#include(第四回仮面小説大会情報窓・非エロ部門,notitle) 作:からとり 作:[[からとり]] ---- ※この小説には&color(white,white){土砂災害による死亡表現};が含まれています。ご注意ください。 ---- 広大な山地の道のりに轟き渡る雨。そして雷鳴。 その音は次第に大きく勢いを増していく。まるで伝説のポケモンであるカイオーガが現れたかと思わせるような大嵐である。 その状況下の中、大嵐に負けじと響き渡るポケモンたちの疾走音。 風を裂くかのごとく、道のりを疾走していく彼らは“ポケレーサー”と呼ばれる者たちであった。 そんな彼らの中で先頭を走っている、1匹のポケレーサー。 橙と薄い赤が入り混じった炎は、すさまじい雨の中においても全く勢いを衰えさせない。 4本の脚は常に先へ先へと向かい、他のポケレーサーたちを寄せ付けない。圧倒的な速さだった。 その時、轟音が鳴り響いた。 だいばくはつが連続で繰り広げられたかと思わせるような、耳を塞ぎたくなる轟音が。 1匹、後続を引き離して先頭で走っていた彼は、瞬時に状況を理解した。 これは、山の土砂が崩れ去る…… 崩れ去る箇所は、彼の周辺付近。 もし、このまま全速力で走り抜ければ、彼は土砂に巻き込まれることなく、回避することができるだろう。 しかし…… 彼は突然脚に急ブレーキを掛けた。 そして、先ほどまで全力で駆け抜けていた方向に振り返り、必死に雄叫びをあげた。 その声は、土砂や雨の音さえも遮るかのような、非常に響き渡る大きさであった。 おそらく彼は、この後来るであろう後続のポケレーサーたちが土砂に巻き込まれることを嫌い、必死に彼らの動きを止めようとしたのだろう。 彼の雄叫びが伝わったのか、後続のポケレーサーたちは瞬時に立ち止まった。 土砂が襲い掛かる、寸前の場所で。 それを見た彼は安堵した。そして、ひっそりと笑みを浮かべた。 直後、猛烈な土砂の塊が彼に襲い掛かった…… ――勝利のラン―― 日常に、輝かしい太陽が昇り始めた。 その太陽は、ポケモンたちが活動を始める一つの合図であった。 そして、とあるポケモンも準備を終え、これから仕事に入るところである。 いかにも華麗に、なおかつ速く疾走するための形状をしている4本の脚。 また、たてがみや背中、脚などに燃え広がっている炎は、一見勢いが良く見える。 しかし、熟視してみると、どこか覇気が感じられない。 瞳もどこか冴えがなく、ただ正面を見据えているだけのようにも思える。 肌色の体には、口元から掛けられた紐のようなものを纏わせ、後ろには大きな物を運ぶために作られた荷台が準備されている。 どうやらこのポケモン――ギャロップは搬送を行う仕事を行っているようだ。 「よーし、それじゃあ仕事を始めるぞ。今日はまず、オオスバメさんとこに木の実のセットを運ぶからな。よろしくな、ラン」 「よーし、それじゃあ仕事を始めるぞ。今日はまず、オオスバメさんとこに木の実のセットを運ぶからな。よろしくな、ラン」 後ろから仕事の指示をする声が聞こえてきた。その声の主はリザードらしい。 「こちらこそ、よろしくお願いします」 「こちらこそ、よろしくお願いします」 ギャロップ――ランはそう答えた。 搬送は、荷物を運ぶための動力となるポケモンと、その荷物を入れたり渡したりするポケモンの2匹ペアで行われる。 つまり、ランは前者の仕事。リザードは後者の仕事を行っているわけである。 しかし、このペアは基本的にその日限りで解散となる。次の日の仕事では、他のポケモンとペアを組むことになるのだ。 そのような仕事の形状から、どうしてもお互いの関係を創り上げることができない。 挨拶もそこそこにし、2匹は早速搬送の仕事に取り掛かった。 天が温かな夕暮れに染まり始め、輝かしい太陽が沈み始めた。 仕事はいつもと格段変わることもなく、順調に進んでいった。 以前はホエルオー用の木の実であったり、ボスゴドラ用の寝床の藁であったりなど、尋常ではない量を持たされることもあった。 しかし、今回は量も重さも大したことはない。 ランは内心ホっとしながら、いよいよ本日最後となる仕事の依頼をリザードから聞いていた。 「えーと、今日の最後の仕事は…… ”ポケレーサー”の募集のビラだな、これを……」 「……!? ポケ……レーサー!?」 「えーと、今日の最後の仕事は…… ”ポケレーサー”の募集のビラだな、これを……」 「……!? ポケ……レーサー!?」 ”ポケレーサー”という思いがけない言葉に、ランは驚倒した。 肌色で豊かであるはずの顔は、まるで元気のないシャンデラを思わせるようにひどく青ざめ、全身をブルブルと震わせ、炎はひどく勢いを失った。 そして、彼は無意識のうちに、その口でリザードからビラをひったくり、そのまま飲み込んでしまった。 