宿命だ。''』


アルスは黙ったまま、その話を全て聞いた。
まさかダークライが目覚めようだなんて…。
驚くようなことばかり起きてるが、昨日の惨状が
全てを物語っているのかもしれない…。

『アルスよ、まずは世界中のあちこちで生きている、
 ダークブレイカーズの血を引く子孫の仲間達を
 探すのだ。…これをお前に授けよう。』

アルスのご先祖は、懐からブレスレットのような物を
アルスに手渡した。7色の鉱石や宝石がちりばめられている。

『この「宝玉の輪」が、お前達子孫の集いを暗じてくれる…。
 お前の象徴はこの黄色い石…トルマリンだ。
 …どうやらお前のすぐそばにもう一人、子孫がいるようだ。』

アルスのご先祖がそういうと、アルスの持つ輪に変化が起きた。
石の一つ、トルマリンが黄色く光っている。
それからもう一つ…、アンバーが橙色に鈍く光っている。
アルスのご先祖が言ったもうひとりの子孫が近いことを
あらわしているらしいが…。


***''&size(18){9.};'' [#g21b3e9e]

「えっ…僕のそばにもう一人子孫が?」

アルスはアルスのご先祖が話した内容を聞き返した。

『らしいな。…アンバーは確か、ルカリオを象っていたはずだ…。
 …この近くで、君の知っているポケモンはいるかい?』

「いや、この近くにはレンしかいないけど…。」

アルスの頭の中に一人のポケモンの姿がすぐに浮かんできた。

「…多分レンだと思います。」

アルスはそう返した。
彼の幼馴染、レンはルカリオの進化前、リオルだ。
もう当てはまるのは彼しかいないだろう。

『そうか…。思い当たる節があるのだね?
 それならいい…。子孫達を探し出し、ダークライのやぼ…う…を…』

「…?ご先祖様?」

…アルスのご先祖様は、そのまま光の塵となって、
消え去ってしまった…。

「…………。」

アルスはしばらく黙り込んでいたが、何かを決したかのように
家の外に飛び出た…。

「アル。俺ならもう来てますよ。」

「!」

家のドアの側には、すでにレンがいた。
家の壁に背をあて、長く待っていたようだ。

「レン…。…っ。実はレンに伝えたいことが…」
「皆まで言わなくていいですよ。俺はアルの部屋の窓から
 話は全て聞いていましたから…。」

さすがレンだ。それなら話が早い。
だがレンは、俯きながら呟くように言った。

「[[…俺も全く同じ状況になってしまいましたよ…。>http://w3.abcoroti.com/~pokestory/index.php?%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A0%B4%E5%90%88]]
 変なゴーストポケモンの奴に母さん達を殺されてしまって…。」


***''&size(18){10.};'' [#i9d44cae]

「…レンも同じだったのか。あの晩に起きたこと。」

「そのようですね…。あの時俺のご先祖様が助けてくれなかったら、
 俺まで殺されてましたよ。危なかったです…。」

「それも僕と同じだね。ご先祖様に救われて…。」

あの後、レンの家であった出来事を聞かせてもらった。
…彼もまた、アルスと同じ惨状に出くわしたようだ。
彼の父親(ゴーリキー)と母親(ルカリオ)も殺されてしまったのだ。
前触れもなく、2人は一晩にして両親を亡くしてしまった。

「…ところでアル。その腕につけてるのは何ですか?」

レンはアルスが腕につけているブレスレットを指した。

「あ…。これは僕のご先祖様からもらったんだよ。
 なんか、子孫の仲間達が集うのを暗るとか…。」

…その言った途端、ブレスレットの石の一つが輝きだした!

「うわぁ!?いきなり光りだした…っ!?」

「石が一つ光ってますよ…?」

レンの言ったとおり、宝玉の輪にちりばめられた石の一つ、
アンバーが光出していた…。

「…治まったようだね?」

「そうみたい…。あれ?石が一つ綺麗になってる。」

アルスが見た宝玉の石は、始めに光っていたトルマリンと、
先ほどに光ったアンバーが、鮮やかの色へとキラめいていた。

「これが子孫の集いを暗じるってことなんでしょうか?」

「そうみたいだね…。…この後どうしようか…。」

「決まってますよ。俺だって悪いことは嫌いですし。
 アルだって、ダークライが世界を闇で支配しようとするなんて
 許せないでしょ?」

「それはもちろんっ!闇の世界なんてまっぴら御免だよ!」

それを聞いてレンはニッと微笑んだ。どうやら彼も
決心ができているようだ。

「んじゃ、仲間探しの旅にでも行くとしますか。
 …まずは一番近くの街にでも出かけてみますか。」

レンは家のずっと先にある、雑木林の方へ目をやった。
…ちなみにここから一番近い街には、
空でも飛ばない限り一日では着けないかもしれないほど遠い。
レンが全力で走れば一日で着けるだろうけど…。アルスには無理だ。

二人の家族は買い物したいときは、全てペリッパーの
宅配便を使っている。街になんて行ったこともないので、道すら分からない。
親から聞いた話だと、真っ直ぐ雑木林を抜けてさらに真っ直ぐ進めばよい。
と言ってたので、大丈夫だとは思うが。 

「ってちょっと待って!まさか今から行くの?」

アルスはちょっと&ruby(とまど){途惑};っている。距離が距離なのもあるせいだと思うが。

「そうですよ。もうここに居てもしょうがないですし…。
 善は急げって言いますよ?さぁアル!冒険の旅に出発ですっ!」

「なんでレンってそうノリがいいのかなぁ…って!
 行くのが早いって!ちょっと待ってぇー!!!」

二人は雑木林へと足を踏み入れた。

…こうして子孫たちがダークライを浄化するための
旅が始まりました…。
まずは仲間探しから始まります!

              
――序章―― 【悪夢の始まり】    ''fin.''
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Next>[[新世代・闇を浄化する者達2(1st)]]
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感想やご指摘などがあればお願いします
m(_ _)m

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