*愛に散った娘たち [#p1dd3161] 著者――――[[くらふたー]] ※苦手要素のある方へ この作品は、&color(ffffff,fff){ポケモン×人、自慰(♀)、強姦(♀→♂・♂→♀)、輪姦(4P、5P・共に♀→♂)、異物挿入};が含まれます。 また、戦闘による流血以上の残酷表現があります。 以上に耐えられる方が見ていただければ幸いです。 更新履歴と予定 予定は変更のこともありますのであしからず [[10・16:契りを結んだ少女と竜>#tigiri]] [[10・26:リザへの愛に壊れるリオ>#kowarerio]] [[10・31:リオ、感涙の破瓜>#kanruihaka]] [[11・06:穢れていくリザの体と心>#kegareriza]] [[11・09:壊された平穏>#kowareheion]] [[11・22:狂気となった独善>#kyoudokuzen]] [[11・29:鎮魂の猛り響く戦い>#tinkon]] 戦いの終結 散り逝くリオが託したものは…… 義の牙、義の炎 蒼に還る ---- &aname(tigiri); 歓声と共に無数のコインが宙を舞う。その人々の輪の中心にいるリザードンは、それを見て疲弊と満足感の入り混じった息を漏らす。 リザードンの前にいた青年は疲れきった表情で、人ごみの中に消えていく。 「ふぅ、今日も何とか勝てたな」 つぶやきながら、西日を眺めゆっくり息をつく。 夕日は沈み、その余韻の赤を湛える空。薄暗い公園の片隅のベンチの前は、リザードンの尻尾の炎でわずかに明るい。 「みんな、今日もありがとうね」 リザードンの前にたたずむベンチには、盛大に膨らんだ袋を握り締めた少女。袋の中身は先ほど彼女たちに投げられたコインなのだろう。そして左右には数匹のポケモンの姿。 ルカリオ、サイドン、カイリュー、レアコイル。少女も含めどの者も疲弊してはいる。だが、歴戦を経て相当の実力である様子も伺える。 それはどのポケモンもそうなのだが、リザードンから伝わってくる雰囲気は他の五名と比べても圧倒的である。 「明日もよろしくね、みんな」 少女は一匹一匹をねぎらう。その言葉に、リザードンは特に嬉しそうに応える。 リザードンの翼を借り、少女は街の外れまで飛ぶ。そこは獣道すらなしていない雑木林の入り口である。 「リオちゃん、大丈夫だよね?」 少女はリザードンをボールにしまうと、入れ替わりにルカリオをボールから出す。ここに入るところを見られてはいけない。波動を感じられるルカリオの特性はどうしても必要なのである。 ルカリオは辺りを見回し、大丈夫とうなずく。それを見て安心した様子で、少女は林の中に姿を消す。 少女には父がいる。とある有力な一族の家系を継いだ権力者である。権力欲の塊のような人物で、更なる権力を求めて少女には別な有力者の息子と婚約させていた。だが、少女はそれに納得せず家を飛び出したのである。 当然、権力のために用意した婚約者なのだ、少女が相手を愛せるかなど問題にはしてない。そんな父は少女の出奔を許すわけがないであろう。少女を連れ戻す追っ手を放つのは時間の問題である。 だが、過去に傷を持つのは彼女たちだけではない。彼女を連れ出した雄のリザードンのリザも、父にとっては同罪であろう。雌ルカリオのリオ、雌サイドンのサイ、雌カイリューのリュー、そして種族柄無性別のレアコイルのイルもそれぞれに過去に傷を持つ身である。 心に傷を持つ身同士で息が合うのは早かった。お互いの敵と協力して当たるため、彼女たちは手を取り合うことを決めた。 しばらく流浪の旅に身を任せ、着いたのは自殺の名所として知られる樹海。その中に小屋を構え、近くの町で見世物のポケモンバトルを行いながら日々を過ごしていた。 そこまでの贅沢はできないが、今のところはそこそこ充実した日々である。 樹海に入って歩くこと数十分。せせらぎをまたぐように小さなログハウスがたたずんでいる。 昼でも木々に遮られて光の差すことのないこの地。まだ十五にもならない少女がどうしてこのような場所に追い込まれなければならないのか。 だがそれでも少女は苦しい顔は見せなかった。それどころか随分と楽しそうである。 ログハウスの中は物らしい物はほとんど無い。入浴代わりのウェットティッシュのケースの山と、分厚く二重に重ねられたせんべい布団だけである。おそらくは少女が睡眠を取るためだけの場所なのだろう。 少女はウェットティッシュを一つベッドのわきに寄せると、おもむろに腰のボールを外し始める。 「さて、と」 最後の一つ、リザの入ったボールを取った瞬間だった。少女の目は歳相応の幼い可愛らしいものから、欲望に駆られた獣が持つものに変貌した。 「リザちゃん!」 少女はリザをボールから解放し、抜け殻となったボールを他の四匹同様ウェットティッシュのわきに並べる。 リザもまた瞳に欲望をほとばしらせていた。それを見て少女は嬉しそうにうなずく。 「まずは体をきれいにしてからだよ」 言いながら少女は上半身に着ていた長袖シャツを脱ぎ捨てる。未発達な胸にはまだ下着はあてがわれていない。だが、この透き通るような肌は、いくら体つきが幼くても男性を魅了するには十分である。 リザは少女の姿に、待てないとばかりにすでに喉を鳴らし始めている。準備万端とばかりにウェットティッシュのケースを手に握っている。それにせかされるように、少女は一気にGパンとパンツを脱ぐ。 そこまでがリザの我慢の限界だった。そのときには既にティッシュを一枚引き抜いていたリザは、欲望に突き動かされるままに少女を押し倒していた。 爪を立てないように注意しながら……リザは少女の体を丁寧に拭いていく。誰が見ても異様な光景であろう。 だが、少女に嫌がる様子は無く、むしろその手の進行から体に伝わる感触をも楽しんでいるように見える。 首筋、肩、胸、背中、腹、そして秘所……。リザは何枚もティッシュを取り替えながら、上から順に丁寧に拭いていった。 少女の体を十分に拭き終わった頃には、リザの足元にはティッシュが山を成していた。少女もリザも時が来たことに胸を高鳴らせていた。 「じゃあ、場所チェンジね」 少女は布団から身を起こす。リザは入れ替わりにベッドに仰向けになる。脚を伸ばすと、その間に隠れていた赤黒い一物がその姿を誇示する。 リザの肉棒は、その心臓の鼓動にあわせてゆっくり揺れている。少女はその根元をつかむと、その先端に唇をつけた。 ぐっと、リザは軽い嬌声を上げる。それで火がついたように、少女はリザの肉棒の表面を満遍なく舌で侵略し始める。吹き出し口からくびれの部分、裏側、根元まで。リザは少女の舌に肉棒を撫でられるたびに声を上げる。 リザは下っ腹の奥で、刻一刻と燃え上がっていくものを感じていた。息をするたびに、全身を突き上げるものを感じていた。 したたる先走り、かすかな体のけいれん。あらゆるものを逃さず感じ取った少女は、その瞬間肉棒のくびれまでを一気に口の中に吸い込む。 さすがは実力派トレーナーとして街角のバトルで売れるだけのことがあり、鋭い。決壊のタイミングは少女の洞察どおりであった。リザは絶叫と共に絶頂の汁を吹き上げる。狂ったように暴れるリザの肉棒を、しかし少女はしっかり握り締めて制御する。 