「あ、ビラ!? 仕事はどうするんだよ!」 「あ、ビラ!? 仕事はどうするんだよ!」 そんなリザードの怒声もランは気にしなかった。いや、気にする余裕などなかった。 飲み込み終わった後、ランはしばらく呆然と立ち尽くしていたが、やがて遠くを見るような目で一心不乱に駆け出していった。 がむしゃらに駆け出していった彼の目には、いつの間にか大きな雫を纏わせていた。 いったいどれくらいの距離を走ったのだろう? そして僕は、なぜ今走っているのだろう? そんな疑問を脳裏に思い浮かべたが、ランは走ることをやめなかった。 限界が訪れ、脚を止めた時には、すでに輝かしい太陽は存在せず、天には薄暗い膜が覆っていた。膜の合間には月と星たちが現れ、地上を照らしていた。 限界まで走ったためか、ランの体には滝のような量の汗が滲み出ていた。 4本の脚はガクガクと震えを止めず、炎は上下左右に暴れるかのごとく燃え広がり、口や鼻からは割れんばかりの息吹の音が響く。 口元から体に装着されていた紐は途中で切れ、荷台ははるか彼方へ飛んで行ってしまったらしい。 時間をかけ、体を落ち着かせた後にランは周囲を見渡した。 無我夢中で走り抜いたため、全く見覚えのない場所まで来てしまったようだ。 その場所は、一面が草原で埋め尽くされていた平地であった。草も豊かに、強く生えており、ここにキレイハナたちが集まればなかなか絵になる情景となるだろう。 そんなことをぼんやりと考えながら、ランは先ほど行った行為を冷静に振り返った。 「あぁ…… 勝手に逃げちゃったし、これはクビかな……」 「あぁ…… 勝手に逃げちゃったし、これはクビかな……」 搬送する依頼を受けたビラを食べた上に、その後勝手に逃亡。おまけに走っている途中で仕事道具である荷台ははるか彼方に消え去ってしまったのだ。 誰がどのように考えても、クビになるのは明白であった。 ……まあでもこれは良い機会だったのかもしれない。 元々、この仕事に対して楽しいだとか、やりがいがあるだとか。そういった感情を抱くことは全くなかった。 ただ、自らがギャロップに進化を遂げ、うわべだけでもいっぱしのポケモンに成長したのだという証が欲しかった。だから、自分は事務的に仕事をこなしていただけだったのだろう。 そんなことを考えながら、ランはその場に静かに座り込んだ。 そして無意識のうちにある言葉を呟いていた。 「ポケレーサー……か。父さん……」 「ポケレーサー……か。父さん……」 ランの父、レジェンはポケレーサーであった。 複数匹のポケレーサーたちと、スタートからゴールまで、コース上で激しくスピードを競い合う。 これをポケモンたちの間で“ポケレース”と呼び、そこでは常に熱い駆け引きが生まれ、いくつものドラマが生まれてきた。 レジェンは数多くいるポケレーサーの中でも、幾度のレースを圧倒的な速さで駆け抜け、優勝をもぎとってきた。 そんな彼の姿に、多くのポケモンたちは感銘を受け、そして憧れた。 当時ポニータであったランも、例外なく父に憧れた1匹であった。 レース中、まるで伝説のポケモンであるファイヤーのような炎の輝きを放つ秀麗さ。 その俊敏で風を裂くようなスピードは、同じく伝説のポケモンであるライコウを連想させる風格を醸し出していた。 そんな父のカッコイイ姿を幾度と見てきたラン。 将来は僕も父のようなギャロップに進化して、ポケレーサーになる! そうした願望を抱きながら、彼は日々希望を持って生活をしていた。 あの、悪夢のような日が来るまでは…… あの日、レジェンは広大な山地の広がるコースのポケレースに参加していた。 レースの始まる直前、突然天が陰気な色に染まり始め、ポツポツと雨粒が落ち始めた。 レジェンはその時、危険を感知したような身震いを起こした。 おそらく、本能的に何か良くないことが起こると感じとったのだろう。 そこで、レースの主催者にレースの中止を訴えた。 だが、主催者はこの程度なら運営に支障は出ないだろうと判断し、レジェンの訴えを退け、そのままレースは実施される運びとなった。 そしてレースはスタートし…… 住処でレースの結果をウキウキと期待しながら待っていたラン。 そんな彼の元に飛び込んできた第一報は…… 父さんが土砂に巻き込まれた……? その数日後に、父が見つかった。 かつての輝き、燃え広がっていた炎はすでに跡形も残っていない、変わり果てた姿だった。 ランはその当時のことを良く覚えていない。 変わり果てた父に対面した時に、信じられず。いや、信じたくなかったから。 半ば、狂乱状態に陥り、しばらく意識をコントロールすることができなかったのだ。 それから、年月が流れ……、自らがギャロップに進化した頃に、ようやく気持ちに一定の区切りをつけることができ、その現実を見ることができた。 