ポケモン小説wiki
とある道具の使用に関して の変更点


#include(第三回短編小説大会情報窓,notitle)
*とある道具の使用に関して [#y6805158]
writer――――[[カゲフミ]] 

 レクスは扉を開けた。研究所内のバトルフィールドとはいえ、広さも設備もしっかりとしたものがそろっている。
公式大会で使われているドーム内のフィールドよりも、ひょっとすると条件は整っているかもしれない。
もちろんここはトレーナー同士で大会を行うために設置されたものではないので、観客席や審判台などは配置されていないが。
「レクスー」
 足を踏み入れて程なくして、頭の上から彼の名を呼ぶ声が響く。明るくて聞いてるこっちまで元気を貰えるような声。
振り返ると、ふわりと目の前に降りてくる赤と白の入り混じった姿がそこに。くりくりとした大きな黄色い瞳が愛らしい。
直接地面に立つことはなく、空中をふよふよと漂っている。翼をはばたかせることなく宙に留まるのは相当な労力が必要になるもの。
それを難なく成し得てしまう辺り、伝説と言われているポケモンからすればそれは人間が立って歩くのと同じような感覚なのかもしれない。
「やあ、ミラ。今日も元気そうだね」
 レクスはにこやかな笑顔で答えた。ミラと呼ばれたラティアスは嬉しそうに彼の周りをくるりと一周する。
ラティアスと言えば伝説のポケモンではあるが、こうして当たり前のように接しているとその事実を忘れてしまいそうになる。
この研究施設は棄てられた工場を再利用したもの。彼らが今いるバトルフィールドも研究所内の施設の一部だった。
元が工場という本来研究のための建物ではなかったせいか、所々に仰々しい大型機械が残っていたりと見てくれの悪さは残っている。
しかし、修繕に改築を加えに加えて今や施設面では不自由なく研究に取り組める状態になっていた。
レクスの研究チームが事業拡大のために工場跡を訪れたときに、ここに住みついていたのがこのラティアス、ミラだったのだ。
最初は作業の邪魔になるから追い出そうだの、珍しい研究対象として確保しようだの、物々しい意見が飛び交ってはいたが。
無邪気に笑っていてもそこは伝説のポケモン。バトル目的で育てていない研究員たちの手持ちでどうこうできる相手ではなかった。
とは言えラティアスがいることを差し引いても、ここは広くて立地条件もいい研究には必要な物件。予定通り工事は進められることに。
そしていざ工事を始めてみると、ラティアスは邪魔をしてくる様子もなくむしろ研究員たちが何をしようとしているかに興味を持ったようで。
テレパシーを通じて皆と会話していくうちに徐々に打ち解けていったのだった。今では研究所のマスコット的な存在として大切に扱われている。
ミラというニックネームも、いつまでもラティアスと呼ぶのではよそよそしいからと研究員達で募集し投票して決めたもの。本人もなかなか気に入ってくれているようだ。
ちなみにレクスもラティスという名前で応募したのだが安直すぎるという理由であまり票は集まらなかった。
「今日はどうしたの……って、君から力を感じるよ。何か持ってる?」
「さすが、鋭いな」
 人間であるレクスには分からない大きな力をミラは鋭敏な感覚器官のどこかで感じ取っていたのかもしれない。
レクスは懐から水晶玉のようなものを取り出す。大きさは子供の握りこぶしと同じぐらいかあるいはそれより少し小さいくらいか。
正直なところレクスにはただのガラス玉にしか見えない。古美術店などに並んでいたら間違いなく価値に気付かずに見過ごしてしまう自信があった。
そう思っていることが知れたら開発チームの仲間から非難が矢継ぎ早に飛んできそうなので黙っていたが。
今回の研究はラティアスが身近にいるこの研究所でなければ成しえないもの。この水晶玉、心の雫を用いた実験だった。

