―――カナタ。 10歳で160センチを超える身長に男の子のような言葉遣いをする同世代と比べたら大人びた少女。 ―――ビリー。 10代後半で紫のロングヘアの見た目軽そうで、やっぱり中身も軽くエセコガネ弁を使う少年。 ―――サクノ。 自分の体の1まわり以上大きいバイクを乗り回すミッドブルーのアップポニーテールを赤い紐でリボンのように束ねる15歳の美少女。 そして、“誇り高き女教皇<アキャナインレディ>”という異名が付けられている美女。 その三人は現在、イッシュ地方の古代の城を脱出し、北へと向かっていた。 向かう町はライモンシティ。 さて、彼女たちは一体どこから来てどこへ向かおうとしているのか。 何故、イッシュ地方を冒険しているのか。 3人が出会う話を語らねばなるまい。 ―――時は少々遡る。 たった一つの行路 №280 一台の中古バイクに乗った人影がある。 一口に中古バイクと言ってもいろいろあるが、このバイクは小型……いや、せいぜいあっても中型の大きさであろう。 でもって、相当古いものらしく、あちこちにガタが来ていた。 特にエンジンの音が酷かった。 そのバイクはスピードを緩めつつ、とある町の中に入っていく。 整備された町並みを通り抜け、そのライダーはある店の前で止まった。 「やっと到着したわ」 ヘルメットを被ったまま、その人影は呟く。 その店の看板には、 “SHOP-GEAR・オートンシティ本店” と、色鮮やかにデザインされていた。 この看板はカントー地方にある有名なデザイン会社が作ったものなのだという。 その人影はヘルメットを外して、座席に置いたのだった。 「さぁ~今日もがんばりましょーよー♪」 埃を掃除するための叩きを持った赤毛のクルクルロール頭の女の子が上機嫌で回りながら、そこらじゅうをはたきまくる。 この女の子の特徴的なのは、クロワッサンを形作るような2つのクルクル髪の毛に加え、瞳がいつも潤んでいた。 別に悲しいわけでもないのに、彼女の目が潤んでいるのは、性質上なのだろう。 そんな女の子の様子を見て、30過ぎの痩せた男、40代の恰幅の良さそうなおばちゃん、20半ばのマニアっぽい男性、20後半の結婚したてで幸せそうな男性……計4人の従業員は微笑ましい表情になる。 しかし、 バキッ 「にゃあ!?痛いぃーよー……」 クロワッサンの女の子は叩きを落として、頭を抱えた。 後ろにいるのは、黄色いクセっ毛のグレーのダウンベストを着用した割とカッコいい方の男の子だった。 年齢は、その女の子よりも1歳くらい年上のようだ。 「ミーシャ、パタパタ掃除して埃を立てるな。機械が傷んだらどうする」 クールかつ押し殺したように、その男の子はミーシャというツインクロワッサンの女の子に向かって言う。 「うぅぅ……スパナで殴らないでーよー」 地面に落とした叩きを再び掴み、上目遣いでミーシャは、パタパタと攻勢に転じる。 いつも潤んでいる瞳が余計に潤み、一滴の涙となって落ちる。 その様子を見て、怯まない男などいない。 ガンッ 「あうぅー」 しかし、例外は存在する。 「何度言わす。埃を立てるなと言ったはずだ」 「だってーよー」 「だってもクソもない」 ガンッ そういって、男の子は数度ミーシャの頭を金属製のスパナで小突く。 「泣いて許されると思うのか。それなら、泣け。もっと泣け。泣けよ、オラッ」 そんなやり取りが店内でなされているが、他の4名の従業員は特に何事もないかのように自分の仕事に従事する。 別に彼らが薄情なわけではない。 こんなのは日常茶飯事のことなのである。 ゆえに、結果はどうなるか、彼らは知っている。 「アルク、いい加減にしろ」 「……またか。