[[メラゾン]] 「…ナナ?」 ナナは、黙りこくっている。 「…私…お兄ちゃんに酷い事しちゃった…」 先程と態度がまるで違うナナを不思議に思ってキキが、ナナに問う。 「どうしたの?顔色悪いよ?」 心配してナナの額に手を当てると、 「酷い熱じゃないか!」 ナナは、そのもの病気のせいで、先程の行為に走ったらしい。しかししっかりと意識は、保っていた。 「私…お兄ちゃんに…」 元気無く、また喋るナナ。キキは、さっきの行為を気にせず、ナナを心配している。 「そんな事どうでもいいよ…それより、大丈夫?」 キキを気遣ってか、ナナは、首を縦に振った。しかし大丈夫そうでは、無い。 (僕が、ナナを守らなきゃいけないんだ!) 心の中で自分に言い聞かせる。 ぐったりしているナナに毛布を掛けて家を後にするキキ。 キキは、全速力で走った。幾ら転ぼと気にせずに走った。ナナの為に。 (ナナのあんな顔見たく無い。苦しむナナの顔何て。絶対に…) どれくらいはしっただろうか、キキの足は、限界に近い。キキの体には、多くの痣が見える。 「ここが、迷いの森。」 キキが目指していた場所は、迷いの森だった。迷いの森の奥には、セレビィと言う森の神がいる。そしてセレビィはどんな病も治す薬を持っているらしい。 キキは、入り口に有る木の板に目をやった。その板には、こう書かれている。 「己の信じる者を思い進め。でなければ、命を落とすだろう。」 (ナナ…) そう、思い限界に近い足を前へと進める。 鬱蒼としていて、気味が悪るい木々の間を進む。 結構な時間、歩くと霧が立ち込める場所にいた。 (周りが、見えない。) 「ナナ待っててね…」 キキは、最後の力を振り絞って走り出した。 次の瞬間、木の根に足を取られて大きく転ぶ。 ガツン! 「痛!気をつけてよね!」 一匹のポケモンと正面衝突したらしい。そのポケモンは、妖精を連想させる姿をしている。 「セレビィ?」 「セレビィじゃ無くて、ユアよ!しかも人にぶつかっておいて謝罪もしないの!?」 ユアと名乗るセレビィは、もの凄い勢いでマシンガントークを始めた 数分後… 「わかった!?」 どうやら、マシンガントークは終わったらしい。 「ハイ……」 ユアの怒りはすっかり収まり、元に戻った。 「っで、ここに来たって事は、助けたい人が居るんでしょ?」 ユアは、真剣な顔着きになり、話を始めた。 「うん、妹を…」 「私に掴まって。」とだけ言うと、神経を集中し始めた。 セレビィの周りに風が流れ始め、木々はそよぎ、木の葉が中を舞う。 「行くわよ!」 次の瞬間、キキ達の姿が一瞬で消え、別の空間に移動した。そこは、空間も時間も無い、ねじ曲がった場所。 「何ここ?」 「時渡り中何だから、黙ってて。」 (聞いた事がある。セレビィは、自在に時間を行き来するって、お婆ちゃんが言ってた。) しばらく飛んでいると、その空間に出口が見えて来た。ユアが真剣な顔つきで言った。 「今、過去に向かっているの。三時間前に、そこでは、私以外の誰とも喋っちゃ駄目だからね、絶対だよ…もし、この約束を破ったら、あなたを消すから。」 「なぜ?」 「歴史が、変わるから。そう、ディアルガ様に言われたの。」 2人は、少しの間激しい光に包まれる。 「ついたよ。」 そこは、いつもの学校。今は、休み時間当たり。 「ほら、妹さんの病気の原因探しに行くわよ。」 自分に見つから無いようにナナを探す。すると、校庭の隅にある、体育倉庫からナナの声と共に複数の声が聞こえる。 「妹の声だ。」 「他の声も聞こえるわね。」 こっそり覗くと、驚きの光景を目の当たりにするキキ。 ナナを取り囲む二匹の雌ポケモンが、ナナに薬らしき物を、無理やり飲ませていた。 「これ、凄く効果が強い媚薬なの。」 「媚薬?何で、そんな物を私に?」 エーフィが、悪魔のような微笑みを浮かべて答えた。 「ナナのエッチな声を聞きたいの。」 続けて、今度はシャワーズが言った。 「いいでしょ?ね?」 そう言ってシャワーズがナナの尻尾をこする。 「私、そんな…ひゃあん!!」 性感帯の尻尾をこすられ、全身に快感の刺激が駆け巡る。快感に身をよじらせながらも、刺激に耐えるナナ。 「あなたの妹さんの友達って変わってるのね。」 「そう…だね。」 その行為を続ける2人に呆れるキキとユア。 「原因分かったね…これ、まだまだ続きそうだから、帰るよ」 「うん。」 