 心の雫、その存在は非常に希少とされ実物を目にしたことのある人間はほとんどいないのではないだろうか。
何でもラティアス、もしくはラティオスは自身が息絶える瞬間に膨大な精神エネルギー放出するらしい。それが結晶したものが心の雫と呼ばれるものだ。
ラティアス、ラティオスはただでさえ遭遇が難しい伝説のポケモン。さらに今際のタイミングで出くわすとなると、天文学的な確率になるであろう。
そんな珍しい品をなぜレクスが持っているのか。確かに心の雫を手にするのはほぼ確率的に不可能。ただしそれは本物に限ればの話。
彼が持っているそれは人工的に生成された、言わば模造品だった。しかし模造品だからと言って決して馬鹿には出来ない。
偽物は偽物でも本物に出来る限り近づけて作った、厳選に厳選を重ねた偽物なのだ。現にミラは既に力を感じると言ってくれている。
この恵まれた研究施設の技術力を集結した結果がこの雫にはぎっしり詰まっている。博物館から実物の破片を借りて波長を合わせたり。
ミラにも何度か協力してもらいラティアスが発するオーラを測定して、雫と共振させたりと様々な苦難の末にようやく形になったものだ。
そしてここからが本題となるのだが、心の雫にはラティ族の力を引き出す効果があると言われている。
言われている、と表現するのは直接確かめたという報告がどこにもなされていないからだ。書物に記されているのは力を高めるという曖昧な記述のみ。
心の雫がどのように作用して、ラティ族の力をどのように高めるのか。具体的な事例は全く見つからなかったのだ。
そこで、研究所で作り出した人工雫をミラに装着してもらい、ラティアスが心の雫を持ったという状況を作り出して実験しようという試みだった。
雫を何とか精製しても肝心のラティ族がいなければ確かめようがない。その点でこの研究所は非常に恵まれた環境と言えるだろう。
「ふーん、じゃあそれを持って私が技を放てばいいのね」
「簡潔に言うとそうだ。引き受けてくれるか?」
「いいよ、私の力が強くなるのってなんかすごそうだし」
 嫌な顔一つせずにミラは承諾してくれた。今までもそうだった。サイコパワーや竜の波動をの威力を測定する実験も、彼女は当然のように応えてくれる。
もちろん、自分たち研究員に協力したいからではなく、ミラの旺盛な好奇心がそうさせているのではあるだろうが。
何となくミラがいること、ミラが実験をサポートしてくれていることが当たり前のように感じてしまうことが多々ある。
本人が嫌がってないなら問題はないと研究仲間は口を揃えて言う。根本的な部分では確かにそう、強制してはいない。
強制してはいないが、彼女の無邪気さを実験という名目で利用しているように思えて時折心が痛むことがレクスにはあったのだ。
ミラの言動はどれを取っても屈託がなさ過ぎて。後ろめたさを感じている研究員はレクスのほかにもちらほらいるような気はした。
「それじゃあ、いつものように頼むよ」
「はーい」
 フィールド上のちょうど真ん中辺りにミラは移動する。レクスも壁際に進み技のチェックの準備に取りかかる。
あれこれ考えるのは後からでいい。今は精製に成功した心の雫の効果を直接試せる貴重な機会。そう思うことにしたレクスは壁のボタンを押す。
鈍い機械音が響き出す。ミラの視線よりやや先の地面の一部が開いて、そこに台に乗った木箱が二つ出てくる。技のテストを行う時の的だった。
結構派手に粉砕してしまうから後片付けが結構大変だったりする。とはいえ生身のポケモン相手に攻撃するわけにもいかないから仕方ない。
レクスはミラの傍らまで歩いていき、自分が入ってきた扉の上。二階の窓から顔を覗かせている研究員と目を合わせる。
バトルフィールド上は吹き抜けになっていて、一つ上の階からも見下ろせるようになっているのだ。そこでフィールドに放たれた技のエネルギーを計測する。
二階の研究員が準備は出来たぞ、と頷く。レクスは下ろしていた手を構えて、さっと素早く上に挙げた。技を放つ合図。
ミラは目を閉じると両手を胸の青い模様の辺りまで持っていき、念じる。青白い光が徐々に彼女の手元に集中し始めた。
ポケモンバトルに関しては素人なレクスから見ても、それが並大抵のパワーでないことの察しが付く。技を構えるミラの傍にいると謎の緊張感が走るのだ。
技の計測を行う時は、何かと忘れがちなミラの伝説ポケモンとしての威厳のようなものを垣間見ることが出来る。
やがて、かっと目を見開いたミラは木箱に向かって両手を一気に突き出す。青い閃光は一直線に木箱に向かっていき、ぱっと四方八方に弾けた。
同時にめりめりと木材の裂ける音がして、台の上から落ちた木箱の上部分が転がっていた。あんな頑丈な木箱を真っ二つに。
大きな衝撃波を巻き起こして相手を攻撃する技、竜の波動。ミラが最も得意とする技だった。今日の技の切れも見事だ。
まずは何も装備せずに威力を計測。そして次は心の雫を装着して、同じ技をもう一つの木箱に向けて放ってもらう。雫の効果がどれ程のものなのかを見る。
「これを付けてやってみてくれ」
 紐を通して首から下げられるようになっているのは拘りを感じる作りだ。レクスはミラの首に心の雫を付けた紐を通してぶら下げる。