当然、少女の口はリザの悦びを受け止める準備をしていた。だが、これは何度経験を繰り返したところで大型ポケモンを相手にする小さな少女。その口に収まりきらず大量に口元から吹きだす。リザードンの脚のつき方ゆえ、左右に飛び散った精液が頬と内股しか汚さなかったのは計算通りだが。 「ふぅ……」 少女は全てを飲み干して息をつく。頬を手で拭うと、手についた液も名残惜しげに舐める。もちろん、リザの内股も。 その間はおよそ数分。リザの性器は勢いを落とすことを知らない。それを見て少女はますます笑みを深める。 「それじゃあ、私のほうもお願いね」 少女はリザの体を乗り越えて、壁際に並んで仰向けになる。まだ息は荒いが、リザは意気揚々と起き上がる。 最初の一番溜まった段階の射精では、少女の膣では納まりきらないのである。飛び散った精液を始末する余力が残ってない限り、シーツが悲惨なことになってしまう。洗濯まで考えるとここまで計算しなければならない。 リザは少女の体をベッドの中心に寄せ、それぞれの手で少女の左右の腿をつかむ。その先に見えるのは愛液に濡れた少女の秘所。 一気に首を伸ばし、その割れ目に舌を這わせる。 「ああっ!」 それだけでも少女は盛大な声で喘ぐ。何度も繰り返しているというのに、やはり幼さゆえか弱い。滴り吹きだす愛液の量。ここから先はもはや計算をしたところで体の制御が利かない。 既にシーツには、布団には盛大にしみが広がっている。それでもリザの舌から解放されない限り、少女は体の自由が利かない。 「うあぁぁぁ……」 愛液の味に満足したリザは、何の前触れもなく舌を離す。既に悦楽の淫獣と化し、シーツの汚れを気にする余力も消えた少女。唐突に快楽から突き放された空虚感に無念の声を漏らす。 初めての夜は完全に主導権を奪われていたリザだったのだが、彼のほうは回数を繰り返す内にどんどん強くなっていったのである。 それに対して舌だけでも気力を奪われきった少女。かすかに開いた瞳は、やり場のない欲望と切なさに潤んでいる。 ここで意地悪く突き放したままでのた打ち回る姿を観察するのも一興、リザは一瞬そうも思った。だが、己の下っ腹に未だに溜まっているものは強くせっついてくる。 リザは少女の脚を引っ張り体を引き寄せ、先端を膣口にあてがう。その段階で少女は体を盛大に弓なりに反らす。 「ひあっ!」 金切り声はログハウスの中ばかりか、無人の樹海をも広く切り裂く。この快楽に苦渋する顔もまた別の楽しみがある。 そんなことを思いながら、リザは少女を自らの体で覆っていく。胸と胸が重なり、少女はさらに体を震わせる。 さて、ここからは一直線。快楽という名の地獄の底に叩き込むだけだ。 「うくぅっ!」 鋭いものを一気に体の奥までねじ込まれた衝撃。少女に与えられた反応のレパートリーはあまりに少ない。一方のリザも、今度は強烈なまでの肉棒の締め上げに遭い余力が無い。元が弱かった以上、ここまで耐えられる時点でも満足といえば満足なのだが。 「ひゃ! うあ! あうっ!」 ここからはリザ自身も既に半ば制御が利かなくなっていた。発達しきるまで今一歩及ばない少女の秘部を嬲りまくり、その体を感じる。 「あぁぁぁあああっ!」 リザの陰部に少女の熱い体が吹き上がる。それがリザへの決定打になった。少女に一瞬遅れてリザも断末魔を上げる。 こうべを垂れてリザは息を荒げる。少女は終局の満足感に恍惚とする。しかし、それは十数秒しか続かなかった。 わずかな休息でも復活には十分だったらしく、首を上げたリザは再び腰のピストン運動を開始する。 「ひゃあぁぁぁあああ!」 少女の中に放たれたリザの熱い汁は、かき回されて外に飛び散り始める。そこでリザは三度目の絶頂を迎える。 精液は今度は少々飛び散るではおさまらず、膣口から四方八方に吹きだす。吹き出した精液はリザの内股を伝わり、シーツに滴る。シーツ自体は白なので今は目立たないが、後で乾いたときに黄ばんだ色になるであろう。 それでもなおリザは狂気に突き動かされ、繰り返し精液を吐き出し続ける。 &aname(kowarerio); 朝日は差さないが、時計のベルは確実に朝を告げている。少女がリザたちに食事の準備をする間、リザたちは外で適当に時間を潰していた。 リザはログハウスの下を流れる渓流の水を汲み、自慢の炎で沸騰させる。そのお湯でタオルを濡らし、昨夜からの行為による汗や精液を拭う。記憶が途切れるまででも十回以上抜いた上に、起き抜けにも一発吐き出したのだ、きれいにしなくては。 「リザ君」 半分寝ぼけが入ったような表情で後ろから声を掛けてきたのは、リオである。リザは右脚を拭き終えたのを確認すると、すっとそちらに顔を向ける。 「リオか。何か調子が思わしくない感じか?」 「……そうね」 拭いたとはいえ未だに精液のにおいが残るリザ。眠気と不満が突き刺さるような雰囲気である。 「毎晩毎晩リザ君のあんな声聞かされちゃ、眠れるものも眠れないよ……」 「まあそれは……悪いとしか言いようがないな」 リザは苦笑してごまかすと、タオルを絞って体の掃除を再開する。 「あいつもその辺は気付いている。お前たちもあいつにとっての俺みたいな相手が必要だってな」 「うん。まあ、私にもそうなりたい相手がいないわけじゃないけど」 リオは不満げな表情のまま目線を下ろす。下腹部から腿にかけてを覆う青い毛並みが目に入る。そこに隠れた割れ目には、未だに他者の侵入を許していない。 「なら、今度会ったときに声を掛けてみろよ。言葉は通じないけど、俺も頑張ってあいつに頼み込んでみる。一緒になれるといいよな」 そう言ってリオに軽く笑みを見せると、リザはタオルを肩にかけて小屋に戻る。言葉の端々に優しさと快さを滲み出す姿に対し、しかしリオの表情にはますます影が差す。 「リザ君……あの人間のこと、いつの間にか『ご主人』って呼ばなくなったよね」 扉を閉じたリザの背中には、リオのかすれるような声は届かない。リオの頬に一筋の雫が滴る。 「リザ君……私のその相手は……」 リオはびくりと体をけいれんさせ、秘所を右手で押さえる。そちらもいつの間にかすっかり濡れきっていた。 「あ……ああっ!」 へなへなとその場にへたり込むその間にも、リオはその場所をさすり続ける。徐々にだが確実に、指は割れ目の中に侵入していく。 残された力を振り絞り、リオは立ち上がる。ここで果ててはその処理が大変だ。せめて果てるなら渓流の上で……。渓流に深さはないが、激しく飛び散ったとしてもリオの愛液を全て流すには十分であろう。 「リザ君っ! リザ君っ!」 既にリオの理性は完全に肉欲の下に崩壊していた。手首は激しく上下し、指を広げる。ここでひざを折っては最悪尻も流れに浸されてしまうが、もはやリオに立ち続ける余力は無かった。 「リザ君ーっ!」 渓流からしぶきが吹き上がる。リオは上半身を弓なりに反らし、ゆっくり流れの中に倒れる。まだそこまで濡れることを気にする必要はない季節だが、それでもやはり少し冷たい。 今のリオは半死半生と形容する他無い。半開きの目のまま水びたし、上体を起こすのがやっとである。股間から手を離すことができたことだけは幸いだろうか? 「リザ君……どうして……」 今の間の自慰のおかげで、リオの体は雄を迎える準備は万端である。だが肝心の雄の当ては無い。