※ タイトルで分かる通り、この小説は[[グランドフレイム]]の後の物語になっています。 (前作の内容とタイトルで想像つくと思うけど、ポケモン♂×人♂あります) written by [[慧斗]] #hr 「さてと、今何時ぐらいだっけ?」 「時計ないから自信ないけどまだ7時にもなってないぜ」 「マジか…!気分は宵の口なんだけどな…」 スタジアムの駐輪場でバイクにもたれながら興奮気味に会話するガオガエンとそのトレーナー。 さっきまで連勝記録を賭けた大激戦を繰り広げて、見事勝利を勝ち取ったら興奮状態になるのも無理はないといえる。 「さてと、それならまだ時間はあるし戦勝祝いで何か食べに行く?今日は僕もご機嫌だから大奮発しちゃうかもよ?」 「何でもいいのか?」 「そりゃオグマの戦勝祝いだからね!まぁ、流石にJOJO苑とかだと明日から当分三食もやしとパンの耳になるかもだけど…」 「だったらよ、あれ、作ってくれないか?」 「あれ?」 何となくどの料理か想像はできるけど、万一間違えたら大変なので念のため確認しておく。 こんな時に作ってほしいとリクエストするのは多分オグマの好物で間違いない。 オグマの好物で昨日作ったのは、赤ワイン煮込み、アレンジを加えた特製ポテトサラダ、コーヒーゼリーの三つ。 そして昨日作ってないオグマの好物はたった一つ… 「ほら、オリーブとかケイパーの入ったトマトソースの…」 「プッタネスカ?」 「そう、それだ!」 やっぱり、この流れで来るのはプッタネスカだと思った…! オグマの好物に関しては、僕の作る料理で育ってきたから僕の好物や味覚に似てくるのは別に変な話ではないと思うけど、流石にケイパーって単語が自然に出てくるガオガエンは世界中探してもオグマぐらいな気がする… 「オリーブとケイパーはあるけど、アンチョビとかイタリアンパセリは切らしてるからちょっとスーパー寄って帰るよ」 「りょーかい、ボールの中で待ってるからとびっきり美味いの作ってくれよ!」 オグマは僕の背中を軽く叩いてボールの中に入っていった。 本当ならオグマと一緒に走りたいぐらいだけど、残念ながら愛車のバイクにはタンデムシートもサイドカーもない一人乗り用。 当然オグマはバイクに乗る時はボールの中なんだけど、自分から入ったって事は遠回しに「早く作ってくれ」とでも言いたいように感じた。 どうやら遠慮して言いたいことを上手く言えない所もトレーナーに似たのかな… 「その点に関しては僕の方が重症なんだけどね」 独り言と共にヘルメットのバイザーを降ろしてバイクを発進させた。 *グランドフレイム番外編 ガオガエンのいる性活 [#LWZfxxI] 7時に近い時間のスーパーは一番生活感に溢れる。 割引シールの貼られたお惣菜や晩酌の出番待ちなビールを見ると、ついついこれを買う人はどんな夜を過ごすんだろう、なんて空想の世界に入ってしまう… 「おいおい、アンチョビ買うんじゃなかったのか?」 珍しくカゴ持ちを買って出たオグマも呆れ気味。 空想の誘惑に打ち勝てたのは入ってすぐのイタリアンパセリをカゴに入れるところまでだった… 「アンチョビはフィレでいいのか?」 「そうそう、フィレがいいんだよね」 アンチョビとイタリアンパセリを買うだけでいいけど、折角だし思い切って大きめのコーラも買うことにした。 この二日間、普段よりもあいつに色々世話を焼いてもらったって自覚はある。 相手トレーナーの害悪戦法で連勝記録を止められたのが悔しくて自棄になってた俺を元気づけるために色々してくれたし、運営にも交渉してくれて最終的には連勝記録だって取り戻せた。 俺もマッサージぐらいはしたけど圧倒的に足りてない。 多分そんなこと言ったってあいつは「オグマがいてくれるだけで十分」とか言いそうな気がする。 とか思ったら親友に対する接し方みたいなこともしてくるし、なんなら友達以上とか言われても説得力あるのが地味に俺を悩ませる。 「…じゃなきゃお揃いのネックレスなんて、普通は買わないよな」 あいつに似て俺も一人で考え事にふけってしまったけど、どんな関係でも俺は、あいつが… 大きめの鍋で湯を沸かして始めた音、そろそろボールから出るかな…! フライパンにオリーブオイルを入れて、にんにくとアンチョビと共に弱火で炒めて行く。 少し経ってから多めに鷹の爪を加えるといい香りがしてきた。 「早速いい香りして来たな」 ボールの開く音がして後ろからオグマが覗き込んでくる。 「もうちょっとで出来るからね、お皿とフォーク準備して待っててくれる?」 「りょーかい!」 楽しみなのが声から伝わってくる。 作ってる僕も完成が楽しみになって少し笑顔になりながらトマト缶をフライパンに入れる。 中火に変えて木べらでトマトを潰しながら煮込んでいき、さらに黒オリーブとケイパーを加えて煮込んでいく。 「そろそろ茹で始めるか」 二人前のパスタを袋から出して茹でる。 正しくは一人と一匹分、なんだけど僕がオグマとは対等な関係でいたいっていうシンプルな理由で勝手に二人呼びしている。 まぁ、食べる量は同じぐらいだし、パスタの分量まで気にする必要はないかもだけどね。 お湯の沸騰する鍋の縁に広がるパスタ、これが茹で上がったらソースと絡める。 「俺もなんか手伝うか?」 「そうだね、このパン粉をオリーブオイルでキュウコン色になるまで炒めてくれる?」 「炎タイプの方?氷タイプの方?」 「どうして炒めて白くなるんだよ?」 「だよな、まぁ任せてくれ!」 左手にスキレットを乗っけてオリーブオイルを注いで加熱。 