[[凹洲図書館]] 少年と鋼鉄 #hr 俺の名前はコウ、長い夏休みを持て余す高校二年生だ。 最近両親が亡くなって微妙に落ち込んでいる。 別に親が死んだからでは無く死因が何とも情けなさ過ぎて頭を抱えるしか無いからだ……信じられるか?ふざけて野生のバンギラスに石投げて喰い殺されたって! 馬鹿としか言い様がない……普通ならこれでポケモンを憎んだりするんだろうけど俺の場合、寧ろ親のポケモンに対する基礎知識の無さを恨んでいる。石投げつけたら普通怒るに決まっているだろ…… 「ハァ……にしても暇だ」 実はこの休み夏休みでは無い、夏休みはまだ先だ、俺の通う学校の生徒や教師は俺以外全ての奴がトレーナーでありそいつ等が全員で毎年キャンプに行き学校が一ヶ月休みになる。 それで俺は一人ポケモンを持っていない為キャンプに行けず暇と言う訳だ。 ポケモンを持ちたいけど知り合いのガンテツさんが此処シンオウの旅行中、体を壊してしまいボールが作れないため捕まえようにも捕まえられない……市販もあるけど捕獲性能が圧倒的にガンテツさんのボールに劣る。 マスターボールだってガンテツさんの作品だし初めて会った時に一つ作って貰った。ナナカマド博士に譲ったけど…… アレコレ話しても暇なのには変わり無い……もう一回寝よう。 #hr 「ふぁぁあ……今、何時だ?」 時計の針が二本とも六を指している……つまり午後六時半……!! 「午後六時半!?やべぇ寝すぎた!」 昼飯も食ってないのにもう晩飯の用意しなくてはならない……やっちまった。 急いで冷蔵庫を開けて凍り付いた。 ……ジャムと味噌しかない、当然米も無いしパンも無い。 仕方がないので買い出しに行くことにした。 「……何だあれ……」 道ばたに青くてデカイ鉄の塊みたいな物体がこちらを向いている……動いた!てことはポケモンか?あれ…… 多分頭の部分にXが付いていて……うわ!こっち来た!跳ね飛ばされる! 「ちょッ!止まれ!」 ……止まった……?どうやら相手に敵意は無いようだ。そして何か求めているかの様な眼差しを向けられる……まさか…… 「捕まえて欲しいのか?」 -YES- 「え?喋れるの!?」 -YES-「YESかNOだけ?」 -NO、シャベレル- ……かなり片言だな、コンピューターと会話してるみたいだ。 「とりあえず分かった、けどボールが無い」 -ミセがアル- 「何処に?」 -アレ- こいつの右前脚が向いている方角に確かに店が在った。 そこでボールを購入してコイツに投げつけて見事に一ミリもボールが動くことなく捕獲した。 此処からコイツとの不思議な同居生活が始まった。 #hr [[生活編>少年と鋼鉄~生活編~]]に続きます。 #hr 「コメント欄が作られてる様だが、どういう事だ?」 -シカタナイ、コレ、オモテニノセルキダッタヤツ- 「まあコメントよろしくお願いします!」 -ムシ、ヨクナイ- 「うるさい!」 #pcomment(少年と鋼鉄/コメント,10,パラメーター)