ポケモン小説wiki
ルギア×おとなのおねえさん の変更点


 激しいサイクロンに見舞われている海の上で、若い女性が木の板にしがみつき、海へ沈まないようしていた。 
 それでも雨と風が、疲弊した身体に容赦なく当たる。板を掴む手も、身体を支える腕も痺れ、そろそろ感覚も麻痺してきている。 
 自分が乗っていた客船も、今は沈みかけた姿を遥かかなたに見ることが出来るだけだ。 
 突然の嵐に襲われた客船は、予想外の天候に対応できずに沈没し、彼女もその衝撃で海へ落ちてしまった。 
 何とか近くを流れていた板にしがみついたものの、海流で流されてしまい、船からは離れていくばかり。 
 自分が助かるのか、考えたくもない状況だ。いつも明るく振舞うことを心掛けていた彼女も、このときばかりは不安に押しつぶされそうになった。 
 水を吸ったワンピースは実際以上に重く感じられ、暗い海の底からサメハダーでも出てきはしないだろうかと、恐怖を煽る想像だけがどんどん膨らんでいく。 
「きゃっ…!」 
 海の中を流れていた海草が脚に辺り、女性は悲鳴を上げて足の筋肉を硬直させる。全てのものが怖くて仕方なかった。 
 だが、余りに強く力を込めた脚は、代償とばかりに痛み出す。足がつってしまったのだ。その痛みとギリギリまで研ぎ澄まされた緊張感に、彼女は瞬間的なパニックに陥り、木の板を放してしまう。 
 後は荒波にもまれるまま、息継ぎもろくに出来ず、海底へと引きずり込まれていく。 
 上下の感覚も失い、どちらに向かって泳げば海面に出られるのかも分からず、ただ混乱しながら身体を動かす。やがては息も切れ、それすら出来なくなった。 
 そうしてとうとう意識を失うかという間際、彼女は何か白く巨大な影が、自分の方へ向かってくるのを見た。だが、それが何か確認することは出来なかった。その直後に気を失ってしまったからだ。 



××× 



「う……ぅ…」 
 女性が目を覚ますと、そこは何か薄暗い場所だった。海の中で溺れて気を失ってから、どれだけの時間がたったのだろうか。 
 それにここは何処だろうか。何処に流されていようが、死んでないだけ設けものなのだが。 
 周囲がまだよく見えないので、彼女は腕時計に目をやる。だが、一連の出来事のうちに壊れてしまったようだ。ボタンを押せば液晶が光を放つものの、画面にひびが入り、文字は判読できない。 
 だが、その光が意外なことを教えてくれた。彼女が何か巨大なポケモンに抱かれていたと言うことだ。大きな翼が周りを包んで真っ暗になっていた。 
 その両翼で自分を抱きかかえている白い生き物に、彼女は息を呑むが、意識を失う直前に見た光景と、その生物を結びつけるのに時間はかからなかった。 
 不思議と嫌な感じはせず、自分を抱く翼やそのポケモンの立てる寝息は、どこか暖かく安心感を与えてくれた。 
 だから彼女は何の不安も感じず、そのポケモンの顔に手を伸ばし、頬に手を添えて起こすことが出来た。 
 ポケモンはゆっくりと目を開けると、両目で女性を凝視し、小さく語りかけてきた。 
『起きたか。だがしばらくは動くな。随分と海水を飲んだはずだ』 
 口を動かすことなく、直接頭に語りかけてくるその声に、女性はきょとんとするも、すぐに頷いた。 
 確かに全身に残る疲労感は、相当の物だ。すぐに動く気にはとてもならない。 
 だが、口を動かす程度なら問題ない。女性は目の前のポケモンに、疑問を投げかける。 
「あなたは誰? ここは何処? 私、なんで生きてるの?……あなたが助けてくれたの? でも、どうして…」 
 ポケモンは少し気だるそうに悩む素振りを見せると、女性の質問に一つずつ答えていく。 
『私はそうだな、人間からは海の神ともルギアとも言われている。そしてここは海の底の洞窟、人間もポケモンも来ることの出来ない、私の住処だ。 
嵐により沈んだ船から、一人だけ遠くまで流された女がいて、あのままでは死んでしまうだろうから、助けてここまでつれてきた』 
 そう言うと、ルギアは女性の横でのっそりと起き上がり、洞窟の奥の方を見る。 
 女性もそれに習い、ゆっくりと身体を置きあげ、ルギアの顔を見上げた。 
「どうしたの?」 
『疲れているのだから、食べ物がいるだろう。魚でも取ってこよう。人間は火を通して食べるのだったな』 
 言われてみて、女性は自分が空腹であったことに気付く。気を失ってから、一体どれだけの時間がたったのだろうか。再度その疑問が浮かんだ。 
 それを察したように、ルギアがまた語りかけてきた。 
『三日三晩寝続けていた。人間の身体ではそろそろ何か食べないとがたが来るぞ』 
 そう言い終えると、ルギアは先ほど眺めていた方へ向かって歩いていく。天井のある洞窟の中では飛べないようで、二本足でよちよち歩く姿は案外と愛嬌があり、顔や声に似合わず可愛らしい。 
 女性はその後姿を見ながら、「ありがとう」とお礼の言葉を言う。ルギアは“気にするな”とでも言いたげに、「ぎゃぉお!」と吼え、洞窟の入り口となっている水路から、海の中へと飛び込んで行った。 
 が、すぐに入り口から頭だけを出し、こちらにテレパシーを飛ばす。 
『船からあふれ出した物の中で、お前に必要そうな物は拾っておいた。好きに使え』 
 言われて広い洞窟の端を見ると、テーブルや毛布やランプにゲーム機、服に鞄に缶詰やらその他諸々、本当に様々な物が山済みされている。 
 女性はルギアを見送ると、そこから毛布を引っ張り出し、それに包まってもう一眠りすることにした。 
 今思えば、ルギアの翼は随分と気持ちが良かった。毛布などとは比べ物にならないくらい温かみがあり、肌触りもいい。 
 そんなことを考えているうちに、彼女はうつらうつらと眠りに落ちていく。 
 毛布に包まって数分と経たぬうちに、「くぅー、すぅー」と可愛らしい寝息を立て始めた。 



