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変わらない思い の変更点


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※注意※
当小説は&color(red){男性同士の同性愛・獣八禁};をテーマにしております。

また、この作品は上記のテーマに関してかなり直接的な表現を使っているため、お読みになる方の純情度によっては気分を害される場合があります。

ノンケ、非ケモナー、純情な方は閲覧をお控えください。

また、当然ながら版権元には一切関係はございません。

written by [[にょろ吉]]

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 彼が強情な瞼を無理矢理こじ開けたのは、吸い込まれそうな冬の空から降り注ぐ朝日と冷気に触発されたからだけではなく、乳白色の固体が体中にこびりつき固まった不快感と、腰のあたりから発せられる鈍い痛みからだった。
 その上、黒い毛皮を覆っている空気に漂う青臭い臭気が、彼をより一層不快にさせていた。
 怠惰に首を横に曲げると、彼の感情を朝っぱらから害している「犯人」が、鋭利な牙の隙間から雑音を規則的に発生させながら、ぷっくりと膨れた腹を緩やかに上下に動かしている。
 鉛の体をのっそりと持ち上げた。華奢な四本足が軋む。
「おい、そろそろ起きようぜ」
彼は慎重にそのポケモンの側に近寄ると、前足を腹にあてがい、やや乱暴に揺すり動かした。
「ん~、お前の番はまだだろ」
「何訳の分からないことを言ってるんだよ。早く起きないと良い木の実は全部取られちゃうだろ」
「あと一分」
「今日はヤらせてあげないぞ」
バネブーの如く跳ね起きるその巨大な翼竜に、四足獣の彼は溜め息混じりにいつもの挨拶。
「おはよう、リザードン」
「何だ、レントラーか」
「何だとは何だよ。まさか浮気でもしてるんじゃないだろうな」
リザードンの大袈裟な程の陰鬱な表情。きっと他の男とイチャイチャする夢でも見ていたのだろう。
レントラーは茶化すように言ったが、胸の内ではその架空のライバルに若干の対抗心を感じていた。
「いや、お前とイケメンウインディ君と3Pするそれはそれは素晴らしい夢だった」
「・・・・・・かみなり10発浴びせたろうか」
レントラーの心の中を知ってか知らずか、純真無垢に笑いかけながら軽口を叩くリザードン。
今日もまた、平凡だが飽きることのない一日が始まる。