それから彼は、いつまでもふさぎ込んでいるわけにもいかないと、今の搬送の仕事の職につき、日常的な生活を送り始めた。 しかし……、彼はあの日以来、感情を表現することを忘れてしまったのか…… 常に淡々として、希望も生気も感じられないような姿になってしまっていた…… そんな過去を思い返しながら、ランはポケレーサーについて思いをめぐらしていた。 今まではそんなことを考える心の余裕など存在しなかった。 だが、ある意味吹っ切れたであろう今は、良い機会であると思い、冷静に考えを広げることにしたのだ。 ポニータであった頃の自分は父の背中を追いかけ、ポケレーサーに強い憧れを抱いていた。本当に心の底から、ポケレーサーになりたいと願っていたのだ。 それが今はどうだろうか? ポケレーサーという言葉に、激しい嫌悪の念を抱いている。 父の死の影響から、一種のトラウマになっているのであろう。 たしかに、ポケレースというものが存在していたせいで、自分は父を失った。それに、あの日父は、レースの中止を訴えたにもかかわらず、それを主催側に黙殺されたのだ。 その事実を他のポケレーサーから知らされた際には、自分は主催をひどく憎んだ。 もっとも、あの事故が発生してからというもの、ポケレースの主催側は深く反省し、自分たちに謝罪した。 当時の主催者であったワルビアルに、地を這うような土下座を受けたことは今も記憶の片隅には残っている。 今では主催の代表はエルレイドに変わり、ポケレーサーたちの安全が確実に確認できなければ、レースは執り行わないようなシステムが確立された。 それ以降、ポケレースでの事故は起きていない。 そういう意味では、少なくとも現状のポケレースの主催者側に不信感は抱いていない。 しかし、どうしても長年抱き続けていた嫌悪感やトラウマを、上手く拭い取ることはできなかった。 でも僕は…… 「おい、お前は誰だ」 「おい、お前は誰だ」 背後から声が聞こえてきた。少しばかり冷酷な印象を受ける声が。 ランが深く張り巡らされた思考は、その声により中断を余儀なくされる。 ランはハッとして、立ち上がり声の主に振り返る。 大きさや体の構造はランと同じ種族――ギャロップと比べても大差ない。 だが、主に黒をメインとして、ところどころに白のラインが映える体色。 頭上からたてがみを通じて尻尾まで連なっている、稲妻のようなシンボル。 そして、まるで獲物に狙いを定めるかのように見える鋭い目つきは、ギャロップとは大きく異なっている。そのポケモンは――ゼブライカであった。 「お前は誰だ」 「お前は誰だ」 再び、同じ言葉が浴びせられた。 「僕はラン。そこいらにいるギャロップだ。逆に聞くけど、君は誰だ?」 「僕はラン。そこいらにいるギャロップだ。逆に聞くけど、君は誰だ?」 いきなり冷酷な口調で話しかけられたが、ランは特に気に掛けることもなく聞き返した。 「俺か? 俺はリブライだ」 「俺か? 俺はリブライだ」 冷酷に感じ取れる口調は変わらず、そのようにゼブライカ――リブライは答えた。 「ここは俺の練習場なんだ。ポケレーサーとしてデビューし、活躍するためのな」 「ここは俺の練習場なんだ。ポケレーサーとしてデビューし、活躍するためのな」 “ポケレーサー”という言葉にランは反応し、耳をピクンとさせた。 ポケレーサーについて冷静に思いをめぐらしていた今回は、さすがにパニック状態に陥ることはなかったが。 リブライはさらに話を続けようとしたが、ふと口を塞いだ。 そして、何かを思い出すかのように首をかしげた。 「ん……ラン? お前、もしかしてあの伝説のポケレーサー、レジェンの仔か?」 「……そうだけど。といっても、今の僕はポケレーサーなんか目指していないけど」 「ん……ラン? お前、もしかしてあの伝説のポケレーサー、レジェンの仔か?」 「……そうだけど。といっても、今の僕はポケレーサーなんか目指していないけど」 思い出したように発したリブライの言葉に、淡々とした口調でランは言葉を返した。 「ポケレーサーになんか、なりたくもない。あんな風に走って、競い合って…… 何が楽しいんだ。僕は特に何もすることもなく、ただ生きることができればそれでいい」 「ポケレーサーになんか、なりたくもない。あんな風に走って、競い合って…… 何が楽しいんだ。僕は特に何もすることもなく、ただ生きることができればそれでいい」 そう、吐き捨てるようにランは言葉を続けた。 そうだ、僕はポケレーサーになんかなりたくない、なりたくないんだ。 そんな負の考えばかりが、彼の脳裏に浮かびあがっていた。 リブライはそんな彼の言葉に、しばらくあっけにとられてしまっていた。 しかし、すぐに我に戻り、彼に向き直った。ひどく軽蔑したような目線を向けて。 