××× 



 透き通った海の中を泳ぐ夢を見た。海の中でも息は苦しくない。海水が目に染みたりもしない。だからこれは夢なんだろうと、何となく合点がいった。 
 自分を海の底へ引きずり込んでいった荒く暗い海ではなく、暖かく穏やかな海だった。そこを悠々と泳ぎ、下を見ると美しいサンゴ礁が全面に広がっている。 
 そこを鳥のような形の影が進んでいくのを見つけ、上を見上げると、ルギアが日の光を遮って空を飛んでいた。 
 もっと近くで見ようと、海面へと近づいて行き、そして頭を海面へ出そうとしたそのとき、目が覚める。 
「ん……うぅ…」 
『ようやく起きたか。とっくに魚は焼けているぞ』 
 眠い目をこすってルギアの視線の先に目をやると、どうやったのか焼いた魚が皿の上に乗せられている。 
 あの翼でどのようにして皿を運んだのか、女性は疑問に感じる。とても小さな物を運ぶのには適さないような気がしてならなかった。 
 女性がそんなことを考えながら、ルギアと魚の間で視線を行ったりきたりさせていると、中々食いつかないことに焦れたのか、ルギアが“早くしろ”と言わんばかりに見返してくる。 
「あの、お箸かフォークは? 手で千切って食べろって言うの?」 
『そんなものがいるのか? 人間は面倒なことにこだわるな』 
 文句を言いながらも、ルギアは魚を見つめながら、精神を軽く集中させる。彼の瞳が小さく光を発したような印象を、女性は受けた。ポケモンバトルの中継などで見たことがある、エスパータイプのポケ 



