[[オーブ]] 二作品目です。 正直、前回の終わり方に疑問符どころかなんじゃこりゃっていう人も居ると思いますが、温かい目でおねがいします・・・; 前作はこちらから [[ストラグル ~荒廃した土地~]] #hr ファガ達がPGSとの戦いに未全に、そして無念に終わってから15年。 PGSは日夜ダークポケモンを倒すために活動している。 しかし、隊員達はその闇を未だ知らないため、ただ戦う毎日を過ごしていた。 PGSは通常の部隊とは違うある特殊な部隊の設立をしていたが、当時2人しかおらず、人数が足りず未だ結成されていない場所があった。 しかし設立して3年後、つまり12年前に4人の新人隊員が入って人数も足り、部隊が完成した。 その名は『イレイザー』、任務内容は通常部隊に公表せず、極秘裏に活躍するものの通常の部隊とは任務に関しては接触禁止の部隊だった そして、ファガの意志を継ぐゼファーという少年の物語はここから始まる・・・ #hr *目次 [#g2d71e31] #contents **第一章 ~それから・・・~ [#p9ab42a2] 『命ある限り務めを果たすのが人、命の調和をもたらすのがポケモンだ』 ロール・エヴァンズ(1824~1900) ここはアメリカ。 といってもアメリカのどこだろう? なんで分からないかって? そりゃ、荒れ果てた世界の中でここはどこだーなんて分かるわけないじゃん。 日本でいうと何丁目ですかみたいなそんな感じ。 オレはゼファー。 まぁ・・・ごく普通の18歳の少年だ。 昔にヨーギラスを相棒としていたが、昔に亡くなった。 ま、今は誰も相棒としている訳でも無く一人で旅をしている。 そして、今日はPGSに就職するために家で準備をしているんだ。 家はアメリカのどこかの街にあるんだ。 つっても周りはボロボロの家が数件な貧しい街。 まるで外に出ればカウボーイが決闘してそうな場所と言えばそう見えなくもない。 ちなみに、この家はオレの家では無く、旅をしている時に見つけ、勝手に無断で住んでるだけ。 不法侵入? カンケー無いね。 誰も住んでないし。 このご時世、外に出ればまさにデンジャラスだ。 カロリーメイト食いながらテレビでも見てた方がまだマシって感じなくらい。 ニートや引きこもりでも超幸せだ。 なんでPGSにって? そりゃ、働かないよりは働いた方がまだマシでしょ? 別に誰かを守りたいとかじゃない。 そりゃ、大切な人がいたら守りたいって話しになるけど、オレにはいないから論外。 人々はどうだって? ナンセンスだな。 ホントに守りたい人は守りたいけど他人は自力でなんとかしなさい。 一人で精一杯ですみたいな。 別に冷たい人間って言われても構わない。 自己中って言われても別に怒りはしない。 頼れるのは自分って事。 PGSに入ったら嫌でもチームワークを求められるだろうけど、それは仕方ない。 表面上だけ仲良くしてればいい。 ゼファーくん、今日の任務がんばろうって言われたら大声でハイ!って言ってればOK。 ノープロブレムだ。 そういう事を言うヤツの親が知りたい? 残念ながら親は死んだ。 6歳の頃のオレを捨てた後、5秒でエアームドに捕まって殺された。 殺されたのは運が悪いか、はたまたミスター神様が罰を下したか・・・。 そんなことはどうでもいいや。 さて、準備はできた。 さぁ・・・行こうか。 ※ ※ ※ 昔のオレはこの荒廃しきった世界の中、ただ歩いていたのではない。何の目的も無いまま歩いてる訳では無い。 ただキツイ事を現実に受け入れながらただひたすらに。もがきながら。苦しみながら歩いていた。 旅をしているときに住宅街を訪れたが、周りは食い荒らされた人間。当時訪れた時、最近のものだった。鼻が曲がりそうだった。ハエは飛んでいない。もう生きていないから。 そして今の居住地を見つけ、軽く三か月は住みこませてもらった。 無論食料は無かった。水も水道から出ない。 ではどうやって生き残った? 答えは簡単だ。食えるもんは何でも食った。ホントに嫌な味なものもあった。 説明したいところだがあまり答えたくはないね。 とにかく生き残って今を生きていたというだけで勲章ものだろ? そしてある日、近くの民家から発見したラジオを見つけては電波を探した。 どこも電波が無いからね、ホントに苦労した。そしてやっと電波が通ったら、生き残っているヤツは指定された場所まで行き、戦いたい奴は戦えととにかく必死の声で叫んでいるヤツがいた。 