パスタを茹でる鍋とソース用のフライパンでコンロが二つとも塞がっても、俺がいればこれぐらいの調理はできる。 オリーブオイルも熱されてきたのでパン粉を投入。 「危ねっ、火力調整してと…」 早くフライパンを熱したくて強火にしてたけど、このままパン粉炒めてたらキュウコン色どころかタンドン色になってた。 でも火力を下げれば問題ない。数秒でキュウコン色になったパン粉の出来上がりだ! 「流石に2000℃の炎を使えるのは伊達じゃない、って所だな!」 「ありがとう、そろそろパスタも茹で上がるから座って待っててね!」 仕上げのパン粉も絶妙な仕上がり、茹で上がったパスタもアルデンテ。 素早くパスタと少量の茹で汁をフライパンに加えて乳化させていく。 味にも問題なし、これをパスタ皿に盛り付ける。 均等に二人前、あとはパン粉とイタリアンパセリを散らして完成だ。 「さぁ、召し上がれ!」 楽しみで待ちきれない、と言わんばかりの表情のオグマの前にプッタネスカの皿をテーブルに置く。 一緒に買った胸元のネックレスがライトに当たって一瞬光った。 「やっぱ美味いな!」 満面の笑みで食べ始めてくれた、億泰みたいなオーバーなまでの食リポがなくても僕にはかなり喜んでくれてることがしっかり分かる。 オグマ好みのかなり辛口仕様だけど我ながら美味しい。特に今回は上手くできたんじゃないかな? そもそもオリーブとケイパー、アンチョビを使ったパスタが美味しくない訳がなく、更に今回はオグマ特性のパン粉もいい仕事をしていて結果普段以上に… 「美味しい…」 「ごちそうさま!美味すぎてずっと無心で食ってた…」 「お粗末でした、我ながらフォーク止まらなかったよ」 「普段からお前の飯は美味いけど今日のは格別だったな」 「そう?じゃ、また作ろうかな」 「楽しみにしてるぜ」 一変して悪そうな笑み、こういう所は抜け目ないね… 「オグマ、今日はお風呂どうする?」 「そうだな、今日はバトルした後だし入るかな」 「洗い物するけど給湯気にせず60℃にして熱いの浴びていいからね」 炎タイプなのでお風呂もダメージ受けないか結構心配なんだけど、どうやら僕が触れれば熱いぐらいの高温のお湯ならそこまで問題ないらしい。 「あ、でもよ…」 「ん?」 「今日は一緒に、入らないか?」 「いいよ、洗い物終わるまでちょっと待っててね」 大体オグマがこういう事を言う時には、深く詮索しないのがセオリー。 本当に一緒にお風呂に入りたい時もあるみたいだけど、そういう気分だけど言い出しづらくて遠回しに言っている、なんてケースもある。 とにかくお風呂に入ればどっちか分かる、まずはこの食器達を洗い終えなきゃな…! 先にオグマは風呂で待機中、一緒に入る時はシャワーだけだからお湯を貯める必要はない。 風呂上がりのために寝室の冷房を付けておいた。 キンキンに冷えた部屋でキンキンに冷やしたコーラを飲むのが楽しみだな… 当然風呂なので一糸まとわぬ姿でドアを開ける。 普通なら他人に自分の裸を見せるのは恥ずかしいけど、オグマとは時々も一緒にお風呂に入ってるし別に恥ずかしさは感じない。 ちょっと不思議な気分にはなるけど… 「給湯切れてから時間かかったけど何かあったのか?」 「ちょっと冷房のスタンバイをね」 「ナイス、冷房点け忘れてちょっと心配だったんだよな」 「その点に抜かりはないよ?」 「流石だな!」 鏡に写る絶賛僕とオグマを見ると今日は色々あったな、なんて気分になる。 試合トラブルの影響で夕方まで電池切れみたいになってた昨日と比べれば、朝から出かけて一緒に遊んで、その後バトルで連勝記録を取り戻し、一緒にご飯を食べたりした今日はものすごく濃密な一日に感じる。 特に今日はオグマとお揃いのネックレスを… 「あっ、ネックレス着けっぱなしだった…」 「俺も外すの忘れてたけど、炎タイプの俺が着けても問題ないからお湯ぐらい平気だろ?」 「そうだね、なら着けたままでもいっか!」 「そうこなくちゃな、まずは大サービスでお前の身体洗っちゃおうかな~?」 「今日はお言葉に甘えようかな」 「いいぜ、やってやる…!」 椅子に座って手早く髪を洗うと泡のボディーソープを持ったオグマが脇の間に両手を滑り込ませてくる。 「うわっ!」 「今日は暑かったからな、脇はちゃんと綺麗に洗っとくぜ?」 「急に突っ込まれたらちょっとくすぐったい…」 「そうかい、じゃあこのまま洗うか!」 完全にテンションの上がったオグマは僕の反応はお構いなしに、身体を洗っているのかくすぐるているのか分からない勢いで、泡だらけの両手を使って僕の身体を勢い良く洗っていく。 「ちょっ、やめ、そこ、くすぐったい!」 ほとんどくすぐったい以外の感覚しかないけど、さりげなく当たる肉球の感覚を少し心地よく感じる… 上半身を綺麗に泡で洗われて、腰に手が伸びてきた所で激しく動く手の勢いが止まる。 「流石にここは優しく洗わないとな」 左手にそっと乗せているのは僕のモノ。 それを優しく泡と両手で包んで洗っていく… 「ぁっ…」 思わず変な声出ちゃったけど聞こえてないよな…? 「さてと、これで大丈夫だ… おっと、ここも洗っとかないとな」 そう言って椅子の隙間から尻の間をそっと泡の付いた指で撫でた。 「ッ…!」 ここまで触られるとは思ってなくて不意打ちからの感覚に一瞬ビクッとしてしまう。 「悪い、痛くなかったか?」 「痛くはないけど急に触られてびっくりしただけ…」 「ちゃんと一声かけるべきだったな、ごめん…」 流石に大きめな反応で事態に気付いたのかオグマも少ししゅんとする。 「とりあえず、足だけ洗うからな…」 さっきまでの勢いは完全に失速、普通に足を洗われてシャワーで綺麗に泡を落としてもらった。 