モンが超能力を出す時の仕草だ。 
 魚は空中に浮かび、切り身になって皿に落下する。それを見た女性は思わず喝采をした。こんな風に精密な念力を出すポケモンなど、聞いたことがない。 
 そういった反応を受けた経験が薄いのか、ルギアは微かに頬を染めながら、照れ隠しにそっぽを向いて「ぎゃーお」と鳴いた。その反応に微笑み、女性は焼いた魚の一切れをつまみあげる。 
 三日寝ていたのは本当らしい。随分と食が進んだ。あらかた食べ終わったところで、女性はなんとなしにルギアへ訪ねる。 
「ところで、私はいつごろ帰れそう? 船が沈んで3日も見つからないんじゃ、さすがにニュースになってると思うし」 
 他意があったわけではないが、その質問に対し急に表情を曇らせたルギアを見て、何か不味いことを聞いたのかと女性は焦る。 
 それが表情に出てしまったか、ルギアの心なしか重い声が頭の中へ語り掛けてきた 
『帰そうと思えば、すぐ帰せる。だが、よければもう少しだけ私の話し相手になってくれないか?』 
 その返答に、女性は少し疑問を感じたようで、聞き返す。 
「話し相手は他にいないの? 人でもポケモンでも、ここにいないなら外に出て会いに行ったり……」 
 彼女の言葉を制するように、ルギアが首を振った。 
『私が外に出られるのは、この前のような嵐の時だけだ。私が空を羽ばたけば、その余波は嵐を起こし、人もポケモンも苦しめる。 
災厄の神となるよりは、海の神の偶像でいた方がいくらかマシだろう。私は伝説でなければならない。それが世界のためになるのなら』 
 スケールの大きすぎる話に、女性は少しついていけないようで、目を丸くしている。 
 ルギアはその反応に苦笑すると、重苦しい気分を払う意味を込めて、精一杯のジョークを言う。 
『永らく独り引き篭もっていたのだ。人恋しくもなる。命を救ってやったのだ。恩返しと思って話し相手くらいしろ』 
 だが、どうにも笑えるものではない。人ともポケモンとも滅多に会うことのない、引き篭もり生活の弊害だ。 
 同情を買ってしまったうえ、真顔で「そうね。それであなたに恩返しできるなら、好きなだけ相手になるわ」と帰され、ようやく自分のジョークが不発に終わったと気付く。 
 金髪に染めたロングヘアを揺らし、綺麗な色の瞳で見上げてくる女性を見ながら、異種とは言え久しく女性と見詰め合うなどと言う機会がなかったことを思い出した。 
 そう気付くと、急に照れという感情が芽生えてくる。これも独り洞窟の中で時を過ごしていては、感じることのないものだ。 
 何もせず時が流れることだけを感じていた場所に、人間の女一人連れてくるだけで、よくも変わるものだと、薄く赤みを帯びた顔を見られぬよう視線をそらしながら、ルギアは思った。 
 恥ずかしかったり、世話を焼かされたりもするが、何もない空っぽの時間を過ごしてきた身にすれば、全てが新鮮に感じてしまう。 
 同時に、彼女が帰るときを考えると、どうしても気分が沈んだ。好きなだけ相手になると言うが、その言葉を実行するなら、一生をここで過ごすことになる。 
 ただ命を救ったというだけで、見ず知らずの相手にそこまで尽くさせる訳には行かない。 
『そう気張るな。帰りたくなればいつでも言え。おまえを留める権利は誰にもない。自分の居場所を決めるのは自分でしかない』 
 その言葉に何かを感じ取ったか、女性は聞き返す。 
「あなたの決めた自分の居場所は、話し相手もいない海の底なの……?」 
 ルギアは少し悩んだが、今まで頭に響いたどの声よりも明瞭に言った。 
『そうだ。ここが私の居場所、私が決めた居場所だ』 
 その答えを聞いた女性は、やはり納得のいっていない様子で拳を震わせていた。やがて握り拳を解くと、ムスっとした表情で、さも不満げな声色の言葉を放つ。 
「気に入らない……」 
『お前にはそう感じるだろうな』 
 機嫌を悪くしたようで、胡坐をかいて座り込みそっぽを向いてしまう女性を見かね、ルギアは背後から翼で包み込む。 
 いかに伝説のポケモンと言えど、機嫌を悪くした女への対処法などには詳しくない。一番最初に思いついた行動を実行したのだ。 
 『機嫌を直してくれ』と女性の頭の中に響く声は、少しだけ狼狽しているようにも聞こえた。 
 ただでさえこれまで独りで過ごしてきたのだから、せめて今は気遣ってやろうと、彼女はルギアの丸くたぷたぷした腹に寄りかかって話しかける。 
「じゃあ、機嫌直すわ。それと、あんたがその後ろ向きな性格でここに残ると思うと、なんか気分が悪いし、もうしばらくここにいる。今のところ行方不明扱いだろうから、有給使わないで会社休めるしね 



