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克服の向こう の変更点


#include(第十三回短編小説大会情報窓,notitle)
参加してた系[[GALD]]

性的な描写を含んでおりますので、年齢制限にかかる方は回れ右でお願いいたします。
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「どうしてこうなっちゃったんだろ……。」
 薄暗い洞窟のような遮蔽物に囲まれた中で一匹は歩ていた。図体の割にはおずおずと歩ているその生き物は、オレンジと肌色の毛並みに黒いラインが入っていて虎のようで、大型犬に近い。
 ウインディと称される立派な存在にしては度胸のないような足取りだった。誘拐されたわけではないが、見知らぬ光景でよりにもよってここまで薄暗いと不安で足取りも心もとない。それもそのはずで、彼女はここがどこか知らない。
 何故かといえば修行のためである。毎日の戦いの中で課題に直面していた。やけどとこおりがなんとかなるけれども、どくとまひそれにねむりが課題だった。ねむりは技で補えるが他の二つはどうしようもなかった。特にまひに機動力を奪われるのが課題になっていた。
 そこで都合よく、ここから抜けれる頃にはまひを克服できるだとかで怪しいものを見つけてトライすることになった。あまり乗り気ではなかったが主人のやる気を見ていると断れるにできるずに、たどり着いてみればこんな暗闇の中をさまよっていた。
「でもなんでこんなとこに……。」
 ところどころに火が灯っているだけ。走れずにゆっくりと出口を求めて歩いた。何の気配もない中らだった、不意を突かれたかのように何かに接触した感触に襲われて振り返るにも闇、勘違いにしてはリアルな感触だったから納得はいかなかった。油断をしていたわけではなくむしろ緊張感を尖らせた。
 けれども隙を与えてしまった。背後に振り返ったあと耳を澄ませていたのに側面を取られて感触に悲鳴を上げたかあとに地面に這いつくばった。前足にも後ろ足にも力が入らない。体がピリピリして力が入らない。全身の筋肉が張りつめてしまったような感覚、全身がマヒして身動きがとれない。
 不意にわき腹に触れる手、形があるようでない不定形な薄暗い紫の両手が掴んできた。それを吠えながら振り払うと、ケタケタと笑いながら闇の中に離れていく。睨んだ方向にとは逆から今度も気持ちの悪い感覚に襲われて悲鳴をあげそうになったけれども、それさえもまともにできないで空気だけが吐き出されて乾いた叫びに変わる。
「っ……なっ、んで……。」
 不気味な気配に包囲されている。周辺の闇からぞろぞろとゴーストか湧いてくる。10匹はくだらない数に吠えようにも筋肉が動いてくれない。今度は掴まれても反撃できないでいると、全身を実体のない手に抑えつけられて圧迫される。見事に取り押さえられても、何もできやしない、体が十分ならいくらでも振り払えるのにと食いしばる自分が情けなかった。
 全身、どこかどうなっているのかはわからなかったが一斉に舐められ始める。いろいろな箇所か構わずに理性がないのか目的の見えない、全身が洗車されるかの如く舐められる。
「あ……そん、なっ、いやぁっ……。」
 下半身の足が何本もの手に広げられてがっちりと固定される。そこに数枚の舌が入り込んできて舐めてくる。それに乗じて腹部や下にまで回り込んでくる連中まで現れて、抵抗ができないのといいことにエスカレートしていく。遊び半分でならやめてほしいと、負け犬じみた考えさえ漏れそうになる。けれどもそれは許されない。
 マヒしているせいでどういう感覚なのかわからない。でも、快楽のような気持ち悪いような、悔しいような昂るような、感情が入り混じって洗濯機の様に回転している。全身の毛が湿り始めて脱水されることもなく、余剰な唾液をひたすらに塗り込まれ続けられる。悦んでいるなんて思いたくもなかったのに、意識するほどに快楽が増長されていく、そんな感じがしていた。
「んっ……だめっ、な、のにっ……。」