一夜にして少女のものになって、以来気付いたリザへの気持ち。毎日こうして切なさと自慰の快楽だけに涙する日々である。 「あーあ、いつもいつも大変だな」 「サイ君……」 雌でありながらやたらと野太い口調と声。リオは水を滴らせながらゆっくりと立ち上がる。リオのリザへの思い、知らないのは既に少女とリザのみ。今更サイに見られても慌てる理由が無いのである。そういう意味では、サイだけでなく一緒に現れたリューも同じところがあった。 「リザの奴、本当に鈍感もいいとこなんだからな」 「仕方ないよ。リザ君にはあいつがいるから……」 「リオ姉さんはそれでいいんですか?」 リオを姉呼ばわりするリューの口調は、穏やかで落ち着いている。少女の元に来たのが後なのでそうしているのだが、これではどちらが姉だかわからない。 「リザ君の気持ちは私たちがいくら出て行ってもあいつからは離れない……。私たちにできることは、せめてリザ君が幸せになってくれることだけ……」 「ったく、馬鹿真面目なやつだ。雄ってもんは何匹雌がいたって満足しないもんだぜ?」 「そうですよ。まして、毎日朝晩それぞれで十回以上出しているリザ兄さんならなおさらですよ」 「あいつ一匹の雌じゃあリザの体は受け止めきれねえ。俺らがおこぼれ貰うくらいバチは当たらねえよ」 リオは黙って顔を伏せる。握り締めた拳が震えている。確かに心も体もリザを求めているのは確実であるが……。 「リザ君の気持ち抜きにそんなこと……」 「あーあー! まったくお前は優等生なんだから!」 「リザ兄さんの気持ちは大事ですけど、だからリオ姉さんや私たちの気持ちはどうでもいいんですか? リオ姉さんはいつまでこの状況に耐えられるんですか?」 いつまで耐えられるか……リューのこの問いに答えるすべは無かった。確かにこのまま続けば、いつか理性が崩壊してリザに襲い掛かるかもしれない。 実力的にも相性的にもリザを襲ったところでリオではどうにもならない。しかももしその気持ちが明らかになれば、それが成功しても失敗してもその後リザと一緒にいることは出来なくなるだろう。 「リオ、いくらリザでも俺らにイルを加えたチームでかかれば流石に落ちる。あいつも俺ら四匹全員を追い払うようなことはできまい」 「作戦はもう考えてあります。イルさんも協力してくれますから、あとはリオ姉さんが協力してくれれば」 「お前がキーになるわけだから一発目はお前にくれてやるよ」 「みんなでやれば流石にリーダーも観念しますよ」 左右から嵐のごとく言われ、徐々にリオもその気になってきた。それが表情に少しずつ出始めたのか、サイとリューは顔を合わせてうなずく。 「よっしゃ、じゃあ強姦いくぜ!」 サイは意気揚々と声を上げた。 &aname(kanruihaka); リオはイルを引き連れ、音を立てないように気をつけながら扉を開く。扉の前ではサイとリューがリオの声を今か今かと待ちわびている。 リザ君……。リオはつぶやく。 少女が寝るためだけの場所のため、扉の中は壁にまったく仕切られてない。当然、そこにいる少女とリザの光景が飛び込んでくる。 「ん……」 昨夜意識が途切れたときの格好のままの少女がリザと口付けをかわしている光景が。起き抜けだというのにリザは容赦なく少女に体を求めている。 「リザちゃん……朝は勘弁してよ……」 少女は半ば呆れ気味である。口を離しての第一声はそれである。リザもそれに同意すれば恐らく少女は終わらせるであろう。しかしリザの股間には肉色の雄がいきり立っている。 「気持ちはうれしいけど、一日持たなくなっちゃうよ……」 言いながらリザの腕からするりと抜け出す。事実、昨日も昼過ぎくらいから少女の指示が鈍くなり始めていた。それはわかっている。しかしリザは完全に肉欲優先で大きく首を振る。お前に拒否権があるとでも思っているのかと、もう一度抱き寄せようと腕を伸ばす。 その瞬間、少女の呆れ顔はリザの目の前から消える。いつもなら呆れながらも、仕方なく体を許すはずである。空を切った腕に振り回されて体勢が崩れ、少女を探し始めるまでに一瞬の間が空く。 「リオちゃん?」 呆けたような怯えたような、そんな少女の声。リザが振り向いたそこでは、少女がリオに抱きかかえられていた。 へ? リオ? リザの口からも少女があげたような声。リザは少女を取り戻そうとそちらに足を動かそうとする。 だが、右脚が動かない。そればかりか感覚さえも奪われたのがわかる。がくりと体が右に傾く。 イル君、お願い。そう言ってリオはリザの右腕の下をくぐる。放り投げられたように倒れる少女の体を、イルは三つの体の磁石を総動員して受け止める。 視界が激しくぶれ、左脚に残っていた床の感覚も無くなる。それで始めて宙に浮かされたのがわかる。 ぐ……。布団の上にたたきつけられてようやく、リザはリオが得意とする格闘技で投げられたのがわかった。その後も残る衝撃で体が利かず、肉棒が天井を指す姿が晒される。 リオ、いきなり何をする? 数秒の後に起き上がろうとするリザ。体型が災いして首しか上がらなかったが、それでもリオの横顔は見ることができる。 リオ……? リザの肉棒を見つめるリオの血眼。まさかという不安は的中、リオはリザの肉棒に手を伸ばす。ぎゃあ! リザは悲鳴に近い嬌声を上げる。 サイ君、リュー君! うまくいったよ! リオはリザの雄をしごきながら叫ぶ。その瞬間、大型ポケモンが歩くことによる床の悲鳴が響き始める。リザの声とのハーモニーが耳を引き裂く。 「みんな、何をする気?」 恐怖といおうか絶望といおうか。既に少女もリオたちが何をしようとしているのかは目に見えているだろう。しかし、どこかでそれを認めたくなかったところでもあったのだろうか? お前ら! 何を始める気だ! そんな馬鹿な真似を! やめろ! リザ君のこと、もう我慢できない……。毎日毎日、お前の声で独り抜いていたんだってのによ。リザ兄さん、私たちの気持ちを考えたことは無いの? 何をしたって俺の気持ちはお前らには行かない! お前らの幸せになる権利を捨てるのか! 体だけだって十分だよ……。そんなのはお前のいいわけだな。リーダーだけじゃなくて、私たちも一緒に面倒見てくださればいいじゃないですか。 リザの顔からどんどんと血の気が引いていく。複数の異性を玩具のように扱いまわすなど、リザの責任感と正義感が許さなかった。だがそれらは既に風前の灯。巨根の先端にはリオの膣口があてがわれている。 「みんな、私だけずっとごめん! ちゃんといい子見つけてあげるから、リザちゃんだけは!」 なによりも、自分は少女のものであり、少女は自分のものであり、そういう関係を壊したくなかったのである。少女も同じ気持ちだったらしく、懇願する目には涙が浮かんでいる。 私たちだってリザ君じゃなきゃ嫌なのに……。俺らの権利はガン無視ってわけか。イルさん、少し懲らしめてあげてください。 リオとサイが不満の声を漏らしたのを見て、リューはこれも想定通りとイルに指示を送る。イルの体は二つのサブユニットとそれらを含めた全身を操るメインユニットの三つに分かれている。二つのサブユニットは既に少女の両手を縛り付けている。リューの目線は残るメインユニットから少女の秘所にスライドする。 