」 
 自分の顔を覗き込んでくるルギアの顔を見上げながら、彼女はにんまり笑いながら言った。最後の部分は少しだが本心も入っている。 
 彼女に思念で話し掛けていたルギアは、それを僅かながら感じ取ったようで、顔をしかめた。 
『遊び半分に長期間居座るなよ。独りになったとき、余計に虚しくなるというものだ』 
「独りにしないのよ」 
『どうやってだ? 私はここから出られぬし、出るつもりもないぞ』 
「……どうやってもよ!」 
 方法を考えていなかったらしい女性は、言葉を詰まらせ、半分むきになってるような声色で返す。それを聞くルギアの口から、低く笑う声が漏れた。 
 女性が「何よ!」と怒りながら返すが、それが笑いのツボにハマったらしい様子で、「くっく……」と喉を鳴らしながら身体を小刻みに震わせている。 
 笑いを止めるのを女性が諦めたころ、ルギアはようやく笑いの発作がおさまったようだった。 
『いかんな。こんなにしょうもない事で笑うとは、どれだけ笑いに飢えていたか痛感した』 
「しょうもないって何よ」 
『言ったままだ。他愛のないやり取りを繰り返すだけで、楽しくて堪らない。なるべく表に出さないよう努力していたが、それも限界だ』 
 ルギアは「がふぅっ」と大きく息を吐くと、女性を腹の上に乗せて寝転がり、今までの堅苦しい表情とは不釣合いな笑みを浮かべる。 
 柔らかい腹に脚を取られ、上体を起こすのにも苦労している女性は、まだその表情には気付いていない。だが、彼女の見ていて微笑ましくなる挙動眺めるルギアは、隠すことなく笑った。 
 頭の中に響くのではなく、ルギアの口から直接発せられる「ぎゃっ、ぎゃっ」と言う笑い声を聞きながら、女性は起き上がるのを諦め、腹の上でうつ伏せに寝転がる。 
 自宅で使っていたベッドなどより、よっぽど寝心地がいい。背中に回されたルギアの翼が丁度毛布のようで、枕があれば眠ってしまいそうだ。 
 両腕を広げてルギアの胸と思しき場所に抱きつき、目をつぶる。ルギアが呼吸するたびに身体が上下に動き、耳を澄ませば彼の心音も聞こえてくる。 
 そうしていると、なんとなく語らう雰囲気ではなくなり、お互いに何も話さず、相手の心音に耳を澄まし続けた。 
 やがて女性が穏やかな寝息をたてそうになったとき、ルギアの息遣いが荒くなってきているのを彼女の耳が聴き取った。 
 どうしたのかと疑問に思いながら、軽く背伸びをして欠伸をすると、爪先が何かぬとっとして熱く硬いモノに当たる。 
「がっ!」 
 ルギアの身体がビクンと跳ね、腹の上にいた彼女も振り落とされそうになった。何が足に当たったのか気になって振り返ると、そこには硬く勃起した、子供の腕ほどもあるペニスが反り立っていた。 
 長い間ルギアが自分で処理してきた猛りも、人間とは言え女と二人きりになれば、抑えが利かなくなる。硬く勃起したペニスは、明らかに人間とは違う形状で、浮き出た血管のせいである意味グロテスク 



にさえ見えた 
 女性はさすがに動揺したようで、しどろもどろになりながらルギアの顔へ視線を向ける。ルギアは気まずそうに視線をそらすと、頭の中に語りかけてくる。 
『……ち、違う…これは……』 
 ルギアの腹に手を突いて上体を起こし、視線を逸らされてもなお、ジッと見つめ続ける。煮え切らない言葉を繰り返していたルギアも、とうとう根負けする。 
『すまん……。このように密着するなは、随分久しぶりのことでな。静かになると…つい』 
 ルギアは伝説のポケモンとしての威厳など微塵も感じさせない表情で、『すまない』と何度も語りかけてくる。 
 そんな調子では、謝られている側がどうにも申し訳ない気分になってきて、女性は小さく首を振ると、ルギアへ話しかける。 
「……まあ、今までずっと独りだたんだから仕方ないわよ。命助けてもらったんだし、これくらいじゃ幻滅しないわ」 
『だが……』 
 途端に弱腰になり始めたルギアに、女性は少しイライラした様子を見せながら、彼の腹の上を匍匐前進で進み、長い首に抱きつく。 
 慌てるルギアを無視して、そのまま頬っぺたにキスをした。あの堅物がさらに狼狽する姿は、少し楽しい。 
 ルギアの首に抱きつき、小さな声で、だがはっきりとした口調で話す。 
「私達はまだ少ししか話してないけど、命を助けてもらった恩があるし、それにあんたみたいに生真面目で純粋な男って、私の好みよ」 
『……』 
「あんたから本気で告白されれば、私なら首を縦に振る。……言っとくけど、奥手な男はモテないわよ」 
 思ってもみなかった言葉に、ルギアは両目を見開いて女性を見つめた。告白すれば、首を縦に振る……それはつまり、向こうからの告白と同義ではないか。 
 女性の身体のラインを視線でなぞりながら、ルギアの白い顔が見る見るうちに赤みを帯びていく。この女性が自分のものになると思うと、ここから出ないという自分の思いも、ここから出ようと言う彼女 