ユアは、キキの手をしっかり掴むと、目の前に平面的な穴を作り出した。 「さぁ、行くよ!」 また2人は、この異次元空間を通る。なんとも言えない複雑な空間を。 (ナナの一連の行為も、さっきの薬の影響だとしたら辻褄が合う。元々媚薬は、性欲を引き起こす薬だし、発熱作用もある…僕、探偵みたいだな。) 激しい光に包まれる。キキが目を開けると元の時間に居た。 「妹さんの症状は、媚薬の影響みたいだし渡す薬は、媚薬の効果を打ち消すこれでいいね? ユアから、渡された物は、小さい瓶だった。 「ありがとうユア♪」 キキは、急いで森を出ようとしたが、ユアに引き止められた。 「家まで、送ってあげるよ…キキ。」 「?」 (さっきまで、あなたって呼んでたのにキキって…どういう心境の変化だろう。) ユアは、キキの手を掴んでテレポートした。キキは、一瞬の出来事だったので何が起こったのか、理解して無い。 今は、ナナの待つ家の目の前に居る。 「今のって…」 「テレポートよ。」 「セレビィにそんな事、出来たっけ?」 「普通は、出来ない。でも、私は特別なの。」 ユアは、モジモジし始めた。それも、次の一言で理由が分かった。 「キキの家に私を住まわせてくれない?」 「ぇえ?」 こいつ何言ってんだ?と言う顔をしてキキが言った。 「薬代と言う事で…お願い!」 キキには、生活費を払うので余裕が無い。到底、薬の代金など持ち合わせていない。 「家賃払ってくれる?」 「体でなら。」 キキは顔を一気に赤く染める。 「嘘、からかっただけだよ。」 ユアは、けらけら笑っているが、キキは、むすっとしている。 ユアはキキの家に、住まわせて貰うべく、次の作戦に移る。 「お金あるの?薬代は、払らえるの?」 薬代請求攻撃を仕掛けた。追い討ちを掛けるように続けた。 「薬代を払って私が帰るか、薬代を払わずに私を住まわせるか、キキに残された選択肢は、二つしか無いのよ…どっちにするの?」 キキは、苦渋の選択を強いられた。まさにどちらに転んでも地獄。 「ハイ…どうぞ住んで下さい。」 キキの表情は、悔しさでいっぱいだった。ユアに勝て無い自分に対しての悔しさに。 キキは、家に入ると、さっそくナナの元に駆け寄るり、薬を飲ました。 するとユアは、いきなり薬の解説を始めた。 「えーっとこの薬は、キーの実と、ヤチェの実で出来ていて、まず、キーの実には、混乱状態を回復する効果があり、ヤチェの実には、バトル以外で使うと体を冷やす効果があるの。そしてこの2つの効果を応用すると、媚薬で無理やり性欲を起こすと、脳に影響を与えます。この影響が混乱状態に非常に近い物で、キーの実の効果で消す事が出来ます。次に、媚薬で生じた異常な熱をヤチェの実の効果で消す事が出来ます。ヤチェの実は、媚薬に使われる木の実と正反対の位置関係なので、+、-の差を無くし、媚薬で生じる熱を解消出来るとされています。分かった?」 この説明は、結構長かった為、キキには、応えたらしい。 (僕は、木の実の効果何て知らないのに…ゴメン、何一つ分からなかった。) 「お兄ちゃん?この人誰?」 ユアに貰った薬が効いたらしく、ナナは、もうすっかり正常に戻っていた。そして、キキは、ナナが寝ていると思っていたので、急な問いかけに驚いている。 ナナの問いに答えたのは、ユアだった。 「色々合ってこれからここに住む事に成りましたユアです…」 ナナは、ユアを嫌がると思っているキキに対して、ナナの答えはキキの予想と正反対だった。 「そう…よろしくねユアさん♪」 (………もう、しょうがないか…諦めよう。) こうして、ナナとキキの了解を得て、セレビィのユアが家族に加わった? 2日後… -執筆中- ------------------------- #comment IP:202.253.96.245 TIME:"2012-06-23 (土) 14:13:53" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E5%A4%8F%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E2" USER_AGENT:"SoftBank/2.0/001SH/SHJ001/SN353012043858651 Browser/NetFront/3.5 Profile/MIDP-2.0 Configuration/CLDC-1.1"