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初恋は煌めく泡 の変更点


[[狸吉]]の[[仮面小説大会>仮面小説大会原案]]エロ部門参加作品

からたち島の恋のうた・外伝
『初恋は煌めく泡』

&color(#ff0099){※この作品には性的描写(ネタバレ防止につき、内容は伏せさせていただきます)があります。予めご了承ください};

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―プロローグ―


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 ……?!
 熱く滾った僕の&ruby(ペニス){銛};に激しく攪拌されついに彼女が&ruby(イっ){ショートし};たその瞬間。
 興奮に艶付いた形の良い唇を引き裂いて奔り出たその名前に、僕は思わず我が耳を疑った。
「い……今、な、あぁっ……!?」
 何て言ったの、と問いただそうとした僕の声は、勢いあまって沸点を越えてしまった自分の喘ぎに押し流されてしまう。
 津波のような怒涛の快楽が背筋を駆け降り、堪らず僕は尻尾を震わせて彼女の中へと迸った。
「んあぁっ……あはああぁぁぁぁぁあぁっ・・・!!」
 痺れていく肉体を震わせながら、僕は彼女の柔らかな胸の上へと倒れこんだ。
 ぐったり尽き果てて息も絶え絶えになっていると、ふと暖かな感触に尻尾が包まれた。彼女が自分の尻尾を優しく絡み付かせてきたのだ。
 顔を見つめ微笑むと、彼女もまた甘い微笑みで返してくる。そのまま口付けをして、火照った頬を摺り合わせる。
 そうしてしばらくの間僕たちは、幸福な交合の余韻にうっとりと浸っていた。


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「……ねぇ」
 愛淫に汚れた彼女のそこを綺麗に拭いながら、僕は改めて彼女に聞いてみた。
「さっき、何て言ったの?」
「?」
「ほら、君が&ruby(イっ){ショートし};ちゃった時」
 問われた彼女はキョトンとして首を傾げる。
「え……? 私、何か言ったっけ?」
「……聞き間違いじゃなければだけど、『ゆうとさん』って……」
 そう僕が言ったとたん、陶然と瞬いていた彼女の円らな瞳が、
「・・・!?」
 不意に大きく見開かれた。みるみる紅潮していく顔を彼女は慌てて両手で隠す。
「やだ! 私ったらつい……ゴメン。聞かなかったことにしてくれない?」
 僕はその答えに頷きも否定もせず、ただ黙ったままじっと彼女を見つめ続けた。
 やがて。
 その沈黙と視線に堪えきれなくなったのだろう。深々と溜息を吐くと、指の間から微かに潤んだ瞳を覗かせて彼女は短く呟いた。
「……元カレ」
 やっぱり……
 唇を噛み締めた僕に、彼女は気まずそうに項垂れた。
「ごめんね。失礼だったよね。あんな時に他の雄のこと呼ぶなんて……」
「いや」
 僕はかぶりを振った。
 彼女と僕とは、お互いのトレーナー同士が薦めた見合いの席で初めて出会い、意気投合して盛り上がるままに育て屋の一室で身を重ねあったピカチュウとマリル。ただそれだけの関係だ。
 彼女が&ruby(はじめて){処女};ではない事は確認済みだったので元カレがいたところで驚く事じゃないし、その元カレに思いを残していたからとって動揺するような話でもない。
 僕の動揺は、そういうことでは、なかった。
 俯いてしまった彼女の背中から寄り添い、肩を優しく抱きしめながら僕は囁きを投げかける。
「良かったら話してくれないかな? 彼の事」
「……」
 触れた肩から伝わってくる彼女の不快感。その無言の抗議が示唆するものが、ただ失恋の傷痕に無造作に触れられたからだけではない事を僕は気付いていた。
 というより僕には解っていたのだ。彼女が恐れている事情を。
 だから僕は、彼女が僕にこの件から興味を無くす事以上に求めているであろう言葉を、少し緊張して絞られかけた耳に吹き込んだ。
「例え何を聞いても、彼の悪口は言わないって約束するよ。だから」
 効果は、抜群だった。
 勢い良く振り返った彼女の顔。驚愕に開いた両眼の下で、ほんとに……?と震えながら蠢いた唇から、
「……っ……うぅっ……うわあぁぁぁぁああぁぁぁん!!」
 激しい嗚咽が涙と共に溢れ出し、彼女は僕の胸に縋り付いた。
「誰にっ! これまで誰に話しても……っ! &ruby(ゆうと){遊渡};さんが悪いって……ロクでもない雄に引っかかったねって! 酷いよ……遊渡さんはあんなにいい&ruby(ひと){雄};だったのに……悪いのは全部、彼の望みのままの&ruby(おんな){雌};でいられなかった私の方なのにぃぃぃっ!」
 恐らくは他者の同意を得られる事など諦めていたのであろう心情を吐露しながら、彼女は僕の腕の中で咽び泣いた。
 その頭をそっと撫でて宥めながら、彼女の次の言葉を待つ。
 しばらくして落ち着いてきた彼女は、彼……遊渡さんとの、切り裂かれたように痛むのであろう失恋の思い出を打ち明け始めた。
「遊渡さんと出合った頃、私はまだ小さなベイビィポケモンだったの……。彼はとても優しくて、いつも輝いていたわ。大好きだった……種族の違いなんて関係なかった! 彼の顔を見るだけで、話をするだけで幸せだった。でもある日気が付いたの。旅のポケモンだった彼が、私との触れ合いを求めていてくれた事に……」
 僕の懐で、彼女は自らの肩を抱いた。濡れた彼女の頬は、今は思い出の中の幸福に染まっているようだった。
「嬉しかった。天にも昇る気持ちだった。もちろん私は彼の望む全てを捧げたわ。彼はとても……あ、あらやだ、私ったら……」
 照れくさそうに僕の胸に顔を擦り付ける彼女。小さく頷いた僕に気付いたのかどうか。
「深く、激しく、私たちは求め合い愛し合った。将来のこともちゃんと考えてパパにも私たちの仲を打ち明けたの」
 彼女のいう『パパ』とはトレーナーさんの事だ。僕も自分のトレーナーをそう呼んでいる。
「最初は驚いて、子供も作れないのにいいのかって何度も聞かれたけれど、私たちが真剣だって解ったらパパも祝福してくれたの。私たち、愛は永遠だって信じていたわ……なのに、それなのに……」
 再び彼女の声が震えだす。しっかりと彼女を抱きしめて支える僕の耳に、張り裂けんばかりの彼女の声が響いた。
「……私が進化した途端、世界の全てが崩壊してしまった! 遊渡さん、急に冷たくなって『もうお前は彼女じゃない』って! トレーナーさんのところにとんぼ返りしてそのままどこかへ行ってしまったの……ああぁ……私がこんな身体になりさえしなければ、私はまだ遊渡さんの腕の中で愛されていたはずなのに……っ! ぅああぁぁぁ……」
 泣きじゃくる彼女を慰めながら、僕は静かに眼を閉じた。
 彼女の言葉を、想いを、多分ほとんどのひとは理解できないだろう。先刻彼女自身が言った通り、遊渡さんを『無節操で飽きっぽくて身勝手な最低野郎』と断じて『被害者』である彼女を慰めようとするのが普通なのだろう。
 だけど僕には解る。彼が彼女を振った事情も、彼女が自分自身を貶めてでも彼を庇いたいと思う気持ちも。
 でもね。彼女と約束したから口に出しては言わないけれど。
『彼女じゃない』はないでしょう。
 だってこの娘は、ちゃんと彼女じゃないか。
 記憶の中の彼の姿を思い浮かべ、僕はそう想った。
 彼女が止め処なく繰り返す、壊れた初恋の甘く苦い思い出話を聞きながら。