 「お前、なかなか上手いじゃん」
レントラーが電撃で器用にもぎ落とした木の実を口一杯に頬張りながら、リザードンが脳天気に言った。
「お前さあ、そこで一人だけ暢気に食ってないで、少しは俺のこと手伝うとかいう考えは浮かんでこないのか?」
溜まりかねたレントラーは、胡座をかいてどっしりと座るリザードンを鋭く睨みつけた。
レントラーの特性『いかく』。
大抵の相手はこの目を見ただけで、まるで体だけでなく心の動きまで見透かされているような不安と恐怖から萎縮するはずなのだが、目の前の翼竜にはキャタピーの体当たりほどの効果もないようだ。
それどころか、今度は巨体を横に倒し、肘をついてその場に寝そべってしまう始末。
全く、どこの親父かとツッコミを入れたくなるが、彼かて食料収集のときは毎度の如くこのような態度で臨んでいる訳ではない。
むしろ、率先してレントラーの電撃では落としにくい、誰にも手の付けられていない高所まで自慢の翼を使ってもぎ取ってくれるなど、木の実採りの主戦力とでもいうべき存在なのだ。
ただ、今日はリザードンの大好物の木の実が全て先に採られてしまっていたのが悪かった。
レントラーの必死の目覚まし作戦も空しく、リザードンは二度寝を決め込んでしまい、それについついつられてレントラーまでもすやすやと寝てしまい、気がつくと太陽は洞窟からは確認できない位置に上昇していたのである。
急いで木の実を取りに行きたいところだったが、今度はリザードンが寝ぼけて吹いた火の粉がレントラーの顔面を直撃し、自慢の鬣をセットし直さなければならず、余計に時間がかかってしまったのだ。
全く、冬のお天道様は朝はなかなか顔を出そうとしないくせに、昼が過ぎるとまるで気の抜けた風船のように地平線へと一目散に帰ってしまうから、起床のタイミングが難しい。
勿論、原因はそれだけではないが。
「全く、俺様のイバンの実を一粒残らず盗りやがって。犯人を見つけたらフレアドライブで丸焼きにして食っちまうからな・・・・・・おい、苦い木の実ばっかり採るんじゃねぇぞ。ちゃんと甘いやつも採って来いよな」
レントラーは、マグマのように沸き上がる理不尽な感情を喉元で強引にねじ伏せた。
彼とは物心つく前からの間柄なのだ。この程度で屈しては幼なじみ兼恋人の名が廃る。
それどころか、彼はこの大きな子供をあやす方法までしっかりと熟知していた。
「これ、なーんだ?」
「おおっ、それは!!」
したり顔でにやけるレントラーの足元に無造作に転がっているのは、オレンジ色の斑点がついた赤い木の実。
極度の甘党であるリザードンが恋人の次に愛するもの、すなわちイバンの実がそこにはあった。
日頃から木の実を備蓄しておいたのが幸いした。
リザードンは我をも忘れてドスンドスンと駆け寄ると、イバンの実を鉤爪でひっつかみ、口の中に押し込んだ。
「どうだ、美味しいだろ?」
「はひはほ、へんほはー!!」
渡すタイミングもしっかりと計算済み。早すぎると有り難がられないし、遅すぎると、いろんな意味で熱くなりやすいリザードンの怒りが沸点を通過し収拾がつかなくなる。
つい10秒程前とは表情を180度変え、あたかも天国にいるかのように無邪気に喜ぶリザードンの姿に、レントラーまでもつられて笑みが零れてしまう。
彼は、リザードンの単純だが素直で正直な性格が大好きなのだ。

 日は既に地平線へ向かって引き返し始め、森全体に怠惰な雰囲気が漂っていた。
いわゆる昼下がりである。
例の二匹は昼食を終え、高台から下界を並んでぼうっと見下ろしていた。
「おい、見ろよ」
リザードンのぴんと立った指の先には、立派な鬣をなびかせ、威風堂々と歩く雄のでんせつポケモン。
「こう、何て言うかさ、鬣と言い、顔付きと言い、全身からいい男のオーラが溢れてプンプン臭ってるよな。是非お知り合いになってお付き合いしたい所だぜ」
口先では純粋に彼を尊敬しているように思えるが、彼の顔には『ヤりたい』の四文字がはっきりと映し出されていた。
「・・・・・・お前さあ、彼氏の前で他の男をそんな目で見るの、やめてくれないかなぁ?あと、鬣は俺の方が立派だ」
「何だよ、そう言うお前だって人のこと言えないんじゃねぇのか?」
「・・・・・・俺はお前みたいに見境のないことはしねぇよ」
「あ、あそこにガブリアス」
「ええっ、どこだよ!?」
「ほぉらな」
「・・・・・・チッ」
勝ち誇った顔でリザードンに見つめられ、どうも体裁が悪い。
やはり恋人同士、何だかんだ言っても二匹は似ているのである。
 「じゃあさ、ムッツリスケベのレントラー君には罰として、」
リザードンの浮き足だった顔を見て、レントラーは経験的に身に迫る危機を感じた。
「ここで公開オナニーを命令する」
「な、何だってぇ!?」
一瞬、レントラーは自慢の大きな耳を疑った。
「だから、ここでシコれって」
リザードンはそう言いながら手を丸め、股間の位置で上下に振るジェスチャーをした。
やはり、聞き間違いでも、意味の取り違いでもないらしい。
いくら自分に少しばかりの過失があるからといっても、そんな屈辱は当然どうしても認める訳にはいかない。
「お前だってさっきまでウインディ見てニヤニヤしてたじゃないか!!」
「お前ほどじゃねぇよ。大体お前、いつかガチムチカイリキーに道を聞かれたときにはチ○ポまで勃ててたじゃん。それはもはや本能でついのレベルじゃないんじゃね?」
「・・・・・・とにかく、俺はそんな要求、絶対認めないからな!!」
レントラーが反論できない怒りのあまりにそっぽを向くと、リザードンはいかにも悲しそうな顔をした。
「あっ、いいのかな~。今晩寸止め1000回しちゃっても」
『寸止め1000回』とリザードンが言った瞬間、レントラーのあれだけ気合いを入れて整えた鬣が一瞬にして逆立った。
「前にやった時は、お前本当に苦しそうだったもんなー。顔が涙と鼻水でヤバい事になってさ、『リザードン様、お願いですからイかせて下さい!!』って森中に聞こえる声で泣き喚いてたもんな~。まぁ、最後は何言ってんのか分かんなかったけど」
「あっ・・・・・・ああ・・・・・・!!」
レントラーの脳裏に忘れたいが忘れ難いトラウマが鮮明に蘇ると同時に、彼の足はガタガタと震え、顎はうまく噛み合わずに牙をガチガチと鳴らし、股間では一瞬雌に見えるほど即座に睾丸が縮み上がっていった。
「そりゃ俺だってお前を辛い目に遭わせたくないけどさ、嫌って言うんなら仕方ないよな~」
「チクショー!!分かったよ!!ヤってやろうじゃないか!!」
レントラーのプライドは数秒のうちに砕け飛び、目尻にうっすらと小さな真珠を輝かせながら吼え上げた。