「ありがとう、良かったよ」 「…そうか?」 「今度はオグマを“優しく”洗ってあげるから交代だね」 「ああ…」 落ち込み具合をちょっと気の毒に感じてフォローしておく。 優しく洗ってあげれば機嫌も良くなるので多分これで大丈夫だ。 そして、今オグマはそういう気分になってるんだろう。 ただ、あと一つだけ確認しておくことがある。 それはオグマの身体を洗いながら答え合わせと行くか…! 「いつも通りシャンプーで洗ってくよ、痒いとこあったら言ってね」 「分かったけど、くすぐるなよ?」 「はーい」 ちなみにオグマは僕以上にくすぐられるのが苦手なので時々釘を刺してくる。 自分は他人をくすぐるくせに、可愛い奴め。 僕がオグマの身体を洗ってあげることには身体を綺麗にすると共に、体調コンディションを確認するための意味合いもある。 これは僕に限った事じゃなく、ポケモンバトルをする機会の多いトレーナーは普通にしている事だ。 こうやって身体を洗いながら筋肉の付き具合を見てトレーニングの内容を考えたり、万一身体に不調があった場合にはポケモンセンターよりも早期発見に繋がるというメリットもある。 もちろん、ポケモンやトレーナーによっては高い癒し効果を得ることもできるのはここだけの話だ。 「筋肉ちょっと張ってるね」 「今日は激戦だったからな、無理もないだろ」 毛並みを洗いながらコンディションを聞いてみる。 「それもそうだね、今日はお疲れ様!」 「そこまで疲れてない、俺はまだまだやれるぜ?」 「なら良かった、それなら明日からは普通にトレーニングする?」 「それで行こう…いや、もうちょっとメニュー増やせるか?」 「いいけど、どうかした?」 「今日もお前のおかげで勝てたけど、俺はまだまだ強くなれるはずだ。だからもっと強くなるためにトレーニング増やしたくてな」 「了解、明日から頑張りますか!」 「おう!」 とりあえずコンディションは異常なし、張ってる筋肉も一晩休めば治るレベルだし、メンタルも前向きだ。 あとはあそこを洗って答え合わせだな… 「前はどうする?自分で洗う?」 「…洗ってくれるか?」 なるほど、大体分かった。 あまり他人に身体を触られるのが好きじゃないオグマも基本的に僕には身体を触らせてくれるのだが、前のそういう場所は基本的に触らせてくれない。 ただし、『一緒にそういう事をしたい』気分の時だけは触らせてくれる。 以前オグマは突然体調が悪くなってしまい、大慌てで深夜にポケモンセンターに駆け込んだ事がある。 さっきまで普通だったし健康診断も異常はなかったのにさては未知の病気かと内心パニックになっていた僕を待っていたのは、「欲求不満です」という診断結果だった。 バトルをする機会の多いポケモンは相対的に性欲も強くなる傾向があるのだが、性的なことに疎かった僕はそのことを知らなかった。 他のトレーナーやポケモンとの交流もほとんどない状況で僕が教えていない知識をオグマが知るはずもなく、強くなっていく性欲を処理する方法も分からず具合が悪くなってしまった、ということらしい。 ポケモンセンターで「定期的に性欲を処理できるようにしてあげた方がバトルも強くなりますよ」とだけ言われて家に帰ったのはいいけど、そこからが問題だった。 こっそりとベッドの下に隠していた雌ポケモンのそういう本を見せたら正常に反応はしてくれたけど、肝心の処理する方法は知らなくて逆に苦しそうになってしまった。 「俺のちんちん変な感じなんだ…助けてくれ…」 息も荒く勃起させながら助けを求める様な目でこんな事言われたら、恥ずかしさとか諸々のためらいは全て消し飛んだ。 「今から、楽になれる方法教えるから、一緒にやってみて…?」 それだけ言って仰向けになりジーンズを降ろした… 他に教える方法がなかったので苦肉の策だったけど、なんとか処理する方法を教えることはできた。 流石に逐一「溜まってない?大丈夫?」って聞くのも気が引けたので、「人前でしないなら性欲処理は僕には気にせずしてもいいよ」と言って完全オープンにしてしまった。 一応「雌ポケモンと交尾してタマゴを作る時に(ry」といった形で本来の知識も一応は教えてあるのだが、初めての印象が強かったのかオグマは僕に対して性的なことまでオープンになってしまった。 その結果、僕の性的な事情まで興味を持ち始めて今に至る… 「痛くないようにしてるけど痛かったら言ってね」 「お前なら大丈夫だ、多分」 泡を付けた手でそっと股にある鈴カステラを連想する形の珠を優しく洗う。 「おぉ…」 確かオグマが最後に抜いてたのは5日前。大きなバトルがある日は原則2日前から禁欲するのがオグマなりのポリシーらしいけど、試合でのトラブルのせいで今日までご無沙汰になっているはずだ。 いくら手持ちのポケモンでもここまで性的な事情に詳しいともう戻れないんだな、って思ったりもするけど別に後悔はしてないし、こういう状況になってるトレーナーも多いはず、多分。 「じゃあ、泡洗い流すね」 後ろの穴はオグマ自身で洗ったけれど泡を洗い流すまではやらせてもらう。 それなりの温度のシャワーで泡を洗い流して完了。 「はい、終わり」 「さんきゅ」 お互い綺麗になったしそろそろ風呂から出ようか、と思ったタイミングでオグマが僕を抱きしめた。 ガオガエンであるオグマと僕の身長はあまり変わらない、思わず抱きしめ返すと互いの肩に顎が乗る状態になる。 「なぁ、今日しないか?」 「⁉」 普段一緒にそういう事をしたい気分の時には、さりげなく出しているサインを読み解いて僕から先に誘ってあげる流れなのだが、今日はオグマから誘って来た。