「俺の憧れであるレジェンの仔がどんなやつであるかと思えば…… こんなどうしようもないクズなポケモンだったとはな」 「なっ……」 「俺の憧れであるレジェンの仔がどんなやつであるかと思えば…… こんなどうしようもないクズなポケモンだったとはな」 「なっ……」 予想もしないほどの否定をされ、ランは思わず面を食らう。 「目的も持たずに、日々の鍛練を行うこともしないポケモンが…… 偉そうなことをいうな! 何度でも言う、お前はクズだ!」 「目的も持たずに、日々の鍛練を行うこともしないポケモンが…… 偉そうなことをいうな! 何度でも言う、お前はクズだ!」 憤怒の形相で声を張り上げるリブライ。 完膚なきまで打ちのめされたランは、平静さを失い、全身をわなわなと震わせていた。 そして、 「仔がこんなクズなポケモンじゃあ、レジェンは悲しんでいるだろうな」 「仔がこんなクズなポケモンじゃあ、レジェンは悲しんでいるだろうな」 極限状態である彼に対して、とどめを刺すような一言。 「やめろ! それ以上言うなぁぁー!!」 「やめろ! それ以上言うなぁぁー!!」 そんなことはない! 僕はそんなんじゃない! 完全に自分を見失ったランは絶叫し、リブライに向けて右前脚を勢いよく突き出した。 そんな彼の渾身の“けり”。命中すれば、ひとたまりもないだろう。 だが、リブライはそのけりをゆうゆうと見切り、さっと左へとかわす。 そして、ランの背中に“でんげきは”を放った。 「ぐわぁぁぁー!?」 「ぐわぁぁぁー!?」 不意に襲いかかってきた稲妻の衝撃。 ランはそのまま倒れ込んだ。意識がどんどん遠くなっていく。 「安心しろ、量は抑えている。……しばらく頭を冷やして、考えてみるんだな」 「安心しろ、量は抑えている。……しばらく頭を冷やして、考えてみるんだな」 そう言い放ち、リブライは草原の奥側へと歩み出した。 「ま……てぇ……」 「ま……てぇ……」 倒れながら、必死になってもちこたえようとしているラン。 しかし、徐々に視界が闇に閉ざされ…… そして彼は暗闇に意識を落とした。 薄暗い膜ははるか遠くに消え去り、天には再び輝かしい太陽が顔を覗かせた。 どうやら、夜が明け、もうすぐ朝を迎えるようだ。 そんな太陽の光を受けて、ランは意識を取り戻した。 光を浴び、本能的に立ち上がろうと動いたランに、稲妻の痺れが襲いかかる。 「痛っ!」 「痛っ!」 思わず、声をあげてしまう。 そして、その痺れの感覚から、昨日の出来事をふと思い返した。 そうか、昨日はリブライに会って…… 散々罵倒されて、僕は…… 体を震わせながらもなんとか立ち上がったランは、何かの気配を感じ取った。 ふと周りを見渡すと、彼の背後にはゼブライカがたたずんでいた。 リブライ!? 無意識のうちに、彼は後ずさり、そのゼブライカに対して警戒の構えをとっていた。 そんな彼のとっさの行動を見たゼブライカは慌て、 「待ちなさい! 私は君に危害を加えるつもりはない」 「待ちなさい! 私は君に危害を加えるつもりはない」 と諭すような口調で言葉を発した。 その声を聞いたランは、違和感を覚え、もう一度そのゼブライカを凝視する。 たしかにそのポケモンはゼブライカであり、リブライと同じ種族である。 全体の特徴やオーラも、リブライそっくりに感じ取れる。 だが、その声は冷酷な印象を受けず、どこか力強い風格を匂わせる。 そして、鼻と目の間には、過去に大きな衝撃を受けたような傷跡が残されていた。 どうやら、このゼブライカはリブライではないらしい。 そう判断したランは、警戒の構えを解いた。 「どうやら気がついたようだな。……元気そうで何よりだ」 「まだ痺れの感覚が残っていますがね…… ところであなたは?」 「どうやら気がついたようだな。……元気そうで何よりだ」 「まだ痺れの感覚が残っていますがね…… ところであなたは?」 リブライでないとしたら、このゼブライカは何者なのか? ランはその疑問を率直に言葉に表現した。 「紹介が遅れたな、私はマーク。君に危害を加えたリブライの……父だ」 「!?」 「紹介が遅れたな、私はマーク。君に危害を加えたリブライの……父だ」 「!?」 その言葉を受け、再びランは警戒態勢に入る。 「待て! だから私は君に危害を加えない。とりあえず私の話を聞いてくれ」 「待て! だから私は君に危害を加えない。とりあえず私の話を聞いてくれ」 そして、ゼブライカ――マークはゆっくりと話し始めた。 話を聞くと―― この辺りの草原は日夜、リブライが鍛錬のために訪れるらしい。 彼の父であるマークは、彼の指導役として共に草原に向かうことが日課となっていた。 そして昨日――その日はたまたまマークに遅れる用事があり、先にリブライが草原へと向かっていた。 少し遅れて到着した、彼が見つけたのが倒れているランだったらしい。 「私はリブライを問いただした。