 「この辺でいいか?」
「いや、もっと人目に付きやすい・・・・・・」
「馬鹿!!そこまでしたら犯罪行為だろうが!!」
「・・・・・・チッ、しゃーねーなー。じゃあそこでヤっちまえよ。どうせ俺とお前しかいねぇんだし」
リザードンは渋々レントラーの指摘を受け入れると、目で早く行為に移るように促した。
「俺だってプライドってモンがあるんだぞ、こんな所でヤるのは……」
「じゃあ帰って寸止め・・・・・・」
「それだけは止めてくれ!!後生だから!!」
端から彼に選択肢なぞなかったのだ。あんな地獄をまた味わうくらいなら、恥も外聞もかなぐり捨て、ここで『愛しの』リザードンに『優しく見守られ』ながら自らを慰める行為に勤しむ方がまだマシだ。
彼の覚悟は決まった。
「・・・・・・じゃあ、さっさと終わらせるからしっかり見てろよな」
「おっ、了解っ!!」
期待と情欲に染まった視線を感じながら、レントラーは徐に仰向けになった。
胴体をくの字に曲げるようにゆっくり股間に前足を伸ばすと、肉球にぷにゅりと柔らかい感触が伝わる。
「おっと、ゆっくりやれよ。すぐイッたらつまんねぇだろ?」
本当はさっさと達してしまいたい所だったが、そう言われてしまったら仕方がない。
肉球を使い、股間の膨らみをゆっくりと揉み扱くと、体内から朱色の芽がにゅるりと顔を覗かせた。
改めてまじまじと自らの息子を拝むのは、やっぱり恥ずかしい。
できれば体や足を使ってうまく隠してしまいたいのだが、そんな事をすればまたダメ出しが入るだろう。そうなれば最悪、もう一回という事態になりかねない。
うっかり爪を立ててしまわないよう、圧力に気を使いながら上下に擦ると、ペニスが気だるそうに鎌首をもたげていく。
彼が手を離すと、彼の息子はピクピクと物欲しげにひくつき、下部に付属する二つの玉が連動して上下にぷるぷると振動した。
「おい、何でそれ以上大きくなんねぇんだよ?」
「うっ、五月蠅ぇ!!別に俺だけじゃなくてレントラー族は皆これでMAXなんだよ!!」
侮蔑の笑みを浮かべるリザードンに、レントラーは噛みつくように反論した。
自らの爪とさほど変わらない大きさの生殖器は、彼にとっての悩みの種だった。
実際彼の言う通り、彼に限らずレントラー達はその凛々しい体躯からは想像のつかないほど貧弱な息子を持ち合わせており、彼の息子かてレントラーの基準からすれば標準的なのだが、何しろリザードンの息子が余りにも立派であるためつい無用なコンプレックスを植え付けられてしまうのだ。
気がつくと、熟考のあまりせっかく大きくなった息子が萎みかけており、レントラーは慌ててペニスを上下に擦った。
レントラーのペニスの根本には小さな棘が生えており、若干自慰をしにくいのだが、やはり長年付き合ってきただけあり、肉球を傷つけることなく器用に刺激を与えてゆく。
しばらく擦り続けると、尖った先端から先走りが分泌され、小さな玉を形作ったが、まだ達してしまうには程遠い。
毎日リザードンと本番行為ばかりしていると、自慰での刺激では物足りなくなってしまうのだ。
レントラーはリザードンとの行為をオカズにしようと、昨晩の行為を回顧しようとしたが、途端に強烈な羞恥心によって頭が爆発しそうになり、すぐ諦めた。
あれでもない、これでもないと考えを巡らせている間にも、彼の意識の下では下腹部で子孫の基を放出する準備が着々と整い始めていた。