 体がマヒしていても、内面的な器官が正常に動いてくれるおかげで限界に達する、その叫びさえもわからないし顔もべたべたで開放してほしい気分に襲われた。けれども、蠢く衆は何も満足していなかった。そんな程度でやむわけもなく、速度は一定に続けられる。
「いや……おねがい、だかっ、ら……。」
 そんな掠れた思いさえも闇に吸い込まれて消えた。次に目を覚ました時には体は荒れ果てていた。自分だけしかいなくなっていた。何時間も床に放置されていたからか、体がゴーストの唾液と自分の愛液で体中が濡れ切っていたせいで余計に体が冷え切っている気がしていた。炎タイプに属するだけあって炎を扱うのは朝飯前だから、普段なら体温が低下するまえに自分を加熱するぐらいのことはできるので、寒いという感覚とは遠い存在だった。
 寒いと震えそうな体を芯から燃やして全身に熱気を放った。技として放出してしまうと無駄にエネルギーを消費してしまうので、外に炎として出し切らずにあくまで自分を燃やして周囲が暖かくなるレベルで収めた。それでも心がまだ冷たくて温まった気がしなかった。けれどもいつまでもその場でとどまっているわけにはいかない。いつまでもいるわけにはいかないと足を進めた。
 どこかに罠が埋まっている、一度そういう目にあってしまったからこそ警戒して足を一歩一歩、嗅覚も駆使して少しでも多くの情報量を集めようとした。けれども、変わらず同じような道が一本続いているだけで誘導されている。来た道を引き返したところで迎えは出口にしかいない。わかっていても進むしかなかった。
「あれ?気のせい?」
 今一歩だけ違和感があったように感じた。慌てて後ろに戻って地面を踏みなおしてみたがぐにょっとした感覚がそこにはもういなかった。
「ひっ、何!」
 後ろ足に液状の感触があったのに反応して振り払おうとしてバタつかせたが離れるどこらか体の上に這い上がってくる。それが前足にも絡みついてきて、目線をやるとピンク色の液体の生物が足元で蠢いている。さっきまではただの床であったはずなのに、気が付けば何匹にもわたるメタモンに足を奪われていた。ぐにょぐにょとしたものが昇ってくる感触が気持ち悪くてたまらない。
 仕方なく体に熱気をまとわせて周囲を燃やすことを試みる。落ち着いて集中して力をためる。大きな力を一気に拡散させようと、周囲を気温が徐々に高まる。敵の数がわからない以上、一掃するしかない。大技を選んでしまったのが失敗だった。
 体に電撃が走る。間違いなく電流が体に流れてピリピリとする。集中力を乱してくるそれの正体は磁石が二本とねじやらが刺さっている一つ目の浮遊物体った。2~3匹程度のコイルが張り付いて電磁波を浴びせてきていた。体の自由が奪われ始めくっと食いしばる。耐え所には違いなく、こちらにじかに触れているメタモンにも当然電磁波は流れていた。鈍くなったもの同士ならまだ単騎で強いこちらに部があった。
「なっ、んで……!」
 メタモンは止まらなかった。電流を受け付けていないようで体を飲み込もうとしていた。それが降れていはいけない領域にまで達したとき、体が張りそうなぐらいに拒否反応を起こした。さきほどのトラウマも重なってそれだけはさせてはいけないと体を動かそうとした。
 けれども、微粒の電流が体の行動を制限させて動くこともできない。コイルから撃ち落としてやりたかったが、この状態では倒せる威力の炎を技を吐いたとしても直撃できるわけがなかった。中にまでは入ってこないが、表面を執拗に擦り付けてくる。物理的なはずなのに、液状の体をしているためか触られているのもまた違うよくわからない感触にとらわれていた。
「やめっ、やっ……も、ういやぁ……!」
 泣き言を並べても同情は買えない。下半身に張り付いた液状の物体が下半身に体をこすりつけてくる。秘所の割れ目に入り込もうとするかのように、けれども中には入らずに表面をこすり合っているだけ。それなのに、自分の中で過剰に反応している自分が遠めに見えていやになる。自分はそこまで落ちぶれていないと、今の自分の穢れが顕著になってしまって、否定したいのに否定できない現実に悲鳴をあげたくもなる。