カナタ」 後ろに軽く振りかぶったスパナを持った右手を掴まれて、少年のアルクは動きを止める。 10歳にして160センチの少女は、145くらいの男の子を軽く止める。 「またかはこっちのセリフだろ。いつもいつもアルクはミーシャを苛めて楽しいのか?」 と、カナタは自分より1歳くらい年下の男の子に向かってそう告げる。 すなわち、アルクは9歳くらいなのだという。 「楽しいに決まっている。前にも言っただろ。ミーシャを苛めると楽しい。なんか、心の奥がゾクゾクすると」 「ミーシャ、お前もなんでそんなに無抵抗に殴られるんだ?もっと仕返ししろよ!」 「あ、え? …………。 そうなんだけど……」 心なしかミーシャは瞳を潤ませながら、何故か不満そうだ。 「…………。わけがわからないし」 やれやれとカナタはため息をついた。 「私がいなくなったら、お前たちはどんな風になるんだろうな」 この先が思いやられるとカナタは呟いた。 すると、自動ドアが開いた。 同時にいらっしゃいませーと30代の痩せた男性が挨拶をする。 入ってきたのは、中型のバイクを引いたミッドブルーのアップのポニーテールの女の子だった。 その時、弾かれたように、2人がその客に駆け寄った。 「お姉ちゃん!」 「サクノお姉様!!」 ミーシャとカナタだ。 「元気そうね、カナタ、ミーシャ」 「お姉さまも何よりだ!」 そして、3人は雑談を始める。 その様子を見て、アルクは何か不満そうだ。 「アルク、どうしたの?」 「別に」 サクノが優しく話しかけても、アルクはそっぽを向く。 首を傾げるサクノ。 「元気出してーよー」 「…………」 バキッ 元気付けてくれたはずのミーシャをアルクはやっぱりスパナで小突く。 「にゃあー」 「アルクっ!!」 しかし、カナタの怒鳴り声にも動揺しない。 「こっちに来い、ミーシャ」 「にゃあー!?何するのーよー?」 そうして、アルクとミーシャの二人は店内のスタッフプライベートルームへと消えていった。 何故か、ミーシャは引っ張られながらもどこか嬉しそうな表情をしていたという。 「ところで、お姉様はどんな要件で来たんだ?」 「ちょっと、このバイクを直して欲しくてね」 「それなら、お安い御用ってヤツだ!」 カナタは自分の胸をトンッと叩く。 SHOP-GEARはここ数年で、規模を拡大させていた。 その規模というのは、オートンシティを中心にノースト地方にいくつかの支店を作ったのだ。 本店というのが、ここオートンシティなのである。 「あ」 数分くらいして2人の入れ替わりに店内に姿を現した女性が居た。 30代半ばに差し掛かるこの人は、女性としての魅力がたっぷりと詰まった人だった。 特に足の脚線美とムチムチとした太腿は、男の目を釘付けにすること間違いない。 バストだって、あんぱんを詰める位じゃ真似できない大きさを持っていた。 「サクノちゃんじゃない。久しぶりね!」 すると、他の従業員は「社長、おはようございます」と言って頭を下げた。 「お久しぶりです、カズミさん」 丁寧にサクノはお辞儀で返す。 そのサクノの様子を見て、熟女といっても過言ではないカズミはカナタを見て、それから、ポンッと左手の平手を右手で叩く。 「いいところに来たわね。あなたにお願いしようかしら」 「……え?何をですか?」 「ちょっとついてらっしゃい」 そういって、サクノを手招きする。 それにならって、サクノはカズミについていったのだった。 その2人を見送りつつ、カナタは言う。 「母さん、お姉様に何の話があるんだ?」 カナタが首を傾げた時だった。 ドゴォ――――――ンッ!!!! 「……!? 何だ!?」 唐突に店の壁が破壊された。 そして、数人の怪しい人影が雪崩れこんで来たのだった。 