―1―


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 そう、それは私がまだルリリの小さな&ruby(おんな){雌};の子だった、ある夜の事だ。
 コンコンとガラスを叩く音が外から聞こえて、私はモンスターボールの中で眼を覚ました。
「ピスラちゃん、ピスラちゃんってば」
 私の名前を呼ぶ密やかな、しかし爽やかな美しい声。
 夢だろうか? こんな夜中に彼の声が家の中で聞こえるはずはないのだ。
「起きてくれないかな? 星空が綺麗だよ。一緒に見ようよ」
 再度耳朶を打った誘い声に身を起こし、身体を振るって覚醒する。夢じゃ……ない!
 眼を擦ってボールの窓から外を覗き見てみる。
 天窓の向こうから漏れる鮮やかな光輪。その光を纏ったシルエットの中で、綺麗な金色の瞳が微笑みながら見下ろしていた。
「こんばんは、ピスラちゃん」
「遊渡さん!? やだ、どうしたの? こんな時間に」
 彼、バルビートの遊渡さんは少し前から私の住むこの街に滞在しているトレーナーさんのポケモンだ。そのトレーナーさんが私のパパとトレーナー同士仲良くなった縁で、彼は私の稽古相手になってくれたり旅の経験を聞かせてくれたりしている。
 とても優しくて、格好よくて、私の憧れのお兄さんだ。
 否、正直に言えば恋している。恥ずかしくてとてもそんな事打ち明けられないけど。
 と、とにかく、その憧れの彼が深夜に私の家の窓の外にいるのである。一体どうして?
「だからね、今夜は星が凄く綺麗だからさ。それに」
 彼の放つ眩い光が揺らめき、私の視覚を撫でるように明滅する。
「風向きの具合もちょうど良くてね。夜間飛行に連れて行ってあげようと思ってきたんだけど、眠いんだったら無理にとは―――」
「行く! 行く! 行きます!!」
 入ったボールを転がさんばかりに跳ね上がり、私は大慌てで叫んだ。
「連れてって! ああぁ、でも、少しだけ待ってよ! すぐに支度するから!」
 危うくボールの外に飛び出してしまうところだった。寝癖とか目脂とか、好きな雄の前に出られる状況じゃない。
「ゆっくり準備すればいいよ」
 クスリ、と遊渡さんの端整な口元が綻んだ。「&ruby(おんな){雌};の子は身嗜みに時間を掛けなきゃ、ね」


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 バルビートは飛ぶポケモンとしては決して飛行が得意な方ではない。
 とは言え、ルリリである私ひとりぐらいなら抱えて飛び回る事ぐらい余裕だ。
 実際これまでも何度も一緒に空の散歩に連れて行ってもらっている。彼の懐に抱かれながら広がって行く世界を見下ろすのは実に気分がいい。
 けど、夜空を飛ぶなんて初めて。ああ、なんてロマンチックな事だろう。楽しみで楽しみで心が弾んで止まらない。
 ゆっくり準備していいって言われたけれど早く行きたくて気が急くばかりで、どうにかこうにか見られる程度にセットして私はモンスターボールから転がり出た。
「お待たせっ! ど、どうかな?」
 それでもやっぱりセットの具合を聞かずにはいられない。恋する&ruby(おんな){雌};の悲しい&ruby(さが){宿命};である。
「やぁ、待った甲斐があったよ。とても可愛いよ」
「えへへ……」
 照れくさくなって尻尾でピョンピョン飛び跳ねてしまう。お世辞だって解っているけどやっぱり褒められると嬉しいものだ。
「ではそろそろ参りましょうか、お姫様」
 天窓を開けて遊渡さんが優雅に室内に舞い降りる。ひらりと着地すると恭しげにポーズを決めて手を差し出した。恥じらいながらその黒い大きな手をぎゅっと握り彼の暖かな体温に触れる。
 それもつかの間、私の身体は力強く持ち上げられた。一緒に飛ぶ時いつもそうするように逞しい左腕が私の腰を支え、右腕が腋から胴を抱え込む。背中に触れたグレーと黄色の縞模様の胸からドクン、ドクン、と鼓動が聞こえてくる。
 ……いつもだけれど、私の胸にあてがわれた彼の右手とお尻を支えている左手がちょっと気になってしまう。今回は夜間飛行だからだろうか、何度も位置を変えて確かめている。……くすぐったい。
「動かないで。しっかりつかまっているんだよ」
 そう語るハンサムな顔がすぐ上にある。私の顔を撫で下ろす吐息がなんだかいつもより熱い。すぅっと吸い込むと、彼の匂いで胸が一杯になる。
「準備は出来たかな?」
 はっと我に返り、私は慌てて胴に巻かれた彼の右腕を握り締めて頷く。
「いいね。じゃあ―――出発だ!」
 ブォゥンと翅音が唸りを上げ、私達は天窓を抜けて夜風の中へと翔け上がった。
「わあぁぁ……」
 感嘆の声を上げる私の眼に飛び込んできた星、星、星。
 本当に見事な澄み切った満天の星々が煌めき、瞬き、降り注いでいる。
 下を見下ろせばそこにも小さな光たちの群れ。家々の窓から漏れる明かりが地上の星となって輝いている。
 上から下から全方位から、無数の光の粒が私たちを中心に回る。踊る。まるで宇宙遊泳。
 手の届く限りに何もない&ruby(そら){宇宙};の星の海の中、ふたりっきりの世界で私は遊渡さんの懐に抱かれているんだ。
 遊渡さんの掌が触れている場所が、胸とお尻が、ジンッと熱い。
 落とさないようしっかりと力を込めてくれているのだろう。いやらしく触られているように思うなんて失礼極まりないって解ってる。
 でも遊渡さん……本当に意識しないでそこに触れているの?
 意識して、くれてないかなぁ。
 そんな事を夢想しながら、私は星たちの作る幻想的な光景に見とれていた。
「怖いの?」
 遊渡さんの囁きが耳をくすぐる。
「ううん。平気だよ」
「でもピスラちゃん、凄くドキドキしてるよ。本当に平気かい?」
 あはは。本当だ。平気なのに胸が苦しいくらい踊ってる。
 何だかおかしい。平気な理由も、ドキドキの原因も、どっちも答えは同じなのに。
「だって、遊渡さんと一緒なんだもん♪」
「そっか」
 ふと悪戯っぽい笑みが遊渡さんの口端に浮かぶ。
「じゃあ、こういうのはどうかな?」
 言われた次の瞬間、ふわっと浮遊感。急激に冷たい夜風が私の全身を包む。
「え・・・!?」
 遊渡さんの体温が消えた。鼓動が消えた。私を抱いていた両椀が消えた。
 慌てて振り返ってもそこには彼のハンサムなマスクはなく、ただ無限の星空が広がっているだけ。
 その星空が徐々に一定方向へ流れ出す。加速をつけながら―――
 なんだ、私、空中に放り出されたんだ。……ってえええぇぇぇーーーーーー!!
「き、きゃわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁーーーっ!!」
 落ちてる! 落っこちてるよ! やだ、どうしよう!?
 吹き付ける激しい風の向こうで、地上の星がみるみる大きくなる。このままじゃ私、墜落しちゃう!!
「助けてえぇぇぇ! 遊渡さぁぁぁん!!」
 虚空に向かって悲鳴を上げた私の視界で―――
 蒼白い流星が、夜空に弧を描いた。
 光の尾を引きながら、闇を切り裂き、星々を貫き、その輝きを増していく。
 迫り来るその流星が黄金の双眸を宿していると気が付いた瞬間、私の中を満たしていた恐怖は安堵の喜びへと変わって行った。
 もう絶対に大丈夫。失敗なんか有り得ない。ちゃんと私を受け止めてくれる。
 ・・・・・・ほら。
 後頭部とお尻に力強い、暖かい、気持ちのいい温もり。
 しっかりと支えられた私が仰いだ星空を、二つの黄金が遮った。
「ははは、ごめんね。ビックリした?」
「う、うん。でも、でもね……」
 ちょっぴり涙を浮かべながら、満面の笑顔を爆発させて私は遊渡さんに言った。
「すっごい、楽しかったよっ!!」
 あ、よく考えたらお姫様抱っこだ、これ。
 そう意識したら、ただでさえ破裂しそうな心臓の鼓動がますます強まった。ほっぺが燃えるように熱い。
 見つめてくる金の瞳が眩し過ぎて、もう星が見えない。遊渡さんの顔しか見えない。
 駄目。本当に眼が眩む。もう開けていられない。
 堪らず瞼を閉じた暗闇の中で。
 私の唇が、素敵に甘く、最高に柔らかく、例えようもなく幸福な、その味を。
 初めて、知った。