珍しいな…! 「疲れてるなら無理にはしないけど、さっきからスゲームラっと来ててな…」 ふわふわの毛並み以外に身体に触れている感覚が二つあるのに気付いた。 一つは首元のネックレスで、もう一つは股に当たっている。 多分さっき洗うために触ったのがトリガーだろう。 「そうだね、今日は“ご褒美”あげよっか」 特に拒む理由なんてない、抱きしめる力を強くして答えた。 「恥ずかしかったけど俺から動いて良かった、お前も一週間ご無沙汰のはずだったし、抱きしめたらその気になってくれると思ったぜ」 「…バレてた?」 「バトル前に色々サポートしてくれて、今日もZ技で勝てたんだ。だから一緒に戦って勝てた様なものだから、お前にもちゃんと“ご褒美”あげないとな」 「それに、お前は気づいてないみたいだけど身体は欲求に正直みたいだぜ」 「えっ?」 「さっきからおっきくなったお前のが当たってたんだよ」 悪タイプらしい笑み、完全に主導権握られた…! 「…そういうオグマのも大きくなってるよ」 「マジか⁉言われると結構はずいもんだな…」 苦し紛れの反撃がまさかの有効打だった。 「しかし俺達、結構似てるのかもな…」 「だね…」 言われてみれば食の好みも考え方も性的な事まで結構似ている気がする。 お揃いのネックレスを付けたのも、互いにそういう気分になったのも、ここまで来ればもう偶然じゃない、少なくとも僕はそう信じたい。 「とりあえずお風呂出ようか、冷房の効いた部屋と冷たいコーラが待ってるからね」 「だな」 浴室のドアを開けてバスタオルで身体を拭き始めた。 「プハーッ、風呂上がりはコーラに限るな!」 大きめのボトルのコーラもオグマにかかればラッパ飲みで半分飲むのも朝飯前。 「ほいよ」 「ありがと」 僕もTシャツとパジャマ代わりのジャージのズボンといった風呂上がり感満載の姿で渡されたコーラを飲む。 「やっぱ風呂上がりにはこれだね」 「それな」 夏の風呂上がりには冷房の効いた部屋とコーラは必需品。 「これで涼めたし、そろそろ始めるか?」 「そうだね、でもちょっと待ってて」 最大風量だったエアコンを自動に切り替えて、コーラをベッド横の机に置いて部屋の灯りを常夜灯に切り替える。 「さて、今日の試合に頑張った“ご褒美”あげないとね…」 別にバトルの結果に応じてこういう事をしていた訳じゃないけれど、お互いストレートに言うのが気恥ずかしくて、いつの間にか『ご褒美』が暗黙の了解になってしまっていた。 そしてご褒美の内容はもちろん… 「先にオグマにご褒美あげるから準備させてね」 「お前も好きだよな、いいぜ」 「まぁまぁ、スイッチ入るからね」 セミダブルベッドに仰向けになったオグマ、僕はその胸元に顔をうずめて深呼吸する。 いわゆる『猫吸い』だ。 しかも猫吸いと同時にオグマの手のひらにある肉球を触ることで猫吸いと肉球を同時に堪能できる贅沢コースだ。 身体を洗い立てのオグマはお気に入りの毛布を抱きしめたらような感覚だし、オグマの肉球は下手なプチプチ緩衝材よりも高いストレス解消効果がある、はずだ。 「なぁ、そろそろいいだろ?」 流石に猫吸い時間が長すぎたのか、オグマに早くしてくれと催促されてしまった。 「ごめんリラックスしすぎた、それでは改めて」 オグマの股ぐらにある鈴カステラの上に姿を現した、トゲ付きの大きな肉棒に唾で湿らせた手で触れた。 「なんか、お前、手でするの、上手くなった…?」 左手で鈴カステラを優しく揉んでじんわりとした快感を与えつつ、右手で肉棒をダイレクトに刺激していく。 「どうだろうね?自分じゃよく分からないからな」 あれから約10分、刺激を与えつつオグマの反応を見ながら感覚を微調整してずっと様子を見ていた。 オグマは本人曰く敏感な方らしく、手で刺激するだけでも15分で達してしまうらしい。 しかも他人の手で刺激されているとなれば興奮も合わさって相対的に早くなっているはず。 程々に快感を楽しめて、なおかつじらし過ぎない様に調整しているけど、これはそろそろかな…! オグマの息も大分荒くなってきたところで手を離して深呼吸。 「出そうになったら言ってね」 「分かった…」 荒い呼吸で答えてくれたのを確認して、少し先端が湿ってきた肉棒を舐めた。 「うおっ…すげぇ…」 少ししょっぱい先走りの液を舐め取ったらいよいよ仕上げだ。 先っちょを中心に舐めながら、口を上下に動かしたりちょっと吸ってみたりして規則的だったり不規則だったりする動きで刺激してみる。 残念ながら僕は長時間する時は息継ぎみたいに時々口を離す必要こそあるけれど、オグマの絶頂のタイミングと調整すればフェラしてあげるのはかなり有効だったりする。 「俺、そろそろ…ヤバいかも…」 二回目の口を離すタイミングでオグマの自己申告が入る。 これは本当に出る訳じゃなくて、「もう少しで出そう」というメッセージだ。 そしてオグマのフィニッシュは決まっている。 「どうする、動く?」 「…動きたい」 「任せて…!」 僕はベッドから降りて膝立ちになり、仰向けになっていたオグマは起き上がってベッドの縁に腰掛ける。 そして深呼吸したら口を開けてサムズアップ、これが準備完了の合図。 「じゃあ頼むぜ…!」 先走りに光った肉棒が口の中に突っ込まれていく。 火傷しないとはいえ人肌よりも熱くて大きくてトゲのあるものが口の中に入ってくる感覚は、先端だけを口の中で舐めていたのとは違って自分の意思に関係なく強引にねじ込まれるという征服されている感覚と息苦しさ。 そしてその感覚は出たり入ったりを繰り返す度に強弱は変わっていく。 