の思いも、全て忘れ去ってしまう。 
 ペニスをさらに大きく硬く勃起させながら、ルギアは女性へ話しかけた。 
『お前が良いと言うなら、頼む。私の孤独を慰めてくれ……』 
「こんなときまでキザったらしいわね。……まぁいいけど」 
 女性はにんまり笑いかけると、今度は頬でなくルギアの口に軽くキスをする。キスを受けたルギアは嬉しさに「がぁああああ!」と言う咆哮をあげると、女性を抱きかかえて持ち上げる。 
 翼で抱きかかえた女性の顔を何度も舐めあげ、胸の谷間に鼻先を埋めて、女特有の甘酸っぱい香りを胸いっぱいに吸い込む。長い間待ち焦がれていた匂いに、理性など一気に吹き飛んだ。 
 ワンピースを口でくわえて引っ張ると、布がビリビリと裂け、下着もつけていない裸体が露になる。彼女を助けたとき、海水を吸った下着は脱がせていた。 
 胸から股間へと舌を這わせ、太い舌を膣口に捩じ込むようにして押し付ける。女性は痛みに身体を捩じらせた。 
『どうした? こんなことで音を上げていては、私の猛りは受け止められないぞ』 
「ん…ッ、だって、あぅっ…!」 
 舌の先端が膣まで入り込む。少しでも挿入の衝撃を和らげようと、膣内から愛液が溢れ始め、ルギアはそれを舌でかき出して余さず飲み込む。 
 女性の甲高い嬌声が少なくなったところで、口を離した。愛液と唾液の混ざった物が、口と膣口の間で糸を引き、ぷつんと切れる。 
 ルギアは舌なめずりをすると、地面に仰向けに寝転がり、青い腹の上に女性を乗せる。あの丸い腹で女性に跨るような無謀な真似をするつもりは無い。 
『どうだ? これだけ慣らせば十分だろう』 
 その問いに、女性は無言で頷く。今何か喋ろうとしても、呂律が回る自信が無かった。 
 ルギアは首を伸ばして口付けをすると、彼女の体を持ち上げ、自分のペニス目掛けて降下させてゆく。 
 途切れかけた理性を総動員して、早まった行動を取らないよう意識した。先端を膣口に押し当て、ゆっくりと挿入した。 
 舌よりも太いモノの侵入に、女性の表情が痛みに引きつる。それを労わるように、ルギアは何度も頬を舐め上げた。 
『痛くないかとは聞かん。耐えられそうか?』 
「う、うん……」 
『ならいい。だが無理はするな』 
 ペニスはちょうど真ん中辺りまで挿入されたところで、それ以上入らなくなる。これから先は少しずつ慣らしていく必要がありそうだ。 
 緩慢な動きでピストンを始め、徐々に深いところまで挿入していく。数回のピストンの末、ようやく三分の二ほどが埋まった。 
「がっ、がぁ……」 
 そんな緩やかな刺激でも、長年自慰による射精しか行っていなかったルギアには大き過ぎる刺激で、ルギアの口から声が漏れる。 
 体をブルブルと震わせると、女性の中へと濃厚な精液を放った。 
「あぁっん!」 
 膣内を満たした精液は子宮まで流れ込み、胎内をも埋め尽くす。その圧倒的な量の射精に、女性の体は悶え、気を失いそうにさえなる。規格外の大きさを持つペニスで栓をされた膣口から、精液があふれ 