―2―


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「気分はどうだい?」
「もう……さいっっこぉー……」
 小高い丘の上の芝生に腰を下ろし、さっきまで飛んでいた星空を見上げながら、私たちはふたり寄り添ってひと時翅を休めていた。
 そっと唇に触れて、あの時の感触を思い出してみる。
 ファースト・キス、遊渡さんにあげちゃった。
 あぁ、まるで夢のよう。でも夢なら覚めないで欲しい。
 全身で彼の腰にもたれながら蕩けるような幸せを噛み締めていた最中。
 肩に掛けられていた掌がさらりと背筋を添って腰まで撫で下ろされ、私を抱き寄せた。
「きゃっ!?」っと声を上げる暇もなく、彼の腕が脚へと絡みつき、指先が内股をくすぐりながら撫で上げ、
「あ、あっ、や……あぁぁぁんっ!!」
 真芯に電流が走ったかのような衝撃を感じて、驚いた私は思わず彼の手を振り解いた。
「あ……ゴ、ゴメン」
「ん……」
 俯いて固まったまま、なんとかあいまいな返事を背後に向けて返す。もう頭の中はパニック状態だった。
 触られた? 触られた! ああぁ、恥ずかしくて気絶しそう。
 まだファースト・キスを済ませたばかりなのに、いきなりここまで来ちゃうなんて。
 もう駄目。これ以上深みに嵌ったりしたら私、わたし、おかしくなっちゃうよぉ……
 気まずい沈黙がふたりの間に降りる。
 やがて、私は熱く震える乙女の操を尻尾で庇いながら、恐る恐る振り返った。
 彼もまた俯いていた。
 星明りと彼自身の放つ灯火に照らされた遊渡さんの横顔は、なんだかとても悲しそうで、寂しそうで。
「遊渡、さん……?」
「ゴメンね。ビックリさせちゃったよね」
 先刻私が純潔の接吻を捧げた唇が言葉を綴る。
 やっと向かい合った彼の顔。口元は微笑んでいたけれど、瞳の金には憂いの光が漂っていて、
 ……気が付けば私は、その光に吸い込まれるように再び彼の傍らへと擦り寄っていた。
「俺、今のトレーナーさんが旅ばかりしてる人だから、あんまり仲良くできる相手とか作りづらくってさ。この街に来て君と過ごしている時間が楽しくて仕方がないんだよ。だから」
 と、遊渡さんは照れくさそうに頬を掻いた。
「……もっと君と仲良くしたいと思って、つい調子に乗ってしまったんだよ。失礼なことしてホント、ゴメン……」
 失礼だなんて、そんな事ない。嬉しかったんだよ。恥ずかしかっただけなんだよ。
 その想いを言葉にするよりも早く、彼は顔を上げてきっぱりと言った。
「やっぱり駄目だよな。俺のようなすぐにまたどこかへ行っちゃうポケモンがそこの街の娘と仲良くなりすぎちゃ」
 ・・・!!
「……行っちゃう……の?」
 考えていなかった。否、考えたくなかった。彼がいつかいなくなるなんて。
「うん。トレーナーさんがその気になり次第ね。もしかしたら、明日急にってこともあるかも」
 ……そ……そんな……そんな!!
 激しく切ない気持ちが、急激に私の中で膨れ上がっていく。
「今夜は楽しかったよ。とてもいい思い出になった」
 彼は立ち上がり、私に背を向けて星空を見上げた。
 お尻の灯火をゆっくり明滅させながら。
「でもここまでにしておこうね。後で旅立つ時に辛くなるから……」
 視界いっぱいに彼の灯火の光が映り、消えていく。
 彼が、闇に消えていく。
「じゃあ、そろそろ戻ろうか―――?」
 振り向いた彼の顔か眼に映った瞬間。
 頭の中で、何かが弾けた。
 怒涛の如く荒れ狂う切なさに流されるまま、私は彼の脚にしがみ付いて叫んでいた。
「嫌! 嫌! 嫌ぁぁ!! 終わりにしないで! 離れたくない! もっと一緒にいたいよう!!」
「ピスラちゃん……」
「私、遊渡さんと一緒に旅に行く! どこまでもついて行くから! ねぇ、いいでしょう?」
 涙でぐちゃぐちゃになった私に、遊渡さんは厳しい顔で言った。
「パパさんと離れる事になるよ? いいの?」
「……! そ……それは……」
 私がどれだけパパのことを好きか、彼はちゃんと知ってくれていた。……もちろん離れられるはずもない。
「……じゃあ、パパも一緒に旅に……」
「駄目だよ。うちのトレーナーの都合にパパさんを付き合わせるわけにはいかない」
「じゃあ……どうすれば……いいの……?」
 絶望の呻きが、私の唇から溢れ出る。
 腰を落とし、正面から顔を覗き込んできた彼の首に、必死に手を伸ばして私は縋り付いた。
「嫌……嫌……離れたくないよぉ……お別れなんかしたくない……」
 想いが、膨らんでいく。
 もう、止められない。
「好きなの! 遊渡さん! 愛してる!!」