「実は、ウチの娘……カナタと一緒に旅をして欲しいのよ」 ふーぅっと煙を吐きながら、カズミはトントンッと右手で燃えカスを落とす。 彼女が吸っているのは、少し価格が高めの『ウィザードスモーク』という、癖のある煙草だった。 「最近になって、カナタにポケモンを持たせるようになって、従業員の人にバトルの仕方を教えてもらっているけど、強くなるには旅をさせるのがいいかなって思ったのよ」 「私がカナタと一緒に旅を?」 「ダメかしら?」 「ダメではないですけど、私なんかでいいんですか?」 「なあに謙遜しているのよ」 カズミは妖しく笑う。 「あなたほどウチの娘を任せられる人なんて他にいないわよ」 ふと、カズミの顔にかげりができて、ポツリという。 「きっと……“あの人”だって、そう言う筈だもの……」 「…………」 サクノは知っていた。 カズミの夫はもうすでに死んでいるということを。 5年くらい前のある日、SHOP-GEARにお菓子が届けられていた。 それは高級そうなお菓子で、丁寧に包装されていた。 しかし、その中には猛毒が入っていた。 従業員は、誰かが持ってきたのだと思い、不審に思わなかった。 そこへ、たまたま旅から帰ってきたカズミの夫は猛毒のお菓子を食べてしまったのだ。 そして、苦しみながら、彼は命を断った。 SHOP-GEARの社長である自分を狙ったものであることは間違いないと当時、カズミは考えていた。 それだけに、夫が自分のせいで死んで、心を痛めていた。 でも、彼女は立ち上がった。 悲しみに負けはしないと自分に言い聞かせながら。 「だから、いいかしら?もし、受けてくれるなら、いいものをプレゼントするわ」 「いいもの?」 「ええ」 笑顔で答えると、ゴソゴソとディスクからひとつの鍵を取り出した。 それは、新品のキーだった。 「それは、なんの鍵ですか?」 「ついてらっしゃい」 部屋から出ようと、2人は扉に近づいていく。 すると、 ドガッ!! 「……!」 「うん?」 素早い動きでこの社長室に入って来た者が居た。 人影は2つに分かれた。 1つはカズミの背後に。 もう1つはサクノの背後に。 カズミの背後に付いた女は、肩に乗せているゼニガメで『冷凍ビーム』の急襲を行った。 隙の無い攻撃であったが、カズミとゼニガメの間に一匹のポケモンが割り込む。 片手で冷凍ビームを弾くと、拳を握り締めて反撃に出た。 ゼニガメがトレーナーを守るように前に出る。 ドゴッ!! しかし、一発のパンチでゼニガメは床へと叩きつけられた。 「……さすが……裏で情報を束ね、あらゆる組織を壊滅させているSHOP-GEARの社長ね。一筋縄ではいかないか」 動きやすそうな感じだが、闇にまぎれることを特化した色合いの服を着た釣り目の女が舌打ちしながら、カズミのゴウカザルと距離をとる。 「……だが、これでどうよ?」 釣り目の女が後ろを見るように促す。 カズミは顔を向けずに視線だけそちらの方に向ける。 「……動くな。じっとしてろよ」 同じく侵入してきたタレ目の男がサクノの首をホールドして、ナイフを突きつけていた。 「この子供の命が惜しくば、大人しく捕縛されるんだな。また、私の仲間が今店内を襲撃している。妙な助けは期待しないことね」 どうやら、釣り目の女がリーダーらしく、えらそうな口ぶりで言い放った。 「SHOP-GEARを邪魔だと思っている組織かしら?」 「答える義務はない」 「そうね……“南十字星<サザンクロス>”ってところかしら?」 「……! こ、答える義務はない!」 「どうやら、図星のようね」 クスリとカズミは妖しく笑う。 その表情に、釣り目の女はピクリと額をヒクつかせる。 「あんた……身動きがとれず、人質が取られている段階で、どうして余裕なのよ?