まだ慣れてないのもあるけど上手く鼻で呼吸できないので僕にとっては結構スリリング。 これがオグマじゃなかったら絶対こんなことはしない。この状況を受け入れてる理由はオグマに対する信頼か友情かそれとも… 「俺、もうヤバい…!」 20秒程でオグマは限界のサインを出す。 ガオガエンという種族と関係あるかは知らないけど、オグマは自分で動いて射精に至るのが好きらしく、いわゆるイラマチオでフィニッシュするのがお気に入りらしい。 けれど最初からクライマックスまでずっとイラマだと僕の呼吸が続かないから、最初は手や通常のフェラで気持ちよくしていって、そろそろって状態が出来上がったらイラマに切り替えてフィニッシュ。 これなら息継ぎなしで1分持つかどうか怪しい僕でもオグマにとって理想的な射精を提供できる。 実際口の中で肉棒は射精直前の小刻みな動きをしていて… 「射るっ、射すぞ…!」 肉棒が口の更に奥まで突っ込まれて顔は太ももで両側からガッチリホールド、おまけに両手で頭もしっかり掴まれている。 「グッ、ガアァァッ…!」 全身を駆け巡る快感をストレートに表現したみたいなオグマの叫び声と同時に僕の口の中に精が勢い良く放たれる。 熱くてドロッとしたそれは口の奥が痛くなる程の勢いで放たれ、口の中と喉の奥に流れていく。 頭をホールドされた口の中でも激しく暴れる肉棒からドクドクと吐き出される精液は、普段より長くて口から溢れ出しそうになる程で、味も少し濃い気がした… 「! 俺、今寝てた?」 喋ったり首を動かすことはできないのでハンドサインで「寝てない(いいえ)」と答えておく。 吐精後の快感で少しの間放心状態になっていたオグマは慌てて僕の口から白く濡れた肉棒を抜く。 本当なら口を開けて「こんなに出したんだよ?」みたいなことを言いたかったが、既に口から少し垂れてきてる程度には口の中は精液でいっぱいなので、軽くOKサインを出してから少しずつ飲み込んでいく。 「無理、しなくていいからな…?」 オグマは心配してくれているけど、折角口の中に出したんだから可能な限り全部飲んであげるのが礼儀ってものだろう、特にソースはないけど。 「たいしょうふ、許容範囲内」 精液が喉に引っかかって上手く喋れなかったけど、ベッドに足を伸ばしてさっき開けたコーラを飲むとある程度戻った。 「イった時の顔は見れてないけど、気持ちよかった?」 「そりゃ、まあな」 「あんなにいっぱい出たら気持ちよくなれるよね?」 量に触れられるのは恥ずかしかったのかオグマは目をそらしてしまう。 「とりあえず、それだけ綺麗にしとくね」 「…ああ、頼むぜ」 精液で少し白くなったオグマの肉棒を今度は優しく舐めて綺麗にしていく。 舐めているうちにさっきまでの固さを取り戻しつつある気がするけど、せめてクールタイムはもらわないと多分僕がもたない… 「これで、よしと」 肉棒に付いた精液も綺麗に舐め取って飲み込んだら一旦完了だ。 「ありがとな、じゃ次は…」 「えっ」 オグマはDDラリアットの様に勢い良く、けれども優しく僕を押し倒し… 「俺がお前に“ご褒美”をあげる番、だな」 僕とオグマのポジションが完全に入れ替わる形になった。 「なんかいつもより積極的じゃない?」 「服の上からでも分かるぐらいギンギンになってるし、本当は早く気持ちよくなりたいんだろ?」 「ご名答、あんなに気持ち良さそうにイかれたらちょっと羨ましくてね」 「そう心配しなくても数十分後には同じようにしてやるよ」 仰向けのままTシャツを脱がされていく。 僕自身も脱がしやすいように腕を上げて待機してるんだけど。 「にしても人間にとって“毛繕い”される感覚ってやっぱ珍しい感覚なのか?」 「そりゃ人間同士ですることはないからね」 「だから感じるって訳か、俺も他のヤツに毛繕いされたことはないけどな」 頬をざらざらして湿ったものが触れる。 猫科ポケモン特有の表面がざらついた舌は毛繕いをするのにとても向いている。 毛のある場所を舐められても普通に気持ちいいのだが、毛がほとんどないような素肌の場所を舐められると何とも言えない独特の気持ち良さがある。 「本番のために舌は温存したいし、お遊びは仕上げといくぜ!」 ざらついた舌が首筋をなぞっていく。 素肌を舐められるだけでも何とも言えない気持ち良さがあるのに、あの舌で首筋のような敏感な場所を舐められると、一瞬で最高の前戯になってしまう。 「…ぁっ!」 一瞬視界に入ったオグマの表情はバトルで相手の急所を狙って攻撃するかのようなとても好戦的なもの。 それこそ汗を舐め取って「この味は…!ウソをついてる味だぜ…」なんて言えば結構絵になりそうな気もする。 「そろそろメインに取り掛かるぜ」 紐を緩めに結んでおいたジャージのズボンが降ろされ、脱げずに残っていた下着も降ろした後、ジャージのズボンと一緒に床に脱ぎ捨てられた。 「こんなギンギンになるまで我慢してたなんてな」 「まぁ、風呂入ってる時から反応しちゃってたしね」 「みたいだな。珍しく先走ってるし」 「バレたか…」 生まれたままの姿で、対して大きくもない肉棒を勃起させている有様。 普通なら恥ずかしすぎてこんな堂々としていられないけど、オグマが相手なら特に気にならない。これが信頼関係ってやつなのかな? 「お前は俺と違って遅めだし、普段通り“激しめ”にスパートかけてくぜ」 「でも今日は先走り出ちゃうぐらいだし、もしかしたら早いかも」 「そうか?じゃ最初は優しめで始めるか」 「普段通り出そうになったら遠慮なく…というわけで、反撃の第1ラウンド、開幕ッ!」 