そして、一連の成り行きを聞いた。……うちの仔が申し訳ないことをした。本当にすまん」 「私はリブライを問いただした。そして、一連の成り行きを聞いた。……うちの仔が申し訳ないことをした。本当にすまん」 そう話した後、マークは頭を下げた。 突然頭を下げられ、ランは目を丸くした。 「いえいえ。そんな。マークさんは倒れている僕を心配して眠らずに見ていて下さったんですよね? こちらこそ、なんだか申し訳ないです。ありがとうございます」 「いえいえ。そんな。マークさんは倒れている僕を心配して眠らずに見ていて下さったんですよね? こちらこそ、なんだか申し訳ないです。ありがとうございます」 少し慌てた口調で、言葉を返した。 そう、マークさんに罪はない。 それに、リブライとの件は正直、僕自身が悪い部分もあった。 僕のやけくそとなって吐き捨てた言葉が、彼の怒りと失望のスイッチを押してしまったのだから。 そして、彼の言っていることは少々乱暴ではあったが、真理であると感じた。 ハハッ、……そうだよ。僕は最低なポケモンだ。 日々、鍛錬を積み重ねてポケレーサーを目指している彼と、特に何もすることなく、希望も持たずただ表面上のみを生きている僕。 そんな立場であるにも関わらず、僕は彼の目指すポケレーサーを侮辱した。 どちらがクズであるかは、どんなポケモンが見ても明らかだよね。 一夜明け、冷静さを取り戻したランは、そのように考えた。 そして――彼の瞳から溢れた雫が草原へと流れ落ちた。 突然、涙を流し始めたラン。 そんな様子を見たマークはしばらくの間、神妙な面もちで彼を見つめていた。 そして、少しずつ落ち着きを取り戻してきた彼に対して、意を決したような表情を見せ、口を開いた。 「……君に聞いてもらいたい話がある」 「……はい。何でしょうか」 「……君に聞いてもらいたい話がある」 「……はい。何でしょうか」 瞳の雫が収まったランは、言葉の主であるマークを再び見つめる。 「リブライから聞いたが……ラン君。君はレジェンの仔なんだね?」 「……はい。そうです」 「実は私は、つい最近までポケレーサーとして走っていてね。今は引退した身だが。……それでレジェンとは親友であり、良きライバル同士だったんだ」 「……えっ!?」 「リブライから聞いたが……ラン君。君はレジェンの仔なんだね?」 「……はい。そうです」 「実は私は、つい最近までポケレーサーとして走っていてね。今は引退した身だが。……それでレジェンとは親友であり、良きライバル同士だったんだ」 「……えっ!?」 マークの思わぬ言葉に、ランは目をパッチリさせた。 マークさんが、僕の父さんとそんなに深い関わり合いを持っていたなんて。 「といっても、あいつに勝ったのは1度きりだったがな……だが、あいつは私を唯一のライバルとして認めてくれた。そして、私はあいつのライバルとして必死に背中を追いかけていたものだ……」 「といっても、あいつに勝ったのは1度きりだったがな……だが、あいつは私を唯一のライバルとして認めてくれた。そして、私はあいつのライバルとして必死に背中を追いかけていたものだ……」 昔を懐かしむかのように、遠い目を見せながらマークは言葉を続けていく。 そんなマークの言葉を、ランは無意識のうちに、じっとして聞き入っていた。 「……あの事故が起きた日、私は終盤に勝負をかけようとしていた。だから、先頭を走るあいつの背中にはついていかないで、距離を置いていた。まあ、それでも2番手だったんだがな。そして中盤付近で……誰かの声が聞こえてきた。魂からの叫び……それはあいつだった」 「……あの事故が起きた日、私は終盤に勝負をかけようとしていた。だから、先頭を走るあいつの背中にはついていかないで、距離を置いていた。まあ、それでも2番手だったんだがな。そして中盤付近で……誰かの声が聞こえてきた。魂からの叫び……それはあいつだった」 そしてマークは、寂しそうな笑みを浮かべて天を見上げた。 「あいつのおかげで、私は間一髪のところで止まることができ、巻き込まれずに済んだ。落ちてきた岩が顔にかすって、多少の傷跡は残ったがな。でもこれは、あいつに助けてもらった証でもあるんだ。……土砂が襲ってくる直前、あいつとちょっとだけ目が合ったよ。あいつは安心したようにひっそりと笑っていた……あいつには感謝してもしきれないよ」 「あいつのおかげで、私は間一髪のところで止まることができ、巻き込まれずに済んだ。落ちてきた岩が顔にかすって、多少の傷跡は残ったがな。でもこれは、あいつに助けてもらった証でもあるんだ。……土砂が襲ってくる直前、あいつとちょっとだけ目が合ったよ。あいつは安心したようにひっそりと笑っていた……あいつには感謝してもしきれないよ」 そういって、天に見上げていた顔を戻し、ランを見やる。 