ちょっとは、この危機的状況を恐れなさい!」 カズミの冷静ぶりに少し畏怖を感じたがすぐに怒りへと変換される。 「人質? あんた、本当に人質をとったつもりでいるわけなの?」 「どういう意味よ?」 「そうだ、どういう意味だ」 タレ目の男がナイフに力を入れて、言葉を発する。 「俺がこうやって、ナイフを握ってこの子供の首を絞めている限り、社長のあんたは何も出来ない!そしてこの子供も捕まった時から悲鳴も出せずに恐怖している。こんな状況で……」 「誰が恐怖しているの?」 「へ?」 タレ目の男のすぐ下から、乾いたクールな声が飛んできた。 男はまさか自分が捕まえている女の子の声だと思えなかった。 それくらい、落ち着いた声だったのだ。 サッ 「うはっ!?」 軽く首を横に振って彼女は自分のポニーテールを揺らす。 すると、その髪の毛が男の鼻や目に触れる。 気が削がれて、タレ目男は少し腕を緩める。 グギッ!! 「っ……!!!! ……っ!!!!」 さらにサクノは隙が生じた足元を思いっきり踏みつける。 通常なら、ダンッ!という音だっただろうが、まるで骨が砕けた様な音までしたようだった。 タレ目の男は声も出せずに悶絶して足を押さえようとする。 「っあぁぁぁぁっ!!!!」 奇妙な掛け声を共に、サクノは左拳を握り締め、その場で1回転して、手の甲でタレ目の男の頬を殴り飛ばした。 タレ目の男は頭をガンッと叩きつけられて、悶絶した。 この一連の動きは3秒ほどの出来事だった。 たった3秒で、サクノは拘束された状態から、あっという間に男を撃破してしまった。 ポケモンの力を借りずに。 「この子供……只者じゃないわね!?」 釣り目の女はカメックスを繰り出した。 「先に言っておくね」 サクノはライチュウを繰り出していた。 「無駄な抵抗は止めて大人しくしなさい。さもなくば、ケガじゃ済まないわよ!!」 ライチュウは右手についている小手を軽く上へ投げる。 「子供は引っ込んでなさい!『泥大砲』!!」 カメックスの背中の砲台から繰り出されるのは、水流じゃなくて、泥の塊だった。 どうやら、泥遊びを応用した技のようだった。 直径1メートルの泥の砲弾が2個も飛んでくる。 「レディ……Smash!!」 拳に溜めた電撃が、いかづちのプレートに伝わり、超密度の電撃のレーザーとなってカメックスに向かう。 「……!!!!」 泥の大砲が呆気なくその電撃のエネルギーでかき消された。 サクノのライチュウの最大の一撃である必殺技『Railgun』だ。 必殺技を受けたカメックスは一撃で地面に伏せた。 「くっ……まさか……こんなことに……パルシェン、『大爆発』」 社長室のど真ん中で、建物を破壊せんとする一撃を放とうとする。 「止められるものなら、止めてみなさい!!」 そして、釣り目の女は社長室を窓から脱出した。 その部屋から、爆発の音が鳴り響いたという。 その20分後のことである。 「まさか……あの子供が……巷で噂になっている……誇り高き女教皇<アキャナインレディ>とは……」 釣り目の女は、SHOP-GEARの修繕ルームで縄でグルグル巻きにされて捕縛されていた。 いや、釣り目の女だけでなく、タレ目の男も、そして、店内に襲撃してきた者たちもだった。 “この店に強盗を企もうとは愚かなやつらだ” “社長ほどじゃないけど、あたしらだってそう簡単には負けないわよ” 従業員達がそう呟く。 従業員は彼らをただの強盗だと思っていた。 SHOP-GEARの裏の行動を知っているわけじゃなかった。 ―――同時刻、SHOP-GEARの庭。 「さすがお姉様!」 「サクノさん、尊敬しますーよー!」 この場に居合わせているのは、SHOP-GEARの裏の事情を知っている者たちである。 