「やべっ。何か俺もレントラー見てたらムラムラしてきた」
リザードンはそう言うなり、レントラーの股間側、つまり仰向けになって懸命に自慰に励んでいる彼の目の前に仁王立ちになり、除に自らの股間へ腕を伸ばした。
普段はぴったりと閉じているスリットが縦に大きく割れ、地から垂直に天を指し示すそれは正に漢の中の漢。レントラーが無益なコンプレックスをなすりつけられるのも納得の巨根っぷりである。
(これじゃあ罰ゲームと言うより、ただの野外プレイじゃないか!!)
彼は理性ではそう冷静にツッコんだと錯覚していたが、彼の獣としての本能は、目の前で繰り広げられる卑猥な行為にようやく重い腰を上げていた。
そうだ、こんな近くにいいオカズがあったじゃないか。
しかもコッチは『ナマ』だ。
彼が『自慰とは妄想で行うもの』という既成観念に固執していた故の盲点だったが、実際に他人の前で実演してみせるという機会は殆どないのだから、気付かなくても当然かもしれない。
そう、自慰とは他人に見せないもの。
その背徳的な行為であるという思想が、彼の興奮をまるで風船のように膨らませ、そして・・・・・・
「・・・・・・っ!!」
興奮のあまりに彼の前足から放出された弱い電流が止めとなった。
彼の肉棒は制御不能のひくつきを起こし、先端から数滴の精液が断続的に放出され、その度に黒い体毛をミルク色に染めてゆく。
リザードンはすかさずその子種をぬぐい取り、しげしげと眺めた後、ぺろりと一舐めして一言。
「薄いな」
「そりゃ、昨晩はあんだけ出したばっかじゃねーか」
リザードンは物足りないと言わんばかりに、レントラーの腹の体毛に付着した精液をぺろぺろと舐め取ってゆく。
「ちょっ・・・・・・くすぐったいって!!」
腰をぐねぐねと動かして抵抗するが、リザードンはまるで精液に酔ったかのように後ろ足をがっちり掴み、なかなか解放してくれない。
リザードンが握力を弱めたのは、全ての白濁液を『しらふ』の彼からは想像もつかないほどの驚くほどの几帳面さで舐め取った後であり、それを確認するとレントラーはよろよろと立ち上がった。