 張り裂けるような想いの限りを告白した私を、 
 遊渡さんの両腕が、力強く抱きしめた。

「離れないよ。俺はずっと……ここにいる」
 溺れたかのように口をパクパクと開閉させる事しか出来なくなった私の耳元で、熱い囁きがこだまする。
 肩越しに見える夜空に放たれる光が、今は激しく明滅している。彼の鼓動と共に。
「俺をパパさんのポケモンにしてもらえるよう、ふたりでパパさんと俺のトレーナーさんに頼んでみよう。きっと……解ってくれる」
「いい……の?」
 擦れた声を振り絞って聞くと、遊渡さんは顔を上げて私の口元へ、
「もちろんだよ。だって俺もピスラちゃんの事、大好きだから」
 愛の言葉を、直接的に、吹き込んだ。
 誓いの、口づけ。
 嬉しい。最初のよりももっとずっと嬉しい。爆発的な歓喜が身体の中に満ちていく。
 口の中へと来訪した舌が踊り、私の舌を絡め取って抱き寄せる。
 そのまま遊渡さんは私の胸元へと手を伸ばす。
 もう拒絶なんかしない。羞恥心を彼への思慕で洗い流し、私は愛撫に身を捧げた。
 未成熟な膨らみが撫で回され、揉みしだかれる。小さな蕾が指先に捕らえられコリコリといじられる。
 そうしてたっぷり弄ぶと、掌は胸からお腹をたどって撫で下ろされ、再び両脚の間を、割った。
「んぐっ……」
 唇を塞がれたまま喉で喘ぐ。
 恥丘が遊渡さんの手の温もりに覆われている。その感触に刺激された両脚がピンッと硬直して角度を開き、更に奥へとまさぐる指をいざなう。
 やがて遂にその指先は、恥丘に開いたワレメの深まりへの入り口へと辿り着いた。
 彼の指が曲がり、突き立てられる。徐々に力が込められ、先端が秘肉を押し開く。
「ーーーっ!!」
 あぁ……
 遊渡さんの指が、遊渡さんが、私の中にいるのを感じる。
 挿っている指先は私の純潔のすぐ手前まで来ている。もう少し力を加えられれば容易く破られてしまうだろう。
 破瓜の緊張が全身に張り詰める。硬く閉じた瞼に熱いものが滲み、零れる。
 しかし唐突に唇が離れ、秘裂から指が湿った糸を引いて抜き出された。荒い息が漏れ、緊張の解けた脚がぐったりと崩れる。
「まだきつすぎるな……もう少しほぐすか」
 ぽつりと呟くと、遊渡さんは襟元に括り付けてあった包みから一本の琥珀色の小瓶を取り出し、栓を抜いて中身を掌に受けた。
 さらさらした透明なその液体から酸味の強い香りが漂ってくる。
「何? それ……」
「ん? あぁ、これはイアの実のエキスさ。気持ちよくなるお薬だよ。塗ってあげるね」
 有無をも言わせず、薬に濡れた掌が私の胸を撫で摩る。
「ひゃああっ!?」
 ただ摩られただけで、揉まれているわけでもないのに、燃え滾るかのような感触が掌から伝わってくる。
 あぁ、遊渡さんってほんとに凄い。
 何でも知ってる。何でも持ってる。そして私をこんなに気持ちよくしてくれるんだ。
 遊渡さんの手はお腹へ、お尻へと伸びて行き、内股から恥丘に至るまでイアの実のエキスが摺り込まれていく。
「んぁあっ! あひぃっ! んひゃあぁぁぁあぁんっ!」
 灼熱の快感に悶える私の腰を、彼の両腕が捉え、持ち上げる。
 抱えられて上を向いた恥丘に走るクレバスを2本の指でこじ開け、色付いた秘奥を露にすると、游渡さんはもう片方の手で小瓶の口をそこへ向けて、
「!?」
 傾けた。
「ゔあ゙あ゙あああぁぁぁ~~~っ!!」
 媚薬を直に注がれ胎内で子宮が跳ね上がる。突き動かされるように全身が跳ね上がる。秘裂が透明の蜜を噴き出してビクビクと戦慄く。
 私の乙女が疼く。疼く。掻き毟ってしまいたい。
 しかしそこへと伸ばそうとした両腕を押さえ付けられ、私は彼に組み敷かれる。
「ああ……遊渡さん……遊渡さん……遊渡さぁん……」
「わかってる……。今、あげるよ」
 紅潮した顔を寄せてそう言うと、私の上で彼は身体を折り曲げた。
 彼のお尻から放たれる閃光の波がふたりの間へと奔り込み、私の淫らに濡れた陰部を鮮明に照らし出す。
 光の揺らめきと彼の鼓動に呼応するかのように、私のそこも脈動している。
「綺麗だよピスラちゃん。君は、素敵だ」
「ああ……遊渡さん……あなたの光も……とってもキレイ……あ」
 うっとりと見つめた青色い光の中に。
 黒々と力強くいきり勃つシルエットを見つけた。
 遊渡さんの、雄。
 愛しい、恋しい、雄。
 欲しい。早く、早く頂戴っ……!!
 雌の本能に導かれるままに私は両脚と尻尾を極限まで広げ、全てを彼の光の下に曝け出した。
 その中心に、愛蜜を溢れさせている私の雌に、屹立した彼の雄があてがわれる。
 先端がなぞるように位置を探り、狙いを定めると、荒息と共に割り入る。
 恥らう乙女の最後の&ruby(ヴェール){衣};が、一気に引き裂かれた。
「!――――――ーーー・・・っ!!」
 痛い。はらわたを刺し貫かれる激痛に声も上げられない。
 あぁ……でもその痛みが、狂おしいまでに煮え滾っていた秘奥の疼きを鎮めてく
れる。
 気持ちいい……この痛みで死ぬのならもう死んでもいいよ……
「うぅ、いい具合に締まるなぁ。ピスラちゃんのコマンコちゃん、最高だよぉ……」
 ……もォ、遊渡さんったらぁ。
 あからさま過ぎる言葉に羞恥を煽られ、胎内一杯につまった彼を意識してしまう。
 私の処女を擦りながら、彼の光が律動する。
 私の身体が、内側から光ってる。
 遊渡さんとつながって、&ruby(イルミーゼ){雌蛍};になっている私を感じる。
 あぁ、遊渡さんに突かれる毎に私の光が膨らんでいく。
 光が、弾ける。
 もう、駄目・・・
「―――ーーーっあぁぁぁあぁ~・・・っ!!」
 めくるめく官能の光の中に意識が溶けていく。
 遥か彼方で喜悦に満ちた呻き声が聞こえた。
 愛の証を迸る脈音が、聞こえた。
「愛してるよ」って、囁きが、
 聞こえた、気がした。


.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .


「おうちに着いたよ。ピスラちゃん」
「うぅ……ん……」
 揺り動かされて、重い瞼を開ける。
 目の前に私のモンスターボール。私の寝室。
 ……ゆめだったのかしら……?
 身を起こして、傍らに立つ相手を見る。ゆうとさん……遊渡さん?
 ……!!
 違う! 夢じゃない!
 愛淫の跡を綺麗に拭われて微かに湿った身体。真芯に残る破瓜の痛みの余韻。
 私、本当に、遊渡さんと結ばれたんだ……
 甦った蜜月の記憶に頬を染めた私を、彼の両腕が抱きしめた。
「良かったよ……」
「私も……遊渡さん、大好き……」
 幸福感で胸を満たしながら、力一杯頬を彼の胸に擦り付ける。。
「明日、僕のトレーナーと君のパパさんにこれからの話をしよう。一緒に幸せになろうね」
「うん……」
「じゃあね。お休み」
 唇にもう一度心地よい感触を残して、遊渡さんは天窓を抜けて帰っていった。
 彼を見送ると私はモンスターボールを空け、寝所へと雪崩れ込んだ。
 唇に、胸に、秘所に、彼の感触を思い起こして恍惚に耽り、明日から彼と送る幸せな日々を夢に描きながら、私は眠りに落ちていった。

.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .

―3―

「……少し焦りすぎてやしないか? ピスラ」
 明けて翌朝。
 善は急げとばかりに起きて一番朝食もそこそこにパパに当日の予定を無理を言って空けてもらい遊渡さんが彼のトレーナーさんを連れて来た席で私と遊渡さんが恋ポケ同士になった事を発表し二人に遊渡さんの我が家への移籍をお願いしたところでの、パパの第一声がこれだった。
「わ、私別に焦ってなんか……」
「いや、その点に関しては弁解の余地もないんじゃないかな」
 あぅ、遊渡さんにまで突っ込まれた。言われてみれば確かにちょっとせっかちだったかも。
 コホン、と咳払いしティーカップの紅茶を一口含んでパパは続けた。
「お前はまだ若い。っていうか幼い。彼が旅を続けている間にもっとこの街で鍛えて大人になって、彼が戻ってきてから一緒に暮らし始めたって遅くはないんじゃないのか?」
「でも、でも! 私もう遊渡さんと離れたくない! 離れられないよ!」
「しかしなぁ……向こうにだって迷惑をかけることになるんじゃ……」
 眉間に皺を寄せて唸るパパに、遊渡さんのトレーナーさんが椅子の背もたれに寄りかかりながら話しかけた。
「あ、俺的にはかまわないよ? 確かに優秀なサポート役にいなくなられるのは痛手だけれど、遊渡がそうしたいって言うのならその気持ちを最優先するべきだと思う。勿論、こいつを背負う事になるのはそっちだから君の賛成が前提だけどね」
 やった。私は心の中で快哉を叫んだ。どうやら遊渡さんのトレーナーさんはかなりのポケモン&ruby(ほうにん){自由意志};主義のようだ。
 これで3対1。残るはパパを説得するのみ。
 ティーカップが立てる湯気の向こうで机に肘を突いて組んだ拳を額に当てて悩んでいたパパだったが、不意に顔を上げて重々しく湯気を揺らした。
「解っているのか? お前と遊渡くんじゃ仔供は作れないんだぞ」
「!!」
 現実の鋭角な刃が私たちに突きつけられる。
 そうなのだ。ルリリである私とバルビートである遊渡さんとでは種族が違いすぎる。どんなに愛し合ってもふたりの間に果実は実らない。
「この先お前がマリルやマリルリになって仔供を望むようになった時、後悔する事になるかもしれない。慎重に考えるべきなんじゃないのか?」
 固く唇を結び、言われたことを噛み締めて、
「それでも」と私は答える。
「たとえどんなに辛い思いをするようなことになってもいい。游渡さんを諦める事の方がずっと後悔するもの。もう私、游渡さん以外の&ruby(ひと){雄性};なんて考えられないもの……」
「パパさん、俺を信じてください」
 隣で遊渡さんがパパに頭を下げた。
「彼女を決して不幸にはしません。いや、例えその不幸がどうしようもない物だったとしても、ふたりで手を取り合って乗り越えて行きたいんです。どうか俺に、彼女の幸せを守らせてもらえないでしょうか」
 力強い言葉が部屋に満ちた。あぁ、こんな彼の傍らにいたら、何があったって不幸になんてなるもんか。
 暫く眼を閉じて考え込んでいたパパが、ふぅっ……、と深く溜め息を付いた。
「いい&ruby(ひと){雄性};に巡り会えたね、ピスラ」
 そしてパパは穏やかな微笑みを頬に浮かべ、優しいまなざしで私達を見つめて言った。 
「いいよ。游渡くんを引き取ろう。幸せにおなり」
 たちまち視界が歓喜の色の花畑に覆われる。 
「あ、あぁ、ありがとうパパ!」
「ありがとうございますパパさん。これからお世話になります」
 それぞれの手を取り抱き合う私たちの後ろで遊渡さんのトレーナーが、
「&ruby(こいびと){恋ポケ};たちに乾杯!」
 と、どこか皮肉めいた微笑みを浮かべながらカップを掲げた。