「パルシェンの大爆発をファイの『Veil』で無効化できたのが幸いだったわね」 そういって、サクノは羨望のまなざしを向けてくるカナタとミーシャに苦笑いしながら答えた。 ファイと呼ばれたポケモンは、サクノの隣で居眠りをしている。 ふわふわとした翼を持ったドラゴンポケモンのチルタリスだ。 「…………」 アルクはじっとサクノを横目で見てふてくされている感じだ。 「とりあえず、サクノ、手伝ってくれてありがとね。私たちだけでも何とかなったけど、これほど速く片付いたのはあなたのおかげね」 と、片手で煙草を吸いながら、サクノに礼を言うカズミ。 「それで、あの釣り目の女を追いかけるときに使った“それ”はどうかしら?」 「ええ」 サクノはブォ―――ンッと“それ”を鳴らす。 「全然問題ないです。これ、本当に使っていいんですか?」 さっきから“それ”だの“これ”呼ばわりされているのは、今までサクノが乗っていた中古バイクとは一回り以上大きい大型のバイクだ。 相当の馬力があり、スピードが出ると思われる。 「もちろんよ。30年間ほったらかしにされていたものを最近になって倉庫から引っ張り出したものなのよ。所有者ももう居ないし、店内に飾っておくより、乗ってもらった方がバイクも喜ぶわよ」 「……♪」 すると、サクノの目が若干輝いた。 単純に言えば嬉しそうだった。 「そういうわけで、カナタ。あんたはサクノと一緒に旅に出なさい」 「え?」 「イヤなの?」 カナタは首を横に振った。 「いきなりだったからビックリしただけだ!……というか、お姉様、いいの!?」 「もちろんよ。私がちゃんとついていくから!」 サクノはカナタの目を見て力強くうなづ……いていなかった。 彼女の興味はバイクをどう乗り回そうかとしか考えていないようだった。 「まー、カナタ。しっかりサクノのお姉ちゃんの言うことを聞いてがんばるのよ!」 ノースト地方のオートンシティ。 この場所でカズミの実の娘であるカナタは、お姉様と慕うサクノと一緒に旅に出る。 SHOP-GEARの従業員は、皆、手を振って、二人を温かく見送ったのだった。 ……さて…… 「いつまで泣いているんだ?オラ、オラッ」 「にゃぁっー!もう、泣いてないーよぉー」 1時間後にSHOP-GEARは、襲撃の後片付けを済ませて開店していた。 ただ、そのくらいの時間が経っても、相変わらずミーシャは涙目だった。 そのことに不服だったアルクはやはり、ミーシャの頭をスパナで小突く。 「泣いているだろ?そんなに泣きたいなら、もっと泣かせてやる。オラ、オラッ!」 にゃーと、可愛い鳴き声が店内にこだまする。 アレはあれで問題ないと、従業員は呆れたように見守っている。 「オイ、アルク。一体何やってんだ?」 その一言にびくりとアルクは体を強張らせる。 声を聞いてアルクはギリギリと恐る恐る後ろを振り向いていく。 そこには、身長が150センチ台の男性の姿があった。 スーツにネクタイの大分偉そうな人だった。 いや、偉そうではなく、実際に偉かった。 近くの従業員は、ポツリと「あ、ジョウチュ支店の支店長……」と呟いていた。 「な、何って、お父さん……」 「いつから母さんのような辛辣でサディスティックな行動を取るようになったんだ?」 「……どうせ、離婚したんだから、母さんとか関係ないだろ……」 その言葉にジョウチュシティの支店長は拳を振りかざして、ロクデモナイ息子に拳をたたきつけたのだった。 「あー、トルク、やっと来たわね!……って、相変わらずの厳しい躾ね」 カズミは苦笑いを浮かべながら、ジョウチュシティの支店長に声をかけたのだった。 第四幕 Episode D&J 始まりのSHOP-GERA P50 夏 終わり