 「じゃ、続きは帰ってから・・・・・・」
「おい、待てよ。俺がまだだろ?」
達した後の羞恥心から、早くこの場を去りたいと願うレントラーだが、リザードンの鋭い鉤爪でガッチリと掴まれ、すごすごと立ち止まる。
「お前だけイイ気持ちになって、俺は放置プレイか?そりゃないぜ」
リザードンはレントラーの眼前に回り込み、怒張したペニスの先端を鼻っ先に突き立てた。
「・・・・・・俺がイッたら終わりじゃなかったのか?」
ほんの遊びのつもりがはた迷惑なことに、リザードンの興奮が収まらなくなってしまったらしい。
「何だよ、お前だって俺のチ○ポを舐めたくて堪らないくせに」
確かに、視覚、嗅覚共に肉欲を盛んに刺激してくるそれと今ここで戯れるというのは、彼にとっては決して抗うことのできない魅力である。
レントラーは再び波打つ肉欲に少しばかりの情けなさを感じながら、命令されたのだから仕方ないと自身の理性に言い訳をし、両前足で肉棒をがっしりと挟み込んだ。
肉球ごしにじんじん伝わる熱と浮き出た血管は、リザードン自身。
彼の悦ぶ姿が早く見たくて堪らない。
レントラーは表面の恥垢をぬぐい取るように、ペニスを几帳面に擦り上げた。
するとたちまち、尿道口から溢れ出る先走りが肉球と肉棒の隙間を埋めてゆき、レントラーの前足は既に透明な粘液でベタベタになってゆく。
「んん・・・・・・中々上手ぇなぁ」
「それはどうも」
リザードンは満悦そうに目を細めながら、レントラーの鬣を掴み、わしわしと乱暴になでつけた。
その行為にレントラーはやや不機嫌な声で答えたが、その顔は満更ではなさそうだ。
こうしている間にも賢い彼は、リザードンはそれほど遅漏ではないし、性欲が溜まりに溜まっているだろうからから恐らくそれほど長く時間はかからないだろう、と冷静に分析した。
別にこの行為が嫌なわけではない。
早くねぐらへ帰って続きがしたいのだ。

尿道口からは先走りが蜜のように溢れ続け、いっそのことフェラチオをしてやろうかとレントラーは考えたが、今は何となく、尖った先端から銀色のコーペル線液がじわりと分泌される様をずっと眺めていたい気分であった。
その溢れる粘液を器用に掬い取り、己の肉球に念入りに塗り付ける。
その先走りが潤滑油代わりになり、リザードン自身の感度を上げる。
それと同時進行的に発生する規則的な水音が耳に入る度に、二匹の性欲のボルテージが着実に上昇してゆく。
無駄一つない的確な手運びに、リザードンが満悦そうに目を細めるのが視界の端に入った。

リザードンは突然レントラーの手から己の肉棒を奪い取ると、先端を彼の額に向けた。
「お前の顔にぶっかけてやるからな・・・・・・目ん玉剥いてしっかり見とけよ」
ガッチリと猛る肉棒を握り、力任せにごしごしと擦り上げるリザードンの手先を、レントラーはただただ血走った&ruby(まなこ){眼};を見開いて見つめていた。
すると唐突にリザードンの手の動きが止まり、その直後、ぱくりと口を開けた尿道口から白い液体がレントラーの顔めがけて一目散に飛散する。
その流動性の弱い液体は、重力に従って大きな弧を描き、風格漂う鬣にべちゃりと絡みついてゆく。
やっぱり、射精の瞬間というものは見るだけでこちらもイキそうになるほど興奮してしまう。
口元から締まりなくこぼれる唾液を拭おうともせず、レントラーは尻尾をガーディの如く振りながら、暢気にそう考えていた。
鼻を突く独特の青臭い臭気によってトランス状態に陥りそうになる自分の脳を叱咤し、レントラーは大きく息を吸い込み、ぐっと堪えた。
前足の顔面を拭うと、それだけで黄味がかった流動体が肉球全体に絡みつき、彼はそれを躊躇なく丹念に舐め取った。
「どうだぁ、肉を食べなくたってしっかりたんぱく質が摂取できそうだろ?」
「……全くだよ。いったいどうやったら毎回毎回こんなに濃いのが出るのか不思議でなんねえよ」
本当に摩訶不思議だ。リザードンの精力たるや並みのポケモンのものではない。
彼の体内にはきっと「レントラーとは違って」さぞかし大きな金玉が収納されているのだろう。
「ふへへ・・・・・・お前の顔は顔射しがいがあるなぁ」
黒い鬣が白く染められた様は、リザードンの目には大変扇情的に映ったに違いない。
リザードンの征服感に満ちたその表情は、もっとレントラーが欲しいと訴えており、またその目つきがレントラーの満たされたいという欲望をくすぐったく焼き焦がす。
もうここでいい。どうせここを通りがかるポケモンなんていやしないし、もう誰に見られたって構うものか。生きとし生けるものなら誰だって行う自然な行為ではないか。
取って付けたような理論に彼の理性はすごすごと退散したこの瞬間、彼の奥深くでは欲望の勝利が決定した。