試合の時みたいな高めのテンションでオグマが叫んだ直後、僕の肉棒の先っぽに柔らかくて気持ちいいものが触れる。 「そんなに病みつきになるほど気持ちいいのか?肉球付きの手で扱かれるのって」 「決定打って程じゃないけどなかなか気持ちいいかな、オグマにとっては肉球ない手の方が違和感ある?」 「そうだな、自分でシコる時も当然手には肉球付きだけど、俺には今一つ分かりにくいな…」 オグマに抜いてもらう時は、いつも肉球付きの手で軽く扱いてもらところからスタート。自分の手では味わえない肉球の感触がなんとも魅力的で… 「もしかしたら、オグマに扱いてもらってるってのが一番大きいかもね」 「本性現したな、この変態!」 「ぁっ…!急に、強く、するな…!」 まんざらでもなさそうどころか少しご機嫌になったようにも見えるオグマに不意打ちで肉球サンドイッチ状態から強く扱かれて、少し大きめ声が出てしまった。これは結構くるな…! 「オグマ、そろそろ“仕上げ”に移って…」 「普段より早いけどいいのか?」 「なんとなく今日は普段よりもちそうにないかも…」 「りょーかい、それじゃ“激しめ”行くぜ!」 扱く手を止めてオグマは鋭い牙の並んだ口をゆっくりと開き、仰向けの姿勢のままの僕からは見えなくなった。その直後、肉棒の先端が温かいものに包まれる。 全体をゆっくりと“裏側”で舐めあげた後に、亀頭を“表面”で刺激される感覚。 ネコ科ポケモン特有の性質を持つ舌は表面がざらついており、本来は毛繕いに優れたその性質も使い方を変えれば人間の舌を超える快感を生み出して… 「ッ…!」 亀頭からカリに舌が移動して表面をなぞられた時、思わず声が出てしまった。 仰向けだから顔も見えないし肉棒が口の中で声もないけれど、オグマが一瞬ニヤついたのは感覚で分かった。「やっぱりお前カリのとこ弱いよな」、とでも言いたげな感じで。 敏感な場所を器用に舐められ続ける時の快感はかなり強力で、声を嚙み殺してシーツを両手で強く握りしめることしかできない。しかも幸か不幸か、僕は体質柄すぐに達することができないのでどこかもどかしさ感じる快感はしばらく続く。 そんな僕の心境を知ってか知らずか、オグマは舐めるだけじゃなくて吸い上げみたいな動きも加えた刺激に切り替えて来た。 ざらついた舌は強い快感を生み出すけれど、強くすると逆に痛くなってしまう。 その結果、舌を出す舐め方の時は強めに、舌を戻す時の舐め方は優しめにといった具合で痛くないし変則的な刺激をされ続けることになっている。 さらに人間よりも体力があるので、一回の息継ぎでできるフェラの時間は僕の倍以上。 普通の人は同じことされたら10分ももたない気がする、計ったことないけど。 「オグマ、そろそろヤバいかも…」 「いつもより早いな、なんかあったか?」 オグマは舐めていた肉棒から口を離して聞いてくる、けれど万一の暴発に対処できる距離を保ったまま。 「なんか、今日はいつもより気持ちいい気がして、どうしてだろ…」 「ま、今日はそんな日なんじゃないか?俺もさっきイきそうになる前に同じこと思ったし」 「そう、なのかな…?」 思わず言ってしまった「気持ちいい」の一言に気づいて照れくさくなるより早く、オグマから「気持ちよかった」が来て僕が赤面する展開は回避された。 「美味いもの腹いっぱい食って、お揃いのアクセ着けて大事なバトルにも勝てたんだ。喜びに満たされて普段より身体が興奮気味になっても自然なコトだぜ」 「そう言われると納得いく…!」 「だろ?そうと決まれば仕上げと行こうぜ!」 「俺が口ん中で全部受け止めてやるから、我慢せずいっぱい射して気持ちよくなりな!」 ハイパーダーククラッシャーを放つ直前のような、「任せとけ」と言わんばかりの表情を一瞬だけ僕に見せて、今度は肉棒を奥まで咥える。 温かい口の中に肉棒を全部咥えられてあちこち刺激されるのはさっき以上の強い快感を感じさせる。 このまま舐められ続けて五感すらぼんやりしそうな快感に包まれていたい気もしたけれど、強めに吸い上げられたり、敏感なカリ周りや裏筋をざらついた舌で舐められているうちに達する瞬間がすぐそこまで来ているのが分かった。 「でるっ…!」 普段よりも強く感じる激しい快感で上手く喋れないけど伝えられた。裏筋を舐められて強めに吸い上げられて… 「うっ、ああぁぁっ…!」 オグマの口の中に精を放っていた… 「ほいよ、ほちそうさん」 吐精後の余韻が少し落ち着いてきた頃、オグマは空っぽになった口を僕に見せてくる。声の感じからして全部飲んだね。 「普段より多かったから危うくこぼすとこだった、結構溜まってただろ?」 「そうだね、一週間ぐらい?」 「オイオイ、溜めすぎたら身体に悪いぞ?」 オグマは完全にぬるくなったコーラを飲みながら、精液で上手く喋れない声を戻している。 「ここんとこ忙しくて疲れてたからね、でも気を付ける」 「その方がいいな。ま、疲れてる時ムラっと来たら俺の口で抜いてやってもいいぜ」 「オグマ…?」 「ん?俺は本気だぜ?それよりその反応だとそろそろ復活したか?」 「そうだね、というかその反応だと復活待ちだった?」 ベッドの上であぐらをかくオグマのまたぐらから再び臨戦態勢に入った肉棒が見えている。 「そういうことだ。お前の体力次第だけど、“第2ラウンド”行くか?」 「そうだね…これ掃除してくれたらいけるかな」 「了解、綺麗に舐め取ってやるよ」 精液のついたまま硬さを失った僕の肉棒にオグマの舌が触れる。 そのまま毛繕いの要領で精液を綺麗に舐め取られていくうちに、肉棒は硬さを取り戻し再び臨戦態勢になってしまった。 