もっと紐が綺麗だったならば人間用のネックレスと言っても違和感がない。あり合わせの紐で間に合わせたので、雫と紐が釣り合っていなかったのだ。
「なんかアクセサリみたいだね、綺麗」
 自分の首から下がった雫をうっとりと見つめるミラ。しかし、手の先でそれに触れた瞬間、彼女の顔つきが変わったのが分かる。
何度か目をぱちぱちとさせ、きりりと鋭い目つきになる。彼女らしからぬ顔つきだ。これも雫の気がそうさせているのか。
人工とはいえ、やはり雫から伝わる力は確かなものなのだろう。これは結果にも期待できそうな気がしてくる。
何かとミラに頼りがちなことに一抹の不安を覚えていたレクスも、研究者としてこの先の展開からは目が離せない。
やることは同じ。竜の波動をもう一つの木箱に撃ち込んでもらう。通常で二つに割れた木箱。心の雫を付けたことで、それがどう変わるか。
二階の研究員も同じように視線を送ってくる。ミラの方も準備は整ったようだ。よし、今だ。緊張感を保ったままレクスはさっと手を挙げる。
合図を受けたミラが目を閉じて両手を胸にかざした辺りまではさっきと全く同じだったように思える。
青い光が集まりだすのとほぼ同じタイミングで、彼女が首から下げた心の雫がきらりと輝いたような気がした。
途端、光は突如勢いを増し、ミラの両手の中に収束し始める。直視できないくらいの眩しさにレクスは反射的に目を閉じてしまっていた。
「え……な、何、きゃあっ!」
 ミラの叫び。何やらただ事ではなさそうだ。レクスは目を押さえながらゆっくりと瞼を開く。
それはちょうど彼女の両腕から木箱目がけて波動が発射された瞬間だった。光が強すぎて、技を構えていたミラの姿が良く分からない。
竜の波動の太さも明るさも先ほどとは比べ物にならなかった。細目で見るのがやっとの、突き刺してくるような痛々しい輝き。
波動が触れた木箱は激しい破裂音と共に粉々に砕け散る。割れるや裂けるといった生易しい反応ではない。もはや原型を留めていなかった。
しかし突き進んだ竜の波動は木箱を粉砕しただけでは飽き足らず、その先にある壁まで直進し轟音を響かせて盛大な風穴を残していったのだ。
目を疑った。研究所のバトルフィールドは技の威力が高まりすぎないよう、公式大会で使われているものと同じ条件で設定していた。
どんなにポケモンの技が高威力で、ポケモン自信が鍛え抜かれていたとしても。致命傷となるダメージにならないよう、セーブが掛かるという設定だ。
高い威力の技を受けても、ポケモンが息絶えてしまわないための対策だった。だからここでの竜の波動の威力も幾分かは抑えられたものだったはずなのだ。
壁自体も技が暴発したときの対策として頑丈に加工されたものを使用している。それなのに、さっきのミラの波動は壁を突き破ってこんな大穴を空けてしまった。
白い一面の壁にぽっかりと空いた黒い穴。大人が十分通り抜けられるくらいの大きさはある。
白の中に黒、と目立つ色の組み合わせだからだろうか。ずっと見ていると何だかそこへ吸い込まれてしまいそうな感覚がして、心がざわついた。
そこへ鳴り響いてきた警報音と異常事態を示す赤いランプの光でレクスははっと我に返る。ぼんやりしている場合ではない。
光が立ち込めた瞬間、ミラの悲鳴が聞こえたような気がしていた。ミラは、ミラは大丈夫か。レクスは慌てて彼女の元へと駆け寄る。
「…………」
 ミラは普段と同じように空中に漂っていた。技を撃つ前となんら変わりない様子で。怪我をしているような雰囲気でもない。
ただ一か所。彼女の瞳を除いては。明らかに異変をきたしているミラの目を見て、レクスの背筋に薄ら寒いものが走る。
不倶戴天の敵を直前にしたかのような、ぎらぎらとした殺気立った瞳。憎しみや憤怒なんて一番ミラには似合わない言葉、そう思っていたのに。
もし今のミラが自分に向かってきたとしたら、別に悪いことをしていなくても必死で許しを請ってしまいそうだ。
しかし彼女は何の反応も見せずにただじっとその場にいるだけ。まるで、レクスの姿すら見えていないかのような。
「おい、ミラ……ミラ、しっかりしろ!」
 尋常ではない様子のミラに声を掛けながら、レクスは首元に手を当てて軽く揺さぶった。触れた時、彼女の体が驚くほど冷たかったのを覚えている。
しかし反応はない。ふと、首に掛けた心の雫がゆらりと揺れて怪しい輝きを放ったように見えた。ひょっとしてこれが原因なのか。
レクスはミラの首に掛かった心の雫を掴んで強引に引っ張る。波動を受けて劣化していたのか、間に合わせの紐だったからなのか、あっさりと千切れてくれた。
途端にはっと顔を上げるミラ。もう目つきは元に戻ってはいたが、表情はひどく引き攣って震えているようだった。
「れ、レクス……」
 彼の名前を呟くようにぽつりと零すとミラは地面に倒れこんでしまった。血相を変えたレクスが揺すってみても返事はない。
だが息はある。どうやら気を失ってしまったらしい。二階や他の場所にいた研究員たちも事の異常さを察して、一人また一人とフィールド内に流れ込んでくる。
「早く、早く来てくれ! ミラが……」
 真っ先に駆けつけてきた二階の研究員に手早く事のあらすじを伝えるレクス。彼も頷いて、レクスと一緒にミラを抱えると休憩室へと運んでいった。