意外と近い距離だったから向かう事にしたが、もう食料に限界が来ていた。 だからオレは少しでも食料を分けてもらおうと向かった。 向かったが、無残に殺されていた。いや、食い殺されていた。 人が4人にポケモンが5匹。正直可哀想だとは思った。 でも仕方がないから食料を探したら、2日分くらいしかなかったのが残念だ。 帰ろうとしていたら、落ちていた無線機から人の声が聞こえた。 オレは返事をしたが向こうはただ応答を待つのみ。 どうやらこっちの無線機が壊れているみたいだ。全く・・・助けてもらおうとしたらコレかよだ。 帰ろうとした瞬間、無線機に貼ってあるPGSというマークを見た。 ピンとひらめいた。ここに行けば少なくとも助かる。 PGSはどんなに遠くでも見えるほどの高い建物になっているため、場所はすぐに分かった。 だからオレはそこに行くための準備をして現在に至るという訳だ。 納得したか? ※ ※ ※ 「おー・・・これはまたデカイのー」 オレの目の前にあるのはPGSアメリカ支部。 ここ最近にセキュリティを強化して、さらに安全性に特化したらしい。 ちなみになんでここに居るかと言うと、無論ここに志願するためだ。 なんかおかしいか? 人様の為にここで奴らと戦うのが。 ま、人の為じゃなく食料の為なんだがね。 さっそくデカイ扉の前でノックする。意外と響くんだな・・・。 「誰だ」 「あー・・・オレここに志願しに来たんスけど・・・。」 「志願だと・・・?・・・ちょっと待ってろ」 扉の向こうから声が聞こえた。 いや、よく見たら小さいスピーカーが扉の端っこにあった。 しばらく待ったら扉が開いた。 さぁて・・・今日からここでオレの職務がはじま・・・・。 「ようこそ」 おやーん・・・?なんかゴツイおっさんたちに加えて、ストライク、ボーマンダ、エンブオー、ツンベアー等々・・・特におっさんたちに武器構えながらかかってこいみたいなポーズやられてるんですけど・・・。 正面に30・・・左右合わせて20くらい?正面に立っているヤツの服に試験官と書かれているのが見える。 なるほど・・・入隊テストね。来て早々のテストとは恐れ入ったなぁ。 オレはバックから自分の武器、『雷槍』を取り出す。この武器は電気タイプのポケモンから作られた特別な槍。と言っても光のカケラを埋め込んでないからダークポケモン相手に効く訳でも無いから意味が無い。 今まで逃げてきて生き延びてきた。ただそれだけの事。 さて、相手がその気なら・・・こちらも相応の挨拶と行こうじゃない! 「やれ!」 おっさんたちが試験官の指示通り真っ直ぐこっちに向かってきた。 やだねー、ムキムキのゴツイおっさんたちとポケモンが一斉に向かって来る機会に巡り合うとは・・・恐れ入るわこりゃ。 「どうせなら・・・」 オレは武器を構えながらおっさんたちに言う 「女性も入れてくれたら手加減したのになぁ!」 地面に槍を突き刺したら稲妻があちこちに走る。 すると、ポケモン達がまずくらって、戦闘不能。 続けておっさんたち人間側はやっぱり一人残らず直撃してその場に崩れる。 少し経った後、風が吹き始めた。 向こう側に住宅街があって、窓から顔を出して心配そうに見てくる人がいた。 心配要りませんよ。だってこの通りですもん。 しばらくしたら試験官はフンと言った後こっちに来る。 周りのおっさんたちは気絶中でございます。 てか、PGSってこの程度かよ。なんかガッカリだ。 「入隊を認める・・・が」 「が?」 「お前には特別な部隊に行ってもらう」 試験官はオレに対して拳を顔の目に前に突く。なんなんだ?こいつらとは違う何かがビリビリ来る・・・? てか、特別な部隊・・・? 「お前には第一部隊、通称『イレイザー』に行ってもらう」 拝啓オレ自身様、入隊した途端にこれはいかがな特待と受け取っていいのでしょうか? そう思いながら試験官と一緒に本部に向かった。 登場人物 ゼファー・ロイド(18)・・・何事もやる気が無いただの少年。 しかし、過去に自分の親に捨てられたあと、なんとか荒廃した土地とダークポケモンから逃げ続け、自分自身と戦ってきたため、身体能力は並々ならない物に。 昔にヨーギラスを相棒としていたが、事故で亡くなった #hr **第二章 ~ようこそイレイザーへ~ [#xeedcc6e] PGSアメリカ支部・・・ここはアメリカの唯一の生存者たちが集ってる場所。 支部は大体住宅街と本部の二つで一つとなっている。