「なぁ、今日はどっちにする?」 お互いに「後ろの穴を使うのはちょっと痛そうで怖い」って共通認識があるので、後ろの穴を使うプレイはしない。 なおかつお互いに同じ快感を味わいたいとなると、候補に挙がるのはシックスナインか兜合わせの二択。 基本的には誘われた側がどっちにするか決めるので今日の決定権は僕が持っている。 今はベッドの上に足を投げ出して座ってるけど、ここから仰向けになるかベッドから降りて立ち上がるかで全てが決まる。 一瞬どちらにするか迷ったけど、ベッドから立ち上がることにした。 「今日は兜合わせか、決め手はなんだ?」 「いつも通り、今の気分かな」 「やっぱり言うと思った…まあいいや、早速始めようぜ」 天然なムーブに一瞬呆れられたけど、すぐにいつもの感じに戻ってゆっくりと僕の正面に近づいてくる。 そして互いの肉棒同士が少し触れる位置が決まったところでオグマの腕が僕の背中に回され、僕とオグマの距離はゼロになった。 「このままじゃ動けないのは分かってるけど、これはこれで結構いける気が…」 「ネックレスもちんちんも俺のベルトも、なんなら身体の半分ぐらいお前と密着してるからな、…満足できない理由がないな」 「最後、何て言った?」 「いや、そろそろ俺から攻めようかな、つっただけだ」 最後の言葉をはぐらかされたまま、オグマのマズルが僕の鼻に触れる。 期待と興奮を隠し切れない熱い吐息を口元に感じているけど、多分僕の方も同じだろう。 「ん」 唇にざらついた舌が触れる。普段は頬や首筋を舐めることはあっても唇なんてホイップクリームが付いてても舐めたことはない。ちなみにホイップクリームは指で取ってから舐めている。 「どうk…」 どうかした?と聞こうとした瞬間、オグマの舌が口の中に入り込んでくる。 真っ直ぐに僕の舌を見つけて絡みつこうとするけど、それを拒む理由なんてない。そっちがその気なら僕だって楽しませて貰う…! 互いのぬくもりを求めるように絡み合う舌を介して唾液も混じり合う、感じたことのない不思議な感覚。 息苦しくなって口を離す。エロ同人に書かれがちな唾液の橋は出来なかったけど、それなりに濃厚な瞬間だった。 「急に舌入れてきたら危ないな、もし母音がイだったら噛んじゃうとこだったぞ…!」 「悪い。でも5分の1で指すら入れられるアの音だったからラッキーだったな、それに…」 「それに?」 「滅茶苦茶お前と一緒に気持ちよくなりたくて仕方ないんだ、さっき抜いて貰ったばっかなのに変だよな…」 それなりに長い時間を一緒に過ごしてきたけど、オグマはこんな表情をするなんて知らなかった。 優しさを感じさせるような、けれどどこか寂しげにも見えるし、何かをねだるような表情。 そんな表情されたら理性も吹っ飛んでしまう。 「Are you ready?」 「できてるよ…!」 答えの分かりきった質問をして、オグマの回答とともに二本の肉棒にそっと触れた。 トゲの有無とかをはじめ、人間である僕とガオガエンであるオグマの肉棒は全く別物である。 けれども大きさとかはほとんど変わらないし、オグマ曰く、「乱暴なことしなけりゃ人間と同じ感覚で扱って大丈夫」らしいから、さっきみたいにフェラしてもOKだし、手で扱いても問題ないらしい。 じゃなきゃ、兜合わせなんて初めからしないか…! ポジションを調整して亀頭と先端が直に触れ合うようにする。 「この時点で、結構気持ちいいな…!」 「じんわりとした気持ちよさって、感じだね…!」 平静を装っているけどこっちも結構ヤバい。 普段通りのことに突然の熱いキスが一つ加わるだけで快感もこんなに変わるなんて考えもしなかった…! 「ヤバいな、もうお互いトロトロになっちまった…!」 「マジかよ…⁉」 オグマに指摘されるまで自分もこんなに先走りが出てるなんて気付かなかった。 「そろそろフィニッシュ行こうぜ、俺、もう我慢できねぇ…!」 オグマが突き合わせていた二本の肉棒を重ねて持ち、そのまま扱き始める。 「いいよ、一緒に行こうか…!」 僕も右手で肉棒を扱き始める。 「うあっ、やっぱ、一緒に扱くと、ヤバいな…!」 「だね…!」 密着したまま互いの肉棒を扱き合う背徳感とそれを超える快感に絶賛語彙力低下中。 自分が快感を求めて扱けば、それがお互いの肉棒を刺激してさらに快感を求めて刺激して…という感じの快感の連鎖を繰り返している。 「んあ…おい、ちょっとストップ、一旦ストップ!」 快感を楽しんでいたオグマが急に左手で僕の扱く手を止める。 「何かあった?電話でも鳴ってた?」 「いや、そうじゃなくて、ちょっとタイミング調整…」 「タイミング?」 「いや、その、なんだ…折角だし、一緒にイきたいな、って思ってよ…」 照れくさそうに目線をそらしながら願望を伝えてくれた。 「ポケモンの願いを叶えるのも、トレーナーの役目。僕は一向に構わないよ」 「オイオイ、にやけたままじゃ格好いい台詞も台無しだぜ?」 照れくさそうな表情から悪タイプらしい悪そうな笑みを浮かべて本音を見抜かれてしまった。ここはバレたかと笑っておいた。 「俺が調整するからもうちょいでイきそう、ってとこでちゃんと言ってくれよ?ここに来て暴発エンドは悲しいからな」 「確かに、ちゃんと気を付けなきゃね…!」 回答を聞くより一瞬早くオグマの両手が僕の肉棒をガッチリと、優しくホールドする。 お互いの先走りのおかげで滑りが良くなった肉棒は、さっきとは桁違いの快感を感じている。 しかも敏感な首筋を舐められながら、同時に両手で肉棒を扱かれているので、ろくな思考もできそうにない。 「オグマ、そろそろ…!」 