それが事前の申し合わせの合図だと判断し、イルはメインユニット御自ら少女の秘所に近づいていく。そしてその頭に刺さった(ように見える)ひときわ長いネジで少女の膣口を破る。 「いやあぁぁぁっ!」 絶叫を押し出したのは痛みや快楽だけではない。リザ以外の体がそこに入ったという事実が一番大きい。たとえ深さはそこまででなくても、少女の心に傷を刻み込むには十二分だった。 イル! 何しやがる! 一番大切なものに手を出された、リザの怒りの血眼と怒声。しかしその勢いは一瞬にしてそぎ落とされる。リオの手に肉棒をなで上げられたからである。哀れみを感じるほど力の抜けた絶叫を上げ、屈辱に涙目になる。ここを制圧されては、リザは完全にリオたちの言いなりになるしかない。 「リザちゃん……いいよ、我慢しなくて……」 気がついた瞬間、少女はリザに許しを出す。そんな、お前まで……! リザの理想の世界が音を立てて崩れていく。少女までもリオたちを認め、独り自分だけが運命にもてあそばれる。それでもなお、魂まで売り渡すものかとリザは拳を握り締める。 あとはリザ君だけだね。拳握り締めちまってよ、抵抗する気か。かわいいですね……いつまで持つでしょう? リザを押さえ込む三匹は、何を示し合わせたのか目線を合わせてうなづく。リザの腹の上に手を当てると、リオの胸のとげが青く光り始める。何かの波動を読み始めたのがわかる。そして数秒後、再び頷く。 リザ君は胸とあごの付け根が弱いみたい。それを聞いてふっと抜けたリザの吐息。まるで魂を抜かれたかのように呆けた表情に変わる。それが終焉の鐘であった。サイとリューはリオに言い当てられたリザの性感帯に手を伸ばす。 ぐあぁぁぁっ! 無念が入り混じったリザの悲鳴。時に優しく時に荒く、サイとリューの愛撫の息の合わなさが、逆にリザの理性を突き崩していく。リオの膣口にはどんどんリザの先走りが染みこんでいく。あっ……ああっ……! よだれがあふれようとするリザの開かれた口。リオはそれを見て後頭部に手を伸ばし、長い首の先の頭を引き寄せる。そしてその口の中に舌をねじ込む。 リオ、俺らだってやりてえんだ! 早くしてくださいね、リオ姉さん。 本当なら心ゆくまで舌でかき回し、リザの口の中もさらにさらに堪能したかった。さすがにこうも左右からせっつかれては叶わないが。それでも涙で視界がぼやけるほどリオは感極まっていた。 たとえリザ君の心が私になくてもかまわない。たとえ望まれなくても、リザ君にこの体をささげられれば十分。そんなことを思いながら、リオはゆっくり腰を下げ始める。 うぐぅ……。口が封じられて言葉になってはいないが、リザの苦痛と快楽へのうなり声は確かに聞こえた。しかしそれはリオを止めるには至らず。途中で処女膜に当たる感覚はあったが、リオは変わらないペースで腰を下げて惜しげもなくそれを破る。 一度味わったことがある感覚なのだ、その意味するところはリザもよくわかっている。確かに少女と過ごす間は彼女たちを完全にないがしろだったのは悪かった。それがリオたちをここまで思いつめさせるとは……。肉棒が完全にリオに飲み込まれた頃には、リザの胸中は怒りから自責に変わっていた。 リオの締め付けにサイとリューの愛撫、それでもリザは最後の抵抗を続ける。体は決壊しても心だけは屈するものか。波動を読む力のあるリオにはしっかりその思いは届いていた。 それでもありったけの理性を振り絞っている状態。リオもまた壊れそうな理性の中、リザの頭を押さえていた手の片方を放し、鎖骨を優しくなでる。それでリザの理性は完全に崩壊した。 がぁっ! リザは雄たけびとともにリオを下から一突き。リオも悲鳴を上げて上半身を弓なりに反らす。しかしこれだけの攻めに狂ったリザは、激しく何度もリオの体を突き上げまくる。リオの体は激しく上下に揺さぶられ、あえぐことさえ許されない。その勢いに巨体であるサイとリューでさえ突き飛ばされてしまう。 ぐはあぁぁぁっ! ひとしきり大きな絶叫とともに、リザの突き上げは止まる。リオの秘所からは猛烈な勢いで白い汁が吹き出す。息が切れると、リザはがっくりと頭を布団に寝せた。 &aname(kegareriza); 「ずいぶんいっぱい出してくれたね、リザ君」 リザの腹の上に覆いかぶさり、リオも息が荒い。一方のリザはというと、こちらも息を荒げて動こうとしない。リオのとどめの一言が相当胸に刺さったのか、リザは悔しさに拳を握り手を震わす。 「でも今まで我慢させられた分は大きいからね、このくらいじゃ満足しないよ」 そういい残してリオは立ち上がる。三匹でかかった攻めは相当なものだったらしく、肉棒はいまだに衰えようとしない。リザもリオもそれを引き抜く刺激に身を震わせる。リザの肉棒を伝わり、入りきらなかった精液がたれていく。俺はもう終わりだと、リザは屈辱に涙する。 「さて、次は俺の番だな」 床にたたきつけられていたサイが起き上がり、リザのわきにやってくる。終わりはまだあまりに遠すぎることを知らされた瞬間である。一度では満足する様子のない相手を三匹、しかも自分にはそこまで気がないのに相手にしなければならない。現実は容赦ない。 リザはすまなさを目線にこめて少女のほうを向く。あいかわらず両腕はイルに押さえつけられているが、秘所は既に解放されているのだけは幸いである。少女の目線からは相変わらず「いいよ」という雰囲気が伝わってくる。一方のイルはというと、目つきや体の震わせ方から相当爆笑しているのがわかる。それが一瞬リザの怒りの感情に触れる。それは一瞬で中断させられたが。 「リオのやつは先にオナニーしてたから良かったけどな、俺は準備がまだだ。しっかりほぐせよ」 「サイ君、ちょっと言葉選んで……」 表情を崩すリオを尻目に拳を握り続けるリザの手をつかみ、自らの秘所にあてがう。お前の手で気持ち良くしてくれということであろう。 「断る」 リザは握った拳の手首を曲げ、サイの秘所から離す。いくら一度は別の異性に体を落とされたとはいえ、それは理性が崩壊した後の話。理性が残っているときまで相手に快楽を与えるまねなど、今度こそ自尊心が許さない。 「強情だな。だが、いつまで続くかな?」 サイはそのいかつい顔を器用にゆがめて、妖艶さと悪さが同居した笑みを浮かべる。 「言っておくが俺の締め付けは相当だって自信がある。俺の指が太いってものあると思うけどな、オナニーしてて指が痛いって話は聞かねえ」 「御託はいい。どんな手でこようと俺はそこまでは落ちない」 「そうか、言ったな?」 サイがさらに笑みのあくどさを深めたのが見える。少々放置されたリザの肉棒は、多少勢いを落とし始めている。サイはまずはそれを上から下に舐め上げる。リザはびくりと盛大な反応を示した後、悔しげに顔を横に向ける。 なにはともあれリザの肉棒は勢いを取り戻した。サイはその巨根にごくりとつばを飲むと、自らの秘所に先端をあてがう。そして片手で根元を押さえながら上半身をゆっくり覆い被らせ……。 「食らえ!」 一気に自らの腰を突き出す。肉棒は逃げるところもなくサイの膣口も処女も突き破り、最奥部に到達する。 その瞬間だった。リザはびくりと顔をしかめると、まるで魚のように口をぱくぱく開け閉めし始める。まぶたは開いたが白目を剥いたまま、涙は滝のごとく止め処もなくあふれる。 