ポケモン作者[[GALD]] ---- 7話 持ち運ぶのから逃れられるために、ボールに入れる。 「引き分けか、流石我がライバルってとこだな。」 向こうも動かないのと、元気なのを2匹を戻すと、紙切れを押しつけてくる。 受け取ると聞いたことのない町の名前が記載されている。世界は広いと言うのか、そこまで驚きはしないが。何かと思えば切符のようだ。 「ここから、船でミオシティに行けるようになったのは知ってるな?そっから船で半日位で行けるらしいぜ。じゃぁな、俺は先に行かせてもらうな。」 と、町の中にすぐに消えてしまった。どうせ、同じ船なんだから先に行ったところでというのが本音だ。しかし、地域移動とはまた大きなことだ。説明もほとんどなしで、信じればいいのかすらはっきりしない。電話すれば終わる話か。全部説明してくれれば手間かからないんだがな。 「話がずいぶんと違う気がするんですが。」 小銭を躊躇い、1枚ずつ入れながら受話器を手にしていた。 「忘れとっただけだ。イース、そう呼ばれている大陸。シンオウから一番近い、カントーよりも近いぞ。 ここに似て、神話などにまつわる場所も多い。自分の全く知らないとことに行きたいとか、思う好奇心ぐらいあると思ってな。」 手元の小銭を5枚ほど消費してまだ話がつかないので、ちょっと大きめの3桁を一枚放り込む。長話でコインを地味に削っていくのはあまり好きではない。手に2枚ほど重ねて握り、ジョリジョリと擦らせていた。もちろん半分は、感情の表れだ。 「代替、湖で怪しいのに出会うで次は、怪しい所に行けというんですか。」 「旅費まで払ってやってるのにそんなこというのか?」 「それじゃせめて、こいつを家の方に送っておいてくださいよ。転送しますから。」 なんだかんだで引き受けてしまい、受話器を元に戻した。手元の小銭が減って、軽くなった財布に虚しさを感じる。が、そうも言ってられない。 忘れられないのはあの奇妙な出来事だ。あんなのがうろついているとなれば、ましてや他にも似たようながいるとすれば、考えすぎかもしれないが用心に越したことはないはず。眠りについてから、一度もあいさつを交わしていない方のボールを転送装置の上に置きPCを操作して、転送の中立ちとなるボックスに送り、そこから転送先をしてして送り込む。もちろん、ボックスの中に留めておくことも可能な上、別の転送装置に飛ばせるというのが便利ではあるが、残念なことにボールにはいていないと、それこそ俺を含む人間は無理で、野生のポケモンもボールに入れていない状態であれば移転することができない。 何処にでも、手持ちだけを持ち運びできる便利な機能である。もちろん誰でも使えるが、自分指定の番号があるので他人のを盗むには苦労するだろう。ポケモンセンターと呼ばれる建物の中かどこかの特殊な施設ぐらいにしか、この機能を施してある器具はそうはないから、変にじりまわしていれば、それなりの人たちが駆けつけて連れていくだろう。 PCを立ち上げ、パスワードやIDなど必要事項を入力し、ボックスの中にあるレアコイルのアイコンを転送装置のところへドッグし、長ったるい転送先を入力し、転送完了かを確認するためもう一度小銭を削る。「大丈夫なのか?お前の手持ちは2匹だった気がするが。」 「心配いりませんよ。それよりそっちをお願いしますね。」 俺を含めれば3匹いたわけだから、結論今は2匹のカウントだ。旅立っている方が、よっぽど危険である。自分の力に溺れているつもりはないが、いざとなれば気合とかその辺で何とかなりそうだ。たぶんと頷けるほどしか自信がないのは痛手であるが、何とかなると信じるしかない。 転送したものを引き戻すのは面倒だし、一度決めたら曲げたくなるのは男の意地というやつだろう。自分でもわけのわからない理由を抉りつける。 それよりも問題なのは、宿泊先を探すという大きな課題が残っている。野宿という手が残っているが、落ち着かないし慣れないものを好んで選ぶ者もいないだろう、俺もそのうちの一人だった。 