出ることも無い。 
 下腹部が張り詰め、ジンジンと熱を持っている。女性の苦しそうな表情を見て、ルギアが慌てて彼女を持ち上げてペニスを引き抜くと、大量の精液が膣口からあふれ出し、周りに飛び散った。 
 自慰で射精をするときなどより、遥かに多い量だ。いくら圧倒的な生命力と力を持ち、子孫を残す必要の薄い伝説のポケモンとは言え、目の前の女に仔を宿そうと体が反応している。 
 さらに繰り返し射精を続けたいと言う衝動をなんとか堪え、ルギアは女性を自分の腹の上に横にならせる。 
『大丈夫か? 今のは人の身には苦しかったはずだ』 
 そう問いかけるが、返事は中々帰ってこない。女性は体を丸めて荒い息をしている。その背中を翼で何度も撫で上げるが、息を落ち着かせるのには時間がかかった。 
「も、もう大丈夫だと、思う……」 
『ああ。だがくれぐれも無理はするな』 
 ルギアは首を伸ばして彼女の額にキスすると、また翼を使って体を持ち上げ、先ほどの挿入より随分と解れた膣口を、ペニスの上に持ってくる。 
 今度は女性にもある程度の余裕があるようで、最初のときのような苦しそうな表情は無い。 
 膣内に残る精液が潤滑油の役割も果たし、随分とスムーズに挿入されていく。何度かピストンを繰り返すことでついに根元までが女性の胎内に埋まった。 
『ようやく根元まで入った。よく頑張ったな』 
 そう言いながら、ルギアは翼を使って女性の頭を撫でる。いい年して子ども扱いされるようで、彼女は少し顔をしかめたが、いざ撫でられてみるとまんざらでもなかった。 
「…ッ、動いても、大丈夫よ…」 
『そうさせてもらう。これ以上我慢すれば、後で抑えが利かなくなりそうだ』 
 ルギアは、両翼で女性の体を支え、緩やかなピストンを再開する。出したばかりだと言うのに、ペニスは萎える気配など微塵も見せず、先ほど以上の感度で女性を貫く。 
 恍惚の表情を浮かべ、半開きになった口から舌を垂らしながら、腰を動かし続ける姿は、伝説のポケモンの威厳などまるでない、性欲に支配された雄でしかなかった。 
 渇いた舌を女性の胸に這わせ、彼女も感じ始めたらしくぷっくりと立った乳首を口に含む。胸のへの刺激に女性が喘いだ。ルギアは満足気に笑みを見せた。彼女が自分の行為で感じ始めている。快感を共 



有していると思うと嬉しくてたまらなかった。 
 長い髪を振り、突き上げられるたびに身悶えて玉の汗を散らせる女性は、ポケモンである彼の目から見ても綺麗だ。見れば見るほど興奮が強まり、海綿体へ血液が流れ込む。彼女の中でペニスが破裂して 



しまいそうだ。 
「ぎゃ、ぎゃぉおおおおう!!」 
「あッ――あぁんッ!」 
 二度目の射精が女性の胎内へ放たれる。繰り返されるピストンで緩んだ膣口から、精液があふれ出た。溢れた精液はルギアの腹を伝って地面に落ち、水溜まりを作る。 
 今度は射精を終えた後ペニスを抜くようなことはせず、繋がったまま立ち上がり、駅弁のような姿勢へ転換してピストンを続ける。 
 突き上げるたびに結合部から精液と愛液の混ざったものが飛び散る。絶え間なく嬌声をあげる女性の口に、ルギアはディープキスをした。大きな舌を差し込んで濃厚な唾液の交換を行う。 
「ん…、うぅ…ちゅぅ……ッ」 
 このままでは本当に頭がとろけてしまいそうだと、ルギアは妙な危機感を覚えた。性交以外は何も考えられなくなりそうだ。長い間ご無沙汰していた行為が、こんなにも気持ちのいいものだったのかと、 



その思いが腰を突き動かす。 
 徐々にピストンは激しさを増し、彼女の子宮口をペニスの先端で何度も貫いた。激しい動きに女性の体は悲鳴を上げるが、今のルギアはそれに気付くことなど出来ない。深い口付けのせいで声を上げるこ 



ともできない。 
 子宮を抉られる感覚に、女性の目の端から涙がこぼれた。それでもピストンは止まらず、とうとう結合部に血が滲み出したとき、ルギアが三度目の絶頂に達する。 
「ッ…うっ…ッ!」 
 その衝撃に、隙間無く咥えられていた口からも声が漏れ、また大量の精液が地面に零れ落ちた。ようやくルギアがキスを終えると、女性は気を失ったようでルギアの胸に寄りかかって目をつぶっていた。 
 三回連続の射精でようやく落ち着いてきたルギアは、さっきまでの荒々しい行為を思い出し、白い顔を真っ青にする。 
『だ、大丈夫か!? 私としたことが加減をすることが出来なかった!』 
 慌てて話しかけながら、女性の頬を何度も舐め上げる。あれではまるで理性の無いケダモノの行為だ。血の滲む結合部からペニスを抜くと、流れ落ちる精液の量に、一体自分はどれだけ出してしまったの 