「リザ兄さん、どうしたんでしょう?」 「うーん、言うんならその……大事なところが岩盤で挟まれたような感じかな?」 リオはいまだに秘所を押さえ、リザの体の余韻に浸っている。その幸せそうな顔とは対照的に、リザは地獄の苦しみの表情を浮かべる。やめてくれ、やめてくれと、リザは声にならない声を上げ続ける。 「リザぁっ……このくらい覚悟してたでしょぅっ?」 「や……やめ……!」 「一気にスパートかけるよぅっ? 覚悟しなぁっ?」 「や……」 やめろ! この状態で動かれちゃ、死ぬ! リザはサイに叫ぼうとするが口が回らない。仮に回ったとしても聞くわけがなかったし、言い終わる前に処刑が始まることは目に見えていたが。 「ひぃぃぃいいいっ! ひぃぃぃいいいっ!」 リザは声を嗄らさんとばかりに叫び続ける。それだけサイの締め付けとピストンが激しかったらしい。ごりごり音を立ててリザの肉棒がきしむ。 「いっぱい出したなリザ……流石だぜ」 気がついたときにはサイは自分の体をリザから少し浮かせていた。いつの間にか意識が飛んでいたが、どうやら射精まではおこなったらしい。 「サイ姉さん、調教もほどほどにしてくださいね。これじゃあ私の番はしばらくお預けじゃないですか」 ベッドから降りたサイと入れ替わりに、脇に立ったリューがリザの股間を覗いてくる。やっとやっとで頭を上げてみれば、肉棒は力なくしおれて横たわっている。 「まあいいだろ。お前だってほぐす時間が必要なんだからな」 言いながらサイはリザの手首をつかみ、リューの秘所にあてがう。長く喘ぎや悲鳴を聞き続けてそこは湿り始めてはいたが、締まり具合から準備はまだまだ万端とは言えない。 「と、別にほぐさなくてもいいか。さっきの地獄をまた味わってもいいんならな?」 「てめえ……」 リザは苦々しげにサイを睨もうとするが、その瞬間リューの口付けに遭う。サイにかリューにか何かを言おうと口ごもっているが、侵入してきた舌に邪魔されて上手く言葉が出ない。 何もいえないまま、リザはリューの膣口に指を入れ始めた。自分はここまで落ちたかと悔しがる一方で、これ以上先ほどのサイのような惨状が続いてはたまらない。 「あっ……」 リューはあっさり声を上げる。高らかな可愛らしい声である。よく落ち着いて考えればリオやリューは異性として選ぶには悪い相手ではない。それでも少女への気持ちが揺らぐわけではなかったが。 「ほら、リオ、手伝え」 「うん、そうだね」 サイの声が上がると、リオはリザの体を乗り越える。二匹は向かい合う姿勢になる。 「リザ君、早く元気になって」 「リューだって待ちかねてたんだ、しっかりしろよ」 左右から矢のように並べ立てると、リオとサイは示し合わせたかのようにリザの肉棒に舌を走らせる。 「ぎ……」 さんざん苛められた後だというのに、リザの肉棒は再び動き始める。先ほどのような顕著な動きではなかったが、それでも確実に動いている。 「復活早いな。流石だぜ」 気がついたときには肉棒に血が通い始めていた。ここまで来るとその先は早い。先ほどと比べたらまだ少し勢いは落ちるが、リューの中に入れば完全復活するであろう。 「それじゃあリザ兄さん、始めましょう」 いつの間にか口を離していたリューは、それを悟ったようにベッドに乗る。リオとサイはベッドから降り、リューに肉棒を譲る。 「がは……」 ここまでくると流石にリザも諦めがついていた。リューがゆっくり腰を下げてくるのをおとなしく受け入れる。処女も突き破り、腰の振りにも正直に喘ぐ。 「リザ兄さんっ! わかってくれて嬉しいっ!」 「ふあっ!」 リューが叫んだ瞬間、リザも腰を一突き突き上げる。その瞬間、リザはこの朝四回目の絶頂を迎える。リザは力なく首を横たわらせ、リューもベッドから転げ落ちる。しかし行為のおかげでリザの性器は再び勢いを取り戻していた。再び気力を取り戻したリオはそれを見てうなづき、意気揚々と自らの秘所をあてがう。 長かったような短かったような快楽地獄。いつの間にか意識は途切れ、時間に取り残されたような感覚である。樹海の中のため相変わらず小屋の中も暗闇。その中ではリザの尻尾のともし火だけが頼りである。リザ自身もどうなっているのかは知らないが、この炎だけは単に丸太や布団につけても炎上はしない。 のどが渇いたし、何より腹が減った。リザはめまいが残る中立ち上がる。ベッドから快楽にもだえたまま意識を失ったリオが転げ落ちる。 何時だ……? 少女が買ってきてから随分長いこと使ってきたため、リザも何とか目覚まし時計の示す意味は読めるようになった。長い時間遊ばれているような気がしたが、まだ七時半……一時間しか経ってないのか? と、それともこれは二周して一日って意味だから、もう夕方? あるいはさらに半日経過して明日だと思ってた日の朝? ……もう知るか。 全身が精液と愛液にまみれて、心持としては良いといえることはない。愛液が少女のものだったら別にいい、むしろ幸せなのだが、気持ちの無い三匹からのものであるから仕方ない。罪悪感ばかりが先行する。少女とイルの姿が見当たらないが、とりあえず床に転がっている同じく全身精液愛液まみれの三匹を起こすことにした。 「あ、良かった。みんな気づいた」 三匹を起こし終えたところで、タイミングよく少女が戻ってきた。炊かれた白米のやわらかいにおいが少女の持つ鍋から立ちのぼっている。今なお変わらず裸なのは、しかし四匹には気にはならない。 気づくのを待ってくれたのかと、リオたち三匹は急にすまなさそうな顔になる。一度は耐え切れずにリザを襲い、その体を手に入れた。だが快楽が通り過ぎて満足してみれば、残ったのは少女への罪悪感。少女もそれをすぐに感じ取る。 「いいんだよ。私だって同じ立場だったら参加してたから。それより今は食べて。おなかすいたでしょ?」 言いながら少女は鍋を置き、ふたを開ける。立ち上る蒸気は四匹の空腹感を猛烈に刺激する。少女がそれぞれの皿によそうと、一瞬ためらいながらも四匹はかぶりつく。何度食べても飽きることの無い優しい味が、今は空腹もあいまってさらに美味しい。 ふうっ。少女とイルが見守る中、四匹は食べ終わるとそれぞれに満足の声をあげる。十合という人間でこの頭数だったら確実に多い量を炊いたというのに、いつの間にか少女のわずかな分を残すのみとなった。 「ご飯済んだら、次は楽しいことしようね。みんなでやればもっと楽しいでしょ?」 ぶっと四匹は一斉に吹き出す。ご飯粒が皿に飛び散って汚い。イルはというと脇で目を細めて思いっきり彼らを馬鹿にしたような笑みを浮かべている。 「みんなもリザちゃんへの気持ちは同じなんでしょ? なら私だけ独占なんてできないよ」 言いながら、少女はリザの背後から首の付け根に抱きつく。未発達でありながらそれでも柔らかい胸が触れると、リザは全身でピクリと反応する。 「みんなもおいで。もう我慢しなくていいからさ」 少女は言いながらリザの体を引っ張る。仰向けになれとの暗黙の指示なのだろう。リザが錯乱する中、リオとサイとリューはその意を汲んで一斉にリザに飛びつく。 いつの間にか地面に寝かしつけられたリザ。左右の胸にはサイとリューの舌がまとわりつき、リオは両手であごをなでながら口の中に舌を侵攻させる。