住宅街の人口は約700人だが、それだけ世界が終わっているという事だ。もちろん家の一つ一つがボロ家だ。 これだけ残っただけでも良いもんだろ?そこら辺には小型ポケモンと子供達が笑顔で遊んでいる。 空は青空でホントに珍しい天気だ。そんな天気はまず散歩だ。散歩は欠かせないな。 散歩するやつには見えないだろ、せいぜい家でポケラッシュという格闘番組を見てた方が似合ってるかもしれない。しかし、オレは動くのは嫌いではない。だから、青空の時はそこら辺を散歩する。 そして歩いてる時に近くの家で親子とポケモンが仲良く鬼ごっこ、かくれんぼ、サッカーなどして遊んでいる姿が思い浮かぶ。そして、近くの公園でピクニックをしているポケモン一家や人の一家・・・。 別にポケモンに家族がいてもおかしくは無い。自然だ。 オレにポケモンはいないからどうすることもできないしどうしようとも思わない。 しばらく歩くとバトル場があって、トレーナーは相棒のポケモンと一緒に相手とバトルして拳闘する。これほど平和な世界は望んで叶えたいと思わないか? オレは正直時々分からなくなってくるんだ。 以前は人を助けたくても絶対にとは思わなかった。 だけど最近夢にうなされる。 助けてこその人であり、ポケモンの使い手って行って来る自分が目の前にいるんだ。 ドッペルゲンガー?そしたらオレは夢に殺されるかもな。 いずれかは・・・。 人を助ける件ならまだ悩みの途中に決まっている。 さて、どうしたら良いのかね・・・。 『君がポケモンを物扱いしているのなら私は恐ろしく思う』 リング・J・ホーストン(1645~1702) ※ ※ ※ 「ここから足を踏み入れたらもういつもの生活には戻れないが・・・いいか?」 「おや、この世界に安心のある生活があったのは驚きだな。オレにはもういつものよりは、これからの生活が面白そうだから歓迎するわ」 オレはPGSアメリカ支部本部の前にいた。来る途中に住宅街の様子を見たが、たくましく生きている人とポケモンの姿があった。微笑ましいというか・・・何というか。 ヤバそうなヤツがいない分まだマシイかもな街並みだった。 そして、住宅街の見学が終わったオレはこうして本部に足を踏み込もうとしてる。 試験官が扉を開けると、まずでかいホールが目に映った。 透明のガラスが何個も上に貼ってあり、太陽の光を明るくホールに照らすようにしてある。 入り口の隣に受付、ホールの中心にはテーブルが何個もあり、隊員達が飲み物を飲みながら会話している姿も見える。 普通ならカフェテラスで楽しく会話している姿だ。だが、こんな世界で楽しく出来る訳もないだろう。 オレ試験官と一緒にエレベーターで135階、つまり最上階に上った。ったく・・・どんだけ高いんだよ。よく飛行タイプから攻撃喰らったりしないな・・・。強化ガラスみたいだからそんなに簡単に破れないってことか? お、試験官に付いて行ったら局長室と書いてある部屋に来た。 まずはご挨拶か。 「失礼します」 「入れ」 コンコンと扉に叩き、試験官が言うと中から局長と思わしき人の声が聞こえた。 言われた通り中に入るとガラス越しに外が見えた。かなり青空が綺麗に目に映った。 そして、目の前には高そうなデスクに沢山物を置いて整理した人物・・・局長がいた。 いかにも仕事ができるみたいな風格をした男だった。 「局長、新人を連れてきました」 「うむ、ごくろう・・・下がれ」 「ハッ」 試験官はそのまま扉をあけて出て行った。 おいおい・・・この厳ついおっさんと部屋に一緒って・・・最悪じゃねえか? どうリアクション取ればいいんだよ・・・とりあえず挨拶しとくか。 「あ、どうも・・・」 「・・・」 「あの・・・」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 やっりにくー!なんだよこれ、相手黙ったままこっちの事じーっと見て来るし、なんも無反応だし・・・どう反応すりゃいいんだよ!? 「私はPGSアメリカ支部局長のアイク・ローランドだ。よろしく」 「あ・・・どうも」 「キミはポケモンを持っていないのかね?」 「え・・・」 「どうなんだ?」 「・・・はい、持っていません」 「何故だ」 「それは・・・」 別に持ちたくないから持っていない訳じゃない。 ただ・・・持ってないだけだ。 あーそうか、PGSはポケモン無かったらホントは入れないんだっけか? チッ・・・めんどくさいな 「持っていないから持ってないだけです」 「ふむ・・・だが、ポケモンが無かったら入れないくらいは知っているんだろ?」 