ホテルは何軒も見当たるものの、田舎近辺の都会だけあって観光客で賑って入る隙間のないとこや、所持金の問題など、穴のないところばかりだ。 そこでやっと目に入ったのが、それこそ外見はビルなどの建物の中では目立ってしまう民家の雰囲気を纏い、そのため町のはずれに取り残されている。 宿泊代は軽そうだし、たぶん空いているだろう。中を覗いてみれば案の定宿泊するスペースは有り余っているようだ。 入ってみると靴箱の鍵は全部刺さったまま、先客はいないな。これなら焦らなくてもよさそうだ。一応寝泊まりできる場所を確保だな。さっさと話をつけて部屋をキープしないとな。 鍵をくるくる指にかけて部屋に向かう、財布の中身は十分とまではいかなくなった。 が、その分一人部屋にしては勿体無い広さだ。そいじゃ、あいつをだすか。 「あら、久しぶりに出してもらえばどこよ、ここ。」 「自分で好きに出てこられるだろ。」 相変わらず鋭利な目、こんな目つきばっかりしてらそれこそ、可愛げなくつれないやつだなと、愛想を尽かしてしまう。 そう言うのに惹かれる俺は異端になるのだろうか。人間自体がそんなこと考えていいのだろうか。3分の1ぐらいはポケモンだが、駄目だろうな。 「何私の方見てボーっとしてんのよ、気持ち悪い。」 すぐさま俺に背を向け、俺も慌てて思考が真面目に切り替わる。 「これからどうしようかと思って、考えてたんだよ。」 それでと180度体を回転させる。それを裏切るように何にも、と返事を投げる。 「なんかすることぐらいあるでしょ。」 「飯はまだ速いし、お前がしたいことはないのか?」 それから数分後、湯気の立ちこめる部屋を貸し切りにしていた。汗ぐらい流しなさいよ、従ったのに今更後悔している。 俺一人の貸し切りなら落ちつけるんだけど、団体で占拠しているからだ。 黄色いの、お前は風呂場が違うだろ。お前は性別が違うから、絶対ここにいるのは間違いだろう。 「さっさと、体を洗いなさいよ。私じゃ背中や、色々洗えないでしょ。」 俺一本一本とまではいかないが、順調に泡を流し終えるとようやく湯につかった。浅いので、体を体を伸ばすと疲れが向けていく。フィリアと言えば、足はつくのだろうが、犬かきをして遊んでいる。そのまま俺の方に流れてくる。 「ねぇ、一匹へってまずいんじゃないの?」 「お前を頼りにするしかないな。」 実質、人前で変身と格好をつけるわけにもいかない。戦闘にまともに参加できるのは、彼女一匹である。預けなければ、それはそれで不なんだし、ジルマと天秤にかければ、実力的にも長い付き合いでも、はるかに彼女の方が上だ。 「どうしてそこまで二当てにできるのよ。」 「それは、パートナーだからだろ。」 「そうよね。」 物足りなさを感じたのか、不満そうに言い残して、また風呂を泳ぎ回っている。やはり、俺が不甲斐ないのか。未熟と言われても図星だしな。それとも、戦いをほっちらかしたのを気にしているのか。 「なぁ、怒ってのか?」 「別に、あんたそんなことしてないでしょ。」 隠していればすぐに口調に出てくるのは一番俺が知っている。その点においては違うらしい。そのせいで、余計に気になってしまい、今度は飯中に、木の実をかじりついているところに。 「ほったらかしにしたの気にしてるのか?」 「別に、あんたこそ何を気にしてるのよ。」 彼女にあっさり打ち返されてしまい、逆に俺が打ち返せず。その後はたわいもないただの雑談を続けるだけだった。続けていてらきりがないので、俺が明日の予定に話を切り替えて終止符をつける。 明日の船旅に備えるために早めに寝ることにした。食べ終わって間もないが、寝袋以外で寝るのはなかなか嬉しいものだ。 「お前はどうする?」 ボールを向けると首を横に振って、そのまま寝ようとする。 「風邪ひくぞ。」 「それじゃ、あんたの布団に入れなさいよ。」 彼女は片目だけ開けて、また痛い所を。一人で泊まるんだから、敷いてある布団も一枚。よびは見当たらない。俺に、風邪か入れるか選べってことか。 