すぐに力を得た肉棒を、少女はさらにがんばれと両手で優しく撫で回す。 快楽地獄は再びやってきた。イルは体の制御もできなくなり、笑い転げている。 &aname(kowareheion); そんな一日はあったが、その後は特に代わり映えの無い毎日を過ごしていた。近くに点在する町に顔を出して、街頭でバトルを見せて資金を稼ぎ、その金で食事等を済ませたら、小屋に戻って体を交える……。 満ち足りた日々の中で、ある日少女が男の子を生んだ。それを皮切りに、リオ、サイが子供を生んだ。少女の子供はエト、リオの子供はオーディル、サイの子供はホルスとそれぞれ名づけられた。オーディルとホルスは兄であるエトを追い抜いて順調に成長した。それから日は空いたが、リオもサイもリューも今度は数え切れないほどの子供を次々と出産した。 いつの間にか世話に追われて大変にはなった。だがそれは幸せの証、誰もがこんな日々が続けばいいと思っていた。 だが、その崩壊の日は突然に訪れるのであった……。 少女とリオとサイとリュー……リザの相手をいつ誰がするか、彼女たちはそのローテーションを組んでいた。今日のこの時間は少女が相手をする番であった。少女はまたも数え切れない嬌声を上げ、リザに体への悦びを刻ませていた。部屋の隅ではすでに数え切れないほどになった子供たちを相手する三匹の母親たち。ホルスは父親や少女の声に刺激され、彼は彼で自らを慰めていた。 「ったく、親父……いつもいつもなんて言うかな……」 サイホーンのホルスもまた喘ぎながら前足で自らの肉棒を扱いている脇で、ルカリオのオーディルはあろうことか精神統一に挑んでいた。煩悩が木霊する中でも気持ちを統一できるほどになれば、その精神力はあらゆる場面で役立つ……オーディルはそのように語っていたことがある。 「無反応かよ……まったく、何がここは絶好の修行の場だ? 兄貴、もう少しまともな考えはできねえのか?」 「じゃあ、ホルス君も一緒に精神修行するとかは?」 「リオさん、んな無茶言わねえでくれよ」 「ふふ、リオ姉さん、今度はリザ兄さんじゃなくてホルス君を相手してあげては? 喜ぶかもしれませんよ?」 「リューさん……馬鹿なこと言いやがって……」 赤子に囲まれた中から上がった声に、ホルスは舌打ちをするのみである。ここにいては体に毒だとホルスは外に出ようと扉に近づく。この反応がわかっているからリューはそんなことが言えたのである。 「どこか行くのか?」 「ああ、適当にうろついてくる」 「危険だからあんまり樹海の奥に行くんじゃねえぞ?」 「わかってるっての」 母親の言葉を小うるさそうにあしらいながら、ホルスは前足を器用に操り扉を開く。そこでホルスの足はぴたりと止まり、顔からは血の気が引いた。ことに気づいたオーディルも目を見開く。 「見つかってしまいました!」 ホルスと目線が合った武装した男性が叫ぶ。男性の後ろには十人近い武装した集団が待機していた。 「そうか。のんびりとはしていられないな」 その中に一人、軽装の男性がいた。年は五十近く、髪もところどころ白髪交じりである。男は拡声器を顔の前に掲げる。 「娘よ! そこにいることはわかっている! ポケモンは小屋の中に置いて一人で出てきなさい!」 厳格な声が無人の樹海に響き渡る。扉の隙間からちらりと顔を覗かせたルカリオと目線が合う。男はルカリオに対して鼻で笑うと、扉の前から戻ってきた者に顔で報告を促す。戻ってきた男の手には液晶画面のついた電子機器が握られている。 「はい。中には人間と思われる反応は二つ。片方は相当小さい……赤子のものだと思われます」 「そうか……あの馬鹿、どこの馬の骨に体を許した?」 上官と思わしき少女の父親は、思わず拡声器を握る手に力を入れる。表情を険しくしていく中、報告中の男に再開を促す。 「残る反応はポケモンのものです。そのほとんどは小さく弱い……これらも恐らく生まれて間もないものでしょうけども……七匹だけ、ただこの者たちは我々も見たことの無い実力を示しています」 「腕が良かろうとこちらは相当な軍勢を率いている。それに先手はこちらだ。恐れることは無い」 言いながら、父親は小屋を支える二本の柱の根元に順に目線を送る。いつの間にかそこには二匹のゴローンが待機させられていた。 「娘よ! 早く出てきなさい! さもなくばポケモンたちもろとも小屋を吹っ飛ばすまでだ!」 この警告を発してすぐ、悲痛な面持ちの少女が扉から出る。父親はそれを見て、口元を吊り上げる。 「いいな? 娘とて多少怪我するくらい……それくらいの報いは当然だ。それくらいで済む距離まできたら……」 小声でつぶやいた父親に、左右に待機した二人の女性は冷たい表情のままうなづく。 父親からの一度目の警告。少女は急いで脱ぎ捨ててあった服を着始める。 「こんなことに……みんな、後のことはお願い……」 洒落っ気の無い簡単な服装のため、すぐに着終える。少しずつ涼しくなっていく秋の風に合わせて選んだ長袖に腕を通すと、悔しげに拳を握って手を震わす。頬に涙を伝わらせる少女に、ホルスは律儀に独り出て行く必要は無いと吼える。 「駄目……お父様はレーダーでこっちの動きを見ているはずだから」 ホルスとなれば生まれてからだいぶ付き合いは長いのだ、言わんとしていることは大体わかる。少女はしゃがんでホルスの頭をなでる。いつもならホルスは子ども扱いするなと嫌がる。だがなぜだかわからないが、今はそれを許した。 「お父様にとってみんなは邪魔な存在だから……絶対、捕まらないでね?」 少女は立ち上がると、その間にもこぼれ続ける涙をぬぐう。せめてみんなは無事でいて……そんな思いで、リザを、エトを、他のポケモンたちを順に見やる。そして、父親からの二度目の警告……。 「みんな……それじゃあ行くね……」 少女の口から出た言葉は、「行ってくる」ではなく「行く」。誰もが悲しみに震える中、少女は扉から出る。 「俺としたことが……向こうにもエスパーポケモンか何かいるみたいだ……」 オーディルは歯軋りをしながら床を殴る。皆が自らの波動を読む力を信じているからここを安全とすることができたのに、それができなかった面目の無さと悔しさにも涙があふれる。 「今はそれよりも先のこと。好きにはなれないけど、あいつを見捨てるわけにはいかないよ」 「母上……」 「リオの言うとおりだ。とりあえず子供たちを守ること、そしてリーダーを守ることだ」 「はい。今、外は……?」 オーディルは汚名返上とばかりに波動を読み始める。すぐに、ログハウスを支える柱の根元にいる存在に気づく。 「これは……! 急いで弟たちを……!」 その二匹のポケモンの危険性に気づいた時には、オーディルの姿は柱ばかりか壁をも打ち砕く爆風に飲まれていた。 「きゃあっ!」 二匹のゴローンの大爆発、その爆風は多少ながら少女をも傷つけた。だが、怯んではいられない。少女を取り押さえようとこちらに駆けつける足音がいくつもあったからだ。少女はすぐに起き上がる。 「お父様……やっぱりこれがあなたのやりかたね?」 砂塵が鋭く突き刺さり、少女の背中は血がにじむ。後ろからはゆっくりだが確実にログハウスが傾いていく音。少女は自分の方へ伸ばされる手をかいくぐりながら、父親に憎しみの目を向ける。 