かと驚いてしまう。 
『お、起きてくれ。今のことなら謝る、もう当分はお預けでも構わん! 起きてくれるのなら何でも言うことを聞こう!』 
 その狼狽しきった声を聞きながら、女性はルギアの胸でにやりと笑い、目を開ける。 
「男に二言は無いわよね?」 
 気だるそうに顔を上げると、ルギアの顔を見上げて言った。彼はしてやられたと気付き、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。 
「じゃ、一緒にここを出て行きましょうか?」 
『それは出来ない。分かるだろう?』 
「分からないわよ!」 
 女性はへそを曲げて怒鳴ると、ルギアの胸に突っ伏して深いそうに唸った。かける言葉が見つからず、ルギアがおろおろしていると、不意に彼女が顔を上げる。 
「あるじゃないの。連れ出す方法」 
 不敵な笑みを浮かべると、床へ降ろしてくれとルギアへ伝える。彼は少し心配したが、存外元気そうなので、言われたとおりに降ろした。 
 床へ足をついた女性は、船からの流出物が積まれている場所へ向けて、二歩三歩と歩き出したが、腰が抜けてすぐにこけた。 
 『大丈夫か!?』と心配するルギアに、彼女は「あそこまで運んで」と先ほどの場所を指差す。放っておけば這ってでも行きそうな雰囲気に負け、ルギアは彼女を抱きかかえて言われた場所まで運んだ。 
 女性は大量の物品を掻き分けて目当ての物を探し始める。アクセサリーやブランド物のバッグ、酒や缶詰、気に入った服などは、目的の物ではないが手元に置いた。 
 そして数十分は探し続けただろうと言うところで、女物のリュックサックの中にそれを見つける。 
『空のモンスターボールか』 
「あんたもポケモンでしょ。ボールの中に居れば、何処に行っても問題ないわ」 
『まあ、そうだろうが……』 
 女性は「ならいいじゃないの」と言いながら、間髪入れずルギアに向けてボールを投げる。はじき返すことも出来たが、案外それが最良の策にも思え、彼はあえて避けはしなかった。 
 初めて入るモンスターボールの中は、暑くも寒くもない丁度良い温度で、じめじめした洞窟の中より居心地はいい。 
 不思議と落ち着く空間の中で、くつろぎかけたのも束の間、ボールが宙に放られる。 
 ルギアがボールの中から出てきて姿を現すと、女性が気に入った服に着替えているところだった。腰が抜けているので随分苦戦している。 
 やっとの思いで動きやすいジーンズに脚を通したところで、ルギアの方へ向き直った。 
「じゃあ行くわよ」 
『何処へだ?』 
「海の上に決まってるじゃない。私の家に帰んのよ」 
 女性は「分かったらさっさと動く!」とルギアを急き立てる。彼は慌てて女性を抱えると、洞窟の出口から海へと飛び出していった。 
 トレーナーに顎で使われると言うのも、中々悪い物じゃないかもしれない。ルギアは口の端を吊り上げて薄く笑った。 
 海面から飛び出し、気が遠くなるほど久しぶりに見た晴れ空は、とても綺麗だった。連れ出してくれた女性へ感謝して一声吼えると、彼女に示される方へ飛んでいく。 
 空の光を反射する海も綺麗だ。目に映るもの全てが新鮮に感じる。ゲットされたことで力はセーブされ、周りに影響を及ぼすことも無い。 
 晴れ渡る空の中で自由自在に翼を振るう機会を初めて得て、海岸を目指すルギアの飛行には、その嬉しさが見て取れた。 
 目的地に直進などせず、曲芸のように無駄の多いアクロバット飛行を行う。陸地に着いた後、酔って青くなった女性から叱られてしまうだろう。 




終 



※伝説クラスのポケモンはゲットされた際にある程度力がセーブされると言う公式設定あり。大地やら海やら時間やら空間を支配するポケモンがバトルに使えるのはこの設定のため。 

----
- よかったです。
――[[Urutora7]] &new{2010-11-30 (火) 15:01:29};

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