「・・・」 「まぁいい、キミは特別だ。さっきの男にイレイザーに入れと言われたな?今すぐ手配する。案内人を呼んでいる、もうすぐで着くだろう」 なんか第一部隊に入れとか言われていたな。なんかその部隊にだけ特別な名前付けられているみたいだし・・・特殊部隊なのかな? って事は通常部隊とは違う任務も来んのかな・・・? どちらにせよ特別なら何でもいいか・・・かと言って変な部隊なのは勘弁してくれよな・・・。 「し・・・失礼します」 「紹介しよう彼女がイレイザーの隊長、ティナ・ローゼンダイナだ。相棒はピクシー。」 「あ・・・宜しくお願いします。ティナです。アナタが新人さんですか?」 「・・・」 ハッキシ言おう。危ない臭いがプンプンする。ヤバいくらいにドジっ子オーラを醸し出してる。どうしましょう、こんな人で部隊は大丈夫なんかな・・・? だって明らか自分よりも仕事が出来なさそうだし・・・。 てか・・・ 「え・・・隊長さん・・・?」 「はい、そうですけど・・・?」 「・・・」 「えと・・・どうしたんですか?なんかこいつ大丈夫かみたいな顔して・・・?」 あ、顔に出てたみたい。修正修正・・・ でもホントに隊長なんだ・・・ 「コホン、そろそろ良いかな?」 「あ、すみません!それではええと・・・」 「あ、ゼファーです」 「ゼファー君、私に付いてきて。さっそく任務があるからいそいでミーティングにしないと」 「えっいきなり任務・・・?」 「うん、緊急だから早くしないと。色々あとで準備もしてもらうからね」 「ではゼファー君、頑張ってくれたまえ」 局長室をあとにして、隊長と一緒にミーティング室に向かう。 これから初任務・・・か。来て早々忙しくなってくるな・・・。 少し休ませてくれェ・・・。 「ねぇゼファー君」 「あ、ゼファーで良いですよ。」 「ゼファーは住宅街から志願してきた人でしょ?」 「いや、外から来ました」 「えっ!?よく生き残ってたね・・・。ポケモンは?」 「ポケモンは・・・いません」 「そうなんだ・・・。でもよく一人で生き残ったね。あ、実は私たちの部隊ポケモン含めて6名しかいなかったの。だから人数が増えてくれてうれしいよ」 ふむ・・・意外と人数が少ないのか・・・。 内部に結構人数がいたから特殊部隊もかなりいると思ったのに・・・。 でもポケモンか・・・オレにポケモンはいらない。怖いからだ。 だから・・・くそ、変な気持ちが出てくる! オレだって・・・ホントはパートナーがいた方が助かると思っている。 しかし怖い物は怖い。命が消えるより辛い。 だから別に・・・ 「ゼファー?大丈夫・・・?」 「あ・・・はい・・・」 「旅先で疲れてると思うけどガマンしてね?すぐに終わると思うからがんばって!さぁ着いたよ」 着いた場所はミーティングルーム032号室と書かれた部屋だった。 さぁ・・・どんなふうに入るかな? とりあえず普通に入るか・・・ ドアを開けるとそこには 「え・・・・ええええええ!!!???」 モニターには、1時間遅れているから先に現場行くよ!って書かれた文字があった 「おかしいな~・・・?」 やっぱりドジっ子でした 登場人物 アイク・ローランド(42)・・・PGSアメリカ支部の局長 15年前、ファガ達を最悪な事態に追い込ませた張本人 15年経った今でも異常なカリスマ性を兼ね備えている ティナ・ローランド(20)・・・PGSアメリカ支部第一部隊 通称『イレイザー』の隊員にして隊長 ティナ・ローランド(ローゼンダイナ)(20)・・・PGSアメリカ支部第一部隊 通称『イレイザー』の隊員にして隊長 相棒はピクシーで、ポジションは偵察 かなりのドジでゼファーを驚かしている 武器はダークポケモンのオーラを貫き、二度と発生させないようにさせるクロスボウ IP:126.1.155.159 TIME:"2013-01-29 (火) 21:10:06" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%80%80%E3%80%80%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%B0" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0)"