「育てられた恩を忘れる薄情者! お前のような者に手段を選ぶ理由など無い!」 「私でなくても手段を選ばないくせに! 今度は許さない!」 だが、言ったところでどうしようもない。少女を取り押さえにかかっているのは人間のみだが、それでも鍛え抜かれていると見える。父親への反撃はおろか、小屋の方へ追い込まれていくばかりだった。 その瞬間、少女の手前の地面に閃光が打ち込まれる。閃光は小さな爆発を引き起こし、取り押さえにかかった者たちの足を止める。少女の前には傷だらけのルカリオが着地する。 「オーディルちゃん!」 オーディルは軽く吼えると、目の前の軍勢を波動弾で打ち据える。その軍勢の半数が弾き飛ばされ、気を失ったのが見える。流石はポケモンの技、鍛え抜かれた人間でもそうそうはいかない。父親が目を剥いた瞬間、オーディルの脇にホルスが着地した。 許さない! オーディルとホルスの怒りの目線は少女の父親に向く。その間に一匹のフーディンが割って入り、二匹の目線をさえぎる。 後ろから響いてくる倒壊の音は、少しずつそのペースが上がってきていることを示していた。だが、まずは目の前の敵を片付けなければならない。少女もオーディルもホルスも、涙を流しながら地面を蹴った。 &aname(kyoudokuzen); 「どうした? 最初の威勢はどこに行った?」 五匹のポケモンとそれぞれの使い手の後ろで、父親は少女たちを挑発する。最初のフーディンに一度は手傷を与えるも、次々に現れた増援に手を焼き始めていた。第二撃を浴びせるどころか、無傷でかわし続けられるだけでも奇跡に近いものがあった。 「この数……せめて一匹、一匹倒せれば……」 「無駄だ、一匹倒したところで傭兵部隊はまだまだ沢山いる。森のあちこちには合わせて五十人の部隊を配置しているからな」 なるほどと、オーディルは唇を噛んだ。大部隊になればなるほど、波動の力で探知しやすくなる。今この場に五十人の部隊を連れてきていたら、いくらフーディンの力で波動を隠しても気付く。オーディルもすでにバトルに出たことはあるし、そうでなくてもリオの存在を聞きつければこのくらいの対策を考えていておかしくはない。 「もっとも、この段階で二匹しか残らなかったのなら、そんな準備は金の無駄だったのだがな」 少女たちはすでに押されに押されて、残骸の山の前に追い込まれていた。 「さて、もうこれ以上下がる場所は無いぞ? 降伏するならその二匹くらいは助けてやるが?」 「最初っからそんな気は無いんでしょ? 私を道具にしか思ってないのに!」 「婚約者のことか? それがお前の幸せでもあるってことがわからないのか?」 「お父様の語る幸せが私の幸せだとは限らない! 私は私の幸せを見つけたのに!」 「男にたぶらかされている身で幸せだと語るのか?」 「残念だけど、リザちゃんをたぶらかしたのは私の方!」 「なに?」 少女の口から飛び出した相手の名前に、父親は目を剥く。指揮に使うロッドを握る手からは力が抜け、地面に落とす。 「仮にたぶらかされているだけでも、リザちゃんなら私はどうされたっていい! 私の幸せを教えてくれたのはリザちゃんだから!」 「そうか……そこまで堕ちたか……」 父親はひざを折り、ロッドを拾う。それを握る手には怒りのあまり力が入る。 「もういい! 突撃しろ! 取り押さえられないなら殺してもかまわん!」 父親は少女たちをロッドで指す。精鋭部隊はポケモンたちを駆り、一斉に少女たちに飛び掛る。その瞬間、完全に倒壊しきった瓦礫の山から再び音が上がる。 「父上!」 「親父!」 「伏せろ!」 瓦礫を押しのけて立ち上がったリザの声で、オーディルは少女に飛びついて地面に倒れこませる。四足のホルスには伏せるも何も無い。その頭上を一本の丸太が勢い良く飛んでいく。対峙するポケモンたちが反応する間もなく、丸太は両端の人間以外をなぎ倒す。 攻撃範囲から外れた二人は、慌ててポケモンを何匹も解放する。オーディルはそのポケモンたちもそれなり……少なくとも自分たちと互角以上の力があると見ていた。だがリザは空中から炎の弾丸をばら撒き、一瞬でそれらのポケモンたちを使い手もろとも蹂躙する。 「許さねえ!」 地面に降りたリザは、少女の父親が逃げ去った方向を睨みつける。その目から落ちた涙は、抉られて血を流す頬の上を一緒に垂れる。 「親父、おふくろたちは?」 「サイの方は無事だ。けど……」 リザは崩れた小屋の方を振り返る。サイとイル、遅れてリオも多少の傷を負ってはいたが出てきた。リオの腕の中にはエト、サイの腕の中にはミニリュウとリオルが抱かれている。 「エトと……」 「メディカとゼーネルド。子供たちはこいつらしか助からなかった……」 「それにリューも……」 サイが目線で示した先で、重々しい足音が鳴る。何とか出てきたリューは顔や胸が深く抉られ、片方の翼は骨が砕かれていた。 「リュー君が『竜の波動』を撃って倒れてくる丸太の動きを変えてくれたから助かった。でも……」 「兄さんたちが大事を受けずに済んだだけ……あれだけいた子供たちが……みんな……」 リューは近くの巨木にもたれかかる。生きていれば痛みに声を上げるであろう子供たちの声は、今は三つしか聞こえない。その声を探し求めるように、新たな敵の足音がこちらへと向かってくる。リューはむくりと起き上がる。 「オーディル、『波動弾』で援護して……」 「リューさん? 何を……」 言いかけたところで、オーディルは息を呑む。リューが考えたことが波動で伝わったのだろう。リオにもそれは同じである。 「リュー君! 駄目! すぐに治療しないといけないのに!」 「その治療の方法……この状況でどこにあるんですか?」 言い終わらないうちに、リューは敵が来るほうに歩き始める。足こそ無傷ではあったが、普段は空気の流れを頼りにした翼でも体を支えているため、それを失った今は動きが遅い。リオとオーディルの様子だけでは十分にはわからないが、リューがこの体でよっぽどのことをしようとしていることだけはわかる。少女とサイは止めに入ろうとでもしたのか、一歩リューの背中に近づく。しかしリューに睨み返されて、それ以上進めない。 「皆さん、生き残ってください……。リザ兄さん、愛してます……」 一歩一歩は遅かったが、それでも他の仲間の元からはそれなりの距離が離れた。そこでリューは敵に囲まれた。そこでリューは木々にさえぎられた空を見上げ、両手を掲げる。 「あの構えは、まさか『流星群』?」 天空から流星を呼び、目の前の敵にたたきつける技。本当であれば自分や仲間を巻き込まないために、呼ぶ範囲や大きさは限定される。だが、今のリューに自分を巻き込むことを心配する必要は無かった。治療する方法が無い今、どの道「死」は近くで待っていることがわかっているからである。 刹那、リューは周りの敵もろとも閃光に飲まれる。 &aname(tinkon); リューの周りは十数メートルにわたって地面が抉り取られ、その真ん中でリューは消える前と同じ姿勢のまま直立していた。同時に飲み込まれた敵のポケモンやトレーナーも全滅していた。 「リューちゃん……!」 リューの元に駆け寄ろうとした少女の前に、オーディルは止める手をかざす。顔を向けた少女に目を合わせず、オーディルはうつむいたまま首を振る。