[[真夜中のシークレット・スイッチ]] -自らに"かけていた"幻が解ける瞬間の、一気に取り乱すヘリオラさんの様子が愛おしいです。 一体どこから本物のコキオさんだったのか……きっと最初に姿が出てきた時点で、傷を隠している以外は本物だったのですよね、と、そう思いながら読み返すと、なるほど、これは大変に恥ずかしいですね!! 鬱屈した感情の中で、空虚だからこそ言い放てたことなのに、と。ヘリオラさんがコキオさんに思い焦がれれていたその重みを感じつつ、しかし作品としては軽く進む素敵な作品でした。いいですぞ! -- &epoch{1524149120,comment_date}; -しつこいほどの幻影表現、読者にわざと気付かせるような書き方と、それを回収してからのルガルガンの取り乱しぶりですよ。息をつかせぬあの羞恥の心理描写が読めただけでとても満足いたしました。登場キャラの内面が的確に言動として表れていて、馴染みのない設定ながら分かりやすく共感が容易でした。 ゾロアークの役得感すごい。このケースのように、長期にわたって初心な演技を続けワケありの泡姫を慰める心意気があるなら、引く手あまたでしょう。もしかしたら店側が泡姫のカウンセラーとして雇うことになるのかも……なんて考えてもオイシイものですねえ。 -- [[水のミドリ]] &epoch{1524313126,comment_date}; -色々と拾って組み立てる狸吉さんの構成力には改めて感じ入りました。自分のリクエストに対して自分の作品から構想を拾われるとは。とはいえこの作品の「生まれた子供を肉として差し出すための風俗」という着想は無かったですがね。 最初に読んだときは「相手が幻影だってわかっているからこそか」と切ないものを感じていたら、最後にその幻影が解かれて「やられた」ってなりました。そして今改めて読み返すと実は本物だったと気づかせるものがさり気なく並んでいたのににやけてしまいました。以前も「セレナちゃん」と称したテールナーと云々する作品で読み返しをさせられましたが、このだまし絵ならぬだまし文章は狸吉さんの一つのスタイルだと感じました。 -- [[オレ]] &epoch{1524496006,comment_date};