 「だ、誰かに見られないかな?」
「いーの、これは罰ゲームなんだからな」
「・・・・・・そういやそうだったな」 
仰向けになれというリザードンの指示に、レントラーはややためらいながらも従った。
リザードンは短い足でやっとこさ彼の腰を跨ぐと、長くむっちりとした首をぐいと曲げた。
灼熱の鼻息が口元にかかる。
リザードンの青い瞳にいるのは、頬を赤く染め、これから彼より与えられるものを待ち望む二人の自分の姿。
「可愛いぜ、レントラー」
「何を・・・・・・んんっ!!」
レントラーの返答が終わらないうちに、リザードンはすかさずマズルを口に押し込み、彼の腔内を強引に犯した。
熱を持った舌が暴れ馬のように動き回り、レントラーの口をドロリとした唾液で一杯にする。
レントラーも負けじとぐいぐいざらざらの舌を絡め、彼の熱情に精一杯応えた。
快感からか、はたまた酸欠のためか、彼の脳細胞の電気信号が弱められ、意識が朦朧とし始めたとき、リザードンがそっと口を離した。
二匹のマズルの先から、口の中に入りきらなかった唾液がぽたぽたと滴を垂れる。
(リザードンのお腹ってぷにぷにしてて……すごくエロい……)
熱に浮かされたように、リザードンの乳白色の腹を後足の肉球で圧力をかけながらさわさわと撫で回すと、
「お前だって、エロい体してんよな」
どうやらリザードンは読心術が使えるらしい。お返しとばかりに、鬣から腹の毛までふさふさの獣毛をもふもふと揉み上げてゆく度に、まるでその手を妨害するかのように小さな静電気がパチパチと弾けて不快な音を立てる。
「この静電気は何とかならないのかよ。お前の体毛は空気が読めねぇなぁ」
「そんなこと俺に言われても・・・・・・」
こればかりは別に自らの意志でコントロールできる訳ではないから困る。
「もっとお仕置きが必要かもしれんな、レントラー」
「そん・・・・・・んっ!!」
リザードンはゆっくりと腹を撫で回すと、四つの乳首を順番にコリコリとつまみ上げる。
当然、レントラーの性感帯であることを熟知しての行為である。
「どうだ、もっとやって欲しいだろ?」
レントラーは声を出そうと喉に力を入れるが、ただゴロゴロという不明瞭な音が絞り出るだけだった。