 研究施設には様々な設備があるにしても、残念ながらポケモンセンターのような救護施設は揃っていない。
ひとまずはミラを休憩室のベッドに寝かせて、もし後数分経って意識が戻らなかったらポケモンセンターへ連れて行く予定だった。
幸い、そう時間が立たないうちにミラは意識を取り戻してくれた。どうやら、急激に体力を消耗したことによる過労で倒れてしまったらしい。
もちろん素人目による判断なので油断はできない。今後何らかの異常が出るようであれば、しっかりとセンターの診察を受けるべきだろう。
「……大丈夫か?」
「うん、何とか。ごめんね、心配かけて」
 謝るのは自分の方だ。ミラがこんなことになったのもおそらくはあの心の雫のせい。雫を試す実験に反対しなかったレクスにも責任はある。
あの心の雫は本物に限りなく近く作られた模造品。精製に失敗していないとすれば、本物の心の雫もあんな恐ろしい力を持っているのだろうか。
詳しいことはまだ不明。あの心の雫は現在、開発チームの手の中で早急に調査が行われている。
ただ、たとえ改善されたとしても、レクスはもうミラをこの実験に巻き込むことはしたくなかった。誰かがもう一度試そうとしたなら全力で阻止するつもりだ。
「あの雫を付けて技を念じたら、自分の奥からどんどん力が湧いてくるのが分かったの」
 ラティ族の力を高める心の雫の効果。どうやらそれについては模造品でも再現できていたらしい。
あんな威力の竜の波動はレクスは今まで目にしたことがなかった。いや、技を使ったミラ本人でさえ初めてのことだったはずだ。
「私、だんだん怖くなってきて、でも。もういらないっていうのにそれは全然止まらなくって」
 震える声であのときの状況を語っていくミラ。ただ目を押さえたり、唖然としていただけの自分とは違い彼女が感じた恐怖は相当なものだったのだろう。
何しろ直接的な体の変化。普段の自分と違うことが出来るという真新しさの反面、不安も伴う。ましてや変化が顕著だったから尚更のこと。
「何だか自分の体が自分じゃなくなっていくみたいで、すごく……怖かった」
 目に涙を浮かべて語るミラ。普段から周囲に明るさや快活さを振りまいている彼女がこんな表情をするのは本当に珍しい。
それだけさっきの出来事は衝撃的だったのだろう。レクスはそっとミラの頭に手を当てる。今の自分にはこんなことくらいしか出来ないのがもどかしい。
冷たかった体も大分体温が戻ってきている。元々ラティアスは人間より体温が低いが、それでも気を失う直前のミラの冷たさは異常だった。
「今日はゆっくり休むといい。もし体調が回復しなかったら、そのときはポケモンセンターに行こう」
 レクスがそっと語りかけ、頭を撫でてやったことで安心したのかミラは目を閉じて、やがて小さな寝息を立て始める。よっぽど消耗していたのだろう。
装着して、たった一度。一度技を使っただけでこんな事態に。心の雫が持つ力は計り知れないものがある。
ラティ族の力を引き出すという点において、もしかすると今回の実験は成功だったかもしれない。
しかし、ひどく疲弊したミラを前にして成功したと喜ぶ者は研究所内に誰一人としていないはずだ。
それにもし、あれが研究所内のバトルフィールどでなく実際に行われていた対戦だったとしたら。
心の雫のパワーを得た竜の波動が当たった相手のポケモンはどうなってしまうか、想像したくもない。
今回の件で、本物の雫が出回っていない理由がレクスには少し分かったような気がしたのだ。人工の雫でさえこの有様。
本物の心の雫を使い続けたとしたら、きっと。ミラの体を、そして心を壊してしまうことになる。
研究を突き詰めた結果、ポケモンを犠牲にしてしまうのは絶対にあってはならないこと。心の雫に関する文献が少なかったのは、もしかすると。
自分たちより遥か昔に心の雫の恐ろしさに気が付いた研究者たちが、ラティ族の身を案じたからなのかもしれない。
強すぎる力は間違った使われ方をしたときの代償も大きい。自分たちの発明が原因でポケモンが被害を被るのは避けなければならなかった。
ポケモンの能力を高める道具は確かにバトルを有利に運んでくれるし、ポケモントレーナーからの興味も厚い分野。
だが、力ばかりを追求し続けてはどこかで上手く回らなくなる時が来る。これが今回の結果から得られた教訓だ。
少し不安の色を残したままぐっすりと眠っているミラを見て、レクスは心に刻み込む。研究は人のため、ポケモンのために正しく行われるべきなのだから。