ランは思いもしなかった事実を伝えられ、驚きを隠せずにいた。 知りえなかった父の最後。今までランは、父は逃げることができず、いきなりの絶望と恐怖に巻き込まれたまま、逝ってしまったのだと思い込んでいた。 でも、そうではなかった。父は逃げられなかったんじゃない。みんなを助けるために逃げなかったんだ! そして、覚悟をしたうえで最後を迎えることができたのだ…… 「直後は、私もショックでしばらく走りたくなかった。何もできなかった私自身への不甲斐なさも、主催者側への強い憤りも感じていたからね。……でも、すぐに走ることを決意した。あいつに救ってもらった命。……あいつの分まで、思いを継いで楽しく走る。それが、一番あいつが喜ぶことで……あいつへの一番の恩返しになると思ったから」 「直後は、私もショックでしばらく走りたくなかった。何もできなかった私自身への不甲斐なさも、主催者側への強い憤りも感じていたからね。……でも、すぐに走ることを決意した。あいつに救ってもらった命。……あいつの分まで、思いを継いで楽しく走る。それが、一番あいつが喜ぶことで……あいつへの一番の恩返しになると思ったから」 そんなマークの決意。 自分たちを助けようとしたせいでレジェンは逝ってしまった。そんな風にしか考えられず、彼自身もとても苦しんだはずだ。 だが、そんな苦しみから逃げずに、正面から現実に立ち向かったからこそ、今の彼がいる。 「そして私はその思いを胸に今まで走り続けた……だがさすがに私も年だ。限界がきてしまったようだ」 「そして私はその思いを胸に今まで走り続けた……だがさすがに私も年だ。限界がきてしまったようだ」 年を重ねること。 この日常に生を受けているすべての者が避けることのできない宿命である。 例外なく、マークも年を重ねてきた。そして、身体的にも走り続けることが厳しくなってしまっていた。 「そして、私はポケレーサーを引退した。少し寂しいが、私自身の全力は尽くしたつもりだ。悔いはない」 「そして、私はポケレーサーを引退した。少し寂しいが、私自身の全力は尽くしたつもりだ。悔いはない」 そこまで話した、彼の表情はとても清々しかった。 そして、マークは毅然とした面差しをランに向ける。 「ラン君。君は走りたくないとリブライから聞いたが……それは本心なのかい?」 「僕も……良く分かりません。正直、今まではポケレーサーに対しての憎しみやトラウマが存在していました。走るなんて、とんでもないことだとずっと思っていました。……でも、走りたいと願望を抱いていた僕も、どこかにいました」 「ラン君。君は走りたくないとリブライから聞いたが……それは本心なのかい?」 「僕も……良く分かりません。正直、今まではポケレーサーに対しての憎しみやトラウマが存在していました。走るなんて、とんでもないことだとずっと思っていました。……でも、走りたいと願望を抱いていた僕も、どこかにいました」 ずっと走りたくないはずだった。でも、心のどこかには、逆の気持ちを抱え込んでいたのだろう。そんな心情を、ランは正直に言葉に表した。 「そして、マークさんの話を聞かせてもらって。……父さんは僕に走ってほしいと思っているんでしょうか?」 「少し、意味は違うかな。昔あいつと2匹で話したとき、あいつは君に対して、こういっていたよ。……元気に楽しく日常を過ごして、なおかつ一生懸命になれるものを見つけてくれればそれでいいと」 「元気に……一生懸命になれるもの……」 「そして、マークさんの話を聞かせてもらって。……父さんは僕に走ってほしいと思っているんでしょうか?」 「少し、意味は違うかな。昔あいつと2匹で話したとき、あいつは君に対して、こういっていたよ。……元気に楽しく日常を過ごして、なおかつ一生懸命になれるものを見つけてくれればそれでいいと」 「元気に……一生懸命になれるもの……」 ランは頭上で自問自答を広げた。 あの事故が起こる前、自分はポケレーサーになりたかった。それは、父みたいになりたかったという憧れはもちろん、走ることそのものがとても楽しかったからだ。 その目標のために、一生懸命に日常を過ごしてきた。 そして、あの事故から今日に至るまで、自分はその心を閉ざしてしまっていた。そして、そんな心を開こうと戦うこともなく、無気力に、ただ日常を過ごしてきただけだった。 だが、本当にそれでいいのか? いつまでもこんな状態を続けてしまっていたら、リブライが言っていたように……父は悲しむだろう。それに、自分自身もダメになっていく。 本当に僕が楽しいこと……一生懸命になれるもの……それは、走ることなんだ! まだ走りたいという心は崩れてはいない。心を開いて、積み直せば再びスタートを切ることはできる! そう、決心をした彼は一度天を見上げた。 