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「はぁぁ……幸せぇ……」
 ベッドの上で身を伸して捩ると、脚の間でつい先刻まで掻き回されていたふたりの愛淫がぐちゅり、と音を立てて溢れた。
 最初の交合で快楽を骨の髄まで教え込まれた私の身体は、2度目ともなると求められただけで反射的に潤って難無く彼を受け入れ悦びを分かち合うことが出来るようになっていた。
 横を向けば満ち足りた表情で私を見ている遊渡さんがいる。ほんっとに幸せ。余りにも幸せすぎて怖いくらいだ。
 あの後、パパは結局手持ちの中でもかなりの実力者だったバリヤードさんと交換する形で遊渡さんを譲り受けた。
「遊渡の都合でお邪魔させるようなものなのに交換なんて申し訳ない」
 と遊渡さんのトレーナーさんは遠慮していたけれど、パパもさすがに頑固者で、
「遊渡くんの都合はうちのピスラの都合でもあるだろう。ましてこれほどよく鍛えられたバルビートを預からせて頂くのに相応のポケモンでお返し出来ないのではこっちが申し訳ないよ」
 と言って譲らなかった、いやこの場合無理を言って譲ったわけだけど。
 ともあれそんなパパのお陰で私たちは何の気兼ねもなく自分の部屋で愛を交わし合えるのだ。
「遊渡さん大好き。パパも大好き。あぁ、もう私マリルになっちゃいそうだよ……」
 陶然と呟いた瞬間、ふと傍らの微笑みに影が宿るのを感じた。
「進化、か……」
「どうしたの? 遊渡さん」
「いや……、ピスラちゃん、マリルになりたいの?」
「え? それは……うん、なりたいよ。だって遊渡さんやパパへの私の想いが本物だって認められた証しだもの」
 ポケモンはさまざまな条件によって進化しその姿を変える。
 ただひたすら己の力を磨き上げることによって進化する者、
 特定の技能の修得によって進化する者、
 ある特殊な状況下にその身を置く事で進化する者、など。
 ルリリがマリルに進化するための条件、それは〝愛〟だった。
 他者を心底深く想うことの出来るルリリだけがマリルへの進化を許されるのだ。
「遊渡さん……もしかして、私に進化して欲しくないの?」
「いや……」
 私の問いに遊渡さんは苦笑いで答えた。
「ただ、マリルとなるとさすがに抱えて遊覧飛行は俺にはきついかな? な~んて……」
「!? も~! 遊渡さんったら……」
 要するに、進化すると体重が4倍以上も増えてしまうことが問題にされたわけだ。
「その分ベッドの上で一杯トばさせてもらいますからいいですよ~だ」
「あははは……そうだね……」
 どこか乾いた笑い。流れた眼差しに嘘を感じ、私はじっと黙って彼の横顔を覗き込んだ
 その私の視線に気づいた遊渡さんは溜め息を一つ吐き、私を見つめ返した。
「ごめんね。本当は怖いんだよ。変わられるのが」
「……?」
「俺を最初にゲットした旦那は、彼にとっても俺が最初のポケモンでね。随分と可愛がってもらったもんだよ」
 『旦那』。その表現だけで、遊渡さんの言うその旦那さんが私の知る彼のトレーナーさんとは別の人だと判った。彼が『トレーナーさん』を呼ぶ時のどこかよそよそしい声には含まれていない親しみがそこには込められていたからだ。
「……だけどそれも旦那がポケモンバトルを本格的に始めるまでだった。今まで優しかった旦那が突然、『バルビートなんてバトルじゃ使い物にならない役立たずだ』って言うようになってさ。トレードに出された先が君も知っているあのトレーナーさんだったんだよ」
「そんな事があったんだ……酷いよ。遊渡さんのこと役立たずだなんて……」
「……いや、野に放り出されなかっただけ良かったのかもしれない。実際あのトレーナーさんのポケモンになったお陰でバトルでも活躍出来るようになったし、俺のしたいことも自由にさせてもらえるようになったしね。……でも、大好きだった旦那が豹変してしまった時のことを思い出すとつらくてね。自分に近しい者が変わっていってしまうのが怖いんだよ。今まで友達がなかなか作れなかったのも本当はそのせいさ。結局トレーナーさんに最後まで心を開けなかったのもね……」
 話を聞き終えた私は、水色の玉の付いた尻尾を伸ばして遊渡さんの体にそっと巻き付け抱き締めた。
「遊渡さん、遊渡さん、大丈夫。私、進化したって何も変わらないよ。ずっと、何があっても遊渡さんを好きなままでいるよ。でも、もし遊渡さんがそれでも不安に思うんだったら私、進化をa……」
 諦めてもいい、と続けようとした私の唇は、差し出された彼の大きな指によって塞がれた。
「ありがとう、ピスラちゃん。俺も、変わらなきゃな……」
 指の向こうに広がったのは、いつもの悪戯っぽい笑顔だった。
「さしあたって、マリルに進化した君を抱えて飛べるぐらいにはね。なぁに、重くなるっていってもせいぜい俺の半分程度だし大丈夫大丈夫。あははは……」
 朗らかな笑い声に釣られて私もつい笑ってしまう。笑いながら目頭が熱くなった。
 私のために心の傷を乗り越えて変わろうとしてくれている。私のために笑ってくれている。遊渡さん、大好き。これまでも大好きだったけど、もっともっと大好きになった。たとえ世界の全てが引っ繰り返っても、この想いは絶対に変わったりしない。永遠に。


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 数日後。
 運命の日は訪れた。
「さぁ、ピスラ。手をお出し」
 差し出されたパパの手を握る。
「ほら、遊渡くんも一緒に」
 誘われた遊渡さんが少し照れ臭そうにもう片方の手を取る。
 パパへの想いが、遊渡さんへの想いが、私の中で膨れ上がり、進化の光を溢れさせた。
 もう一度ふたりの顔を見上げ、励ますようにふたりに力強く頷かれて、私は進化の光を受け入れた。
 その先に待ち受ける運命も、知らぬままに。


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 再び目を開けた時、二人がいつもより少しだけ小さく見えた。
 否、私が大きくなったんだ。マリルになれたんだ。
「パパ……」
「おめでとう、ピスラ」
「遊渡さん……私、どう? 変じゃない?」
「変なもんか。マリルになっても君は可愛いよ」
 遊渡さんが黒い腕を一杯に伸ばしてギュッと私を抱き締める。私も彼のグレーと黄の縞の胴に腕を回して抱き返した。ルリリの時には尻尾で巻き付くことしか出来なかったけど、やっと胸で遊渡さんと抱き合えたんだ。
 あぁ……ほら、やっぱりマリルになっても私は遊渡さんが好き。何も心配はいらないよ。これまでと同じ……ううん、これまで以上に深く愛し合える。
 深く抱き合った私達に遠慮したのか、パパは微笑みを浮かべたまま後ずさり―――
 ・・・!?
 唐突に微笑みが強ばり、その眼が愕然と開かれた。
「な!? お前まさか……何て、事だ……」
 ど、どうしたのパパ!? 何にそんなに驚いているの!?
 遊渡さんの腕が私の胸を、マリルになっても大して発達した様子の無い胸を弄る。
 ゾクリとした。感じたからじゃない。感じなかったことにだ。何故。どうして。
 彼の指が下へと伸びる。その向かう先に、あるべからざる感覚があることに私は気付いた。そんな、そんなバカな!?
「待て、やめろっ……」
「やめてぇっ……」
「へ?」
 パパと私が制止の声を上げるも間に合わず、彼はそれを掴んでしまっていた。
「・・・!? のわあぁぁぁぁぁっ!?」
 驚愕の声を上げて私から跳び退る遊渡さん。硬直した私の全身が彼の黄金色の視線に晒される。
「な……なんで……それ……」
 わなわなと震える彼の声が指し示すものへと視線を落とし、私もそれを見た。見てしまった。
「いっ……いやあぁぁぁぁぁっ!! 見ないで! 見ないでぇぇぇっ!!」
 両手でそこを覆い、部屋の隅へ逃げるように駆け込んだ私は身を丸めて全身でそれを隠そうとした。
 思考がぐるぐる混乱して行く。何でこんなことになったのか分からない。
 しかし掌の中で奮えているそれは、紛れもなく、否定しようもない、明らかな……私の股間から生えた、&ruby(ペニス){雄の証};だった。