「冷たいわね。毎日一人で寝てるのも納得いくわ。」 「分ったよ、寝ている最中に蹴飛ばしても、知らないからな。」 「電磁波、使うから大丈夫よ。」 頼もしいことだ。俺の体にとってはよくある事だから別に気にしない。安全に寝て平和に起きたいのはやまやまだが難しい望みなんだよな。 「今日は寒さに困らなさそうだ。」 「毎晩このままでもいいわよ?」 「遠慮しておく。」 「釣れないわね。」 最後の一言はボソッと呟かれたので、俺の耳には届か無かった。だから、仕方なくもう一回きかせてくれって言っただけ、それだけなのに、彼女は怒りモード全開で口をきいてくれずそのまま寝てしまう。 話し相手がいないので、俺も熟睡する。彼女と一緒に寝てもさほど変わらないようだ。多少昔との年齢差があるので緊張したりしたが、そこまでだった。 朝目を覚ますと、フィリアは蒲団から出て一匹たたずんで外とを、虚ろに眺めていた。窓には霜がかかっていて、寒そうだ。 「寒くないのか?」 「こっちの気候には慣れてるわよ。あんたとは違って。」 俺をことごとく蔑む彼女、毎回一言余計と言えばそうだがそういう性格だ。 「向こうは寒くないんでしょ?」 「ここが一番北だからな、たぶんましだろう。」 俺はかぶっていた布団から這い出して、フィリアの横に座る。こうやって外を眺めていれば、思いふけっているのも分からなくもない。 ありふれた朝の情景に、二人とも無言だった。 「そろそろ行くぞ。乗り遅れなんて話にならないからな。」 「あんたがいつも寝坊するからでしょ。」 「悪かったな。」 「悪いわよ。」 はいはいわかりましたよ、さっさと行けばいいんでしょ。俺は旅用具一式を背負い、コートをはおる。そして、さっさと宿を後にする。 外は朝なので冷え込んでおり、人も少ない。まだ、町の中なので早朝の寒さもましなものだ。郊外に出れば海はすぐそば、潮風が一段と強い寒さで俺達を吹き付ける。フィリアも風に耳を押し倒され、寒そうだ。 港だから仕方がないし、それに案外船の数も多くいかにもにぎわいそうな港である。 「遅いぞ、急げ出港するぞ。」 何処からと思えば、小さくぼやけているのではっきりしないが、あの軽装備でこの寒さでの露出度、数十メートル先に見える船の甲板に間違いないだろう。 それを見ても俺は動じない、フィリアも無言で風に吹かれて耳を揺らされているだけだ。 「チケット見ろ、まずいぞ。」 俺はポケットからチケットを取り出し、表をよく読むと顔色を真っ青にして走りだす。 なんで、こんなに出航時間が早いんだ。もうすこし、考えてくれてもいいんじゃないか。 フィリアはお得意の素早さを活かしてすぐに乗り場へ、俺はその後ろを追いかける。 立っている船員も大焦りでチケットを受け取り、端を切り取る。半券を俺に手渡すと、どうぞと道を開ける。俺はやっと音ついて船内への階段を登り船内へ入る。 中はなかなかのもので、船自体は結構な大きさだが、ここまでとはと俺は周りに関心を寄せていた。 ---- 8話 「流石我がライバル、見事な走りだったな。」 甲板から半ズボンが下りてくる。相変わらずあれな格好だ。 「これからどのくらいかかるんだ?」 「知らねぇ。そのうち着くんじゃないのか?」 相変わらずリュウはあてにならない。乗って大丈夫なんだろうか。 「俺は甲板に出てるからな。それじゃ、お前は探検でも楽しめよ。」 リュウは降りてきた階段を上る。あれだけの薄着で潮風を受けに行く勇気は俺にはないな。 「それで、どうするのよ?」 空気だったフィリアは怒っている。少しはかまってやる必要があるらしい。 「俺はあいつに用事があるしな。先に自室に荷物でも置きに行くか。」 俺は半券を取り出し、部屋番号を確認すると進行する。 いりくんでいて、容易に迷子になりそうだ。おかげで俺は自室に辿り着くまで、そこらの壁にある船内図を何度も見直すはめになる。 「俺は今から甲板にいくが、お前はどうする?」 「おいていくつもりなの?」 フィリアはまだねにもっているらしく、パチパチと軽く威嚇する。 