輝き続ける太陽が、どこかいつもより冴え渡って見えた。 「マークさん、ありがとうございます……僕自身、一番楽しく、一生懸命になれるもの。それはやはり、ポケレーサーとなって走ることです。父のため、そして僕自身のためにも今日から鍛錬を積み重ねていきます」 「マークさん、ありがとうございます……僕自身、一番楽しく、一生懸命になれるもの。それはやはり、ポケレーサーとなって走ることです。父のため、そして僕自身のためにも今日から鍛錬を積み重ねていきます」 凛々しい顔つきを見せてランはそう言葉を出した。 以前の彼のような、冴えのない瞳はもう姿を見せない。 体に燃え広がる炎には、新たな強い覇気を感じとれるほど、その勢いを増していた。 「……いい表情になったな。私も君が走る姿を楽しみに待っているよ」 「……いい表情になったな。私も君が走る姿を楽しみに待っているよ」 彼の見違える表情に、マークはホッとしたような笑みを浮かべた。 「そうそう、ポケレーサーになるための試験が3ヶ月後に行われる予定だ。リブライも受ける予定だし、ぜひ君も受けてみなさい」 「はい!」 「そうそう、ポケレーサーになるための試験が3ヶ月後に行われる予定だ。リブライも受ける予定だし、ぜひ君も受けてみなさい」 「はい!」 ランは迷いなく、闘志溢れる口調で言葉を返した。 最初の目標も定まった。3ヶ月後の試験に合格して、正式にポケレーサーとなることだ。 そのために一生懸命取り組むべき鍛錬は何なのか? 道筋の定まった彼は、早速そんなことを脳裏で探求していた。 「……では、君も元気になったことだし私はこの辺で失礼するよ」 「……では、君も元気になったことだし私はこの辺で失礼するよ」 そういってマークはランに微笑みかけ、くるりと背を向け歩み出した。 ……かに見えたが、再び笑みを浮かべながら彼の前まで引き返していた。 「ああ……すまん。もう一つ君に言っておきたいことがあったんだ。といっても、これは個人的なお願いになるんだけど……ね」 「ああ……すまん。もう一つ君に言っておきたいことがあったんだ。といっても、これは個人的なお願いになるんだけど……ね」 先ほどの微笑みとは異なり、苦笑しながら彼はランに対して言葉を発する。 「はい、何でしょうか?」 「私の仔、リブライのことだが……あいつは君に対してひどいことをしてしまった。だが、どうか許してくれないか? あいつはあいつなりに君に奮起してもらいたくて、あんな行動をしたと思うんだ」 「はい、何でしょうか?」 「私の仔、リブライのことだが……あいつは君に対してひどいことをしてしまった。だが、どうか許してくれないか? あいつはあいつなりに君に奮起してもらいたくて、あんな行動をしたと思うんだ」 少し申し訳なさそうな口調のマークに対して、ランは晴れやかな表情をして言葉を返す。 「……リブライとマークさんの言葉が、僕に立ち直るきっかけを与えてくれました。リブライにはむしろ僕の方が、謝罪と感謝をしたいぐらいです」 「……リブライとマークさんの言葉が、僕に立ち直るきっかけを与えてくれました。リブライにはむしろ僕の方が、謝罪と感謝をしたいぐらいです」 あの時は完全に自分を見失い、受け入れずに暴れてしまった。 だけど、今思い返すと彼の行動は、自分の現状をありのまま率直に伝えて、そして指摘をしてくれたのだ。 少々、言葉が悪かったが、だからこそ自分の心の底に響き渡り、真摯に向き合うきっかけになったともいえる。 本当に彼には感謝したい。今度の試験の時に会えれば、あの時のことを謝り、そしてありがとうと伝えよう。 「そうか、私もそういってくれると嬉しいよ」 「そうか、私もそういってくれると嬉しいよ」 ランの言葉に安堵した表情を浮かべるマーク。 「それで、リブライと親友……そしてライバルになってくれないかな? あいつは照れ屋な部分があってね。つい、恥ずかしくなって言葉は悪くなるが、本当は良い仔なんだよ。そんなこともあって、あいつは今までなかなか友達を作れなかったんだが、君なら……あいつも良い関係を築けると思う」 「それで、リブライと親友……そしてライバルになってくれないかな? あいつは照れ屋な部分があってね。つい、恥ずかしくなって言葉は悪くなるが、本当は良い仔なんだよ。そんなこともあって、あいつは今までなかなか友達を作れなかったんだが、君なら……あいつも良い関係を築けると思う」 その言葉に、ランは少し時間を置いてから口を開いた。 「まだ僕は、リブライと親友やライバルになれるような土俵には立っていません。でも、僕はリブライとそのような関係になりたい。そして、互いに切磋琢磨して過ごしていきたい。だから、これから鍛錬の日々を過ごして…… リブライに認めてもらえるように頑張ります」 「まだ僕は、リブライと親友やライバルになれるような土俵には立っていません。