快感に全てが包まれそうになっていたけど、なんとか直前に言うことができた。 「この感じ。結構イきそうでギリギリなんだろ?」 息の荒くなったまま頷いて答える。 「俺のワガママに答えてくれたんだ、仕上げは任せときな」 オグマの人差し指と中指の間に僕の肉棒が挟み込まれたのを感じて、微笑んで答える。 「約束通り、イけるとこまでイこうぜ…!」 とどめの一撃、と言わんばかりに強めの扱きに射精寸前の肉棒は耐えられるはずもなく. 「グッ、ガアァァッ…!」 「うっ、ああぁぁっ…!」 同じ瞬間全てが快感に染め上げられる―― ふと気がつくとベッドの下に置いていたはずの雌ポケモンのそういう本の背表紙が視界に入っている。 腹部に違和感を感じて触れてみると、手には普段以上の量の精液。 さっきまでの状況と今の自分の現状に若干のズレが生じていて、ぼんやりする頭では答えを出せそうにない… 「良かった、気ついたのか」 少し心配そうなオグマの顔が視界に飛び込んできた。 「オグマ、僕は一体…?」 「兜合わせで同時イキした後、ちょっと失神したみたいだな。急に胸元に倒れ込んでから流石に焦ったぞ…」 「マジかよ…ごめんな心配かけて」 倒れても頭打ったりしなかったのはオグマの存在は大きいだろう… 「いや、俺も調子乗ってお前に無理させたみたいだし…」 「同時イキしたものも気持ちよすぎて失神したのも、どっちも初めてだってけど良かったよ」 「…そうか?」 心配そうな表情はまだ変わる気配がない、優しいやつめ…! 「『イけるとこまでイこう』って目標も達成したし、最初から最後まで満足かな。オグマは満足した?」 「…そりゃ、一緒に気持ちよくなれたし満足だな」 「だったら気にする理由はないね、だから失神したことはもう心配しない!分かった?」 「オーケーだ、とりあえずお前の腹についた精液拭き取っとくぜ」 ようやくいつもの表情に戻ってくれた。 悪タイプらしいアグレッシブな性格と少しお節介な優しい性格に振り回されることも多いけど、いろんな表情を僕にだけ見せてくれているという事実でもあり、それがいい… 「結構盛大にぶちまけてるな、ティッシュ足りるかこれ?」 「そういうオグマも結構お腹についてるよ」 「うーわマジだ、これ毛に付いたまま熱で固まらなきゃいいけど…」 どっちが出した精液かは分からないけど、オグマのグレーと黒の毛並みにたっぷり付いた精液は色合い的に目立つし、なんならそそられるものが… 「とりあえず今日は寝て、明日朝一でシャワー浴びよっか」 「そうだな、毛に付いたやつ取れるといいけど…」 オグマは毛に付いた精液を拭きとろうとしばらく頑張っていたけど、明日なんとかすることにしたらしく、僕がベッドの縁を叩くと隣に入ってきた。 さっきまで火照っていたので気づかなかったが、風呂に入る前から点けっぱなしになってた冷房で少し寒い現状だが、オグマが隣で寝てくれるなら風邪をひく心配もない。 「今日が終わるのが少し惜しいけど、俺、明日からも頑張るからな」 「期待はするけど無理しない程度にね」 「了解!」 「おやすみ、大好きだぜ」 「おやすみ、また明日」 オグマはさっき一瞬だけ見せたあのずるい表情を僕に見せた後、仰向けに戻り、数分後には静かな寝息をたてていた。 オグマは事後の時なんかに何度か“大好き”と言ったことはあるけど、どの意味での“大好き”なのかを教えてくれたことはない。 強い信頼を意味するのか、家族に言う様な意味なのか、恋人に言う様な文字通りの意味なのか… 気にはなるけどその真意を聞くつもりはない。 仮に聞いたとしても「お前の好きな意味で考えていいぜ、俺もお前に大好きと言われたら都合いいように解釈するけどな」なんて答えるだろう。 でもそれでいい。炎タイプみたいに期待と情熱の炎で心を燃やしてもいいし。悪タイプみたいに意地悪な照れ隠しをしてもいい。 それだけ自由で信頼しあえる関係になれるならその方がいい。 だって僕はガオガエンの、オグマのトレーナーだからね…! グランドフレイム番外編 ガオガエンのいる性活 ー完ー #hr あとがきは後日掲載予定… あとがき エロ目当てで本編読まずに読み始めた人も、きちんと本編を読んだ上で楽しんでくれた方も、まずはお読みいただきありがとうございました! というわけで一年前の作品のフラグ回収で記念日企画で番外編なR-18作品、ついに完成…! 衝撃の前作から執筆期間は1ヶ月もなくてその上リアルは去年より忙しかったから、徹夜も挟みつつエナドリ片手に執筆してギリギリ間に合った現状だけどね…(後悔する理由なんてない) 簡単に本編の内容に触れると、本編で連勝記録を取り戻した直後から始まってちょっとしたご馳走を食べたり、お風呂で身体洗いっこしてたらそういう気分になっちゃったり、普段以上に激しく“ご褒美”をあげあうストーリーで、一言で言えば「グランドフレイムでできなかったやりたいことを全部回収した」作品になってます。 当初はシックスナイン単体の予定だったんだけど、折角の作品だから相互フェラと兜合わせに内容をグレードアップしてグリードもびっくりの欲望全開の性癖ラインナップになってます、初めて書いたけど兜合わせっていいね。 前回指摘のあったお揃いのネックレス要素も回収できたし、%%濡れ場も自分で興奮できる中身だから%%、二作合わせて自分なりにガオガエンの魅力を引き出しきれたかな! それでは今回はこの辺で、お読み頂きありがとうございました! (自分でも今気づいたんだけど、ガオガエン推しを明言してながらR-18作品はこれが初めてってマジか?) #pcomment()