 性的な知識がないわけではなかったけれども、経験はもちろんないし、そもそも四足歩行の都合もあって自分で何かできるということもない。そんな純粋を今まで保ってきたのに、こんなにも無慈悲に、遊び感覚に汚されてしまうなんてと悔しいはずなのに、悦んでいる体がある。電流が流れてぴりぴりと痛みを感じるべきなのに、御託を並べる体は体液を垂らしていた。感じたくないのに、尻尾の先まで震えて力なく垂れると、メタモンに飲み込まれ始める。前足と後ろ足は飲み込まれてしまい、足の自由はなくなってしまっていた。
 その中ではい出ようと必死にかすかに動きそうな体の部位を探していたけれども、動くのは秘所だけで透明な液がメタモンの隙間からぽたぽたと垂れて、こすれ合って微かな水音を立てていた。電流の熱ではなくて、体温が上昇を続けていた。
「い、やっ、わたっ、し、あっ!、こんなっ、のぉ……。」
 叫んでも耐えられない体が勝手に限界に達する。そのまま力なく崩れ落ちると、全身にメタモンが這い上がってくる。徐々に体が包まれていく感覚にどうでもよくなってきてそっと意識を閉じた。目が覚めれば飽きたのか、地面にまき散らした液体の跡が残っていた。ふらふらと起き上がり、歩き出した。どうでもいい、ただここを出る、人形のようにその目的だけに向かって歩き始めた。本来の目的なんてどうでもいい、自分がなぜ会突いているのかもわからなくなっていた。
 それからも一筋縄ではいかない。罠がそこら中に埋まっているのを正面からぶつかっていた。
「げっ、ほっ……また、な、の……ひゃっ!いっ、あっ!」
 妙に埃っぽいとせき込んだ時には体が鈍くなっていた。知らない間に立ち込めたしびれごなに包囲されていてた。炎タイプだから草タイプには有利だが、マヒを引き起こすだけの技となるとダメージのあるものとは話が変わってくる。見事にしびれごなの霧とらわれると、周囲から無数のひもが飛んでくる。前足と後ろ足、それだけでなく尻尾や口までがっちりと蔓のようなもので縛られてその場に固定される。吊り上げられた尻尾の下にある秘所を蔓の先でいじられながら、全身を鞭のようにしなる蔓でうたれた。悲鳴を上げようにも、物理的に口がひらかないのだがらもごもごと言いながら、しびれと痛みと快楽の渦の中に飲まれることもあった。
 絶頂して崩れ落ちると、仰向けにされて地面に張り付けにされた。すべての足を開けさせられて周囲からにやにやらと見降ろされた。そして、腹部から下半身をひたすらに舐められ続けた。抵抗する気力はなくても本能は勝手に叫んでくれた。意識の糸がちぎれるまで、のどがかれるなんてことはしらないであえぎ続けた挙句に、疲れ果ててその場で痴態を晒したまま眠りについた。
 そうして何度も何度も、体の表面をマヒしては体の表面をいじられ続けて出口を目指した。自分の中に確かにくすぶっているものを抱えたまま、久しぶりに光を浴びた時には安心感に疲労が重なって自然とその場に倒れた。一体何回倒れたかは覚えてないが、これが最後になった。
「あれ……ここは?」
 気が付くと見慣れた建物中で寝ていたようだった。すっかり暗くなっていて、何者も動く気配がない。ようやく解放された、その事実に何故だろうか、くすぶっていたか体が熱を帯びていた。もう、抑えきれないとせわしい足取りで他人の部屋に侵入した。トレーナーは眠りについていた。その布団の中に忍び込むのではなくどうどうと迫ったのだから、慌ててトレーナーが起きる。
「あれ。お前かよ……。って、何をしてるんだ!」
「もうマヒだけじゃ満足できなくなって……だからもっと、しびれさせてくださいね?」
 マヒをついに克服した向こう側、ついに敵に回って相手から一方的に奪う側にたどり着いた。
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>>短いながらもえっちだったので。この後、トレーナーさんが喰べられちゃうんですねわかります。
えろがないとやってられないですね、はい。ありがとうございます。
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