 「しっかり舐めとけよ。後で痛いぞ」
目の前へにゅっと突き出されたリザードンの指。
彼はザラザラとした舌で仄かな塩辛さを感じながら、入念にそれへ唾液を塗ってゆく。
「へへへ・・・・・・全く、舐めてるのは指だってのにエロい顔するなぁ」
リザードンは適当なところで指を引っ込めると、間髪入れずその長い指を、微塵の躊躇もなくレントラーの秘所にずぶりと差し込んだ。
「ううっ・・・・・・うう」
「痛いか?・・・・・・いや、だいぶ気持ちよさそうだな」
リザードンの言うとおり、指が挿入されたその瞬間こそ違和感を感じたものの、日頃から彼の激しい行為を受け入れているその穴は、直ちにその感覚を快感だと認識していた。
彼の体内に挿入されたその指は、何かを探るようにレントラーのアヌスを這い回り、その目的の部分をすぐさま探り当てると、その部分をコリコリといじり回した。
「うんっ・・・・・・んにゃん・・・・・・」
「そのまま俺の目を見て・・・・・・深呼吸して・・・・・・」
リザードンの的確なリード。
レントラーは彼の言葉に素直に従い、呼吸が乱れないよう慎重に首を向け、リザードンと目と目を合わせた。
そしてリザードンの目を見たまさにその瞬間、一瞬にしてつま先から鬣まで、彼の体に計測器では測れない十万ボルトが走り抜けてゆく。
その深いブルーの眼にはレントラーに対する慈しみと支配欲が入り交じった炎が爛々と輝き、レントラーの心の深くを鷲掴みにして離さない。
なぜ彼の目を見つめるだけでこんなにも満たされる気持ちになるのだろう。
レントラーには分からなかったが、そう考えた時にはペニスから、本人の自覚のないうちに白濁液がぽたぽたと滴り落ちた。
「お前、もうイッてやんの~」
「う、うっせぇよ!」
「どうだ、次は何が欲しい?」
「ん、お前のチ○コが欲しい・・・・・・」
「全く、お前はとんだムッツリスケベだな」
「うっ、うるさいな!!お前だってセックスのやり方も知らないような純情な奴より、俺くらい物分りのいい奴の方がマシだろ?」
スケベオヤジのようにはしゃいでからかうリザードンに、ムキになり牙を剥いて反論した。
「別に悪いなんて言ってねぇだろ。俺だって、いつもは真面目君でちょっぴりツンデレ気味のお前がエッチの時は喜んでケツの穴を差し出すっつーギャップが堪んねぇんだからよ」
「・・・・・・」
「そう怒るなって。で、正常位とバック、どっちがいいか?」
「・・・・・・正常位」
「よし、これでこムッツリだ」
リザードンは一人合点すると、そばから適当な大きさの倒木を見つけると、それをうんしょと持ち上げ、レントラーの腰の辺りに置いた。
次にレントラーの腰をひょいと持ち上げ、彼の股間と自分の股間の高さが揃うように倒木を地面とレントラーの下の隙間に差し込む。
実に手慣れた手つきである。
「ぐへへ。ケ○マンがもう濡れ濡れだぜ」
「お前だって我慢汁でヤバい事になってるくせに」
「しゃーねーだろ。ずっと生殺し状態だったんだから」
リザードンは己の先走りを指先で弄びながらそう言うと、様々な液で湿った己の逸物をレントラーのアヌスにあてがった。
「力抜けよ」
たった一言そう告げると、彼は一気に前方へつんのめり、30センチはあろうかという長大なそれを直腸の奥までずぶりと埋めた。
「あうっ・・・・・・」
リザードンの爪が腹に食い込む。
「綺麗に入っちまったな。まぁ、毎日あんだけヤッてりゃ当然か」
リザードンはまたもや一人合点し頷くと、現在自分の肉棒を飲み込んでいる下腹部をわしわしと乱暴に撫で、そのまま手をレントラーの腰にやり、しっかりとそこを掴んだ。
「ふんっ!!!」
「に゛ゃあっ!!」
突然の激しい突きによる痛みと快感に、レントラーの喉からは悲痛な悲鳴が上がった。
「おいおい、このくらいで、へたってちゃ、つまんねーぞぉ!」
「うんっ、熱っ、にゃあんっ」
きっとリザードンも興奮を抑えることが出来ないのだろう。
しかし、苦痛を感じたのは最初の一突きだけで、レントラーは甘美な快感から甘えた声を漏らした。
駆け引きももじらしもない、いつも一直線の彼らしい攻めに、レントラーの。
「へへっ、そんなにヨがってくれると、こっちもヤりがいがあるってもんだぜ」
リザードンはレントラーの様子にますます興奮のボルテージを上げ、ピストン運動の速度をますますヒートアップさせた。
舌なめずりしながらこちらの様子を食い入るように見つめるリザードンがたまらなく卑猥だ。
いつものねぐらの中での行為では、壁に反響してうるさいほど聞こえた二人の喘ぎ声や水音も、ここではずっと穏やかに聞こえる。
それだとどこか物足りなくて、大声で叫び狂いたくなる衝動をレントラーは必死で押さえた。
ここだと、誰か第三者に自らの痴態を目撃されてしまう可能性が十分にありうる。
誰にも見られたくない。
でも、見て欲しい。
「お前、人にっ、見られてるかもっ、しれないのに、こんなにっ、興奮っ、してるなんてっ、とんだっ、変態だなっ!!」
「んん、ちがっ・・・・・・!!」
そんなこと、あるはずがない。
でも、現にペニスからは白く濁りきった液体がどろどろと流れ出ているのは事実だ。
この愛を証を見せつけたいと思うのは自分が変態だからだろうか。
「へへへっ、これじゃあ、お仕置きになんねえなぁ!!」
もう、自分が変態かどうかなんてどうでも良くなってきた。
だって、こんなにリザードンが嬉しそうに笑ってるんだから。
「もう、限界だっ!!レントラー!!」
「にゃあっ、いっぱいっ、うにゃっ!!」
少し早いような気もするが、あれだけ待たせていたのだから当然だろう。
レントラーは呂律の回らない舌で精一杯返答すると、括約筋をきゅうっと絞めた。
「ウッ・・・・・・!!」
「あっ、熱いっ!!」
リザードンの腰の動きが停止した直後、まるで湯のような精液がレントラーの体内に放出されると、それに呼応するかのようにレントラーもひときわ強い絶頂感を覚え、水っぽい白濁液を短小なペニスからぴゅっぴゅと飛ばした。