俺が行くぞと言えば、フィリアはだるいとだれる。どうしようもないので、俺はモンスターボールに収納する。 それから荷物をおろすと部屋の机の上にあるカギで部屋を閉めて甲板へ向かおうとする。しかし、ここでまた誰かに呼び止められる。 「少年、君は…いや私の間違いか、すまない。」 人ではないのは確かだが、種族がさっぱり。俺は尋ねようとしたが、ひと違いを謝るとすぐに去っていった。 「なんだ、あいつは。」 俺はポケットからもらった図鑑を開いて検索する。調べていると似ているルカリオをみつけるが、さっき会ったのとは頭にゴーグルをつけていたし、腰に得体の知れないものを巻いていた。 奇妙なルカリオであったが、俺は気にせず甲板に出る。 「おっ、探検は終わったか?」 「あぁ一応な。そんなことより真面目な話だ。」 リュウは甲板の柵に両手を置いた。その隣に俺も両腕でもたれかかる。 「お前、俺と戦っていた時誰と話していた。」 「さて、何のことやら。」 とぼけるリュウ、よくある話なのだがやはり俺は気に食わない。「茂みで誰と話していた。」 リュウは微笑もせず、海を見つめていた。少し沈黙が続き、二人は潮風とたそがれていた。 「そっか、仕方ないな。じゃ、ついてこいよ。」 リュウは閉口をやめて、真面目な雰囲気をかもしだす。リュウは歩きだしたので、俺も後ろに張り付いて階段を下った。 「先に言っとくけど、お前たぶん信じないぞ。」 船内の廊下でリュウはそう言って、数ある扉からひとつを見つけて立ち止まる。俺は意味がよく分からないが、適当に返事を返す。 「入りますね。」 リュウはドアノブをまわして、扉を押すと不用心なことにカギは開いていた。 「君か、それと後は少年じゃないか…どういうことだ。」 部屋にいる奇妙なルカリオに、俺が言おうとした同じことを先に言われてしまう。 「どうせついたらバレるんでしょ。しつこいから連れてきたんですよ、ソルマを。」 「おい、待て。俺はそんなやつ連れてないぞ。」 リュウは落ちつけとリュウは冷静なところをアピールする。言われたくない奴に、言われているのに言い返せず、俺は黙るしかなかった。 「そうか、お前がソルマ…成長したな。」 ルカリオは懐かしそうに俺にそいうが、まったく身に覚えがない。外見だけでなく、頭の中まで変だ。 「分からなくても無理はないか。」 「何処の誰かは知らないが、俺はあんたなんて知らないぞ。」 「だから落ちつけって、これから話すから。」 俺は目の前の一匹と一人にどんな関係があるのか、これから話を黙って聞くしかないようだ。 「例の三匹はどうなったんです?」 「あぁ、無事らしいがどうやらあっちはダミーのようだ。もう片方が狙いだろうな。」 突然会話の次元が飛んで俺に全く入る隙がない。両方真剣に俺の存在なんて忘れている。 「俺達も急がないとまずそうですね。」 「そうだな。それでソルマはまともな融合が使えるのか?」 俺の方をちらっと見てルカリオはリュウに尋ねる。リュウはまた訳の分からない内容で返答しだす。 「だから、そいつは誰だ。」 沈黙を守っても話に手がつけづらくなるだけなので、俺はここしかないと会話に滑り込む。するとようやく本来の目的を思い出し、あぁと声を合わせる。 「お前のことだよ。お前の名前、意味ぐらいわかるだろ。」 リュウは馬鹿にしたように俺に言うが、入る前に言われたとおりである。俺は内容が飲み込めない。 「逆に聞くが、お前こそ俺の名前を知ってるだろ。」 「シュウが偽名で、ソルマだろ。あー、言ってないけど俺のも偽名だから、そこんとこ覚えといてくれ。」 リュウは大事なことを軽く流す。聞いていると適当にしか聞こえないが、俺にとって大 ---- カシリアス「なぜ長期放置をしたんだ、この作者は。まさか存在を忘れ…」 ソレイユ「勝手にそんなこといったらまずいですよ。」 カシリアス「私たちの出番は当分なさそうだな…寝る、起こすなよ。」 ---- 何かありましたらどうぞ。 #pcomment