―4―


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「……ルリリというポケモンは」
 蹲ったまま茫然と放心していた私と棒立ちになったままの遊渡さんに、パパが震える声で語りかける。
「性分化が不安定なところがあって、雌として生まれてもマリルになると雄に変わってしまうことが稀にあるらしい。まさかピスラがそうだったとは……すまない。可能性を知っていながら迂闊に進化をさせてしまった僕の責任だ。少し席を外すから、ふたりでこれからのことをもう一度話し合って欲しい。なるべくお前達の良いようにするから……」
 それだけ言うと、パパはふらついた足取りで部屋を出て行った。
 暫くの間、室内が重苦しい静寂に閉ざされる。
 ……遊渡さん、遊渡さん。
 恐いよ。寒い……よ。助けて……
 ガクガクと足が奮えて動けない中、私は手を伸ばして必死に彼を求めた。だが。
「近寄るな」
 鋭い声がその手を止める。
 聞いたことのない声だった。誰の声だろうと思った。
「ゆうと……さん……」
「黙れ。喋るな。そんな眼でこっちを見るな。汚らわしい」
 抑揚の乏しい、氷のように冷たい声。それが愛しい彼の、何度も口付け合ったあの暖かな唇から吐き捨てられているという事実が信じられなかった。
「裏切り者。裏切ったな。俺を騙したんだな!」
「ち、違……」
「煩い。黙れと言っているだろう! 何が進化しても何も変わらないだ。何がずっと好きなままでいるだ。本当は俺のことなんか好きでもなんでもなかったくせに。だから雄になんかなったんだろう。お前の温もりにすがった俺を腹の底で嘲笑っていたんだろう!」
「そんな……そんなこと……」
「ならその股の間にぶら下がっているモノは何だ。そこまで明確に俺を拒絶しておいてまだ口先だけの愛を騙れるとでも思っているのか。ふざけるな。バカにするな!」
 鋭い言葉の羅列が茨の刺のように尖り私に突き付けられる。
 あぁぁ……何ということだろう。傷つけてしまった。あれほど変わられることを恐れていた遊渡さんを。優しかった笑顔が跡形も無くなってしまうほどに無残に、私が傷つけてしまったんだ。
「待ってくれ!」
 その時扉を開いてパパが駆け込んできた。外に漏れた遊渡さんの怒号を聞き付けたのだろう。
「やめてくれ遊渡くん。君がショックを受けたのも分かるが、一番傷ついているのはピスラ本人なんだぞ!? これ以上苦しめないでやってくれ!」
 私をかばうように間に割り込んでパパの腕を、しかし私は手で引いて制した。
「待って、パパ。私が悪いの。私が謝らなきゃいけないの。遊渡さんごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……」
「ピスラ……」
 か細い声で謝り続ける私の頭をギュッと抱き寄せた後、パパは遊渡さんに向かって手を差し伸べた。
「もういいだろう? どうか気を静めて元の優しい遊渡くんに戻ってくれ。&ruby(こいポケ){恋人};に戻れないならせめて兄としてピスラを慰めてやってくれ。頼む……!」
「お断りだ! そんな気色悪いおカマ野郎を慰める趣味なんか持ち合わせていない。悪いが実家にとんぼ返りさせてもらう!」
 遊渡さんが踵を返し扉へと歩いて行く。怒りに吊り上がった黄金色の瞳が私の視界から消える。その形の良いお尻ももう私のために青白い光を放つことは無い。
 去り行く背中に向かってパパが叫んだ。
「どんな不幸もふたりでで乗り越えて行きたいんじゃなかったのか? ピスラの幸せを守ってくれるって、自分でそう僕に約束したのを忘れたのか!」
「俺が約束したのは〝彼女〟のことについてだ。そいつはもう、〝彼女〟じゃない!!」
 バタン。
 扉が音を立てて私達と遊渡さんとを遮った。
「……うっ……ぅわあぁぁぁぁぁあぁぁぁ……!!」
「すまない。ピスラ、すまない……」
 閉ざされた部屋の中、パパの腕の中で私は狂ったように号泣し続けた。
 シャボンの泡のように煌めきながら膨らんでいた私の初恋は、こうして泡のように弾けて、儚く散った。


.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .


 その日のうちに遊渡さんとそのトレーナーさんは街を出て行った。
 全くの突然の出立で、誰も行き先は教えてもらえなかったらしい。
 これで追いかけることも、手紙を送ることさえも出来なくなってしまった。
 それでも僅かな望みを抱いて、私は彼の便りを待ち続けた。
 だが数年後、風の便りに聞こえて来た噂は血の凍りつくような内容のものだった。
 トレーナが持つ進化前のまだ幼い純真な雌ポケモンを狙い、自分の雄ポケモンを近付け誘惑させて結婚を理由に金品やポケモンとのトレードを持ちかけ、交換後トラブルを起こして雄ポケモンをとんぼ返りさせた後雲隠れする。そんな一種の〝結婚詐欺師〟が横行しているらしい。
 その詐欺師があのトレーナーさんであり、詐欺に使われている雄ポケモンこそバルビートの遊渡さんであるというのだ。
 詐欺と言っても交換自体は全く正当なものであり、トラブルはあくまで交換先で起こったこと。おまけに当の雌ポケたちが悉く遊渡さんを庇うためまともな立件すら出来ないでいるらしい。
 この噂を聞いた時私の胸に去来したのは、深い罪悪感だった。
 これは単純な詐欺事件ではない。
 きっと遊渡さんは変わることを恐れるあまり、私との失恋の思い出から逃れられないままに同じ失恋を繰り返しているのだ。
 その痛みが解ってしまうからこそ、雌ポケたちも彼を責められないのだろう。私がそうであるように。
 これは彼を傷つけた私の罪だ。
 彼の苦しみも、それに巻き込まれた雌ポケたちの痛みも、全て私が―――
 否、この僕、マリルのピスラが招いたことなのだ。

―エピローグ―


.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .


「だから、ごめんね」
 僕自身の遊渡さんとの思い出を語り終え、僕は傍らに寄り添う彼女、ピカチュウのキララさんに頭を下げた。
「そんなことがあったの……」
 しばし茫然とキララさんは瞬いていた。
「驚いたわ。まさか育て屋で寝床を共にした相手が元雌で、しかも遊渡さんの昔の彼女だったなんて……」
「僕も驚いたよ。まさか知らないうちに遊渡さんと〝兄弟〟になっちゃっていたなんてね」
「クスッ……そうね。あぁ、でも、そっか。道理で上手な訳よね。直伝だったんだ」
「はい。文字通り直に仕込まれました。ははは……」
「ウフフフ……」
 一頻り笑い合った後、彼女は真剣な目をして僕を見つめた。
「ねぇピスラさん、お願いがあるの」
「?」
「私達の卵の預かり手、生まれたらパパたちの間で決めることになっていたわよね?  私のパパに譲ってもらえるよう、あなたのトレーナーさんにお願い出来ないかしら?」
 キララさんの問いに僕は小さく息を飲み、その息を吐き出した後で軽く苦笑いしながら聞いた。
「駄目?」
 問いを返されて今度は彼女が息を飲み、目を伏せた。
「やっぱりあなたも……そっか……駄目、なんだ……」
「そうみたい……だね……」
 ふたり揃って溜め息を吐き、ベッドに力無く横たわる。
 どうやら僕たちは全く同じことを考えていたらしい。
 子供を作ってパパに託した後で、命を断つ、つもりだったんだ。
 正直もう遊渡さんを想いながら生きることに疲れ果ててしまっていた。でも、愛するパパを悲しませてしまうのも辛かったから、せめて子供を残してあげられればと思って。
 だけど相手もそうするつもりだったのではそれは出来ない。子供がひとりだけでは片方のトレーナーにしか残してあげられない。もう一度同じことを繰り返さなければならない……繰り返せるのか? 命を捨てる覚悟で、彼のために捧げたはずの操を汚してまでしたことをもう一度……
 途方に暮れて考え込んでいると、不意にキララさんが呟いた。
「私、まだ遊渡さんのことが好き」
 振り返ると、彼女は天井を虚ろな目で見上げていた。独白だろうか? でも、負けずに言わずにはいられなかった。
「僕も、まだ遊渡さんのことが好きだ」
「雄なのに?」
「何があっても、この気持ちだけは変わらないよ」
 そうして自分の気持ちを見つめ直しているうちに、ふと、自分に問いかけたくなった。
「ねぇ」
 僕の代わりにキララさんに答えてもらおう。彼女は僕にそっくりだから。
「もし今遊渡さんに逢ったら、どうする?」
「……」
 じっと黙って考え込んだ後、彼女は言った。
「そうね……さっきまではもし逢ったら、彼がいなくなってどれだけ辛かったかを訴えるつもりだったわ。その上でどんな目に会わされてもいいから、彼の側においてもらうつもりだった。でも、今は……」
 キララさんの眼に再び涙が光る。
「彼と出逢えて私がどれだけ幸せだったか、教えてあげたい……どうせ彼の心が取り戻せないなら、せめてそのことだけでも知っておいて欲しいから……」
 あぁ……
 知りたかった答えが、今言うべき言葉が、見つかった気がした。
「いいね。それ。僕もそうしたいよ」
 いつしか僕の視界も、涙で曇っていた。
 僕は彼女の手を握り締め、囁きを続ける。
「ねぇ、その時には、君の隣りで言っていいかな?」
「え?」
「一緒に言おうよ。ほら、こうやって手を繋いで。こんなにも同じ想いを分かち合える君のことも、僕は……好きになったみたいなんだ。だから……」
 そっとキララさんの側に顔を寄せる。涙の向こうで彼女のレモン色が広がった。
「駄目、かな?」
 答えの、代わりに。
 僕の唇を、効果抜群の電撃が、襲った。


.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .


 雄に変わってしまったこの身を、どれほど呪ったか知れない。
 だけどこの身体のお陰で、雌としての恋と、雄としての恋と、両方を一つの生の中で知ることが出来た。そのことを、今では幸せに感じられるんだ。

 そして僕たちは新しい恋を膨らませ始めた。
 今度は決して壊さぬように、ふたりでしっかりと支え合いながら。
 いつか愛しい彼に会った時、
「あなたに出逢えて幸せでした」
「今でも僕たちは幸せです」
 と、手を繋いで胸を張って言う、その日を胸に描いて。


.゚。゚+。.+。*。゚.+。 +゚o。.゚*。゚☆+。゚.゚。. 。+☆。゚.o。+。゚.゚ 。 . o*。゚。゚.。゚。+゚。 ゚。 ゚.゚.゚.゚..゚ . ゚. . . . . 。 . . . . 。 .


     ●2009年2月14日23時45分・完

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・あとがき
 冒頭からエロくてすみません。
 ルリリの進化に絡んだネタは、以前からどう使おうか思案していましたが、別の小説で使うつもりだったベドたらし蟲野郎と組み合わせてみました。
 いい感じで混乱してくれたら幸いです。
 あ、ピスラの名前の由来は瑠璃の英名ラ〝ピスラ〟ズリです。
 多分彼(彼女?)の親戚には、ラピスちゃんとかラズリーちゃんとかがいるのでしょうwww

・ノベルチェッカーの結果
【作品名】 初恋は煌めく泡 
【原稿用紙(20x20行)】 68.0(枚) 
【総文字数】 20787(字) 
【行数】 632(行) 
【台詞:地の文】 30:69(%) 
【ひら:カタ:漢字:他】 52:3:30:12(%) 
【平均台詞例】 「あああああああああああああああああああああ、あああ。」
一台詞:28(字)読点:45(字毎)句点:52(字毎) 
【平均地の文例】  あああああああああああああああああああ、ああああああああああああああああ。
一行:38(字)読点:41(字毎)句点:32(字毎) 
【甘々自動感想】
暗めの雰囲気が良い作品ですね!
長さは中編ぐらいですね。ちょうどいいです。
一人称の現代ものって好きなんですよ。
一文が長すぎず短すぎず、気持ちよく読めました。
それに、台詞が多くてテンポよく読めました。
「裏切り者。裏切ったな。俺を騙したんだな!」って言葉が印象的でした!
あと、文章作法を守ってない箇所がちょくちょくあったように思います。
これからもがんばってください! 応援してます!
 
20000字越えちゃいました。すみません(汗)
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 遊渡「そこのお嬢さん、俺と一緒に素敵な星空を飛んでみないかい?」

・投票所でのコメント

- ルリリの性転換モノには挑戦してみたいと私も前から思ってましたが、それを見事に描き切って、見事でした。良い作品をありがとうございます。

 いやこちらこそ、貴重な1票と励みになるコメントをありがとうございました。
 もろポケモンの性に関わるネタなのに意外にも誰も使っていなかったんですよねこのネタ。
 

#pcomment(泡のコメント帳)

IP:175.104.141.51 TIME:"2012-07-06 (金) 01:46:56" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?guid=ON" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1; rv:13.0) Gecko/20100101 Firefox/13.0.1"

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