でも、僕はリブライとそのような関係になりたい。そして、互いに切磋琢磨して過ごしていきたい。だから、これから鍛錬の日々を過ごして…… リブライに認めてもらえるように頑張ります」 そう、自分はまだスタート地点に立ったばかり。とっくにスタートを切り、走り始めているリブライとは同じ土俵に立てていない。 今の状態で彼と良い関係を築こうとしても、逆に彼の方に拒否されてしまうだろう。 だから、自然と良い関係が築けるように、彼に追いつかなければならない。 追いつきたい。そして、追い越したい。本当の意味で彼と良い関係を築きたい。 「なるほどな。では、君がリブライと自然に……レジェンと私のような良い関係になれることを、心から願っているよ」 「なるほどな。では、君がリブライと自然に……レジェンと私のような良い関係になれることを、心から願っているよ」 そういって再度微笑みを浮かべるマーク。 それに答えるかのように彼に微笑みを返すラン。 「では、今度こそ失礼するよ」 「では、今度こそ失礼するよ」 マークは振り返り、今度こそランに背を向け歩み始めた。 そんな後ろ姿を、感謝と決意の眼差しでランは見送った。 後ろ姿が見えなくなった後、ランはその決意を再度思いめぐらした。 ――僕はあの日から、今まで立ち止まったままだった。 歩いているような錯覚はしていた。でも、それは偽の歩みだった。ただ、真理から逃げていただけだった。 でも、今は違う。かつての希望の心を開き、積み直し、そして再びスタートラインに立つことができた! また、ここから輝かしい日常を過ごすことはできる! また新たな困難、やり切れない出来事など起こるかもしれない。 でも僕はもう、立ち止まることはしない。一生懸命になれる、日常の目標を取り戻し、それを深く思い描くことができたのだから。 だから今からスタートを切ろう。僕の日常の旅路は、これから始まるんだ! 輝かしい太陽に映える炎、そして白い歯を見せる1匹のギャロップ。 草原の感触を一歩一歩確かめながら、彼は歩み始めた。 ――End―― ---- ノベルチェッカー 【原稿用紙(20×20行)】 40.5(枚) 【総文字数】 11941(字) 【行数】 397(行) 【台詞:地の文】 23:76(%)|2843:9098(字) 【漢字:かな:カナ:他】 31:55:8:4(%)|3797:6655:998:491(字) ---- ○あとがき はじめまして。この作品がwiki初参加となります。からとりです。 2年ほど前からこちらのサイトで読者として覗かせていただきましたが、皆さんの素晴らしい作品に感銘を受け、今回ついに作品を投稿した次第です。 大会が良い機会だなと思い、作品を投稿しました。しかし、今回も皆さん素晴らしい作品ばかりで…… 票は入らないことを覚悟していたのですが、1票いただきました。本当に嬉しいです。 ですが、初作品ということもあり、また執筆にほとんど時間がさけなかったため、反省点ばかりが目につきますね。 この辺り、少しずつ勉強と経験を重ねて、よりよい作品を執筆できるようにしたいですね! ……ちょっとこれから忙しくなり、どれくらい更新できるか不安ですが、頑張っていきますのでどうかよろしくお願いいたします。 ○作品について 初作品だし、王道で私自身が好きな"成長もの"を書いてみようと思いました。苦悩しながら壁を乗り越えていくような。 そして、ポケモンたちがバトル以外で生かせられる形式……それがレース形式の競争だと思ったのでこんな形になりました。 ……この時期にちょっと競馬に興味を持ったのもきっかけなのかもしれないですが。 本当ならば、この後ランのポケレーサーのとしての修行・試験・そして正式にポケレーサーとなるような描画を入れる予定でした。 ですが、技術不足と時間不足で……orz そのため、同じような展開が多くなってしまい、イマイチ盛り上がりに欠けてしまった点がありました。今回の大きな反省点だと思っています。 他にも、表現方法や文章の構成など……勉強や経験を重ねて、私なりのスタイルを確立できたらなと思います。 ○コメント返信 >これが1番 (2012/04/04(水) 21:12)さん 数多くある作品の中で、1番と言ってくださって本当にありがとうございます! 納得いっていない部分もありますが、書きたい部分はある程度書くことができました。 これから、より上手く書けるように頑張ります。 投票、コメント、閲覧していただいた方々、そして大会主催者様、本当にありがとうございました。 そして参加した皆さん、お疲れ様でした! これから、よろしくお願いいたします。 ---- 感想、意見などあればお気軽にお願いします。 #pcomment(勝利のランコメントログ,10)