命は既に散っていることを波動で読み取ったらしい。 「リューちゃん……」 言葉は無くてもそのくらいは通じる。少女は愕然とその場にひざを突く。リザの体を奪い合う意味ではライバルであった。だが、それも気持ちの一致ゆえに起こったことだと思ったとき、少女はリューたちを責めることができなくなった。それほどに大切な仲間を、自分の父の(というよりは自分自身の)せいで死なせてしまったことの自責が一番大きかった。 「リオちゃん、ボールの状況は?」 少女は涙をぬぐい、小屋を調べていたリオの方を振り向く。リューが命を賭して稼いでくれた時間、泣き続けて無駄にするわけにはいかない。できるのであればリザの翼を借りてここから離脱するのが一番である。しかし、リオは首を振ってボールの全滅を伝える。 「リザちゃん、どこか子供たちを預けても大丈夫なところはある?」 唐突に話を振られて、リザは一瞬戸惑う。何度か瞬きをした後にリザはどこのことを言っているのか、うなづく。 「じゃあ、メディカちゃんと……エトちゃんとオーディルちゃんとゼーネルドちゃん。このくらいなら連れて行けるだろうから、そこに預けてきて。あと、代わりのボールも用意してきて」 えっと言わんばかり(あるいは本当に言ったのかもしれない)の表情で、リザはリオとサイの腕の中の子供たちを見比べる。 「お父様のやり方を前に子供たちを守りながら戦うなんて、無理。せめて子供たちは……特にメディカちゃんは守らないと。辛いのはわかるけど飛べるのはリザちゃんだけだから、お願い!」 リザにとって一番辛かったのは、少女の放った「辛いのはわかるけど」の一言だった。本当であれば自分も残りたいという気持ちの逃げ場を、徹底的なまでに閉ざした一言である。体を許すまでに愛した者たちを残して逃げるなど、雄としての自尊心が許さない。だがリオとサイに差し出された子供たちを見て、それが許されない心であることを知る。 「オーディル、乗れ」 子供たちを受け取ると、リザはオーディルに背中を広げる。しかしオーディルは首を振る。 「父上、俺は残る。腕は父上には及ばないが、父上の無念の分俺がリューさんや弟たちの弔い合戦に参加する」 「オーディル、お前!」 「父上の好色は度が過ぎてますから、母上たちを守れなければ大変なことになるのが目に浮かびます」 「……お前な」 オーディルは悪戯の笑みで父の股間に目線を送る。自分が生まれた場所と思って見るにも、この部位は複雑な心境である。 呆れはしたが、リザの胸中からこの場を後にすることの後ろめたさは消えた。あるいはオーディルの狙いはそこにあったのだろうかとも思ったが、それは詮索するだけ無駄である。 「オーディル、無理はするなよ? さっきも向こうの数が多かったとはいえ、後れをとったのは間違いないからな」 「ああ。この命は父上のものだからな、父上の許可が無い限りはくれてやらないよ」 「ホルス、お前もだからな?」 「ああ。俺も兄貴と同意見だ」 リザは二匹の息子と別れの笑みを交わすと、その母親たちにも軽く目線を交わす。まだ距離はあるが、それでも徐々に足音は近づいてくる。見つかる前に飛び去らなくてはならない。リザは翼を広げ、闇の中に消えた。 残された者たちは、リューの周りに陣取り構える。自分たちのために命を賭してくれたリューを敵に晒すわけにはいかない。 「リザ君、どのくらいで戻ってくるかな?」 「さあな? 早い方がいいけど、連中にも来て欲しいところだぜ」 「リュー君たちの仇、少しでも多く討たないとね」 オーディルとホルスだけでなく、リオもサイも(無言ではあるが)イルも戦いへの気持ちを固めていた。 「母上、俺とホルスを突撃させてくれ」 「オーディル?」 「リオさん、不安な顔はするな。死にに行くわけじゃない。加速した俺の体でザコどもを切り抜けて、指揮官を見つけたら俺を踏み台にオーディルの波動で叩き潰す。ザコどもの指揮系統は混乱すっから、その隙に俺らはUターンで戻ってくる」 「勝算、あるの?」 「黙ってここで迎え撃つだけよりは。ただ、母上たちがここでひきつけてくれればさらに上がるはずだ」 「わかった。行け」 「サイ君?」 任せておけとばかりに一瞥をくれると、オーディルとホルスは樹海の闇の中に歩き出す。会話の大体はつかめていたらしく、少女も頼もしげな目で彼らを見送った。 「サイ君……?」 「これは波動を読む間でもねえ。あいつらの目は本気だった。子供を信じてやれなきゃ、親として失格だぜ?」 ぐっと笑みを深め、サイは親指を立てる。 「じゃあ、私たちのやることはなるべく派手に戦うことね?」 「そういうことだ。一丁景気づけにひと吼えしようぜ?」 言いながら、サイは胸をドンとたたく。リオもそれに納得した様子で、二匹は並んで大きく息を吸い込む。雌の身でありながら雄々しい猛り。これは散ったリューや子供たちへの一つの鎮魂歌であろうか? ---- 2009・10・16 しばらく離れていましたが、久しぶりに書きたくなりました。 ---- 2009・10・26 まさかえrを連続させることになるとは思いませんでした( やっぱり文章って生き物ですよね。 サイとリューのキャラはようやくここで出したわけですが……。 ---- 2009・10・31 ♀に集団でいいようにされるって、♂としては一度は夢に見ません?((( 今回はもうちょっと先まで書きたかったんですがね……。思ったより長くなってしまった。 ---- 2009・11・06 アンカーとか用意して見やすくすることを狙ってみました。 一度エラーで消えて激しく凹みました(つдT) ---- 2009・11・09 まだ十八禁は残っていますが、ここからは内容が非常に重くなります。 てか予定日外すことになる時点で俺もまだまだorz ---- 2009・11・22 久しぶりになる間になんとなくですけどレベルが落ちてしまった模様>< ---- 2009・11・29 11月も終わってしまった>< てかまた延長してしまった>< ---- またよろしくお願いしますなのです。 #pcomment(散った娘たちへのコメント,10,) IP:122.26.137.168 TIME:"2012-06-15 (金) 19:42:21" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E6%84%9B%E3%81%AB%E6%95%A3%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%A8%98%E3%81%9F%E3%81%A1" USER_AGENT:"Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB6; YTB730; BTRS98794; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322; InfoPath.1; .NET CLR 2.0.50727; OfficeLiveConnector.1.3; OfficeLivePatch.0.0; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)"