 END
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-あとがき

ネタバレを含むので物語をすべて読んでから見ることをお勧めします。

今回のテーマが心ということで真っ先に思い浮かんだのが心の雫を物語に絡めるということでした。
手に入れるのが難しい心の雫を人工的に作り出して、それをラティに持たせた場合どうなるかという実験。
こうした出来事がきっかけで、公式ルールでは心の雫の利用が禁止されてるんじゃないかなとかいろいろ考えながら。
最初はラティオスの予定だったのですが、ラティアスの方が力が暴走した時の悲愴さが出るような雰囲気がしたのでラティアスを選びました。

残念ながら票を得ることは出来ませんでしたが、読んでくださった皆様ありがとうございました。

【原稿用紙(20×20行)】22.8(枚)
【総文字数】7623(字)
【行数】149(行)
【台詞:地の文】5:94(%)|452:7171(字)
【漢字:かな:カナ:他】37:58:7:-3(%)|2825:4486:566:-254(字)
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何かあればお気軽にどうぞ
#pcomment(とある道具のコメントログ,10,)
IP:61.194.181.230 TIME:"2013-03-18 (月) 00:50:17" REFERER:"http://pokestory.rejec.net/main/index.php?cmd=edit&page=%E3%81%A8%E3%81%82%E3%82%8B%E9%81%93%E5%85%B7%E3%81%AE%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%97%E3%81%A6" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.22 (KHTML, like Gecko) Chrome/25.0.1364.172 Safari/537.22"

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