「気持ち良かったか、あぁん?」
「・・・・・・」
つい一分ほどの自分を力いっぱい殴りたい気持ちを必死に押さえて無言で頷くレントラーの背中を優しく愛撫しながら、リザードンは勝ち誇ったように問いかけた。
「これに懲りたら、もうよそ見すんじゃねーぞ」
分かったよと答えようとレントラーの口が開いた瞬間、リザードンが素早く首を伸ばし、彼の唇に自らのマズルを押し当てた。
「お前はオレだけのモンなんだからな」
レントラーだけを見つめる、二つの青い眼差しは、どこまでも強く純真だった。
「・・・・・・確かにさ、おれも男だし、こんなガチムチと仲良くなれたらなって思うときもあるよ。・・・・・・性的な意味で。でもさ、やっぱり、いくら相手が格好良くて上手くても、興奮はしても、結局はお前とじゃないと心の底から満足できないと、思う・・・・・・」
「・・・・・・」
(うわ、俺、今すごく恥ずかしいこと言っちゃった……)
リザードンはこちらをずっと見つめ続けているままで、反応がないことに居心地の悪さを感じたレントラーだったが、
「うわぁっ、いきなり何すんだよ!?」
「オレやっぱお前じゃねぇとダメだ!!ぜーっ対手放さないからな!!」
「わ、分かったから、その腕を緩めてくれ、苦しいっ・・・・・・!」
まるで肋骨がへし折れそうになるほどの突然の熱すぎる抱擁。
でも満更ではなかった。
彼の腕から、自分に対する想いがひしひしと伝わってきたから。
「さ、帰って続きでもするか」
「え、またやるの!?」
「当然。今のは前戯。本番はこれからだぜ」
「せっかく良い
「せっかく良いムードだったじゃん!!」
リザードンはもがくレントラーの背を強引に掴むと、沈みゆく夕日に向かって大きな翼を広げた。
「それでは、俺たちの愛の巣まで出発しんこーう!!」
「うわっ、爪が食い込んで痛っ、てゆうかもっと安全に飛べって!!」
ヤミカラスの群れと危うく正面衝突しそうになりながらも、焦るどころか無邪気に笑うリザードンを見て、今日のレントラーの心には疲労感よりも愛情の方が強く沸き上がってくるのだった。

おわり

by[[にょろ吉]]

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